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【発明の名称】 遊星運動式真空撹拌脱泡装置
【発明者】 【氏名】渡辺 彌一

【要約】 【課題】最小限小容量の真空圧チャンバーに収容した容器に自転と公転の運動を与えて容器内の被撹拌脱泡物質を均一混合して高度の脱泡処理をすると共に、装置全体の小型化と重量の軽減を図った遊星運動式真空撹拌脱泡装置を提供する。

【構成】真空密封箱70、箱内に収容した容器ホルダ10及び容器11、容器ホルダの回転軸101を軸封又は密封して回転できるようにした自転用電動機30を、回転フレーム20に搭載し、回転フレームの回転軸21に電導性リング装置40、配線装置200又は200B、カーボンブラシ装置50を配設して、自転用電動機に給電できるようにし、電動機60により回転軸21を公転できるようにしたもの。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉可能に密封して真空圧を維持できるようにすると共に、容器ホルダ10及びこれに着脱可能に嵌着又は係着できるようにした容器11を共に回転可能に収容できるようにした真空密封箱70、真空密封箱70に収容された容器ホルダ10を回転可能に支持すると共に、真空用軸封装置71又は71B又は真空用マグネットカップリング装置71C又は71Dを介して軸封又は密封された容器ホルダ10の回転軸101、容器ホルダ10の回転軸101を回転できるようにした電動機30(以下、自転用電動機30という。)を、それぞれ搭載すると共に、回転軸21により回転できるようにした回転フレーム20と、真空密封箱70と連通する連通管83から回転軸21上端を経て下端まで貫通した縦孔212と、縦孔212を貫通した回転軸21下端を回転可能に挿入して軸封できるようにした真空用回転継手72又は72B、真空用回転継手72又は72Bに連通した真空吸引管801、真空吸引管801に連通した真空ポンプ80とからなる真空吸引装置800と、回転軸21の外周面に電気絶縁されて取りつけられた電導性リング41を複数個設けた電導性リング装置40と、カーボンブラシ51を電導性リング41に電気接触させて外部から給電できるようにしたカーボンブラシ装置50と、絶縁電線402により電導性リング装置40の電導性リング41から回転フレーム20に搭載された自転用電動機30等に給電できるようにした配線装置200又は200Bと、回転軸21を回転できるようにした電動機60(以下、公転用電動機60という。)とを備え、容器11に自転運動と公転運動とを与えて、容器11に入れた被撹拌脱泡物質を、真空雰囲気中で、撹拌脱泡できるようにしたことを特徴とする遊星運動式真空撹拌脱泡装置。
【請求項2】
開閉可能に密封して真空圧を維持できるようにすると共に、容器ホルダ10及びこれに着脱可能に嵌着又は係着できるようにした容器11を共に回転可能に収容できるようにした真空密封箱70、真空密封箱70に収容された容器ホルダ10を回転可能に支持すると共に、真空用軸封装置71又は71B又は真空用マグネットカップリング装置71C又は71Dを介して軸封又は密封された容器ホルダ10の回転軸101、容器ホルダ10の回転軸101を回転できるようにした電動機30(以下、自転用電動機30という。)を、それぞれ搭載すると共に、回転軸21により回転できるようにした回転フレーム20と、真空密封箱70に連通した連結管83C、連結管83Cと連通した回転軸21の中央上部又は回転フレーム20の中央部に設けた中空部2110Cを形成した真空圧溜め2100C、真空圧溜め2100Cの中空部2110Cに挿入されて回転軸21の軸線方向に回転できるようにした真空用回転継手72C又は72D、真空用回転継手72C又は72Dに連通すると共に、ケース90のフレーム98に固着されて回転軸21の軸線方向に配置された管継手84Cに連通したフレキシブル真空吸引管8011C、管継手84Cに連通した真空吸引管801C、真空吸引管801Cに連通した真空ポンプ80とからなる真空吸引装置800Cと、回転軸21の外周面に電気絶縁されて取りつけられた電導性リング41を複数個設けた電導性リング装置40と、カーボンブラシ51を電導性リング41に電気接触させて外部から給電できるようにしたカーボンブラシ装置50と、絶縁電線402により電導性リング装置40の電導性リング41から回転フレーム20に搭載された自転用電動機30等に給電できるようにした配線装置200又は200Bと、回転軸21を回転できるようにした公転用電動機60とを備え、容器11に自転運動と公転運動とを与えて、容器11に入れた被撹拌脱泡物質を、真空雰囲気中で、撹拌脱泡できるようにしたことを特徴とする遊星運動式真空撹拌脱泡装置。
【請求項3】
真空用軸封装置71が、磁性流体シール711を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の遊星運動式真空撹拌脱泡装置。
【請求項4】
真空用軸封装置71Bが、自己潤滑性シールリング700Bを備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の遊星運動式真空撹拌脱泡装置。
【請求項5】
自己潤滑性シールリング700Bが、自己潤滑性断面低U字状シールリング712Bとこれに嵌合した自己潤滑性オーリング712B、又は自己潤滑性断面三日月状シールリング712Cとこれに一体形成された自己潤滑性オーリング712C、又は前記低U字状シールリング712Bと前記オーリング712Bと自己潤滑性バックアップリング713B、又は前記三日月状シールリング712Cとこれに一体形成された前記オーリング712Cに嵌合するリテーナ713Cとを備えていることを特徴とする請求項4記載の遊星運動式真空撹拌脱泡装置。
【請求項6】
真空用マグネットカップリング装置71Cが、真空密封箱70Cの非磁性薄板製の底板703Cを隔壁として設け、容器ホルダ10の回転軸101C先端にディスク形磁石板1011Gを取りつけて僅かな間隙を隔てて底板703Cの内側に配置し、底板703Cの外側に僅かな間隙を隔ててディスク形磁石板311Gを自転用電動機軸31の先端に取りつけて対向させて配置したことを特徴とする請求項1又は2記載の遊星運動式真空撹拌脱泡装置。
【請求項7】
真空用マグネットカップリング装置71Dが、真空密封箱70Dの底板7031Dとコップ状非磁性薄板製の底板7032Dとを隔壁として設け、容器ホルダ10の回転軸101D先端に内輪ヨーク1011Dを取りつけ、これに磁石1012Gを固着して底板7032Dの内側と僅かな間隙を隔てて配置し、底板7032Dの外側に僅かな間隙を隔てて外輪ヨーク311D内側に固着した磁石312Gを対向させて配置したことを特徴とする請求項1又は2記載の遊星運動式真空撹拌脱泡装置。
