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【発明の名称】 無線操縦二輪車玩具
【発明者】 【氏名】後藤 武雄

【氏名】滝口 秀秋

【要約】 【課題】外観を大きく変えることなく簡単な機構で後輪のみによるウイリー走行を安定して行うことができる無線操縦二輪車玩具を提供する。

【構成】二輪車本体11のステアリング操舵部12により走行方向が変更できるように回動可能に取付けられたフロントフォーク部13と、このフロントフォーク部13にスプリング29,29を有する前輪緩衝部14を介して取付けられた前輪15と、二輪車本体11の後側に取付けらた後輪18を取付けた駆動ケース17と、フロントフォーク部13に設けられたスプリング29,29に抗して前輪15を上方に一時的に引上げた後にその引上げを開放してスプリング29,29の復帰力により前輪15に下方へ押下げ力を与えて前輪15を地面から浮上させ後輪18による走行へ移行させるウィリー機構20と、送信機23からの制御信号を受信して走行制御信号を生成する受信機22とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二輪車本体と、この二輪車本体の前側に設けられたステアリング操舵部により傾斜したキャスタ軸を介して走行方向が変更できるように回動可能に取付けられたフロントフォーク部と、このフロントフォーク部にスプリングを有する前輪緩衝部を介して軸に回転可能に取付けられた前輪と、前記二輪車本体の後側に取付けられた後輪駆動モータを有する走行駆動部を収納する駆動ケースと、この駆動ケースの前記走行駆動部に駆動可能に取付けられた後輪と、前記フロントフォーク部に設けられたスプリングに抗して前記前輪を上方に一時的に引上げた後にその引上げを開放して前記スプリングの復帰力により前記前輪に下方へ押下げ力を与えることで前記前輪を地面から浮上させ前記後輪による走行へ移行させるウィリー機構と、送信機から送信される制御信号を受信して走行制御信号を生成する前記二輪車本体に搭載された受信機とを備えたことを特徴とする無線操縦二輪車玩具。
【請求項2】
前記フロントフォーク部の前記前輪緩衝部は、前記前輪が走行中に地面側から受ける衝撃が前記スプリングに伝達されて緩衝されるように取付けられ、かつ前記ウィリー機構は、前記フロントフォーク部の側面側に前記前輪を前記スプリングの付勢力に抗して引上げ可能に取付けられた駆動軸と、この駆動軸に引上げ力を与えるとともに開放するウィリー駆動部とを有することを特徴とする請求項1記載の無線操縦二輪車玩具。
【請求項3】
前記ウィリー駆動部は、軸駆動モータで回転駆動されるピニオンに形成されている歯が、前記駆動軸の上端部側に形成されたラックの歯に噛合うようことで引上げ駆動され、それぞれの歯の噛合いから外れることで引上げを開放する機構を有することを特徴とする請求項2記載の無線操縦二輪車玩具。
【請求項4】
前記ウィリー駆動部は、前記駆動軸への引上げ力を解放する瞬間を検知するリミットスイッチを有し、このリミットスイッチの動作信号を受信した前記受信機が前記後輪駆動モータの動作を開始することを特徴とする請求項1記載の無線操縦二輪車玩具。
【請求項5】
前記二輪車本体の後部側には、前記後輪による地面上のウィリー走行中に地面に接して回転し後部側への転倒を防止する後部支持部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の無線操縦二輪車玩具。
【請求項6】
前記後輪は、リング状に形成された金属材料からなるフライホイールが設けられたものであることを特徴とする請求項1記載の無線操縦二輪車玩具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔操縦式の二輪車走行玩具において、前輪を浮かせ後輪のみで走行するウィリー(Wheelie)等のスタント(Stunt)走行を行わせることのできる無線操縦二輪車玩具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、無線操縦による自転車あるいはオートバイ等の二輪車走行玩具の分野において、安定した直進走行あるいは左右への旋回を実現するために、種々の提案が行われている。