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【発明の名称】 油水分離油脂回収装置
【発明者】 【氏名】佐藤 秀雄

【要約】 【課題】本発明は、厨房に設置可能な簡易かつ小型な構成で、油脂が付着しにくく清掃も容易であり、且つ油脂回収効率が従来仕様の装置と遜色ない油水分離油脂回収装置を提供することを目的とする。

【構成】本発明は、流し台に廃棄される食物残滓から固形食物残滓および油脂を分離回収する油水分離油脂回収装置であって、浮上油脂回収手段を備える第1の油水分離槽(102)と、該第1の油水分離層より上部開口部面積および容積が大きい第2の油水分離槽(103)とを備え、第2の油水分離槽で浮上した油脂を含む表層域廃液をドレーン(114)によって吸引し、食物残滓受入れ皿(107)に再投入することによって循環流を形成する油水分離油脂回収装置(100)を提供するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流し台に廃棄される食物残滓から固形食物残滓および油脂を分離回収する油水分離油脂回収装置であって、
食物残滓受入れ皿と、
前記食物残滓受入れ皿に廃棄された食物残滓が流入する、浮上油脂回収手段を備える第1の油水分離槽と、
前記第1の油水分離層より上部開口部面積および容積が大きく、排水口と、浮上油脂を含む表層域廃液直下において液面方向に開口するように立設されたドレーンと、を備える第2の油水分離槽と、を有し、
前記第1および第2の油水分離槽は、下端部に開口部を有する隔壁によって区画されており、
前記ドレーンは、吸引ポンプと、前記食物残滓受入れ皿に通じる配管とに接続され、該吸引ポンプを作動させることにより、前記第2の油水分離槽の表層域廃液が、該配管を介して該食物残滓受入れ皿に送入される、油水分離油脂回収装置。
【請求項2】
前記排水口は、上端が略廃液水準に位置するよう配置され、下端が排水口として機能する管状体からなることを特徴とする、請求項1に記載の油水分離油脂回収装置。
【請求項3】
前記管状体は、該管状体より径の大きい第2の管状体の内部に配置され、該第2の管状体は、該第2の管状体より径の大きい第3の管状体の内部に配置されており、
前記第2の管状体の上端は廃液水準より高い位置に、下端は廃液内に配置されており、
前記第3の管状体の上端は、表層域廃液に接触しない深さで、且つ前記第2の管状体の下端より浅い位置に配置され、下端は、その径が収束して前記管状体の外周に密着していることを特徴とする、請求項2に記載の油水分離油脂回収装置。
【請求項4】
前記第1の油水分離槽は、加温手段を備えていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の油水分離油脂回収装置。
【請求項5】
前記配管は、少なくともその一部が前記油水分離油脂回収装置の外壁面に密着敷設されていることを特徴とする、請求項4に記載の油水分離油脂回収装置。
【請求項6】
前記吸引ポンプは、吸引量を調節できることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の油水分離油脂回収装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、主として食品工場や厨房に設置される油水分離油脂回収装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ラーメン店等の飲食店の厨房から排出される食物残滓は、固形食物残滓と多量の油脂とを含む廃液からなる。特開2003−181204号公報(特許文献1)には、この食物残滓から、固形食物残滓および油脂を分離回収する装置が開示されている。
【0003】
この装置では、固形食物残滓が除去された廃液(一次廃液)から十分に油脂を分離浮上させるために、油水分離槽が大小2つの槽に区画されている。して、開口部面積および容積が小さい槽(第1槽)の方が浮上した油脂の嵩高が大きくなることを利用して、当該槽に設置された主ベルト式オイルスキマーによって浮上した油脂を汲み上げる。一方、開口部面積が大きい槽(第2槽)には、稼動サイクルを任意に調整できる副ベルト式オイルスキマーを設け、比較的薄く拡散した浮上油脂を汲み上げて上記第1槽に還流する。このような構成によれば、限られた容積内において流路の延長を図ることができるので、廃液が油水分離槽内に滞留する時間を長くして油脂を十分に浮上させることが可能となるとともに、第1槽の浮上油脂層の嵩高をさらに増大させ、主ベルト式オイルスキマーによる油脂回収効率を向上させることができる。
