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【発明の名称】 スロットマシン
【発明者】 【氏名】神谷 幸雄

【要約】 【課題】遊技性の変化に富み、遊技の興趣の高いスロットマシンを提供すること。

【解決手段】スロットマシン1の内部抽選手段42は、第1入賞役であるSB役の当選乱数が同じである一方、第2入賞役であるリプレイ役の当選乱数が異なる第1及び第2の抽選状態を実施する。内部抽選手段42が実施する第1の抽選状態と第2の抽選状態とでは、第1入賞役であるSB役の当選乱数と第2入賞役であるリプレイ役の当選乱数との間で重複する乱数である同時当選乱数の個数が相違しており、第2の抽選状態の方が第1の抽選状態よりも同時当選乱数の個数が少数である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の図柄を入賞ライン上に表示する図柄表示手段と、
上記図柄表示手段が表示する図柄の変動及び停止を行う表示制御手段と、
抽選用乱数を抽出する乱数抽出手段と、
第1入賞役及び第2入賞役を含む複数の入賞役に対応する当選乱数を記憶する当選乱数記憶手段と、
該当選乱数記憶手段が記憶する上記当選乱数に対して上記抽選用乱数を照合して内部当選役を決定し、当該内部当選役に対応する内部当選フラグを設定する内部抽選手段と、
上記第1入賞役及び上記第2入賞役に対応する内部当選フラグについては入賞したか否かに関わらず次のゲームを開始するまでに消去するフラグ制御手段と、を備え、
上記表示制御手段が、上記第1入賞役の図柄よりも上記第2入賞役の図柄を優先して引き込んで停止させるように構成されたスロットマシンであって、
上記内部抽選手段は、上記第1入賞役の当選乱数が同じである一方、上記第2入賞役の当選乱数が異なる第1及び第2の抽選状態を実施するように構成されており、
当該内部抽選手段が実施する上記第1の抽選状態と上記第2の抽選状態とでは、上記第1入賞役の当選乱数と上記第2入賞役の当選乱数との間で重複する乱数である同時当選乱数の個数が相違しており、上記第2の抽選状態の方が上記第1の抽選状態よりも上記同時当選乱数の個数が少数であることを特徴とするスロットマシン。
【請求項2】
請求項1において、上記第1の抽選状態は、上記第1入賞役の当選乱数の全部が上記同時当選乱数である抽選状態であることを特徴とするスロットマシン。
【請求項3】
請求項1において、上記第1の抽選状態は、上記第1入賞役の当選乱数の一部が上記同時当選乱数である抽選状態であることを特徴とするスロットマシン。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項において、上記第2入賞役がリプレイ役であることを特徴とするスロットマシン。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項において、上記内部抽選手段は、上記図柄表示手段が上記入賞ライン上に所定の図柄を停止表示した時点、遊技者側の有利度合いが高い特別遊技状態へ移行した時点、及び当該特別遊技状態が終了した時点のうちの少なくともいずれかひとつの時点に応じて、上記第1の抽選状態から上記第2の抽選状態に切り替えるように構成されていることを特徴するスロットマシン。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項において、上記内部抽選手段は、上記第1入賞役の入賞を契機としてボーナス役の抽選を実施しない特別抽選状態を実施するように構成されていることを特徴とするスロットマシン。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、内部抽選により決定した内部当選役に応じて入賞を発生させるスロットマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば、図柄を変動表示する複数のリールと、図柄の変動表示を停止するために各リール毎に設けたストップボタンと、を備えており、各リールで停止した図柄の組み合わせに応じて入賞を付与するスロットマシンがある。このようなスロットマシンとしては、内部当選役を抽選により決定する内部抽選手段を備えたものがある。このスロットマシンでは、ストップボタンをタイミング良く操作し、決定した内部当選役に対応する図柄を停止できれば当該内部当選役を入賞させることができる。
【0003】
さらに、上記のようなスロットマシンの中には、リプレイタイムを実施するものがある(例えば、特許文献1参照。)。リプレイタイムとは、リプレイ役の内部当選確率を高く設定してリプレイ役の入賞確率を高めたことにより、出玉率100%以上を期待し得る遊技状態である。リプレイタイムを実施するスロットマシンでは、リプレイ役の入賞確率を変動させることにより遊技性に変化を持たせ、遊技の興趣を高めようとしている。
【0004】
しかしながら、上記従来のスロットマシンでは、次のような問題がある。すなわち、上記リプレイ役の入賞確率を変動させることのみでは、遊技性の変化が十分ではなく遊技の興趣を十分に向上できないおそれがあるという問題がある。
【0005】
【特許文献1】特開2006−87457号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、遊技性の変化に富み、遊技の興趣の高いスロットマシンを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、複数の図柄を入賞ライン上に表示する図柄表示手段と、
上記図柄表示手段が表示する図柄の変動及び停止を行う表示制御手段と、
抽選用乱数を抽出する乱数抽出手段と、
第1入賞役及び第2入賞役を含む複数の入賞役に対応する当選乱数を記憶する当選乱数記憶手段と、
該当選乱数記憶手段が記憶する上記当選乱数に対して上記抽選用乱数を照合して内部当選役を決定し、当該内部当選役に対応する内部当選フラグを設定する内部抽選手段と、
上記第1入賞役及び上記第2入賞役に対応する内部当選フラグについては入賞したか否かに関わらず次のゲームを開始するまでに消去するフラグ制御手段と、を備え、
上記表示制御手段が、上記第1入賞役の図柄よりも上記第2入賞役の図柄を優先して引き込んで停止させるように構成されたスロットマシンであって、
上記内部抽選手段は、上記第1入賞役の当選乱数が同じである一方、上記第2入賞役の当選乱数が異なる第1及び第2の抽選状態を実施するように構成されており、
当該内部抽選手段が実施する上記第1の抽選状態と上記第2の抽選状態とでは、上記第1入賞役の当選乱数と上記第2入賞役の当選乱数との間で重複する乱数である同時当選乱数の個数が相違しており、上記第2の抽選状態の方が上記第1の抽選状態よりも上記同時当選乱数の個数が少数であることを特徴とするスロットマシンにある(請求項1)。
