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【発明の名称】 混合機及び混合方法
【発明者】 【氏名】杉山 祥弘

【氏名】成島 勝

【要約】 【課題】構造が簡単となり、機械的な消耗や破損が発生し難く、原点位置への復帰や回転数の変更も1つの駆動源でのシーケンス制御により実施することができ、回転数の変更が多段階かつ容易に調整でき、安全性に優れ、混合容器の交換、混合容器内への混合対象物の供給及び混合された混合物の混合容器外への排出を容易に行うことができる混合機及び混合方法の提供。

【構成】混合容器と、容器収容部と、2つの軸と、クランプ部とを有し、前記2つの軸が互いに直角の位置関係であって、一方の軸がアームを介して駆動軸と接続され、他方の軸がアームを介して従動軸と接続されており、駆動軸の回転数を制御する回転制御手段が、駆動軸を回転させる駆動源に対し増速及び減速の少なくともいずれかの制御を行う混合機である。前記混合容器の一部をチャック部で固定して混合容器を容器収容部から着脱可能な着脱手段を有する態様が好ましい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
混合対象物を内部に入れる混合容器と、該混合容器を内部に収容する容器収容部と、該容器収容部の両端部で該容器収容部を揺動かつ回転可能に支持する2つの軸と、前記容器収容部の上端開口部にクランプ部とを有し、
前記2つの軸が互いに直角の位置関係であって、一方の軸がアームを介して駆動軸と接続され、他方の軸がアームを介して従動軸と接続されており、
前記駆動軸の回転数を制御する回転制御手段が、前記駆動軸を回転させる駆動源に対し増速及び減速の少なくともいずれかの制御を行うことを特徴とする混合機。
【請求項2】
駆動源が、サーボモーターである請求項1に記載の混合機。
【請求項3】
回転制御手段が、駆動軸の1周回転における角度と駆動軸の回転数との関係を規定した角度−回転数テーブルを有し、該テーブルに基づきサーボモーターの回転数を調整する請求項2に記載の混合機。
【請求項4】
混合容器の一部をチャック部で固定して該混合容器を前記容器収容部から着脱可能とする着脱手段を有する請求項1から3のいずれかに記載の混合機。
【請求項5】
混合容器を容器収容部に取り付け前に、混合容器を回転させて該混合容器の投入口側の端面を上向きとし、該混合容器を下降させることにより、混合対象物を投入口から投入する請求項4に記載の混合機。
【請求項6】
混合容器を容器収容部から取り外した後に、混合容器を上昇させて、回転させることにより該混合容器の排出口側の端面を下向きにして、混合物を排出口から排出する請求項4に記載の混合機。
【請求項7】
台車上に着脱手段を有し、容器収容部に取り付ける前の混合容器、及び容器収容部から取り外した後の混合容器のいずれかを台車で搬送可能である請求項4から6のいずれかに記載の混合機。
【請求項8】
混合機全体を覆うカバーの開閉状態を検知するカバーセンサと、
容器収容部におけるクランプ部のロック状態を検知するクランプセンサとを有し、
前記クランプセンサ及び前記カバーセンサの働きにより、前記カバーが閉じられた状態、及び前記クランプ部がロックされた状態で混合運転可能である請求項1から7のいずれかに記載の混合機。
【請求項9】
クランプセンサが、透過式センサである請求項8に記載の混合機。
【請求項10】
クランプセンサがカバーに設置されている請求項8から9のいずれかに記載の混合機。
【請求項11】
請求項1から10のいずれかに記載の混合機を用い、混合対象物を混合容器内に入れ、該混合容器を揺動かつ回転させて混合対象物を混合することを特徴とする混合方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、トナーとキャリアの混合、染料、医薬品、金属粉、プラスチック、食品、飼料等の混合に好適に用いられる混合機及び該混合機を用いた混合方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電子写真方式の画像形成に用いられるトナーとキャリアの混合等に好適に用いられる混合機としては、種々のものが提案されている。