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された回収装置では、廃液が十分な時間滞留するよう油水分離槽内に邪魔板や多面体構造隔壁傾斜面等が設けられており、これらに廃液中の油脂が付着してしまう。特に、副ベルト式オイルスキマーで回収された油脂は、戻り油脂受け皿に注がれ、主ベルト式オイルスキマーを備える第1槽に還流されるが、戻り油脂受け皿は加温されている廃液との接触面積が小さく放熱しやすいため、注がれた油脂の流動性が低下し、内壁に付着しやすい。また、油水分離槽内には、食物残滓の投入と排水口からの排水による流れしか生じないため、廃液の流勢(流速と流量)では、内壁等に付着した油脂が剥離されない。
【0005】
装置の内壁や邪魔板等に付着した油脂は定期清掃時に回収されるが、その際に油脂の一部が公共下水道に流出する可能性がある。また邪魔板等により装置の内部構造が複雑になっているため、清掃が困難で時間を要する。
【0006】
一方、特開平7−275855号(特許文献2)には、油水分離層の邪魔板をなくし、装置外部に新たな排水処理槽を設け、ポンプにより間歇的に浮上油脂層を含む廃液を油水分離槽に戻して回収する装置が開示されている。
【0007】
しかしながら、この回収装置では、新たな排水処理槽を設ける必要があること、ラーメン店等の厨房から排出される廃液は液温が低下すると流動性が悪化するため装置にあわせた加温設備が必要となること等から、装置管理時間の増加や、設置面積、コストが比較的大掛かりとなるという問題があった。
【特許文献1】特開2003−181204号公報
【特許文献2】特開平7−275855号広報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明は、油脂が付着しにくく清掃が容易であり、油脂回収効率は従来仕様の装置と遜色がなく、且つ小規模な飲食店の厨房に設置可能な簡易かつ小型な構成の油水分離油脂回収装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係る油水分離油脂回収装置は、流し台に廃棄される食物残滓から固形食物残滓および油脂を分離回収する油水分離油脂回収装置であって、食物残滓受入れ皿と前記食物残滓受入れ皿に廃棄された食物残滓が流入する、浮上油脂回収手段を備える第1の油水分離槽と、前記第1の油水分離層より上部開口部面積および容積が大きく、排水口と、浮上油脂を含む表層域廃液直下において液面方向に開口するように立設されたドレーンと、を備える第2の油水分離槽と、を有し、前記第1および第2の油水分離槽は、下端部に開口部を有する隔壁によって区画されており、前記ドレーンは、吸引ポンプと、前記食物残滓受入れ皿に通じる配管とに接続され、該吸引ポンプを作動させることにより、前記第2の油水分離槽の表層域廃液が、該配管を介して該食物残滓受入れ皿に送入されることを特徴とする。
【0010】
このような構成によれば、第2の油水分離槽において、浮上した油脂を含む表層域廃液を、ポンプを作動させてドレーンから吸引し、配管を介して食物残滓受入れ皿に再投入することができる。食物残滓受入れ皿に再投入された廃液は、単独で、または新たに投入された食物残滓とともに第1の油水分離槽に流入する。このように循環流を形成することにより、油水分離槽の内壁等に油脂が付着しにくくなり、一度付着した油脂も剥離させやすくすることができるようになるので、清掃も容易となる。また、第2の油水分離槽内で浮上した油脂は第1の油水分離槽に移動されるので、第1の油水分離槽における油脂の嵩高を増大させ、より効率よく油脂を回収することができる。また、廃液を循環させることにより、油脂を含む廃液が油水分離油脂回収装置内に滞留する時間を延ばすことができるので、その間に油脂が十分に分離浮上して効率よく回収される。
【0011】
また、本発明に係る油水分離油脂回収装置は、その排水口が、上端は略廃液水準に位置するよう配置され、下端は排水口として機能する管状体であることが好ましい。
【0012】
上端が略廃液水準に位置するよう配置されていれば、新たな廃液を投入して廃液量が増加しない限り、管状体の上端を越えて廃液が排出されることがほとんどない。したがって、その状態でポンプを作動させると、油水分離処理後の処理廃液が、公共下水道に排水されることなく、第1および第2の油水分離油脂回収装置内を循環し続けることになり、廃液の滞留時間を長くして、油脂が十分に分離浮上するとともに、装置の内壁等に付着した油脂を剥離させることが可能である。
