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混合分散装置および混合分散システム - 特開2008−36468 | j-tokkyo
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【発明の名称】 混合分散装置および混合分散システム
【発明者】 【氏名】石井 頼成

【氏名】吉田 陽

【要約】 【課題】低動力で安定して物体を液体中に混合分散させる混合分散装置と、比重の異なる物体と液体とを混合分散装置へ容易に移送可能な混合分散システムを提供する。

【構成】この混合分散装置1では、直管2、3と円錐状管6とを組み合わせた構成によってキャビテーションを発生させ、物体12を液体11中に混合分散させる。混合分散装置内部における圧力損失は小さいため、低動力で物体12を液体11中に混合分散させることができる。この混合分散システムでは、液体11と物体12とが共に貯留されている貯留槽10内部に細管を設け、液体11の液面12を浮遊する物体を吸引できるように、細管の開口部を液体11の液面に連結する。物体12を移送するための細管を物体導入孔8に接続すると、流路3a内の負圧により物体12を吸引し、ポンプなどの動力源を使用せず物体12を混合分散装置1へ導入することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体を液体中に混合分散する混合分散装置であって、
相対的に大きな径の円柱状の大径流路を有する大管径部と、
前記大径流路に連通しておりかつ相対的に小さな径の円柱状の小径流路を有する小管径部と、
前記小径流路に連通しておりかつ前記小径流路から徐々に径が大きくなる円錐状流路を有する円錐状管径部とを備え、
前記小管径部の端面と前記小管径部の内周面とが当該混合分散装置の縦断面において縮流部を構成し、前記小管径部の端面が前記大径流路に接触しており、
前記物体は、前記円錐状管径部よりも上流側において当該混合分散装置へ導入され、
前記円錐状流路において前記物体を前記液体中に混合分散する、混合分散装置。
【請求項2】
前記円錐状流路は、中心軸と母線とがなす角度が3°以上7°以下である円錐状の空間である、請求項1に記載の混合分散装置。
【請求項3】
前記小管径部は、前記小径流路へ前記物体の少なくとも一部を導くように、前記小径流路と外部空間とを連通させる物体導入孔を有している、請求項1または請求項2に記載の混合分散装置。
【請求項4】
前記物体導入孔は、前記小管径部の前記大径流路に接触している前記端面と前記小管径部の前記端面から下流に向かって2mmの距離を隔てた位置との間の位置に接続されている、請求項3に記載の混合分散装置。
【請求項5】
液体と、前記液体よりも比重が小さい物体とが貯留されている貯留槽と、
送液用ポンプと、
請求項3または請求項4に記載の混合分散装置とを直列に連結してなる混合分散システムであって、
前記貯留槽の内部に設けられると共に、前記混合分散装置の小径流路へ前記物体の少なくとも一部を導くための物体導入孔へ連通する、細管を含み、
前記細管の開口部が前記液体の液面に接触するように前記細管は配置される、混合分散システム。
【請求項6】
前記細管は、前記物体の前記液体に対する親和性と同じ傾向の前記親和性を有する物質により形成されている、請求項5に記載の混合分散システム。
【請求項7】
前記細管は、前記開口部が前記貯留槽の内部において前記液体に50%以上100%未満没するように形成されている、請求項5または請求項6に記載の混合分散システム。
【請求項8】
前記細管は、前記液体の液面の変動に追動可能である、請求項5から請求項7のいずれかに記載の混合分散システム。
【請求項9】
前記貯留槽の内部において、前記細管の前記開口部と反対側の端部が前記液体に没し、前記開口部が最も液面側に位置する、請求項5から請求項8のいずれかに記載の混合分散システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、混合分散装置および混合分散システムに関し、特に、物体を液体中に混合分散させる混合分散装置および混合分散システムに関する。
【背景技術】
【0002】
気体、液体、粉体などの物体を液体中に混合分散させる装置として、従来、種々の装置が知られている。たとえば、槽内で攪拌器を高速回転させ混合する装置、容器内に液体を導入して旋回流を形成させ混合する装置が知られている。
【0003】
液体中に混合分散させる物体の液体に対する親和性が低い、すなわち物体と液体とが相互に混じり合わない場合がある。このような物体は液体中に分散させても、物体同士が合体することで界面の表面積を小さくする作用が働く。よって、液体に対する親和性が低い物体は、静止状態では最終的には液体と分離するため、液体中への混合分散は困難である。
【0004】
これに対し、静止状態では混合が困難な2種類以上の液体を、キャビテーションを用いて乳化させる流体混合装置が提案されている(たとえば特許文献1参照)。
【0005】
この流体混合装置は、筒型の混合ケースと、混合ケースの一方側に設けられ混合ケース内に2層の噴流を噴出する二重構造の導入口と、混合ケースの他方側に設けられ2種類の流体(流体Aと流体B)の乳化液を排出する排出口とを備えている。混合ケースはその内部に、拡径ノズルと縮径部材とガイド部材とを含んでいる。拡径ノズルは、二重構造の導入口にその基部が連接し、混合ケースの内側に向かって拡径しながら突出して設けられている。縮径部材は、拡径ノズルの先端に設けられている。ガイド部材は、下流方向に徐々に縮径して設けられており、乳化液を排出口へ円滑に導く。また、二重構造の導入口には、それぞれ移送パイプが接続されている。個々の移送パイプには、それぞれ移送ポンプが設置されている。
【0006】
2種類の流体(流体Aと流体B)は、混合ケース内に、別々の移送パイプを通じて移送される。流体Aと流体Bとは、二重構造の導入口を介して、混合ケース内に噴出する。拡径ノズル内において、噴出した流体Aと流体Bとによってせん断力が発生する。このせん断力によって流体Aおよび流体Bに負圧が加わり、流体Aまたは流体Bが飽和蒸気圧より低圧となると沸騰して気泡が発生する(この現象をキャビテーションといい、発生する気泡をキャビテーション気泡という)。キャビテーション気泡は、拡径ノズル付近の負圧の中で成長して大きくなるが、その後流体が圧力を回復して正圧になると崩壊する。キャビテーション気泡の崩壊によって、局所的に圧力波が発生する。このとき、圧力波の衝撃で流体Aと流体Bとの粒子が破壊され、さらに小さな粒子となって混ざり合い、エマルション(乳化液)ができる。
【特許文献1】特開2000−176266号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の流体混合装置においては、拡径ノズルの先端に設けられる縮径部材を流体が通過するときに、流体の圧力を上昇させ、キャビテーション気泡を崩壊させる。この縮径部材は流体の流れに対する抵抗として作用し、圧力損失増加の原因となる。よって液体を移送するための移送ポンプの所要動力が増大していた。また、縮径部材近傍におけるキャビテーション気泡の崩壊により発生する圧力波によって、縮径部材の表面が損傷する壊食が発
生する可能性があった。
【0008】
また、従来の流体混合装置においては、2種類の流体の比重が異なる場合、それぞれの流体を混合ケース内に移送するために、移送ポンプを2基必要としていた。よって混合分散装置の製造コストが増加するとともに、2基の移送ポンプを運転させるための所要動力を必要とすることから、ランニングコストも増加していた。さらに、比重の小さい物体を移送するときに、移送パイプへ吸引されにくいという問題があった。