本出願人は、簡単な構造で部品点数を少なくでき、走行の安定性を向上させることができる無線操縦二輪車玩具を提案している(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2004−167116号公報(第2〜4ページ、図1〜図4)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の無線操縦二輪車玩具においては、前輪及び後輪により安定した直進走行あるいは左右へ旋回させることが可能であるが、前輪を浮かせ後輪のみで走行するウィリー等のスタント走行を遠隔操縦により操作する機構を実現することは困難であった。すなわち、二輪車玩具において通常の前輪及び後輪による二輪走行から、後輪のみによるウイリー走行に移行する際に、前輪を持ち上げる動作を行う必要があるが、二輪車玩具に乗車している人形模型の姿勢を変化させることで、重心を移動させることにより動作を行わせようとした場合には、機構が大掛かりなものとなりオートバイク等の二輪車走行玩具の外観を大きく崩してしまう問題点があった。また、ウイリー走行したときには、後輪の1輪のみで支持するため、バランスを取ることが難しく、ウイリー走行を継続させることが困難となることがあった。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、外観を大きく変えることなく簡単な機構で後輪のみによるウイリー走行を安定して行うことができる無線操縦二輪車玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明にあっては、二輪車本体と、この二輪車本体の前側に設けられたステアリング操舵部により傾斜したキャスタ軸を介して走行方向が変更できるように回動可能に取付けられたフロントフォーク部と、このフロントフォーク部にスプリングを有する前輪緩衝部を介して軸に回転可能に取付けられた前輪と、前記二輪車本体の後側に取付けられた後輪駆動モータを有する走行駆動部を収納する駆動ケースと、この駆動ケースの前記走行駆動部に駆動可能に取付けられた後輪と、前記フロントフォーク部に設けられたスプリングに抗して前記前輪を上方に一時的に引上げた後にその引上げを開放して前記スプリングの復帰力により前記前輪に下方へ押下げ力を与えることで前記前輪を地面から浮上させ前記後輪による走行へ移行させるウィリー機構と、送信機から送信される制御信号を受信して走行制御信号を生成する前記二輪車本体に搭載された受信機とを備えたことを特徴とするものである。スプリングの復帰力により前輪に下方へ押下げ力を与えるウィリー機構を設けることにより、外観を大きく変えることなく簡単な機構で後輪のみによるウイリー走行を安定して行うことができる。
【0006】
請求項2に記載の発明にあっては、前記フロントフォーク部の前記前輪緩衝部は、前記前輪が走行中に地面側から受ける衝撃が前記スプリングに伝達されて緩衝されるように取付けられ、かつ前記ウィリー機構は、前記フロントフォーク部の側面側に前記前輪を前記スプリングの付勢力に抗して引上げ可能に取付けられた駆動軸と、この駆動軸に引上げ力を与えるとともに開放するウィリー駆動部とを有することを特徴とするものである。フロントフォーク部の側面側にスライド可能に取付けた駆動軸に、引上げ力を与えるとともに開放するウィリー駆動部を設けることで、簡単にウィリー走行を行うことができる。
【0007】
請求項3に記載の発明にあっては、前記ウィリー駆動部は、軸駆動モータで回転駆動されるピニオンに形成されている歯が、前記駆動軸の上端部側に形成されたラックの歯に噛合うようことで引上げ駆動され、それぞれの歯の噛合いから外れることで引上げを開放する機構を有することを特徴とするものである。ピニオンの歯と駆動軸に形成したラックの歯を噛合わせる機構により簡単にウィリー走行を行うことができる機構を実現できる。
【0008】
請求項4に記載の発明にあっては、前記ウィリー駆動部は、前記駆動軸への引上げ力を解放する瞬間を検知するリミットスイッチを有し、このリミットスイッチの動作信号を受信した前記受信機が前記後輪駆動モータの動作を開始することを特徴とするものである。駆動軸への引上げ力を解放する瞬間を検知するリミットスイッチを設けることで、ウィリー走行を確実に行うことができる。
