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【発明の名称】 弾球遊技機
【発明者】 【氏名】北畠 和典

【要約】 【課題】可動役物を搭載した弾球遊技機において、技術介入性の観点から遊技者の興趣を高めるための技術を提供する。

【解決手段】ぱちんこ遊技機おいては、単位遊技の開始ごとに回転体35が時計回りにて回転運動を開始する。回転体35周辺の構成からその回転体35が時計回りに回転すると遊技球はアウト領域38へ案内され、反時計回りに回転すると特定領域36へ案内されるのは一目瞭然である。遊技者が役物制御用入球口37への遊技球の入球を狙い、それによって遊技球が役物制御用入球口37へ入球すると、回転体35が反時計回りに反転する。このため、その後に遊技球が大入賞口32に入賞すれば遊技球は特定領域36を通過し、特別遊技の継続が保証される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な入球口と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、落入した遊技球を遊技者に相対的に有利となる方向と不利となる方向のいずれかに案内する回転体と、
前記入球口への遊技球の入球を検出する入球検出装置と、
前記回転体を一定方向に繰り返し回転運動させるとともに、前記入球口への遊技球の入球が検出されたときに、前記回転体の回転運動の動作を変更させる役物制御手段と、
を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
【請求項2】
前記役物制御手段は、前記入球口への遊技球の入球が検出されたときには、前記回転体の回転方向を反転させることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
【請求項3】
前記役物制御手段は、前記入球口への遊技球の入球が検出されたときには、所定の終了条件が満たされるまで通常時よりも前記回転体を遊技者に有利となる方向に回転運動させることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
【請求項4】
前記役物制御手段は、前記入球口への遊技球の入球が検出されたときに、所定のタイミングで前記回転体の動作を一時停止させて遊技者に有利となる状態に保持することを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
【請求項5】
前記入球口が、前記遊技領域において遊技球の発射強度によってその遊技球を打ち分けられる位置に複数設けられ、
前記役物制御手段は、一方の入球口への遊技球の入球が検出されたときに、前記回転体を一方向に回転動作させ、他方の入球口への遊技球の入球が検出されたときには、前記回転体を前記一方向とは逆方向に回転動作させること、
を特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
【請求項6】
前記回転体が前記遊技領域の所定位置に複数設けられ、
前記役物制御手段は、各回転体をそれぞれに定められた一定方向に繰り返し回転運動させるとともに、前記入球口への遊技球の入球が検出されたときには、各回転体の回転運動の動作を変更させて各回転体を経由する一つの通路を形成させ、遊技球を遊技者に有利となる方向に案内させることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
【請求項7】
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置と、
遊技者に有利な特別遊技を実行するための条件である作動条件を保持する作動条件保持手段と、
前記始動口に遊技球が入球したときに前記作動条件が成立したと判定し、前記可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態に変化させることにより前記特別遊技の第1段階を実行し、その第1段階において前記可変入球装置内の特定領域へ遊技球が入球した場合に前記特別遊技の第2段階への移行条件が成立したと判定し、前記可変入球装置の遊技球の受け入れ状態を遊技者に有利な状態に保持する特別遊技実行手段と、
を備え、
前記回転体は、前記可変入球装置の入口と前記特定領域との間に設けられ、