【0009】
したがって、この発明の主たる目的は、キャビテーションを用いて物体を液体中に混合分散させる混合分散装置であって、低動力で安定してキャビテーション気泡の発生および崩壊を起こさせることができ、装置を構成する部品の損傷を抑制し長寿命化を達成可能な混合分散装置を提供することである。また、この発明の他の目的は、比重の異なる物体と液体とを混合分散装置へ容易に移送可能な混合分散システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明に係る混合分散装置は、物体を液体中に混合分散する混合分散装置であって、相対的に大きな径の円柱状の大径流路を有する大管径部と、大径流路に連通しておりかつ相対的に小さな径の円柱状の小径流路を有する小管径部と、小径流路に連通しておりかつ小径流路から徐々に径が大きくなる円錐状流路を有する円錐状管径部とを備えている。小管径部の端面と小管径部の内周面とが当該混合分散装置の縦断面において縮流部を構成する。小管径部の端面が大径流路に接触している。そして、物体は、円錐状管径部よりも上流側において当該混合分散装置へ導入され、円錐状流路において物体を液体中に混合分散する。
【0011】
この場合は、直管と円錐状管とを組み合わせた構成によって混合分散装置が形成される。混合分散装置内部の物体および液体の流路において、大管径部から小管径部への急縮小を除き、流体抵抗は小さい。すなわち、混合分散装置内部における圧力損失は小さい。よって、移送ポンプの所要動力を小さくでき、低動力で物体を液体中に混合分散させることができる。また、キャビテーション気泡の崩壊は円錐状管径部の円錐状流路において発生する。よって、円錐状管径部よりも上流側、すなわち円錐状管径部から小管径部へ向かう側において物体を混合分散装置へ導入することで、効率よく物体を液体中に混合分散させることができる。また、気泡が崩壊する箇所の近傍には、円錐状流路の漸次拡大を除き、流れに対する抵抗がない。そのため、壊食の発生を抑制することができ、混合分散装置の長寿命化を達成することができる。
【0012】
好ましくは、円錐状流路は、中心軸と母線とがなす角度が3°以上7°以下である円錐状の空間である。この場合は、小管径部における液体の流速が最大となるような円錐状流路の形状を選択することができる。その結果、キャビテーション気泡の発生効率が向上し、混合分散の処理能力が向上する。
【0013】
また好ましくは、小管径部には、小径流路へ物体の少なくとも一部を導くように、小径流路と外部空間とを連通させる物体導入孔が形成されている。この場合は、物体を移送するための動力を使用せず、物体導入孔を介して、物体を混合分散装置へ導入することができる。
【0014】
すなわち、混合分散装置の内部では、小径流路において最も液体の流速が大きくなる。小径流路における液体の圧力は、ベルヌィの定理に基づき、外気圧に比して負圧となる。よって、小管径部に小径流路よりも細い(流体抵抗の高い)物体導入孔を形成し、物体を移送するための細管を物体導入孔に接続すると、小径流路内の負圧により物体を吸引し、ポンプなどの動力源を使用せずとも物体を混合分散装置へ導入することができる。
【0015】
また好ましくは、物体導入孔は、小管径部の大径流路に接触している端面と小管径部の端面から下流、すなわち小管径部から円錐状管径部に向かう側に向かって2mmの距離を隔てた位置との間の位置に接続されている。この場合は、物体導入孔を介して、より容易に物体を混合分散装置へ導入することができる。すなわち、小管径部の端面付近では剥離流の影響によって液体が最も高流速となり、液体の圧力が最も低くなる。最も圧力が低くなる位置へ物体導入孔を設けることによって、より容易に、小径管路内の負圧により物体を吸引することができる。
【0016】
この発明に係る混合分散システムは、貯留槽と、送液用ポンプと、混合分散装置とを直列に連結してなる。貯留槽には、液体と、液体よりも比重が小さい物体とが貯留されている。貯留槽の内部には、細管が設けられる。細管は、混合分散装置の小径流路へ物体の少なくとも一部を導くための物体導入孔へ連通する。細管は、その開口部が液体の液面に接触するように、配置される。
【0017】
一つの貯留槽内に液体と物体とが共に貯留され、物体の比重が液体よりも小さい場合、物体を液体と共に吸引して混合分散装置へ導入するのは困難である。そこで、液体の液面を浮遊する物体を吸引できるように、貯留槽の内部に細管を設け、細管の開口部が液体の液面に接触するように細管を配置する。これによって、細管から物体を吸引することができる。したがって物体導入孔を介して物体を小径流路へ導入できるので、円錐状流路において物体を液体中へ混合分散することができる。
【0018】
また好ましくは、細管は、物体の液体に対する親和性と同じ傾向の親和性を有する物質により形成されている。この場合は、物体を細管内により容易に吸引することができる。すなわち、物体が液体に対し高い親和性を有する(すなわち、物体が液体に溶けやすい、または混じりやすい)のであれば、細管を液体に対し高い親和性を有する物質により形成することにより、毛管現象により物体は細管内部へ吸引されやすくなる。一方、物体が液体に対し低い親和性を有する(すなわち、物体が液体に溶けにくい、または混じりにくい)のであれば、細管を液体に対し低い親和性を有する物質により形成することにより、細管の開口部周辺に物体が集まるため、物体は細管内部へ吸引されやすくなる。
【0019】
また好ましくは、細管は、開口部が貯留槽の内部において液体に50%以上100%未満没するように形成されている。この場合は、物体を細管へより効率的に吸引することができる。すなわち、気体を優先的に吸引し物体が吸引されない事態を防止することができる。または、細管が液体に没し、液体よりも比重の小さい物体を吸引できない事態を防止することができる。
【0020】
また好ましくは、細管は、液体の液面の変動に追動可能である。この場合は、貯留槽の内部において液体の液面レベルが変動する場合でも、液体よりも比重が小さい物体を常に細管へ吸引することができる。
【0021】
また好ましくは、貯留槽の内部において、細管の開口部と反対側の端部が液体に没し、開口部が最も液面側に位置する。この場合は、気体を細管へ優先的に吸引し物体が吸引されない事態を防止することができる。
【発明の効果】
【0022】
以上のように、この混合分散装置によると、低動力で安定してキャビテーション気泡の発生および崩壊を起こさせることができ、装置を構成する部品の損傷を抑制し混合分散装置の長寿命化を達成可能である。また、この混合分散システムによると、比重の異なる物体を混合分散装置へ容易に移送可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
【0024】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1の混合分散システムの全体を示す模式図である。図1に示すように、混合分散装置1は、大管径部2と、小管径部3と、円錐状管径部6とを備えている。大管径部2は、相対的に大きな径の円柱状の大径流路2aを有している。小管径部3は、大径流路2aに連通しておりかつ相対的に小さな径の円柱状の小径流路3aを有している。円錐状管径部6は、小径流路3aに連通しておりかつ小径流路3aから徐々に径が大きくなる円錐状流路6aを有している。
