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【発明の名称】 スロットマシン
【発明者】 【氏名】米積 孝之

【氏名】飯田 優介

【氏名】野口 隆徳

【要約】 【課題】回転リールへの接触を防止することができ、回転リールへの接触に起因する遊技の進行への支障が防止されるようになるスロットマシンの提供。

【解決手段】回転リール61の幅方向に延びる棒状に形成されたプロテクトバー20を回転リール61の外周面の近傍に配置するとともに、プロテクトバー20の長手方向をリール窓42の下端縁に沿わせるようにし、回転リール61とホッパーユニット3等との間に挿通される手Hや腕K、あるいは、メダルスコップSやドライバ等の金属器具等が、回転リール61の外周面に接触することをプロテクトバー20が防止する。これにより、回転リール61とホッパーユニット3等との間の空間が狭くなっているとしても、この空間に挿通される手Hや腕K等が回転リール61の外周面に接触することがない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面が開口された筐体と、この筐体の前面開口を塞ぐために当該筐体に回動可能に設けられた前扉とを備えたスロットマシンであって、
前記筐体の内部に収納された状態で回転自在に軸支されるとともに、外周面に複数の図柄が記された複数の回転リールと、
前記回転リールの図柄が外部から視認可能となるように、前記前扉に設けられたリール窓と、
前記複数の回転リールの外周面を保護するために、これらの回転リールの幅方向に延びる棒状に形成されるとともに、これらの外周面の近傍に配置されるプロテクトバーとが設けられ、
前記プロテクトバーは、その長手方向が前記リール窓の下端縁に沿うように、当該リール窓の下端縁近傍に配置されていることを特徴とするスロットマシン。
【請求項2】
前記回転リールの外周面と前記前扉の裏側面との間に形成される隙間を通して、前記筐体の内部が視認できないように、当該隙間が前記プロテクトバーで塞がれていることを特徴とする請求項1記載のスロットマシン。
【請求項3】
前記複数の回転リールをそれぞれ回転可能に支持する略六面体の支持フレームが前記筐体の内部に設けられ、
この支持フレームは、前記複数の回転リールの左右両側に配置される一対の側方構成体と、前記複数の回転リールの上側に配置される上方構成体と、前記複数の回転リールの下側に配置される下方構成体とを備えたものであり、
前記プロテクトバーは、前記一対の側方構成体の間に架け渡された状態で、その端部が前記一対の側方構成体の前方部分にそれぞれ接合されて、前記一対の側方構成体を相互に連結するものとなっていることを特徴とする請求項1又は2記載のスロットマシン。
【請求項4】
前記前扉の裏面における前記リール窓の下端縁の近傍位置には、前記前扉を開放状態にすると操作が行えるようになっているスイッチと、
前記スイッチの周囲を覆うように形成されるとともに、前記前扉の後方側に配置された端部が開口された筒状のカバー部とが設けられ、
前記プロテクトバーの前記スイッチに対応した位置には、前記前扉を閉鎖状態にすると、前記筒状のカバー部の開口を塞ぐ蓋部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載のスロットマシン。
【請求項5】
前記プロテクトバーの断面形状は、前記回転リールの外周面に沿ったウェブ部と、このウェブ部から前記回転リールの外周面へ向かって延びるフランジ部とを備えたものであることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載のスロットマシン。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、外周面に複数の図柄が記されるとともに、筐体の内部に収納された状態で回転自在に軸支される複数の回転リールを備えたスロットマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、人々に娯楽を提供するための手段として、複数種類の図柄が記された複数の回転リールが回転駆動可能に設けられたスロットマシンが利用されている。このようなスロットマシンでは、遊技者がメダルを投入して遊技を開始した後、ストップボタンを押圧操作し、回転駆動させた複数の回転リールを適宜停止させ、これらの回転リールに表示された図柄が特定の組合せとなったときに入賞となる。そして、入賞すると、入賞した役に応じた数のメダルがスロットマシンから払い出されることとなる。
また、今日のスロットマシンは、その画面に様々な映像の表示が可能となった液晶パネル式表示装置等の表示装置が、その前扉に取り付けられたものが一般的となっている。このような表示装置を備えていれば、遊技中に様々な情報を遊技者に提供できるうえ、遊技者が入賞した際に、入賞役の演出に最適な画像を表示でき、遊技者をさらに遊技に没入させることが可能となる。
【0003】
そして、表示装置は、リール窓の上方あるいは側方に配置されるが、リール窓の上方のほうが側方よりも設置スペースに余裕があるため、リール窓の上方に設置すれば、リール窓の側方には設置できない大きな画面サイズの表示装置でも設置することができる。
このようなスロットマシンは、回転リール等の遊技用装置を内部に収納するために、前面が開口された筐体を備え、この筐体に回動可能に取り付けられた前扉で、当該筐体の開口を閉鎖している。前扉には、回転リールの図柄を外部から視認できるようにするリール窓が設けられており、遊技者は、リール窓を通して回転リールの図柄を視認することができるようになっている。
【0004】
ここで、リール窓は、当該スロットマシンで遊技を行う遊技者の眼の位置より若干下方となる高さレベルに配置されている。
また、回転リールは、回転自在に軸支する回転軸がリール窓の下端縁の高さレベルよりも高い位置に配置され、回転リールの前方を向いた前面部分がリール窓を通して外部から視認されるようになっている。
このような高さレベルにリール窓及び回転リールを配置したので、遊技者は、視線を僅かに下げた状態で、回転リールの周面に記された図柄を視認でき、遊技者に図柄を見やすくすることができる(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−304746号(図5) このようなスロットマシンでは、前扉の前面面積を拡張せずに、リール窓の上方に設置される表示装置や役物等の装置スペースを拡張しようとすると、リール窓及び回転リールを小型化する、若しくは、その設置位置を下げる必要がある。
【0005】
