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【発明の名称】 線状スリットを利用した気液混合溶解方法と気液混合溶解装置
【発明者】 【氏名】中島 昇

【氏名】那須 一男

【要約】 【課題】気液の混合溶解をより効率的に行うことができる方法を提供する。

【構成】1)金属シート、2)プラスチックシート又は3)金属シート又はプラスチックシートの成型品に設けられた線状スリットに気相及び液相を同時に通過させることによって、液相中に気相を溶解させることを特徴とする気液混合溶解方法に係る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1)金属シート、2)プラスチックシート又は3)金属シート又はプラスチックシートの成型品に設けられた線状スリットに気相及び液相を同時に通過させることによって、液相中に気相を溶解させることを特徴とする気液混合溶解方法。
【請求項2】
前記線状スリットの隙間が0〜0.5mmである、請求項1に記載の気液混合溶解方法。
【請求項3】
前記線状スリットが断続的に設けられている、請求項1又は2に記載の気液混合溶解方法。
【請求項4】
前記成型品が、金属シート又はプラスチックシートが筒状に形成された筒状体であって、当該筒状体の内部から外部に向かって又は外部から内部に向かって線状スリットに気相及び液相を通過させる、請求項1〜3のいずれかに記載の気液混合溶解方法。
【請求項5】
液相に気相を溶解させるための装置であって、
(1)液相を供給する液相供給手段、
(2)気相を供給する気相供給手段、
(3)前記気相供給手段及び液相供給手段から供給された気相及び液相を通過させるための線状スリットが設けられた1)金属シート、2)プラスチックシート又は3)金属シート又はプラスチックシートの成型品を備えている気液混合溶解手段
を含む気液混合溶解装置。
【請求項6】
気液混合溶解手段が、
1)前記成型品として、フッ素樹脂シートにより形成されたパイプを用い、
2)前記シート厚みが0.1〜2mmであり、
3)線状スリットの隙間が0〜0.5mmであって、
4)前記パイプの一方の開口部が閉じられており、
5)前記パイプの他方の開口部の内周及び/又は外周に固定用金具が設けられている、請求項5に記載の気液混合溶解装置。
【請求項7】
ポンプをさらに有し、かつ、前記ポンプの吸込側に気液混合溶解手段が配置され、その吸込圧により、供給された気相及び液相を前記線状スリットに通過させることにより液相中に気相を溶解させる、請求項5又は6に記載の気液混合溶解装置。
【請求項8】
気液混合溶解手段を経た液体の中に含まれる大粒径のバブルを選択して分級するための分級手段として、a)目開きが0.1〜0.5mmである格子状線状スリットスクリーン又はb)目開きが0.1〜0.5mmである横縞状線状スリットェッジワイヤスクリーンをさらに含む、請求項5〜7のいずれかに記載の気液混合溶解装置。
【請求項9】
前記スクリーンで選択分級されて、スクリーンを通過しない大粒径のバブルをポンプ吸込み側の気液混合溶解手段に戻すリサイクル手段をさらに含む、請求項8に記載の気液混合溶解装置。
【請求項10】
気液混合溶解手段の出口側の溶液に超音波振動を与えてバブルを微細化する手段をさらに含む、請求項5〜9のいずれかに記載の気液混合溶解装置。
【請求項11】
気液混合溶解手段を経た大粒径のバブルを含む混合物を0.02MPa以上0.4MPa以下の範囲内で加圧して前記混合物中のバブルを微細化する手段をさらに含む、請求項5〜10のいずれかに記載の気液混合溶解装置。
【請求項12】
ポンプを有し、かつ、前記ポンプのインペラの外周面に気液混合溶解手段が配置され、インペラの遠心力により、ポンプに吸込まれた気相及び液相を前記線状スリットに通過させることにより液相中に気相を溶解させる、請求項5〜7に記載の気液混合溶解装置。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、液相中に気相を混合溶解させる方法とその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、液相中に気相を混合溶解させる一般的な方法として、多孔質フィルターを用いたバブリング法、液相を旋回して陰圧となる渦中に気相を吸引させて液相中に気相を圧壊混合する方法等が採用されている。また、スリットを利用して気液混合を行う方法として、例えば特許文献1のような微細気泡発生装置がある。特許文献1所載のスリット構造は、液体流路の管体に突起物を当接させることにより一定の間隔が形成されるという構造であり、管体中に液体が流通する際に気体が混入し、気液混合されるというものである。
【特許文献1】特開2006−61829号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、気液混合の際、微細気泡を発生させる手段において、特許文献1所載のスリット型微細気泡発生装置では、スリットを形成する間隔の幅をμm単位で調整する必要がある。また、装置の構造上、一箇所円周上に開口している気液供給口のスリットでは、微細な気泡の散気は非常に難しく、実用上大量生産する場合等においては気液混合効率が悪いと考えられる。
【0004】