【0025】
混合分散システムは、貯留槽10と、送液用ポンプ20と、混合分散装置1とを直列に連結してなる。配管系16は、貯留槽10と送液用ポンプ20とを連通する。配管系17は、送液用ポンプ20と混合分散装置1の大管径部2とを連通する。配管系18は、混合分散装置1の円錐状管径部6に連結している。
【0026】
大径流路2a、小径流路3a、および円錐状流路6aは、共通の中心軸Xを有している。大管径部2の外周面、小管径部3の外周面、および円錐状管径部6の外周面は、中心軸Xとする1つの円柱の周面内に含まれている。
【0027】
小管径部3の端面3bと小管径部3の内周面3cとは、混合分散装置1の縦断面において、縮流部4を構成している。また、小管径部3の端面3bが大径流路2aに接触している。
【0028】
図1に示すように、貯留槽10には、液体11と、液体11よりも比重が小さい物体12とが貯留されている。物体12は液体であってもよく、粉体であってもよい。また、物体12は、たとえばタンクのような閉空間である貯留槽10の内部に液体11とともに貯留されている、気体であってもよい。また、気体、液体もしくは粉体である物体12は、液体11が貯留されている貯留槽とは別のタンクやボンベに貯留されていてもよい。
【0029】
次に、実施の形態1の混合分散システムを用いて、物体12を液体11中に混合分散する例を説明する。液体11としてたとえば水を、物体12としてたとえば油を用いることができる。送液用ポンプ20を駆動させると、貯留槽10に貯留されている液体11と物体12とは共に、配管系16を介して送液用ポンプ20へ吸い込まれる。その後液体11と物体12とは共に、送液用ポンプ20から吐き出され、配管系17を介して、混合分散装置1の大径流路2aへ導入される。
【0030】
大径流路2aへ導入された液体11と物体12とは、小径流路3aへ到る。大径流路2aから小径流路3aへかけて、流路断面積が急激に小さくなる(急縮小)。それにより、液体11と物体12との流速は急激に上昇する。
【0031】
この実施の形態においては、小管径部3の端面3bと小管径部3の内周面3cとは、角度が略90°である縮流部4を構成している。そのため、大径流路2aを流れる液体は、小管径部3の端面3bに衝突する。その結果、液体の圧力は、縮流部4の近傍の小径流路3a内の位置5で最も低くなる。それは、縮流部4によって流れの向きが急に変えられるため、縮流部4の近傍の位置5において、剥離流が発生するためである。すなわち、位置5での液体11の圧力は、局所的に発生する剥離流によって、他の位置での液体11の圧力よりも低くなっている。
【0032】
図2は、図1に示す領域II付近の流速ベクトルを示す図である。図2に示すように、小管径部3では、縮流部4によって流れの向きが急に変えられており、縮流部4の近傍の位置5において、剥離流が発生している。そのため、液体11と物体12との流速は、位置5において他の位置よりも速くなっている。すなわち、液体11の圧力は、位置5において他の位置よりも低くなっている。
【0033】
図3は、図1に示す混合分散装置内部の壁面における液体の圧力を示すグラフである。図3において、縦軸は、液体11の圧力を示す。また横軸は、混合分散装置1の軸方向位置を示す。すなわち、混合分散装置1の内部の壁面部の、中心軸Xに沿った方向の位置を示す。軸方向位置Aは、大管径部2と小管径部3との接続する位置を示す。軸方向位置Bは、小管径部3と円錐状管径部6との接続する位置を示す。軸方向位置Cは、円錐状管径部6の内部の圧力上昇部7の位置を示す。
【0034】
図3に示すように、軸方向位置Aにおいて、液体11の圧力は急激に減少する。このとき液体11の流速が一定値以上になると、小径流路3aにおける液体11の圧力は、大気圧に対して負圧となり、液体11の飽和蒸気圧以下になる。たとえば、室温大気圧下で液体として水を使用し、大管径部直径20mm、小管径部直径4mm、小管径部の軸方向長さ30mm、円錐状管径部の母線6bと中心軸Xとがなす角度(θ)4°、円錐状管径部の軸方向長さ40mmである混合分散装置1を使用し、大管径部入口に0.045MPaの圧力を与えた場合、大管径部で9m/secの流速が発生し、小管径部の圧力は0.0034MPa(0.034気圧)となる。
【0035】
液体11の圧力が飽和蒸気圧以下になると、液体11は、その内部に含まれている微小な気泡またはごみを核として沸騰する。沸騰現象によって液体11が気化し、液体11と同一組成の気体で満たされた気泡が液体中に発生する。これが、キャビテーションである。小管径部3から円錐状管径部6にかけて液体11の低圧が維持されるために、キャビテーションにより発生した気泡(キャビテーション気泡)は膨張する。
【0036】
円錐状流路6aの断面積は、小管径部3側から下流側へ向かって徐々に大きくなる。そのため、円錐状流路6aにおいて液体11の流速は減少する。その結果、図3に示すように、軸方向位置C付近で急激に圧力が上昇する。キャビテーション気泡は、この急激な圧力上昇および円錐状流路6aにおいて生じている乱流によって崩壊する。キャビテーション気泡の崩壊によって、物体12は粉砕され微細化して、液体11中に混合分散される。
【0037】
図4は、キャビテーションを利用して物体を微細化する模式図である。図4において、(A)は物体12が液体または、粉体の集合体である場合、(B)は物体12が気体である場合をそれぞれ示す。
【0038】
図4(A)に示すように、液体または、粉体の集合体である、物体12aの、周囲の液体11の圧力上昇によって、物体12aに外力が加えられる。また、物体12aの近傍におけるキャビテーション気泡の崩壊により発生するマイクロジェットの衝撃波によって、物体12aに外力が加えられる。これらの外力が物体12aの内圧を上回ると、物体12aは崩壊し微細化され、液体11中に混合分散される。
【0039】
また、図4(B)に示すように、物体12が気体である場合、キャビテーション気泡に気体である物体12が取り込まれ、気泡12bを形成する。液体11の急激な圧力上昇および乱流によって、気泡12bに外力が加えられる。外力が気泡12bの内圧を上回ると、気泡12bは崩壊する。気泡12bが崩壊し微細気泡になるとともに、気体である物体12は微細化され、液体11中に混合分散される。
【0040】
微細化され液体11中に混合分散された物体12と、液体11とは、図1に示すように、円錐状管径部6に接続されている配管系18へ排出される。以上のように、この実施の形態の混合分散システムによって、キャビテーションを用いて物体12を液体11中に混合分散させることが可能である。
【0041】
この実施の形態の混合分散装置1は、小径流路3aの終端から徐々に断面積が大きくなる円錐状流路6aを有している。そのため、小径流路3aの終端の近傍において生じる圧力損失を低減することができる。圧力損失が小さいということは、液体11が流れ易い、すなわち、液体11の流速が大きいことを意味する。つまり、ベルヌィの定理を考慮すると、この実施の形態の混合分散装置1は、液体の静圧が下がり易い構造を有している。
【0042】
このとき、小管径部3における液体11の流速が最大となるような円錐状流路6aの形状を選択することができる。図5は、小管径部における液体の流速と角度θとの関係を示すグラフである。図5において、縦軸は、小管径部3における液体11の流速を示す。また横軸は、図1に示す角度θ、すなわち、円錐状管径部6における母線6bと中心軸Xとのなす角度を示す。
【0043】