前記役物制御手段は、前記入球口への遊技球の入球が検出されたときには、所定の終了条件が満たされるまで通常時よりも前記回転体に落入した遊技球が前記特定領域へ入球する確率が高くなる方向に前記回転体の回転運動を変更させることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
【請求項8】
前記遊技領域に設けられ、入球した遊技球を目的の方向に導く案内部と前記目的の方向以外の方向に流出させる排出部とを有する通路を備え、
前記役物制御手段は、通常時においては前記回転体に落入した遊技球を前記排出部に導出する方向に前記回転体を回転運動させる一方、前記入球口への遊技球の入球が検出されたときには、所定の終了条件が満たされるまで前記回転体に落入した遊技球を前記案内部へ導出する方向に前記回転体の回転運動を変更させることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ぱちんこ遊技機等の弾球遊技機に関し、特に弾球遊技機の遊技性を向上させるための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、弾球遊技機として様々な機種のぱちんこ遊技機が親しまれている。たとえば、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機は、遊技盤上に設けられた始動入賞口への入球を契機として抽選を行うとともに図柄を変動表示させる。その図柄が大当たりを示す態様にて停止すると大入賞口が拡開し、遊技状態が通常遊技から特別遊技へ移行する。また、従来にいう第2種ぱちんこ遊技機は、始動入賞口への入球を契機として大入賞口が拡開する。そして、大入賞口内のVゾーンとよばれる特定領域を遊技球が通過したときに大当たりとなり、遊技状態が特別遊技に移行する。いずれのぱちんこ遊技機においても、通常遊技から特別遊技へ移行すると、賞球数の多い大入賞口が開放状態となる。一般的な遊技者は、多くの賞球を獲得するために遊技状態を特別遊技に移行させることを主たる目的として遊技を行う(たとえば、特許文献1,2参照)。
【0003】
このようなぱちんこ遊技機は、遊技者の期待感や興趣を高めるための様々な工夫がなされている。可動役物と呼ばれ機械的に動作する構造体の利用がその一つである。もともと第2種ぱちんこ遊技機においては、その大入賞口の入口と特定領域との間に遊技球の動きに影響を与える可動役物が設置されているものが多い。大入賞口に入賞した遊技球は、その可動役物によって特定領域または非特定領域に振り分けられる。遊技球が特定領域を通過するか否かは大入賞口への入球タイミングや運に大きく左右される。その入球タイミングについては遊技者側である程度調整可能であるため、その意味では比較的技術介入性があり、それが遊技者の興趣を高める一因にもなっている。一方、近年では第2種ぱちんこ遊技機以外の機種においてもこのような可動役物を設置したものが現れている。
【特許文献1】特開2003−230714号公報
【特許文献2】特開平7−275451号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、ぱちんこ遊技機の中には遊技者による入球タイミングの調整によりその遊技の進行をある程度有利に導けるものもあるが、より技術介入性を高めることができれば、遊技者の興趣も一層高められる可能性がある。発明者は、可動役物それ自体の動きに遊技者の遊技技術を介入させることで、それが実現できるとの考えに想到した。
【0005】
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、可動役物を搭載した弾球遊技機において、技術介入性の観点から遊技者の興趣を高めるための技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な入球口と、遊技領域の所定位置に設けられ、落入した遊技球を遊技者に相対的に有利となる方向と不利となる方向のいずれかに案内する回転体と、入球口への遊技球の入球を検出する入球検出装置と、回転体を一定方向に繰り返し回転運動させるとともに、入球口への遊技球の入球が検出されたときに、回転体の回転運動の動作を変更させる役物制御手段と、を備える。
【0007】