【0008】
本発明のスロットマシンにおける上記内部抽選手段は、上記第2入賞役の当選乱数を変更設定した2種類の抽選状態を実施する。上記第1の抽選状態と上記第2の抽選状態とでは、上記第1入賞役の当選乱数に違いはない。それ故、上記第1入賞役については、上記第1の抽選状態と上記第2の抽選状態との間で内部当選確率自体に違いはなく、全く同じである。上記2種類の抽選状態では、上記第2入賞役の当選乱数が異なっている。
【0009】
上記第1の抽選状態と上記第2の抽選状態とでは、上記第2入賞役の当選乱数の変更により、上記第1入賞役の当選乱数と上記第2入賞役の当選乱数とが重複する上記同時当選乱数の個数が相違している。上記第2の抽選状態の方が上記第1の抽選状態よりも上記同時当選乱数の個数が少数となっている。つまり、上記2種類の抽選状態では、上記第1入賞役の当選乱数のうち上記同時当選乱数の占有割合が相違しており、上記第1の抽選状態の方が上記第2の抽選状態よりも上記同時当選乱数の占有割合が高くなっている。上記第1の抽選状態は、上記第2の抽選状態と比べて上記第1入賞役が上記第2入賞役と同時当選する確率が高く、上記第2入賞役が同時当選していない状態で内部当選する確率が低い状態である。
【0010】
上記スロットマシンの上記表示制御手段は、上記第1入賞役の図柄に対して上記第2入賞役の図柄を優先的に引き込んで停止させるように構成してある。そのため、上記第2入賞役と同時に内部当選した上記第1入賞役については、入賞する可能性が低くなっている。上記スロットマシンでは、上記第1入賞役が高確率で入賞するためには、当該第1入賞役が内部当選するのみでは十分ではなく、上記第2入賞役が同時に内部当選していないことが必要である。上記のごとく上記第1の抽選状態は、上記第2の抽選状態と比べて上記同時当選乱数の占有割合が高く、上記第1入賞役の内部当選のうち上記第2入賞役が同時当選している割合が高い。したがって、上記第1の抽選状態では、上記第1入賞役が内部当選しても入賞できない確率が高く、上記第2の抽選状態よりも入賞確率が低く抑制される。
【0011】
以上のように、本発明のスロットマシンは、上記第1の抽選状態と上記第2の抽選状態との間で上記第2入賞役の当選乱数の設定を変更したことにより、上記第1入賞役の内部当選確率自体を変更することなく、当該第1入賞役が実質的に入賞し得る確率の変動を実現した遊技機である。このスロットマシンによれば、上記第1入賞役の内部当選確率を一定に維持しつつ当該第1入賞役の入賞確率を変動させることで、遊技性に変化を持たせ遊技の興趣を高めることができる。
【0012】
本発明のスロットマシンとしては、メダルやコインを遊技媒体とした狭義のスロットマシンのほか、パチンコ玉を遊技媒体としたパロット(R)などであっても良い。
上記第1入賞役としては、入賞に応じて所定数の遊技媒体を払い出す入賞役又は入賞役の入賞確率を変動させる契機となる入賞役(ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、シングルボーナス(SB)、チャレンジタイム(CT)、リプレイタイム(RT))等を設定できる。
【0013】
また、上記第1の抽選状態は、上記第1入賞役の当選乱数の全部が上記同時当選乱数である抽選状態であることが好ましい(請求項2)。
また、上記第1の抽選状態は、上記第1入賞役の当選乱数の一部が上記同時当選乱数である抽選状態であっても良い(請求項3)。
これらの場合には、上記第1入賞役の内部当選確率を高く設定したまま、上記第1の抽選状態における上記第1入賞役の入賞確率を低く設定することができる。上記第2の抽選状態では、上記第1入賞役が入賞する可能性を高く設定できる。つまり、上記の場合には、上記第1入賞役が入賞する可能性の高低という遊技性の変化を上記第1の抽選状態と上記第2の抽選状態との間に設定できる。
また、上記第2入賞役がリプレイ役であることが好ましい(請求項4)。
【0014】
また、上記内部抽選手段は、上記図柄表示手段が上記入賞ライン上に所定の図柄を停止表示した時点、遊技者側の有利度合いが高い特別遊技状態へ移行した時点、及び当該特別遊技状態が終了した時点のうちの少なくともいずれかひとつの時点に応じて、上記第1の抽選状態から上記第2の抽選状態に切り替えるように構成されていることが好ましい(請求項5)。
【0015】
この場合には、上記各時点の発生に応じて、上記第1入賞役の入賞確率が高い上記第2の抽選状態の発生に対する遊技者の期待感を煽ることができる。上記時点に応じての意味は、当該時点と同時に抽選状態を切り替える場合だけでなく、当該時点を契機として所定期間が経過した後に抽選状態を切り替える場合等も含んでいる。上記時点を契機としていれば、「上記時点に応じて」に該当しており、時間的に同時であるか否かは問題ではない。
【0016】
また、上記第1入賞役と上記第2入賞役とが同時に内部当選した場合には、上記第1入賞役が入賞できないように構成しておくことも良い。上記第2入賞役と同時当選した上記第1入賞役の入賞を禁止するための構成としては、例えば、内部当選した上記第2入賞役については全て入賞するように上記図柄表示手段による図柄の変動序列を設定する構成や、上記第1入賞役を引き込んで停止し得る引込範囲に上記第2入賞役の図柄を配置する構成等が考えられる。
【0017】
また、上記内部抽選手段は、上記第1入賞役の入賞を契機としてボーナス役の抽選を実施しない特別抽選状態を実施するように構成されていることが好ましい(請求項6)。
この場合には、上記第1の抽選状態と上記第2の抽選状態との間で上記第1入賞役の入賞確率を変動させることにより、上記ボーナス役の入賞確率を変動させることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の実施の形態について、実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、第1入賞役であるシングルボーナス役(以下、SB役という。)の入賞確率が変動するスロットマシン1に関する例である。この内容について、図1〜図11を用いて説明する。
本例のスロットマシン1は、ゲームの開始に応じて複数種類の図柄のうちのいずれかを入賞ライン上に表示する図柄表示手段2(本例では、リール。以下、リール2という。)と、抽選用乱数を抽出する乱数抽出手段48と、第1入賞役であるSB役及び第2入賞役であるリプレイ役を含む複数種類の役毎に規定した当選乱数を記憶する当選乱数記憶手段47と、抽選用乱数を各役の当選乱数と照合して内部当選役を決定し、この内部当選役に対応する内部当選フラグを設定する内部抽選手段42と、リール2による図柄20の変動を停止させるために遊技者が操作する図柄停止操作手段61(本例では、ストップボタン。以下、ストップボタン61という。)と、このストップボタン61の操作時点を基準とした所定の引込範囲内に内部当選フラグに対応する図柄20があればその図柄を引き込んで停止させる表示制御手段45と、リプレイ役を含む小役等に対応する内部当選フラグについては入賞したか否かに関わらず次のゲームを開始するまでに消去する一方、ボーナス役に対応する内部当選フラグについては当該ボーナス役が入賞するまで次のゲームへ持ち越して入賞した際に消去するフラグ制御手段41と、を備えた遊技機である。このスロットマシン1の表示制御手段45は、リプレイ役の図柄をSB役の図柄よりも優先的に引き込んで停止するように構成されている。