【請求項8】
真空用回転継手72が、密封部721と、これに回転可能に挿入して軸封された縦孔211を設けた回転軸21と、真空溜722とを備えて、密封部721が回転軸21を軸封する磁性流体シールから形成され、回転軸21の縦孔211が真空溜722に連通し、真空溜722が真空吸引管801に連通していることを特徴とする請求項1、3、4、5、6又は7記載の遊星運動式真空撹拌脱泡装置。
【請求項9】
真空用回転継手72Bが、密封部721Bと、これに回転可能に挿入して軸封された縦孔211を設けた回転軸21と、真空溜722Bからなり、密封部721Bが回転軸21を軸封する自己潤滑性シールリング700Bから形成され、回転軸21の縦孔211が真空溜722Bに連通し、真空溜722Bが真空吸引管801に連通していることを特徴とする請求項1、3、4、5、6、7又は8記載の遊星運動式真空撹拌脱泡装置。
【請求項10】
電導性リング装置40が、回転軸21に取りつけた電気絶縁性合成樹脂円筒42の外周面に電導性リング41数に対応する縦溝421を形成して各縦溝421に各電導性リング41に結線した絶縁電線411をそれぞれ敷設して上面420に立設した各接続端子401にそれぞれ電気接続し、各接続端子401に電気接続した絶縁電線402を介して回転フレーム20の自転用電動機30等に配線できるようにした配線装置200を設けていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の遊星運動式撹拌脱泡装置。
【請求項11】
電導性リング装置40が、回転軸21に穿設した1又は2以上の横孔211と横孔211に連通した縦孔212を介して絶縁電線402を回転フレーム20の自転用電動機30等に配線できるようにした配線装置200Bを設けていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の遊星運動式撹拌脱泡装置。
【請求項12】
カーボンブラシ装置50が、角棒状のカーボン体500と圧縮巻バネ511と電導性接触子513とカーボン体500に電気結合すると共に電導性接触子513に電気結合した電導線512とからなるカーボンブラシ51と、カーボンブラシ51のカーボン体500の上面と両側面を摺動可能に挿入できるようにした電気絶縁性合成樹脂521と、カーボン体500の下面を摺動可能に挿入できるようにすると共に、電導性接触子513に電気接触できるようにした電導性金属板522とを、電導性リング41数に対応した数を設けて積み重ね絶縁固着していることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11記載の遊星運動式撹拌脱泡装置。
【請求項13】
容器ホルダ10が、側壁102内面と容器11の側部111の外面との間、又は、側壁102内面及び底壁103内面と容器11の側部111外面及び底部112外面との間に、常温硬化形のゴム・合成樹脂液を流入させて硬化させて容器11を着脱可能に嵌着乃至係着させたゴム・合成樹脂硬化成形物12を介在させたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12記載の遊星運動式撹拌脱泡装置。
【請求項14】
ゴム・合成樹脂硬化成形物12が、容器11の側部111外面に接する内面121に、1個又は複数個の小縦溝1211を形成し、容器11を着脱容易にしていることを特徴とした請求項13記載の遊星運動式撹拌脱泡装置。
【請求項15】
ゴム・合成樹脂硬化成形物12が、容器ホルダ10の側壁102内面に接する外面122に、1個又は複数個の小縦溝1221を形成し、容器ホルダ10から着脱容易にしていることを特徴とした請求項13又は14記載の遊星運動式撹拌脱泡装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、被撹拌脱泡物質を収容した容器を、真空雰囲気中において、自転させると共に公転させて撹拌し、前記物質を均一混合すると共に脱泡できるようにした遊星運動式真空撹拌脱泡装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、容器の自転及び公転の遊星運動を利用した撹拌脱泡装置のうち、撹拌脱泡処理が大気圧下で行われるものは、例えば、医学用、半導体用等の使用目的によって数ミクロン以下の精度の脱泡度を必要とする場合には十分に対応することができないことが知られている。
そこで、真空圧チャンバーを設けて、真空圧雰囲気中で、被撹拌脱泡物質を収容した容器の自転運動と公転運動とが行えるようにした遊星運動式真空撹拌脱泡装置が出現したが、特開2005−131622号公報等に示すものは、被撹拌脱泡物質の容器の収容量が約300g程度の2個架けであっても、真空圧チャンバーは、回転フレームや機械的伝動装置などを包含するので、その容量が大きく、その上、装置外に設置した真空ポンプを加えると、全体の重量が少なくとも約250kg以上となる。
このため、被撹拌脱泡物質を収容した容器を装着して、容器に自転運動と公転運動を与える容器ホルダだけを真空にできるようにして撹拌脱泡処理する特開2001−246236号公報に示すものや特開平11−290668号公報の図3に示すものがあったが、前者の特開2001−246236号公報に示す装置は、蓋11で密閉できるようにした容器ホルダ10の壁面を貫通する吸着孔12、通路41、42、43、ロータリジョイント34、真空吸引ホース51を経て装置外の真空ポンプ52に連通させるもので、同装置には、特開平10−43568号公報に示す容器ホルダ10の自転機構や実公平5−32110号公報に示す容器ホルダ10の公転機構の記載が省略されていると述べられているので、装置の複雑化と製作費の高騰とを避けることができない、などの問題点があった。後者の特開平11−290668号公報の図3に示す装置は、前述同様の問題点がある上に、蓋25aで密閉できるようにした容器ホルダ25をフレキシブル吸引ホース16の一端を固定し他端を回動自在に接続、又は両端を回動自在に接続して、容器ホルダ25を自転及び公転させるので、撹拌脱泡処理前後におけるフレキシブル吸引ホース16の取りつけ、取りはずし及び蓋25aの取りつけ、取りはずしが面倒な上に、特開平11−179181号公報[0004]に記載のように、通常、1000乃至1500回/毎分以上の公転回転時における回動支持部22、25Cの耐用度に問題点があった。