例えば、特許文献1に記載の混合機では、動力源から左右の両回転軸に一定の回転速度が歯車を介して逆回転になるように伝達され、このとき該回転軸の左右に発生する回転数の変動を吸収するため、回転軸の内側にバネを介して混合容器を保持するアームを備えている(特許文献1の第5図及び第6図参照)。前記特許文献1の回転軸は、増速及び減速を繰り返すが、該回転軸がバネを介してアームに結合されている構造を有するので、部品点数が多く、構造が複雑となり、更にバネ等の機械的な破損が発生しやすいという問題がある。
また、特許文献1に記載の混合機では、動力は左右の両軸に対して、一定速のモーター回転を歯車を介して逆回転になるように伝達している。この時、回転軸の左右に発生する回転数の変動を吸収するため、定回転で駆動する軸の内側にバネを介して容器を保持するアームを回転軸に配置する構造となっているが、混合容器内への混合対象物の供給、及び混合された混合物の混合容器外への排出については何ら開示されていない。
【0003】
また、従来より一般に市販されている混合機としては、Changzhou Jianda Driers社製の混合機、Jiafa granulating drying equipment社製の混合機がある。これらの混合機は、混合容器が混合機本体と一体となっており、図1の点線で示すように、混合機100を斜めに傾けた状態で混合対象物である粉体を投入し、また、図1の実線で示すように、混合機100の回転位置をずらして、斜めに傾けた状態で混合物を排出する。
この場合、混合対象物を投入時には、混合機の投入口101を上向きに傾けて投入するので、投入位置が高くなることから、専用の投入用リフター等の投入装置102が必要となる。一方、混合物の排出時には、混合機100を斜めに傾けた状態で排出を行うが、混合機のアームが接続されている構造上の制約から、混合容器の角度は30度以上大きくとることができず、排出口101のコーン部では更に角度が取れず、混合容器内部の混合物を排出できず、作業者によるかき出し作業をしなければ混合物の全量を排出することができなかった。
これに対し、Willy A Bachofen社製の混合機(シェーカーミキサーT10B型)は、混合容器が混合機と一体となっておらず、混合機と一体となっている容器収容部内に、混合容器がセットされる構造となっている(図2参照)。このタイプの混合機では、2リットルサイズの混合機の場合には、混合対象物と混合容器の合計重量が3kg程度であるため、手で取り外し可能である。20リットル以上のサイズの混合機の場合には、混合対象物の比重が大きいと、合計重量が30kg以上と重くなり、特に40リットル以上のサイズの混合機の場合には、合計重量が50kg以上となることから、混合容器の交換作業は非常に重労働となり、その改善が強く望まれている。
【0004】
また、前記Willy A Bachofen社製のシェーカーミキサーT10B型では、内部に混合容器を収容する容器収容部の両端で該容器収容部を回転かつ揺動可能に支持する2つの軸の一方の軸のみを駆動させる方式を採用している。具体的には、図2及び図3に示すように、容器収容部1の駆動軸側及び従動軸側を交互に均一なタイミングで揺動かつ回転させるため、駆動用モーター11の回転を駆動軸6に伝える際に、ギヤ8及びチェーン9等からなる回転増減機構10によって増速及び減速を行っている。しかし、このような方式では、部品点数が多く、構造が複雑となり、更にギヤ8及びチェーン9等の消耗や機械的な破損が発生しやすいという問題がある。また、混合運転終了後、決まった位置で停止させるには、駆動用モーター11とは別に原点位置復帰用のモーター13が必要となる。また、図3に示すように、基本回転数の変更は、回転数変更用プーリー12を掛ける位置を変えて行っているので、多段階の回転数の調整を容易に行うことが困難である。
【0005】
また、図2及び図3に示す混合機では、駆動軸の回転数と従動軸の回転数とが図4のグラフに示すような関係となる。図4中右側のグラフが駆動軸の回転数変化を示し、図4中左側のグラフが駆動軸と同じタイミングでの従動軸の回転数変化を示している。
図4中のグラフの上側の図は、グラフの引き出し線で示した時点での駆動軸6と第1のアーム4及び従動軸7と第2のアーム5の位置関係を表す。このとき駆動軸側は第1のアーム4が垂直になり回転数が速くなり、一方、従動軸側は第2のアーム5が水平になり回転数が遅くなる。