図5に示すように、小管径部3における液体11の流速は、角度θが約4°であるときに最大値を示す。角度θが3°以上7°以下の範囲であれば、液体11の流速が最も大きい範囲にあるといえる。すなわち、円錐状流路6aは、中心軸Xと母線6bとがなす角度θが3°以上7°以下である円錐状の空間であれば、小管径部3における液体11の静圧が最も下がりやすい。その結果、最も小さな動力で負圧部を形成してキャビテーションを発生させることが可能である。その結果、キャビテーション気泡の発生効率を向上させ、混合分散の処理能力を向上させることができる。
【0044】
混合分散装置1の寸法に関しては、大管径部2の直径は、小管径部3に対して剥離流を形成するに十分大きく、かつ流速低下が生じない寸法であればより好ましく、たとえば18mm以上22mm以下とすることができる。また小管径部3の直径は、小径流路3aにおける液体11の圧力を飽和蒸気圧以下とできる寸法であればよく、たとえば3mm以上6mm以下とすることができる。また小管径部3の長さは、後述する物体導入口8の形成に支障がない程度に長く、流体抵抗が大きくならない程度に短い寸法であればより好ましく、たとえば5mm以上30mm以下とすることができる。また円錐状管径部6における角度θは流体抵抗が小さくなる角度範囲であればより好ましく、たとえば3°以上7°以下とすることができる。また円錐状管径部6の長さは、短すぎると急に管径の異なる流路に出たのと同じことになり流体抵抗が大きくなるため、流体抵抗が大きくならない程度に長い寸法であればより好ましく、たとえば30mm以上とすることができる。
【0045】
以上説明したように、直管である大管径部2および小管径部3と、円錐状管である円錐状管径部とを組み合わせた構成によって、混合分散装置1が形成される。混合分散装置1の内部の物体12および液体11の流路において、大管径部2から小管径部3への急縮小を除き、流体抵抗は小さい。すなわち、混合分散装置1の内部における圧力損失は小さい。よって、送液用ポンプ20の所要動力を小さくでき、低動力で物体12を液体11中に混合分散させることができる。また、キャビテーション気泡の崩壊は円錐状管径部6の円錐状流路6aにおいて発生するため、円錐状管径部6よりも上流側において物体12を混合分散装置1へ導入することで、効率よく物体12を液体11中に混合分散させることができる。
【0046】
また、キャビテーション気泡が崩壊する箇所、すなわち円錐状管径部6の円錐状流路6aにおける圧力上昇部7の近傍には、円錐状流路6aの漸次拡大を除き、流れに対する抵
抗がない。そのため、キャビテーション気泡の崩壊に伴い発生する圧力波が壊食を起こすことを抑制することができ、混合分散装置1の長寿命化を達成することができる。
【0047】
なお、この実施の形態においては、液体11と物体12とは送液用ポンプ20へ吸い込まれるときに既に混在していたが、液体11と物体12とは別々に混合分散装置1に導入されてもよい。その場合、物体12を液体11中に混合分散させるために、キャビテーション気泡の崩壊が起こる円錐状管径部6よりも上流側において、物体12を液体11に混在させる必要がある。たとえば配管系17、大管径部2または小管径部3において物体12を液体11に混在させることができる。
【0048】
また、送液用ポンプ20は、混合分散装置1の上流側に配置され、送液用ポンプ20により加圧された液体11が混合分散装置1に導入されたが、送液用ポンプ20は混合分散装置1の下流側に配置されてもよい。その場合、混合分散装置1はポンプの吸引側に配されるため、混合分散装置1内部における液体の圧力は、図3に示される圧力よりも負圧側となる。よって、小径流路3aにおける液体11の圧力は、飽和蒸気圧以下に達する。そのため、小径流路3aにおいて、キャビテーション気泡が発生する。発生したキャビテーション気泡の崩壊によって、物体12は液体11中へ混合分散される。このとき、円錐状流路6aにおける圧力上昇は、図3に示す圧力上昇よりも緩やかであると考えられ、その結果、円錐状流路6aにおいて、全てのキャビテーション気泡を崩壊させるほどに液体11の圧力が十分上昇しないことも考えられる。しかし、送液用ポンプ20の内部において必ず液体11は圧力上昇するため、キャビテーション気泡は送液用ポンプ20の内部において必ず崩壊する。すなわち、混合分散装置1および混合分散装置1の下流側に配置された送液用ポンプ20において、物体12が液体11中に混合分散する混合分散システムとなると考えられる。したがって、物体12を液体11中へ混合分散する効果が同様に奏される。
【0049】
(実施の形態2)
図6は、実施の形態2の混合分散システムの全体を示す模式図である。実施の形態2の混合分散システムと、上述した実施の形態1の混合分散システムとは、基本的に同様の構成を備えている。しかし、実施の形態2では、小管径部が図6に示すような構成となっている点で実施の形態1とは異なっている。
【0050】
具体的には、図6に示すように、小管径部3には物体導入孔8が形成されている。物体導入孔8は、小径流路3aと混合分散装置1の外部とを連通するように形成されている。物体導入孔8の、混合分散装置1の外部側の端部において、物体導入用配管系30が連結されている。物体導入用配管系30は、貯留槽10と物体導入口8とを連通している。
【0051】
混合分散装置1の内部では、小径流路3aにおいて最も液体11の流速が大きくなる。小径流路3aにおける液体11の圧力は、ベルヌィの定理に基づき、外気圧に比して負圧となる。このとき、小管径部3に小径流路3aよりも細い(流体抵抗の高い)物体導入孔8を形成し、物体12を移送するための細管としての物体導入用配管系30を物体導入孔8に接続すれば、小径流路3a内の負圧により物体12を吸引し、ポンプなどの動力源を使用せずとも物体12を混合分散装置1へ導入することができる。その結果、より低動力で物体12を液体11中に混合分散させることができる。
【0052】
図7は、図6に示す貯留槽の内部を示す模式図である。図7に示すように、貯留槽10の内部には、液体11と、液体11よりも比重が小さい物体12とが貯留されている。また、貯留槽10の内部には細管31が設けられている。細管31の一方の端部には開口部32が設けられており、他方の端部は物体導入用配管系30へ連結している。物体12は、開口部32を介して細管31へ吸引され、物体導入用配管系30を経由して、物体導入
孔8から混合分散装置1の小管径部3へ導入される。細管31の開口部32は、物体12を含んだ液体11の液面に接触している。
【0053】
一つの貯留槽10内に液体11と物体12とが共に貯留され、物体12の比重が液体11よりも小さい場合、物体12を液体11と共に吸引して混合分散装置1へ導入するのは困難である。そこで、液体11の液面を浮遊する物体12を吸引できるように、貯留槽10の内部に細管31を設け、細管31の開口部32が物体12を含んだ液体11の液面に接触するように細管31を配置する。これによって、細管31から物体12を吸引することができる。したがって物体導入孔8を介して物体12を小径流路3へ導入できるので、円錐状流路6において物体12を液体11中へ混合分散することができる。
【0054】
なお、図6に示すように、配管系18には、三方弁21が設置されている。三方弁21と貯留槽10とを連通するように、還流用配管系22が設けられている。液体11中に混合分散された物体12と、液体11とは、円錐状管径部6に接続されている配管系18へ排出される。このとき、液体11と物体12との混合分散が不十分と判断されれば、還流用配管22を介して、液体11と物体12とを再度貯留槽10へ戻すことができる。物体12が十分液体11中に混合分散されたと判断された時点で、三方弁21が切り替えられ、液体11と物体12とは外部へと繋がる配管系19へ排出される。
