トップ :: A 生活必需品 :: A63 スポ−ツ;ゲ−ム;娯楽

【発明の名称】 自動車玩具
【発明者】 【氏名】野村 幸康

【要約】 【課題】スムーズなドリフト走行ができる自動車玩具を提供する。

【構成】自動車玩具1は、前輪7および後輪8を有する自動車玩具本体2を備える。自動車玩具本体2には、駆動輪4が前方を向く第1状態および駆動輪4が左右いずれか一方を向く第2状態になる駆動輪付駆動ユニット3を回動可能に設ける。前輪7が駆動輪4と同じ方向を向くようになっている。駆動輪付駆動ユニット3が第1状態から第2状態に変化すると、自動車玩具本体2が逆ハン状態で左右いずれか他方に曲りながらドリフト走行する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車玩具本体と、
この自動車玩具本体に回動可能に設けられ、駆動輪が前方を向く第1状態および前記駆動輪が左右いずれか一方を向く第2状態になる駆動輪付駆動ユニットとを備え、
前記駆動輪付駆動ユニットが前記第1状態から前記第2状態に変化すると、前記自動車玩具本体が左右いずれか他方に曲りながらドリフト走行する
ことを特徴とする自動車玩具。
【請求項2】
自動車玩具本体は、左右一対の前輪を有し、
前記両前輪が駆動輪付駆動ユニットの駆動輪と同じ方向を向くようになっている
ことを特徴とする請求項1記載の自動車玩具。
【請求項3】
駆動輪付駆動ユニットの回動を規制してこの駆動輪付駆動ユニットを第1状態に保持するロック手段を備える
ことを特徴とする請求項1または2記載の自動車玩具。
【請求項4】
駆動輪付駆動ユニットは、プルバック式ゼンマイを有する
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の自動車玩具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、スムーズなドリフト走行を実現できる自動車玩具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば自動車玩具本体の走行に追従して回転するギアと、ギアの回転軸に固定されたカムと、第1の位置と第2の位置とに回動自在に設けられたアーム部材と、アーム部材を第1の位置に移動する方向にバネ付勢された係止片とを備え、係止片がカムに係合したときにバネに抗してアーム部材が第2の位置に移動するように回動し、この回動時にアーム部材により左右一対の後輪のいずれか一方が持ち上げられて自動車玩具本体がドリフト走行する自動車玩具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】実用新案登録第3073167号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の自動車玩具のように、アーム部材によって左右一対の後輪のいずれか一方が持ち上げられて自動車玩具本体がドリフト走行する構成では、ドリフト走行がぎこちなく、スムーズなドリフト走行を実現できないという問題がある。
【0004】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、スムーズなドリフト走行を実現できる自動車玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の自動車玩具は、自動車玩具本体と、この自動車玩具本体に回動可能に設けられ、駆動輪が前方を向く第1状態および前記駆動輪が左右いずれか一方を向く第2状態になる駆動輪付駆動ユニットとを備え、前記駆動輪付駆動ユニットが前記第1状態から前記第2状態に変化すると、前記自動車玩具本体が左右いずれか他方に曲りながらドリフト走行するものである。
【0006】
請求項2記載の自動車玩具は、請求項1記載の自動車玩具において、自動車玩具本体は、左右一対の前輪を有し、前記両前輪が駆動輪付駆動ユニットの駆動輪と同じ方向を向くようになっているものである。
【0007】
請求項3記載の自動車玩具は、請求項1または2記載の自動車玩具において、駆動輪付駆動ユニットの回動を規制してこの駆動輪付駆動ユニットを第1状態に保持するロック手段を備えるものである。
【0008】
請求項4記載の自動車玩具は、請求項1ないし3のいずれか一記載の自動車玩具において、駆動輪付駆動ユニットは、プルバック式ゼンマイを有するものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る発明によれば、駆動輪が前方を向く第1状態および駆動輪が左右いずれか一方を向く第2状態になる駆動輪付駆動ユニットが第1状態から第2状態に変化すると、自動車玩具本体が左右いずれか他方に曲りながらドリフト走行する構成であるから、スムーズなドリフト走行を実現できる。
【0010】
請求項2に係る発明によれば、左右一対の前輪が駆動輪付駆動ユニットの駆動輪と同じ方向を向くようになっているため、自動車玩具本体が曲がる方向の逆向きにハンドルを切った状態つまり逆ハン状態となり、興趣性が向上する。
【0011】
請求項3に係る発明によれば、駆動輪付駆動ユニットの回動を規制してこの駆動輪付駆動ユニットを第1状態に保持するロック手段を備えるため、ドリフト走行させずに、自動車玩具本体を直進走行させて遊ぶこともできる。
【0012】