【特許文献1】特願2005−131622号公報
【特許文献2】特開2001−246236号公報
【特許文献3】特開平10−43568号公報
【特許文献4】特開平11−290668号公報
【特許文献5】特開平11−179181号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、容器ホルダを収容するだけの小容量の真空圧チャンバーで、真空雰囲気中の容器に自転及び公転運動を与えて、容器内の被撹拌脱泡物質を均一混合すると共に、脱泡処理し、装置の小型化と重量の軽減ができるようにした遊星運動式真空撹拌脱泡装置を提供するものである。
また、本発明は、容器に対する自転運動と、容器に対する公転運動とが、それぞれ独立的に運転できるようにした遊星運動式真空撹拌脱泡装置を提供するものである。
また、本発明は、小型の真空ポンプを装置ケース内に収容して高真空度を維持し、高精度の撹拌と脱泡ができるようにした遊星運動式真空撹拌脱泡装置を提供するものである。
さらに、本発明は、製作容易で安価につき、省エネルギーができるようにした遊星運動式真空撹拌脱泡装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明遊星運動式真空撹拌脱泡装置は、上記課題を達成するため、図示するように、開閉可能に密封して真空圧を維持できるようにすると共に、容器ホルダ10及びこれに着脱可能に嵌着又は係着できるようにした容器11を共に回転可能に収容できるようにした真空密封箱70、真空密封箱70に収容された容器ホルダ10を回転可能に支持すると共に、真空用軸封装置71又は71B又は真空用マグネットカップリング装置71C又は71Dを介して軸封又は密封された容器ホルダ10の回転軸101、容器ホルダ10の回転軸101を回転できるようにした電動機30(以下、自転用電動機30という。)を、それぞれ搭載すると共に、回転軸21により回転できるようにした回転フレーム20と、真空密封箱70と連通する連通管83から回転軸21上端を経て下端まで貫通した縦孔212と、縦孔212を貫通した回転軸21下端を回転可能に挿入して軸封できるようにした真空用回転継手72又は72B、真空用回転継手72又は72Bに連通した真空吸引管801、真空吸引管801に連通した真空ポンプ80とからなる真空吸引装置800と、回転軸21の外周面に電気絶縁されて取りつけられた電導性リング41を複数個設けた電導性リング装置40と、カーボンブラシ51を電導性リング41に電気接触させて外部から給電できるようにしたカーボンブラシ装置50と、絶縁電線402により電導性リング装置40の電導性リング41から回転フレーム20に搭載された自転用電動機30等に給電できるようにした配線装置200又は200Bと、回転軸21を回転できるようにした電動機60(以下、公転用電動機60という。)とを備え、容器11に自転運動と公転運動とを与えて、容器11に入れた被撹拌脱泡物質を、真空雰囲気中で、撹拌脱泡できるようにしたものである。
また、本発明遊星運動式真空撹拌脱泡装置は、上記課題を達成するため、図示するように、開閉可能に密封して真空圧を維持できるようにすると共に、容器ホルダ10及びこれに着脱可能に嵌着又は係着できるようにした容器11を共に回転可能に収容できるようにした真空密封箱70、真空密封箱70に収容された容器ホルダ10を回転可能に支持すると共に、真空用軸封装置71又は71B又は真空用マグネットカップリング装置71C又は71Dを介して軸封又は密封された容器ホルダ10の回転軸101、容器ホルダ10の回転軸101を回転できるようにした電動機30(以下、自転用電動機30という。)を、それぞれ搭載すると共に、回転軸21により回転できるようにした回転フレーム20と、真空密封箱70に連通した連結管83C、連結管83Cと連通した回転軸21の中央上部又は回転フレーム20の中央部に設けた中空部2110Cを形成した真空圧溜め2100C、真空圧溜め2100Cの中空部2110Cに挿入されて回転軸21の軸線方向に回転できるようにした真空用回転継手72C又は72D、真空用回転継手72C又は72Dに連通すると共に、ケース90のフレーム98に固着されて回転軸21の軸線方向に配置された管継手84Cに連通したフレキシブル真空吸引管8011C、管継手84Cに連通した真空吸引管801C、真空吸引管801Cに連通した真空ポンプ80とからなる真空吸引装置800Cと、回転軸21の外周面に電気絶縁されて取りつけられた電導性リング41を複数個設けた電導性リング装置40と、カーボンブラシ51を電導性リング41に電気接触させて外部から給電できるようにしたカーボンブラシ装置50と、絶縁電線402により電導性リング装置40の電導性リング41から回転フレーム20に搭載された自転用電動機30等に給電できるようにした配線装置200又は200Bと、回転軸21を回転できるようにした公転用電動機60とを備え、容器11に自転運動と公転運動とを与えて、容器11に入れた被撹拌脱泡物質を、真空雰囲気中で、撹拌脱泡できるようにしたものである。
また、本発明遊星運動式真空撹拌脱泡装置は、上記課題を達成するため、図示するように、真空用軸封装置71が、磁性流体シール711を備えているものである。
また、本発明遊星運動式真空撹拌脱泡装置は、上記課題を達成するため、図示するように、真空用軸封装置71Bが、自己潤滑性シールリング700Bを備えているものである。
また、本発明遊星運動式真空撹拌脱泡装置は、上記課題を達成するため、図示するように、自己潤滑性シールリング700Bが、自己潤滑性断面低U字状シールリング712Bとこれに嵌合した自己潤滑性オーリング712B、又は自己潤滑性断面三日月状シールリング712Cとこれに一体形成された自己潤滑性オーリング712C、又は前記低U字状シールリング712Bと前記オーリング712Bと自己潤滑性バックアップリング713B、又は前記三日月状シールリング712Cとこれに一体形成された前記オーリング712Cに嵌合するリテーナ713Cとを備えているものである。
また、本発明遊星運動式真空撹拌脱泡装置は、上記課題を達成するため、図示するように、真空用マグネットカップリング装置71Cが、真空密封箱70Cの非磁性薄板製の底板703Cを隔壁として設け、容器ホルダ10の回転軸101C先端にディスク形磁石板1011Gを取りつけて僅かな間隙を隔てて底板703Cの内側に配置し、底板703Cの外側に僅かな間隙を隔ててディスク形磁石板311Gを自転用電動機軸31の先端に取りつけて対向させて配置したものである。