そこで、本出願人は、回転リールを回転自在に軸支する回転軸を、リール窓の下端縁よりも低い位置に配置することで、演出用装置のサイズの大型化を図れるようにしたスロットマシンを提案している(特願2006−304046号)。
このようなスロットマシンによれば、リール窓及び回転リールの設置位置が下方に下げられているので、リール窓の上方に設置される表示装置や役物等の装置スペースを拡張することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述のようなスロットマシンでは、遊技場の係員がスロットマシンの前扉を開いて、筐体の下部に配置された電源ユニットやホッパーユニット等に対して何らかの操作を行う際に、回転リールの外周面に、係員の手や腕、あるいは、ドライバやメダルスコップ等の金属器具が触れやすい状態にあり、係員の手や腕等が触れると、回転リールの外周面が汚損され、一方、ドライバやメダルスコップ等の金属器具が触れると、回転リールの外周面に傷が付く。このため、メンテナンス等の際に、スロットマシンの回転リールの外周面は、常に汚損あるいは破損されやすい状態におかれているので、汚損あるいは破損により回転リールの外周面の図柄が見難くなりやすく、これにより、遊技の進行に支障をきたすおそれがある、という問題がある。
【0007】
特に、前述のようにリール窓の装置スペースが拡張されたスロットマシンでは、回転リールが通常のものよりも下方に配置されているので、回転リールとホッパーユニットとの間の空間が狭く、例えば、遊技場の係員がスロットマシンの前扉を開いて、ホッパーユニットにメダルを補給しようとすると、通常のスロットマシンよりも、手や腕等が回転リールに触れやすく、遊技の進行に対する支障も生じやすい。
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した背景技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、回転リールへの接触を防止することができ、回転リールへの接触に起因する遊技の進行への支障が防止されるようになるスロットマシンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、前述の目的を達成するためになされたものである。以下に、各発明の特徴点を、図面に示した発明の実施の形態を用いて説明する。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1に記載された発明は、前面が開口された筐体(2)と、この筐体(2)の前面開口を塞ぐために当該筐体(2)に回動可能に設けられた前扉(30)とを備えたスロットマシン(1)であって、前記筐体(2)の内部に収納された状態で回転自在に軸支されるとともに、外周面に複数の図柄が記された複数の回転リール(61)と、前記回転リール(61)の図柄が外部から視認可能となるように、前記前扉(30)に設けられたリール窓(42)と、前記複数の回転リール(61)の外周面を保護するために、これらの回転リール(61)の幅方向に延びる棒状に形成されるとともに、これらの外周面の近傍に配置されるプロテクトバー(20)とが設けられ、前記プロテクトバー(20)は、その長手方向が前記リール窓(42)の下端縁に沿うように、当該リール窓(42)の下端縁近傍に配置されていることを特徴とする。
【0009】
(請求項2)
(特徴点)
請求項2記載の発明は、前述した請求項1に記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項2記載の発明は、前記回転リール(61)の外周面と前記前扉(30)の裏側面との間に形成される隙間(G)を通して、前記筐体(2)の内部が視認できないように、当該隙間(G)が前記プロテクトバー(20)で塞がれていることを特徴とする。
(請求項3)
(特徴点)
請求項3記載の発明は、前述した請求項1又は2記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
【0010】
すなわち、請求項3記載の発明は、前記複数の回転リール(61)をそれぞれ回転可能に支持する略六面体の支持フレーム(51)が前記筐体(2)の内部に設けられ、この支持フレーム(51)は、前記複数の回転リール(61)の左右両側に配置される一対の側方構成体(51E,73)と、前記複数の回転リール(61)の上側に配置される上方構成体(51A) と、前記複数の回転リール(61)の下側に配置される下方構成体(51B) とを備えたものであり、前記プロテクトバー(20)は、前記一対の側方構成体(51E,73)の間に架け渡された状態で、その端部が前記一対の側方構成体(51E,73)の前方部分にそれぞれ接合されて、前記一対の側方構成体(51E,73)を相互に連結するものとなっていることを特徴とする。
【0011】
(請求項4)
(特徴点)
請求項4記載の発明は、前述した請求項1から請求項3までのいずれかに記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項4記載の発明は、前記前扉(30)の裏面における前記リール窓(42)の下端縁の近傍位置には、前記前扉(30)を開放状態にすると操作が行えるようになっているスイッチ(4)と、前記スイッチ(4)の周囲を覆うように形成されるとともに、前記前扉(30)の後方側に配置された端部が開口された筒状のカバー部(10)とが設けられ、前記プロテクトバー(20)の前記スイッチ(4)に対応した位置には、前記前扉(30)を閉鎖状態にすると、前記筒状のカバー部(10)の開口を塞ぐ蓋部(22)が形成されていることを特徴とする。
【0012】
(請求項5)
(特徴点)
請求項5記載の発明は、前述した請求項1から請求項4までのいずれかに記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項5記載の発明は、前記プロテクトバー(20)の断面形状が、前記回転リール(61)の外周面に沿ったウェブ部(21A) と、このウェブ部(21A) から前記回転リール(61)の外周面へ向かって延びるフランジ部(21B〜21D)とを備えたものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
(請求項1の効果)
以上のように構成されている本発明は、以下に記載されるような効果を奏する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、回転リールの幅方向に延びる棒状に形成されたプロテクトバーを用意し、このプロテクトバーを回転リールの外周面の近傍に配置するとともに、プロテクトバーの長手方向をリール窓の下端縁に沿わせるようにし、回転リールとホッパーユニット等との間に挿通される手や腕等が回転リールの外周面に接触するのをプロテクトバーで防止するようにしたので、メンテナンス等の際に、回転リールとホッパーユニット等との間の空間に挿通される手や腕、あるいは、ドライバやメダルスコップ等の金属器具等が回転リールの外周面に接触することがない。