従って、本発明の主な目的は、気液の混合溶解をより効率的に行うことができる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、特定の構造体に気液を通過させることにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、下記の気液混合溶解方法及び気液混合溶解装置に係るものである。
1. 1)金属シート、2)プラスチックシート又は3)金属シート又はプラスチックシートの成型品に設けられた線状スリットに気相及び液相を同時に通過させることによって、液相中に気相を溶解させることを特徴とする気液混合溶解方法。
2. 前記線状スリットの隙間が0〜0.5mmである、前記項1に記載の気液混合溶解方法。
3. 前記線状スリットが断続的に設けられている、前記項1又は2に記載の気液混合溶解方法。
4. 前記成型品が、金属シート又はプラスチックシートが筒状に形成された筒状体であって、当該筒状体の内部から外部に向かって又は外部から内部に向かって線状スリットに気相及び液相を通過させる、前記項1〜3のいずれかに記載の気液混合溶解方法。
5. 液相に気相を溶解させるための装置であって、
(1)液相を供給する液相供給手段、
(2)気相を供給する気相供給手段、
(3)前記気相供給手段及び液相供給手段から供給された気相及び液相を通過させるための線状スリットが設けられた1)金属シート、2)プラスチックシート又は3)金属シート又はプラスチックシートの成型品を備えている気液混合溶解手段
を含む気液混合溶解装置。
6. 気液混合溶解手段が、
1)前記成型品として、フッ素樹脂シートにより形成されたパイプを用い、
2)前記シート厚みが0.1〜2mmであり、
3)線状スリットの隙間が0〜0.5mmであって、
4)前記パイプの一方の開口部が閉じられており、
5)前記パイプの他方の開口部の内周及び/又は外周に固定用金具が設けられている、前記項5に記載の気液混合溶解装置。
7. ポンプをさらに有し、かつ、前記ポンプの吸込側に気液混合溶解手段が配置され、その吸込圧により、供給された気相及び液相を前記線状スリットに通過させることにより液相中に気相を溶解させる、前記項5又は6に記載の気液混合溶解装置。
8. 気液混合溶解手段を経た液体の中に含まれる大粒径のバブルを選択して分級するための分級手段として、a)目開きが0.1〜0.5mmである格子状線状スリットスクリーン又はb)目開きが0.1〜0.5mmである横縞状線状スリットェッジワイヤスクリーンをさらに含む、前記項5〜7のいずれかに記載の気液混合溶解装置。
9. 前記スクリーンで選択分級されて、スクリーンを通過しない大粒径のバブルをポンプ吸込み側の気液混合溶解手段に戻すリサイクル手段をさらに含む、請求項8に記載の気液混合溶解装置。
10. 気液混合溶解手段の出口側の溶液に超音波振動を与えてバブルを微細化する手段をさらに含む、前記項5〜9のいずれかに記載の気液混合溶解装置。
11. 気液混合溶解手段を経た大粒径のバブルを含む混合物を0.02MPa以上0.4MPa以下の範囲内で加圧して前記混合物中のバブルを微細化する手段をさらに含む、前記項5〜10のいずれかに記載の気液混合溶解装置。
12. ポンプを有し、かつ、前記ポンプのインペラの外周面に気液混合溶解手段が配置され、インペラの遠心力により、ポンプに吸込まれた気相及び液相を前記線状スリットに通過させることにより液相中に気相を溶解させる、前記項5〜7に記載の気液混合溶解装置。
【発明の効果】
【0007】
本発明による気液混合溶解方法によれば、線状スリット(線条スリット)に気相及び液相を通過させることによって、気相の液相中への溶解を効率良く行わせることができる。
【0008】
また、線状スリットを有する金属シート又はプラスチックシートにスペーサーを挟んで多層状に重ねた断層膜とし、外圧式又は内圧式に気液を透過させる場合は、最外層又は最内層の線状スリットを通過して気液混合された混合物が、次の層の線状スリットを透過してさらに気液混合され、漸次各シート層に設けた線状スリットを段階的に透過することにより効率良く液相中に気相混合溶解することが可能となる。ここで、液相中に不純物等の従来のフィルター又は間隙幅を有する線状スリットでは目詰まりを起こすような塵埃等が混入しても、本発明による線状スリットは、目詰まり不具合の心配もなく、コンパクトでありながら実用生産量の確保も十分可能な気液混合溶解物が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
・ 気液混合溶解方法
本発明の気液混合溶解方法は、1)金属シート、2)プラスチックシート又は3)金属シート又はプラスチックシートの成型品に設けられた線状スリットに気相及び液相を同時に通過させることによって、液相中に気相を溶解させることを特徴とする。
【0010】
本発明に適用できる液相(溶媒)としては、限定的でなく、例えば水、アルコール類等を挙げることができる。また、気相としては、適用される溶媒に対して可溶性のものであれば良く、例えば酸素、オゾン、炭酸ガス等から適宜選択することができる。
【0011】
本発明方法では、1)金属シート、2)プラスチックシート又は3)金属シート又はプラスチックシートの成型品に設けた線状スリットに液相と気相を同時に通過させるときに切断され微細化されて液相中に気相を溶解させる。
【0012】
