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【発明の名称】 走行玩具
【発明者】 【氏名】土開 章一

【氏名】寺内 文夫

【要約】 【課題】より少ない手間と低コストで製造や調整を行うことができる信頼性の高い走行玩具を提供すること。

【解決手段】玩具本体10と玩具本体10を走行させる駆動ユニット20を備え、この駆動ユニット20が、玩具本体10に取り付けた固定部材21と、該固定部材21に水平旋回可能に取り付けた可動部材22と、前記可動部材22と固定部材21とを連結した捻りコイルばね38等の弾性体と、前記可動部材22に保持された駆動輪13とを備えると共に、該駆動輪13を自転させて玩具本体10を走行させ、その走行が障害物などにより阻止されると、前記可動部材22を水平旋回させて駆動輪13の向きを変え、走行を続行させる駆動源24と伝動機構26〜29・・・とを備えており、前記可動部材22が水平旋回するとき前記弾性体によって当該可動部材22に逆向き旋回力となる負荷をかけ、その逆向き旋回力よって当該可動部材22を逆方向に水平旋回させるようにしたこと。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
玩具本体と玩具本体を走行させる駆動ユニットを備え、この駆動ユニットが、玩具本体に取り付けた固定部材と、該固定部材に水平旋回可能に取り付けた可動部材と、前記可動部材と固定部材とを連結した捻りコイルばね等の弾性体と、前記可動部材に保持された駆動輪とを備えると共に、該駆動輪を自転させて玩具本体を走行させ、その走行が障害物などにより阻止されると、前記可動部材を水平旋回させて駆動輪の向きを変え、走行を続行させる駆動源と伝動機構とを備えており、前記可動部材が水平旋回するとき前記弾性体によって当該可動部材に逆向き旋回力となる負荷をかけ、その逆向き旋回力よって当該可動部材を逆方向に水平旋回させるようにしたことを特徴とする走行玩具。
【請求項2】
前記弾性体は、一端を可動部材に、他端を固定部材にそれぞれ係合させて両部材を連結した捻りコイルばねである請求項1の走行玩具。
【請求項3】
動物形態の玩具本体と、該玩具本体に装着された駆動ユニットを有し、駆動ユニットが、玩具本体に固定される固定部材と、固定部材に旋回軸により水平旋回可能に取り付けた可動部材と、玩具本体に設けた走行輪と一緒に玩具本体を走行させるため可動部材に保持された駆動輪と、固定部材に組み込まれた電動機と、前記旋回軸を貫通した駆動軸を介して前記電動機と駆動輪とを接続する伝動機構とを備え、かつ、前記固定部材と可動部材とが旋回軸の回りに配置された捻りコイルばねによって接続され、駆動輪の回転による走行が阻止されると可動部材を水平旋回させて捻りコイルばねを捻り、駆動輪による走行が復帰したとき捻りコイルばねの復元力よって可動部材を逆方向に水平旋回させるようにしたことを特徴とする走行玩具。
【請求項4】
前記駆動ユニットが、玩具本体に設けた取付座に載置されていると共に、ばねを介して玩具本体に押し付けられている請求項3に記載の走行玩具。
【請求項5】
前記駆動ユニットが、一端に形成した断面円形の支持突起を玩具本体に形成した半円溝に嵌ることにより、玩具本体に架装されている請求項4に記載の走行玩具。
【請求項6】
前記駆動ユニットが、その前後を、逆レイキ角度を形成して玩具本体に設けられた受け台に担持されている請求項4又は請求項5に記載の走行玩具。
【請求項7】
玩具本体の前記受け台に高低差を付与することによって逆レイキ角度を形成した請求項6に記載の走行玩具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、走行玩具に係わり、より詳しくは、投入口からボールを投入すると、ボールが玩具本体の内部を様々な態様で動いて出口から排出され、同時に玩具本体も様々な方向に移動するように造られたボール投入玩具と呼ばれる玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の玩具は、一例として玩具本体が「あひる」などの動物の形態をなし、ボールを頭部に設けた投入口から投入すると、そのボールが透明な本体内部に設けられた皿の上をぐるぐる回って、皿中央の孔に落下し尾部に設けた出口から排出されるようになっている。そして、ボールが投入されると、そのボールがスイッチを入れて玩具本体内部にある駆動ユニットを作動させて玩具本体を自走させ、走行中に障害物に衝突するとそれを避ける側に自動的に方向変換(転向ともいう)して自走を続けるようになっている(例えば特許文献1を参照)。