【0013】
また、上記管状体は、該管状体より径の大きい第2の管状体の内部に配置され、該第2の管状体は、該第2の管状体より径の大きい第3の管状体の内部に配置されており、前記第2の管状体の上端は廃液水準より高い位置に、下端は廃液内に配置されており、前記第3の管状体の上端は、表層域廃液に接触しない深さで、且つ前記第2の管状体の下端より浅い位置に配置され、下端は、その径が収束して前記管状体の外周に密着していることが好ましい。
【0014】
このような構成とすることにより、油脂を大量に含む表層域廃液が第3の管状体内に流入し、第2の管状体の下端をくぐって、第2の管状体内で再浮上することは極めて困難となる。したがって、第2の油水分離槽の表層域廃液が排水口から公共下水道に排水されるのを防ぐことが可能となる。
【0015】
また、上記第1の油水分離槽は、加温手段を備えていることが好ましい。加温により廃液の流動性を維持させることができるので、油脂が装置の内壁に付着したり、配管を閉塞させたりすることを防ぐことができる。
【0016】
上記配管は、少なくともその一部が前記油水分離油脂回収装置の該壁面に密着敷設されていることが好ましい。このような構成とすることにより、配管中を移動する廃液を油水分離油脂回収装置と同程度の温度に維持することができるので、食物残滓受入れ皿に再投入される廃液の流動性を保つことが可能となる。
【0017】
また、上記ポンプは、吸引量を調節できることが好ましい。ポンプの吸引量が過少であると、排水口から排出される廃液量がそれを上回り、廃液が油水分離油脂回収装置内に滞留する時間が短くなってしまう。一方で、吸引量が過大であると、油水分離槽内に生じる旋回流により、槽底に沈降した微細な食物残滓が巻き上げられ、これがポンプに流入すると詰まりを生じる原因となる。したがって、ポンプの吸引量が調節可能であれば、このような問題が生じるのを避けることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、廃液を循環させることによって、内壁等に油脂が付着するのを防ぎ、付着した油脂を剥離することが可能となるので、清掃が容易な油水分離油脂回収装置とすることができる。また、簡易かつ小型な構成であっても、廃液が装置内に滞留する時間を長くすることができるので、廃液中から油脂を効率よく回収することができる。したがって、ラーメン店等の飲食店の厨房等にも設置することができ、油脂を含む廃液が公共下水道に放出されるのを防ぐことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の油水分離油脂回収装置を図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明に係る油水分離油脂回収装置100から流し(シンク)を取り外した状態の概略斜視図である。図示されるように、油水分離油脂回収装置100は、食物残滓の受入れ皿107、浮上油脂回収手段109と廃液加温手段101とを備える第1の油水分離槽102、及び第1の油水分離槽102より上部開口部面積および容積が大きい第2の油水分離槽103、及び油脂回収容器110を備えている。
【0021】
食物残滓の受入れ皿107の上部には、食物残滓から固形分を除去する小塊固形残滓回収装置108が設けられている。小塊固形残滓回収装置108は、例えば、網目が十分に小さい金網で構成することができる。
【0022】
図2に、図1のII−II線に沿った断面図を示す。尚、現実には、II−II線に沿った断面図には、受入れ皿107、小塊固形残滓回収装置108、浮上油脂回収手段109と廃液加温手段101とを備える第1の油水分離槽102等は現れないが、説明の便宜上、図示されている。
【0023】
受入れ皿107はその一部107Aが廃液中に没する構成となっており、開口穴106を介して第1の油水分離槽102に連通している。また、第1の油水分離槽102と第2の油水分離層103との間は、隔壁104で区画されているが、隔壁104には槽底付近に開口部105が設けられ、開口部105を介して第1の油水分離槽102と第2の油水分離槽103が連通する。ここで、開口部106は、開口部105より高い位置に設けられている。
【0024】