線状スリットを形成するための金属シート又はプラスチックシートとしては、その材質は特に制限されない。金属としては、各種の金属又は合金を使用することができ、より具体的には鉄、鋼、ステンレス鋼、その他等を挙げることができる。プラスチックとしては、例えばフッ素樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、その他等を挙げることができる。本発明では、特に耐食性、強度等の点からフッ素樹脂が好ましい。特にポリテトラフルオロエチレンを好適に用いることができる。
【0013】
これらの成型品としては、線状スリットに気相及び液相を通過させることができる限りいずれの形態であっても良い。例えば、平面状(そのままの状態)、筒状(パイプ状)、球状、その他等の形態が挙げられる。特に、気相及び液相を加圧しやすいという点では筒状であることが好ましい。
【0014】
前記シートの厚みは、後記の弁機能様の作用を発揮できる厚みであれば良く、用いるシートの物性(特に可とう性)に応じて0.1〜3mm程度の範囲内から適宜設定することができる。例えば、シートとしてフッ素樹脂(特にポリテトラフルオロエチレン)を用いる場合は、シート厚みを0.1〜2mm程度、好ましくは0.1〜1.5mmの範囲内で決定すれば良い。
【0015】
線状スリットの形状及び個数は、例えば線状スリットの材質、気相及び液相の種類、目的とする濃度等に応じて適宜設定することができる。線状スリットの形状は、図1に示すような種々の形状を採用することができる。線状スリットの形成方法は、例えば金属シート又はプラスチックシートに対してカッター等により貫通する切り込みを入れる方法を採用することができる。すなわち、図1に示すように、金属シート又はプラスチックシートからシート片を切り取ることなく、前記シートに貫通する切れ目を入れる加工を施すことが望ましい。金属シート又はプラスチックシートを貫通するように切れ目を入れる加工により形成された線状スリット(線状貫通スリット)を採用することによって、効率的に気相を液相に溶解させることができる。
【0016】
線状スリットの隙間は限定的ではないが、一般的にはその隙間を0〜0.5mm程度とすることが望ましい。なお、隙間0mmの場合は、非加圧時(気相及び液相を加圧していない時)は隙間がない状態であるが、加圧時にシートの可撓性により一時的に隙間が生じて気相及び液相が通過させることができる。従って、本発明では、隙間0mmの線状スリットも包含する。
【0017】
本発明では、線状スリットを通過させることにより効率良く気相を液相中に熔解できる理由は下記のとおりと考えられる。すなわち、非加圧時には液相及び気相は線状スリットを通過しないものの、加圧時にはシートの可撓性、弾性等により、気相及び液相の通過・遮断を繰り返す作用(弁機能様作用)が線状スリットに生じ、その繰り返し作用の過程の中で特に気相が線状スリットにより細かく切断(剪断)されて液相中に溶解するものと考えられる。
【0018】
また、シートは、1層であっても良いが、2層以上を積層して用いることもできる。2層以上を用いる場合は、より効率的に気相の溶存濃度を高めることができる。2層以上の構成とする場合は、例えば図5又は図6に示すようにスペーサー4を用いて各層に間隔を設けることが望ましい。
【0019】
気相及び液相は、両者を予め混合した上で線状スリットを通過させても良い。シート形状が筒状に形成されていて筒状内部から外部に気相及び液相を通過させるような場合(内圧式の場合)は、両者を別々に筒状内部に導入することもできる。
【0020】
気相及び液相を線状スリットに供給するときは、線状スリットを通過するのに十分な圧力を加えることが望ましい。圧力は、用いるシートの材質(物性)等に応じて0.01〜2MPaの範囲内で適宜設定することができる。例えば、シートとしてフッ素樹脂(特にポリテトラフルオロエチレン)を用いる場合は、加圧圧力0.01〜1.0MPa程度の範囲内で適宜設定することができる。また、ポンプの吸込み圧力を利用する場合は、大気圧〜0.02MPa程度の範囲内で適宜設定することができる。加圧は、例えば公知又は市販のポンプ、ボンベ、コンプレッサー等を使用すれば良い。
【0021】
2.気液混合溶解装置
本発明の気液混合溶解装置は、液相に気相を溶解させるための装置であって、
(1)液相を供給する液相供給手段、
(2)気相を供給する気相供給手段、
(3)前記気相供給手段及び液相供給手段から供給された気相及び液相を通過させるための線状スリットが設けられた1)金属シート、2)プラスチックシート又は3)金属シート又はプラスチックシートの成型品を備えている気液混合溶解手段を含むことを特徴とする。
【0022】
液相供給手段は、液相を収容する容器(液相室)等が用いられる。前記容器から液相用配管を通して気液混合手段に接続されている。液相用配管は、気液混合溶解手段の前に気相用配管と合流するように配置されていても良い。
【0023】
気相供給手段は、気相を収容する容器(気相室)等が用いられる。前記容器から気相用配管を通して気液混合手段に接続されている。気相用配管は、気液混合溶解手段の前に液相用配管と合流するように配置されていても良い。
【0024】
なお、前記の液相室及び気相室としては、公知又は市販のボンベ、タンク等を使用することもできる。
【0025】