【0019】
本例のスロットマシン1における内部抽選手段42は、SB役の当選乱数が同じである一方、リプレイ役の当選乱数が異なる第1及び第2の抽選状態を実施するように構成されている。
上記当選乱数記憶手段47は、上記第1の抽選状態におけるリプレイ役の当選乱数である第1のリプレイ役当選乱数と、上記第2の抽選状態におけるリプレイ役の当選乱数である第2のリプレイ役当選乱数とを記憶している。
この当選乱数記憶手段47が記憶する2つのリプレイ役当選乱数では、SB役の当選乱数と重複する乱数である同時当選乱数の個数が相違している。上記第2のリプレイ役当選乱数は、上記第1のリプレイ役当選乱数よりも同時当選乱数の個数が少数となるように規定してある。
以下に、この内容について詳しく説明する。
【0020】
まず、このスロットマシン1の役、内部当選役、入賞役について、図1〜図3を用いて説明する。本例のスロットマシン1は、BIGボーナス役(以下、BB役という。)、SB役、15枚役、10枚役、及びリプレイ役を含む5種類の役を有している。図3では、左列にそれぞれの役の名称を、中列にそれぞれの図柄20の組み合わせを、右列に賞品として払い出すメダル払出枚数を示してある。スロットマシン1では、内部抽選手段42により内部当選した役が内部当選役になる。そして、この内部当選役を構成する図柄20が役図柄である。
【0021】
次に、本例のスロットマシン1の遊技性について説明する。スロットマシン1では、SB役の入賞可能性があるSB役高確率遊技状態と、SB役の入賞可能性がない通常遊技状態とが選択的に発生し得る。SB役高確率遊技状態は、内部抽選手段42による上記第2の抽選状態に対応している。通常遊技状態は、内部抽選手段42による上記第1の抽選状態に対応している。スロットマシン1は、BB役の入賞に応じてBIGボーナスゲーム(以下、BBゲームという。)を開始すると共に、BBゲームの終了後に70ゲームに渡る上記SB役高確率遊技状態を発生させる。また、スロットマシン1は、SB役の入賞に応じてシングルボーナスゲーム(以下、SBゲームという。)を発生させる。本例では、上記第2の抽選状態がSB役高確率遊技状態であり、上記第1の抽選状態が通常遊技状態である。
【0022】
次に、本例のスロットマシン1は、図2に示すごとく外観的な構成を有している。スロットマシン1では、遊技者に対面する前面部分が、略矩形状の図柄表示窓11を略中央に設けた前面枠体10によって形成されている。前面枠体10は、図柄表示窓11の鉛直方向上側に、液晶表示部53、スピーカ520及びランプ部550を配設してなる。スピーカ520及びランプ部550は、液晶表示部53を挟んで左右対称をなすように配置してある。
【0023】
前面枠体10は、図2に示すごとく、図柄表示窓11の鉛直方向下側に、スロットマシン1の基部をなすベース部100を有してなる。さらに、図柄表示窓11に向かって右側には、メダル払出枚数を表示する払出数表示部540と、図示しないクレジット手段が記憶するクレジットを表示するクレジット数表示部430とを配置してある。
【0024】
ベース部100は、図2に示すごとく、遊技者から奥まって位置する図柄表示窓11に対して、遊技者に向って相対的に張り出すように形成してある。ベース部100は、図柄表示窓11に隣り合う上端部にテーブル状の操作面14を有し、下端部にメダルを払い出すメダル受け皿15を有し、操作面14とメダル受け皿15との間に操作パネル13を有している。
【0025】
操作面14には、図1及び図2に示すごとく、図示しないクレジット手段がクレジットしたメダルをベットする(賭ける)ためのベットボタン64と、クレジット分のメダルを精算して払い出させるための精算ボタン65と、遊技に賭けるメダルを投入するメダル投入口630とを配設してある。操作パネル13には、リール2の図柄変動を開始させるためのスタートレバー62と、図柄変動を停止させるためのストップボタン61とを配設してある。
【0026】
ベットボタン64は、図1及び図2に示すごとく、遊技賭け数としてマックスベット数である3ベットを指定するためのボタンである。このベットボタン64は、遊技賭け数3を表す3ベット信号を発生するように構成してある。ただし、残りのクレジットが2又は1である場合には、2ベット信号又は1ベット信号を発生し、クレジットがゼロの場合は、ベット信号を発生しない。
【0027】
3ベット専用機であるスロットマシン1では、メダルを直接投入するか、ベットボタン64の操作により3枚のメダルが賭けられたとき、スタートレバー62が有効状態に設定される。なお、遊技(ゲーム)毎に3枚のメダルを賭ける、いわゆる3ベット専用機である本例のスロットマシン1に代えて、遊技者の好みにより遊技賭け数を選択的に設定可能なタイプのスロットマシンであっても良い。この場合には、上記ベットボタン64としては、3ベット信号を発生するマックスベットボタンのほか、シングルベット信号を発生するシングルベットボタンを設けるのが良い。
【0028】
スタートレバー62は、図1及び図2に示すごとく、リール2の制御信号である変動開始信号を遊技者が操作したタイミングで発生するように構成してある。
ストップボタン61は、リール2の制御信号である変動停止信号を遊技者が操作したタイミングで発生するように構成してある。本例のストップボタン61は、左リール2Lに対応する左ストップボタン61L、中リール2Cに対応する中ストップボタン61C、右リール2Rに対応する右ストップボタン61Rを組み合わせてなる。
【0029】
図柄表示窓11は、図2に示すごとく、3行3列の2次元マトリクス状に配置された9個の図柄20を表示するように構成してある。前面枠体10における図柄表示窓11に当たる部分は、遊技者側から図柄20が見えるように透明な樹脂プレートにより形成してある。上記2次元マトリクス状の9個の図柄20に対しては、入賞の対象となる図柄の並び方向である入賞ライン211〜215を設定してある。入賞ラインとしては、水平方向の入賞ライン211〜213と、対角方向の入賞ライン214、215とがある。
【0030】