また、本発明遊星運動式真空撹拌脱泡装置は、上記課題を達成するため、図示するように、真空用マグネットカップリング装置71Dが、真空密封箱70Dの底板7031Dとコップ状非磁性薄板製の底板7032Dとを隔壁として設け、容器ホルダ10の回転軸101D先端に内輪ヨーク1011Dを取りつけ、これに磁石1012Gを固着して底板7032Dの内側と僅かな間隙を隔てて配置し、底板7032Dの外側に僅かな間隙を隔てて外輪ヨーク311D内側に固着した磁石312Gを対向させて配置したものである。
また、本発明遊星運動式真空撹拌脱泡装置は、上記課題を達成するため、図示するように、真空用回転継手72が、密封部721と、これに回転可能に挿入して軸封された縦孔211を設けた回転軸21と、真空溜722とを備えて、密封部721が回転軸21を軸封する磁性流体シールから形成され、回転軸21の縦孔211が真空溜722に連通し、真空溜722が真空吸引管801に連通しているものである。
また、本発明遊星運動式真空撹拌脱泡装置は、上記課題を達成するため、図示するように、真空用回転継手72Bが、密封部721Bと、これに回転可能に挿入して軸封された縦孔211を設けた回転軸21と、真空溜722Bからなり、密封部721Bが回転軸21を軸封する自己潤滑性シールリング700Bから形成され、回転軸21の縦孔211が真空溜722Bに連通し、真空溜722Bが真空吸引管801に連通しているものである。
また、本発明遊星運動式真空撹拌脱泡装置は、上記課題を達成するため、図示するように、電導性リング装置40が、回転軸21に取りつけた電気絶縁性合成樹脂円筒42の外周面に電導性リング41数に対応する縦溝421を形成して各縦溝421に各電導性リング41に結線した絶縁電線411をそれぞれ敷設して上面420に立設した各接続端子401にそれぞれ電気接続し、各接続端子401に電気接続した絶縁電線402を介して回転フレーム20の自転用電動機30等に配線できるようにした配線装置200を設けているものである。
また、本発明遊星運動式真空撹拌脱泡装置は、上記課題を達成するため、図示するように、電導性リング装置40が、回転軸21に穿設した1又は2以上の横孔211と横孔211に連通した縦孔212を介して絶縁電線402を回転フレーム20の自転用電動機30等に配線できるようにした配線装置200Bを設けているものである。
また、本発明遊星運動式真空撹拌脱泡装置は、上記課題を達成するため、図示するように、カーボンブラシ装置50が、角棒状のカーボン体500と圧縮巻バネ511と電導性接触子513とカーボン体500に電気結合すると共に電導性接触子513に電気結合した電導線512とからなるカーボンブラシ51と、カーボンブラシ51のカーボン体500の上面と両側面を摺動可能に挿入できるようにした電気絶縁性合成樹脂521と、カーボン体500の下面を摺動可能に挿入できるようにすると共に、電導性接触子513に電気接触できるようにした電導性金属板522とを、電導性リング41数に対応した数を設けて積み重ね絶縁固着しているものである。
また、本発明遊星運動式真空撹拌脱泡装置は、上記課題を達成するため、図示するように、容器ホルダ10が、側壁102内面と容器11の側部111の外面との間、又は、側壁102内面及び底壁103内面と容器11の側部111外面及び底部112外面との間に、常温硬化形のゴム・合成樹脂液を流入させて硬化させて容器11を着脱可能に嵌着乃至係着させたゴム・合成樹脂硬化成形物12を介在させたものである。
また、本発明遊星運動式真空撹拌脱泡装置は、上記課題を達成するため、図示するように、ゴム・合成樹脂硬化成形物12が、容器11の側部111外面に接する内面121に、1個又は複数個の小縦溝1211を形成し、容器11を着脱容易にしているものである。
さらに、本発明遊星運動式真空撹拌脱泡装置は、上記課題を達成するため、図示するように、ゴム・合成樹脂硬化成形物12が、容器ホルダ10の側壁102内面に接する外面122に、1個又は複数個の小縦溝1221を形成し、容器ホルダ10から着脱容易にしているものである。
本発明において、自転用電動機は、直流電動機、交流電動機いずれも使用でき、また、これらの電動機の回転数は公知の電動機回転速度制御装置で可変できる。
また、公転用電動機は、直流電動機、交流電動機いずれも使用でき、また、これらの電動機の回転数は公知の電動機回転速度制御装置で可変できる。
また、本発明において、真空密封箱は、被撹拌脱泡物質を入れた容器を収容して、真空圧雰囲気中で、撹拌脱泡するためのもので、前記容器を着脱可能に嵌着又は係着する容器ホルダを回転できるように装着し、真空圧チャンバーを最小限度の容積となるように形成して回転フレームに搭載するものである。従って、真空圧チャンバーを形成する真空密封箱は、従来装置のように回転フレームや機械的伝動装置や電動機などを真空圧チャンバー内に含めず、容器ホルダと容器と容器ホルダの回転軸の一部が真空圧チャンバー内に含まれるだけである。
また、真空密封箱は、蓋体と箱体とからなり、両者はOリング、シールパッキン等の真空用シールを介して取りはずし可能に密封される。さらに、真空密封箱は、これを真空吸引するため、真空吸引装置と連結するための連通管を設けている。また、必要に応じ手動のリーク弁を設けている。
容器ホルダは、その回転軸を、前記真空密封箱の底板やその支持板に回転可能に支持されるが、回転軸が真空密封箱の底部から突出している場合は、真空用軸封装置で軸封されて自転用電動機と連結され、箱内の真空度を維持できるようにされるが、回転軸が真空密封箱の底部より突出しない場合は、真空密封箱の底板を隔壁としてマグネットカップリングによって自転用電動機の回転が伝動される。
真空用軸封装置としては、公知の磁性流体シールや公知の自己潤滑性シールリングが使用され、真空用マグネットカップリングとしては公知のディスク形磁石、シリンダ形磁石が使用される。
磁性流体シールは、真空圧チャンバーに対し、大気圧下の電動機の回転運動を伝達するために使用される軸封装置で、磁石と磁極とを利用して磁性流体を回転軸上で保持して軸を密封する装置である。
自己潤滑性シールリングは、弗素ゴム製、弗素樹脂製等の自己潤滑材で形成した断面低U字状のシールリング、オーリング、バックアップリング、断面三日月状のキャップと一体形成されたオーリング、そのリテーナ等を組み合わせた真空用回転軸用のもので1段又は多段に装置される。