【0009】
請求項5に記載の発明にあっては、前記二輪車本体の後部側には、前記後輪による地面上のウィリー走行中に地面に接して回転し後部側への転倒を防止する後部支持部が設けられていることを特徴とするものである。後部支持部によりウィリー走行中において後部側への転倒を防止できる。
【0010】
請求項6に記載の発明にあっては、前記後輪は、リング状に形成された金属材料からなるフライホイールが設けられたものであることを特徴とするものである。後輪に設けたフライホイールのジャイロ効果により安定走行を継続することができる。
【発明の効果】
【0011】
二輪車本体と、この二輪車本体の前側に設けられたステアリング操舵部により傾斜したキャスタ軸を介して走行方向が変更できるように回動可能に取付けられたフロントフォーク部と、このフロントフォーク部にスプリングを有する前輪緩衝部を介して軸に回転可能に取付けられた前輪と、二輪車本体の後側に取付けられた後輪駆動モータを有する走行駆動部を収納する駆動ケースと、この駆動ケースの走行駆動部に駆動可能に取付けられた後輪と、フロントフォーク部に設けられたスプリングに抗して前輪を上方に一時的に引上げた後にその引上げを開放してスプリングの復帰力により前輪に下方へ押下げ力を与えることで前輪を地面から浮上させ後輪による走行へ移行させるウィリー機構と、送信機から送信される制御信号を受信して走行制御信号を生成する二輪車本体に搭載された受信機とを備えたことで、スプリングの復帰力により前輪に下方へ押下げ力を与えるウィリー機構により、外観を大きく変えることなく簡単な機構で後輪のみによるウイリー走行を安定して行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を図示の一実施形態により具体的に説明する。図1〜図11は本発明実施形態の無線操縦二輪車玩具を説明する図であり、図1は無線操縦二輪車玩具の斜視図、図2は無線操縦二輪車玩具の側面図、図3は無線操縦二輪車玩具の前輪部分の拡大図、図4はフロントフォーク部及び前輪部分の断面図、図5はウイリー動作前の無線操縦二輪車玩具の側面図、図6は図5の無線操縦二輪車玩具のウイリー機構部分の拡大図、図7はウイリー動作におけるスイッチ動作を説明する無線操縦二輪車玩具の側面図、図8は図7の無線操縦二輪車玩具のウイリー機構部分の拡大図、図9は無線操縦二輪車玩具のウイリー動作に移行する状態を説明する図、図10は無線操縦二輪車玩具のウイリー動作中を説明する図、図11は無線操縦二輪車玩具の送信機及び受信機の構成を説明するブロック図である。
【0013】
これらの図において、本実施形態の無線操縦二輪車玩具10は、通常の無線操縦により二輪車走行で直進あるいは左右方向へ旋回させることができ、かつ前輪を浮かせ後輪のみで走行するウィリー走行ができるものであり、二輪車本体11と、この二輪車本体11の前側に設けられたステアリング操舵部12により傾斜したキャスタ軸を介して走行方向が変更できるように回動可能に取付けられたフロントフォーク部13と、このフロントフォーク部13に前輪緩衝部14を介して回転可能に取付けられた前輪15と、二輪車本体11の後側に後輪緩衝部16を介して取付けられた走行駆動部19を収納するための駆動ケース17と、この駆動ケース17の走行駆動部19に取付けられた後輪18と、フロントフォーク部13に設けられた後輪18のみによる走行へ移行させるためのウィリー機構20と、二輪車本体11の後部側の上部に取付けられた後部支持部21と、走行制御のために送信機23から送信される制御信号を受信する二輪車本体11に搭載された受信機22等とから構成されている。
【0014】
二輪車本体11は、例えば、プラスチック等による成型材料からなり、全体としてオートバイ等の形状を模した車体24と、この車体24に乗車した人形模型25と、車体24の中央の左右下部側に取付けられて人形模型25の両足が乗せられる側面支持部26等とを備えている。この側面支持部26は、無線操縦二輪車玩具10が停止した状態において、地面に接触して二輪車本体11が転倒せずに傾斜した状態を維持できるようにする部分である。この車体24の中央部の人形模型25の下部側には、後に詳細に説明する受信機22が搭載されている。