気液混合溶解手段は、前記気相供給手段及び液相供給手段から供給された気相及び液相を通過させるための線状スリットが設けられた1)金属シート、2)プラスチックシート又は3)金属シート又はプラスチックシートの成型品を備えている。かかる構成を有する限り、その形態は特に限定されない。例えば、前記シートを筒状に形成してなる筒状体を前記成型品として用い、前記筒状体の一部又は全体を収容できる容器内に前記筒状体が配置され、容器内部の空間が筒状体により筒状体内部と筒状体外部に区画された装置を気液混合溶解手段として採用することができる。この場合、筒状体内部から筒状体外部に向かって線状スリットを通過させる方式(内圧式)、筒状体外部から筒状体内部に向かって線状スリットを通過させる方式(外圧式)のいずれであっても良い。本発明では、特に外圧式であることが望ましい。
【0026】
また、気液混合溶解手段は、1段階だけでなく、2段階以上の多段式とすることもできる。例えば、第1の気液混合溶解手段を経て得られた液体を第2の気液混合溶解手段を通過させることにより、前記液体中の気相の溶存濃度をより高めることが可能となる。
【0027】
さらに、ポンプのインペラの外周面に気液混合溶解手段を配置して、ポンプに吸込まれた気相及び液相をインペラの遠心力により線状スリットを通過させることにより粒径を小さくして、次の気液混合溶解手段に導入することにより前記液体中の気相の溶存濃度をさらに高めることが可能となる。
【0028】
なお、気液混合溶解手段において、金属シート又はプラスチックシートの材質、線状スリットの形状等は、前記の気液混合溶解方法と同様にすれば良い。
【0029】
また、本発明装置では、気相及び液相あるいはこれらの混合物を線状スリットに圧入するための加圧装置を備えていることが望ましい。また、ポンプの吸込み圧力を利用する場合は、大気圧〜0.02MPa程度の範囲内で適宜設定することができる。加圧装置としては、例えばポンプ、コンプレッサー等の公知の装置のほか、ボンベ等を採用することができる。
【0030】
さらに、気液混合溶解手段の出口側の溶液に超音波振動を与えてバブルを微細化する手段を含んでいても良い。これにより、気液混合溶解手段と組み合わせて気液混合溶解手段を経た溶解液をナノバブル領域に移行させることができ、これにより前記液体中の気相の溶存濃度をより高めることが可能となる。超音波振動を与える装置としては、公知の超音波振動装置を採用することができる。
【0031】
さらに、本発明では、気液混合溶解手段を経た大粒径のバブルを含む混合物をさらに加圧して液相中のバブル(気泡)を微細化する手段を含んでいても良い。これにより、気液混合溶解手段を経た液体中に含まれる大粒径のバブルを液相に溶解させることができ、これにより前記液体中の気相の溶存濃度をより高めることが可能となる。この場合も、加圧装置としては、例えばポンプ、コンプレッサー等の公知の装置を採用することができる。
【0032】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0033】
<実施の形態1>
図1は、本発明に係るシートに形成される種々の線状スリットパターンの例を示す平面図、図2は本発明に係る線状スリットを設けたシートの一実施例を示す斜視図、図3は図2のシートをディスク状に形成し、線状スリットが断続的に設けられた膜(スリット膜)を示す斜視図、図4は図3のスリット膜の間隔を密にした状態を示す斜視図、図5は図2のシートを巻回したロール状のスリット膜を示す斜視図、図6は図5のA矢視断面図、図7は図2のシートを筒状にして間隔を空けて重ね合わせたスリット膜を示す斜視図、図8は本発明における気液混合装置を模式的に示す構成図である。
【0034】
図1(a)〜(j)に示すように、金属シート又はプラスチックシート2に形成するほとんど間隙のない極狭小幅の線状スリット1(弁構造スリット)の形状としては、ストレートスリット、クロススリット、ベンツカットスリット、半弧状スリット等が適用できる。そして、この線状スリット1に気相及び液相を同時に通過することによって気相及び液相が微細化され、気液混合が行われ、液相に気相を溶解させることができる。すなわち、このシート2に一定圧力が加わると、線状スリット1が弁として気相及び液相の通過・遮断を繰り返す作用を有する構造で、気相及び液相が微細化され最終的に液相に気相が溶解されることになる。また例えば、液相中に目詰まりの原因となる塵埃等が混入していて線状スリット1を通過する際、入口で堆積し、目詰まりを起こしかけたとしても、目詰まりによる通過圧力が加わることにより弁として気相及び液相の通過・遮断を繰り返す作用を発揮して目詰まりが解消されて正常な線状スリット状態に復帰する。従って、選択される金属又はプラスチック2の物性は、この弁として気相及び液相の通過・遮断を繰り返す作用を発揮できるだけの強度、弾性等を有していることが好ましい。
【0035】