ディスク形磁石及びシリンダ形磁石は、非磁性薄板を真空圧チャンバーと大気圧チャンバーとの隔壁として、真空圧チャンバーの磁石と大気圧チャンバーの磁石を対向させ、大気圧チャンバーの電動機に取りつけた磁石を回転させて隔壁を介して真空圧チャンバーの回転軸の磁石に磁力を伝動する装置である。
自転用電動機は、容器ホルダの回転軸を回転するためのもので、回転フレームに搭載される。
また、本発明において、真空密封箱を真空圧にするための真空吸引装置には、回転フレーム上に設けた真空密封箱と連通する連通管から回転フレームの回転軸の上端から下端まで貫通する縦孔を連通して回転軸の下端を回転可能に軸封して連通させる真空用回転継手、真空用回転継手と連通した真空吸引管、真空吸引管に連通した真空ポンプを備えているものと、回転フレーム上に設けた真空密封箱と連通する連通管から回転フレーム中央部又は回転フレームの回転軸上に設けた中空部を有する真空溜部に連通し、真空溜部の中空部から回転フレームの回転軸の軸線方向に回転するようにした真空用回転継手、真空用回転継手に連通した真空吸引管、真空吸引管に連通した真空ポンプを備えているものとがある。
真空用回転継手は、真空吸引孔である縦孔を設けた回転フレームの回転軸下端を回転可能に軸封できるようにした真空用軸封装置と真空吸引管に連通できるようにした中空部を設けた真空溜部とを備えているものと、回転フレームの中央部又は回転フレームの回転軸上に固着した中空部を形成した真空溜部と、真空溜部の中空部に回転フレームの回転軸の軸線方向に挿入され固着された真空吸引孔を設けた吸引軸を回転可能に軸封できるようにした真空用軸封装置とこれを真空吸引管に固着できるようにした管継手部を備えているものとがある。
真空用回転継手の軸封装置には前述した磁性流体シールを備えたもの、自己潤滑性シールを備えたものとがある。
電導性リング装置は、回転する回転フレームに搭載された自転用電動機等の電気機器に、後記のカーボンブラシ装置と回転軸配線装置と共に給電するための給電装置で、回転フレームの回転軸の外周面に、直接に、又は金属製円筒を介して、嵌着する電気絶縁物の合成樹脂製円筒体に、複数個の電導性リングを設けている。電導性リングは、電導度のよい電流密度の大きい銅合金製エンドレス板などが使用される。電導性リングは、それぞれに絶縁電線を介して後記配線装置に電気接続される。
カーボンブラシ装置は、外部の電源から、回転する電導性リングに給電するための給電装置で、電気黒鉛質、黒鉛質、金属黒鉛質、合成樹脂含浸黒鉛質等からなるカーボンブラシと、前記各電導性リングに各カーボンブラシを常時、電気接触するため押圧するバネを備え、外部電源からカーボンブラシに給電できるように装置されている。
配線装置は、回転フレームの回転軸に取りつけられた電導性リングから回転フレームに搭載された自転用電動機等に給電するための装置で、電導性リングを設けた円筒体が回転フレーム近くの回転軸に取りつけられた場合は、その上面に設けた各電導性リングの接続端子から回転フレームに配線されるが、前記円筒体が回転フレームからかなり離れた位置に取りつけられた場合は、回転フレームの回転軸に穿孔された1又は2以上の横孔(斜孔を含む)と、前記横孔に連通した縦孔に、各電導性リングの円筒体上の接続端子に結線された絶縁電線を挿入して回転フレーム上の自転用電動機等に配線される。縦孔は真空吸引用の縦孔と兼用される場合は、挿入される絶縁電線は横孔(斜孔を含む)を密封して挿入又は取り出される。
また、本発明において、容器ホルダは、容器を自転させるため、容器を着脱可能に嵌着乃至係着して自転用電動機により回転されるもので、容器ホルダと容器との間に、容器の形状、容量又は数量の変化や内容物の物性、温度等の状況に対応できるように、常温硬化形のゴム・合成樹脂液を流入して硬化させたゴム・合成樹脂硬化成形物を介在させる。
また、ゴム・合成樹脂硬化成形物は、容器の側部外面に接する内面に、1個又は複数個の小縦溝を形成し、容器を着脱容易にすることができる。
さらに、ゴム・合成樹脂硬化成形物は、容器ホルダの側壁内面に接する外面に、1個又は複数個の小縦溝を形成し、容器ホルダから着脱を容易にすることができる。
【発明の効果】
【0005】
本発明装置は、真空圧チャンバーが、容器ホルダ及び容器を収容するだけの最小限度の密封箱から形成され、従来装置のように、回転フレーム、機械的伝導装置などを包含していないので、小容量の真空圧雰囲気中で、容器に入れた被撹拌脱泡物質を真空撹拌脱泡処理ができ、それだけ装置全体の重量を大巾に軽減して小型化して、構造簡単、安価に製作できる上に、真空ポンプも小型のものをケース内に収容して高真空度を維持でき省エネルギーをはかれる利点がある。特に、真空用マグネットカップリングを使用した場合は、真空密封箱を完全に大気圧チャンバーから隔離できるので、その効果は特に大きい。
また、本発明装置では、高速回転する回転フレームに対する給電装置が簡単小型の電導性リング装置とカーボンブラシ装置と配線装置とで形成できるので装置全体の小型化に大きく寄与できる。
さらに、容器ホルダに収容する容器は、その形状、容量、数量等に応じて、常温硬化形のゴム・合成樹脂液を容器ホルダのまわりに流入硬化して着脱可能にできるので、多数のシリンジ容器や小容器を容器ホルダ内に収容できる大きな利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
真空密封箱、真空密封箱内に収容できるようにした回転可能の容器ホルダ、容器ホルダ内に嵌着又は係着できるようにした容器、容器ホルダの回転軸を回転可能に軸封又は密封する軸封装置又は真空用マグネットカップリング装置、容器ホルダの回転軸を回転する自転用電動機等を搭載した回転フレームと、回転フレームの回転軸に取りつけられた真空吸引装置と、電導性リング装置、カーボンブラシ装置及び配線装置と、回転フレームの回転軸を回転する公転用電動機、真空ポンプ等をケース内に備えている。
【実施例1】
【0007】
本発明装置の実施例1が図1乃至図6に示されている。本発明実施例に示す遊星運動式真空撹拌脱泡装置は、回転軸21に取り付けられた回転フレーム20と、回転フレーム20にそれぞれ搭載した真空密封箱70、容器ホルダ10、容器11、軸封装置71、自転用電動機30と、回転フレーム20及び回転フレーム軸21に設けた真空吸引装置800、電導性リング装置40、配線装置200B、カーボンブラシ装置50及び公転用電動機60と、真空ポンプ80とをケース90に備えている。
回転フレーム20は、水平部201とその両端に連設された傾斜部202、202とからなり、水平部201は真空圧溜め2100を中央上面に搭載し、各傾斜部202は、それぞれ真空密封箱70、容器ホルダ10の回転軸101、軸封装置71、自転用電動機30をそれぞれ搭載している。
