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【発明の名称】 フィルタ枠、エアフィルタ、及びフィルタ枠の製造方法
【発明者】 【氏名】奥井 敬造

【要約】 【課題】容易な方法で、フィルタ枠の接合部分の強度を高める。

【構成】フィルタ枠12は、上下左右の枠13〜16を有する。各枠13〜16は、中空部17を有する断面矩形筒状の中空角パイプである。各枠の開口端面18A、18Bは、内周面19に対して傾斜された傾斜面である。中空部17の内部の開口端面18A、18B近傍それぞれに、仕切り板20A、20Bを設ける。開口端面18Aと仕切り板20A、及び開口端面18Bと仕切り板20Bの間は、充填室25A、25Bとして形成する。充填室25A、25Bに接着剤を充填する。充填された接着剤は、充填室25Aから充填室25Bに亘って一体的に固化し、これにより各枠は接合される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内周面側に濾材を配置しエアフィルタを構成するためのフィルタ枠において、
前記フィルタ枠の隅部が、第1及び第2の枠が接合されて形成され、
前記第1及び第2の枠それぞれの互いに接合する第1及び第2の接合端面それぞれが、前記第1及び第2の枠それぞれの内周面に対して傾く傾斜面であって、互いに突き合わされており、
前記第1及び第2の枠は、それぞれの内部に第1及び第2の中空部が形成され中空パイプ形状を呈し、
前記第1及び第2の中空部が、それぞれ前記第1及び第2の接合端面において開口され、前記第1及び第2の接合端面を介して連通され、
前記第1及び第2の中空部には接着剤が充填され、前記接着剤は前記第1の中空部から第2の中空部に亘って一体的に固化されおり、これにより前記第1及び第2の枠が接合されていることを特徴とするフィルタ枠。
【請求項2】
前記第1及び第2の接合端面それぞれが、45°傾いた傾斜面であることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ枠。
【請求項3】
前記第1及び第2の枠の少なくともいずれか一方は、その内部に仕切り板が設けられており、
前記第1及び第2の接合端面の少なくともいずれか一方と前記仕切り板の間には、前記接着剤を充填するための充填室が形成されることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ枠。
【請求項4】
内周面側に濾材を配置しエアフィルタを構成するためのフィルタ枠の製造方法において、
それぞれの内部に第1及び第2の中空部を有する中空パイプ形状を呈すると共に、それらの一方の端面である第1及び第2の端面がそれぞれの内周面に対して傾斜された傾斜面であって、前記第1及び第2の中空部それぞれが前記第1及び第2の端面において開口される第1及び第2の枠を用意する第1の工程と、
前記第1及び第2の中空部に流動性を有する接着剤を充填する第2の工程と、
前記第1及び第2の端面を突き合わせると共に、前記第1及び第2の中空部の内部の接着剤を混じり合わせ一体的に固化させ、前記第1及び第2の枠を、フィルタ枠の隅部を成すように接合させる第3工程と
を備えるフィルタ枠の製造方法。
【請求項5】
内周面側に濾材を配置しエアフィルタを構成するためのフィルタ枠の製造方法において、
それぞれの内部に第1及び第2の中空部を有する中空パイプ形状を呈すると共に、それらの一方の端面である第1及び第2の端面がそれぞれの内周面に対して傾斜された傾斜面であって、前記第1及び第2の中空部それぞれが前記第1及び第2の端面において開口される第1及び第2の枠を用意する第1の工程と、
前記第1の中空部に、その中空部から溢れ出すように流動性を有する接着剤を充填する第2の工程と、
前記第1の中空部から溢れ出た接着剤を前記第2の中空部に充填させると共に、前記第1及び第2の端面を突き合わせ、前記第1及び第2の中空部の内部の接着剤を一体的に固化させ、前記第1及び第2の枠を、フィルタ枠の隅部を成すように接合させる第3工程と
を備えるフィルタ枠の製造方法。
【請求項6】