【0055】
(実施の形態3)
図8は、実施の形態3の混合分散システムの全体を示す模式図である。実施の形態3の混合分散システムと、上述した実施の形態2の混合分散システムとは、基本的に同様の構成を備えている。しかし、実施の形態3では、小管径部が図8に示すような構成となっている点で実施の形態2とは異なっている。
【0056】
具体的には、図8に示すように、物体導入孔8は、位置5において小径流路3aに接続されている。すなわち、物体導入孔8は、剥離流が発生しやすく液体11の圧力が負圧となりやすい位置である、大径流路2aに接触している小管径部3の端面3bと、端面3bから下流に向かって2mmの距離を隔てた位置との間の位置5に接続されている。液体11の圧力が最も負圧となりやすい位置である端面3bから下流に向かって0.5mmの距離を隔てた位置に、物体導入口8が接続されるとより好ましい。小管径部3の位置5付近では、図2に示すように、剥離流の影響によって最も液体11が高流速となり、最も液体11の圧力が低くなる。最も圧力が低くなる位置へ物体導入孔8を設けることによって、より容易に、小管径路8内の負圧により物体12を吸引することができる。すなわち、物体導入孔8を介して、より容易に物体12を混合分散装置1へ導入することができる。
【0057】
(実施の形態4)
図9は、実施の形態4の貯留槽の内部を示す模式図であり、貯留槽をその上面から見た模式図である。図9に示すように、貯留槽10の内部には細管31が設けられている。細管31の一方の端部には開口部32が設けられており、他方の端部は物体導入用配管系30へ連結している。物体12は、液体11に対し低い親和性を有する物質からなる。親和性とは、ある物質が他の物質と容易に結合する性質や傾向である。すなわち、液体11に対し低い親和性を有する物体12は、液体11に溶けにくい、または混じりにくい。そのため、液体11から分離して互いに集まる性質をもつ。
【0058】
たとえば、液体11が水、物体12が油の場合、水の分子は液体であるから乱雑に激しく動いている。ところがここに疎水性分子が入ってくると、その付近の水分子は、疎水性分子と結合を作れないので、隣の水分子と水素結合を作ってしまい、動きがとれなくなる。つまり乱雑さが減少し、熱力学的にはエントロピーが減少し不安定になる。したがって、逆に疎水性分子が水から出て行く、すなわち油は油だけで集まる方が熱力学的に安定に
なる。このような、疎水性物質が水と分離する作用を疎水性相互作用という。
【0059】
疎水性相互作用によって、液体11に対し親和性の低い物体12は、物体12同士が集まって液体11と接触する面積を減らそうとする。このとき、細管31が液体11に対し親和性の低い物質により形成されていると、物体12は液体11内での表面積を減らすため、開口部32周辺に凝集する。したがって、物体12を容易に細管31の内部へ吸引することができる。
【0060】
なお、実施の形態4においては、物体12が液体11に対し低い親和性を有する物質からなる例について説明したが、物体12が液体11に対し高い親和性を有する物質からなる場合は、細管31を液体11に対し高い親和性を有する物質により形成することができる。物体12が液体11に対し高い親和性を有する(すなわち、物体12が液体11に溶けやすい、または混じりやすい)のであれば、細管31を液体11に対し高い親和性を有する物質により形成することにより、毛管現象により物体12は細管31内部へ吸引されやすくなる。すなわち、細管31を、物体12の液体11に対する親和性と同じ傾向の親和性を有する物質により形成することによって、物体12を細管31内に、より容易に吸引することができる。
【0061】
(実施の形態5)
図10は、実施の形態5の貯留槽の内部を示す模式図である。図11は、細管の比重が小さい場合を示す模式図である。図12は、細管の比重が大きい場合を示す模式図である。図10に示すように、貯留槽10の内部には細管31が設けられている。細管31の一方の端部には開口部32が設けられており、他方の端部は物体導入用配管系30へ連結している。また貯留槽10の内部には、液体11と、液体11よりも比重が小さい物体12とが貯留されている。
【0062】
図10〜図12に示すように、物体12は液体11よりも比重が小さいため、貯留槽10の内部において物体12は液体11の液面に浮かんでいる。このとき、図11に示すように、細管31の開口部32において液面から出ており外気と接する部分が大きいと、物体12よりも流体抵抗の少ない外気を吸引しやすくなる。逆に、図12に示すように、細管31の開口部32が全て液体11中に没していると、液面に浮かんでいる物体12を吸引することができない。したがって、図10に示すように、細管31の開口部32が貯留槽10の内部において、開口部32の面積のうち50%以上100%未満が液体11中に没するように形成されていると、物体12を細管31へより効率的に吸引することができる。開口部32の面積のうち99%が液体11に没するように細管31が形成されていれば、より好ましい。これにより、貯留槽10内部において、気体を優先的に吸引し物体12が吸引されない事態、または、液体11よりも比重の小さい物体12を吸引できない事態を防止することができる。たとえば、細管31の材質および形状を液体11の比重に合わせ調整することにより、開口部32の50%以上100%未満が常に液面11中に没するように、細管31を形成することができる。たとえば、細管31の材質の比重を、液体11の比重に対し90%以上99%以下とすることができる。たとえば、液体11が水であり、物体12の水に対する親和性(親水性)が低い場合には、細管31の材質にはポリエチレン(比重約0.95)を用いることができ、またポリアミド樹脂(比重約1.1)やフッ素樹脂(比重約2.2)をポーラス化(多孔質化)処理やその他の任意の方法により比重を調整して用いることができる。またたとえば、液体11が水であり、物体12の親水性が高い場合には、細管31の表面および内面をガラスコーティングなどの親水化処理することができる。
【0063】
(実施の形態6)
図13は、実施の形態6の貯留槽の内部を示す模式図である。図13において、(A)
は物体12を含んだ液体11の液面が低い場合、(B)は物体12を含んだ液体11の液面が高い場合をそれぞれ示す。図13に示すように、貯留槽10の内部には細管31が設けられている。細管31の一方の端部には開口部32が設けられており、他方の端部は可動部30aへ連結している。可動部30aは、物体導入用配管系30と細管31とを連通している。また貯留槽10の内部には、液体11と、液体11よりも比重が小さい物体12とが貯留されている。
【0064】
可動部30aが設けられているため、細管31は、貯留槽10の内部において、物体12を含んだ液体11の液面の変動に対し追動可能である。すなわち、細管31は、物体12を含んだ液体11の液面の上下動に関わらず常に液面付近にある。そのため、貯留槽10の内部において物体12を含んだ液体11の液面高さが変動する場合でも、液体11よりも比重が小さく液面に浮かんでいる物体12を、常に容易に細管31へ吸引することができる。たとえば、可動部30aをフレキシブルチューブなどの可撓性のある部材により作製することができる。また、細管31の材質および形状を液体11の比重に合わせ調整することにより、細管31が常に液面付近にあるように、細管31を形成することができる。たとえば、細管31の材質の比重を、液体11の比重に対し90%以上99%以下とすることができる。たとえば、液体11が水であり、物体12の水に対する親和性(親水性)が低い場合には、細管31の材質にはポリエチレン(比重約0.95)を用いることができ、またポリアミド樹脂(比重約1.1)やフッ素樹脂(比重約2.2)をポーラス化(多孔質化)処理やその他の任意の方法により比重を調整して用いることができる。またたとえば、液体11が水であり、物体12の親水性が高い場合には、細管31の表面および内面をガラスコーティングなどの親水化処理することができる。
