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【発明の名称】 気水混合流発生装置
【発明者】 【氏名】熊澤 俊治

【氏名】山本 邦治

【要約】 【課題】気水混合流F中の気泡の微小化を促進する。

【構成】加圧水流入孔4を介して旋回筒3の外部から内部に接線方向に加圧水Fを流入させることにより旋回水流Fを形成し、その中心部に流体力学的に発生する低圧部Pと旋回筒3の外部とを空気管6によって連通し、空気管6を介して吸引された外部空気Aを旋回水流Fに巻き込んで気水混合流Fを発生させ、旋回筒3の上部の上側ほど断面積が小さくなるように出口開口7を絞り、出口開口7から低圧部Pへの逆流を阻止し、低圧部Pの圧力上昇を防止する気水分散円筒9を出口開口7の上側に配置した気水混合流発生装置において、気水分散円筒9の下端の開口と旋回筒3の出口開口7とを対向させ、気水分散円筒9の天井部に衝突した後に下向きに流れる気水混合流Fと、旋回筒3から上向きに流れる後続の気水混合流Fとを連続的に衝突させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
旋回筒の筒状壁に形成された1個または複数個の加圧水流入孔を介して、前記旋回筒の外部から内部に前記旋回筒の接線方向に加圧水を流入させることにより、前記旋回筒の内部に旋回水流を形成し、その旋回水流の中心部に流体力学的に発生する低圧部と、前記旋回筒の外部とを、前記旋回筒の底部を貫通して前記旋回筒の内部に突出せしめられた空気管によって連通し、前記空気管を介して吸引された前記旋回筒の外部の空気を旋回水流に巻き込んで気泡化することにより気水混合流を発生させ、前記旋回筒の上部に開口を形成すると共に、前記旋回筒の上部の上側ほどその開口の断面積が小さくなるように前記旋回筒の上部の開口を絞り、前記旋回筒の上部の開口から前記低圧部への水または空気の逆流を阻止することによって、前記低圧部の圧力上昇を防止する気水分散手段を前記旋回筒の上部の開口の上側に配置し、前記気水分散手段の下端と前記旋回筒の上部との間の隙間を介して気水混合流を噴出分散させるように構成された気水混合流発生装置において、
下端が開口し、上端が天井部によって閉鎖された円筒によって前記気水分散手段を構成し、前記気水分散手段の下端の開口と前記旋回筒の上部の開口とを対向させることにより、前記気水分散手段の天井部に衝突した後に概略下向きに流れる気水混合流と、前記旋回筒から概略上向きに流れる後続の気水混合流とを連続的に衝突させ、それにより、気水混合流中の気泡の微小化を促進することを特徴とする気水混合流発生装置。
【請求項2】
前記気水分散手段の下端と前記旋回筒の上部との間の隙間として、複数の櫛状切り欠き隙間を前記気水分散手段の筒状壁の下端に形成し、前記複数の櫛状切り欠き隙間によって気水混合流の流路を絞ることにより、気水混合流の流速を増加させ、気水混合流中の気泡に衝撃的分裂効果を与えることを特徴とする請求項1に記載の気水混合流発生装置。
【請求項3】
前記気水分散手段の下端と前記旋回筒の上部との間の隙間を介して噴出分散せしめられた気水混合流と前記旋回筒の中心軸線とがなす角度を設定するための分散角度設定円筒を前記旋回筒の同心外側に配置し、前記分散角度設定円筒を前記旋回筒に対して上下方向に移動可能に構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の気水混合流発生装置。
【請求項4】
気水混合流の水質を変化させる水質変化物質を内蔵するための水質変化物質内蔵室を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の気水混合流発生装置。
【請求項5】
前記水質変化物質内蔵室を包囲するための包囲手段を着脱自在に構成したことを特徴とする請求項4に記載の気水混合流発生装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は気水混合流を噴出分散させるように構成された気水混合流発生装置に関する。
【0002】