図4中のグラフの下側の図は、上側の図から1/4回転進んだ時点での駆動軸6と第1のアーム4及び従動軸7と第2のアーム5の位置関係を表す。このとき駆動軸側は第1のアーム4が水平になり回転数が遅くなり、一方、従動軸側は第2のアーム5が垂直になり回転数が速くなる。
このように図2及び図3に示す混合機では、駆動軸と従動軸との位置関係によって回転数を制御している。
【0006】
更に、前記先行技術文献に記載の混合機は、クランプ部を開き、容器収容部内から混合容器を取り外す構造を有している。しかし、この容器収容部のクランプ部は、混合容器を容器収容部内に設置した後、クランプ部をロックしなくても、混合回転動作ができることから、安全上の問題があった。
【0007】
【特許文献1】特表昭56−500026号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前記要望に応え、従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、好ましくは混合容器の一部を固定するチャック部を有する着脱手段を備えているので、混合対象物と混合容器の合計重量が30kg以上であっても一人の作業者により混合容器の交換が行え、混合容器内への混合対象物の供給、及び混合された混合物の混合容器外への排出を容易に行うことができる混合機及び該混合機を用いた混合方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、駆動軸の回転数を制御する回転制御手段における部品点数が少なく、構造が簡単であり、機械的な消耗や破損が発生し難く、原点位置への復帰や回転数の変更も1つの駆動源でのシーケンス制御により実施することができ、原点位置復帰用のモーターが不要であり、回転数の変更が多段階かつ容易に調整でき、安全性に優れた混合機及び該混合機を用いた混合方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 混合対象物を内部に入れる混合容器と、該混合容器を内部に収容する容器収容部と、該容器収容部の両端部で該容器収容部を揺動かつ回転可能に支持する2つの軸と、前記容器収容部の上端開口部にクランプ部とを有し、
前記2つの軸が互いに直角の位置関係であって、一方の軸がアームを介して駆動軸と接続され、他方の軸がアームを介して従動軸と接続されており、
前記駆動軸の回転数を制御する回転制御手段が、前記駆動軸を回転させる駆動源に対し増速及び減速の少なくともいずれかの制御を行うことを特徴とする混合機である。
該<1>に記載の混合機においては、駆動源がサーボ制御されるので、機械的に複雑な構造がなくても、駆動軸の増速及び減速の少なくともいずれかが実現できる。また、原点位置への復帰や回転数の変更も1つの駆動源でのシーケンス制御のみで実施することができ、複雑な機械的な構造が不要であり、原点位置復帰用のモーターが必要なくなる。また、基本回転数の制御はPLC(Program Logic Controller)側で自由に設定できることから、回転数の変更が多段階かつ容易に調整でき、従来に比べてチェーン及びバネ等の消耗部品を含めて5%以上の部品数を削減することができる。
<2> 駆動源が、サーボモーターである前記<1>に記載の混合機である。
該<2>に記載の混合機においては、駆動源としてサーボモーターを用いているので、駆動軸の角度ごとに回転数を規定できる。
<3> 回転制御手段が、駆動軸の1周回転における角度と駆動軸の回転数との関係を規定した角度−回転数テーブルを有し、該テーブルに基づきサーボモーターの回転数を調整する前記<2>に記載の混合機である。
該<3>の混合機においては、制御時に角度に対する回転数を内部にテーブル化しておき、このテーブルを参照して回転数をサーボモーターに伝えることによって、より正確に回転数をコントロールすることができる。
<4> 混合容器の一部をチャック部で固定して該混合容器を前記容器収容部から着脱可能とする着脱手段を有する前記<1>から<3>のいずれかに記載の混合機である。