【0014】
このため、遊技場の係員がスロットマシンの前扉を開いて、ホッパーユニットにメダルを補給する等の作業を行っても、プロテクトバーによって係員の手や腕等が回転リールに接触することが防止され、回転リールの汚損及び破損を未然に防止することができ、従って、回転リールに手や腕等が触れることに起因する支障が何ら発生せず、これにより、前記目的が達成される。
なお、リール窓及び回転リールの設置位置を下方に下げれば、リール窓の上方に設置される表示装置や役物等の装置スペースを拡張することができる。ここで、回転軸に対して斜め上方の部分がリール窓を通して遊技者に視認されるようにすれば、リール窓及び回転リールの設置位置を下方に下げて、リール窓上方の装置スペースを拡張しても、図柄の見やすさが何ら損なわれることがない。そして、回転リールの位置を通常よりも下方に下げて、回転リールとホッパーユニット等との間の空間が狭くなっても、プロテクトバーを設けたので、この空間に挿通される手や腕等が回転リールの外周面に接触することがない。
【0015】
(請求項2の効果)
請求項2記載の発明によれば、上記した請求項1記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項2記載の発明によれば、回転リールへの接触を防止するプロテクトバーで、回転リールの外周面と前扉の裏側面との間に形成される隙間を塞ぐようにしたので、当該隙間を塞ぐための部材を別途設ける必要がなくなり、スロットマシンを構成する部品点数の増大を防止でき、これにより、スロットマシンの製造コストの削減を図ることができる。
【0016】
(請求項3の効果)
請求項3記載の発明によれば、上記した請求項1又は2記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項3記載の発明によれば、プロテクトバーが支持フレームの左右両側に配置される一対の側方構成体を相互に連結しているので、プロテクトバーによって支持フレームが補強され、支持フレームに所定の剛性を確保するにあたり、上方構成体及び下方構成体の剛性をより低く設定することができる。そして、この剛性をより低く設定することにより、上方構成体及び下方構成体を形成する各部材の肉厚寸法等を低減できるので、上方構成体及び下方構成体のコストが低減でき、ひいては、スロットマシンの製造コストの低減をも図ることができる。
【0017】
(請求項4の効果)
請求項4記載の発明によれば、上記した請求項1から請求項3までのいずれかに記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項4記載の発明によれば、前扉側に、前扉を開放状態にすると操作が行えるスイッチと、このスイッチの周囲を覆うとともに、前扉の後方側に配置された端部が開口された筒状のカバー部とを設け、筐体側の支持フレームに接合されたプロテクトバーに、前扉を閉鎖状態にすると、前扉側のカバー部を塞ぐ蓋部を設けたので、前扉を閉鎖すると、カバー部が蓋部によって閉じられ、これにより、カバー部内部のスイッチが略密封され、しかも、このスイッチの略密封状態は、前扉を開放しなければ解除不可能となる。このため、外部から筐体内部にピアノ線等の細長い器具が挿入されても、当該細長い器具でスイッチを操作することが不可能となり、スイッチの不正操作を未然に防止でき、スロットマシンのセキュリティを向上することができる。
【0018】
一方、カバー部を前扉側に設けるとともに、蓋部を筐体側に設け、これにより、前扉を開放位置まで回動すれば、カバー部の開口も自動的に開くようになるので、スイッチを操作するにあたり、カバー部を開放する開放操作、及び、カバー部のロックを解除する解除操作等の操作を別途行う必要がなく、スイッチを略密封状態にするようにしても、スイッチを操作する際の手間が増えることがない。このため、遊技場の通常業務において、多数のスロットマシンについてスイッチを操作する際に、スイッチ操作が何ら繁雑になることがない。
(請求項5の効果)
請求項5記載の発明によれば、上記した請求項1から請求項4までのいずれかに記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
【0019】
すなわち、請求項5記載の発明によれば、プロテクトバーとして、回転リールの外周面に沿ったウェブ部と、このウェブ部から前記回転リールの外周面へ向かって延びるフランジ部とを備えた断面形状を有するものを採用したので、熱可塑性合成樹脂等の比較的柔らかい材料でプロテクトバーを形成しても、充分に高い剛性が確保でき、熱可塑性合成樹脂製(例えば、ABS製)のプロテクトバーでも、メンテナンス等の際に、係員の手や腕、あるいは、ドライバやメダルスコップ等の金属器具等が接触しても変形せず、係員の手や腕等が回転リールの外周面に接触するのを充分防止することができる。このため、熱可塑性合成樹脂等でプロテクトバーを形成しても何ら不具合が生じなくなり、熱可塑性合成樹脂製のプロテクトバーを採用でき、この点からも、スロットマシンの製造コストの削減を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に、本発明を実施するための最良の形態である一実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1〜図10は、本実施形態を示すものである。図1は、本実施形態に係るスロットマシンを示す正面図、図2は、本実施形態に係るスロットマシンを示す断面図、図3は、本実施形態及び従来のスロットマシンの比較を行うための正面図、図4は、本実施形態及び従来のスロットマシンの比較を行うための断面図、図5は、本実施形態に係るリールユニットを示す正面図、図6は、本実施形態に係るリールユニットを示す側面図、図7は、本実施形態に係るリールユニットを示す平面図、図8は、本実施形態に係るプロテクトバーを示すための拡大断面図、図9は、本実施形態に係るスロットマシンの前扉が開いている状態を示す断面図、図10は、本実施形態に係るカバー部及び蓋部を示すための拡大断面図である。
【0021】
(スロットマシン1の概要)
まず、本実施形態に係るスロットマシン1の構成における概要について説明する。
本実施形態に係るスロットマシン1は、図1及び図2の如く、前面が開口された略六面体の箱状に形成された筐体2を備えている。