ここでいう「入球口」は、その入球により賞球を伴うものでもよいし、賞球を伴わずに単に遊技球が通過するものであってもよい。また、「繰り返し回転運動」とは、連続的な回転運動であってもよいし、一時的な停止があってもよい。あるいは、所定の周期で行われる間欠的な回転運動であってもよい。さらに、「回転運動の動作を変更させる」とは、後述のように回転体が一方向に回転している場合にこれを反転させるものでもよいし、連続回転している場合にこれを一時停止させるものでもよい。
【0008】
この態様によれば、回転体が一定方向に回転運動するため、遊技者は入球口への次の入球があるまでその回転体の回転動作を予測することができる。つまり、現状の回転体の動作が遊技者にとって有利であるか不利であるかを認識することができる。このため、回転体が不利となる方向に回転している場合には、入球口へ入球させることにより、回転体の回転動作を有利な方向に変更することができる。遊技者は、現状の遊技状態を把握してその遊技状況に応じて入球口への入球を狙うかどうかを決めることができる。すなわち、この態様では遊技者による状況判断と遊技技術とが共に遊技の進行の有利/不利に反映される。その意味で技術介入性が高く、遊技者の興趣を高め得る。
【0009】
役物制御手段は、入球口への遊技球の入球が検出されたときには、回転体の回転方向を反転させてもよい。ここでいう「反転」動作は、入球口への最初の入球により一度だけ行われるものでもよいし、入球口への入球ごとに繰り返されるものであってもよい。
【0010】
この態様によれば、遊技者は、回転体の回転方向が不利な方向であると判断したときに、入球口への入球を狙ってその回転体の動作を反転させることで、遊技状態を有利に導くことができる。回転体の特定の回転位置が有利となる場合には、その特定位置に向けて回転体の反転動作を繰り返させるように、入球口への入球状態を調整することもできる。後者の場合には、技術介入性がより高められる。
【0011】
役物制御手段は、入球口への遊技球の入球が検出されたときには、所定の終了条件が満たされるまで通常時よりも回転体を遊技者に有利となる方向に回転運動させてもよい。「所定の終了条件」とは、回転体を有利となる方向に回転運動させることができる期間の終了条件を意味する。言い換えれば、その期間内であれば回転体を有利となる方向に回転運動させるチャンスが繰り返し発生され得ることになる。
【0012】
役物制御手段は、入球口への遊技球の入球が検出されたときに、所定のタイミングで回転体の動作を一時停止させて遊技者に有利となる状態に保持してもよい。この態様では、回転体が連続的あるいは間欠的に動作する場合に、入球口への入球により回転体を有利な状態で一時停止させることにより、遊技球が有利な方向に案内される。
【0013】
入球口は、遊技領域において遊技球の発射強度によってその遊技球を打ち分けられる位置に複数設けられてもよい。そして、役物制御手段は、一方の入球口への遊技球の入球が検出されたときに、回転体を一方向に回転動作させ、他方の入球口への遊技球の入球が検出されたときには、回転体を一方向とは逆方向に回転動作させてもよい。
【0014】
この場合、複数の入球口は、遊技領域において一方に向かった遊技球が他方には入球できない程度に離れた位置にそれぞれ設けられるとよい。たとえば左右に離れていてもよいし、上下に離れていてもよい。
【0015】
この態様によれば、遊技者が意図的に遊技球の発射強度を調整することにより、その遊技球を狙いどおりの方向に導き、その方向にある入球口に入球させやすくなる。つまり、遊技球を打ち分けることにより回転体の回転方向を意図したとおりに制御できる。その打ち分ける技術により遊技を有利に導く可能性が左右されるため、技術介入性がより高められる。
【0016】
回転体が遊技領域の所定位置に複数設けられ、役物制御手段は、各回転体をそれぞれに定められた一定方向に繰り返し回転運動させるとともに、入球口への遊技球の入球が検出されたときには、各回転体の回転運動の動作を変更させて各回転体を経由する一つの通路を形成させ、遊技球を遊技者に有利となる方向に案内させてもよい。
【0017】
ここでいう「複数の回転体」は、遊技領域において互いに隣接配置されてもよいし、遊技領域の互いに離れた位置に配置されてもよい。また、入球口への入球により、複数の回転体の全ての動作が同時に変更されてもよいし、複数の回転体のいずれかの動作が順次変更されるようにしてもよい。
【0018】
この態様によれば、回転体が複数設けられるため、それらの協働による動きのバリエーションを豊富に創出することができ、それに応じた技術介入性の程度も様々に異ならせることができる。その結果、遊技者の興趣を一層高め得る。
【0019】