該<4>に記載の混合機においては、混合容器を容器収容部から着脱する際に、該混合容器の一部をチャック部で固定して、混合容器を容器収容部から着脱できるので、混合対象物と混合容器の合計重量が30kg以上の高重量物であっても、一人の作業者によって混合容器の着脱が容易に行える。
<5> 混合容器を容器収容部に取り付け前に、混合容器を回転させて該混合容器の投入口側の端面を上向きとし、該混合容器を下降させることにより、混合対象物を投入口から投入する前記<4>に記載の混合機である。
該<5>に記載の混合機においては、混合機の容器収容部へ混合容器の取り付け前に、容器を回転し、下降することで、混合容器の端面を上向きに回転でき、混合対象物を上部から容易に投入可能となる。また、混合容器を低くかつ上向きに配置できるので、混合対象物の種類変更の際の清掃性が向上する。
<6> 混合容器を容器収容部から取り外した後に、混合容器を上昇させて、回転させることにより該混合容器の排出口側の端面を下向きにして、混合物を排出口から排出する前記<4>に記載の混合機である。
該<6>に記載の混合機においては、混合機の容器収容部へ混合容器の取り外し後に、混合容器を回転することで、混合容器の端面を下向きに回転でき、混合物を容器端面部から排出することが可能となる。
<7> 台車上に着脱手段を有し、容器収容部に取り付ける前の混合容器、及び容器収容部から取り外した後の混合容器のいずれかを台車で搬送可能である前記<4>から<6>のいずれかに記載の混合機である。
該<7>に記載の混合機においては、着脱手段を台車上にセットし、容器収容部に取り付ける前の混合容器、及び容器収容部から取り外した後の混合容器のいずれかを台車で搬送できるので、混合対象物の投入を前工程の位置へ移動して行うことが可能となり、混合機位置までの別途搬送手段を必要としない。また、混合工程からの次工程への搬送も同様に混合に使用した混合容器をそのまま台車で搬送できることから、別の搬送手段を必要としない。
<8> 混合機全体を覆うカバーの開閉状態を検知するカバーセンサと、
容器収容部におけるクランプ部のロック状態を検知するクランプセンサとを有し、
前記クランプセンサ及び前記カバーセンサの働きにより、前記カバーが閉じられた状態、及び前記クランプ部がロックされた状態で混合運転可能である前記<1>から<7>のいずれかに記載の混合機である。
該<8>に記載の混合機においては、前記クランプセンサと前記カバーセンサとの働きにより、カバーが開いており、クランプ部が不完全なロック状態での混合運転を回避できるので、安全性が大幅に向上する。
<9> クランプセンサが、透過式センサである前記<8>に記載の混合機である。
該<9>に記載の混合機においては、クランプセンサとして透過式センサを用いることにより、移動するクランプ部を検知する際に、移動しない固定部(カバー側)に設置することができ、非接触でセンシングすることが可能となる。
<10> クランプセンサが、カバーに設置されている前記<8>から<9>のいずれかに記載の混合機である。
<11> 前記<1>から<10>のいずれかに記載の混合機を用い、混合対象物を混合容器内に入れ、該混合容器を揺動かつ回転させて混合対象物を混合することを特徴とする混合方法である。
該<11>に記載の混合方法においては、本発明の混合機を用い、混合対象物を安全かつ有効に混合することができる。
<12> トナーとキャリアとの混合に用いられる前記<11>に記載の混合方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、従来における問題を解決することができ、駆動軸の回転数を制御する回転制御手段における部品点数が少なく、構造が簡単であり、機械的な消耗や破損が発生し難く、原点位置への復帰や回転数の変更も1つの駆動源でのシーケンス制御により実施することができ、原点位置復帰用のモーターが不要であり、回転数の変更が多段階かつ容易に調整でき、安全性に優れた混合機及び該混合機を用いた混合方法を提供することができる。
また、本発明によると、好ましくは混合容器の一部を固定するチャック部を有する着脱手段を備えているので、混合対象物と混合容器との合計重量が30kg以上であっても一人の作業者により混合容器の交換が行え、混合容器内への混合対象物の供給、及び混合された混合物の混合容器外への排出を容易に行うことができる混合機及び該混合機を用いた混合方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(混合機及び混合方法)