前記第1の枠の下面側には、溢れ出た接着剤を受けるためのジグを配置することを特徴とする請求項5に記載のフィルタ枠の製造方法。
【請求項7】
フィルタ枠の内周面側に濾材が配置されて構成されるエアフィルタにおいて、
前記フィルタ枠の隅部が、第1及び第2の枠が接合されて形成され、
前記第1及び第2の枠それぞれの互いに接合する第1及び第2の接合端面それぞれが、前記第1及び第2の枠それぞれの内周面に対して傾く傾斜面であって、互いに突き合わされており、
前記第1及び第2の枠は、それぞれの内部に第1及び第2の中空部が形成され中空パイプ形状を呈し、
前記第1及び第2の中空部が、それぞれ前記第1及び第2の接合端面において開口され、前記第1及び第2の接合端面を介して連通され、
前記第1及び第2の中空部には接着剤が充填され、前記接着剤は前記第1の中空部から第2の中空部に亘って一体的に固化されおり、これにより前記第1及び第2の枠が接合されていることを特徴とするエアフィルタ。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明はビル空調、産業空調等で使用されるエアフィルタ用のフィルタ枠、及びフィルタ枠の製造方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
空気中の塵埃や汚染物質が除去されるために、ガラス繊維から成る濾紙やポリエステル等の不織布である濾材がひだ状に折り畳まれ、フィルタ枠内部に取り付けられたエアフィルタが広く使用されている。フィルタ枠の各枠板は例えばベニヤ板やアルミニウムで構成され、各枠板の接合部は例えば釘、螺子又は接合金具等により固定されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
これらエアフィルタは、流入側又は流出側の枠周囲に配設されたガスケットを介して、空調機等の各種機器の取付面に取り付けられる。シール性を確実にするためガスケットは取付面に充分に密着しなければならないので、エアフィルタは取付面に向けて強く押さえつけられて取り付けられるのが一般的である。すなわち、フィルタ枠は例えば対向する枠板が押さえ付けられて取付面に取り付けられるが、このように枠板が押さえつけられるとガスケットからの反力により、接合する2つの枠板の間に強いせん断力が作用され、フィルタ枠や濾材が破損する場合がある。
【0004】
また、近年、液晶工場用クリーンルームのFFU(Fan filter unit)では、高い天井高の影響により、また施工費低減を目的に、フィルタの大型化が進み、高さ及び幅が大きいフィルタ(例えば1200×1200×150mmのフィルタ)が使用されつつある。このような大型フィルタは自重が大きいが厚さが小さく、持ち運びを行なう際、フィルタ枠が変形され濾材が破損される恐れがある。
【0005】
従来、フィルタ枠の枠板に厚板のベニヤ板が使用されると共に、釘又は螺子と接着剤とが併用されて枠板同士が接合され、フィルタ枠の強度が高められ、上述した取り付け時及び運搬時のフィルタ枠や濾材の破損が防止されている。また、ねじりに対する強度を高めるために、中空角アルミパイプの枠板が使用されることも試みられている。
【特許文献1】特開平6−126119号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、枠板として厚板のベニヤ板が用いられると、その重量が増加すると共に、塵やカビが発生しやすく、クリーンルームに使用することは困難である場合が多い。
【0007】
また、中空角アルミパイプは、その重量が軽いが、アルミパイプ同士が強固に接着される簡便な接着剤は知られておらず、アルミパイプ同士の接合は金属製又は樹脂製の接続金具や螺子等によって行わなければならない。しかし、接続金具が用いられる場合、金具挿入のための遊びが設けられると十分な強度を得ることは困難であり、一方遊びがない場合、金具挿入に大きな力が必要となり、組み立て工程が煩雑になる。また、枠板同士の接合に螺子を用いる場合、充分な強度を得るためには長い螺子を多く使用しなければならず、組み立て時間が長くかかるという不都合がある。
【0008】