詳細には、本発明は、旋回筒の筒状壁に形成された1個または複数個の加圧水流入孔を介して、旋回筒の外部から内部に旋回筒の接線方向に例えば水道水のような加圧水を流入させることにより、旋回筒の内部に旋回水流を形成し、その旋回水流の中心部に流体力学的に発生する低圧部と、旋回筒の外部とを、旋回筒の底部を貫通して旋回筒の内部に突出せしめられた空気管によって連通し、空気管を介して吸引された旋回筒の外部の空気を旋回水流に巻き込んで気泡化することにより気水混合流を発生させ、旋回筒の上部に開口を形成すると共に、旋回筒の上部の上側ほどその開口の断面積が小さくなるように旋回筒の上部の開口を絞り、旋回筒の上部の開口から低圧部への水または空気の逆流を阻止することによって、低圧部の圧力上昇を防止する気水分散手段を旋回筒の上部の開口の上側に配置し、気水分散手段の下端と旋回筒の上部との間の隙間を介して気水混合流を噴出分散させるように構成された気水混合流発生装置に関する。
【0003】
更に詳細には、本発明は、気水混合流中の気泡の微小化を促進することができる気水混合流発生装置に関する。
【背景技術】
【0004】
従来から、気水混合流を噴出分散させるように構成された気水混合流発生装置(液体の微粒化分散装置、気泡洗顔器)が知られている。この種の気水混合流発生装置(液体の微粒化分散装置、気泡洗顔器)の例としては、例えば特開昭53−69913号公報、特開昭56−52064号公報などに記載されたものがある。
【0005】
特開昭53−69913号公報、特開昭56−52064号公報に記載された気水混合流発生装置(液体の微粒化分散装置、気泡洗顔器)では、旋回筒の筒状壁に1個または複数個の加圧水流入孔(流体供給孔、水噴出口)が形成されている。更に、その加圧水流入孔(流体供給孔、水噴出口)を介して、旋回筒の外部から内部に旋回筒の接線方向に加圧水が流入せしめられ、それにより、旋回筒の内部に旋回水流が形成される。
【0006】
詳細には、特開昭53−69913号公報、特開昭56−52064号公報に記載された気水混合流発生装置(液体の微粒化分散装置、気泡洗顔器)では、旋回水流の中心部に流体力学的に発生する低圧部と、旋回筒の外部とが、旋回筒の底部を貫通して旋回筒の内部に突出せしめられた空気管(流体噴出管)によって連通せしめられている。
【0007】
次いで、特開昭53−69913号公報、特開昭56−52064号公報に記載された気水混合流発生装置(液体の微粒化分散装置、気泡洗顔器)では、空気管(流体噴出管)を介して吸引された旋回筒の外部の空気が、旋回水流に巻き込まれ、気泡化せしめられる。その結果、気水混合流が発生せしめられる。
【0008】
詳細には、特開昭53−69913号公報、特開昭56−52064号公報に記載された気水混合流発生装置(液体の微粒化分散装置、気泡洗顔器)では、旋回筒の上部に開口(流体出口)が形成されている。更に、旋回筒の上部の上側ほどその開口(流体出口)の断面積が小さくなるように、旋回筒の上部の開口(流体出口)が絞られている。
【0009】
また、特開昭53−69913号公報、特開昭56−52064号公報に記載された気水混合流発生装置(液体の微粒化分散装置、気泡洗顔器)では、旋回筒の上部の開口(流体出口)から低圧部への水または空気の逆流を阻止することによって、低圧部の圧力上昇を防止するための気水分散手段(流体分散板、気水分散板)が、旋回筒の上部の開口(流体出口)の上側に配置されている。
【0010】
次いで、特開昭53−69913号公報、特開昭56−52064号公報に記載された気水混合流発生装置(液体の微粒化分散装置、気泡洗顔器)では、気水分散手段(流体分散板、気水分散板)の下端と旋回筒の上部との間の隙間を介して、気水混合流が噴出分散せしめられる。
【0011】
【特許文献1】特開昭53−69913号公報
【特許文献2】特開昭56−52064号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところで、特開昭53−69913号公報、特開昭56−52064号公報に記載された気水混合流発生装置(液体の微粒化分散装置、気泡洗顔器)では、気水分散手段(流体分散板、気水分散板)の下面が、やや凸状、あるいは、平面状に形成されている。
【0013】
そのため、特開昭53−69913号公報、特開昭56−52064号公報に記載された気水混合流発生装置(液体の微粒化分散装置、気泡洗顔器)では、旋回筒から流れてきた気水混合流が、互いに衝突することなく、気水分散手段(流体分散板、気水分散板)の下面に沿って流れていくと考えられる。
【0014】
その結果、特開昭53−69913号公報、特開昭56−52064号公報に記載された気水混合流発生装置(液体の微粒化分散装置、気泡洗顔器)によっては、気水混合流中の気泡を十分に微小化することができなかった。
【0015】