筐体2の内部には、同一の直径にされるとともに同軸となるように横並びにされた3個の回転リール61を有するリールユニット50や、リールユニット50の下方でメダルの払い出しを行うホッパーユニット3等、スロットマシン1の遊技動作に欠くことができない遊技用装置が収納されている。
【0022】
回転リール61の各々は、それぞれの外周面に複数種類の図柄が記された円筒状の部材である。そして、リールユニット50は、これらの回転リール61に加えて、これらの回転リール61を回転自在に支持するために、略六面体に形成された後述する支持フレーム51を備えたものとなっている。
ここで、支持フレーム51には、3個の回転リール61をそれぞれ回転駆動する図示しない3個のステッピングモーター71が設けられている。そして、回転リール61の各々は、対応するステッピングモーター71の駆動軸62(図2にのみ示す)に取り付けられている。これにより、支持フレーム51は、筐体2の内部に収納された状態で、3個の回転リール61を回転自在に軸支するようになっている。
【0023】
これらの回転リール61の外周面の近傍には、3個の回転リール61の外周面を保護するために、これらの回転リール61の幅方向に延び、リールユニット50の幅寸法に応じた長さ寸法を有する棒状に形成されたプロテクトバー20(図2にのみ示す)が設けられている。
筐体2には、その前面に形成された開口を塞ぐための前扉30が回動可能に設けられている。この前扉30のほぼ中央には、前扉30の裏側に配置された回転リール61に記された図柄を外部から視認できるようにするリール窓42が設けられている。そして、このリール窓42は、3個すべての回転リール61の回転が停止した際に、縦横3個ずつ配列された計9個の図柄が表示できる大きさに形成されている。
【0024】
また、前扉30の裏面におけるリール窓42の下端縁の近傍位置には、前扉30を開放状態にすると操作が行えるようになっている設定スイッチ4と、この設定スイッチ4の周囲を覆うように形成されるとともに、前扉30の後方側に配置された端部が開口された筒状のカバー部10とが設けられている。
このうち、設定スイッチ4は、スロットマシン1の遊技における当選確率の設定変更を行うためのものである。スロットマシン1は、遊技場の係員等が設定スイッチ4を操作することにより、当選確率が複数段階(例えば、6段階)に変更可能となっている。
ここで、回転リール61を回転自在に軸支する回転軸である駆動軸62は、図2の如く、リール窓42の下端縁の高さレベルAよりも低い高さレベルBに配置されている。
【0025】
これにより、回転リール61は、駆動軸62の高さレベルよりも上方となる部分Cがリール窓42を通して外部から視認できるようになっている。
また、リール窓42は、図2の如く、当該リール窓42の開口を塞ぐ透明平板部43を備えている。この透明平板部43は、下端縁43A が上端縁43B よりも筐体2の前方へ迫り出した状態で配置され、前面43C 全体が斜め上向きとなるように傾斜して設置されている。
リール窓42の上方には、図1及び図2の如く、動画を含む様々な画像を表示可能な液晶パネル式表示装置等の薄型表示装置63が設けられている。
この薄型表示装置63は、図2の如く、その画面63A の上端縁63B が下端縁63C よりも僅かに筐体2の前方へ迫り出した状態で配置され、その画面63A 全体が僅かに斜め下向きとなるように傾斜して設置されている。
【0026】
図1に戻って、薄型表示装置63の両側には、演出音等を発するスピーカ64がそれぞれ設けられている。また、薄型表示装置63の上方には、入賞時などに点滅する演出用ランプ部65が設けられている。
リール窓42の下方には、図1の如く、遊技者が遊技操作を行うために、複数種類のスイッチ31〜33が設けられている。すなわち、リール窓42の下方には、図1において左側から、貯留メダルを1枚ずつ投入するためのベットスイッチ31A と、回転リール61の回転を開始させるためのスタートスイッチ32と、貯留メダルを3枚投入するためのマックス・ベットスイッチ31B と、3個の回転リール61の回転をそれぞれ停止させる3個のストップスイッチ33とが設けられている。
【0027】
そして、3個のストップスイッチ33のうち、図1中右端のストップスイッチ33の右斜め上方には、メダルが投入されるメダル投入口34が設けられている。
また、前扉30の下部には、入賞時に作動するホッパーユニット3が払い出すメダルを外部に排出するための払出口35が設けられている。この払出口35の下方には、払出口35から払い出されたメダルを貯留するための受け皿36が設けられている。
次に、従来のスロットマシン90と比較しながら、本実施形態に係るスロットマシン1について説明する。
従来のスロットマシン90は、図3(A)及び図4(A)に示すように、周面に複数種類の図柄が記された3個の回転リール91を、箱状に形成された筐体92の内部に収納したものとなっている。筐体92は、前面が開口された六面体状となっており、この筐体92には、前面の開口を閉鎖する前扉93が回動可能に取り付けられている。そして、前扉93には、筐体92の内部に収納された3個の回転リール91の図柄が外側から視認できるように、リール窓94が形成されている。
【0028】
リール窓94の上方には、動画を含む様々な画像を表示可能な液晶パネル式表示装置等の薄型表示装置95が設けられている。
ここで、回転リール91の各々は、図示しないステッピングモーター71の駆動軸96 (図4(A)のみに示す。) に取り付けられている。これにより、駆動軸96は、回転リール91を回転自在に軸支する回転軸となっている。
そして、回転リール91を回転自在に軸支する駆動軸96は、リール窓94の下端縁の高さレベルDよりも高い高さレベルEに配置されている。
このような高さレベルEに駆動軸96が配置されている回転リール91は、図4(A)に示すように、駆動軸96の高さレベルEとほぼ同じ高さレベルとなる前方部分Fが、リール窓94を通して遊技者Pに視認されるようになっている。そして、この前方部分Fは、スロットマシン90の前方を向いた範囲となっており、視認角度範囲(駆動軸96となす中心角の角度)αが約60度となっている。
【0029】
一方、本実施形態に係るスロットマシン1は、図3(B)及び図4(B)に示すように、回転リール61を回転自在に軸支する駆動軸62が、リール窓42の下端縁の高さレベルAよりも低い高さレベルBに配置されている。これにより、スロットマシン1は、スロットマシン90に比べて、回転リール61の取付位置が全体的に低くなっている。
