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【発明の名称】 微細気泡発生装置
【発明者】 【氏名】脇田 将寛

【氏名】杉山 祐司

【氏名】小寺 孝秀

【要約】 【課題】本発明の微細気泡発生装置は、簡易な構成を有しかつ低エネルギーで十分な量の微細気泡を発生させることを目的とする。

【構成】微細気泡発生装置1は、貯留槽3と、貯留槽3から液体を取り込む液体取り込み部5と、液体吐出部7と、液体取り込み部5と液体吐出部7とを接続する液体通路9と、液体中に気泡を混入する気泡混入手段11と、ポンプ19と、気泡混入手段11より吐出部側に設けられ液体中の気泡を分裂するための気泡分裂手段21と、分裂手段21により生成された微小気泡を溶解を促進する気体溶解促進路33とを備え、分裂手段21は、絞り部29と開放部25とを有する流路を備え、絞り部29と開放部25の断面積比は、液体中の気泡が分裂可能な程度の流速勾配を与えるものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を取り込むための液体取り込み部と、
該液体取り込み部に一端が接続され、該液体取り込み部より取り込んだ液体を通過させるための液体通路と、
該液体通路の他端に接続され、該液体通路内部の圧力を保持し、かつ液体を吐出可能な液体吐出部と、
前記液体通路に配置され、液体を輸送させかつ液体を加圧するためのポンプと、
前記液体通路に配置され液体通路内の液体に気泡を混入する気泡混入手段と、
前記気泡混入手段より前記液体吐出部側において前記液体通路に配置され、前記気泡混入手段により混入された気泡を分裂させ微小気泡を生成する気泡分裂手段と、
前記気泡分裂手段より前記液体吐出部側において前記液体通路に配置され、前記微小気泡の液体への溶解を促進するための微小気泡溶解促進路とを備え、
前記吐出部から微小気泡含有液体を液体中に吐出したとき液体中に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置であって、
前記気泡分裂手段は、絞り部と、該絞り部の吐出部側に連通する開放部とを有する流路を備え、前記絞り部と前記開放部は、前記絞り部から前記開放部へ気泡が移動する際に、前記気泡混入手段により混入された気泡の分裂に必要な速度勾配を与える断面積比を有していることを特徴とする微細気泡発生装置。
【請求項2】
前記液体発生装置は、前記絞り部は、複数の孔である請求項1に記載の微細気泡発生装置。
【請求項3】
前記絞り部は、前記吐出部側に向かって断面積が小さくなるように形成されている請求項1または2に記載の微細気泡発生装置。
【請求項4】
前記微細気泡装置は、前記液体取り込み部により取り込まれる液体が貯留される液体貯留槽を備えている請求項1ないし3のいずれかに記載の微細気泡発生装置。
【請求項5】
前記取り込み部及び前記液体吐出部は前記貯留槽に接続され、前記微細気泡発生装置は、前記貯留槽内の液体を循環するものである請求項1ないし4のいずれかに記載の微細気泡発生装置。
【請求項6】
前記微小気泡溶解促進路の断面積は、前記液体通路の断面積より大きくなるように構成されている請求項1ないし5のいずれかに記載の微細気泡発生装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、気体が溶解された気体溶解液体を生成し、それを貯留槽内の液体に吐出することにより液体中に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の微細気泡発生装置は、貯留槽内の液体を取り出して、この液体中に気体を溶解させてから、貯留層内に吐出することにより貯留層内に気泡を発生させるものであった。
【0003】
このような微細化気泡発生装置として特許文献1には、浴槽100と、液体と気体を混合・攪拌して液体に気体を溶解させる渦流ポンプ13と、液体に溶解されない気体を分離する気体混合分離手段17と、気体混合分離手段17から排出される気体溶解液を吐出・減圧して微細気泡を発生させる吐出手段20と、過流ポンプ13に液体を供給する供給部と、供給する気体量を調整する調整手段とを備える装置が記載されている。特許文献1の微細気泡発生装置においては、渦流ポンプ13により液体中の気泡を攪拌して分裂させ、気体混合分離手段内で分裂された気泡を液体に溶解し、気体が溶解した液体を貯留槽内に吐出することにより、貯留槽に微細気泡を発生させる。
【特許文献1】特開平2004−261314号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
