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混練装置 - 特開2008−6411 | j-tokkyo
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【発明の名称】 混練装置
【発明者】 【氏名】元山 剛

【要約】 【課題】長時間の混練を連続して行った場合においても被混練物同士が熱で反応したり変質したりすることのない混練装置の提供。

【構成】被混練物を収容する混練容器11と、混練容器11を貫通する自転軸20の周りに混練容器11を自転させるプーリ21、ベルト22、プーリ52と、混練容器11の外部に位置する公転軸40の周りに混練容器を公転させる腕状部材30と、混練容器11の外側に設けられ、混練容器11が自転および公転中に混練容器11の内部を冷却する揮発性液体を収容する外部容器12とを備える混練装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被混練物を収容する混練容器と、
前記混練容器を貫通する自転軸の周りに前記混練容器を自転させる混練容器自転手段と、
前記混練容器の外部に位置する公転軸の周りに前記混練容器を公転させる混練容器公転手段と、
前記混練容器の外側に設けられ、前記混練容器が自転および公転中に前記混練容器を冷却する混練容器冷却手段と
を備えてなることを特徴とする混練装置。
【請求項2】
前記混練容器冷却手段は、前記混練容器の外側に設けられ、揮発性液体が収容される揮発性液体容器である請求項1に記載の混練装置。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、混練装置に係り、特に、長時間の混練においても被混練物の温度上昇を押さえることのできる混練装置に関する。
【背景技術】
【0002】
粉体同士、粉体と液体、または液体同士の混練には自転公転ミキサが広く使用されている。
【0003】
自転公転ミキサとしては、たとえば下端に駆動装置からの駆動力が伝道される公転軸と、上端に容器に取り付けられた自転軸を、一端が公転軸の上端に接合され、他の一端を自転軸が回動自在に貫入したアームにて間隔をおいて相対させるとともに、公転軸が貫入し公転軸の回転によっては回転しない固定プーリーと、自転軸の下端に接合され自転軸とともに回転するプーリーとをベルトによって係合した混練攪拌装置が知られている(特許文献1)。
【0004】
自転公転ミキサは、粉体同士、粉体と液体、または液体同士など、互いに混練しようとする2以上の原料からなる被混練物を容器に収容し、この容器を自転させるとともに公転させる。これによって被混練物は短時間で均一に混練される。
【特許文献1】特公平6−18622号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記自転公転ミキサにおいても混練時間が長くなると、被混練物同士の摩擦によって発熱し、温度が上昇することがある。
【0006】
被混練物の温度が上昇すると、被混練物同士が反応したり分解したりすることがある。また、被混練物が粉体と液体との場合には、一度均一に混練した粉体と液体とが、液体の粘性が低下することにより再分離することがある。
【0007】
したがって、従来の自転公転ミキサで長時間の混練を行おうとすると、短時間の混練後、被混練物を冷却し、再び短時間を混練をおこなうということを繰り返さなければならず、非常に煩雑であった。
【0008】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、長時間の混練を連続して行った場合においても被混練物同士が熱で反応したり変質したりすることのない混練装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、被混練物を収容する混練容器と、前記混練容器を貫通する自転軸の周りに前記混練容器を自転させる混練容器自転手段と、前記混練容器の外部に位置する公転軸の周りに前記混練容器を公転させる混練容器公転手段と、前記混練容器の外側に設けられ、前記混練容器が自転および公転中に前記混練容器を冷却する混練容器冷却手段とを備えてなることを特徴とする混練装置に関する。
【0010】
前記混練装置においては、被混練物を混練中においては、混練容器は周囲から冷却手段によって冷却されるから、被混練物が摩擦によって容器内で過熱されることが防止される。
【0011】
したがって、温度上昇によって被混練物中の特定の成分が反応、分解したり、被混練物が粉体と液体との混合物である場合に一旦完全に混合された混合物が再び元の粉体と液体とに分離したりすることが効果的に防止される。
【0012】
請求項2に記載の発明は、前記混練容器冷却手段が、前記混練容器の外側に設けられ、揮発性液体が収容される揮発性液体容器である請求項1に記載の混練装置に関する。
【0013】
前記混練装置においては、揮発性液体容器に収容された揮発性液体が蒸発するときの蒸発熱で、混練容器内の被混練物が冷却される。
【0014】
したがって、混練容器の外側に被混練物を冷却するための特別な機械装置を設ける必要がない。また、既存の自転公転ミキサの混練容器の外側に揮発性液体容器を後付することにより上記混練装置を作製できる。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように本発明によれば、長時間の混練を連続して行った場合においても被混練物同士が熱で反応したり変質したりすることのない混練装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
1.実施形態1
実施形態1に係る混練装置1は、たとえばSiC焼結材を製造するための焼結原料であるSiC粉体と黒鉛粉体と液状フェノール樹脂との混練物の調整に使用され、図1に示すように、SiC粉体と黒鉛粉体と液状フェノール樹脂との混合物のような被混練物が収容される円筒形缶状の混練缶体10と、混練缶体10を自転させる自転軸20と、一旦に公転軸40が固定され、他端において混練缶体10を自転軸20を介して軸支する腕状部材30と、公転軸40を支承する公転軸承け50と、公転軸40を回転させるモータ60と、モータ60および公転軸受け50が固定されている基台80とを備える。
