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【発明の名称】 攪拌容器および攪拌方法
【発明者】 【氏名】黒住 一正

【要約】 【課題】高周波を用いて加熱することが可能となる攪拌容器、攪拌方法を提供することを目的とする。

【構成】本発明の攪拌容器は、球状回転子が回転することで連動して球状容器が回転することを特徴とすることにより、磁性体の攪拌子を回転させて容器内を攪拌するのではなく、球状容器を回転させることにより容器内を攪拌することが出来る。このため、磁性体の攪拌子を用いることなく、容器内を攪拌することが出来る。よって、高周波を用いて容器を加熱することが可能となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料を攪拌するための攪拌容器において、
攪拌する材料を収容する球状容器と、
前記球状容器と接する球状回転子と、
前記球状回転子が回転することで連動して球状容器が回転する機構と
を備えたことを特徴とする攪拌容器。
【請求項2】
請求項1に記載の攪拌容器であって、
高周波発生装置を備えたこと
を特徴とする攪拌容器。
【請求項3】
請求項1または2のいずれかに記載の攪拌容器を用いて材料を攪拌する攪拌方法であって、
球状容器に材料と併せて高周波透過性攪拌子を混入すること
を特徴とする攪拌方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、材料を攪拌するための攪拌容器および攪拌方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
材料を攪拌する方法としては、容器内に磁性体の攪拌子を加え、磁力を用いて該攪拌子を回転することによって、容器内を攪拌する方法が知られている。(特許文献1参照)
【0003】
しかしながら、上記の方法では、攪拌子が磁性体であるために、例えば、高周波を用いて容器を加熱することは安全性の面で問題がある。
【特許文献1】特開平2−221399号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、磁性体の攪拌子を用いず、高周波を用いて加熱することが可能となる攪拌容器および攪拌方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の本発明は、材料を攪拌するための攪拌容器において、攪拌する材料を収容する球状容器と、前記球状容器と接する球状回転子と、前記球状が回転することで連動して球状容器が回転する機構とを備えたことを特徴とする攪拌容器である。
【0006】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の攪拌容器であって、高周波発生装置を備えたことを特徴とする攪拌容器である。
【0007】
請求項3に記載の本発明は、請求項1または2のいずれかに記載の攪拌容器を用いて材料を攪拌する攪拌方法であって、球状容器に材料と併せて高周波透過性攪拌子を混入することを特徴とする攪拌方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の攪拌容器は、球状状回転子が回転することで連動して球状容器が回転することを特徴とすることにより、磁性体の攪拌子を回転させて容器内を攪拌するのではなく、球状容器を回転させることにより容器内を攪拌することが出来る。このため、磁性体の攪拌子を用いることなく、容器内を攪拌することが出来る。
【0009】
また、本発明の攪拌容器は、磁性体の攪拌子を用いずに容器内部を攪拌することが出来るため、高周波を用いて容器を加熱することが可能となる。また、このとき、非磁性体である高周波透過性攪拌子を容器内部に混入することで攪拌効率を向上させることが出来る。
【0010】
また、球状回転子の回転方向を制御することにより、球状容器を一定方向に回転させ続けるのではなく、攪拌の中途で球状容器の回転軸を柔軟に変更することが出来る。このため、回転軸が一定の攪拌容器よりも、効率よく容器内部を攪拌することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の攪拌容器の一例について、図1,2,3,4を用いて説明を行う。
【0012】
本発明の攪拌容器は、
攪拌目的の材料5を収容する球状容器3と、
前記球状容器3と接する球状回転子7と、
球状回転子7を固定する回転受4と、
球状容器3を加熱する高周波発生装置1と、
高周波発生装置1から発生する高周波をシールドする高周波シールド2を備えてなる。
【0013】
球状容器3は攪拌目的の材料6を抽出溶液5とともに収容するために設けられる。攪拌の際には球状容器3が回転することになるため、球状の形状である必要がある。ただし、必ずしも真球である必要はない。材質としては、特に限定はされないが、高周波で加熱するためには、非磁性体であることが望ましい。例えば、具体的には、プラスチックや非導電性のセラミックであり、耐熱性のあるポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、ガラス等が挙げられる。
【0014】
球状回転子7は、球状容器3と接し、球状回転子7の回転により球状容器3が回転するように設けられる。このとき、球状回転子7は複数設けてあってもよい。この場合、個々の球状回転子7の回転方向を変更することで、球状容器3の回転の回転軸の変更を柔軟に行うことが出来る。