当該弾球遊技機は、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の受け入れ状態が遊技者に有利な状態に変化可能な可変入球装置と、遊技者に有利な特別遊技を実行するための条件である作動条件を保持する作動条件保持手段と、始動口に遊技球が入球したときに作動条件が成立したと判定し、可変入球装置の受け入れ状態を遊技者に有利な状態に変化させることにより特別遊技の第1段階を実行し、その第1段階において可変入球装置内の特定領域へ遊技球が入球した場合に特別遊技の第2段階への移行条件が成立したと判定し、可変入球装置の遊技球の受け入れ状態を遊技者に有利な状態に保持する特別遊技実行手段と、を備えてもよい。
【0020】
そして、回転体が可変入球装置の入口と特定領域との間に設けられ、役物制御手段が、入球口への遊技球の入球が検出されたときには、所定の終了条件が満たされるまで通常時よりも回転体に落入した遊技球が特定領域へ入球する確率が高くなる方向に回転体の回転運動を変更させるようにしてもよい。
【0021】
この態様は、従来にいう第2種ぱちんこ遊技機の構成に対応し得るものであり、回転体の回転動作により遊技球の特定領域への入球確率が左右される。つまり、入球口へ入球させるという遊技技術の良否が特別遊技を継続させるか否かを大きく左右する。ただし、入球口への入球がなされれば、少なくとも終了条件が満たされるまでは可変入球装置への入球タイミングにかかわらず特定領域への入球確率が高まる。このため、遊技者は、まず入球口への入球を狙い、その後に可変入球装置への入球を狙うという手順で遊技を有利に進めることができる。
【0022】
当該弾球遊技機は、遊技領域に設けられて、入球した遊技球を目的の方向に導く案内部と目的の方向以外の方向に流出させる排出部とを有する通路を備えてもよい。そして、役物制御手段は、通常時においては回転体に落入した遊技球を排出部に導出する方向に回転体を回転運動させる一方、入球口への遊技球の入球が検出されたときには、所定の終了条件が満たされるまで回転体に落入した遊技球を案内部へ導出する方向に回転体の回転運動を変更させてもよい。
【0023】
ここでいう「目的の方向」は、たとえば特別遊技の継続性を左右する特定領域への方向であってもよいし、その入球が遊技を進行させる契機となる始動口等への方向であってもよい。
【0024】
この態様によれば、回転体の回転動作により遊技球が目的の方向へ導かれるか否かが左右される。言い換えれば、遊技者の技量によって遊技球を目的の方向に有利に導くことができるため、技術介入性を一層高めることができる。
【0025】
なお、以上の構成要素の任意の組に合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0026】
本発明の弾球遊技機によれば、弾球遊技機の図柄変動期間における遊技性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
[実施例1]
以下、本発明の実施例1について、図面を参照しながら説明する。
図1は、ぱちんこ遊技機10の前面側における基本的な構造を示す。
ぱちんこ遊技機10は、主に遊技機枠と遊技盤面で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、上球皿15、下球皿16、発射ハンドル17を含む。外枠11は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。スピーカ152は遊技状態に応じて音声を出力する。
【0028】
透明板13は、ガラスなどにより形成される遊技盤の遊技領域を透視可能な板である。扉14は、透明板13を支持する。扉14は、図示しないヒンジ機構により前枠12へ開閉可能に取り付けられる。上球皿15は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿16への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿16は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。遊技者が発射ハンドル17を回動させると遊技球が発射される。
【0029】
図2は、ぱちんこ遊技機10の背面側における基本的な構造を示す。