請求項4に係る発明によれば、プルバック式ゼンマイを有する駆動輪付駆動ユニットを利用することで電動モータ式のものに比べて安価に製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の自動車玩具の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0014】
図1ないし図8において、1は自動車玩具で、この自動車玩具1は、手のひらに乗せることができる程度の大きさの自動車の形をした自動車玩具本体2と、この自動車玩具本体2に上下方向の回動中心軸線Xを中心として回動可能に設けられ少なくとも1つの駆動輪4を有し回動中心軸線Xを中心とする回動により駆動輪4が前方を向く第1状態(図1等に示す直進走行状態)および駆動輪4が左右いずれか一方、例えば右方向を向く第2状態(図4等に示すドリフト走行状態)になる駆動輪付駆動ユニット3とを備えている。
【0015】
そして、自動車玩具1は、駆動輪付駆動ユニット3が第1状態から第2状態に変化すると、直進走行していた自動車玩具本体2が左右いずれか他方、例えば左方向に曲りながらドリフト走行する構成となっている。
【0016】
自動車玩具本体2は、走行面6から受ける力で従動回転する前後左右の4つの車輪、つまり左右一対の前輪7および左右一対の後輪8を有している。
【0017】
前輪7は、上下方向の軸部11を中心として回動する前輪取付部材12に回転可能に取り付けられ、軸部11を中心とする前輪取付部材12の回動により前方を向く状態および左右いずれか一方、例えば右方向を向く状態になる。前輪取付部材12は、ベース体13の前部に軸部11を中心として回動可能に設けられている。
【0018】
そして、両前輪取付部材12と駆動輪付駆動ユニット3とが連動手段15にて連結され、この連動手段15の作動により左右2つの両前輪7が駆動輪付駆動ユニット3の1つの駆動輪4と常に同じ方向を向くようになっている。このため、自動車玩具本体2のドリフト走行時には、自動車玩具本体2が曲がる方向の逆向きにハンドルを切った状態、つまり自動車玩具本体2が左方向に曲がるのに前輪7が駆動輪4とともに右方向を向いた逆ハン状態となる。
【0019】
連動手段15は、駆動輪付駆動ユニット3と一体となって回動中心軸線Xを中心として回動する回動アーム16と、この回動アーム16の前端部に回動可能に連結され左の前輪取付部材12の軸部11に固着された第1連結部材17と、この第1連結部材17に左端部が回動可能に連結された左右方向長手状の第2連結部材18と、この第2連結部材18の右端部に回動可能に連結され右の前輪取付部材12の軸部11に固着された第3連結部材19とを有している。
【0020】
回動アーム16および固定アーム(固定部材)20にはばね取付部21,22がそれぞれ形成されており、駆動輪付駆動ユニット3を付勢して第2状態にする付勢手段であるばね23の前端部が回動アーム16のばね取付部21に取り付けられ、その後端部が固定アーム20のばね取付部22に取り付けられている。
【0021】
後輪8は、左右方向に延在する回転軸部材24の軸方向両端部に取り付けられ、左右2つの両後輪8は常に前方を向いた状態となっている。回転軸部材24は、ベース体13の後部に回転可能に設けられている。
【0022】
一方、駆動輪付駆動ユニット3は、プルバック式ゼンマイ(図示せず)を内部に有したユニット本体31を備え、そのプルバック式ゼンマイにより駆動輪4を駆動回転させるものである。
【0023】
ユニット本体31の後部には、プルバック式ゼンマイの弾性復元力によって回転する第1出力軸32が設けられ、この第1出力軸32には駆動輪4が固着され、駆動輪4は自動車玩具本体2の略中央部に位置する。また、図3および図6に示されるように、ユニット本体31の前部には、プルバック式ゼンマイの弾性復元力によって回転する第2出力軸33が設けられ、この第2出力軸33には膨出状の係合部35を有するカム34が固着されている。
【0024】
また、ユニット本体31には、カム34の回転に応じて第1位置および第2位置間で移動、例えばスライドする略板状の可動体36が設けられ、この可動体36の孔部37内にカム34が回転可能に配設され、この可動体36にはカム34の係合部35と係合する膨出状の係合受け部38が形成されている。
【0025】
さらに、ユニット本体31には、可動体36を付勢して第1位置に向けて移動させる付勢手段であるばね41が設けられている。そして、可動体36が第1位置に位置した状態では、図2に示すように可動体36の当接部42が自動車玩具本体2のベース体13の孔部43内に向って突出する被当接部44と当接し、この可動体36の当接部42と自動車玩具本体2の被当接部44との当接により駆動輪付駆動ユニット3が第1状態に保持される。
【0026】
駆動輪付駆動ユニット3のカム34の係合部35が可動体36の係合受け部38と係合して可動体36を後方に押し、可動体36がばね41の付勢力に抗して第1位置から第2位置に移動すると、可動体36の当接部42が自動車玩具本体2の被当接部44から離れ、駆動輪付駆動ユニット3がばね23の付勢力によって回動中心軸線Xを中心に回動して第1状態から第2状態に変化する。
【0027】
また、自動車玩具1は、図7に示すように、自動車玩具1にドリフト走行させない場合に駆動輪付駆動ユニット3の回動中心軸線Xを中心とする回動を規制してこの駆動輪付駆動ユニット3を第1状態に保持するロック手段51を備えている。
【0028】