本発明の混合機は、混合容器、容器収容部、2つの軸(第1の軸及び第2の軸)、駆動軸、従動軸、アーム(第1のアーム及び第2のアーム)、クランプ部と、回転制御手段と、駆動源とを有してなり、好ましくはチャック部を有する着脱手段、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
本発明の混合方法は、本発明の前記混合機を用い、混合対象物を混合容器内に入れ、該混合容器を揺動かつ回転させて混合対象物を混合する。
以下、本発明の混合機の説明を通じて、本発明の混合方法の詳細についても明らかにする。
【0012】
前記混合容器は、混合対象物を内部に入れて混合に供するものであり、該混合容器の大きさ、形状、材質などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記大きさ及び形状は、前記混合容器が収容される容器収容部の大きさ及び形状、並びに混合機の大きさなどに応じて適宜選択することができる。
前記容器収容部は、前記混合容器を内部に収容する部材であり、該容器収容部の大きさ、形状、材質などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0013】
前記2つの軸(第1の軸及び第2の軸)は、前記容器収容部の両端で該容器収容部を揺動かつ回転可能に支持するものであり、該2つの軸は互いに直角の位置関係であって、一方の軸がアームを介して駆動軸と接続され、他方の軸がアームを介して従動軸と接続されている。前記2つの軸の大きさ、形状、材質などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記アーム(第1のアーム及び第2のアーム)は、前記2つの軸のそれぞれと駆動軸又は従動軸とを接続するものであり、該アームの大きさ、形状、材質などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0014】
前記クランプ部は、前記容器収容部の上端開口部に開閉可能に設けられており、該クランプ部を開けて、容器収容部内に混合対象物が入った混合容器が収容される。また、前記クランプ部はロック機構によりロックされた状態で混合回転されるようになっている。該クランプ部の大きさ、形状、材質などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0015】
前記回転制御手段は、前記駆動軸の回転数を制御する手段であり、該駆動軸を回転させる駆動源に対し増速及び減速の少なくともいずれかの制御を行うものであり、例えば、PLC(Program Logic Controller)とサーボドライバーとの組み合わせ、シークエンサー、などが挙げられる。
前記回転制御手段としては、駆動軸の1周回転における角度と駆動軸の回転数との関係を規定した角度−回転数テーブルを有し、該テーブルに基づきサーボモーターの回転数を調整することが好ましい。前記角度−回転数テーブルとしては、例えば、駆動軸の1回転を360で分割した駆動軸の角度1°ごとの駆動軸の回転数を規定したテーブルが挙げられる。
【0016】
前記駆動源としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、駆動軸の角度ごとの回転数を規定できる点からサーボモーターが好ましい。前記サーボモーターとしては、例えば直流サーボモーター、交流サーボモーター、直結駆動形サーボモーター、ステップモーターなどが挙げられる。具体的には、安川電機株式会社製のSGMGH、三菱電機株式会社製のHC−SFなどが挙げられる。
【0017】
前記混合対象物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、比重差の大きいものから比重差の小さいもののいずれでもよく、粉体と粉体、粉体と液体、液体と液体のあらゆるものに適用できる。該混合対象物としては、具体的には、トナーとキャリアとの混合、染料、医薬品、金属粉、プラスチック、食品、飼料などが挙げられる。
【0018】