さらに、図2に示す線状スリット1を有する金属シート又はプラスチックシート2を、図3又は図4に示すように、ディスク状のスリット膜2を断続的に一定又は不定間隔に並べて設置し、段階的に線状スリット1を通過させることによって気相及び液相が微細化されて効率良く気液混合溶解を行うことができる。また、図2に示す線状スリット1を有する金属シート又はプラスチックシート2を、図5及び図6に示すようにスペーサー4を挟んでロール状に巻回した断層膜3とし、外圧式(通過方向矢印5)又は内圧式(通過方向矢印6)に気液相を通過させることで、最外層あるいは最内層の線状スリット1から通過して気液混合された気液相が次のシート層の線状スリット1を通過してさらに気液混合され、漸次各シート層に設けた線状スリット1を段階的に通過することにより液相中の気相濃度を効率良く高めていくことが可能となり、全てのシート層を経て通過させることによって気相及び液相が微細化されて液相中に高濃度の気相を溶解させることができる。また、図7に示すように金属シート又はプラスチックシート2を内径の異なる複数のパイプ状に形成し、間隔空けて重合した断層膜3とすることも可能である。
【0036】
本発明によれば、スリット膜に気相及び液相を同時に通過させることにより、弁として気相及び液相の通過・遮断を繰り返す作用を発揮すると考えられ、その結果として循環式又は連続式に線状スリットの目詰まりを起こすことなく、低エネルギーで短時間に効率良く気液混合を行うことができる。なお、気相及び液相が同時に通過するとは、両者の混合物が通過するという意であれは良く、時間的に厳密に同時に通過するという意味に限定されるものではない。
【0037】
<実施の形態2>
本発明の気液混合溶解装置では、その気液混合手段が、1)線状スリットが設けられたフッ素樹脂シートにより形成されたパイプであって、2)前記パイプの一方の開口部が閉じられており、3)前記パイプの一方の開口部の内周及び外周に固定用金具が設けられていることが好ましい。前記構成を採用することにより、気液混合溶解を低エネルギーで効率良く行うことができる。
【0038】
図9に示すように、本発明のスリット膜として、フッ素樹脂製パイプの弁構造スリット膜91を使用し、前記スリット膜91の入口側の端部の内周及び外周面にステンレス鋼製の金具92,93を装着して、前記スリット膜91の先端となる端部91aを密閉させて、内圧式又は外圧式で使用することができる。このようなスリット膜は、内圧式又は外圧式のいずれにも使用できるとともに、前記スリット膜91端面に各種容器に合わせた金具92,93を装着することが容易で、各種容器に装着して気液混合溶解ができる。しかも、フッ素樹脂とステンレス鋼の組み合わせにより耐蝕性が要求される用途にも使用できる。
【0039】
<実施の形態3>
本発明装置では、ポンプをさらに有し、かつ、前記ポンプの吸込側に気液混合溶解手段を配置し、その吸込圧により、線状スリットに供給された気相及び液相を通過させる構成を採用することもできる。かかる構成によれば、エジェクター等の吸引効果を使用しないため、圧力損失を極力最小にでき、ポンプの能力を低下させないという効果が得られる。供給された低圧のガス及び大気圧のガスと液体とをポンプの吸込み圧力を利用してスリット膜を通過させて気液混合溶解することができる。
【0040】
図10に示すように、ポンプ804の吸込み側に、フッ素樹脂製パイプからなるスリット膜101を収納容器103に設置し、収納容器103に配置したスリット膜101の出口側及び入口側をシール102して液相を導入し、ポンプ804の吸込み圧力で大気圧及び加圧されたガスを吸込んで線状スリットを通過させて液相に混合溶解する。パイプの外形は5mmから15mmを使用し、パイプの肉厚は0.3mmから1mmを使用できる。金具の材質はオーステナイト系ステンレス鋼を使用できる。
【0041】
<実施の形態4>
本発明装置では、図12に示すように、実施の形態3のポンプのインペラに気液混合溶解手段を配置し、ポンプに吸込まれた気相及び液相をインペラの遠心力により線状スリットを通過させる構成を採用することもできる。かかる構成によれば、インペラの遠心力を使用するため、線状スリットを通過させるための圧力源が不要となる効果が得られる。ポンプに吸込まれた気相及び液相をインペラの遠心力を利用してスリット膜を通過させて気液混合溶解することができる。
【0042】
<実施の形態5>
本発明装置では、気液混合溶解手段を経た液体の中に含まれる大粒径のバブルを選択して分級するための分級手段(スクリーン)をさらに含むことが好ましい。気液混合溶解された後に、ウェッジワイヤスクリーンで大粒径のミクロバブル(ミクロンオーダーの粒径をもつ気泡)を上方に選択して分離して自動ガス抜きバルブを介して配管を通じて気液混合溶解手段に戻されて再び気液混合溶解される。小粒径ミクロバブルは液と一緒にウェッジワイヤスクリーンを通過させることができる。
【0043】
また、この場合、スクリーンを通過しない大粒径のバブルを気液混合溶解手段に戻すリサイクル手段をさらに含むことが好ましい。これにより、大粒径のミクロバブルを選択して分離することによりナノバブル(ナノオーダーの粒径をもつ気泡)の溶液製造が安定してできる。これまでミクロバブルで液中から拡散していたガスをリサイクルしてナノバブルにすることができるのでガスの使用量が削減できる。
【0044】
気液混合溶解でナノバブルを発生させる際、大粒径のミクロバブルを多く含んでおり、液中では早い上昇により抜けてしまうため、ナノバブルに寄与しないガスであり溶解しないでロスとなるガスである。ロスになる大粒径のミクロバブルを分離する方法と装置を提供することである。
【0045】