液体への気体の溶解は、主に気液接触面積、圧力によるところが大きい。しかしながら、特許文献1の微細気泡装置においては、攪拌ポンプの回転により液体中の気泡を分裂させるため、溶解に十分な微小な気泡(比接触面積が大きい気泡)を生成することが困難である。よって、吐出手段20から浴槽20中に気体溶解液体を吐出したとき、十分な量の微細気泡が発生しにくい。また、渦流ポンプ13により微細気泡を生成するには、攪拌スピードを速くする等、高エネルギーを要する。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題点を解決するものであり、簡易な構成を有しかつ低エネルギーで十分な量の微細気泡を発生させる微細気泡発生装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するものは以下の通りである。
【0007】
(1)液体を取り込むための液体取り込み部と、該液体取り込み部に一端が接続され、該液体取り込み部より取り込んだ液体を通過させるための液体通路と、該液体通路の他端に接続され、該液体通路内部の圧力を保持し、かつ液体を吐出可能な液体吐出部と、前記液体通路に配置され、液体を輸送させかつ液体を加圧するためのポンプと、前記液体通路に配置され、液体通路内の液体に気泡を混入する気泡混入手段と、前記気泡混入手段より前記液体吐出部側において前記液体通路に配置され、前記気泡混入手段により混入された気泡を分裂して微小気泡を生成する気泡分裂手段と、前記気泡分裂手段より前記液体吐出部側において前記液体通路に配置され、前記微小気泡の液体への溶解を促進するための微小気泡溶解促進手段とを備え、前記吐出部から微小気泡が溶解した気体含有液体を液体中に吐出したとき液体中に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置であって、前記気泡分裂手段は、絞り部と、該絞り部の吐出部側に連通する開放部とを有する流路を備え、前記絞り部と前記開放部は、気泡が通過する際に前記気泡混入手段により混入された気泡の分裂に必要な速度勾配を与える断面積比を有していることを特徴とする微細気泡発生装置。
【0008】
(2)前記液体発生装置は、前記絞り部は、複数の孔である上記(1)に記載の微細気泡発生装置。
【0009】
(3)前記絞り部は、前記吐出部側に向かって断面積が小さくなるように形成されている上記(1)または(2)に記載の微細気泡発生装置。
【0010】
(4)前記微細気泡装置は、前記液体取り込み部により取り込まれる液体が貯留される液体貯留槽を備えている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の微細気泡発生装置。
【0011】
(5)前記取り込み部と前記吐出部とが前記貯留槽に接続され、前記微細化発生装置は、前記貯留槽内の液体を循環するものである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の微細気泡発生装置。
【0012】
(6)前記微笑気泡溶解促進路の断面積は、前記液体通路の断面積より大きくなるように構成されている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の微細気泡発生装置。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の微細気泡発生装置によれば、絞り部と該絞り部の吐出部側に連通する開放部とを有する流路を備え、前記絞り部と該開放部は、気泡が通過する際に前記気泡混入手段により混入された気泡の分裂に必要な速度勾配を与える断面積比を有する気泡分裂手段を備えるため、気泡が通過する際に、気泡界面に大きな速度勾配が生じる。このため、気泡が分裂し微小気泡が発生する。このように生成された微小気泡は液体に溶解しやすいため、微小気泡を溶解した液体を吐出すれば、十分な量の微細気泡を発生させることができる。また、請求項1の気泡分裂手段を有することにより、気泡含有液体を気泡分裂手段に通過させるだけで微小気泡を発生させることができる、
よって、請求項1の発明によれば、簡単な構成により低エネルギーで十分な量の微細気泡を発生させることができる。
【0014】
また、請求項2のように絞り部が複数の孔であることにより、同じ流路面積でも、絞り部の孔を複数に分散させることで、速度勾配が大きくなり、この結果、流入気泡の微小化が促進される。
【0015】
また、請求項3によれば、絞り部の断面積は吐出部側に向かって小さくなるため、絞り部内を通過する気泡を十分に加速することができ、気泡が開放部に到達したとき、気泡界面により大きな速度勾配を加えることができる。よって、より確実に液体に溶解し易い微小気泡を発生させることができる。
【0016】
また、請求項4によれば、貯留槽を有する微細気泡発生装置において、簡単な構成により低エネルギーで十分な量の微細気泡を発生させることができる。
【0017】
また、請求項5によれば、循環型の微細気泡発生装置において、簡単な構成により低エネルギーで十分な量の微細気泡を発生させることができる。