真空密封箱70は、図1及び図2に示すように、開閉蓋701が真空シール用オーリング7011を介して箱体702に取りはずし可能に密着できるようにされていると共に、内部に容器ホルダ10及び容器11と、その底板103から突出した回転軸101が密封箱70の底板703及びこれに密着した回転フレーム20の傾斜板202に回転可能に軸支されると共に、磁性流体シール711からなる軸封装置71により真空密封箱70の底板703と回転フレーム20の傾斜板202を軸封して真空密封箱70内を真空圧に維持して容器ホルダ10を回転可能にしている。回転軸101は、プーリ1011、ベルト310及びプーリ311を介して自転用電動機30の回転軸31により駆動回転できるようにされている。なお、704は真空密封箱70に連通する手動リーク弁である。
また、密封箱70に回転可能に収容された容器ホルダ10は、容器11を着脱可能に嵌着乃至係着して共に回転軸101により自転できるように形成されている。また、容器ホルダ10は、容器ホルダ10の側壁102内面及び底壁103内面と容器11の側部111の外周面及び底部112の外面との間に、シリコーンゴム、ウレタン樹脂等の常温硬化形のゴム・合成樹脂液を流入させて硬化させると共に容器11を着脱可能に嵌着乃至係着できるようにさせたゴム・合成樹脂硬化成形物12を介在させている。
また、ゴム・合成樹脂硬化成形物12は、容器11の側部111外面に接する内面121に、1個又は複数個の小縦溝1211を形成し、容器11を着脱容易にしている。
さらに、ゴム・合成樹脂硬化成形物12は、容器ホルダ10の側壁102内面に接する外面122に、1個又は複数個の小縦溝1221を形成し、容器ホルダ10からの着脱を容易にしている。
真空吸引装置800は、図1及び図3−1に示すように、回転フレーム20の回転軸21の中央上端2101に、固着した真空圧溜め2100と、真空圧溜め2100の中空部2110と各密封箱70とを連通する連通管83と、真空溜め2100の中空部2110に連通する回転フレーム20の回転軸21の中央上端2101から下端2102まで穿設された真空吸引孔である縦孔212と、回転軸21下部を回転可能に軸封する磁性流体シールからなる軸封装置721と中空部7220を設けた管継手部722とからなる真空用回転継手72と、真空用回転継手72の管継手部722の中空部7220と連通する真空吸引管801と、真空吸引管801と図4に示す真空圧制御装置802を介して連通する真空ポンプ80とを備えている。
真空用回転継手72は、図3−2に示す、真空用回転継手72Bに代えてもよい。真空用回転継手72Bは、回転軸21下部を回転可能に軸封する自己潤滑性シールリング700Bを設けた軸封装置721Bと、中空部7220Bを設けた管継手部722Bとを備えているものである。
真空用回転継手72Bの管継手部722Bの中空部7220Bは真空吸引管801と連通する。
管継手部722又は722Bはケース底板94とゴム板941を介して止具942で据付けられる。
また、自己潤滑性シールリング700Bは、図3−3に示すように、弗素ゴム製の自己潤滑材等で形成した断面低U字状のシールリング711B、オーリング712B及びバックアップリング713Bを組み合わせた真空用回転軸用のものである。
さらに、自己潤滑性シールリング700Bは、図3−4に示すように、弗素ゴム製の自己潤滑材で形成した断面三日月状のキャップと一体形成されたオーリング、そのリテーナを組み合わせたものでもよい。
真空圧制御装置802は、図4に示すように、真空ポンプ80の吸気孔81から流量制御する電磁弁812を経て、圧力センサー811及びリーク用電磁弁813に連通すると共に、真空吸引装置800を経て各密封箱70に連通している。82は真空ポンプ80の排気弁、91は圧力センサー811と電気接続する圧力計及び真空圧制御部である。
電導性リング装置40は、図5−1、図5−2及び図6に示すように、回転フレーム20の回転軸21に外嵌して固着した電気絶縁性合成樹脂円筒42と、円筒42の外周面に一定間隔毎に固着したエンドレスの電導性がよく電流密度の大きい銅合金板からなる3個の電導性リング41(1)、41(2)、41(3)と、各電導性リング41毎に結線された絶縁電線411(1)、411(2)、411(3)を介して、上面420の各接続端子401(1)、401(2)、401(3)に電気接続したものとからなる。
円筒42は、外周面に電導性リング41数に対応する縦溝421を形成して、各電導性リング41(1)、41(2)、41(3)に結線した絶縁電線411(1)、411(2)、411(3)を縦溝421(1)、421(2)、421(3)に敷設して上面420に立設した各接続端子401(1)、401(2)、401(3)に電気接続している。
カーボンブラシ装置50は、図1、図5−2及び図6に示すように、各電導性リング41に圧縮巻バネ511を介して電気接触する3個のカーボンブラシ51が設けられて外部から給電される。
カーボンブラシ装置50は、角棒状のカーボン体500(1)、500(2)、500(3)と圧縮巻バネ511(1)、511(2)、511(3)と電導性接触子513(1)、513(2)、513(3)とカーボン体500(1)、500(2)、500(3)に電気結合すると共に、電導性接触子513(1)、513(2)、513(3)に電気結合した導線512(1)、512(2)、512(3)とからなるカーボンブラシ51(1)、51(2)、51(3)と、カーボン体500(1)、500(2)、500(3)の各上面と各両側面を摺動可能に挿入できるようにした電気絶縁性合成樹脂体521(1)、521(2)、521(3)と、カーボン体500(1)、500(2)、500(3)の各下面に摺動可能に挿入できるようにすると共に、接触子513(1)、513(2)、513(3)に電気接触できるようにした電導性金属板522(1)、522(2)、522(3)とからなり、電導性リング41数に対応した数を設けて積み重ねそれぞれ絶縁固着したものである。
73及び74は、カーボンブラシ装置50を保持するフレームである。なお、524は電気絶縁性合成樹脂板である。
カーボンブラシ51(1)、51(2)、51(3)は、金属板522(1)、522(2)、522(3)の接続端子523(1)、523(2)、523(3)から絶縁電線501(1)、501(2)、501(3)により外部電源に電気接続される。