そこで、本発明は以上の問題点に鑑みて成されたものであり、組み立てが容易で、かつ高い強度を有するフィルタ枠を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るフィルタ枠は、濾材を内周面側に配置してエアフィルタを構成するためのフィルタ枠において、フィルタ枠の隅部が、第1及び第2の枠が接合されて形成され、第1及び第2の枠それぞれの互いに接合する第1及び第2の接合端面それぞれが、第1及び第2の枠それぞれの内周面に対して傾く傾斜面であって、互いに突き合わされており、第1及び第2の枠は、それぞれの内部に第1及び第2の中空部が形成され中空パイプ形状を呈し、第1及び第2の中空部が、それぞれ第1及び第2の接合端面において開口され、第1及び第2の接合端面を介して連通され、第1及び第2の中空部には接着剤が充填され、接着剤は第1の中空部から第2の中空部に亘って一体的に固化されおり、これにより第1及び第2の枠が接合されていることを特徴とする。また、本発明に係るエアフィルタは、上記フィルタ枠を用いて構成されるエアフィルタである。
【0010】
第1及び第2の接合端面それぞれは、好ましくは、45°傾いた傾斜面である。また、第1及び第2の枠の少なくともいずれか一方は、その内部に仕切り板が設けられており、第1及び第2の接合端面の少なくともいずれか一方と仕切り板の間には、接着剤を充填するための充填室が形成されることが好ましい。このように、仕切り板が設けられることにより、中空部に充填される接着剤の量を抑制することができる。
【0011】
本発明に係るフィルタ枠の製造方法は、濾材を内周面側に配置してエアフィルタを構成するためのフィルタ枠の製造方法において、それぞれの内部に第1及び第2の中空部を有する中空パイプ形状を呈すると共に、それらの一方の端面である第1及び第2の端面がそれぞれの内周面に対して傾斜された傾斜面であって、第1及び第2の中空部それぞれが第1及び第2の端面において開口される第1及び第2の枠を用意する第1の工程と、第1及び第2の中空部に流動性を有する接着剤を充填する第2の工程と、第1及び第2の端面を突き合わせると共に、第1及び第2の中空部の内部の接着剤を混じり合わせ一体的に固化させ、第1及び第2の枠を、フィルタ枠の隅部を成すように接合させる第3工程とを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明に係るフィルタ枠の製造方法は、濾材を内周面側に配置してエアフィルタを構成するためのフィルタ枠の製造方法において、それぞれの内部に第1及び第2の中空部を有する中空パイプ形状を呈すると共に、それらの一方の端面である第1及び第2の端面がそれぞれの内周面に対して傾斜された傾斜面であって、第1及び第2の中空部それぞれが第1及び第2の端面において開口される第1及び第2の枠を用意する第1の工程と、第1の中空部に、その中空部から溢れ出すように流動性を有する接着剤を充填する第2の工程と、第1の中空部から溢れ出た接着剤を第2の中空部に充填させると共に、第1及び第2の端面を突き合わせ、第1及び第2の中空部の内部の接着剤を一体的に固化させ、第1及び第2の枠を、フィルタ枠の隅部を成すように接合させる第3工程とを備えることを特徴とする。このような方法によれば、仕切り板を第2の枠に設けなくても、接着剤の使用量を抑えることができる。
【0013】
第1の枠の下面側には、溢れ出た接着剤を受けるためのジグを配置することが好ましく、これにより第2の枠の中空部に接着剤を充填しやすくなる。
【発明の効果】
【0014】
以上のように本発明においては、第1及び第2の枠の接合が、接着剤を充填した枠同士を突き合わせるだけで良いので、フィルタ枠が簡単に製造することができる。さらに接着剤が第1及び第2の枠に設けられた第1の中空部から第2の中空部に亘って一体的に固化されているので、フィルタ枠の接合強度を充分に高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下本発明について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るエアフィルタを示す斜視図である。図2はフィルタ枠を分解して示す分解斜視図である。
【0016】