【0065】
(実施の形態7)
図14は、実施の形態7の貯留槽の内部を示す模式図である。図15は、細管が液体に没していない場合を示す模式図である。図15に示すように、細管31の開口部32側が物体12を含んだ液体11の液面にあり、細管31の他方の端部33側が外気中にあると、物体12を細管31に吸引しようとするとき、重力の関係により外気が細管31に吸引されやすくなり、物体12の吸引効率が低下する。そこで、図14に示すように、細管31の開口部32側が液体11の最も液面側にあり、細管31の他方の端部33側が液体中に没するよう、細管31を配置する。これにより、液体11の液面に浮かんでいる物体12を容易に細管31へ吸引することができ、気体を細管31へ優先的に吸引し物体12が吸引されない事態を防止することができる。
【0066】
なお、実施の形態1から実施の形態7までの説明においては、図1、図6または図8に示すような構成の混合分散装置1を用いる混合分散システムの例を述べているが、混合分散装置の構成はこれらに限られない。以下、混合分散装置の変形例について説明する。
【0067】
図16は、混合分散装置の変形例1を示す模式図である。図17は、図16におけるXVII−XVII線による断面図である。図16に示すように、混合分散装置100はその内部に、気体、液体、粉体などの物体112と液体111が混合された混合体113を生成する空間101を有している。混合分散装置100には、空間101内へ物体を導くように物体導入口104が設けられている。また、混合分散装置100には、空間101内へ液体を導くように液体導入口102が設けられている。さらに、混合分散装置100には、空間101から外部へ混合体113を吐出する吐出口103が設けられている。物体導入口104には、物体導入管105が接続されている。図17に示すように、物体導入管105は、内壁構成部材106を含んでいる。
【0068】
内壁構成部材106の一例としては、フッ素樹脂を含む材料が考えられる。一般に、フッ素樹脂は高い化学安定性を有している。そのため、オゾンなどの酸化力の強い気体が物
体導入管105を介して空間101に導かれる場合においても、フッ素樹脂を含む材料からなる内壁構成部材106を含んでいる物体導入管105の内壁面は腐食されない。内壁構成部材106は、たとえば、薄肉パイプとして物体導入管105内に嵌め込まれてもよい。また、内壁構成部材106は、物体導入管105の主材料となる基材の表面にフッ素皮膜処理によって形成されてもよい。
【0069】
空間101は、エゼクタ構造を有している。エゼクタ構造は、いわゆるベンチュリ管によって構成されている。ベンチュリ管は、図16のように、縮流部116、細管部としてのスロート部114、および拡散部117を含んでいる。縮流部116は、上流側から下流側へ、すなわち液体導入口102側から吐出口103側へ、徐々に流路の断面積が小さくなる円錐状の空間である。また、拡散部117は、上流側から下流側へ除々に流路の断面積が大きくなる円錐状の空間である。さらに、スロート部114の一方端は、縮流部116の最も断面積が小さい端部に接続されている。また、スロート部114の他方端は、拡散部117の最も断面積が小さい端部に接続されている。スロート部114は円柱状の空間である。
【0070】
混合分散装置100が使用されるときには、混合分散装置100は液体中へ浸漬されるかまたは配管系へ接続される。混合分散装置100においては、液体111が液体導入口102から縮流部116へ流れこむように、ポンプなどが用いられる。
【0071】
混合分散装置100が駆動されるときには、加圧された液体111が液体導入口102から縮流部116へ導入される。縮流部116の流路の断面積が除々に小さくなるため、液体111の流速は除々に大きくなる。それにより、液体111の流速は、スロート部114において最も大きくなる。そのため、スロート部114においては、液体111の動圧が最も大きくなる。したがって、ベルヌィの定理にしたがって、スロート部114においては、静圧が最も小さくなる。その結果、スロート部114の圧力は、大気圧を基準として、負圧になる。スロート部114が負圧になると、外部から物体導入管105および物体導入口104を介してスロート部114へ物体112が吸引される。
【0072】
このとき液体111の流速が一定値以上になると、スロート部114における液体111の圧力は、液体111の飽和蒸気圧以下になる。液体111の圧力が飽和蒸気圧以下になると、キャビテーションが発生する。すなわち、液体111は、その内部に含まれている微小な気泡またはごみを核として沸騰する。沸騰現象によって液体111が気化し、液体111と同一組成の気体で満たされたキャビテーション気泡が液体中に発生する。
【0073】
拡散部117の流路の断面積は、スロート部114の流路の断面積よりも大きい。そのため、液体111がスロート部114から拡散部117へ流れると、液体111の流速は低下する。それにより、拡散部117の液体111においては、動圧が低下し、静圧が増加する。キャビテーション気泡は、この急激な圧力上昇によって崩壊する。その結果、物体112は拡散部117において粉砕される。その結果、物体112は微細化され、微細化された物体120は液体111に混合される。その結果、混合体113が吐出口103から外部へ吐出される。
【0074】
混合分散装置100の寸法に関しては、たとえば、縮流部116の長さが20mmであり、縮流部116の入口の内径が40mmであり、スロート部114の内径が4mmであり、スロート部114の長さが30mmであり、拡散部117の長さが100mmであり、拡散部117の広がり角ψが8°であり、物体導入管105の内径が0.1mmであるものとする。液体導入口102における液体111の圧力は、たとえば、0.05MPaであるものとする。
【0075】
液体111中に混合分散される物体112が気体である場合、微細化された物体120は、直径が100μm以下の気泡である微細気泡である。微細気泡は、単位体積あたりの表面積が大きく、気体と液体111との単位体積あたりの接触面積が増加する。また微細気泡は、液体の表面張力に起因する自己加圧効果と、微細気泡の浮力が小さいために微細気泡が液体111中に滞留しやすくなる滞留効果を有している。そのため微細気泡は、極めて高い溶解能力を有する。したがって、微細気泡が混合分散装置100内部の液体または外部の液体111に混合されることによって、気体である物体112が液体111に効率的に溶解され得る。一般的には、気体が液体111に効率的に溶解されるためには、微細気泡の直径が50μm〜100μm以下であることが望ましいと言われている。この混合分散装置100においては、直径が平均35μmである微細気泡が発生するものとする。
【0076】