【0003】
この走行玩具においては、頭部のほぼ真下に駆動輪が配置されていると共に、胴部に走行輪が配置されている。そして、駆動輪は玩具本体内の駆動ユニットによって回転させられ、その操舵方向(走行方向)が制御されるように形成されている。
【0004】
即ち、駆動輪は、玩具本体内の電動機の回転軸に減速歯車列を介して連結され、ボールを投入したときそのボールが電動機を電池に接続するスイッチを入れ、駆動輪を回転させて玩具本体を自走させる一方、ボールが排出されるとき、電動機を電池から切り離して玩具本体を停止させるようになっている。
【0005】
また、この走行玩具では、自走中に障害物などに突き当たると、自動的に転向して走行するようになっている。このために、駆動輪は玩具本体に対し水平旋回可能な旋回台に保持され、旋回台は旋回中心軸と中心軸を共有するピニオン歯車を備え、ピニオン歯車に噛み合うラックがコイルばねに繋がれて配置されている。玩具本体の自走が障害物に妨げられると、旋回台を電動機によって回転させ走行方向を転向している。即ち、この旋回台が回転するとき、同時にピニオン歯車も回転し、回転するピニオン歯車がラックを移動させてコイルばねを引っ張り、駆動輪の向きを変えている。駆動輪の向きが変わると、コイルばねが収縮するので、ピニオン歯車が旋回台と一緒に逆転し、駆動輪を先に転向した方向から本来の真直の方向に向かせる。
【0006】
しかしながら、この走行玩具における、駆動輪の方向転換は、電動機によって旋回台を旋回させると共に、ラック・アンド・ピニオン歯車を作動させ、コイルばねによって旋回台を戻しているため、構造が複雑になり、歯車などの製造手間やコストのみならず、組み立てやそれに際しての調整にかなりの手間とコストを必要としている。
【特許文献1】特開2003−53052号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような走行玩具の現状に鑑み、より少ない手間と低コストで製造や調整を行うことができる信頼性の高い走行玩具を提供することを、その課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決することを目的としてなされた本発明走行玩具の構成は、玩具本体と玩具本体を走行させる駆動ユニットを備え、この駆動ユニットが、玩具本体に取り付けた固定部材と、該固定部材に水平旋回可能に取り付けた可動部材と、前記可動部材と固定部材とを連結した捻りコイルばね等の弾性体と、前記可動部材に保持された駆動輪とを備えると共に、該駆動輪を自転させて玩具本体を走行させ、その走行が障害物などにより阻止されると、前記可動部材を水平旋回させて駆動輪の向きを変え、走行を続行させる駆動源と伝動機構とを備えており、前記可動部材が水平旋回するとき前記弾性体によって当該可動部材に逆向き旋回力となる負荷をかけ、その逆向き旋回力よって当該可動部材を逆方向に水平旋回させるようにしたことを特徴とするものである。
【0009】
本発明では、上記構成における弾性体を、一端を可動部材に、他端を玩具本体に係合した捻りコイルばねとしてもよい。
【0010】
また、本発明走行玩具は、動物形態の玩具本体と、該玩具本体に装着された駆動ユニットを有し、駆動ユニットが、玩具本体に固定される固定部材と、固定部材に旋回軸により水平旋回可能に取り付けた可動部材と、玩具本体に設けた走行輪と一緒に玩具本体を走行させるため可動部材に保持された駆動輪と、固定部材に組み込まれた電動機と、前記旋回軸を貫通した駆動軸を介して前記電動機と駆動輪とを接続する伝動機構とを備え、かつ、前記固定部材と可動部材とが旋回軸の回りに配置された捻りコイルばねによって接続され、駆動輪の回転による走行が阻止されると可動部材を水平旋回させて捻りコイルばねを捻り、駆動輪の走行が復帰したとき捻りコイルばねの復元力よって可動部材を逆方向に水平旋回させるように構成してもよい。