配線装置200Bは、図1及び図5−1に示すように、回転フレーム20を回転可能にする回転軸21において、電導性リング装置40の各接続端子401に近接した位置に穿孔された横孔(斜孔を含む)211と横孔211に連通した縦孔212に、電導性リング装置40の各接続端子401に電気接続された絶縁電線402を、回転軸21の横孔211に挿入して、横孔211を密封し、縦孔212を経由して、縦孔212の頂面2101に近い横孔211から取り出したのち密封し、回転フレーム20上の自転用電動機30等に電気接続できるようにしたコードボックス203に配線されたものである。
公転用電動機60は、図1に示すように、回転フレーム20の回転軸21を、プーリ611、612及びベルト613からなるベルト駆動装置61を介して駆動回転するもので、外部電源(図示しない)から給電される。
ケース90は、蓋93により開閉される。
各密封箱70の密封蓋701を開け、各容器11に被撹拌脱泡物質を入れて、容器ホルダ10と共に回転できるように嵌着乃至係着し、密封箱70の蓋701を密封し、ケース90の蓋93を閉める。次いで、真空ポンプ80を起動して密封箱70内を所定の真空度に圧力計及び真空圧制御盤91を介して調整する。調整は短時間で終了するので、直ちに自転用電動機30及び公転用電動機60の回転速度及び回転時間を制御盤92により定めて運転すれば、容器11内の被撹拌脱泡物質は、極く短時間で、容器11の自転運動及び公転運動により、真空雰囲気中で、均一混合されると共に脱泡されることになる。
【実施例2】
【0008】
本発明装置の実施例2が図7乃至図12に示されている。本発明実施例に示す遊星運動式真空撹拌脱泡装置は、回転軸21に取り付けられた回転フレーム20と、回転フレーム20にそれぞれ搭載した真空密封箱70、容器ホルダ10、容器11、軸封装置71、自転用電動機30と、回転フレーム20又は回転軸21に設けた真空吸引装置800C、配電装置200と、回転フレーム軸21に設けた電導性リング装置40、カーボンブラシ装置50、公転用電動機60と、真空ポンプ80とをケース90内に備えている。
回転フレーム20は、水平部201とその両端に連設された傾斜部202、202とからなり、水平部201は真空圧溜め2100Cを上面中央に搭載し、各傾斜部202は、それぞれ真空密封箱70、容器ホルダ10の回転軸101、軸封装置71、自転用電動機30をそれぞれ搭載している。
真空密封箱70は、実施例1と同じであるので、詳細説明は省略する。
真空密封箱70の底板703から突出した容器ホルダ10の回転軸101は軸封装置71により軸封されている。。
軸封装置71は、磁性流体シール711から形成されているもので、実施例1と同じであるので、詳細説明は省略する。
なお、311は、回転軸101と自転用電動機軸31とを連結するフレキシブルカツプリングである。
軸封装置71の代りに軸封装置71Bを使用してもよい。
軸封装置71Bは、図8−1及び図8−2に示すように、いずれも自己潤滑性シールリング700Bの断面低U字状シールリング711B、これに嵌合するオーリング712B、バックアップリング713Bから形成され、回転軸101の軸封を行っている。自己潤滑性シールリング700Bは、図8−3に示すように、断面三日月形のシールリング711Cに一体形成されたオーリング712Cとこれに嵌合するリテーナリング713Cとを組み合わせたものでもよい。
また、軸封装置71又は71Bの代りに真空用マグネットカップリング装置71Cを使用してもよい。この場合、真空用マグネットカップリング装置71Cは、図9−1に示すように、真空密封箱70Cの底板703Cが非磁性金属薄板製で形成され、これを隔壁として容器ホルダ10の回転軸101C先端に図9−2(隔壁703Cを省略している)に示すようなNS配置のディスク形磁石体1011Gを取りつけ、非磁性金属薄板製の底板703Cと僅かに隔てて支持部7031Cで回転可能に支持している。また、底板703Cと僅かに隔てて底板703の外側に磁石体1011に対向させた図9の2に示すようなNS配置のディスク形磁石体311Gが、自転用電動機30の回転軸31先端に取りつけられて、自転用電動機30の駆動回転により回転し、底板703Cを隔てて対向させたディスク形磁石体711Gを磁力により回転させて容器ホルダ10を自転させるものである。
さらに、軸封装置71又は71Bの代りに真空用マグネットカップリング装置71Dを使用してもよい。この場合、真空用マグネットカップリング装置71Dは、図10−1に示すように、真空密封箱70Dの底板703Dは、中央穴7030Dを設けて容器ホルダ10の回転軸101Dを挿通できるようにした平板7031Dと、中央穴7030Dのまわりに設けた断面U字状のコップ状の非磁性金属薄板製の隔壁7032Dとからなっている。回転軸101Dの先端は円柱状合成樹脂体からなる内輪ヨーク1011Dに図10−2(コップ状隔壁7032Dを省略している)に示すようなNS配置の回転磁石体311Gを取りつけてコップ状隔壁7032Dの内壁と僅かな間隙を隔てて回転可能に支持されている。コップ状隔壁7032Dの外壁と僅かな間隙を隔てて回転磁石体712Gと対向させた自転用電動機軸31に取りつけたコップ状回転体の外輪ヨーク302G内面に、図10−2に示すように、NS配置の磁石体312Gが取りつけられている。
自転用電動機30の駆動回転により外輪ヨーク302Gが回転し、磁石体312Gが回転すると、磁力により内輪ヨーク71011Dの磁石体311Gが回転し容器ホルダ10を自転させるものである。
密封箱70に収容した容器ホルダ10は、実施例1と同じであるので、詳細説明は省略する。
真空吸引装置800Cは、図11に示すように、真空密封箱70と真空圧溜め2100Cの中空部2110Cとの間を連結する連結管83Cと、真空圧溜め2100Cの中空部2110Cに真空吸引孔7210Cを設けた吸引軸7211Cを挿入して回転軸21と同じ軸線方向に回転できるように密封固着すると共に、吸引軸7211Cを軸封した磁性流体シール720Cからなる軸封装置72Cと、吸引軸7211C上端に管継手73Cを介して連通されたフレキシブル真空吸引管8011Cと、真空吸引管8011Cとフレーム98を介して回転軸21の軸線方向に設けた管継手84Cを介して連通した真空吸引管801Cと真空吸引管801Cと真空圧制御装置802を介して連通する真空ポンプ80とを備えている。
真空圧制御装置802は、実施例1と同じであるので、詳細説明は省略する。
真空吸引装置800Cの代りに真空吸引装置800Dを設けてもよい。