電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板41は、ぱちんこ遊技機10の賞球制御等、遊技動作全般を処理する。サブ基板49は、液晶ユニット42を備え、図柄表示装置における表示内容を制御する。セット基盤39は、賞球タンク44や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44から供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基板45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46は、上球皿15の貯留球を遊技領域へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
【0030】
図3は、遊技領域の構造を示す正面図である
遊技盤70は、外レール20と内レール22により区画された遊技領域24上に第2種始動入賞口(以下、「始動口」という)28a〜c、大入賞口32、一般入賞口33、役物制御用入球口37、アウト口26、および各種遊技効果ランプ78を含む。役物制御用入球口37は、遊技領域24において一般入賞口33と反対側、つまり大入賞口32の右側領域に配設されている。この役物制御用入球口37は、特別遊技を継続させるか否かを左右する重要な役割を果たすが、その内容については後に詳述する。遊技領域24には複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。各種遊技効果ランプ78は、その点滅により演出または装飾としての役割を果たす。
【0031】
始動口28a〜cに遊技球が落入すると大入賞口32が開放される。ここで、大入賞口32が開放される回数は始動口28a〜cのいずれに遊技球が落入したかで異なる。その開放回数の割り当ては、始動口28aに対して2回の開放回数が割り当てられ、始動口28bおよびcに対してそれぞれ1回の開放回数が割り当てられる。始動口28a〜cのそれぞれは、遊技球の落入を検出する始動入賞検出器30a〜cのそれぞれを含む。始動入賞検出器30aが始動口28aへの遊技球の落入を検出すると大入賞口32が2回開放され、始動入賞検出器30bまたはcが始動口28bまたはcへの遊技球の落入を検出すると大入賞口32が1回開放される。
【0032】
大入賞口32は、遊技球が落入可能な複数の開閉部、すなわち第1開閉部102および第2開閉部104をもつ可変入球装置であり、遊技領域24における所定の位置に設けられる。大入賞口32は、第1開閉部102および第2開閉部104を拡開させてその入口を開放させる大入賞口ソレノイド66をさらに有する。大入賞口32の内側には、大入賞口32に入賞して落下した遊技球の進行を特定領域36への方向またはアウト領域38(「非特定領域」に該当する)への方向に案内可能な円板状の回転体35が設けられている。アウト領域38は、そのまま遊技領域24に開放されていてもよいし、たとえば遊技盤面の背面に設けられた通路につながり、遊技球を遊技領域24から排出するようにしてもよい。
【0033】
大入賞口32には、その2つの入口につながる通路131の中央部と下方で連通する円形の役物収容部132が形成されている。通路131は、その各開閉部よりの外側部分が平坦路134となっており、中央寄りの内側部分が傾斜路135となっている。このため、第1開閉部102または第2開閉部104から入球した遊技球(破線参照)は、その入球状態によっては平坦路134にて前後に落下してアウト球になり得る。遊技球がその平坦路134をうまく通過すれば、傾斜路135により役物収容部132側へと導かれ得る。
【0034】
役物収容部132には回転体35が回転可能に収容配置されている。役物収容部132は、その下端部で分岐しており、その分岐した一方が特定領域36に連通し、他方がアウト領域38に連通している。回転体35は、その外周部に遊技球を保持可能な複数(本実施例では3つ)の保留部100を有する。各保留部は、半径方向外向きに開口するように半円状に切り欠かれて形成され、回転体35の周方向に等間隔に配置されている。この回転体35は、たとえばステッピングモータ等の回転駆動モータ72を有し、遊技盤面に垂直に設けられた回転軸を中心に時計回りまたは反時計回りに回転する。保留部100に保留された遊技球は、回転体35が反時計回りに回転すると特定領域36へ導かれ、回転体35が時計回りに回転するとアウト領域38へ導かれる。特定領域36は、大入賞口32の内部に設けられたいわゆるVゾーンとも呼ばれる領域であり、特定領域36を遊技球が通過すると特別遊技を構成する単位遊技が実行される契機となる。すなわち、特定領域36への遊技球の入球が特別遊技の開始または継続の契機となる。一方、アウト領域38に案内された遊技球は、大入賞口32の外部に排出される。