本実施形態に係るエアフィルタ10は、フィルタ濾材(不図示)と、フィルタ濾材を内部に収納するフィルタ枠12から構成される。フィルタ枠12は、フィルタ濾材の上端部、下端部をそれぞれ覆う上枠13、下枠14と、フィルタ濾材の左端部、右端部をそれぞれ覆う左枠15、右枠16とを備える。フィルタ濾材の各端部は、シール材等によって、各枠13〜16それぞれの内周面19に接着されている。各枠13〜16は、例えばアルミニウム等の金属、又は合成樹脂等から形成される。
【0017】
各枠13〜16は、断面矩形筒状の中空角パイプであって、各枠13〜16の中空部17は各枠の長手方向に延び、各枠13〜16の長手方向における両端部は開口され、開口端面18A、18Bとして形成される。各枠13〜16それぞれの両開口端面18A、18Bは、各枠13〜16の内周面19に対して45°傾く傾斜面であって、各枠13〜16の両側壁21A、21Bは等脚台形形状を呈する。
【0018】
枠13〜16の中空部17の内部には、各開口端面18A、18Bの近傍それぞれに、中空部17を横断するように仕切り板20A、20Bがそれぞれ設けられる。仕切り板20A、20Bは、中空部17内部を仕切り、仕切り板20Aと開口端面18Aの間、及び仕切り板20Bと開口端面18Bの間は、充填室25A,25Bとして形成される。
【0019】
下枠14の右側の開口端面18Aは、右枠16の下側の開口端面18Bに突き合わされて、下枠14の右側に設けられた充填室25Aは、右枠16の下側に設けられた充填室25Bに、開口端面18A、18Bを介して連通される。これら充填室25A、25Bには、接着剤30が隙間なく充填され、接着剤30は充填室25Aから充填室25Bに亘って一体的に固化されており、これにより下枠14と右枠16が接合され、フィルタ枠12の右下接合隅部31が形成される。同様に、フィルタ枠12の右上接合隅部32、左上接合隅部33、左下接合隅部34が形成される。
【0020】
接着剤30としては、合成樹脂の接着剤が使用され、例えば2液型のウレタン接着剤、すなわちポリオールの主剤とイソシアネートの硬化剤が混合されて硬化されるものが使用される。上記主剤は、例えば、BM型2号を12rpmの回転数で25℃の条件で測定された粘度が900±20mPa・sで、上記硬化剤は、BM型1号を30rpmの回転数で25℃の条件で測定された粘度が200±50mPa・sで、主剤と硬化剤の重量比が100:40で混合されたものが使用される。
【0021】
次に、本実施形態のフィルタの製造方法について説明する。本実施形態においては、まず、中空角パイプである上枠13、下枠14、左枠15、及び右枠16が用意されると共に、各枠13〜16の両開口端面が切断され、傾斜面から成る開口端面18A、18Bが形成される。なお、各枠13〜16それぞれの中空部17内部の開口端面18A、18B近傍それぞれには、上述したように仕切り板20A、20Bが設けられ、充填室25A、25Bが形成されている。
【0022】
次いで、下枠14の一方の充填室25Aに開口端面18Aから接着剤が流し込まれると共に、右枠16の一方の充填室25Bにも、開口端面18Bから接着剤30が流し込まれる。例えば、接着剤30として2液型のウレタン樹脂の接着剤が使用される場合、上述した主剤と硬化剤が混合された硬化前の混合液が、充填室25A、25Bに流し込まれる。各充填室25A、25B内部に流し込まれた接着剤30は、各充填室25A、25B内部に充填されると共に、その一部が開口端面18A、18Bからわずかに盛り上げられている。
【0023】
接着剤30が充填された後、下枠14の開口端面18Aと、右枠16の開口端面18Bは、接着剤30が固化(硬化)する前に、互いに押し合わされて、突き合わされる。このように突き合わされると、開口端面18A、18Bから盛り上げられた接着剤30は互いに混ざり合うとともに、各充填室25A、25B内部に押し込められ、また、充填室25A,25Bは、開口端面18A、18Bを介して連通する。そして、充填室25A、25Bに充填された接着剤30は、互いに混ざり合った後、充填室25Aから充填室25Bに亘って一体的に固化(硬化)され、これにより下枠14と右枠16が接合されて、フィルタ枠12の右下接合隅部31が形成される。