そこで、本発明者等は、鋭意研究を行った結果、気水分散手段の下面を凹状に形成することにより、気水分散手段の天井部に衝突した後に概略下向きに流れる気水混合流と、旋回筒から概略上向きに流れる後続の気水混合流とを連続的に衝突させることができ、それにより、気水混合流中の気泡の微小化を促進できることを見出したのである。
【0016】
すなわち、本発明は、気水混合流中の気泡の微小化を促進することができる気水混合流発生装置を提供することを目的とする。
【0017】
詳細には、本発明は、気水分散手段の下面がやや凸状、あるいは、平面状に形成されている場合よりも、気水混合流中の気泡の微小化を促進することができる気水混合流発生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
請求項1に記載の発明によれば、旋回筒の筒状壁に形成された1個または複数個の加圧水流入孔を介して、前記旋回筒の外部から内部に前記旋回筒の接線方向に加圧水を流入させることにより、前記旋回筒の内部に旋回水流を形成し、その旋回水流の中心部に流体力学的に発生する低圧部と、前記旋回筒の外部とを、前記旋回筒の底部を貫通して前記旋回筒の内部に突出せしめられた空気管によって連通し、前記空気管を介して吸引された前記旋回筒の外部の空気を旋回水流に巻き込んで気泡化することにより気水混合流を発生させ、前記旋回筒の上部に開口を形成すると共に、前記旋回筒の上部の上側ほどその開口の断面積が小さくなるように前記旋回筒の上部の開口を絞り、前記旋回筒の上部の開口から前記低圧部への水または空気の逆流を阻止することによって、前記低圧部の圧力上昇を防止する気水分散手段を前記旋回筒の上部の開口の上側に配置し、前記気水分散手段の下端と前記旋回筒の上部との間の隙間を介して気水混合流を噴出分散させるように構成された気水混合流発生装置において、下端が開口し、上端が天井部によって閉鎖された円筒によって前記気水分散手段を構成し、前記気水分散手段の下端の開口と前記旋回筒の上部の開口とを対向させることにより、前記気水分散手段の天井部に衝突した後に概略下向きに流れる気水混合流と、前記旋回筒から概略上向きに流れる後続の気水混合流とを連続的に衝突させ、それにより、気水混合流中の気泡の微小化を促進することを特徴とする気水混合流発生装置が提供される。
【0019】
請求項2に記載の発明によれば、前記気水分散手段の下端と前記旋回筒の上部との間の隙間として、複数の櫛状切り欠き隙間を前記気水分散手段の筒状壁の下端に形成し、前記複数の櫛状切り欠き隙間によって気水混合流の流路を絞ることにより、気水混合流の流速を増加させ、気水混合流中の気泡に衝撃的分裂効果を与えることを特徴とする請求項1に記載の気水混合流発生装置が提供される。
【0020】
請求項3に記載の発明によれば、前記気水分散手段の下端と前記旋回筒の上部との間の隙間を介して噴出分散せしめられた気水混合流と前記旋回筒の中心軸線とがなす角度を設定するための分散角度設定円筒を前記旋回筒の同心外側に配置し、前記分散角度設定円筒を前記旋回筒に対して上下方向に移動可能に構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の気水混合流発生装置が提供される。
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、気水混合流の水質を変化させる水質変化物質を内蔵するための水質変化物質内蔵室を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の気水混合流発生装置が提供される。
【0022】
請求項5に記載の発明によれば、前記水質変化物質内蔵室を包囲するための包囲手段を着脱自在に構成したことを特徴とする請求項4に記載の気水混合流発生装置が提供される。
【発明の効果】
【0023】
請求項1に記載の気水混合流発生装置では、下端が開口し、上端が天井部によって閉鎖された円筒によって気水分散手段が構成されている。換言すれば、気水分散手段の下面が凹状に形成されている。更に、気水分散手段の下端の開口と旋回筒の上部の開口とが対向せしめられている。
【0024】
そのため、請求項1に記載の気水混合流発生装置では、気水分散手段の天井部に衝突した後に概略下向きに流れる気水混合流と、旋回筒から概略上向きに流れる後続の気水混合流とが連続的に衝突せしめられ、それにより、気水混合流中の気泡の微小化が促進される。
【0025】