これにより、スロットマシン1は、図3に示すように、前扉30の前面におけるリール窓42よりも上方に形成されている装置スペース37が拡大されている。換言すると、スロットマシン1の装置スペース37は、従来のスロットマシン90の装置スペース97よりも広いものとなっている。
【0030】
そして、スロットマシン1の装置スペース37に設置された薄型表示装置63は、従来のスロットマシン90の装置スペース97に設置された薄型表示装置95と比べると、従来のスロットマシン90の薄型表示装置95よりも画面サイズが大きいものとなっている。
また、スロットマシン1の回転リール61は、図4(B)に示すように、駆動軸62の高さレベルよりも上方となる部分Cが、リール窓42を通して遊技者Pに視認されるようになっている。そして、この部分Cは、スロットマシン1の前側の斜め上方を向いた範囲となっており、視認角度範囲(駆動軸62となす中心角の角度)βが約60度となっている。
この視認角度範囲βと、スロットマシン90の視認角度範囲αと比べると、図4に示すように、視認角度範囲αが前方を向いているのに対して、視認角度範囲βが前側の斜め上方を向いている点が相違しているが、ともに中心角が約60度となっており、視認できる範囲としては、ほぼ同じ広さを有するものとなっている。
【0031】
ここで、リール窓42の位置は、所定の位置に設定された遊技者Pの視点(眼の位置)から回転リール61を見たときに、リール窓42を通じて3個の図柄が視認でき、且つ、3個の図柄のうち、中央の図柄の中心線とリール窓42の中心線とが一致するように設定されている。
また、視認角度範囲βは、回転リール61に記されている3個の図柄によって占有される範囲となっている。従って、視認角度範囲βは、回転リール61の大きさ、1個の回転リール61に記された図柄の総数、図柄のサイズ、及び、図柄の間隔等によって相違するものとなっているが、50〜70度の範囲で設定されるのが一般的である。
【0032】
さらに、リール窓42に設けられている透明平板部43は、回転リール61の図柄に向けられた遊技者Pの視線γが、当該透明平板部43の前面43C と直角に交差するように、所定の傾斜角度を付けて設置されている。
(リールユニット50)
次に、本実施形態に係るリールユニット50について説明する。
本実施形態に係るリールユニット50は、図5〜図7に示すように、三個の回転リール61と、これらの回転リール61を回転可能に支持する支持フレーム51とを備えたものである。ここで、三個の回転リール61の各々は、当該回転リール61を回転駆動するステッピングモーター71(図6のみに示す)と一体化された回転リール組立体70の状態で支持フレーム51に取り付けられている。
【0033】
回転リール組立体70は、図5〜図7の如く、前述の回転リール61と、この回転リール61を回転駆動するステッピングモーター71(図6のみに示す)と、回転リール61及びステッピングモーター71を一個ずつ支持するとともに、上下の端部に支持フレーム51への接合を行うための取付部72が形成されている取付ベース73とを備えたものとなっている。
取付ベース73の取付部72は、支持フレーム51との接合をネジで行うために、支持フレーム51に接合するためのネジを挿通させる挿通孔を備えている。
回転リール61は、図6に示すように、中心軸を保持するためのハブ部61A と、このハブ部61A を中心にした放射状に延びる複数のスポーク部61B と、回転リール61の周縁部分となるリム部61C とを備えたものである。回転リール61のリム部61C には、透光性を有する帯状の図柄帯61D が当該リム部61C の外周縁に沿って巻回され、これにより、図柄帯61D が円筒状に形成されている。そして、この図柄帯61D に、前述した複数種類の図柄(図示略)が記されている。
【0034】
ステッピングモーター71は、前述の如く、回転リール61を回転駆動するものであり、その回転軸である駆動軸62に回転リール61が取り付けられている。換言すれば、ステッピングモーター71の駆動軸62は、回転リール61の回転軸となっている。
ここで、ステッピングモーター71が取り付けられている取付ベース73は、その前方端縁部分が回転リール61の外周近傍まで膨出して、前方端縁部分の形状が回転リール61の外周縁に沿うように円弧状に形成されたものとなっている。
取付ベース73の前方端縁部分は、複数の回転リール61の間に形成されている隙間を通して、その内部が視認できないように、図5の如く、当該隙間を塞ぐのに充分な幅寸法を有している。
【0035】
また、取付ベース73は、その上下端の取付部72が支持フレーム51に取り付けられ、これにより、回転リール61は、ステッピングモーター71及び取付ベース73を介して支持フレーム51に支持されたものとなっている。換言すると、支持フレーム51は、ステッピングモーター71等を介して回転リール61を支持している。
さらに、取付ベース73の各々は、前方に膨出した前方端縁部分の最も前扉30に近接する先端の近傍に、図5の如く、前述したプロテクトバー20をネジで接合させるための接合部73A が形成されたものとなっている。
支持フレーム51は、図5〜図7の如く、回転リール61の上方を覆うとともに、略長方形状の平面形状を有する上方面状フレーム51A と、回転リール61の下方を覆うとともに、略長方形状の平面形状を有する下方面状フレーム51B とを備えている。そして、上方面状フレーム51A 及び下方面状フレーム51B は、以下に説明する平板状軸組材51C, 51D等により相互に連結されている。
【0036】
すなわち、上方面状フレーム51A 及び下方面状フレーム51B の正面に向かって右側奥及び左側奥の各角隅同士は、断面略H字形状の平板状軸組材51C, 51Dで連結されている。
また、上方面状フレーム51A 及び下方面状フレーム51B の正面に向かって右側手前の角隅同士の間には、T字形を横にした側面形状を有するT字形フレーム51E が配置され、このT字形フレーム51E により、上方面状フレーム51A 及び下方面状フレーム51B の正面に向かって右側手前の角隅同士が連結されている。
T字形フレーム51E は、図6の如く、上方面状フレーム51A 及び下方面状フレーム51B の角隅同士を連結する柱状に形成された本体部81と、この本体部81から前方、具体的には、図6中左側へ向かって突出する腕木部82とを備えている。このうち、前者となる本体部81の上下端には、図5〜図7に示すように、支持フレーム51への接合を行うための取付部72A が形成されている。
【0037】
上方面状フレーム51A の図7中右側手前の角隅には、図5及び図7の如く、T字形フレーム51E の上端側の取付部72A がネジで接合されている。一方、下方面状フレーム51B の対応する角隅には、T字形フレーム51E の下端側の取付部72A がネジで接合されている。これにより、上方面状フレーム51A 及び下方面状フレーム51B の当該角隅同士は、T字形フレーム51E で連結されている。