【0024】
下枠14が右枠16に接合されるのと同時に、同様の方法により下枠14の他方の開口端面18Bが左枠15の一方の開口端面18Aに接合され、フィルタ枠12の左下接合隅部34が形成される。その後、上枠13も、左枠15及び右枠16に同様に接合され、これによりフィルタ枠12が形成される。フィルタ枠12が形成された後、フィルタ枠12の内周側に濾材(不図示)が配置されると共に、濾材が各枠13〜16それぞれの内周面19に接着され、エアフィルタ10が得られる。
【0025】
なお、以上の説明においては、フィルタ枠12が組み立てられた後、濾材がフィルタ枠12の内部に配置されることによりエアフィルタ10が製造されたが、フィルタ枠12が組み立てられるのと同時に、濾材がフィルタ枠12の内部に配置されてエアフィルタ10が製造されても良い。
【0026】
以上のように本実施形態においは、フィルタ枠12の接合が、接着剤を充填した枠同士を突き合わせるだけで良く、またフィルタ枠12の各枠13〜16も、全て同形状であるため、フィルタ枠12の製造を容易にすることができる。また、接着剤が各接合隅部を形成する一方の枠(第1の枠)の中空部から他方の枠(第2の枠)の中空部に亘って充填されるため、フィルタ枠12はせん断、ねじれ等に対しても充分な強度を有することができる。さらに、接合部の構成は単純であるので、フィルタ枠12の形状は比較的制約なく設計することができる。
【0027】
次に、図3を用いて第2の実施形態に係るエアフィルタについて説明する。第2の実施形態に係るフィルタ枠12は、第1の実施形態と同様に枠13〜16から成る。第2の実施形態における上枠13、下枠14は、第1の実施形態と同一の構成を有する。一方、左枠15、右枠16は中空部17内部に仕切り板20A、20Bが設けられておらず、中空部17に充填室25A、25Bが形成されていない以外は第1の実施形態と同一の構成を有する。
【0028】
以下、本実施形態のフィルタの製造方法を説明することにより、第2の実施形態に係るエアフィルタについて説明する。第2の実施形態の製造方法において、第1の実施形態と異なる点は、接着剤30が充填される際に、上枠13及び下枠14の下側にジグ40、40が配置されている点である。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0029】
ジグ40は、基底板41と、基底板41の対向する両端部から上方に立ち上がる一対の側板42A、42Bから成り断面コの字形状を呈すると共に、側板42A、42Bの離間距離は各枠13〜16の幅と略一致する。
【0030】
各ジグ40は、一方の側板42Aが図3における手前側に、他方の側板42Bが奥側に配置されるように、基底板41がテーブル(不図示)の上面に載せられて左右に並べられる。そして、一方のジグ40の内部には下枠14の右側の端部が、他方のジグ40の内部には下枠14の左側の端部が配置される。下枠14の両側壁21A、21Bは、ジグ40の内部において両側板42A、42Bの内面に沿い、かつ下枠14の各開口端面18A、18Bそれぞれは両側板42A、42B間に挟まれるように配置され、ジグ40の外側の端部44が下枠の両開口端面18A、18Bより外側に配置される。
【0031】
次いで、接着剤30が、下枠14の充填室25A、25B内に、そこから溢れ出し、ジグ40の外側の端部44近傍まで流れ出るまで充填される。その後、接着剤30が固化される前に、右枠16の下側の開口端面18Bが、下枠14の右側の開口端面18Aに近づけられ、充填室25Aから溢れ出る接着剤30が、開口端面18Bから右枠16の中空部17に充填させられる。このとき、接着剤30は右枠16において、中空部17の開口端面18B近傍のみに充填される。これと共に右枠16の開口端面18Bが下枠14の開口端面18Aに突き合わされ、下枠14の右側に形成された充填室25Aが、右枠16内部の中空部17に開口端面18A、18Bを介して連通される。この後、下枠14の充填室25Aと右枠16の中空部17内部に充填された接着剤30は、充填室25Aから中空部17に亘って一体的に固化(硬化)され、下枠14と右枠16が接合されて、フィルタ枠12の右下接合隅部31が形成される。