第2の油水分離槽103には、管状体120が立設され、その上端112は廃液水準に一致し、下端113は、第2の油水分離槽103の底部から突出するように設けられており、上端から流入した廃液を、油水分離油脂回収装置100外部に排出する。管状体102は、より径の大きな管状体111aの内部に配置され、管状体111aは、さらに径の大きな管状体111bの内部に配置されている。
【0025】
管状体111aの上端は廃液水準より高い位置に配置されるので、図のように、管状体113の上端112を、斜線で示される表層域廃液から隔絶させることができる。一方、管状体111bは、その上端が、表層域廃液から距離をおいた深さに位置するよう配置され、その下端においては径が収束して管状体120に密着している。管状体111aの下端は、管状体120と管状体111bとの間に挿入されるように配置されている。
【0026】
また、第2の油水分離槽103には、浮上油脂を含む表層域廃液直下において、液面方向に開口するようにドレーン114が立設されている。ドレーン114は、吸引ポンプ116、および受入れ皿107に通じる配管117に接続されている。吸引ポンプ116は、油水分離油脂回収装置100の脚部に生じた空隙や、油水分離油脂回収装置100近傍の死蔵域や空隙に設置することができる。
【0027】
また、配管117の吸引ポンプ116の上流側には、フィルター119が設けられている。配管117は、その大部分が、油水分離油脂回収装置100の外壁面に密着敷設されており、それによって油水分離油脂回収装置100と略等しい温度を維持できる構造となっている。
【0028】
図3に、油水分離油脂回収装置100の概略斜視図におけるドレーン114、管状体120等の構成や配置の一例を示す。ドレーン114や管状体120等の相互の位置関係は特に限定されない。
【0029】
次に、上述のような油水分離油脂回収装置100を用いて、食物残滓から油脂を回収する方法を説明する。尚、図2及び図3中の矢印は、廃液の流れる方向を示している。
【0030】
まず、飲食店の厨房等において、受け皿107に投入された食物残滓は、小塊固形残滓回収装置108によって固液分離され、液体部分(以下「原廃液」という)が矢印(1)および(2)の方向に流れ、開口穴106を介して第1の油水分離槽102に流入する。廃液に含まれる油脂は、密度差によって矢印(3)の方向に分離浮上する。第1の油水分離槽102は、比較的開口部面積および容積が小さいので、液面近くで油脂が嵩高い油膜(図中斜線で示される)に成長し、油脂回収装置109により効率よく回収することができる。油脂は油脂回収容器110に回収される。
【0031】
また、原廃液は油水分離槽102において、加温装置101によって加温され、流動性を増大させられる。
【0032】
次に、第1の油水分離槽102において油脂を回収除去された後の廃液(一次処理廃液)が、矢印(4)で示される方向に流れ、開口部105を通じて第2の油水分離槽103に流入する。第2の油水分離槽103においても、一次処理廃液中の油脂は、密度差によって矢印(5)の方向に分離浮上し、表層域において、図中斜線で示される比較的薄い油膜群に成長する。
【0033】
続いて、ポンプ116を作動させると、ドレーン114によってこの油膜を含む表層域廃液が吸引される。ポンプ116の吸引量は、投入される食物残滓に含まれる原廃液量より大であるが、急激な水位変動を発生するような過大な吸引量とならないように調整するとよい。
【0034】
また、上述した小塊固形残滓回収装置108で分離されずに通過した香辛料や味噌滓等の微細な食物残滓は、第2の油水分離槽103の槽底に、自重で沈降する。したがって、ポンプ116が過大に吸引するよう調節すると、これらの微細な食物残滓が廃液の流勢によって巻き上げられ、ドレーンによって吸引される可能性がある。そのため、ドレーン114とポンプ116の配管途上に、微細な食物残滓を濾し取る交換可能のフィルター119が設けられ、ポンプへの混入が防止される。
【0035】
ポンプの作動により、浮上油脂を含む表層域廃液が矢印(6)の方向に吸引され、フィルター119を通過して、矢印(7)にしたがって受け皿107に再注入される。そして、そのまま単独で、あるいは新たに投入される原廃液と混合され、再び矢印(1)(2)の方向に従って第1の油水分離槽102に流入し、循環流が形成される。
【0036】