その結果、請求項1に記載の気水混合流発生装置によれば、例えば特開昭53−69913号公報、特開昭56−52064号公報などに記載された気水混合流発生装置(液体の微粒化分散装置、気泡洗顔器)のように、概略下向きに流れる気水混合流と概略上向きに流れる気水混合流とを連続的に衝突させるための空間が気水分散手段に設けられていない場合よりも、気水混合流中の気泡の微小化を促進することができる。
【0026】
請求項2に記載の気水混合流発生装置では、気水分散手段の下端と旋回筒の上部との間の隙間として、複数の櫛状切り欠き隙間が、気水分散手段の筒状壁の下端に形成されている。
【0027】
そのため、請求項2に記載の気水混合流発生装置では、気水混合流の流路が、複数の櫛状切り欠き隙間によって絞られる。換言すれば、請求項2に記載の気水混合流発生装置では、放射状に広がりながら流れる気水混合流の流路が、気水分散手段の筒状壁の周方向に形成された複数の櫛状切り欠き隙間によって、気水分散手段の筒状壁の周方向に絞られる。
【0028】
その結果、請求項2に記載の気水混合流発生装置によれば、気水混合流の流路が気水分散手段の筒状壁の周方向に絞られない場合よりも、気水混合流の流速を増加させることができ、それにより、気水混合流中の気泡に衝撃的分裂効果を与えることができる。
【0029】
それゆえ、請求項2に記載の気水混合流発生装置によれば、気水混合流の流路が気水分散手段の筒状壁の周方向に絞られない場合よりも、気水混合流中の気泡の微小化を促進することができる。
【0030】
請求項3に記載の気水混合流発生装置では、気水分散手段の下端と旋回筒の上部との間の隙間を介して噴出分散せしめられた気水混合流と旋回筒の中心軸線とがなす角度を設定するための分散角度設定円筒が、旋回筒の同心外側に配置されている。詳細には、請求項3に記載の気水混合流発生装置では、気水分散手段の下端と旋回筒の上部との間の隙間を介して噴出分散せしめられた気水混合流が、分散角度設定円筒の内周面の上端に衝突することにより、気水混合流と旋回筒の中心軸線とがなす角度が変化せしめられる。
【0031】
更に、請求項3に記載の気水混合流発生装置では、分散角度設定円筒が、旋回筒に対して上下方向に移動可能に構成されている。詳細には、請求項3に記載の気水混合流発生装置では、旋回筒に対する分散角度設定円筒の上端の突出量を増加させることにより、気水混合流と旋回筒の中心軸線とがなす角度が減少せしめられ、旋回筒に対する分散角度設定円筒の上端の突出量を減少させることにより、気水混合流と旋回筒の中心軸線とがなす角度が増加せしめられる。
【0032】
そのため、請求項3に記載の気水混合流発生装置によれば、例えば気水混合流発生装置の使用目的に応じて、気水混合流と旋回筒の中心軸線とがなす角度を容易に変更することができる。
【0033】
また、請求項3に記載の気水混合流発生装置によれば、気水混合流が分散角度設定円筒の内周面の上端に衝突せしめられない場合よりも、気水混合流と旋回筒の中心軸線とがなす角度を小さくすることができる。
【0034】
更に、請求項3に記載の気水混合流発生装置によれば、気水混合流が分散角度設定円筒の内周面の上端に衝突せしめられない場合よりも、気水混合流中の気泡の微小化を促進することができる。
【0035】
請求項4に記載の気水混合流発生装置では、例えば磁石、特殊セラミックなどのような気水混合流の水質を変化させる水質変化物質を内蔵するための水質変化物質内蔵室が設けられている。そのため、請求項4に記載の気水混合流発生装置によれば、例えば水道水のような水から水質を変化させた気水混合流を発生させることができる。詳細には、気水混合流を例えば磁化させたり、減塩素化したりすることができる。
【0036】
好ましくは、水質変化物質内蔵室が、旋回筒の同心外側に配置された環状空間によって構成されている。そのため、水質変化物質内蔵室が直線状空間によって構成される場合よりも、気水混合流発生装置全体を大型化させることなく、水質変化物質と水との接触時間を長くすることができる。
【0037】
更に好ましくは、水質変化物質内蔵室が旋回筒の上流側に配置されている。そのため、旋回筒の下流側に配置された水質変化物質に気水混合流が接触するのに伴って、気水混合流中の気泡が大型化してしまうおそれを回避することができる。
【0038】
請求項5に記載の気水混合流発生装置では、水質変化物質内蔵室を包囲するための包囲手段が着脱自在に構成されている。そのため、請求項5に記載の気水混合流発生装置によれば、水質変化物質を容易に交換することができ、それにより、気水混合流の水質を容易に変更することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、本発明の気水混合流発生装置の第1の実施形態について説明する。図1は第1の実施形態の気水混合流発生装置の正面図(断面図)、図2は第1の実施形態の気水混合流発生装置の平面図、図3は図1のI−I線に沿った断面図、図4は気水分散円筒9の斜視図、図5は分散角度設定円筒10の機能を説明するための図である。