リール2は、図1、図2及び図4に示すごとく、左リール2Lと、中リール2Cと、右リール2Rとよりなる。各リール2L、C、Rは、略円柱形状をなし、その外周面に略一定の間隔を設けて全5種類の図柄の中の21個を配置した回転式のリールである。各リール2L、C、Rは、その回転方向における1カ所の基準位置に基準位置片(図示略)を有している。この基準位置片は、後述する基準位置検知部66が検知する被検知片としての部材である。
【0031】
左リール2Lは、図1、図2及び図4に示すごとく、図柄表示窓11に表示する3行×3列の2次元マトリクスにおける左端の一列をなす。右リール2Rは、2次元マトリクスにおける右端の一列をなす。中リール2Cは、2次元マトリクスにおける中央の一列をなしている。なお、リール2としては、本例の回転式のリールに代えて、液晶ディスプレイに図柄を変動表示する画像式のリールを採用することもできる。
液晶表示部53は、図1及び図2に示すごとく液晶ディスプレイよりなる。本例の液晶表示部53は、遊技を演出する様々な演出画面を表示するように構成してある。
【0032】
次に、本例のスロットマシン1は、図1に示すごとく、機械的な構成を備えている。
スロットマシン1の全体動作を制御する制御基板3、及びこの制御基板3に電気的に接続された各部について、図1及び図2を用いて説明する。制御基板3に対しては、上記の構成のほか、遊技媒体として投入されたメダルを検知する投入メダル検知部63と、リール2を回転駆動するリール駆動部51と、リール2の回転位置を検知する基準位置検知部66と、メダルを払い出すメダル払出部54と、遊技を演出するための各種表示部55と、遊技者の有利度合いを表す設定値を設定する設定値操作部68と、スピーカ520を制御する音声出力部52とを電気的に接続してある。
【0033】
投入メダル検知部63は、図1及び図2に示すごとく、メダル投入口630からメダルが投入されるごとに、インサート信号を出力するように構成してある。3回のインサート信号が上記3ベット信号に相当している。なお、3ベット専用機である本例のスロットマシン1では、3回のインサート信号又は3ベット信号の受信等に応じてゲームに対するベット枚数が3枚になったとき、スタートレバー62が有効な状態に設定される。
【0034】
リール駆動部51は、図1に示すごとく、ステップ単位で制御し得るステッピングモータ(図示略)を含み、このステッピングモータの回転駆動力によりリール2を回転駆動するように構成してある。ステッピングモータは、制御基板3から取り込む制御パルス毎に、1ステップずつ回転する。
【0035】
基準位置検知部66は、図1に示すごとく、各リール2L、C、Rの上記基準位置片の通過を検知し、検知信号を出力するように構成してある。
メダル払出部54は、図1に示すごとく、制御基板3の制御により所定枚数のメダルをメダル受け皿15に払い出すように構成してある。
設定値操作部68は、図1に示すごとく、設定キー680を利用して、ボーナス役の当選確率を6段階に設定する設定値を変更するためのものである。
【0036】
上記制御基板3は、図1及び図2に示すごとく、CPU31と、メモリ手段であるROM33、RAM34と、入出力インターフェースとしてのI/O部32とを有している。CPU31は、ソフトウェアプログラムを実行することにより、抽選用乱数(以下、適宜、単に乱数ともいう。)を抽出する乱数抽出手段48、入賞役を判定する入賞役判定手段49、リール2を制御する表示制御手段45、内部当選役を抽選する内部抽選手段42、内部当選フラグを制御するフラグ制御手段41、遊技状態を切替する遊技状態切替手段43、SB役高確率遊技状態(第2の抽選状態)での消化ゲーム数を計数するゲームカウント手段46の各機能を実現するように構成してある。
【0037】
メモリ手段としてのROM33は、図1、図3及び図5〜図7に示すごとく、各役の当選乱数を記憶する当選乱数記憶手段47としての機能を備えていると共に、CPU31に実行させる各種のソフトウェアプログラムを格納している。
ROM33がなす当選乱数記憶手段47は、スロットマシン1の各役(図3参照。)が内部当選するための当選乱数を記憶する手段である。本例の当選乱数記憶手段47は、図5〜図7に示すごとく、各役の当選乱数を規定したルックアップテーブルである当選乱数テーブルを記憶している。当選乱数テーブルとしては、上記のごとくSB役の入賞可能性がない通常遊技状態(第1の抽選状態)に適用する第1の当選乱数テーブル(図5)、上記のごとくSB役の入賞可能性があるSB役高確率遊技状態(第2の抽選状態)に適用する第2の当選乱数テーブル(図6)、SBゲームで適用するSB当選乱数テーブル(図7)、及びBBゲームで適用するBB当選乱数テーブル(図示略)を記憶している。
【0038】
図5及び図6から知られるように第1の当選乱数テーブルと第2の当選乱数テーブルとの相違点は、第1のリプレイ役当選乱数が320〜1174の乱数範囲であるのに対して、第2のリプレイ役当選乱数が1175〜1877の乱数範囲である点にある。一方、SB役の当選乱数320〜1174は、第1の当選乱数テーブルと第2の当選乱数テーブルとの間で変更がない。このSB役の当選乱数320〜1174は、第1のリプレイ役当選乱数と完全に重複している。一方、SB役の当選乱数は、第2のリプレイ役当選乱数とは独立である。
【0039】
つまり、第1のリプレイ役当選乱数を適用する第1の抽選状態では、SB役の当選乱数の全てがリプレイ役との同時当選乱数となっている。一方、第2のリプレイ役当選乱数を適用する第2の抽選状態では、SB役の当選乱数の中に上記同時当選乱数が全く存在していない。
また、図7から知られるように、SB当選乱数テーブルによれば、100%の確率で15枚役が内部当選し得る。さらに、1878〜2418の乱数によって15枚役と同時に10枚役が内部当選し得る。
【0040】
上記乱数抽出手段48は、図1及び図2に示すごとく、CPU31の内部演算により抽選用乱数を抽出する手段である。本例の乱数抽出手段48は、スタートレバー62の変動開始信号をトリガー信号として抽選用乱数を抽出し、内部抽選手段42に入力する。なお、本例の乱数抽出手段48は、当選乱数テーブルと照合する抽選用乱数として0〜65535の範囲に属する整数を抽出する。
【0041】
上記内部抽選手段42は、図1に示すごとく、乱数抽出手段48が抽出した抽選用乱数を利用して内部当選役を抽選により決定する手段である。内部抽選手段42は、例えば、図5〜図7に示す当選乱数テーブルに規定された当選乱数に対して抽選用乱数を照合して内部当選役を決定し、その内部当選役に対応する内部当選フラグをオン状態(1)に設定する。本例の内部抽選手段42が抽選する内部当選役は、図3に示すごとく、BB役、SB役、15枚役「黒りんご」、10枚役「白りんご」、リプレイ役の5種類の役である。内部当選フラグは、オン状態(1)を設定した役が入賞可能状態である旨を表すフラグである。