図11に示すように、気液混合溶解された後に、分離容器112に大粒径のミクロバブルを選択して分離する目開きを有する金属製のウェッジワイヤスクリーン111を垂直全面に設置したガス分離リサイクル装置を設置し、ウェッジワイヤスクリーン111の目開きを水平方向にして装着し、垂直上面最上部に自動ガス抜きバルブを装着して気液混合溶解手段に戻して再び気液混合溶解させることができる。ウェッジワイヤスクリーン112の目開きは、0.1mm〜0.5mmのものを使用できる。また、その材質としては、オーステナイト系ステンレス鋼を好適に使用できる。
【0046】
<実施の形態6>
本発明装置では、溶解液をナノバブル溶解液に移行させる超音波振動装置をさらに含むことが好ましい。気液混合溶解手段の出口側に超音波振動装置を配置し、出口側の溶液に超音波振動を与えてバブルを微細化する手段を含んでいても良い。これにより、気液混合溶解手段を経た溶解液をナノバブル領域に移行させることができる。
【0047】
ガスを液中にナノバブル領域で溶解させることが難しい状況で、気液混合溶解手段と組み合わせてナノバブル領域に移行させる方法と装置を提供することである。
【0048】
図8に示すように、本発明の気液混合溶解手段で生成した液体中に大粒径のミクロバブルを含んでいる場合、気液混合溶解手段の出口側に超音波振動装置を配置し、出口側の溶液に超音波振動を与えることにより、ナノバブル領域のナノバブル溶解液に移行させてガスの溶解度を上げることができる。超音波振動装置は、公知の装置を採用することができる。
【0049】
<実施の形態7>
本発明装置では、溶解液をナノバブル溶解液に移行させる加圧装置をさらに含むことが好ましい。気液混合溶解手段を経た溶解液をさらに加圧することにより溶解液に含まれるバブルをさらにナノバブル領域に移行させることができる。
【0050】
ガスを液中にナノバブル領域で溶解させることが難しい状況で、大粒径のミクロバブルを多く含んだ溶解液及び大粒径のナノバブルを多く含んだ溶解液をさらにナノバブル領域に移行させる方法と装置を提供することである。
【0051】
図8に示すように、本発明装置で生成した液体中に大粒径のミクロバブルを含んでいる場合、密閉容器810内で前記液体を加圧することにより、ナノバブル領域のナノバブル溶解液に移行させてガスの溶解度を上げることができる。加圧圧力は0.02MPa以上0.4MPa以下の範囲内とすることが好ましい。また、加圧容器810は気液混合溶解手段を収納する容器と併用しても良い。容器の材質は、例えばオーステナイト系ステンレス鋼を使用できる。
【実施例】
【0052】
以下、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明の範囲は、実施例に限定されない。
【0053】
実施例1
スリット膜として図7に示す断層膜3を用い、ステンレス鋼製モジュールに収納し、気液混合溶解試験を行った。
【0054】
図8に示すように、液相室7及び気相室8から同時にポンプ9によりスリット膜モジュール10、さらにスリット膜モジュール11へ同時に送気及び送液しながら段階的に通過させる装置によって気液混合溶解を行った。本試験例で用いたスリット膜モジュール11及び12には、テフロン(登録商標)製でパイプ外径35mm、長さ250mmの側面に長尺方向に14列、1列に30個のベンツカット線状スリット1を合計420箇所設けたパイプ状シート膜2と、さらにこの内側にテフロン(登録商標)製でパイプ外径25mm、長さ250mmの側面に長尺方向に10列、1列に30個のベンツカット線状スリット1を合計300箇所設けたパイプ状シート膜2による断層膜3を用いた。そして、気液混合の液相に蒸留水、気相に酸素を用い、気液混合溶解液12を得た。この液中の溶存酸素濃度を経時的に測定した。その結果を表1に示す。また、スリット膜に用いたテフロン(登録商標)(フッ素樹脂:テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA))の特性を表2に示す。
【0055】
【表1】


【0056】
【表2】


【0057】
表1に示すように、混合前の水温11℃における水中の溶存酸素飽和濃度は約10mg/Lであるのに対し、本発明の気液混合溶解方法を用いれば、短時間に水中の溶存酸素濃度を飽和濃度以上に高めることができることがわかる。すなわち、本発明によれば、気液混合を低エネルギーで短時間に効率良く行うことが可能で、スリット膜3の目詰まり不具合の心配もなく、コンパクトでありながら大量の液相中に気相を混合溶解させる手段として有効であり、液相流路中にスリット膜モジュールとして配管することにより実生産レベルにおいてもランニングコストが低く、実用的な気液混合溶解物が得られる。
【0058】
実施例2(実施の形態2)
実施例2−1
図9に示すように、テフロン(登録商標)製パイプからなるスリット膜91を使用して入口側を固定してシールして、開放側に気液混合された溶液を導入してスリット膜91を通過させてナノバブル領域のガス溶解液を製造することができた。テフロン(登録商標)製パイプの外形は5mmから15mmを使用し、パイプの肉厚は0.3mmから1mmを使用した。金具の材質はオーステナイト系ステンレス鋼を使用した。
【0059】
実施例2−2
図8に示すように、ポンプ804の吸込み側の気液混合溶解装置803で気液混合させた後、ポンプ804の吐き出し側の請求項6のスリット膜805を通過させてミクロバブル及びナノバブル溶解液にし、分離リサイクル装置806で大粒径ミクロバブルを選択して分離し、自動エアー抜き弁809を介しポンプ804の吸込み側の気液混合溶解装置803に戻されて再び気液混合される。分離リサイクル装置806を通過した溶液はスリット膜807を通過させてナノバブル領域の溶解液811として得ることができた。