本発明の混合機においては、チャック部を有する着脱手段を備えていることが好ましい。前記着脱手段としては、混合容器を前記容器収容部から着脱可能であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、混合容器の底部に略U字状の突起を設け、該突起を台車のフックで引掛けて混合容器を固定する手段、電磁石による着脱手段、などが挙げられる。
この場合、前記混合容器を容器収容部に取り付け前に、混合容器を回転させて該混合容器の投入口側の端面を上向きとし、該混合容器を下降させることにより、混合対象物を投入口から投入できるので、投入作業性が向上する。
また、前記混合容器を容器収容部から取り外した後に、混合容器を上昇させて、回転させることにより該混合容器の排出口側の端面を下向きにして、混合物を排出口から排出できるので、排出作業性が向上する。
更に、台車上に着脱手段を有し、容器収容部に取り付ける前の混合容器、及び容器収容部から取り外した後の混合容器のいずれかを台車で搬送可能であるので、混合対象物の投入を前工程の位置へ移動して行うことが可能となり、混合機位置までの別途搬送手段を必要としない。また、混合工程からの次工程への搬送も同様に混合に使用した混合容器をそのまま台車で搬送できることから、別の搬送手段を必要とせず、利便性が向上する。
【0019】
前記混合機は、誤った操作や、機械の誤動作でおこる事故を防止するためのインターロック機構として、混合機全体を覆うカバーの開閉状態を検知するカバーセンサと、容器収容部におけるクランプ部のロック状態を検知するクランプセンサとを有し、前記クランプセンサ及び前記カバーセンサの働きにより、前記カバーが閉じられた状態、及び前記クランプ部がロックされた状態で混合運転可能である。
【0020】
前記クランプセンサとしては、クランプ部のロック状態を検知することができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、移動するクランプ部を検知する際に、移動しない固定部(カバー側)に設置でき、非接触でロック状態を検知可能な透過式センサが好ましい。前記透過式センサとしては、例えば株式会社キーエンス製のPX−H72、オムロン株式会社製のE3Z、などが挙げられる。
前記カバーセンサとしては、カバーの開閉状態を検知することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、オムロン株式会社製のD4Cなどが挙げられる。
【0021】
ここで、図面を参照して本発明の混合機及び混合方法の詳細について説明する。
図5は、本発明の混合機及び該混合機を制御する混合システムの一例を示す概略図であり、図6は混合機の運転可能時の状態を示す概略図である。図5及び図6に示すように、この混合機は、混合対象物を内部に入れる混合容器25と、内部に混合容器を収容する容器収容部1と、該容器収容部1の両端で該容器収容部1を支える第1の軸2と、第2の軸3とを有し、該2つの軸が互いに直角となる位置関係であって、第1の軸2が第1のアーム4を介して駆動軸6と接続されており、第2の軸3が第2のアーム5を介して従動軸7と接続されている。図6中20はカバー、30はクランプ部、31は容器締め付けハンドルをそれぞれ示す。本実施形態の混合容器の容積は最大45Lである。
【0022】
駆動軸6は、図5に示すように、減速機14を介して駆動源であるサーボモーター15と接続されている。このサーボモーター15は、サーボドライバー16を介して回転制御手段としてのPLC(Program Logic Controller)17と連結されており、容器収容部1の駆動軸側と従動軸側を交互に均一なタイミングで揺動かつ回転させるように構成されている。本実施形態では、駆動軸の1周回転につき2回の増速及び減速をするように、サーボモーターの回転数を制御している。
【0023】
回転制御手段については、従来の図4に示すように駆動軸と従動軸との位置関係により回転数を変化させるのではなく、図7に示すように、回転数変化を駆動軸6のみで作り出すことができるので、容易かつ柔軟に回転速度を変更することができる。図7に示すように、駆動軸6の1回転を360に分割し、その角度に対する回転数をコントロールする。なお、図7の上側の図はグラフの引き出し線で示した時点(0°)での駆動軸6と第1アーム4の状態を示している。そして、前記回転制御手段は、例えば、図8に示すような駆動軸の回転角度1°ごとの角度−速度テーブルを内部に保持しており、該テーブルを参照することによって駆動軸の角度に合わせて回転数を調整し、駆動源としてのサーボモーターに対し増速及び減速の少なくともいずれかを制御できるように構成されている。