さらに、上方面状フレーム51A 及び下方面状フレーム51B の正面に向かって左側手前の角隅同士は、前述した3個の取付ベース73のうち、左端に配置された取付ベース73によって連結されている。具体的には、上方面状フレーム51A の当該角隅に、当該取付ベース73の上端側の取付部72がネジで接合されている。また、下方面状フレーム51B の当該角隅には、当該取付ベース73の下端側の取付部72がネジで接合されている。これにより、当該取付ベース73によって、上方面状フレーム51A 及び下方面状フレーム51B の当該角隅同士が連結されている。
【0038】
T字形フレーム51E は、図6の如く、上方面状フレーム51A 及び下方面状フレーム51B の角隅同士を連結する柱状に形成された本体部81と、この本体部81から前方、具体的には、図6中図示しない前扉30側へ向かって突出する一対の腕木部82とを備えたものとなっている。このうち、腕木部82の先端には、前述したプロテクトバー20をネジで接合させるための接合部82A が形成されている。
一方、プロテクトバー20の端部には、接合用のネジを挿通させる挿通孔の開いた取付ブラケット部20A が設けられている。
プロテクトバー20は、図5に示すように、図5中右端の取付ブラケット部20A が、支持フレーム51の右端に配置されたT字形フレーム51E の接合部82A にネジで接合され、左端に設けられた取付ブラケット部20A が支持フレーム51の左端に配置された取付ベース73の接合部73A にネジで接合されている。
【0039】
また、プロテクトバー20の長手方向における中間部分には、図5の如く、支持フレーム51の左右方向における中間位置に配置された取付ベース73に対応した位置に、当該取付ベース73の接合部73A と当接するブラケット部20B が設けられている。
ここで、支持フレーム51の左右方向中間位置に配置された取付ベース73は、左端に配置された取付ベース73と同様に、その上下端が上方面状フレーム51A 及び下方面状フレーム51B に接合されている。
具体的には、上方面状フレーム51A の左右方向における中間部分には、中間位置に配置された取付ベース73の上端側の取付部72がそれぞれ宛がわれ、この状態で各取付部72がネジで接合されている。また、下方面状フレーム51B の左右方向における中間部分には、中間位置に配置された取付ベース73の下端側の取付部72が宛がわれ、この状態で取付部72がネジで接合されている。
【0040】
そして、プロテクトバー20の左右方向における中間部分には、中間位置に配置された取付ベース73との接合を行うためのブラケット部20B が設けられている。これらのプロテクトバー20のブラケット部20B の各々は、支持フレーム51の左右方向中間位置に配置された2個の取付ベース73に設けられている接合部73A にネジでそれぞれ接合されている。
以上において、図5中、支持フレーム51の左側に配置されている平板状軸組材51D 及び取付ベース73と、支持フレーム51の右側に配置されている平板状軸組材51C 及びT字形フレーム51E とが、複数の回転リール61の左右に配置されている一対の側方構成体に相当するものとなっている。
【0041】
また、上方面状フレーム51A は、複数の回転リール61の上側に配置される上方構成体に相当するものとなっており、下方面状フレーム51B は、複数の回転リールの下側に配置される下方構成体に相当するものとなっている。
(プロテクトバー20)
続いて、本実施形態に係るプロテクトバー20について説明する。
本実施形態に係るプロテクトバー20は、前述したように、複数の回転リール61の外周面を保護するために、これらの回転リール61の幅方向に延びる棒状に形成されるとともに、これらの外周面の近傍に配置されるものとなっている。
【0042】
このプロテクトバー20は、図1及び図2に示すように、その長手方向がリール窓42の下端縁に沿うように、当該リール窓42の下端縁近傍に配置されている。
また、プロテクトバー20は、図8に示すように、回転リール61の外周面に沿ったウェブ部21A と、このウェブ部21A から回転リール61の外周面へ向かって延びる複数のフランジ部21B,21C,21Dとを有する略E字形の断面形状を備えた細長い部材となっている。
このうち、フランジ部21B は、ウェブ部21A の図8中上方の端縁から回転リール61の外周面へ向かって、斜め上方に延びる部位となっている。
フランジ部21C は、ウェブ部21A の回転リール61を向いた面の幅方向における中間位置から回転リール61の外周面へ向かって延びる部位となっている。
【0043】
フランジ部21D は、ウェブ部21A の図8中下方の端縁から回転リール61の外周面へ向かって、略水平に延びる部位となっている。
これらのフランジ部21B,21C,21Dを設けることにより、プロテクトバー20は、その厚さ寸法、換言すると、回転リールの径方向の寸法が充分に確保されている。
そして、このような厚みを有するプロテクトバー20を、前扉30の裏側であって、リール窓42の下端縁近傍に、当該下端縁に沿うように配置することにより、このプロテクトバー20が、回転リール61の外周面と前扉30の裏側面との間に形成される隙間Gを塞ぐようになっている。これにより、回転リール61の外周面と前扉30の裏側面との間に形成される隙間Gがプロテクトバー20で塞がれ、図8の如く、当該隙間Gを通して、筐体2の内部が視認できないようになっている。
【0044】
このようなプロテクトバー20の設置位置は、前述したように、リール窓42の下端縁近傍であり、且つ、プロテクトバー20の長手方向がリール窓42の下端縁に沿うように設置されている。これにより、遊技場の係員がスロットマシン1の前扉30を開いて、ホッパーユニット3にメダルを補給する等の作業を行う際に、回転リール61の外周面のうち、係員の手Hや腕K等が接触しやすい部位が、プロテクトバー20で覆われるようになっている。そして、遊技場の係員がスロットマシン1の前扉30を開いて、ホッパーユニット3にメダルを補給する等の作業を行っても、図9に示すように、プロテクトバー20が回転リール61の外周面を保護し、係員の手Hや腕K、あるいは、メダルスコップSや図示しないドライバ等の金属器具等が不意に接触することを防止するようになっている。
【0045】