ロック手段51は、自動車玩具本体2のベース体13に前後方向に移動操作可能に設けられた略板状のロックスイッチ52にて構成されている。ロックスイッチ52は、前後方向の移動操作により、駆動輪付駆動ユニット3と当接して駆動輪付駆動ユニット3の第2状態への回動を規制するロック状態と駆動輪付駆動ユニット3とは当接せず駆動輪付駆動ユニット3の第2状態への回動を許容するロック解除状態とに選択的に切り換え可能となっている。ロックスイッチ52の操作部53は、ベース体13の底面よりやや下方に突出し、この操作部53の突出部分に複数の溝54が形成されている。なお、自動車玩具本体2のベース体13には、図示しない本体カバーがねじ等の取付具にて取り付けられる。
【0029】
次に、上記自動車玩具1の動作等を説明する。
【0030】
自動車玩具本体2をドリフト走行させて遊ぶ場合、ロックスイッチ52をロック解除状態に設定してから、自動車玩具本体2の本体カバーを指で掴み、駆動輪4を走行面6に接触させて、自動車玩具本体2をバック走行させるようにして、駆動輪付駆動ユニット3のプルバック式ゼンマイを巻き、駆動輪付駆動ユニット3に駆動力を貯える。
【0031】
この際、駆動輪付駆動ユニット3は、自然に第1状態となり、可動体36の当接部42と自動車玩具本体2の被当接部44との当接によってその第1状態に保持される。
【0032】
そして、駆動輪4、前輪7および後輪8を走行面6に接触させた状態で自動車玩具本体2の本体カバーから指を離してプルバック式ゼンマイを解放すると、まず、自動車玩具本体2は、前方を向いた状態の駆動輪4の回転より直進走行する。
【0033】
駆動輪付駆動ユニット3のカム34の係合部35が可動体36の係合受け部38と係合して可動体36を後方に押すことで、可動体36がばね41の付勢力に抗して第1位置から第2位置に移動すると、可動体36の当接部42が自動車玩具本体2の被当接部44から離れ、駆動輪付駆動ユニット3がばね23の付勢力によって回動中心軸線Xを中心に回動して第1状態から第2状態に変化し、駆動輪4が前方を向いた状態から左右いずれか一方、例えば右方向(右斜め前方)を向いた状態になるとともに左右の前輪7も右方向(右斜め前方)を向いた状態となる。
【0034】
すると、直進走行していた自動車玩具本体2が、右方向を向いた駆動輪4の回転に基づいて、前輪7が右方向を向いた逆ハン状態で左方向に曲りながらドリフト走行する。なお、カム34の係合部35と可動体36の係合受け部38との位置関係によっては、自動車玩具本体2がほとんど直進走行することなく、ドリフト走行を開始することがある。
【0035】
なお、ドリフト走行させずに自動車玩具本体2を直進走行させて遊ぶ場合には、ロックスイッチ52をロック状態に切り換えればよい。ロックスイッチ52がロック状態に切り換えられると、ロックスイッチ52の一部がベース体13の孔部43内に向って突出して駆動輪付駆動ユニット3と当接するため、駆動輪付駆動ユニット3の第2状態側への回動が規制され、駆動輪付駆動ユニット3が第1状態に保持される。
【0036】
このように自動車玩具1によれば、駆動輪4を有する駆動輪付駆動ユニット3が第1状態である直進走行状態から第2状態であるドリフト走行状態に変化し、自動車玩具本体2が逆ハン状態でドリフト走行するようになっているため、スムーズなドリフト走行を実現でき、よって興趣性の向上を図ることができる。
【0037】
しかも、駆動輪付駆動ユニット3の回動を規制してこの駆動輪付駆動ユニット3を第1状態に保持するロック手段51を備えるため、ドリフト走行させずに、自動車玩具本体2を直進走行させて遊ぶこともできる。
【0038】
なお、上記実施の形態では、自動車玩具本体2が左方向に曲りながらドリフト走行する構成について説明したが、例えば自動車玩具本体2が右方向に曲りながらドリフト走行するようにしてもよい。
【0039】
また、駆動輪付駆動ユニット3は、プルバック式ゼンマイにて駆動輪4を駆動回転させるものには限定されず、例えば電動モータで駆動輪4を駆動回転させるもの等でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施の形態に係る自動車玩具の直進走行時の概略平面図である。
【図2】同上自動車玩具の直進走行時の概略底面図である。
【図3】同上自動車玩具の概略側面図である。
【図4】同上自動車玩具のドリフト走行時の概略平面図である。
【図5】同上自動車玩具のドリフト走行時の概略底面図である。
【図6】同上自動車玩具の概略側面図である。
【図7】同上自動車玩具の直進走行ロック時の概略底面図である。
【図8】同上自動車玩具の本体カバーを外した状態の斜視図である。
【符号の説明】
【0041】
1 自動車玩具
2 自動車玩具本体
3 駆動輪付駆動ユニット
4 駆動輪
7 前輪
51 ロック手段
【出願人】 【識別番号】000102108
【氏名又は名称】イワヤ株式会社
【出願日】 平成18年6月20日(2006.6.20)
【代理人】 【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄

【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡

【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也


【公開番号】 特開2008−152(P2008−152A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−169482(P2006−169482)