【0015】
ステアリング操舵部12は、電磁コイル及び永久磁石からなるステアリング駆動部37がケースに収納され、受信機22からの制御信号に基づいてこのステアリング駆動部37の電磁コイルの左右への回動が二輪車本体11の前側上部に設けられたキャスタ軸を介してフロントフォーク部13に伝達され、このフロントフォーク部13がキャスタ軸を中心に左右に回動することで左右への進行方向を変更することができるようにする部分である。
【0016】
フロントフォーク部13は、図4に示すように、例えば、上部側が平行な板材により取付けられた左右一対の支持パイプ27,27がプラスチック等により一体的に成型されているものである。これら支持パイプ27,27の上部側の内部には、スプリング29,29が伸縮自在に収納され、また支持パイプ27,27の下部側の内部には、支持軸28,28がそれぞれ移動自在に収納されている。これら支持軸28,28は、上端部側が支持パイプ27,27の内部において移動自在にスプリング29,29の下端部に取付けられ、下端部側は支持パイプ27,27の下部からさらに突出した長さに形成されている。これら支持軸28,28の下端部は、それぞれ前輪15を保持するための保持部材30,30に取付けられている。これら保持部材30,30には、両端部側がそれぞれの保持部材30,30より左右方向へやや突出させた長さに形成された軸31が水平に取付けられている。この軸31の保持部材30,30間に前輪15が回転自在に取付けられいる。すなわち、フロントフォーク部13の下部側の支持パイプ27,27内にスプリング29,29の付勢力を介して移動自在に取付けられた支持軸28,28は、前輪緩衝部14を構成しており、走行中に地面側から前輪15が受ける衝撃が軸31、保持部材30,30を介して支持軸28,28からスプリング29,29に伝達されて緩衝されるようになっている。
【0017】
駆動ケース17は、後輪駆動モータ36及びこの後輪駆動モータ36の回転力を伝達するギア列等の後輪18を駆動する走行駆動部19を収納する横長のケースである。この駆動ケース17の前側の一端部側が車体24の後部側に後輪緩衝部16を介して回動自在に取付けられ、この駆動ケース17の後部側の側面にギア列により回転駆動されるよう後輪18が取付けられている。この後輪18は、地面に接して回転するタイヤに相当する部分の内部には、リング状に形成された金属材料等の部材からなるフライホイールが一体的に設けられたものである。このフライホイールは、後輪18と同速で回転することにより、生じるジャイロ効果で走行の安定性を確保するためのものである。このようなジャイロ効果を生じさせるためにタイヤを除く後輪18部分を金属材料等の部材で形成するようにしてもよい。後輪緩衝部16は、車体24の後部側と駆動ケース14の前側の上部との間に取付けられたスプリング32等により構成されている。すなわち、後輪緩衝部16は、走行中に後輪18が地面から受ける衝撃が、駆動ケース17を介してスプリング32により緩衝できるようになっている。
【0018】
後部支持部21は、後輪18のみによるウィリー走行を行っているときに、その走行を安定して継続できるようにする部分であり、車体24の後部側に設けられた取付け部33と、この取付け部33の端部に回転自在に設けられた小型車輪34等とから構成されている。この後部支持部21の小型車輪34は、例えば、図10に示す後輪17による地面上のウィリー走行中において小型車輪34も地面に接して回転するとともに、さらに後部側への転倒を防止できるようになっている。
【0019】