【0017】
公転軸40の下端にはプーリ41が、モータ60の軸61にはプーリ62が固定され、プーリ41とプーリ62との間にはベルト42が掛け渡されている。モータ60の回転力はプーリ62、ベルト42、およびプーリ41を介して公転軸40に伝達される。
【0018】
自転軸20は、公転軸40に対して傾いた状態で腕状部材30に支承されている。したがって、混練缶体10も、公転軸40に対して軸線が傾いた状態で腕状部材30に装着されている。自転軸20の下端にはプーリ21が装着されている。一方、公転軸受け50の上面には、プーリ52が公転軸40に対して同心になるように固定されている。プーリ52とプーリ21とにはベルト22が掛け渡されている。腕状部材30の下面には、ベルト22の方向を転換するベルト受けローラ32が設けられている。
【0019】
図2および図3に示すように、混練缶体10は、内側に位置する混練容器11と、混練容器11の外側に位置する外部容器12とを備える。外部容器12は混練容器11と同心に設けられている。外部容器12と混練容器11との間には、混練容器11を外部容器12の内側に固定する固定部材14および固定部材15が設けられている。混練容器11は蓋13で密閉できるように構成されている。
【0020】
混練容器11には、SiC粉体と黒鉛粉体と液状フェノール樹脂との混合物のような被混練物が挿入される。被混練物としては、他に、粉体同士、粉体と液体、または液体同士など、互いに混練しようとする2以上の原料の混合物があげられる。具体的にはセラミックス焼結体を製造するためのセラミックス粉体とバインダと溶媒との混合物や、塗料を製造するための顔料とビヒクルと溶媒との混合物、および異なる色彩を有する2種類以上の塗料などがある。
【0021】
一方、外部容器12と混練容器11との間の空間には揮発性液体が収容される。揮発性液体としては、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのC1〜C3低級アルコール類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどのC4〜C8脂肪族炭化水素類などが使用できる。したがって、前記空間は、本発明の揮発性液体容器に相当する。
【0022】
混練缶体10としては、図4に示すように、外部容器12と混練容器11との間の開口部近傍に円環状のスペーサ16を挿入して外部容器12の内側に同心に混練容器11を固定してもよい。前記態様の混練缶体10においては、スペーサ16の円環の一部を除去することにより、混練容器11と外部容器12との間に揮発性液体が蒸発した気体が逃げる開口部14Aが形成される。
【0023】
以下、混練装置1の作用について説明する。
【0024】
最初に、混練容器11に被混練物を投入し、蓋13を閉じて密閉する。次に、外部容器12と混練容器11との間の空間に揮発性液体を注入する。
【0025】
そしてモータ60を回転させると、モータ60の回転はプーリ62、ベルト42、およびプーリ41を介して公転軸40に伝達され、これによって腕状部材30が、たとえば図2において矢印aに示すように時計回り方向に回転する。ここで、プーリ52は公転軸承け50に対して、言い換えれば基台80に対して固定されているから、腕状部材30から見ると反時計回り方向に回転している。そして、腕状部材30に対して反時計回り方向のプーリ52の回転はベルト22にプーリ21に伝達され、自転軸20を介して混練缶体10に伝達され、図2において矢印bで示すように混練缶体10も軸線の回りに反時計回り方向に自転する。
【0026】
したがって、混練容器11に装入された被混練物、たとえばSiC粉末−黒鉛粉末−液状フェノール樹脂の混合物は、四方八方から遠心力を受けて均一に混練される。
【0027】
ここで、混練が長時間に及び、被混練物が摩擦熱で加熱されると、その熱は混練容器11を介して揮発性液体に伝達される。そして前記熱で揮発性液体が蒸発すると、揮発性液体の蒸発潜熱によって揮発性液体そのものが先ず冷却され、次いで伝熱によって被混練物そのものが冷却される。したがって、原料粉末の反応や変質が効果的に防止される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は、実施形態1に係る混練装置の構成の概略を示す全体部である。
【図2】図2は、実施形態1に係る混練装置の腕状部材と混練缶体との運動の関係を示す拡大説明図である。
【図3】図3は、実施形態1に係る混練装置の混練缶体の構成を示す部分拡大図である。
【図4】図4は、実施形態1に係る混練装置の混練缶体の別の例について構成を示す部分拡大図である。
【符号の説明】
【0029】
1 混練装置
10 混練缶体
11 混練容器
12 外部容器
13 蓋
14A 開口部
14 固定部材
15 固定部材
16 スペーサ
20 自転軸
21 プーリ
22 ベルト
30 腕状部材
32 ローラ
40 公転軸
41 プーリ
42 ベルト
52 プーリ
60 モータ
61 プーリ
62 プーリ
80 基台

【出願人】 【識別番号】000005278
【氏名又は名称】株式会社ブリヂストン
【出願日】 平成18年6月30日(2006.6.30)
【代理人】 【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳

【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳

【識別番号】100085279
【弁理士】
【氏名又は名称】西元 勝一

【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志


【公開番号】 特開2008−6411(P2008−6411A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−181864(P2006−181864)