【0032】
なお、開口端面18A,18B同士が突き合わされるとき、右枠16の下側の開口端面18Bは、ジグ40の基底板41の上面に沿って、下枠14の長手方向に沿って移動させられたほうが良く、これにより、接着剤30は中空部17内部に充填されやくなる。
【0033】
下枠14が右枠16に接合されるのと同時に、同様の方法により下枠14の他方の開口端面18Bに左枠15が接合される。次いで、一対のジグ40、40の内部には、上枠13の両端部が配置され、同様の方法により上枠13と左右枠15、16が接合される。
【0034】
以上のように、本実施形態においては、左枠15及び右枠16内部に仕切り板20A、20Bを設けなくても良いので、フィルタ枠12の構成をより簡易にすることができる。
【0035】
なお、第2の実施形態では、仕切り板が上枠13、下枠14に2つ設けられ、左枠15、右枠16に設けられなかったが、各枠13〜16に1つずつ仕切り板が設けられても良い。このような場合、仕切り板は各枠の一方の開口端面近傍に設けられ、近傍に仕切り板が設けられた開口端面と、近傍に仕切り板が設けられていない開口端面とが接合されて、各接合隅部が形成される。
【0036】
なお、第1及び第2の実施形態において、接着剤が充填される充填室25A、25Bには、リブが設けられていても良い。以下、リブの一例を図4に示す。なお、図4は、下枠14の右側の端部に形成された充填室25Aの構成を示すが、他の充填室にリブが設けられる場合も同様である。
【0037】
図4に示すように、リブ50は、下枠14において、その長手方向に、開口端面18Aから仕切り板20Aまで延びると共に、その上下端部は中空部の上面51A及び下面51Bに接続されている。勿論、リブ50はこのような構成に限定されず、開口端面18Aから仕切り板20Aまで延びていなくても良いし、その上下端部のいずれか一方が上面51A及び下面51Bのいずれか一方に接続されていなくても良い。さらには、第2の実施形態の左枠15、右枠16には、充填室25A、25Bが設けられないが、このような場合でも、接着剤30が充填される中空部17の両端部にリブ50が設けられていても良い。このように、リブ50が設けられると、接着剤30と各枠との接触面積が広くなるので、アンカー効果により、接着剤30の各枠に対する接着力が強くなり、枠同士の接合強度が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】第1の実施形態に係るエアフィルタの斜視図である。
【図2】第1の実施形態に係るフィルタ枠の分解斜視図である。
【図3】第2の実施形態に係るフィルタ枠の分解斜視図であると共に、第2の実施形態に係るエアフィルタの製造方法を説明するための図である。
【図4】フィルタ枠の各枠の変形例を示すための拡大斜視図である。
【符号の説明】
【0039】
10 エアフィルタ
12 フィルタ枠
13 上枠
14 下枠
15 左枠
16 右枠
17 中空部
18A 開口端面(第1の接合端面)
18B 開口端面(第2の接合端面)
19 内周面
20A、20B 仕切り板
25A、25B 充填室
30 接着剤
40 ジグ
50 リブ
【出願人】 【識別番号】000111085
【氏名又は名称】ニッタ株式会社
【出願日】 平成18年6月27日(2006.6.27)
【代理人】 【識別番号】100090169
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 孝

【識別番号】100124497
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 洋樹

【識別番号】100127306
【弁理士】
【氏名又は名称】野中 剛

【識別番号】100129746
【弁理士】
【氏名又は名称】虎山 滋郎

【識別番号】100132045
【弁理士】
【氏名又は名称】坪内 伸


【公開番号】 特開2008−6319(P2008−6319A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−176163(P2006−176163)