【0011】
本発明では、上記構成における駆動ユニットは、玩具本体に設けた取付座に載置されていると共に、ばねを介して玩具本体に押し付けられた構成としてもよい。さらに、断面円形の支持突起を玩具本体に形成した半円溝に嵌めることにより玩具本体に架装させてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明走行玩具は、玩具本体と玩具本体を走行させる駆動ユニットを備え、この駆動ユニットが、玩具本体に取り付けた固定部材と、該固定部材に水平旋回可能に取り付けた可動部材と、前記可動部材と固定部材とを連結した捻りコイルばね等のが弾性体と、前記可動部材に保持された駆動輪とを備え、該駆動輪を自転させて玩具本体を走行させ、その走行が障害物などにより阻止されると、前記可動部材を水平旋回させて駆動輪の向きを変え、走行を続行させる駆動源と伝動機構とを備え、前記可動部材の水平旋回時に前記弾性体によって当該可動部材に逆向き旋回力となる負荷をかけ、その逆向き旋回力よって当該可動部材を逆方向に水平旋回させるため、従来の走行玩具よりも少ない手間,コストで製造及び調整を行うことができ、信頼性も高くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図を参照して本発明走行玩具の実施形態を説明する。添付図において、図1は本発明走行玩具の一実施形態を示す斜視図、図2は玩具本体の上部箱体を外した状態の斜視図、図3は図2の3−3線に沿う駆動ユニットの断面図、図4は図3の4−4線に沿う駆動ユニットの正面図、図5は図2の5−5線に沿う一部を破断された駆動ユニットの平面図、図6は図4の一部を拡大した断面図、図7は駆動ユニットの分解斜視図、図8は玩具本体に対する駆動ユニットの取付状態を示す側面図である。
【0014】
この走行玩具は、図1に示すように、大巾にデフォルメされた「カメ」の外観をもつ玩具本体10を備えている。この玩具本体10は、頭と首を含む胴体11、脚に代わる四個の車輪12、一個の駆動輪13を備えている。
この玩具は、胴体11の頭頂に形成した投入口15にボール14を投入すると、これに続く胴体内部に形成したボール通路を通って、透明な甲羅16の内部にある皿を周縁から中心に向かって複数回旋回し、皿の中央に設けた皿孔から胴体内部のボール通路を通って胴体後部に設けた出口から外部に排出されるようになっている。このとき、投入したボール14は、ボール通路の入り口付近に設けられているスイッチを押して電動機を作動させ、駆動輪13を回転させることによって玩具本体10を走行させるが、ボール14が出口付近に到達すると、ここに設けられているスイッチを押して電動機を止め、走行を停止するようになっている。
【0015】
胴体11は、上部本体17と下部胴体18からなる。上部胴体17は分割線Dに沿って下部胴体18から取外せるようになっている。図2は上部胴体17を外した状態を示している。
【0016】
上部胴体17は、下部胴体18に被せたときに、下部胴体18に設けたネジ穴付きの固定ポスト18aに接続されるポスト(図に表われず)が形成されていて、上部胴体17のポストに外側から挿入されるねじを固定ポスト18aにねじ込むことで下部胴体18に締結されている。下部胴体18には、駆動ユニット20及び始動スイッチユニット41が組み込まれている。
【0017】
図3〜図7は駆動ユニット20の内部構造を示している。
図示した駆動ユニット20は、固定部材21及び可動部材22からなる。可動部材22は、その下端付近に駆動輪13を備えている。固定部材21は、図2に示すように、その前端下面を受け台18bに、後端付近に設けた断面円形の水平な支持突起20aを下部胴体18に配置した受け台18cの上端の半円形の溝に載せることによって、下部胴体18に載置されている。
固定部材21の固定は、コイルばね19を当該固定部材21の上面に形成したばね受け21aと始動スイッチユニット41の下面に形成したばね受け(図に表われず)との間に位置させて、下部胴体18に設けた固定ポスト18dに始動スイッチユニット41を被せ、始動スイッチユニット41のねじ孔41aにねじを装着して、スイッチ台41bを下部胴体18の固定ポスト18dに締結することによりなされている。