ウィリー機構20は、フロントフォーク部13の側面側に前輪15をスプリング29,29の付勢力に抗して引上げ可能に取付けられた一対の駆動軸50,50、及びこれら駆動軸50,50へ引上げ力を与えるとともに開放するウィリー駆動部40等を有する。ウィリー駆動部40は、駆動ケース41と、この駆動ケース41内に収容された軸駆動モータ38と、駆動ケース41の両側面にそれぞれ設けられて、軸駆動モータ38で回転駆動されるピニオン42,42と、駆動ケース42に取付けられ一方のピニオン42の回転にともない動作するリミットスイッチ44等とから構成され、駆動軸50,50はピニオン42,42によりそれぞれ駆動されるようになっている。駆動ケース41は、フロントフォーク部13の前側上部に取付けられている。ピニオン42,42は、駆動ケース41の左右側面にそれぞれ設けられ、軸駆動モータ38により同時に同じ方向に回転駆動されるようになっている。この軸駆動モータ38の回転駆動は、後に詳細に説明する受信機22の制御部57からのウィリー動作のための信号に基づいて行われる。ピニオン42,42は、小さい円盤状に形成され、周囲の一部分のみに歯43,43が形成されたものである。リミットスイッチ44は、駆動ケース41の前側に取付けられ、一方のピニオン42の側面等に取付けられた突起部45により、そのピニオン42の回転中にスイッチ動作するようになっている。このピニオン42の回転動作及びリミットスイッチ44のスイッチ動作に関しては後に詳細に説明する。駆動軸50,50は、それぞれほぼ細長い棒状に形成され、フロントフォーク部13の左右一対の支持パイプ27,27の側面側において、支持軸28,28の軸方向と同じ方向に移動自在に取付けられている。駆動軸50,50の上端部側のピニオン42,42に対峙する部分は、それぞれ回転するピニオン42,42の歯43,43に噛合い、回転運動を直線運動へ変えるラックとしての歯51,51が形成されている。また。駆動軸50,50の下端部側は、やや幅が広く形成され、その部分に長孔52,52が支持軸28,28の軸線方向に沿って形成されている。駆動軸50,50の長孔52,52内には、保持部材30,30の左右方向にやや突出された前輪15の軸31の左右両端部側が外れないよう移動可能に挿通されている。また、駆動軸50,50は、ほぼ中央部において、支持パイプ27,27の左右側面に設けられた案内保持部35,35によりスライド自在に取付けられている。すなわち、ウィリー機構20が動作しない状態においては、前輪15が地面から受ける衝撃により、前輪緩衝部14においてスプリング29,29に伝達されて支持軸28,28が上下に移動するとき、前輪15の軸31の左右両端部側が長孔52,52内を移動できるようになっている。また、ウィリー機構20を動作させるときには、ピニオン42,42の歯43,43が駆動軸50,50の上端部側の歯51,51に噛合い、駆動軸50,50が引き上げられるときには、長孔52,52の下端部において前輪15の軸31の左右両端部側をスプリング29,29の付勢力に抗して支持軸28,28を介して前輪15を上方へ引き上げることができるようになっている。この支持軸28,28が引き上げられるとき、ピニオン42,42の歯43,43は、周囲の一部分のみに形成されているため、所定の高さまで引き上げられたときに、駆動軸50,50の上端部側の歯43,43との噛合いから外れ、駆動軸50,50の引き上げ力が解放され、前輪緩衝部14のスプリング29,29の押圧力で、駆動軸50,50が下方に移動するとともに、前輪15も下方に押下げられる。この前輪15のスプリング29,29による押下げ力により、前輪15が地面から上方へ浮上するとともに、フロントフォーク部13、ステアリング操舵部12及び二輪車本体11の前部側が後輪18を中心に浮上動作を開始するようになっている。また、駆動軸50,50の引き上げ力が解放されるとき、ピニオン42に設けられた突起部45によりリミットスイッチ44がオンするようになっている。このリミットスイッチ44のオンにより、受信機22の制御部57は、後輪駆動モータ36を回転させる信号を送信する。これにより、前輪15を浮かせ後輪18のみで走行するウィリー動作ができるようになる。なお、ピニオン42,42は、リミットスイッチ44がオンになった後、さらに回転してから停止し、次のウィリー動作に備えるようになっている。
【0020】
受信機22は、送信機23から送信される信号をアンテナ55を介して受信する受信回路50と、この受信回路50で受信した信号及びリミットスイッチ44からのオン信号を受信して、駆動部58を構成する後輪駆動モータ36、ステアリング駆動部37及び軸駆動モータ38へ制御信号を送信する制御部57と、電源スイッチ53と、この電源スイッチ53により受信回路50、制御部57及び駆動部58の各部へ電力を供給する電池54等とから構成されている。受信機22の各構成部分は、車体24の中央部に搭載されている。