そのうえ、プロテクトバー20にフランジ部21B,21C,21Dを設け、且つ、プロテクトバー20の中間部分のブラケット部20B を、支持フレーム51に固定した2個の取付ベース73の接合部73A にネジで接合したので、プロテクトバー20は、当該プロテクトバー20を折り曲げるようとする外力に対する剛性が充分に確保されたものとなっている。これにより、遊技場の係員がスロットマシン1の前扉30を開いて、ホッパーユニット3にメダルを補給する等の作業を行う際に、係員の手Hや腕K等がプロテクトバー20に触れて、プロテクトバー20が回転リール61側へ押されても、プロテクトバー20が大きく撓むことがなく、プロテクトバー20のフランジ部21B,21C,21Dの先端が回転リール61の外周面に接触せず、フランジ部21B,21C,21Dの先端の接触によって回転リール61の外周面が傷付く等の不具合も発生しないようになっている。
【0046】
(カバー部10及び蓋部22)
次いで、本実施形態に係るカバー部10及び蓋部22について説明する。
カバー部10は、図10に示すように、前扉30の裏面に設けられている設定スイッチ4の周囲を覆う筒状に形成されたものである。
ここで、設定スイッチ4は、端子の電気的な接続を入り切りするスイッチング手段が内蔵されたスイッチ本体部4Bと、遊技場の係員の指先等により押圧操作される押しボタン部4Aとを備えたものである。
カバー部10は、内部に空間を二つに仕切る仕切壁11が設けられている。この仕切壁11によって仕切られたカバー部10の二つの内部空間のうち、前扉30側に配置された空間には、設定スイッチ4、及び、この設定スイッチ4を含む電子回路が形成された回路基板12が収納されている。
【0047】
この仕切壁11の略中央部分には、設定スイッチ4の押しボタン部4Aを回転リール61側に露出させる操作用開口13が開けられている。
また、カバー部10が筒状となっていることから、カバー部10は、仕切壁11の周縁部分から回転リール61側へ向かって延びる側壁部14を備えている。
また、リール窓42に傾斜した状態で設けられている透明平板部43の裏面に取り付けられていることから、側壁部14の先端側の開口部15、すなわち、カバー部10の回転リール61側の開口部15は、図10の如く、右斜め下方に向かって開口されている。
プロテクトバー20の設定スイッチ4に対応した位置には、図5及び図7に示すように、前扉30を閉鎖状態にすると、筒状のカバー部10の開口を塞ぐ蓋部22が形成されている。
【0048】
この蓋部22には、図10に示すように、カバー部10の開口を塞ぐ部位である蓋部本体23と、蓋部本体23からカバー部10内部の押しボタン部4Aへ向かって突出する凸部24と、プロテクトバー20からカバー部10へ向かって突き出させた状態で蓋部本体23を支持する脚部25とが設けられている。
ここで、脚部25は、プロテクトバー20の表面からカバー部10の仕切壁11へ向かって突出するものである。脚部25の仕切壁11へ向かって突出する突出寸法は、図10の如く、上方の部位から下方の部位へ向かって次第に大きくなるように設定されている。
これにより、カバー部10及び蓋部22は、前扉30を閉鎖状態にすると、カバー部10側に設けられている仕切壁11及び側壁部14の先端縁と、蓋部22側に設けられている蓋部本体23及び凸部24の先端面とが平行になるように形成されている。
【0049】
また、カバー部10及び蓋部22は、前扉30を閉鎖状態にすると、カバー部10側の側壁部14内に、蓋部22側の凸部24の先端部分が入り込むとともに、凸部24の先端部分が操作用開口13を覆うようになっている。
さらに、カバー部10及び蓋部22は、カバー部10側の側壁部14の先端縁と、蓋部本体23との間に形成される隙間の間隔が、側壁部14の先端縁全周に渡って、充分に狭い一定の寸法を維持するようになっている。
このようなカバー部10及び蓋部22により、前扉30を閉鎖状態にすると、外部から筐体2の内部にピアノ線等の細長い器具が挿入されても、当該細長い器具のカバー部10内部への侵入が、側壁部14の全周に渡って防止されるようになっている。
【0050】
前述のような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、回転リール61の幅方向に延びる棒状に形成されたプロテクトバー20を用意し、このプロテクトバー20を回転リール61の外周面の近傍に配置するとともに、プロテクトバー20の長手方向をリール窓42の下端縁に沿わせるようにし、回転リール61とホッパーユニット3等との間に挿通される手Hや腕K、あるいは、メダルスコップSやドライバ等の金属器具等が、回転リール61の外周面に接触することをプロテクトバー20が防止するようにしたので、回転リール61とホッパーユニット3等との間の空間に挿通される手Hや腕K等が回転リール61の外周面に接触することがない。
【0051】
このため、遊技場の係員がスロットマシン1の前扉30を開いて、ホッパーユニット3にメダルを補給する等の作業を行っても、プロテクトバー20によって係員の手Hや腕Kあるいは、メダルスコップSやドライバ等の金属器具等が回転リール61に接触することが防止され、回転リール61に手Hや腕Kが触れることに起因する汚損、あるいは、メダルスコップSやドライバ等の金属器具等が触れることに起因する損傷が防止され、これにより、回転リール61の外周面への接触による遊技の進行への支障を未然に防止することができる。
また、回転リール61の回転軸であるステッピングモーター71の駆動軸62をリール窓42の下端縁よりも低い高さレベルに配置し、これにより、駆動軸62よりも上方となる回転リール61の部分、具体的には、回転リール61の駆動軸62に対して斜め上方の部分がリール窓42を通して遊技者に視認されるようになるので、遊技者が回転リール61の周面に記された図柄を視認するにあたり、回転リール61を見下ろすようにした方が、図柄がより見やすくなる。
【0052】
このため、リール窓42及び回転リール61の設置位置を下方に下げて、遊技者が回転リール61を見下ろすようにすれば、図柄がより見やすくなるうえ、リール窓42及び回転リール61の設置位置が下方に下げることができるので、リール窓42の上方に設置される表示装置や役物等の装置スペース37を拡張できるようになる。
従って、リール窓42及び回転リール61の設置位置を下方に下げることにより、リール窓42の上方に設置される表示装置や役物等の装置スペース37を拡張することができるうえ、このようにして、リール窓42上方の装置スペース37を拡張しても、図柄の見やすさが何ら損なわれることがない。
【0053】
また、回転リール61への接触を防止するプロテクトバー20で、回転リール61の外周面と前扉30の裏側面との間に形成される隙間Gを塞ぐようにしたので、当該隙間Gを塞ぐための部材を別途設ける必要がなくなり、スロットマシン1を構成する部品点数の増大を防止でき、これにより、スロットマシン1の製造コストの削減を図ることができる。