【0060】
実施例2−3
図12に示すように、ポンプに吸込まれた気相及び液相をインペラ121外周面の気液混合溶解装置122を通過させてポンプ吐出側から排出してミクロバブル及びナノバブル溶解液として得ることができた。
【0061】
実施例3(実施の形態3)
図8に示すように、ポンプ804の吸込み側にスリット膜803としてテフロン(登録商標)製パイプを使用した気液混合溶解手段を設置し、スリット膜803を収納した容器の出口側及び入口側にテフロン(登録商標)パイプ製のスリット膜803を固定してシール102して液を導入しポンプの吸込み圧力でスリット膜803を介して大気圧又は加圧されたガスを吸込んで液相に混合溶解させた。パイプの外形は5mmから15mmを使用し、パイプの肉厚は0.3mmから1mmを使用した。金具の材質はオーステナイト系ステンレス鋼を使用した。
【0062】
実施例4(実施の形態4)
図11に示すように、気液混合された溶液を導入し、分離容器112内に大粒径のミクロバブルを選択して分離する目開きの金属製ウェッジワイヤスクリーン111を目開き水平方向にして装着した。大粒径のミクロバブルを選択的に上方に分離して自動ガス抜きバルブ809を介して配管で気液混合溶解装置3にリターンされて再び気液混合溶解された。小粒径ミクロバブルは気液混合物と一緒にウェッジワイヤスクリーン111を通過させた。ウェッジワイヤスクリーン111及び収納容器112の材質はオーステナイト系ステンレス鋼を使用した。
【0063】
実施例5(実施の形態5)
図8に示すように、気液混合溶解手段803、805、807の出口側に超音波振動装置812を配置し、気液混合溶解手段803、805、807の出口側の溶液に超音波振動を与えることにより、ナノバブル溶解液に移行させてガスの溶解度を上げることができた。超音波振動装置は、公知の装置を採用することができる。
【0064】
実施例6(実施の形態6)
実施例2−2の装置で製造した大粒径のミクロバブルを含んだミクロバブル溶解液811を加圧容器810内で加圧することにより、ナノバブル領域のナノバブル溶解液に移行させてガスの溶解度を上げることができた。液相として水道水を用い、気相として酸素を用いた。気液混合によりミクロバブルが生成し、白濁した。その直後の溶存酸素濃度(飽和溶存酸素を100%とした時)は339.1%であったが、容器内を0.2MPaに加圧した後、大気圧まで減圧した。そのときの溶存酸素濃度は573.9%まで増加していた。
【0065】
なお、加圧容器810の材質は目視する必要がある場合は、透明アクリル樹脂及び透明PVCを使用して、目視を必要としない場合はオーステナイト系ステンレス鋼を使用した。
【0066】
実施例7
酸素溶解能力について、実施例2−2の装置(ナノバブル方式)と従来装置を比較した。従来装置としては、エジェクター方式の溶解装置を用いた。液相としては水道水を用いた。その結果を表3及び図13に示す。
【0067】
【表3】


【0068】
本発明の方式では、エジェクター方式の到達濃度と同値になるまでに要する時間は約30秒であった。よって、本発明方法による溶解能力は、630秒/30秒=21で21倍であることがわかる。これにより酸素使用量や溶解時間を低減できることもわかる。
【0069】
実施例8
実施例2−2の装置を用いてオゾンを水道水に溶解させるに際し、酸素又は空気を併用する場合の効果を調べた。その結果を表4及び図14に示す。
【0070】
【表4】


【0071】
これらの結果からも明らかなように、酸素を併用することにより、空気を併用する場合(通常の場合)に比べて約2倍の濃度のオゾン溶解水を得ることができた。
【0072】
実施例9
実施例2−2の装置を用いて製造された酸素溶解液の溶存酸素濃度の経時的変化を調べた。液相として水道水、気相として酸素を用いたほかは、実施例1と同様にして酸素溶解液(溶存酸素濃度56.82mg/L)を製造した。製造直後からの溶存酸素濃度(mg/L)を測定した。その結果を表5及び図15に示す。
【0073】
【表5】


【0074】
これらの結果からも明らかなように、水道水の酸素濃度の平均低下率は3.16mg/L/日であった。
【0075】
実施例10
ミクロバブル分離リサイクル装置の有無による効果の違いを調べた。具体的には、実施例2−2の装置を用い、液相として水道水、気相として酸素を用いて実施した。実施例2−2においてミクロバブル分離リサイクル装置なしで同様の実験を行った。これらの結果を図16に示す。
【0076】
実施例11
人工炭酸風呂の調製を本発明により実施した。実施例2−2の装置を用いて40℃に設定した温水に炭酸ガスをpH値が平衡になるまで溶解させた。その後、容量2Lのペットボトルに温水を採取し、pHの変化を調べた。比較のため、市販の中空膜で同様にして炭酸ガスを溶解させた。このとき、実施例2−2の装置による場合、気泡はほとんど確認されなかったのに対し、中空膜による場合は気泡の連続的な発生が確認された。これらの結果を表6及び図17に示す。さらに、炭酸ガスの溶解直後から炭酸ガスの濃度を測定した。その結果を表7に示す。
【0077】