【0040】
第1の実施形態の気水混合流発生装置では、図1および図3に示すように、旋回筒3の筒状壁に例えば1個の加圧水流入孔4が形成されている。第2の実施形態の気水混合流発生装置では、代わりに、複数個の加圧水流入孔4を旋回筒3の筒状壁に形成することも可能である。
【0041】
第1の実施形態の気水混合流発生装置では、図1および図3に示すように、加圧水供給孔1から供給された加圧水Fが、水質変化物質内蔵室2を通過せしめられ、次いで、加圧水流入孔4を介して旋回筒3の外部から内部に旋回筒3の接線方向に流入せしめられ、それにより、旋回筒3の内部に旋回水流Fが形成される。その結果、旋回水流Fの中心部に流体力学的に低圧部Pが発生する。
【0042】
更に、第1の実施形態の気水混合流発生装置では、図1に示すように、低圧部Pと、旋回筒3の外部とが、旋回筒3の底部を貫通して旋回筒3の内部に突出せしめられた空気管6によって連通せしめられている。そのため、空気流入孔5および空気管6を介して吸引された外部空気Aが、低圧部Pの低圧効果によって旋回水流Fに巻き込まれ、気泡化せしめられる。その結果、気水混合流Fが発生せしめられる。
【0043】
また、第1の実施形態の気水混合流発生装置では、図1に示すように、旋回筒3の上部に出口開口7が形成されている。更に、旋回筒3の上部の上側ほどその出口開口7の断面積が小さくなるように、旋回筒3の上部の出口開口7が絞られている。そのため、気水混合流Fが出口開口7を通過する時に、気水混合流Fの流速が増加せしめられる。
【0044】
更に、第1の実施形態の気水混合流発生装置では、図1に示すように、旋回筒3の上部の出口開口7から低圧部Pへの水または空気の逆流を阻止することによって、低圧部Pの圧力上昇を防止するための気水分散円筒9が、旋回筒3の上部の出口開口7の上側に配置されている。
【0045】
詳細には、第1の実施形態の気水混合流発生装置では、図1および図4に示すように、気水分散円筒9の下端が開口せしめられ、その上端が天井部によって閉鎖されている。換言すれば、気水分散円筒9の下面が凹状に形成されている。更に、図1に示すように、気水分散円筒9の下端の開口と旋回筒3の上部の出口開口7とが対向せしめられている。
【0046】
そのため、第1の実施形態の気水混合流発生装置では、図1に示すように、気水分散円筒9の天井部に衝突した後に概略下向きに流れる気水混合流Fと、旋回筒3から概略上向きに流れる後続の気水混合流Fとが連続的に衝突せしめられ、それにより、気水混合流F中の気泡の微小化が促進される。
【0047】
更に詳細には、第1の実施形態の気水混合流発生装置では、図1および図4に示すように、気水分散円筒9の下端と旋回筒3の上部との間の隙間として、複数の櫛状切り欠き隙間8が、気水分散円筒9の筒状壁の下端に形成されている。
【0048】
そのため、第1の実施形態の気水混合流発生装置では、気水混合流Fの流路が、複数の櫛状切り欠き隙間8によって絞られる。換言すれば、第1の実施形態の気水混合流発生装置では、旋回筒3の中心軸線を中心に放射状に広がりながら流れる気水混合流Fの流路が、気水分散円筒9の筒状壁の周方向に形成された複数の櫛状切り欠き隙間8によって、気水分散円筒9の筒状壁の周方向に絞られる。その結果、気水混合流Fが複数の櫛状切り欠き隙間8を通過する時に、気水混合流Fの流速が増加せしめられ、それにより、気水混合流F中の気泡に衝撃的分裂効果が与えられる。
【0049】
次いで、第1の実施形態の気水混合流発生装置では、複数の櫛状切り欠き隙間8を通過した気水混合流Fが、噴出分散せしめられる。
【0050】
更に、第1の実施形態の気水混合流発生装置では、図1、図2および図5に示すように、複数の櫛状切り欠き隙間8を介して噴出分散せしめられた気水混合流Fと旋回筒3の中心軸線とがなす分散角(α/2,α/2)を設定するための分散角度設定円筒10が、旋回筒3の同心外側に配置されている。詳細には、第1の実施形態の気水混合流発生装置では、複数の櫛状切り欠き隙間8を介して噴出分散せしめられた気水混合流Fが、分散角度設定円筒10の内周面の上端11に衝突することにより、気水混合流Fと旋回筒3の中心軸線とがなす分散角(α/2,α/2)が変化せしめられる。