【0021】
送信機23は、無線操縦二輪車玩具10を遠隔操作する者が所持して制御信号を送信するものであり、直進走行あるいは左右への旋回走行を指示するための二輪走行操作部67、及びウィリー走行を指示するウィリー走行操作部68を有する操作部63と、この操作部63の操作に基づく制御信号を生成する制御部64と、この制御部64の制御信号をアンテナ66を介して送信する送信回路65と、電源スイッチ61と、この電源スイッチ61により操作部63、制御部64及び送信回路65へ電力を供給する電池62等とから構成されている。
【0022】
上記構成の無線操縦二輪車玩具10では、受信機22の電源スイッチ53及び送信機23の電源スイッチ61をオンし、続いて、操作部63の二輪走行操作部67を操作することで、制御部64で生成された走行制御信号が送信回路65からアンテナ66を介して受信機22側へ送信される。この送信機23から送信される走行制御信号は、二輪車本体11に搭載された受信機22のアンテナ55を介して受信回路50で受信され、さらに受信回路50から制御回路57において走行制御信号に対応させた制御信号が生成され、この生成された制御信号が駆動部58の後輪駆動モータ36あるいはステアリング駆動部37へ送信される。これにより、後輪18が後輪駆動モータ36で駆動されることで直進走行が行われ、またステアリング操舵部12のステアリング駆動部37が駆動されることで、キャスタ軸を介してフロントフォーク部13に伝達され、このフロントフォーク部13がキャスタ軸を中心に左右に回動することで左右への進行方向を変えることができる。なお、後輪18には、フライホイールが一体的に設けられているため、そのフライホイールにより生じるジャイロ効果で走行の安定性を確保することができる。
【0023】
次に、ウィリー走行を行うには、直進走行を行っているときに、送信機23の操作部63のウィリー走行操作部63を操作すると、制御部64で生成されたウィリー走行開始のための制御信号が送信回路65からアンテナ66を介して受信機22側へ送信される。このウィリー走行開始のための制御信号は、アンテナ55を介して受信回路50から制御回路57へ伝達され、制御回路57がウィリー走行のための制御信号を生成する。すなわち、制御部57は、ウィリー走行開始の信号を受信したとき、後輪駆動モータ36を停止させ進行を一時的に止める信号を後輪駆動モータ36へ送信するとともに、軸駆動モータ38の回転を開始させる。この軸駆動モータ38の駆動によりピニオン42,42が回転するとともに、そのピニオン42,42の歯43,43が駆動軸50,50の上端部側の歯51,51に噛合い、駆動軸50,50が引き上げられる。駆動軸50,50は、長孔52,52の下端部において前輪15の軸31の左右両端部側をスプリング29,29の付勢力に抗して支持軸28,28を介して前輪15を上方へ引き上げる。この支持軸28,28が引き上げられるとき、ピニオン42,42の歯43,43は、周囲の一部分のみに形成されているため、所定の高さまで引き上げられたときに、駆動軸50,50の上端部側の歯51,51との噛合いから外れ、駆動軸50,50の引き上げ力が解放され、前輪緩衝部14のスプリング29,29の押圧力で、駆動軸50,50が下方に移動するとともに、前輪15も下方に押下げられる。この前輪15のスプリング29,29による押下げ力により、図9に示すように、前輪15が地面から上方へ浮上するとともに、フロントフォーク部13、ステアリング操舵部12及び二輪車本体11の前部側が後輪18を中心に浮上動作を開始する。また、駆動軸50,50の引き上げ力が解放されるとき、ピニオン42に設けられた突起部45によりリミットスイッチ44がオンすると、このオン信号を受信した制御部57は、一時停止している後輪駆動モータ36を回転させる信号を送信する。これにより、前輪15を浮かせ後輪18のみで走行するウィリー動作ができる。このウィリー動作において、車体24の後部側に後部支持部21が設けられているため、その小型車輪34も地面に接して回転することで、さらに後部側への転倒を防止できるとともにウィリー動作による走行を安定して継続することが可能になる。これにより外観を大きく変えることなく簡単な機構でウイリー走行を安定して行うことができる。