【0024】
本発明の混合機は、図9に示すように、カバー(不図示)を開け、容器締め付けハンドル31を緩め、クランプ部30のロック機構のロックを解除して、クランプ部を開け、容器収容部内から混合容器25を出し入れすることができる。
【0025】
また、図5及び図6に示す本発明の混合機は、駆動軸が混合容器の揺動が左右均一になるように、回転数変動させて動く構造の揺動式混合機であり、混合容器25は容器収容部1から着脱可能となっている。
図13Aに示すように、混合容器25の一部を着脱手段のチャック部110で固定し、混合容器を引き出し、容器収容部1から取り出すことができる。一方、図13Bに示すように、チャック部110で固定された混合容器25を容器収容部1に押し込むことによって取り付けることができる。着脱手段のチャック部110は台車111と連結されており、容器収容部に取り付ける混合容器及び容器収容部から取り外した混合容器のいずれかを台車で搬送可能である。
図14A及び図14Bは、着脱手段のチャック部110による混合容器の固定方法の一例を示す。混合容器25の底部に略U字状の突起112を設け、該突起112を着脱用の台車111のフック113で引掛けて混合容器25を固定する。なお、チャック部による混合容器の固定方式はこの方法に限られるものではなく、その他の方法(電磁石等)によっても可能である。
この着脱手段により、混合対象物と混合容器の合計重量が30kg以上の高重量物であっても、一人の作業者により混合容器の着脱が可能となる。また、着脱手段を台車上にセットし、混合容器ごと搬送可能とすることができる。これにより、混合機の容器収容部へ混合容器の着脱機能を台車上にセットし、混合容器ごと搬送可能となり、混合対象物の投入を前工程の位置へ移動して行うことが可能となり、混合機位置までの別途搬送手段を必要としない。更に、混合からの次工程への搬送も同様に混合に使用した混合容器をそのまま搬送できることから、別の搬送手段を必要としない。
【0026】
また、図15に示すように、混合容器25への混合対象物の投入時には、混合容器を回転させて混合容器端面の投入口を上向きにし、該混合容器を下降させることで混合容器内への混合対象物の投入を容易に可能とする。このように混合容器を低くかつ投入口を上向きに配置できるので、混合対象物の種類変更の際の清掃性が向上するという効果もある。
また、図16に示すように、混合後の混合容器25からの混合物の排出時には、投入時とは逆に、混合容器25を上昇して混合容器の排出口側の端面が下向きになるように反転させることにより混合物を排出口から容易に排出できる。
【0027】
次に、本発明の混合機のインターロック機構について、図面を参照して説明する。
図10に示すように、混合機全体を開閉可能に覆うカバー20の開閉状態を検知するカバーセンサ42を混合機の下部に設けている。本実施形態では、カバーセンサとしてオムロン株式会社製のD4Cを用いている。
図10に示すように、容器収容部1のクランプ部30のロック状態を検知するクランプセンサ41,41をカバー20に取付けている。本実施形態では、クランプセンサとして透過式センサ(オムロン株式会社製のE3Z)を用いている。本実施形態では、クランプセンサ41,41は、該クランプセンサのセンサ光軸40が、混合機の容器収容部の最先端となる容器締め付けハンドル31が締め付け時において当らないように配置されている。
【0028】
図11に示すように、カバーが閉じられており、クランプ部30の容器締め付けハンドル31が緩んで浮いている場合には、容器締め付けハンドル31がクランプセンサのセンサ光軸40に当っているのでクランプセンサの検知により、混合運転のインターロックを行う。また、図12に示すように、クランプ部がロックされておらず、外れている場合には、容器締め付けハンドル31がクランプセンサのセンサ光軸40に当っているのでクランプセンサ41の検知により、混合運転のインターロックを行う。