【0015】
また、球状回転子7を回転させるために、球状回転子7は更にその下にあるベルトや球状の押さえに同時に接している。これにより、ベルトをモーターなどにより移動させる。あるいは球状の押さえの回転軸を変更して様々な方向に回転させることにより球状回転子7を回転させることが出来る。
【0016】
図3に示すようにベルト8は袋状の形になっており布や金属網など任意の素材を使用することができる。モーターを組み合わせることにより90度ずつ4方向に回転させる事ができる。このベルトを回転させることにより球状回転子7を回転させ更に球状容器3を回転させる。
【0017】
図4に示すように球状の押さえ10については回転させたい方向に合わせて複数の軸を取り付ける。取り付けられた複数の軸の1つを選んで回転させ、時間に合わせて違う軸を順次回転させることにより様々な方向に球状の押さえを回転させることができる。この球状の押さえを回転させることにより球状回転子7を回転させ更に球状容器3を回転させる。
【0018】
また、球状回転子7が複数個ある場合、それぞれに回転方向の違うベルトを設けて様々な方向に回転させ、球状容器3を回転させてもよい。
【0019】
回転受4は球状回転子7を固定するために設けられる。このため、球状回転子7の回転を阻害せずに球状回転子を固定することが求められる。具体的には球状回転子7の直径と同じ長さの穴が回転受4に開いており回転受4の厚みにより球状回転子7が上下にはさまれる。
【0020】
高周波発生装置1は球状容器3を加熱するために設けられる。本発明の攪拌容器は、球状回転子7が回転することで連動して球状容器3が回転することを特徴とすることにより、磁性体の攪拌子を回転させて容器内を攪拌するのではなく、球状容器3を回転させることにより容器内を攪拌することが出来る。このため、磁性体の攪拌子を用いることなく、容器内を攪拌することが出来る。よって、高周波を用いて容器を加熱することが可能となる。
【0021】
高周波シールド2は高周波発生装置1から発生した高周波が周囲に影響を与えないように設けられる。高周波シールド2の材質としては、各種金属、網いりガラスが挙げられる。また、高周波シールド2は地面にアースを行う。
【0022】
以下、本発明の攪拌容器を用いた攪拌方法について説明を行う。
【0023】
まず、球状容器3に攪拌目的の材料6と抽出溶液5を入れる。
【0024】
このとき、高周波透過性攪拌子を併せて、球状容器3のなかに投入してもよい。高周波透過性攪拌子を球状容器3の中にいれることで、球状容器3が回転する際、球状容器3内部の攪拌効率を向上させることが出来る。
【0025】
次に、球状回転子7を回転させ、球状回転子7と接している球状容器を回転させることにより、球状容器内部を攪拌させる。このとき、球状回転子7を回転させる方法としては、袋状のベルト8をモーター9により回転させることにより回転させることができる。この他に球状の押さえ10の軸を利用する方法等任意の方法にて様々な方向に回転させることにより球状回転子7を回転させることができる。また、球状回転子が複数個設けられている場合にはそれぞれの球状回転子に回転方向の違うベルトを設けて様々な方向に回転させることが出来る。
【0026】
このとき、球状回転子7の回転方向を制御することにより、球状容器3を一定方向に回転させ続けるのではなく、攪拌の中途で球状容器の回転軸を柔軟に変更することが出来る。このため、回転軸が一定の攪拌容器よりも、効率よく容器内部を攪拌することが出来る。
【0027】
球状回転子7を複数設けることで、球状容器3の支えを安定したものにすることが出来る。
【0028】
球状容器3を加熱する場合には、高周波発生装置より高周波を照射し、加熱することが出来る。これは、本発明の攪拌装置は磁性体の攪拌子を用いなくとも容器内部を攪拌することが出来るためである。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明の攪拌容器は攪拌を目的とする場合に広範に用いることが出来る。特に、高周波を用いて加熱しながら攪拌する場合に最適である。このため、効率よく材料を高周波により加熱し、抽出液を用いて短時間で有効成分を抽出するのに最適である。よって、食品、様々な香料、医薬品等の材料から特定成分を抽出する用途に好適に用いることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の攪拌装置の側面を示す概略図である。
【図2】本発明の攪拌装置の上面を示す概略図である。
【図3】本発明の攪拌装置のベルトによる撹拌を示す概略図である。
【図4】本発明の攪拌装置の球状の押さえによる撹拌を示す概略図である。
【符号の説明】
【0031】
1・・・高周波発生装置
2・・・高周波シールド
3・・・球状容器
4・・・回転受
5・・・攪拌目的の材料
6・・・高周波透過性攪拌子
7・・・球状回転子
8・・・ベルト
9・・・モーター
10・・・球状押さえ
【出願人】 【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
【出願日】 平成18年6月28日(2006.6.28)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−6363(P2008−6363A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−177941(P2006−177941)