【表6】


【0078】
【表7】


【0079】
これらの結果からも明らかなように、炭酸ガスの溶解においても、本発明の方法を好適に採用できることがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明の気液混合溶解方法は、液相と気相の種類が限定されるものではなく、例えば食品産業、水産業、医薬品産業等の液相中に溶存酸素を高める分野、液状食品の溶存酸素を窒素置換して抗酸化を目的として気液混合等に使用することができる。
【0081】
本装置は、各種ガスを液中にナノバブル領域の溶解液として製造できるものであり、本発明の気液混合溶解装置を使用することにより、各種の過飽和ガス溶解液を製造できる。
【0082】
ナノバブル領域の溶解液として製造することにより、ミクロバブル溶解液を製造するガス量に比べ大幅な削減ができ、また高濃度の過飽和ガスを製造することができるので、ガスの溶解装置に取り付けることにより、ガス削減によるコストダウンができる。
【0083】
オゾンガスの高濃度溶解液では、室内の空気や食品加工等への殺菌・脱臭・脱色への使用ができ、高濃度溶解液を微粒子で噴霧すると日本産業衛生学会の許容濃度でオゾン殺菌ができる。
【0084】
高濃度オゾン溶解液には高濃度の過飽和酸素も同時に溶解できるうえ、分散効果が高いので、排水処理の空気バブリングの代替に溶解液を注入する新方式により、オゾンによる分解・殺菌・脱色で処理の負荷を軽減したうえ高濃度酸素供給で大きな設備増強無しで処理能力の向上が図れる。また池などの浄化にも同様な効果が期待でき、各種浄化装置に応用できる。
【0085】
ナノバブル領域の溶解液は、活性化作用があり農業・漁業に導入することによって、無農薬栽培への適用、病気に強い商品の安定製造等が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明に係るシートに形成される種々の線状スリットパターンの例を示す平面図である。
【図2】本発明に係る線状スリットを設けたシートの一実施例を示す斜視図である。
【図3】図2のシートをディスク状に形成し、断続的に設けたスリット膜を示す斜視図である。
【図4】図3のスリット膜の間隔を密にした状態を示す斜視図である。
【図5】図2のシートを巻回したロール状のスリット膜を示す斜視図である。
【図6】図5のA矢視を示す断面図である。
【図7】図2のシートを筒状にして間隔を空けて重ね合わせたスリット膜を示す斜視図である。
【図8】本発明における気液混合溶解装置を模式的に示す構成図である。
【図9】本発明のスリット膜の断面図である。
【図10】本発明のポンプ吸込み側のスリット膜気液混合溶解装置の断面図である。
【図11】本発明のミクロバブル分離リサイクル装置の断面図である。
【図12】本発明のポンプインペラのスリット膜気液混合溶解装置の断面図である。
【図13】本発明と既存技術の酸素溶解能力とを比較したグラフである。
【図14】本発明の酸素と空気のオゾン溶解能力の比較したグラフである。
【図15】本発明で製造したナノバブル溶液の溶存酸素濃度低下傾向を示すグラフである。
【図16】本発明の大粒径ミクロバブル分離リサイクル装置の粒径(粒度分布)を比較するグラフである。
【図17】本発明と中空膜方式の人工炭酸風呂溶解によるpHの変化を示すグラフである。
【符号の説明】
【0087】
1 弁構造線状スリット
2 金属シート又はプラスチックシート
3 ロール状又はパイプ状の断層膜
4 スペーサー
5 気液混合の透過方向(外圧式)
6 気液混合の透過方向(内圧式)
7 液相室
8 気相室
9 送液ポンプ
10 1段目スリット膜モジュール
11 2段目スリット膜モジュール
12 気液混合溶解液
801 液相室
802 気相室
803 気液混合溶解装置
804 送液ポンプ
805 気液混合溶解装置
806 大粒径ミクロバブル分離リサイクル装置
807 気液混合溶解装置
808 逆止弁
809 自動ガス抜き弁
810 加圧容器
811 ナノバブルガス溶解液
812 超音波振動装置
91 PFAパイプスリット膜
91aパイプ端面盲
92 外面ステンレス鋼金具
93 内面ステンレス鋼金具
101 PFAパイプスリット膜
102 パッキン
103 収納容器
103aカバー
103b取り付け金具
111 ウェッジワイヤスクリーン
112 収納容器
121 吸込み口
122 吐き出し口
123 インペラ
124 PFAパイプスリット膜
125 固定カバー
【出願人】 【識別番号】597011566
【氏名又は名称】エス・ピー・ジーテクノ株式会社
【識別番号】305016829
【氏名又は名称】有限会社九州SOHOプロジェクト
【出願日】 平成19年5月28日(2007.5.28)
【代理人】 【識別番号】100065215
【弁理士】
【氏名又は名称】三枝 英二

【識別番号】100076510
【弁理士】
【氏名又は名称】掛樋 悠路

【識別番号】100105821
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 淳


【公開番号】 特開2008−6432(P2008−6432A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2007−140039(P2007−140039)