【0018】
また、請求項6によれば、気体溶解促進路において流速が遅くなるため、微小気泡が液体に十分に溶解する機会(時間)が与えられ微笑気泡を十分に液体に溶解させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、本発明の実施例である微細気泡発生装置の概略図であり、図2は、図1に示す微細気泡発生装置を構成する気泡分裂手段の拡大断面図であり、図3は、図2に示す微細気泡発生装置のA−A線断面図であり、図4は、図2に示す微細気泡発生装置のB−B線断面図である。
【0020】
本発明の微細気泡発生装置を、図1に示すような浴槽に微細気泡を発生させる装置を例にとり説明する。
【0021】
図1に示す実施例において、微細気泡発生装置1は、液体貯留槽3と、液体取り込み部5と、液体吐出部7と、液体通路9と、気泡混入手段11と、ポンプ19と、気泡分裂手段21と、微小気泡溶解促進路33とを備えている。図1に示す実施例は、貯留槽3を有し、貯留槽内の液体を循環させる液体循環型のものである。なお、微細気泡発生装置は、実施例1のような液体循環型でなくてもよい。
【0022】
図1に示す実施例において、液体貯留槽3は、浴槽である。液体貯留槽としては、浴槽に限定されるものではなく、例えば、プール、池等、液体を貯留可能なものであればいかなるものであってもよい。
【0023】
液体取り込み部5は、図1に示す実施例において、液体貯留槽3の側壁に設けられた排出ポートである。
【0024】
液体吐出部7は、図1に示す実施例においては、液体貯留槽3の側壁に取り付けられている。液体吐出部7としては、ポンプ19を作動させたとき液体通路9内に生じる圧力を適度に保持しつつ、液体通路9内の液体を吐出可能な構成を有している。液体吐出部7としては、具体的に、吐出部側(下流側)に向かって内径が小さくなる絞り部もしくは多孔部であることが好ましい。このような構成により、ポンプ19と液体吐出部7との間が適度に加圧されるため、気体(気泡)の液体への溶解が促進される。また、液体吐出部7から貯留槽3内に排出されることにより、微小気泡が溶解された液体は圧力開放されるため、貯留槽3内において微細気泡が発生する。
【0025】
液体通路9は、図1に示す実施例では、液体取り込み部5と液体吐出部7が接続され、貯留槽3内の液体を循環させる通路となっている。
【0026】
なお、液体吐出部7は、図1に示す実施例では、液体取り込み部5が設けられている貯留槽と同じ貯留槽に取り付けられているが、別の液体貯留槽に取り付けられ、別の液体貯留槽中に微細気泡を発生させるものであってもよい。
【0027】
気泡混入手段11は、図1に示す実施例では、内径が液体通路9の吐出部側に向かって縮径する絞り部(本発明の実施例では、ベンチュリー管)13と、絞り部13の内部に気体を混入するための気体混入路15と、気体混入路15に設けられ混入される気体量を調整するための調整弁もしくは電磁バルブ等の気体量調節手段17とを備えている。このような構成により、絞り部13の内部を通過する液体は加速されるため、絞り部内に生じる陰圧により気体混入路15を通じて絞り部内に気泡が混入される。
【0028】
気泡混入手段11は、後述するポンプ19より液体取り込み部5側に配置されていても、ポンプ19と気泡分裂手段21の間に配置されていてもよい。
【0029】
なお、気泡混入手段としては、上述したものに限定されるものではなく、液体通路9に気体を混入するものであればいかなるものであってもよい。気泡混入手段から混入される気体としては、空気、オゾン、二酸化炭素、芳香ガス等が挙げられる。
【0030】
ポンプ19は、図1に示す実施例では、気泡混入手段11と気泡分裂手段21との間において液体通路9に配設されている。ポンプ19としては、液体通路9内の液体を輸送可能もしくは循環可能なものであればいかなるものであってもよく、例えば、インペラ式循環ポンプ、ローラーポンプ等であり、特に、液体中の気泡を攪拌により分裂することができるインペラ式ポンプであることが好ましい。また、ポンプ19を作動させることにより、ポンプ19と後述する液体吐出部7との間は加圧状態となる。
【0031】
本発明の気泡分裂手段21は、図2に示すように、絞り部29と、絞り部29の液体吐出部側に連通する開放部25とにより構成された流路を備えている。
【0032】
気泡分裂手段21の内部には、液体取り込み側から液体吐出部側に気泡含有液体が流れる流路が形成されている。
【0033】
具体的に、図2に示す気泡分裂手段21は、液体吐出部側に向かって順に、液体取り込み部5側において液体通路9と連結するための連結部28と、液体通路9から絞り部29に液体を誘導する誘導空間27と、絞り部29と、開放部25と、吐出部7側において液体通路9と連結するための連結部30とを備えている。