【0035】
なお、大入賞口32への遊技球の入球状況によって遊技球が保留部100の上方に滞留しないよう、役物収容部132のやや上方には、遊技球よりもやや大きな長円形状の排出孔133が設けられている。この排出孔133は、遊技球が傾斜路135から保留部100へ保留されるときにはこれを落入させることはないが、既に保留部100に遊技球が保留されているときに後続の遊技球がこれに重なると、その後続の遊技球についてのみ落入させるような位置および大きさに形成されている。このため、遊技球が通路131の中央に集まっても、回転体35へ落入できるのは1つのみであり、その他は排出孔133を介して大入賞口32の背面側に抜ける。
【0036】
大入賞口32の上部には、特別遊技における単位遊技の継続回数や継続上限回数、特別遊技中の始動口28への落入球数を示す保留球数、保留球に対応して実行される抽選の結果を示す図柄変動、といった内容を表示させるための液晶ディスプレイからなる表示器52が設けられている。特定領域通過検出器54は、遊技球による特定領域36の通過を検出するためのセンサである。
【0037】
一般入賞口33は、遊技球の入球を検出する入球検出装置68を含む。役物制御用入球口37は、遊技球の入球を検出する入球検出装置69を含む。各入球検出装置は、遊技球の入球を検出するためのセンサである。
【0038】
遊技者が発射ハンドル17を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿15に貯留された遊技球が1球ずつ内レール22と外レール20に案内されて遊技領域24へ発射される。遊技者が発射ハンドル17の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域24の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口33や始動口28a〜c、大入賞口32の各入賞口へ落入するとその入賞口の種類に応じた賞球が上球皿15または下球皿16に払い出される。一般入賞口33等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口26に流入した遊技球はアウト球として処理される。
【0039】
始動口28に遊技球が入賞すると、大入賞口ソレノイド66が作動して第1開閉部102および第2開閉部104が所定時間、たとえば2秒間開放される。その間、開放された第1開閉部102および第2開閉部104の開口部分を遊技球が通過すれば大入賞口32への入球となる。このとき、回転体35は時計回りまたは反時計回りに回転しているので、保留部100が上方を向いている間だけ遊技球が保留部100に落下可能となる。遊技球が保留部100に落下した場合、回転体35が時計回りに回転していれば遊技球はアウト領域38へ入球し、回転体35が反時計回りに回転していれば遊技球は特定領域36へ入球する。遊技球が特定領域36に入球すると、いわゆる大当たりとして特別遊技が開始される。
【0040】
特別遊技は、1回以上の単位遊技で構成され、単位遊技が実行されるたびに第1開閉部102および第2開閉部104が複数回開閉される。1回の単位遊技において第1開閉部102および第2開閉部104が複数回開放される間に、大入賞口32に遊技球が規定球数、たとえば10個入球するか、または開閉回数が規定回数、たとえば18回に到達したときに、第1開閉部102および第2開閉部104の開閉はいったん停止される。本実施例において、回転体35は、役物制御用入球口37への入球状態にも関連して回転運動するように制御される。その詳細については後述する。
【0041】
回転体35の回転によってその遊技球が特定領域36に入球すれば次の単位遊技に移行し、特別遊技が継続される。一方、遊技球がアウト領域38に入球した場合や、遊技球が大入賞口32に入球せず保留部100に保留されなかった場合等、特定領域36に遊技球が入球しなかった場合は、その単位遊技の終了をもって特別遊技は終了となる。単位遊技の継続回数には上限が設定される。たとえば、特別遊技の開始にあたり、1回、7回、15回のうちいずれかが継続上限回数として乱数による抽選で選択される。
【0042】