【0051】
また、第1の実施形態の気水混合流発生装置では、図1および図5に示すように、分散角度設定円筒10が、旋回筒3に対して上下方向に移動可能に構成されている。詳細には、分散角度設定円筒10が外筒12に対して例えば螺合結合せしめられ、外筒12に対する分散角度設定円筒10の回転量を変更することにより、旋回筒3および外筒12に対する分散角度設定円筒10の上端11の突出量が増減せしめられる。
【0052】
更に詳細には、第1の実施形態の気水混合流発生装置では、図1および図5に示すように、旋回筒3および外筒12に対する分散角度設定円筒10の上端11の突出量を増加させることにより、気水混合流F41と旋回筒3の中心軸線とがなす分散角(α/2)が減少せしめられる。一方、旋回筒3および外筒12に対する分散角度設定円筒10の上端11の突出量を減少させることにより、気水混合流F42と旋回筒3の中心軸線とがなす分散角(α/2)が増加せしめられる。
【0053】
上述したように、第1の実施形態の気水混合流発生装置では、分散角度設定円筒10が外筒12に対して例えば螺合結合せしめられているが、第3の実施形態の気水混合流発生装置では、代わりに、分散角度設定円筒10を外筒12に対して摺動可能に構成すると共に、例えば螺子によって分散角度設定円筒10を外筒12に対して固定可能に構成することにより、旋回筒3および外筒12に対する分散角度設定円筒10の上端11の突出量を増減できるようにすることも可能である。
【0054】
更に、第1の実施形態の気水混合流発生装置では、図1および図3に示すように、例えば磁石、特殊セラミックなどのような気水混合流Fの水質を変化させる水質変化物質を内蔵するための水質変化物質内蔵室2が設けられている。詳細には、水質変化物質内蔵室2が、旋回筒3および挿入筒13の同心外側に配置された環状空間によって構成されている。また、水質変化物質内蔵室2が旋回筒3の上流側に配置されている。
【0055】
また、第1の実施形態の気水混合流発生装置では、図1および図2に示すように、水質変化物質内蔵室2を包囲するための上板14が着脱自在に構成されている。詳細には、上板14が例えば螺子によって外筒12に対して固定可能に構成されている。
【0056】
第1の実施形態では、本発明の気水混合流発生装置が水中で用いられる。つまり、気水混合流Fが水中に噴出分散せしめられる。第1の実施形態の気水混合流発生装置によれば、複数段階において気水混合流F,F中の気泡に衝撃的分裂効果が与えられ、気泡の微小化および気泡の固有振動が励起せしめられる。第1の実施形態の気水混合流発生装置を物質の洗浄に用いることにより、気泡のもつ物理的性質、すなわち、吸着、摩擦、浮上、水中での固有振動、および、水表面での破裂による刺激を物質の気泡洗浄に有効に活用することができる。
【0057】
第4の実施形態では、代わりに、本発明の気水混合流発生装置を空気中で用いることも可能である。つまり、第4の実施形態の気水混合流発生装置では、気水混合流Fが空気中に噴出分散せしめられる。
【0058】
第5の実施形態では、上述した第1から第4の実施形態を適宜組合わせることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明の気水混合流発生装置は、例えば身体皮膚洗浄・刺激などに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】第1の実施形態の気水混合流発生装置の正面図(断面図)である。
【図2】第1の実施形態の気水混合流発生装置の平面図である。
【図3】図1のI−I線に沿った断面図である。
【図4】気水分散円筒9の斜視図である。
【図5】分散角度設定円筒10の機能を説明するための図である。
【符号の説明】
【0061】
1:加圧水供給孔、2:水質変化物質内蔵室、3:旋回筒、4:加圧水流入孔、5:空気流入孔、6:空気管、7:出口開口、8:櫛状切り欠き隙間、9:気水分散円筒、10:分散角度設定円筒、11:上端、12:外筒、13:挿入筒、14:上板
【出願人】 【識別番号】595059207
【氏名又は名称】全邦化成株式会社
【出願日】 平成18年6月22日(2006.6.22)
【代理人】 【識別番号】100117020
【弁理士】
【氏名又は名称】榊原 弘造


【公開番号】 特開2008−685(P2008−685A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−172594(P2006−172594)