配管117は、油水分離油脂回収装置100の外壁に密着敷設されているため、一次処理廃液と同程度の温度を維持することができる。したがって、受け皿107に再注入された廃液は、その蓄熱と流勢によって、受け皿107に付着した油脂の流動性を回復させ、受け皿107の内壁から油脂を剥離させ、いわば洗い流すように当該油脂を第1の油水分離槽102に送入する。また、受け皿107のみでなく、油水分離油脂回収装置100全体にわたって循環流が形成されるため、その内壁には油脂が付着しにくくなり、付着した油脂も剥離されやすくなる。
【0037】
なお、ポンプ116を起動させ、新たな原廃液を投入しなければ、第2の油水分離槽103における一次処理廃液の水準は管状体120の上端112と等しい水準に維持されるので、油水分離油脂回収装置100から処理廃液が公共下水道に排出されることなく、第1の油水分離槽102、第2の油水分離槽103間を、廃液が循環し続けるので、これにより、装置の内壁に油脂が付着しにくくなり、付着した油脂を剥離しやすくすることができる。また、このとき、第1の油水分離槽102において加温装置101により廃液を加温することによって、循環を続けても廃液温度が下がって油脂の流動性が低下するのを防ぐことができる。
【0038】
また、ドレーン114によって一次廃液を吸引することにより、第2の油水分離槽103内に、槽底から液面方向に上昇する緩やかな流れが生じ、ドレーン114の周囲には、ドレーン開口部115を中心とする渦(北半球では時計回り)が水平方向の緩やかな旋回流に成長する。上述した第1および第2の油水分離槽102、103間に生じる循環流と、この旋回流という二種類の流れが相乗することによって、それらの流勢で、さらに槽壁や槽底に油脂が付着しにくく、付着した油脂を剥離、浮上、移動させ、油水分離槽102または103における油膜とすることができる。また、これにより、第1の油水分離槽103内の油脂層嵩を増大させて油脂回収装置109により回収効率を向上させるという効果を得ることも可能である。
【0039】
ポンプを作動させながら新たな原廃液を投入すると、ドレーン115から一次処理廃液を吸引する場合は、ポンプの吸引量を調整し、矢印(6)によって示される吸引により生じる流勢が、上端112から溢れて管状体120に流入する勢いを超えるようにすれば、一次処理廃液が第2の油水分離槽103に滞留する時間を延ばす効果も得ることができる。
【0040】
上述のように、本発明によれば、簡易かつ小型の油水分離油脂回収装置において、廃液の流勢および温度により、油水分離槽の槽壁や槽底に油脂が付着するのを防ぎ、また付着した油脂を剥離することができるとともに、ポンプの吸引量を調節することによって、廃液中の油脂が分離浮上するのに十分な時間だけ油水分離槽内に滞留させて、効率よく油脂を回収することが可能である。したがって、邪魔板や隔壁を設けて廃液の滞留時間を延ばす必要がなく、油水分離槽内の清掃も容易となり、装置の管理に要する時間が短縮され、経済的効果も得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】流し(シンク)取り外した状態の本発明に係る油水分離油脂回収装置の概略斜視図である。
【図2】本発明に係る油水分離油脂回収装置の概略斜視図である。
【図3】第2の油水分離槽に形成される緩やかな旋回流と上昇流を示す説明図である。
【符号の説明】
【0042】
100…油水分離油脂回収装置、101…加温手段、102…第1の油水分離槽、103…第2の油水分離槽、104…隔壁、105…開口部、106…開口穴、107…廃液受入れ皿、107A…廃液受入れ皿下端部、108…小塊固形残滓回収装置、109…浮上油脂回収装置、110…油脂回収容器、111a、111b…管状体、114…ドレーン、116…ポンプ、117…配管、119…フィルター

【出願人】 【識別番号】598130790
【氏名又は名称】株式会社 大都技研
【出願日】 平成18年6月23日(2006.6.23)
【代理人】 【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸

【識別番号】100080953
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 克郎

【識別番号】100093861
【弁理士】
【氏名又は名称】大賀 眞司


【公開番号】 特開2008−712(P2008−712A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−174039(P2006−174039)