【0042】
ここで、図5に示す第1の当選乱数テーブルを適用した第1の抽選状態の内部抽選手段42では、SB役が内部当選したゲームにおいて必ずリプレイ役が内部当選し得る。上記のごとく第1の当選乱数テーブルに規定したSB役の当選乱数と第1のリプレイ役当選乱数とが完全に重複しているからである。一方、図6に示す第2の当選乱数テーブルを適用した第2の抽選状態の内部抽選手段42では、SB役が内部当選したゲームにおいてリプレイ役が内部当選することがない。上記のごとく第2の当選乱数テーブルに規定したSB役の当選乱数と第2のリプレイ役当選乱数とは完全に独立しているからである。
【0043】
上記フラグ制御手段41は、図1に示すごとく、各役が入賞可能な状態を表す内部当選フラグを制御する手段である。フラグ制御手段41は、リプレイ役を含む小役等及びSB役の内部当選フラグについては、当該内部当選フラグが初めて設定されたゲームにおいて入賞したか否かに関わらず次のゲームを開始するまでにオフに切り換える。一方、フラグ制御手段41は、BB役に対応するBBフラグについては、入賞するまで次のゲームに持ち越し、BB役入賞に応じてオフ状態(ゼロ)に切り換える。上記のようなフラグ制御手段41の制御によれば、内部当選したゲームで入賞しなかった小役等及びSB役は、いわゆる取りこぼしとなる。一方、BB役は、一度内部当選すれば、入賞するまでBIGボーナス確定状態が維持される。
【0044】
上記表示制御手段45は、図1及び図2に示すごとく、リール駆動部51を介してリール2L、C、Rの図柄変動を制御する手段である。表示制御手段45は、上記変動開始信号に応じてリール2の図柄変動を開始すると共に、上記変動停止信号に応じてリール2の図柄変動を停止させる。表示制御手段45は、リール駆動部51をなすステッピングモータに制御パルスを入力し、1パルス毎に1ステップずつステッピングモータを回転させる。表示制御手段45は、リール駆動部51に入力した制御パルス数、すなわち、ステッピングモータが回転したステップ数をカウントする。特に、本例では、上記基準位置片の検知信号を取り込むごとに上記ステップ数をゼロリセットすることで、直近の検知信号の後に生じた上記ステップ数をカウントしている。
【0045】
上記表示制御手段45は、図1に示すごとく、規則(遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則)等が定める所定の引込範囲内の図柄を入賞ライン上に停止させる、いわゆる引込制御を実施するように構成してある。表示制御手段45では、上記ステップ数に基づいて各リール2L、C、Rが現在表示している図柄(入賞ライン上に位置する図柄。)を計算可能である。表示制御手段45は、上記変動停止信号を取り込み時のステップ数に基づいて、入賞ライン211〜215から1コマ未満の引込範囲内に瞬間的に位置する図柄を計算し、当該図柄を先頭にして後続する4つの図柄20を上記所定の引込範囲内の図柄として設定する。
【0046】
表示制御手段45が実施する引込制御は、上記所定の引込範囲内に内部当選フラグに対応する図柄があれば、その図柄を入賞ライン上に引き込んで停止させるという制御である。一方、引込制御では、上記所定の範囲内に内部当選フラグに対応する図柄がない場合、ハズレ図柄が入賞ライン上に引き込まれて停止する。なお、表示制御手段45は、優先順位の高い方から順番に、リプレイ役、BB役、SB役、15枚役、10枚役の順番で各役に対応する図柄を優先的に引き込んで停止させるように構成してある。
【0047】
なお、図4に示すごとく、各リール2L、C、Rの図柄配列中、リプレイ役図柄の最大間隔は5図柄である。これに対して、図柄表示窓11の表示幅は3図柄であり、引込範囲は4図柄である。したがって、各リール2L、C、Rによれば、どのタイミングでストップボタン61L、C、Rを操作してもリプレイ役図柄を引き込んで停止させ得る。したがって、本例のスロットマシン1でリプレイ役が内部当選した場合には、必ずリプレイ役が入賞する。
【0048】
上記入賞役判定手段49は、図1及び図2に示すごとく、各リール2L、C、Rが停止した後、各リール2L、C、Rに対応する各ステッピングモータ(リール駆動部51)について、表示制御手段45がカウントした上記ステップ数を取り込む。入賞役判定手段49は、このステップ数を基にして入賞ライン211〜215上に停止した図柄20の種類を求め、その図柄20の組み合わせについて入賞役が成立するか否かを判定する。
【0049】
上記遊技状態切替手段43は、図1及び図8に示すごとく、スロットマシン1が実施する各遊技状態を選択的に発生させる手段である。遊技状態切替手段43が発生させる遊技状態としては、BBゲーム、SBゲーム、SB役高確率遊技状態(第2の抽選状態)、通常遊技状態(第1の抽選状態)等がある。遊技状態切替手段43では、各遊技状態に対応する状態フラグを設定してある。
【0050】
状態フラグとしては、BBゲームに対応するBBゲームフラグ、SBゲームに対応するSBゲームフラグ、SB役高確率遊技状態(第2の抽選状態)に対応するRTフラグがある。遊技状態切替手段43は、BB役が入賞したときにオン状態(1)となるBBゲームフラグに応じてBBゲームを発生させ、SB役が入賞したときにオン状態(1)となるSBゲームフラグに応じてSBゲームを発生させ、BBゲーム終了後にオン状態(1)となるRTフラグに応じてSB役高確率遊技状態(第2の抽選状態)を発生させる。一方、上記3つのフラグが全てオフ状態(ゼロ)であるときには、遊技状態切替手段43は、通常遊技状態(第1の抽選状態)を発生させる。
【0051】
具体的には、遊技状態切替手段43は、内部抽選手段42に適用する当選乱数テーブルを切り替えることで遊技状態を切り替える。図5に示す第1の当選乱数テーブルが通常遊技状態(第1の抽選状態)に対応し、図6に示す第2の当選乱数テーブルがSB役高確率遊技状態(第2の抽選状態)に対応し、図7に示すSB当選乱数テーブルがSBゲームに対応し、図示しないBB当選乱数テーブルがBBゲームに対応している。
【0052】
なお、遊技状態切替手段43は、各フラグをオフ状態(ゼロ)に切り替え設定するタイミングとして次の各タイミングを設定してある。BBゲームフラグは、メダルの払出枚数が455枚に達したときにオフ状態に切り替えられる。SBゲームフラグは、1ゲーム消化したときにオフ状態に切り替えられる。RTフラグは、70ゲーム消化したとき、あるいはBB役の入賞に応じてオフ状態に切り替えられる。
【0053】
ゲームカウント手段46は、図1に示すごとく、SB役高確率遊技状態(第2の抽選状態)における消化ゲーム数をカウントする手段である。本例のゲームカウント手段46は、ゲームを消化するごとに1ゲームずつ加算するゲームカウンタを備えている。ゲームカウント手段46は、RTフラグがオフ状態からオン状態に切り替え設定されたときにゲームカウンタをゼロリセットして初期化する(図9中のステップS106参照。)。