また、図示を省略しているが、クランプ部が正常にロックされているが、カバーが開いている場合には、カバーセンサの検知により、混合運転のインターロックを行う。
このように、本発明の混合機は、前記カバーが閉じられた状態、及び前記クランプ部がロックされた状態の両方を満たした場合のみに混合運転が可能となるので、従来に比べて安全性が格段に向上する。
【0029】
以上、本発明の混合機及び混合方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更しても差支えない。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明の混合機及び混合方法は、駆動軸の回転数を制御する回転制御手段における部品点数が少なく、構造が簡単であり、機械的な消耗や破損が発生し難く、原点位置への復帰や回転数の変更も1つの駆動源でのシーケンス制御により実施することができ、原点位置復帰用のモーターが不要であり、回転数の変更が多段階かつ容易に調整でき、安全性に優れているので、例えば、トナーとキャリアの混合、染料、医薬品、金属粉、プラスチック、食品、飼料等の幅広い混合に活用できる。更に、本発明の混合機における回転かつ揺動機能は、ドラム式洗浄装置等の洗浄機分野への適用も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1は、従来の混合容器が混合機本体と一体となっている混合機の一例を示す概略図である。
【図2】図2は、従来の混合機の一例を示す概略図である。
【図3】図3は、図2の駆動軸の回転制御を示す図である。
【図4】図4は、従来の駆動軸及び従動軸の回転速度の制御方法を説明するための図である。
【図5】図5は、本発明の混合機を用いた本発明の混合方法の一例を示す図である。
【図6】図6は、運転時の容器収容部のクランプ部を閉じた状態を示す図である。
【図7】図7は、駆動軸の回転数制御方法を示す図である。
【図8】図8は、角度−回転数テーブルの一例を示す表である。
【図9】図9は、混合容器の着脱時における容器収容部のクランプ部を開いた状態を示す図である。
【図10】図10は、クランプ部が正常にロックされた状態を示す図である。
【図11】図11は、容器締め付けハンドルが緩んだ状態を示す図である。
【図12】図12は、クランプ部のロックが不良な状態を示す図である。
【図13A】図13Aは、混合容器の一部を着脱手段のチャック部で固定し、容器収容部から混合容器を取り出す状態を示す図である。
【図13B】図13Bは、チャック部で固定された混合容器を容器収容部に取り付ける状態を示す図である。
【図14A】図14Aは、着脱手段のチャック部による混合容器の固定方法の一例を示す図である。
【図14B】図14Bは、着脱手段のチャック部による混合容器の固定方法の一例を示す図である。
【図15】図15は、混合容器に混合対象物を投入する様子を示す図である。
【図16】図16は、混合容器から混合物を排出する様子を示す図である。
【符号の説明】
【0032】
1 容器収容部
2 第1の軸
3 第2の軸
4 第1のアーム
5 第2のアーム
6 駆動軸
7 従動軸
8 ギヤ
9 チェーン
10 回転増減機構
11 駆動用モーター
12 回転数変更用プーリー
13 原点位置復帰用モーター
14 減速機
15 サーボモーター
16 サーボドライバー
17 PLC
20 カバー
25 混合容器
30 クランプ部
31 容器締め付けハンドル
40 センサ光軸
41 ロック部センサ
42 カバーセンサ
100 混合機
101 投入口(排出口)
110 チャック部
111 台車
【出願人】 【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
【出願日】 平成19年7月26日(2007.7.26)
【代理人】 【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一


【公開番号】 特開2008−49335(P2008−49335A)
【公開日】 平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願番号】 特願2007−194608(P2007−194608)