【0018】
受け台18bの高さは受け台18cよりも低く、駆動ユニット20は前傾するように下部胴体18に組み込まれ、逆のレイキ角度(Rake Angle)を形成して、つまり、図8に示すように、垂直軸に関して駆動輪13の回転中心を通る中心軸が半時計方向に角度β傾斜して、駆動ユニット20が下部胴体に取り付けられている。
【0019】
固定部材21は、図3に示すように上下に分割された二つの箱体21a,21bからなっており、内面に立設されたコラム21cを当接させ、箱体21bの下面から装着されたねじによって締結されている。
【0020】
可動部材22は、筒状体を縦に半割りした二つの半筒状体22a,22bをケーシングとして形成されており、ねじ(図示せず)によって締結一体化されている。この可動部材22は、駆動輪13の接地点を中心として水平旋回可能に、旋回軸23によって固定部材21の下面側に旋回可能に取り付けられている。
【0021】
旋回軸23は、下端付近に円盤23aが一体に形成されている。円盤23aは半筒状体22a,22bの間に挟持されることにより、可動部材22に固定されている。旋回軸23の上部は、固定部材21に遊嵌され、旋回軸23の中心軸を中心にして、この可動部材22を固定部材21に対して旋回させることができるように配置されている。ここで、可動部材22の外側面には、突片22cが設けられ、この突片22cが固定部材21から延びるストップ21eに当接することによって、可動部材22の最大旋回角度を規制している。
【0022】
電動機24は、駆動輪13を自転させるための駆動源で、固定用ケース24a(図7参照)に密嵌されている。電動機24は、その回転軸を固定部材21の内部に配置して、固定部材21の後端付近の下面側にねじ締結により取付けられている。電動機24の回転軸には出力歯車25が嵌合して固定されている。
【0023】
出力歯車25は、ピニオン歯車を有する平歯車26,27と平歯車28、歯車軸29、傘歯車33,34などの歯車列によって電動機24と駆動輪13とをつなぐ伝動機構を形成している。すなわち、平歯車26〜28は固定部材21の内部に組み込まれ、出力歯車25は平歯車26の大径歯車に、平歯車26のピニオン歯車は平歯車27の大径歯車に、平歯車27のピニオン歯車は平歯車28に噛み合っている。そして平歯車28の歯車軸29は旋回軸23を貫通し、歯車軸29の下端は、可動部材22の内部にまで延びていると共に、下端部に平歯車31を固定して備えている。
【0024】
駆動輪13は、図7に示すように、駆動輪本体13aと駆動輪本体13aの両側面に固定される駆動輪カバー13bとを備えている。駆動輪本体13aには、カーペットなどに対する摩擦係数の大きなゴムなどの材料からなるタイヤが嵌め込まれている。そして駆動輪13はその車軸32を可動部材22に保持させている。車軸32の片側には傘歯車33が固定され、傘歯車33には、それに噛み合う傘歯車34が歯車軸35に固定されて配置されている。歯車軸35は、可動部材22に固定されたブラケット36に保持されており、この軸35の上端に平歯車37が固定されている。そして平歯車37は平歯車31に噛み合っている。
【0025】
上記構成により、電動機24が作動すると、固定部材21に設けた平歯車列26〜28によって歯車軸29が回転する。この軸29の回転により平歯車31が平歯車37及び傘歯車34、33を回転させて駆動輪13を回転させる。駆動輪13が回転しているとき、該輪13が大きな走行抵抗を受けて傘歯車34,33の回転がロックされると、可動部材22全体が、旋回軸23及び駆動輪13と一体になって、駆動輪13の接地点を中心に旋回する。
【0026】
本発明による走行玩具では、固定部材21と可動部材22との間には捻りコイルばね38が配置されているが、このばね38は、駆動輪13が大きな走行抵抗を受けて可動部材22の全体が旋回すると、捻られる。
【0027】