【0054】
ここで、図8の状態移行チャートを参照して、スロットマシン1が実施する遊技状態が推移する様子を例示して説明する。なお、同図では、横軸に時間を規定し、縦方向上段からBBゲーム状態、SB役高確率遊技状態(第2の抽選状態)及び通常遊技状態(第1の抽選状態)の各遊技状態を配置してある。同図の状態移行チャートは、営業開始時等に実施する情報初期化により各状態フラグがオフ状態にリセットされた状態を開始点としたタイムチャート図である。それ故、同図では、まず、通常遊技状態からスタートしている。
【0055】
図8では、BB役の入賞に応じてBBフラグがオン状態(1)となってBBゲームが開始されると共に、このBBゲームの終了に応じてRTフラグがオン状態(1)となってSB役高確率遊技状態(第2の抽選状態)が開始される様子を示している。なお、ここで、図示は省略したが、BBゲームは、メダルを455枚払い出した時点で終了する。SB役高確率遊技状態は、70ゲームを消化するか、あるいはBB役の入賞に応じて終了する。同図では、2回目のSB役高確率遊技状態が、45ゲーム消化時点でのBB役入賞により終了している。
【0056】
次に、以上のように構成した本例のスロットマシン1の動作について、図9〜図11に示すフロー図に沿って説明する。図9は、SB役高確率遊技状態(第2の抽選状態)に対応するRTフラグを制御するRT処理の流れを示すフロー図である。図10は、内部当選役を抽選する抽選処理P1の流れを示すフロー図である。図11は、入賞役を判定する入賞処理P2の流れを示すフロー図である。
【0057】
まず、図9を用いて上記RT処理について説明する。ここでは、まず、ステップS101のごとく、電源投入あるいは設定値変更等による遊技情報の初期化が実施されたか否かを判断する。遊技情報が初期化された場合には、ステップS102のごとくRTフラグをオフ状態(ゼロ)に設定し、ステップS103のごとくスタートレバー62の操作を判断する。一方、遊技情報が初期化されていない場合(ステップS101)には、ステップS102を迂回する。
【0058】
スタートレバー62が操作された場合(ステップS103)には、図10を用いて後述する抽選処理P1を実施し、続いて図11を用いて後述する入賞処理P2を実施する。その後、ステップS104のごとく、BBゲームの終了条件が成立しているか、すなわちBBゲーム中の払出枚数が455枚に達しているか否かを判断する。BBゲームの終了条件が成立している場合には、ステップS105のごとくRTフラグをオン状態(1)に設定すると共に、ステップS106のごとくSB役高確率遊技状態(第2の抽選状態)の消化ゲーム数を計数するためのゲームカウンタをゼロリセットする。
【0059】
一方、BBゲームの終了条件が成立していない場合(ステップS104)には、ステップS115のごとくRTフラグのフラグ状態を判断する。RTフラグがオン状態(1)である場合には、ステップS116のごとくゲームカウンタを1ゲーム加算する。そして、ステップS117のごとく、SB役高確率遊技状態(第2の抽選状態)の消化ゲーム数を計数するゲームカウンタのカウンタ値が70ゲームに達したか否かを判断する。ゲームカウンタが70ゲームに達した場合には、ステップS118のごとくRTフラグをオフ状態(ゼロ)にリセットする。
【0060】
次に、図10を用いて抽選処理P1について説明する。ここでは、まず、ステップS201のごとく抽選用乱数を抽出する。そして、ステップS202のごとく抽出した乱数が10枚役の当選乱数である1878〜2418の範囲にあるか否かを判断する。抽出した乱数が1878〜2418の範囲にあれば、ステップS203のごとく10枚役の内部当選フラグである10枚役フラグをオン状態(1)に設定する。一方、抽出した乱数が1878〜2418の範囲にない場合には、ステップS203を迂回する。
【0061】
ステップS204では、SBゲームに対応するSBゲームフラグのフラグ状態を判断する。SBゲームフラグがオフ状態(ゼロ)である場合には、ステップS205のごとく抽出した乱数がBB役の当選乱数である0〜319の範囲にあるか否かを判断する。乱数が0〜319の範囲にある場合には、ステップS206のごとくBB役の内部当選フラグであるビッグボーナスフラグをオン状態(1)に設定する。抽出した乱数が0〜319の範囲にない場合(ステップS205)には、ステップS206を迂回する。
【0062】
さらに、ステップS207では、抽出した乱数がSB役の当選乱数である320〜1174のいずれかであるか否かを判断する。抽出した乱数が320〜1174の範囲にある場合には、ステップS208のごとくSB役の内部当選フラグであるSBフラグをオン状態(1)に設定し、ステップS209のごとくRTフラグの状態を判断する。RTフラグがオン状態(1)であれば、そのまま新たなゲームにおいて上記の処理を繰り返す。RTフラグがオフ状態(ゼロ)である場合には、ステップS230のごとくリプレイ役の内部当選フラグであるリプレイ役フラグをオン状態(1)に設定する。
【0063】
一方、上記ステップS204においてSBゲームフラグがオン状態(1)である場合には、ステップS215のごとく15枚役の内部当選フラグである15枚役フラグに1を設定すると共に、ステップS216のごとくSBゲームフラグをオフ状態(ゼロ)にリセットする。
【0064】
また、上記ステップS207において、抽出した乱数がSB役の当選乱数である320〜1174の範囲にない場合には、ステップS228のごとく抽出した乱数が1175〜1877の範囲にあるか否かを判断する。抽出した乱数が1175〜1877の範囲にある場合には、ステップS229のごとく、SB役高確率遊技状態(第2の抽選状態)に対応するRTフラグのフラグ状態を判断する。RTフラグがオン状態(1)である場合には、ステップS230のごとくリプレイ役の内部当選を表すリプレイ役フラグをオン状態(1)に設定する。
【0065】
次に、図11を用いて入賞処理P2について説明する。ここでは、まず、ステップS301のごとくストップボタン61の停止操作を検知したか否かを判断する。ストップボタン61の停止操作を検知した場合には、ステップS302のごとくリプレイ役の内部当選フラグであるリプレイ役フラグの状態を判断する。リプレイ役フラグがオン状態(1)である場合には、ステップS303のごとくリプレイ役図柄を引き込んで停止させることによりリプレイ役を入賞させ、後述するステップS304に移行する。
【0066】
上記ステップS302においてリプレイ役フラグがオフ状態(ゼロ)である場合には、ステップS313のごとくBB役の内部当選フラグであるBBフラグのフラグ状態を判断する。BBフラグがオン状態(1)である場合には、ステップS314のごとくBB役の入賞を判断する。BB役が入賞した場合には、ステップS315のごとくBBフラグをオフ状態(ゼロ)に設定し、後述するステップS304に移行する。