気体である物体112は、オゾン、酸素または空気などのいかなる気体であってもよいが、オゾンなどの酸化力の強い気体が用いられる場合には、フッ素樹脂を含む材料により内壁構成部材106を作製することにより、フッ素樹脂の耐薬品性が特に有効に作用する。物体導入管105の内壁面である内壁構成部材106のみがフッ素樹脂材料で形成されていれば、物体導入管105の内壁表面部以外の部分を、たとえば金属材料のような強度が大きい材料を用いて形成することができる。そのため、物体導入管105の設計のバリエーションが豊富になる。その結果、物体導入管105の設計が容易になる。
【0077】
また、物体導入管105の表面上には、フッ素樹脂材料によって皮膜処理が施されていてもよい。これによれば、フッ素樹脂材料の使用量が低減される。この場合、内壁構成部材106のフッ素皮膜の膜厚は1μm以上であることが好ましい。なぜならば、フッ素皮膜の膜厚が1μm未満である場合には、物体112としてオゾンなどの酸化力の強い物質が使用されるときに、物体112がフッ素皮膜を浸透して物体導入管105の基材を腐食させるためである。
【0078】
物体導入管105の基材の表面がフッ素皮膜処理される方法としては、たとえば、次のような第1〜第4の方法がある。
【0079】
第1の方法においては、まず、真空中で基材を回転させながら基材の表面にフッ素皮膜が塗布される。次に、そのフッ素皮膜が乾燥させられる。その後、フッ素皮膜が焼成される。
【0080】
第2の方法においては、まず、混合分散装置100の物体導入管105以外の部分が、真空中でPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)溶液中へ浸漬される。次に、混合分散装置100が大気中に置かれる。それにより、PTFEが、大気の圧力によって押され、物体導入管105内を通過する。その後、物体導入管105内のPTFEが乾燥するように焼成される。
【0081】
第3の方法としては、混合分散装置100がPTFE溶液中に浸漬された状態で駆動される。それにより、物体導入管105内をPTFEが通過する。その結果、PTFE膜が、物体導入管105の内壁面に塗布され、その後、乾燥するように焼成される。
【0082】
第4の方法としては、混合分散装置100がテトラフルオロエチレン溶液に浸漬され、重合反応によりフッ素皮膜が物体導入管105の内壁面上に付着する。
【0083】
また、フッ素樹脂の成型によって、物体導入管105全体がフッ素樹脂材料で形成されていてもよい。これによれば、物体導入管105の製造工程が簡略化される。また、フッ素樹脂は金属ではないため、物体導入管105と他の金属との接触に起因する電解腐食の
発生が防止される。その結果、物体導入管105にピンホールが形成されるなどの物体導入管105の劣化を防止することができる。また、混合分散装置100および物体導入管105全体が、フッ素樹脂の一体成型によって形成されてもよい。このような一体成型によれば、部品点数が低減される。
【0084】
なお、物体導入管105の数は、1本に限定されず、2本以上あってもよい。物体導入管5が2本以上設けられる混合分散装置100によれば、個々の物体導入管105が別々の物体を導入することにより、2種類以上の物体を液体に溶解させることができる。なお、液体111は、水に限定されずいかなる液体であってもよく、たとえば有機溶剤または油などであってもよい。
【0085】
また、物体112は、吸引力によってスロート部114へ導かれてもよいが、押圧力によってスロート部114へ押し込まれてもよい。また、液体も、吸引力によってスロート部114へ導かれてもよいが、押圧力によってスロート部114へ押し込まれてもよい。
【0086】
以上のように、混合分散装置の変形例1においては、空間101がベンチュリ管によって構成され、キャビテーション気泡がベンチュリ管を通過する液体111中において発生する。そのため、空間101内の激しい乱流流れ場または空間内の急激な圧力変化を利用して効率的にキャビテーション気泡を崩壊させ、物体112を液体111中に混合分散させることができる。液体111中に混合分散される物体112が気体である場合は、気体と液体111との接触面積の増加、自己加圧効果、および滞留効果によって、高い溶解能力が得られる。その結果、気体が液体111中に効率的に溶解され得る。
【0087】
さらに、ベンチュリ管によれば、液体導入口102を通過する液体111の流れる方向と吐出口103を通過する液体111の流れる方向とが同一である。そのため、液体111の圧力損失が小さい。したがって、液体導入口102から空間101へ供給される液体111に与えられる圧力が小さい場合においても、物体112を液体111中に混合分散させることができる。また、たとえば、水などの液体中に混合分散装置100を浸けて、液体中に意図的に流れを生じさせることができる。また、混合分散装置100を配管系に組み込むことができる。
【0088】
図18は、混合分散装置の変形例2を示す模式図である。図19は、図18におけるXIX−XIX線による断面図である。図18に示すように、混合分散装置200はその内部に、気体、液体、粉体などの物体212と液体211が混合された混合体213を生成する、旋回流が生じ得る形状からなる空間201を有している。図18および図19に示すように、空間201の形状は、円柱状であるが、旋回流が生じ得る形状であれば、多角柱状などの他の形状であってもよい。
【0089】
空間201の側面には液体導入口202が設けられている。液体導入口202は、空間201内において旋回流を生じさせるように空間201へ液体を導く配管に接続されている。また、空間201の一方の底面には、物体導入口204が設けられている。また、物体導入口204には物体導入管205が接続されている。外部から物体導入管205を介して空間201へ物体212が導かれる。また、空間201の他方の底面には、吐出口203が設けられている。混合体213が、吐出口203を中心として旋回するように、吐出口203から外部へ吐出される。
【0090】
物体導入管205は、内壁構成部材206を含んでいる。内壁構成部材206は、たとえば、フッ素樹脂によって形成されてもよい。フッ素樹脂は高い化学安定性を有しているため、物体212としてオゾンなどの酸化力の強い気体が使用される場合においても、物体導入管205の内壁面の腐食が防止される。
【0091】
空間201は、断面が円形である円柱形状をなしている。液体導入口202は、図18および図19に示されるように、空間201の側面に設けられており、一方の底面に平行な円形断面の接線方向に沿って延びる液体導入用配管に接続されている。このように、円柱状の空間201の側面の接線方向に沿って延びる液体導入用配管に接続された液体導入口202が設けられているため、空間201内において旋回流を高い効率で発生させることができる。
【0092】
物体導入口204は、一方の底面のほぼ中心位置に設けられている。一方の底面の中心位置においては、旋回流に起因して、圧力が最も小さくなる。そのため、物体導入口204が円形の底面の中心位置に設けられていれば、物体212が円柱状の空間1内へ効率的に吸引される。
【0093】
各部の寸法に関しては、たとえば、液体導入口202の内径が4mmであり、物体導入管205の内径が0.1mmであり、吐出口203の内径6mm、かつ、円柱状の空間201の内径50mm、円柱状の空間201の長さが60mmであるものとする。液体導入口202を通過する液体211の圧力は、たとえば、0.10MPaであるものとする。
【0094】