上記の捻りコイルばね38は、トルクばねとも呼ばれるが、図6に示すように、旋回軸23に嵌められ、一端を固定部材21の下面から延びる係合部21fに、他端を可動部材22から上方に延びる係合部22dに当接している。駆動輪13が大きな走行抵抗を受けて傘歯車33,34の回転がロックされ、駆動輪13が回転しないと、捻りコイルばね38は捻られる。これによって駆動輪13は可動部材22と一緒に水平面内で回転して向きを変える。そしてこの後、走行抵抗が小さくなり駆動輪13が回転できるようになると、走行玩具はそのまま進行する。この間に捻りコイルばね38が弾性復元し、その戻りスプリング力によって可動部材22を逆転し、駆動輪13は走行玩具を直進させる向きに戻る。
【0028】
駆動ユニット20の電動機24は、下部胴体18に組み込まれた電池(図示せず)と操作スイッチユニット39(図2参照)によってオン及びオフが制御されている。そして、オンになったときに、始動スイッチユニット41と下部胴体18にある尾部側ボール通路42の内部にある終動スイッチユニット(図に表われず)によって、電動機24の始動と停止とが制御される。
【0029】
なお、始動スイッチユニット41は、図2に示すように、下部胴体18に締結されるスイッチ台41bにスイッチ43を設置すると共に、スイッチ43を開閉するアクチュエータ44を取り付けたものであり、駆動ユニット20を位置決めして下部胴体18に締結されたとき、アクチュエータ44の湾曲部がボール投入口15と皿とを結ぶ頭部側ボール通路に突出するようになっている。
【0030】
幼児がボール14を玩具本体10の投入口15に投入すると、ボール14が頭部側ボール通路を通過する間に、始動スイッチユニット41のアクチュエータ44を回動させて、スイッチ43を電池に接続する。それによって、電動機24が電池に電気接続され、玩具本体10が駆動ユニット20によって動き回る。この間にボール14がその出口42aから排出されると、尾部側ボール通路42にあるスイッチ(図示せず)が切れ、電動機24が電池から切り離され、玩具本体10の走行が停止される。
【0031】
本発明玩具を使用する幼児は、胴部にある甲羅内部の皿の上で水平旋回するボール14に興味を惹かれると共に、駆動ユニット20による玩具本体10の走行にも興味を惹かれる。
【0032】
走行抵抗が小さいと、電動機は駆動輪を自転させ、ボール14が排出されるまで、玩具本体10を走行させる。障害物に当ると、駆動輪13は、駆動輪13の接地点を中心にして方向を変え、この走行玩具を旋回させる。
【0033】
すなわち、電動機24は、通常、傘歯車33,34を介在して駆動輪13を自転させている。駆動輪13が障害物に当ると、駆動輪13の自転が止められる。傘歯車33,34、歯車31,37が噛み合ったまま、つまり、駆動輪13及び可動部材22が一体となって、歯車軸29を中心に電動機24によって旋回する。この旋回動作をレイキ角度βに関係するトレールによって助力して、捻りコイルばね38が捻ねられる。その後、捻りコイルばね38が弾性復元し、そのスプリング力によって可動部材22をより小さい角度逆方向に旋回し、駆動輪13が電動機24による自転を再開し、玩具本体10に新たな方向への走行を開始させる。
【0034】
なお、以上説明した実施の形態において、捻りコイルばね38によって可動部材22の戻し旋回を行っているが、ゴムなどの弾性体を圧縮したり又は捻ったりしておき、その復元力で可動部材22の戻し旋回を行うなど、旋回時に逆向きの旋回力となる負荷をかけ、その復元力よって可動部材を逆方向に旋回させる弾性体によって固定部材21と可動部材22の連結をしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明走行玩具は、上記のように捻りコイルばねのバネ力に抗して走行方向を変え、変更した方向に走行し始めると、前記ばねの捻り力によって、可動部材の戻し旋回を行うので、従来の走行方向を自動変更するタイプの走行玩具よりも、構造がシンプルになり、信頼性も高くすることができる。