【0067】
上記ステップS313においてBBフラグがオフ状態(ゼロ)である場合には、ステップS324のごとくSB役の内部当選フラグであるSBフラグのフラグ状態を判断する。SBフラグがオン状態(1)である場合には、ステップS325のごとくSB役の入賞に応じて、ステップS326のごとくSBゲームフラグをオン状態(1)に設定し、後述するステップS304に移行する。
【0068】
上記ステップS324においてSBフラグがオフ状態(ゼロ)である場合には、ステップS335のごとく、15枚役の内部当選フラグである15枚役フラグのフラグ状態を判断する。15枚役フラグがオン状態(1)である場合には、ステップS336のごとく15枚役の入賞を発生させ、後述するステップS304に移行する。
【0069】
上記ステップS335において15枚役がオフ状態(ゼロ)である場合には、ステップS346のごとく10枚役の内部当選フラグである10枚役フラグのフラグ状態を判断する。10枚役フラグがオン状態(1)である場合には、ステップS347のごとく10枚役を入賞させ、次のステップS304に移行する。
ステップS304では、BBフラグ以外の内部当選フラグをオフ状態(ゼロ)に設定する。
【0070】
以上のように、本例のスロットマシン1によれば、第2入賞役であるリプレイ役の当選乱数を変動させることで、SB役の入賞確率を高めた上記SB役高確率遊技状態(第2の抽選状態)を発生させることができる。それ故、本例のスロットマシン1では、リプレイ役以外の第1入賞役(本例では、SB役。)の入賞確率の変動という新たな遊技性により遊技の興趣を高めることができる。
【0071】
なお、本例では、SB役高確率遊技状態に対応する上記第2の抽選状態、及び通常遊技状態に対応する上記第1の抽選状態において、リプレイ役当選乱数を独立して規定している。これに代えて、例えば、第1の抽選状態で使用する第1のリプレイ役当選乱数を0〜999、第2の抽選状態で使用する第2のリプレイ役当選乱数を500〜1499というように、一部の当選乱数が重複するように各リプレイ役当選乱数を規定しても良い。さらになお、例えば、第1のリプレイ役当選乱数を0〜999、第2のリプレイ役当選乱数を0〜499というように、第1のリプレイ役当選乱数の一部に当たるように第2のリプレイ役当選乱数を規定することもできる。
【0072】
さらに、本例では、リプレイ役の当選乱数の変動に応じて入賞確率が変動する第1入賞役をSB役に設定したが、リプレイ役以上の入賞価値(払出枚数が3枚以上)がある役であれば、SB役以外の他の役を設定しても良い。また、ボーナス役、あるいは第1の抽選状態から第2の抽選状態(SB役高確率遊技状態)への移行契機となる契機役と同時当選可能な役を払出枚数に関わらず、上記第1入賞役として設定することも良い。
さらになお、上記第2入賞役としては、本例のリプレイ役に代えて、2枚役や3枚役の小役等及びSB役等を設定しても良い。
【0073】
さらになお、本例では、SB役高確率遊技状態(第2の抽選状態)が終了するタイミングを、消化ゲーム数が70ゲームに達したタイミング、あるいはBB役が入賞したタイミングに設定している。上記タイミングとしては、本例のほか、例えば、第1入賞役の入賞時、レギュラーボーナス終了時、電源オン時、設定変更時、あるいは状態移行後における規定のゲーム回数が終了したとき等のタイミングを設定することもできる。
【0074】
(実施例2)
本例は、実施例1のスロットマシンを基にして、BB役の入賞確率が高い確変遊技状態を発生させるように構成した例である。この内容について、図12〜図17を利用して説明する。
本例のスロットマシンは、BB役の内部抽選を実施しない特別抽選状態であるSBゲームを設定することで、SB役高確率遊技状態である第2の抽選状態におけるBB役の入賞確率を抑制している。すなわち、本例では、SB役の入賞確率が低い第1の抽選状態が上記確変遊技状態となっている。このスロットマシンでは、実施例1のスロットマシンに対して、図12に示すごとく役の構成を変更すると共に、図13に示すごとく各リールの図柄配列を変更したうえ、さらに、第1の当選乱数テーブル(図14)、第2の当選乱数テーブル(図15)、SB当選乱数テーブル(図16)の構成を変更してある。
【0075】
図12に示すごとく、SB役の役図柄は、リプレイ役の役図柄である「R−R−R」に対して中リールの図柄のみ「黒りんご」に変更したものである。左リール及び右リールにおける図柄「R」の最大間隔は4図柄である。一方、中リールにおける図柄「R」及び図柄「黒りんご」の最大間隔は共に4図柄である。実施例1と同様、本例のスロットマシンでは、SB役の図柄に対してリプレイ役の図柄を優先的に引き込んで停止させるように構成してある。それ故、SB役とリプレイ役とが同時に内部当選した場合には、リプレイ役の図柄が引き込まれて停止してリプレイ役が入賞することになる。一方、SB役が単独で入賞した場合には、SB役の図柄が引き込まれて停止してSB役が入賞することになる。すなわち、本例のスロットマシンでは、SB役が単独で内部当選した場合には、必ずSBゲームが発生し得る。
【0076】
図14に示す第1の当選乱数テーブルは、内部抽選手段(図1中の符号42。)が実施する第1の抽選状態に適用するものである。図15に示す第2の当選乱数テーブルは、内部抽選手段が実施する第2の抽選状態に適用するものである。なお、本例のスロットマシンでは、実施例1とは異なり、第1の抽選状態に対応してオン状態(1)となるRTフラグを設定してある。
【0077】
上記各当選乱数テーブルでは、全乱数範囲のほぼ半分に当たる320〜33088の乱数範囲がSB役の当選乱数として規定されている。したがって、本例のスロットマシンでは、SB役が50%の確率で内部当選し得る。上記各当選乱数テーブルの相違点は、実施例1と同様、リプレイ役の当選乱数であるリプレイ役当選乱数にある。第1の当選乱数テーブルに規定した第1のリプレイ役当選乱数は、上記SB役の当選乱数を全て包含する320〜54933の乱数である。一方、第2の当選乱数テーブルに規定した第2のリプレイ役当選乱数は、上記SB役の当選乱数とは独立して規定した33089〜42067の乱数である。
【0078】
第1の当選乱数テーブルを適用する第1の抽選状態では、SB役が内部当選した際、リプレイ役が必ず内部当選することになる。それ故、第1の抽選状態では、SB役の入賞確率はゼロ%に設定される。一方、第2の当選乱数テーブルを適用する第2の抽選状態では、50%という高確率で内部当選するSB役が、必ず単独で内部当選し得る。さらに、上記のごとく本例のスロットマシンでは、単独で内部当選したSB役が必ず入賞し得る。そのため、第2の抽選状態では、SB役の入賞確率がほぼ50%となり、当該SB役の入賞に伴うSBゲームの占有割合が全ゲームに対して約50%となる。