真空吸引装置800Dは、図12に示すように、真空密封箱70と真空圧溜め2100Dの中空部2110Dとの間を連結する連結管83Dと、真空圧溜め2100Dの中空部2110Dに真空吸引孔7210Dを設けた吸引軸7211Dを挿入して回転軸21と同じ軸線方向に回転できるように密封固着すると共に、吸引軸7211Dを軸封した自己潤滑性シールリング720Dからなる軸封装置72Dと、吸引軸7211D上端に管継手73Dを介して連通されたフレキシブル真空吸引管8011Dと、真空吸引管8011Dとフレーム98を介して回転軸21の軸線方向に設けた管継手84Dを介して連通した真空吸引管801Dと、真空吸引管801Dと真空圧制御装置802を介して連通する真空ポンプ80とを備えている。
真空圧制御装置802は、実施例1と同じであるので、詳細説明は省略する。
自己潤滑性シールリング720Dは、図3−2及び図3−3に示した自己潤滑性シールリング700Bと同じであるので、詳細説明は省略する。
電導性リング装置40は、実施例1と同じであるので、詳細説明は省略する。
カーボンブラシ装置50は、実施例1と同じであるので、詳細説明は省略する。
配線装置200は、図7に示すように、前記回転フレーム20を回転可能にする回転軸21の電導性リング装置40の各接続端子401と、電導性リング装置40の各接続端子401に電気接続された絶縁電線402を、回転軸21から、直接に回転フレーム20上の自転用電動機30等に電気接続できるようにしたコードボックス203Bに配線されたものを備えている。
公転用電動機60は、実施例1と同じで、回転フレーム20の回転軸21をフレキシブルカツプリング61Bを介して駆動回転するもので、外部電源(図示しない)から給電される。
ケース900は、蓋93により開閉される。
各密封箱70の密封蓋701を開け、各容器11に被撹拌脱泡物質を入れて、容器ホルダ10に共に回転できるように嵌着乃至係着し、密封箱70の蓋701を密封し、ケース90の蓋93を閉める。次いで、真空ポンプ80を起動して密封箱70内を所定の真空度に圧力計及び真空圧制御盤91を介して調整する。調整は短時間で終了するので、直ちに自転用電動機30及び公転用電動機60を制御盤92の電動機回転速度制御装置(図示しない)により各電動機回転数を定めて所定時間運転すれば、容器11内の被撹拌脱泡物質は、極く短時間で、容器11の自転運動及び公転運動により、真空雰囲気中で、均一混合されると共に脱泡されることになる。
【産業上の利用可能性】
【0009】
本発明装置は、機構簡単、小型軽量、安価に製作できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明装置の実施例の全体概略説明図である。
【図2】図1の一部拡大説明図である。
【図3−1】図1の真空吸引装置の一部拡大説明図である。
【図3−2】図1の真空吸引装置の別の実施例の一部拡大説明図である。
【図3−3】図3−3の自己潤滑性シールリングの一部拡大説明図である。
【図3−4】図3−3の自己潤滑性シールリングの別の実施例を示す一部拡大説明図である。
【図4】図1の真空圧制御装置の説明図である。
【図5−1】図1の電導性リング装置の説明図である。
【図5−2】図1の電導性リング装置とカーボンブラシ装置の説明図である。
【図6】図1の電導性リング装置とカーボンブラシ装置の別の説明図である。
【図7】本発明装置の別の実施例の全体概略説明図である。
【図8−1】図7の一部拡大説明図である。
【図8−2】図8−1の一部拡大説明図である。
【図8−3】図8−1の自己潤滑性シールリングの別の実施例を示す一部拡大説明図である。
【図9−1】真空用マグネットカップリングの説明図である。
【図9−2】図9−1に使用した磁石体の説明図である。
【図10−1】別の真空用マグネットカップリングの説明図である。
【図10−2】図10−1に使用した磁石体の説明図である。
【図11】図7の真空吸引装置の一部拡大説明図である。
【図12】図7の真空吸引装置の別の実施例の一部拡大説明図である。
【符号の説明】
【0011】
10 容器ホルダ
101、101C、101D 容器ホルダの回転軸
1011D 内輪ヨーク
1011G ディスク形磁石
102 容器ホルダの側壁
103 容器ホルダの底壁
11 容器
111 容器の側部
112 容器の底部
12 ゴム・合成樹脂成形物
121 ゴム・合成樹脂成形物の内面
1211 ゴム・合成樹脂成形物内面の小縦溝
122 ゴム・合成樹脂成形物の外面
1221 ゴム・合成樹脂成形物外面の小縦溝
20 回転フレーム
21 回転フレームの回転軸
2100、2100B、2100C、2100D 真空圧溜め
2110、2110B、2110C、2110D 中空部
200、200B 配線装置
211 回転軸21の横孔(斜孔)
212 回転軸21の縦孔
30 自転用電動機
31 自転用電動機軸
312G ディスク形磁石
311D 外輪ヨーク
40 電導性リング装置
401 接続端子
402、411 絶縁電線
41 電導性リング
42 合成樹脂円筒
420 合成樹脂円筒上面
421 合成樹脂円筒縦溝
50 カーボンブラシ装置
500 カーボン体
51 カーボンブラシ
511 圧縮巻バネ
512 電導線
513 電導性接触子
521 電気絶縁性合成樹脂
522 電導性金属板
60 公転用電動機
70、70C、70D 真空密封箱
703、703C、703D、7031D、7032D 密封箱底板
71、71B 真空用軸封装置
711 磁性流体シール
700B 自己潤滑性シールリング
711B 断面低U字状シールリング
712B オーリング
713B バックアップリング
711C 断面三日月状シールリング
712C オーリング
713C リテーナ
71C、71D 真空用マグネットカップリング
72、72B、72C、72D 真空用回転継手
721、721B 密封部
722、722B 真空溜
73C、73D 管継手
80 真空ポンプ
800、800C 真空吸引装置
801、8011、801C、8011C 真空吸引管
83、83C、83D 連通管
84C、84D 管継手
90 ケース
98 ケースのフレーム
【出願人】 【識別番号】391042232
【氏名又は名称】ワタナベ株式会社
【出願日】 平成19年1月19日(2007.1.19)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−743(P2008−743A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2007−10542(P2007−10542)