【0024】
図12は本発明実施形態の無線操縦二輪車玩具の他の動作例を説明する斜視図である。この実施例における動作例は、本実施形態のウィリー機構20を備えることによる特有の効果を有することを説明しており、例えば、無線操縦二輪車玩具10が停止して側面支持部26が地面に当接して傾斜状態にあり、地面の状態が低摩擦のために後輪18がスリップして、通常の直進走行状態に復帰できない場合に、本実施形態のウィリー機構20による動作を行わせると、側面支持部26を支点として前輪15へ下方への押下げ力が加えられるため、その反力として後輪18が地面に押し付けられる力が加わり、後輪18の地面に対する摩擦力が大きくなり、直進走行状態への復帰が可能になる。
【0025】
なお、上記実施形態において、ウィリー機構20として、軸駆動モータ38でピニオン42,42を回転駆動し、これらのピニオン42,42により駆動軸50,50を駆動する機構としているが、カム機構によりスプリング29,29の付勢力に抗して駆動軸50,50を引き上げ、また開放する機構にすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0026】
前輪を浮かせ後輪のみで走行するウィリー等のスタント走行を行わせることのできる無線操縦二輪車玩具に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明実施形態の無線操縦二輪車玩具の斜視図である。
【図2】本発明実施形態の無線操縦二輪車玩具の側面図である。
【図3】本発明実施形態の無線操縦二輪車玩具の前輪部分の拡大図である。
【図4】本発明実施形態のフロントフォーク部及び前輪部分の断面図図である。
【図5】本発明実施形態のウイリー動作前の無線操縦二輪車玩具の側面図である。
【図6】本発明実施形態の図5の無線操縦二輪車玩具のウイリー機構部分の拡大図である。
【図7】本発明実施形態のウイリー動作におけるスイッチ動作を説明する無線操縦二輪車玩具の側面図である。
【図8】本発明実施形態の図7の無線操縦二輪車玩具のウイリー機構部分の拡大図である。
【図9】本発明実施形態の無線操縦二輪車玩具のウイリー動作に移行する状態を説明す図である。
【図10】本発明実施形態の無線操縦二輪車玩具のウイリー動作中を説明する図である。
【図11】本発明実施形態の無線操縦二輪車玩具の送信機及び受信機の構成を説明するブロック図である。
【図12】本発明実施形態の無線操縦二輪車玩具の他の動作例を説明する斜視図である。
【符号の説明】
【0028】
10 無線操縦二輪車玩具
11 二輪車本体
12 ステアリング操舵部
13 フロントフォーク部
14 前輪緩衝部
15 前輪
16 後輪緩衝部
17 駆動ケース
18 後輪
19 走行駆動部
20 ウィリー機構
21 後部支持部
22 受信機
23 送信機
24 車体
25 人形模型
26 側面支持部
27 支持パイプ
28 支持軸
29 スプリング
30 保持部材
31 軸
32 スプリング
33 取付け部
34 小型車輪
35 案内保持部
36 後輪駆動モータ
37 ステアリング駆動部
38 軸駆動モータ
40 ウィリー駆動部
41 駆動ケース
42 ピニオン
43 歯
44 リミットスイッチ
45 突起部
50 駆動軸
51 歯
52 長孔
53 電源スイッチ
54 電池
55 アンテナ
57制御部
58 駆動部
61 電源スイッチ
62 電池
63 操作部
64 送信回路
65 送信回路
66 アンテナ
67 二輪走行操作部
68 ウィリー走行操作部
【出願人】 【識別番号】390027889
【氏名又は名称】大陽工業株式会社
【出願日】 平成18年6月23日(2006.6.23)
【代理人】 【識別番号】100090055
【弁理士】
【氏名又は名称】桜井 隆夫


【公開番号】 特開2008−409(P2008−409A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−173503(P2006−173503)