さらに、支持フレーム51を構成する部材であって、支持フレーム51の左右両側に配置されるT字形フレーム51E と、取付ベース73とをプロテクトバー20で相互に連結するようにしたので、プロテクトバー20によって支持フレーム51が補強され、支持フレーム51に所定の剛性を確保するにあたり、上方面状フレーム51A 及び下方面状フレーム51B の剛性をより低く設定することができる。そして、この剛性をより低く設定することにより、上方面状フレーム51A 及び下方面状フレーム51B を形成する各部材の肉厚寸法等を低減できるので、上方面状フレーム51A 及び下方面状フレーム51B のコストが低減でき、ひいては、スロットマシン1の製造コストの低減をも図ることができる。
【0054】
また、前扉30側に、前扉30を開放状態にすると操作が行える設定スイッチ4と、この設定スイッチ4の周囲を覆うとともに、前扉30の後方側に配置された端部が開口された筒状のカバー部10とを設け、筐体2側の支持フレーム51に接合されたプロテクトバー20に、前扉30を閉鎖状態にすると、前扉30側のカバー部10を塞ぐ蓋部22を設けたので、前扉30を閉鎖すると、カバー部10が蓋部22によって閉じられ、これにより、カバー部10内部の設定スイッチ4が略密封され、しかも、この設定スイッチ4の略密封状態は、前扉30を開放しなければ解除不可能となる。このため、外部から筐体2内部にピアノ線等の細長い器具が挿入されても、当該細長い器具で設定スイッチ4を操作することが不可能となり、設定スイッチ4の不正操作を未然に防止でき、スロットマシン1のセキュリティを向上することができる。
【0055】
一方、カバー部10を前扉30側に設けるとともに、蓋部22を筐体2側に設けたので、前扉30を開放位置まで回動すれば、カバー部10の開口も自動的に開くようになるので、設定スイッチ4を操作するにあたり、カバー部10を開放する開放操作、及び、カバー部10のロックを解除する解除操作等の操作を別途行う必要がなく、設定スイッチ4を略密封状態にするようにしても、設定スイッチ4を操作する際の手間が増えることがない。このため、遊技場の通常業務において、多数のスロットマシン1について設定スイッチ4を操作する際に、設定スイッチ4の操作が何ら繁雑になることがない。
さらに、プロテクトバー20として、回転リール61の外周面に沿ったウェブ部21A と、このウェブ部21A から回転リール61の外周面へ向かって延びるフランジ部21B〜21Dとを備えた断面形状を有するものを採用したので、熱可塑性合成樹脂等の比較的柔らかい材料でプロテクトバー20を形成しても、充分に高い剛性が確保でき、熱可塑性合成樹脂製(例えば、ABS製)のプロテクトバー20でも、メンテナンス等の際に、係員の手Hや腕K、あるいは、メダルスコップSやドライバ等の金属器具等が接触しても変形せず、係員の手Hや腕K等が回転リール61の外周面に接触するのを充分防止することができる。このため、熱可塑性合成樹脂等でプロテクトバー20を形成しても何ら不具合が生じなくなり、熱可塑性合成樹脂製のプロテクトバー20を採用でき、この点からも、スロットマシン1の製造コストの削減を図ることができる。
【0056】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良などをも含むものである。
例えば、蓋部としては、前記実施形態におけるカバー部10の開口を塞ぐ部位である蓋部本体23からカバー部10の内部へ向かって突出する凸部24を備えた蓋部22に限らず、図11に示すように、蓋部本体23と、蓋部本体23の周縁からカバー部10側へ向かって突出するとともに、蓋部本体23の周縁全周に沿って形成された側壁部26を備え、前扉30を閉鎖すると、プロテクトバー20側の側壁部26の内部に、カバー部10側の側壁部14の先端部を収納するように形成された蓋部22A を採用してもよい。
【0057】
また、スロットマシンの装置スペースに設置される装置類としては、液晶表示装置等の表示装置に限らず、ドットマトリックス式の表示装置、自動的に手足等が動く人形であるオートマトンを備えた装置としての演出役物、及び、スロットマシンの名称やキャラクターのイラストが描かれたパネルのいずれでもよく、要するに、装置スペースには、スロットマシンの遊技を盛り上げるため、あるいは、スロットマシンの外観を向上するため等、所定の目的を達成するのに必要なものを設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の一実施形態に係るスロットマシンを示す正面図である。
【図2】前記実施形態に係るスロットマシンを示す断面図である。
【図3】前記実施形態及び従来のスロットマシンの比較を行うための正面図である。
【図4】前記実施形態及び従来のスロットマシンの比較を行うための断面図である。
【図5】前記実施形態に係るリールユニットを示す正面図である。
【図6】前記実施形態に係るリールユニットを示す側面図である。
【図7】前記実施形態に係るリールユニットを示す平面図である。
【図8】前記実施形態に係るプロテクトバーを示すための拡大断面図である。
【図9】前記実施形態に係るスロットマシンの前扉が開いている状態を示す断面図である。
【図10】前記実施形態に係るカバー部及び蓋部を示すための拡大断面図である。
【図11】本発明の変形例を示す図10に相当する図である。
【符号の説明】
【0059】
1 スロットマシン
2 筐体
4 スイッチとしての設定スイッチ
10 カバー部
20 プロテクトバー
22 蓋部
21A ウェブ部
21B〜21D フランジ部
30 前扉
42 リール窓
51 支持フレーム
51A 上方構成体としての上方面状フレーム
51B 下方構成体としての下方面状フレーム
51E 側方構成体としてのT字形フレーム
61 回転リール
62 回転軸である駆動軸
73 側方構成体としての取付ベース(支持フレーム左端のもののみ)
G 隙間
【出願人】 【識別番号】390026620
【氏名又は名称】山佐株式会社
【出願日】 平成19年2月20日(2007.2.20)
【代理人】 【識別番号】100118315
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 博道

【識別番号】100129285
【弁理士】
【氏名又は名称】布川 俊幸


【公開番号】 特開2008−200230(P2008−200230A)
【公開日】 平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願番号】 特願2007−38887(P2007−38887)