【0034】
なお、本発明の微小気泡とは、後述する微小気泡溶解促進路33において、液体に対して十分に溶解可能なほど小さい(比表面積が大きい)気泡をいう。また、吐出部から液体中に吐出することにより生成される微細気泡とは、微小気泡より小さい気泡をいう。
【0035】
誘導空間27は、図2に示すように、内径が液体吐出部側に向かって拡径する円錐状空間27aと、円錐状空間27aと連続し断面が円形状の空間27bとを備えている。また、連結部30は、開放部25と連続し、内部空間が吐出部側に向かって縮径している。
【0036】
絞り部29は、気泡分裂手段21内において液体取り込み部側(上流側)と液体吐出部(下流側)を仕切る仕切り壁23に形成されている。
【0037】
本発明の実施例においては、絞り部29は、気泡が含有された液体に十分な流速を付与することができるように、誘導空間27の断面積と比較して十分に小さい断面積を有していることが好ましい。
【0038】
絞り部29は、仕切り壁23において液体取り込み部側から液体吐出部側に向かって貫通している。本発明の実施例では、絞り部29は、複数の孔であり、仕切り壁23に3列×3列で9個形成されている。なお、孔としては、1つのみであってもよい。絞り部29は、図2に示すように、液体吐出部側に向かって断面積が小さくなる形状となっていることが好ましい。吐出部側に向かって断面積が小さくなることにより、絞り部内部を通過する気泡含有液体は十分に加速される。本発明の実施例において、絞り部29は、断面形状が円形であり、かつ内面形状が半径方向中心に向かって突出する湾曲面形状となっている。このような形状であれば、より十分に気泡を加速することができる。なお、絞り部は、本発明の実施例では円形であるが、これに限定されるものではなく、楕円形状、多角形状等であってもよい。
【0039】
なお、絞り部は、内径が液体吐出部側に向かってテーパー状に縮径するものであってもよい。また、絞り部は、液体吐出部側に向かって断面積が段階的に小さくなるものであってもよい。このような形状であっても、実施例の絞り部と同様の効果を発揮する。
【0040】
また、絞り部の液体取り込み部側の開口部は、R形状に形成されもしくは面取りされていることが好ましい。このような構成により、気泡が容易に絞り部内に流入する。
【0041】
また、絞り部は、全体の断面積が吐出部側に向かって小さくなっているものではなく、一部のみの断面積が吐出部側に向かって小さくなっているものであってもよい。例えば、絞り部の中間部分のみ断面積が吐出部側に小さくなるものであってもよい。
【0042】
なお、絞り部としては、図5に示すように、液体取り込み部側から液体吐出部側に向かってほぼ断面積がほぼ同一となっているものであってもよい。例えば、孔40の断面形状が、液体取り込み部側から液体吐出部側に向かってほぼ同一径の円形となっていてもよい。
【0043】
開放部25は、絞り部29の吐出部側に連続して設けられている。開放部25の断面積は、絞り部29から移動してきた気泡に分裂可能な流速勾配を与える程度に、絞り部29の断面積より大きくなっている。
【0044】
言い換えると、開放部25の断面積は、絞り部29から開放部25へ気泡が移動する際に、気泡を急減速して分裂させる程度に、絞り部29の断面積より大きくなっている。
【0045】
図2に示す実施例の開放部25は、断面形状が円形の空間となっている。また、開放部25の吐出部側への長さは、開放部25に到達して減速された気泡が分裂するために十分な長さであることが好ましい。
【0046】
なお、開放部の断面形状は、実施例のような円形ではなく、楕円形状、多角形状であってもよい。また、開放部としては、吐出部側に向かって径(断面積)が小さくなる空間であってもよい。
【0047】
さらに、開放部25の断面積は、吐出部側に連続する液体通路9の内部空間の断面積より大きくなっていることが好ましい。このようなものであれば、開放部25内における流速が、絞り部29内における流速及び吐出部側の液体通路9における流速より十分に小さいものとなる。このため、気泡に大きな速度勾配を与えることができる。
【0048】
開放部25を有することにより、絞り部29を通過して加速された気泡は、開放部25に到達したとき減速される。この速度勾配により気泡は圧縮され分裂して微小気泡が発生する。
【0049】
本発明の気泡分裂手段を有することにより、気泡含有液体を通過させるだけで確実に微小気泡が発生し、液体への溶解効率を上げることができる。このため、従来の微細化発生装置と同等の溶解を得るために、加圧力に依存し高エネルギーが必要なポンプを使用する必要がない。また、本発明の気泡分裂手段であれば、十分な量の微細気泡を発生させるために要するポンプ加圧力が低くて済むため、使用時における製品の安全性確保が容易となる。
【0050】