すなわち、従来の走行玩具では、駆動輪の走行抵抗が大きくなり、可動部材が電動機によって旋回され、方向転換するときに、可動部材のピニオン歯車を回転させてラックを移動させてコイルばねを引っ張り、これによって方向転換し、走行抵抗が小さくなると、コイルばねのスプリング力によってラックを元の位置に戻して、可動部材を逆方向に旋回させているため、部品点数が多くなって、組み立てや調整に手間を要し、使用中に故障するおそれも多い。
しかし乍ら、本発明では、捻りコイルばねのみによって可動部材の戻し旋回を行うようにしたので、ラック・アンド・ピニオン歯車を全く必要とせず、これによって製造手間,コストのみならず、組み立て及び調整の手間が少なくなり、信頼性も向上させることができる。
【0036】
また、駆動ユニットは、下部胴体にある受け台に載置されていると共に、コイルばねを介して玩具本体に押し付けられているため、確実にカーペットや床などに駆動輪を接触させることができ、凹凸などがあっても駆動輪を確実に接地させることができる。
【0037】
さらに、駆動ユニットは、その一端の断面円形の支持突起において受け台18c上端の半円溝に嵌めて支持させていることにより下部胴体に架装されているので、固定部材、受け台などの成型精度が低くても、駆動輪を確実にカーペットや床などに接地させることができ、また、接地面に多少の凹凸,不陸などがあっても駆動ユニットをコイルばねによって確実に上下させ凹凸面や不陸に追従させることができる。
【0038】
そして、駆動ユニットが、その前後を、逆レイキ角度を形成して玩具本体に担持され、駆動輪が障害物にぶつかったときの方向転換を助力しているので、スムーズにかつ確実に方向転換することができる。逆レイキ角度の形成も、玩具本体における駆動ユニットの受け台に高低差を付与することによってなされ、単に駆動ユニットを組み付けるだけで良く、特別な作業を必要としないので、組み立てを簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明走行玩具の一実施形態を示す斜視図。
【図2】玩具本体の上部箱体を外した状態の斜視図。
【図3】図2の3−3線に沿う駆動ユニットの断面図。
【図4】図3の4−4線に沿う駆動ユニットの正面図。
【図5】図2の5−5線に沿う一部を破断された駆動ユニットの平面図。
【図6】図4の一部を拡大した断面図。
【図7】駆動ユニットの分解斜視図。
【図8】玩具本体に対する駆動ユニットの取付状態を示す側面図。
【符号の説明】
【0040】
10 玩具本体
11 胴体
12 従動輪
13 駆動輪
13a 駆動輪本体
13b 駆動輪カバー
13c タイヤ
14 ボール
15 投入口
16 甲
17 上部胴体
17a 固定ガイド
18 下部胴体
18a 固定ポスト
18b,18c 受け台
18d 固定ポスト
19 コイルばね
20 駆動ユニット
20a 支持突起
21 固定部材
21a ばね受け
21b,21c 箱体
21d コラム
21e ストップ
21f 係合部
22 可動部材
22a,22b 筒状体
22c 突片
22d 係合部
23 旋回軸
23a 円盤
24 電動機
24a 固定用ケース
25 平歯車
26〜28 平歯車
29 歯車軸
31 平歯車
32 車軸
33,34 傘歯車
35 歯車軸
36 ブラケット
37 平歯車
38 捻りコイルばね
39 操作スイッチユニット
41 始動スイッチユニット
41a ねじ孔
41b スイッチ台
42 尾部側ボール通路
43 スイッチ
44 アクチュエータ
【出願人】 【識別番号】501048295
【氏名又は名称】株式会社くもん出版
【識別番号】506324286
【氏名又は名称】株式会社フォーチュン
【出願日】 平成18年9月25日(2006.9.25)
【代理人】 【識別番号】100092679
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 盛之助

【識別番号】100065020
【弁理士】
【氏名又は名称】小泉 良邦

【識別番号】100141287
【弁理士】
【氏名又は名称】原 慎一郎


【公開番号】 特開2008−73466(P2008−73466A)
【公開日】 平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願番号】 特願2006−259457(P2006−259457)