【0079】
図16に示すSB当選乱数テーブルは、SB役が入賞した次のゲームで実施するSBゲームに適用するものである。このSB当選乱数テーブルは、実施例1と相違し、遊技者側に不利となるように構成してある。すなわち、入賞役である15枚役及び2枚役の当選乱数の数が第1及び第2の当選乱数テーブルと全く同じである一方、BB役及びリプレイ役の当選乱数が全く規定されておらず、ハズレ乱数に置き換えられている。このSB当選乱数テーブルを適用する本例のSBゲームは、BB役の内部抽選が実施されずBB役が内部当選する確率がゼロ%であって、かつ、リプレイ役を含めた小役等の入賞によるメダルの増加も期待できない遊技者側にとって不利な遊技となっている。なお、本例のスロットマシンでは、遊技者に告知せずにSBゲームを発生させている。
【0080】
本例のスロットマシン1における第2の抽選状態では、全ゲーム中の約半分がBB役の内部抽選を実施しないSBゲームとなる。それ故、この第2の抽選状態は、第1の抽選状態と比べてBB役の入賞確率が約半分に設定される。つまり、本例のスロットマシンでは、第1の抽選状態がBB役の入賞確率を高く設定した確変遊技状態となり、SB役高確率遊技状態である第2の抽選状態がBB役の入賞確率が低い状態となり得る。
【0081】
次に、以上のように構成した本例のスロットマシンの動作について、図17に示すフロー図に沿って説明する。図17は、抽選処理P1の流れを示すフローである。
ここでは、まず、ステップS401のごとく、抽選用の乱数を抽出する。そして、ステップS402のごとく、抽出した乱数が15枚役の当選乱数である54934〜61488の範囲にあるか否かを判断する。抽出した乱数が54934〜61488の範囲にある場合には、ステップS403のごとく15枚役の内部当選フラグである15枚役フラグをオン状態(1)に設定し、ステップS404へ移行する。一方、抽出した乱数が2枚役の当選乱数である61489〜62144の範囲にある場合(ステップS413)には、ステップS414のごとく2枚役の内部当選フラグである2枚役フラグをオン状態(1)に設定する。
【0082】
その後、ステップS404では、SBゲームに対応するSBゲームフラグのフラグ状態を判断する。SBゲームフラグがオフ状態(ゼロ)である場合には、ステップS405のごとく抽出した乱数がBB役の当選乱数である0〜319の範囲にあるか否かを判断する。抽出した乱数がこの範囲にある場合には、ステップS416のごとくBB役の内部当選を表すBBフラグをオン状態(1)に設定する。
【0083】
抽出した乱数が0〜319の範囲でない場合(ステップS405)には、ステップS406のごとく抽出した乱数がSB役の当選乱数である320〜33088の範囲にあるか否かを判断する。抽出した乱数が320〜33088の範囲にある場合には、ステップS407のごとくSB役の内部当選フラグであるSBフラグにオン状態(1)を設定する。一方、抽出した乱数が320〜33088でない場合には、S407を迂回する。
【0084】
ステップS408では、抽出した乱数が320〜54933の範囲にあるか否かを判断する。抽出した乱数が320〜54933の範囲である場合には、ステップS409のごとく、確変遊技状態(第1の抽選状態)に対応するRTフラグのフラグ状態を判断する。RTフラグがオフ状態(0)、すなわち第2の抽選状態である場合には、図15に示す第2の当選乱数テーブルに従ってリプレイ役フラグをオン状態(1)に設定する。一方、RTフラグがオン状態(1)、すなわち確変遊技状態(第1の抽選状態)である場合(ステップS409)には、ステップS420のごとく抽出した乱数を判断し、上記第2のリプレイ役当選乱数の範囲にあるとき、ステップS410のごとくリプレイ役フラグをオン状態(1)に設定する。
【0085】
以上のように、本例のスロットマシンによれば、第1入賞役であるSB役の入賞確率を変動させることで、単位ゲーム当たりのBB役の入賞確率の変動を実現している。すなわち、本例のスロットマシンは、上記第1の抽選状態を実施することにより、BB役の入賞確率が高い確変遊技状態を発生し得るという射幸性を高めた遊技機である。
なお、その他の構成及び作用効果については、実施例1と同様である。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】実施例1における、スロットマシンの機械的な構成を示すブロック図。
【図2】実施例1における、スロットマシンの外観を示す正面図。
【図3】実施例1における、スロットマシンの役、役図柄、メダル払出枚数を示す説明図。
【図4】実施例1における、リールの図柄配列を展開して示す展開図。
【図5】実施例1における、第1の当選乱数テーブルを示す説明図。
【図6】実施例1における、第2の当選乱数テーブルを示す説明図。
【図7】実施例1における、SB当選乱数テーブルを示す説明図。
【図8】実施例1における、スロットマシンの遊技状態が推移する様子を示す状態推移チャート。
【図9】実施例1における、RT処理の流れを示すフロー図。
【図10】実施例1における、抽選処理の流れを示すフロー図。
【図11】実施例1における、入賞処理の流れを示すフロー図。
【図12】実施例2における、スロットマシンの役、役図柄、メダル払出枚数を示す説明図。
【図13】実施例2における、リールの図柄配列を展開して示す展開図。
【図14】実施例2における、第1の当選乱数テーブルを示す説明図。
【図15】実施例2における、第2の当選乱数テーブルを示す説明図。
【図16】実施例2における、SB当選乱数テーブルを示す説明図。
【図17】実施例2における、抽選処理の流れを示すフロー図。
【符号の説明】
【0087】
1 スロットマシン
2 図柄表示手段(リール)
20 図柄
3 制御基板
41 フラグ制御手段
42 内部抽選手段
43 遊技状態切替手段
45 表示制御手段
46 ゲームカウント手段
47 当選乱数記憶手段
48 乱数抽出手段
49 入賞役判定手段
61 ストップボタン
62 スタートレバー
【出願人】 【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
【出願日】 平成19年2月19日(2007.2.19)
【代理人】 【識別番号】100129654
【弁理士】
【氏名又は名称】大池 達也


【公開番号】 特開2008−200219(P2008−200219A)
【公開日】 平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願番号】 特願2007−38649(P2007−38649)