気体溶解促進路33は、内部に微小気泡含有液体が通過可能であり、微小気泡が液体に十分に溶解する機会(時間)を与えるものであればいかなる構成であってもよい。
【0051】
図1に示す実施例の気体溶解促進路33は、液体通路9より流路断面積が十分に大きな流路となっている。このような構成により、気体溶解促進路33において液体の流速が十分に低下するため、微小気泡と液体の接触時間が長くなり、液体に対して微小気泡が十分に溶解する。
【0052】
気体溶解促進路33は、本発明の実施例では、気体溶解促進路33の側面に設けられ液体通路9から液体が流入する流入口35と、気体溶解促進路33の流入口35より下方に設けられた促進路33の液体を排出するための排出口37とを備えている。また、気体溶解促進路33は、液体に溶解しない気体を排出するための非溶解気体排出部39を備えている。非溶解気体排出部39は、気体溶解促進路33と連通する気体排出路41と、気体排出路43に設けられた気体排出量を調整する調整手段45とを備えている。促進路内部の上部には、液体に溶解されなかった気体が存在している。
【0053】
調整手段45としては、電磁バルブ等の開閉弁であることが好ましい。また、微小気泡溶解促進路内はポンプ19の圧力により適度に加圧されているため、微小気泡が液体に溶解しやすいものとなる。
【0054】
なお、図1に示す実施例の気体溶解促進路33は、流路断面積を大きくすることにより、微小気泡の液体への溶解の機会を十分に与えるものであるがこれに限定されるものではない。
【0055】
なお、本発明の微細気泡装置は、一つの液体貯留槽内の液体を循環させ、その液体貯留槽内に微細気泡を発生させるものであるが、これに限定されるものではなく、ある液体貯留槽内の液体を取り出し、それとは別の貯留槽内に微細気泡を発生させるものであってもよい。
【0056】
次に、本発明の微細気泡発生装置1の作用・効果について説明する。
【0057】
まず、ポンプ19を作動させることにより、液体貯留槽3内の液体が液体取り込み部5から取り出され液体通路9を循環する。そして、気泡混入手段11の絞り部13を液体が通過するときに液体が加速されることにより発生する負圧により、気体混入管15から気泡(気体)が液体中に混入される。これにより、液体通路9内を通過する液体に気泡(気体)が混入される。気泡の混入量は気泡混入手段17により調節される。次に、気泡が混入された液体がポンプ19内を通過するときに、ポンプ19のインペラの攪拌により気泡が小気泡に分裂される。
【0058】
そして、気泡が含有された液体は、気泡分裂手段21内を通過する。気体分裂手段21内において気泡含有液体中の気泡は、絞り部29を通過する際に十分に加速される。そして、絞り部29を通過して、開放部25に到達したとき、気泡は急減速され、この速度勾配により気泡が分裂して微細気泡が発生する。
【0059】
次に、微小気泡が含有された液体は、液体通路9を通過して微小気泡溶解促進路33に到達する。微小気泡溶解促進路33に流入した液体の流速は液体通路9内より十分に遅くなり、気体と液体との接触時間が長くなるため、微小気泡が液体に十分に溶解するものとなる。そして、微小気泡溶解促進路33の吐出口37から排出された液体は、液体吐出部7に到達し、液体吐出部7から貯留槽3内に吐出される。貯留槽3内に吐出された液体は圧力開放されるため、貯留槽3内において液体内に溶解していた気体が析出し、十分な量の微細気泡が発生する。
【0060】
以上、本発明の実施例の微細気泡発生装置を説明してきたが上記に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】図1は、本発明の実施例である微細気泡発生装置の概略図である。
【図2】図2は、図1に示す微細気泡発生装置を構成する気泡分裂手段の拡大断面図である。
【図3】図3は、図2に示す気泡分裂手段のA−A線断面図である。
【図4】図4は、図2に示す気泡分裂手段のB−B線断面図である。
【図5】図5は、微細気泡発生装置を構成する他の実施例である気泡分裂手段の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
【0062】
1 微細気泡発生装置
3 液体貯留槽
5 液体取り込み部
7 液体吐出部
9 液体通路
11 気泡混入手段
19 ポンプ
21 気泡分裂手段
25 開放部
29 絞り部(孔)
33 微小気泡溶解促進路
【出願人】 【識別番号】000000011
【氏名又は名称】アイシン精機株式会社
【出願日】 平成18年6月30日(2006.6.30)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−6397(P2008−6397A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−181035(P2006−181035)