混合分散装置200が使用されるときには、少なくとも吐出口203は液体中に挿入される。このとき、液体導入口202から空間201へ液体211が押圧力によって導入される。それにより、空間201内において旋回流221が生成される。そのため、空間201の中心軸およびその近傍に負圧部が形成される。この負圧部によって物体導入口204から空間201へ物体212が吸引される。その結果、圧力が最も低い空間201の中心軸およびその近傍を物体212が通過する。このとき、空間201の中心軸に沿う細い紐状の物体通過部が形成される。
【0095】
この空間201では、物体導入口204から吐出口203までの間において紐状の物体通過部が形成される。それにより、混合分散装置200の外部の液体の流れの速度と混合分散装置200内の旋回流221の速度との差に起因して、物体通過部が剪断される。その結果、物体212は粉砕されて微細化され、微細化された物体220が効率的に発生する。
【0096】
混合分散される物体212が気体である場合、微細化された物体220は、直径が100μm以下の気泡である微細気泡である。微細気泡は、単位体積あたりの表面積が大きく、かつ、自己加圧効果および滞留効果も有しているため、極めて高い溶解能力を有している。そのため、微細気泡が液体211へ溶解されることによって、気体である物体212が液体211に効率的に混合される。気体が液体211に効率的に溶解されるためには、微細気泡の直径は一般にφ50μm〜100μmであることが望ましいと言われている。この混合分散装置200においては、平均径40μmの気泡が発生するものとする。
【0097】
なお、液体導入口202は、図19において旋回流221が時計回り旋回するように設けられているが、旋回流が反時計回りに旋回するように設けられていてもよい。また、物体212は、吸引力によって空間201へ導かれてもよいが、押圧力によって空間201へ押し込まれてもよい。
【0098】
以上のように、混合分散装置の変形例2においては、空間201が旋回流を生じさせ得るような形状に構成されており、液体導入口202が空間201内において旋回流を生じさせ得るような位置に設けられている。液体211中に混合分散される物体212が気体である場合は、旋回流の中心部に形成される負圧部において、空間201内の急激な圧力変化または空間内の激しい乱流流れ場を利用して効率的に微細気泡を発生させることがで
きる。その結果、液体211と気体との接触面積の増加、自己加圧効果、および滞留効果による高い溶解能力が得られる。その結果、気体は、効率的に液体211中に溶解することができる。
【0099】
さらに、旋回流を生じさせる空間201が形成される場合には、ベンチュリ管が用いられる場合と異なり、細管を設ける必要がない。そのため、旋回流が生じる空間201の径をベンチュリ管によって形成される空間の径よりも大きくすることができる。したがって、たとえば、水などの液体中にスラリーなどの懸濁物質が多く含まれている場合においても、液体が流れる空間201が懸濁物質によって閉塞されることが防止される。
【0100】
また、混合体213は、吐出口203を中心部として旋回しながら吐出口203から吐出される。そのため、たとえば、混合分散装置200が、水などの液体中に浸漬されている場合に、液体の元来の流れが、吐出口203から吐出される混合体213によって大きく阻害されることがない。
【0101】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0102】
この発明の混合分散装置および混合分散システムは、物体としての油を液体としての水中に混合分散させ、O/Wエマルションを生成する用途に、特に有利に適用され得る。たとえば、食器洗い乾燥機に利用する場合は、食用油を洗浄水中に乳化することによって、洗浄した食用油が食器に再付着することを防止でき、洗浄効率の向上および節水の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】この発明の実施の形態1の混合分散システムの全体を示す模式図である。
【図2】図1に示す領域II付近の流速ベクトルを示す図である。
【図3】図1に示す混合分散装置内部の壁面における液体の圧力を示すグラフである。
【図4】キャビテーションを利用して物体を微細化する模式図である。
【図5】小管径部における液体の流速と角度θとの関係を示すグラフである。
【図6】実施の形態2の混合分散システムの全体を示す模式図である。
【図7】図6に示す貯留槽の内部を示す模式図である。
【図8】実施の形態3の混合分散システムの全体を示す模式図である。
【図9】実施の形態4の貯留槽の内部を示す模式図である。
【図10】実施の形態5の貯留槽の内部を示す模式図である。
【図11】細管の比重が小さい場合を示す模式図である。
【図12】細管の比重が大きい場合を示す模式図である。
【図13】実施の形態6の貯留槽の内部を示す模式図である。
【図14】実施の形態7の貯留槽の内部を示す模式図である。
【図15】細管が液体に没していない場合を示す模式図である。
【図16】混合分散装置の変形例1を示す模式図である。
【図17】図16におけるXVII−XVII線による断面図である。
【図18】混合分散装置の変形例2を示す模式図である。
【図19】図18におけるXIX−XIX線による断面図である。
【符号の説明】
【0104】
1 混合分散装置、2 大管径部、2a 大径流路、3 小管径部、3a 小径流路、3b 端面、3c 内周面、4 縮流部、5 位置、6 円錐状管径部、6a 円錐状流路、6b 母線、7 圧力上昇部、8 物体導入孔、10 貯留槽、11 液体、12 物体、12a 液体または粉体である物体、12b 気泡、16,17,18,19 配管系、20 送液用ポンプ、21 三方弁、22 還流用配管系、30 物体導入用配管系、30a 可動部、31 細管、32 開口部、33 端部、100 混合分散装置、101 空間、102 液体導入口、103 吐出口、104 物体導入口、105 物体導入管、106 内壁構成部材、111 液体、112 物体、113 混合体、114 スロート部、116 縮流部、117 拡散部、120 微細化された物体、200
混合分散装置、201 空間、202 液体導入口、203 吐出口、204 物体導入口、205 物体導入管、206 内壁構成部材、211 液体、212 物体、213 混合体、220 微細化された物体、221 旋回流、X 中心軸、θ 角度。
【出願人】 【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
【出願日】 平成18年8月1日(2006.8.1)
【代理人】 【識別番号】100064746
【弁理士】
【氏名又は名称】深見 久郎

【識別番号】100085132
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 俊雄

【識別番号】100083703
【弁理士】
【氏名又は名称】仲村 義平

【識別番号】100096781
【弁理士】
【氏名又は名称】堀井 豊

【識別番号】100098316
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 久登

【識別番号】100109162
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 將行


【公開番号】 特開2008−36468(P2008−36468A)
【公開日】 平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願番号】 特願2006−210115(P2006−210115)