後述する大入賞口開閉制御手段は、所定の開放条件が満たされた場合に大入賞口32の第1開閉部102および第2開閉部104を開放させる。所定の開放条件は、通常遊技において大入賞口32が開閉されていない間に遊技球が始動口28へ入賞すること、通常遊技において開放された大入賞口32内の特定領域36に遊技球が通過すること、特別遊技において遊技球が特定領域36を通過すること、のいずれかである。
【0043】
一方、以下列挙するような不利益状態では開放条件を満たさず、大入賞口開閉制御手段は第1開閉部102および第2開閉部104を開放しない。たとえば、通常遊技においては大入賞口32の開閉中に遊技球が始動口28へ入賞した場合と、開放された大入賞口32に遊技球の入球がなかった場合が該当する。また、特別遊技において遊技球が始動口28へ入賞した場合と、遊技球が特定領域36を通過せず特別遊技の継続に失敗した場合が該当する。
【0044】
単位遊技の実行中において、大入賞口32への入球数が規定球数に到達した場合、または単位遊技における第1開閉部102および第2開閉部104の開閉回数が規定回数に到達したとき、単位遊技はいったん終了される。この単位遊技中に特定領域36への入球があれば、新たな単位遊技が開始される。特定領域36への入球は、特定領域通過検出器54により検出される。単位遊技の継続回数が継続上限回数に達した場合、または、遊技球が特定領域36へ入球せずいわゆるパンクとなった場合に、特別遊技が終了する。
【0045】
図4は、ぱちんこ遊技機10における遊技を制御する構成を中心とした基本的な機能ブロック図である。
大入賞口32、始動口28、一般入賞口33、役物制御用入球口37、回転体35、各種遊技効果ランプ78、遊技制御装置60との間は電気的に接続されている。遊技制御装置60は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROM、演算処理や制御処理に用いるCPUやRAM等の素子で実現でき、ソフトウエア的には画像処理機能、制御機能、乱数発生機能等のプログラムによって実現されるが、本図ではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウエア、ソフトウエアの組合せによっていろいろな形で実現できる。
【0046】
遊技制御装置60は、入球判定手段80、大入賞口開閉制御手段82、表示制御手段84および特別遊技制御手段88および役物制御手段94を有する。入球判定手段80は、大入賞口32の特定領域通過検出器54、始動口28a〜cの始動入賞検出器30a〜c、一般入賞口33の入球検出装置68、役物制御用入球口の入球検出装置69から遊技球が入球した旨の情報を取得し、その情報に基づいて入賞の有無を判定する。大入賞口開閉制御手段82は、遊技状態が所定の条件を満たしたときに、第1開閉部102および第2開閉部104を開放させる。すなわち、通常遊技においては大入賞口32が開閉していないタイミングで遊技球が始動口28に入賞したときに、大入賞口開閉制御手段82は、第1開閉部102および第2開閉部104を所定の開放時間にて所定回数開放させる。
【0047】
本実施例では、始動口28a〜cのそれぞれにあらかじめ割り当てられた回数にて開放させる。特別遊技においては遊技球が特定領域36に入球したときに、次の単位遊技として第1開閉部102および第2開閉部104を規定回数開放させる。表示制御手段84は、表示器52における表示を制御する情報表示制御手段86を含む。
【0048】
特別遊技制御手段88は、通常遊技から特別遊技へ移行すべきか否か、あるいは特別遊技を継続するか否かを判定するとともに、特別遊技の実行を制御する。特別遊技制御手段88は、作動条件保持手段90、特別遊技実行手段92および特別遊技賞球制御手段110を含む。特別遊技実行手段92は、通常遊技において大入賞口32へ入賞した遊技球が特定領域36を通過したときに、特別遊技への移行を決定してこれを実行する。
【0049】
作動条件保持手段90は、特別遊技を実行するための条件である作動条件を保持する。本実施例では、遊技球が特定領域36を通過すること、つまり特定領域通過検出器54が遊技球の通過を検出したことが作動条件となる。
【0050】
特別遊技実行手段92は、特定領域36を遊技球が通過したときに、特別遊技として1回以上の単位遊技を実行する。単位遊技中において、特別遊技実行手段92は、大入賞口開閉制御手段82による第1開閉部102および第2開閉部104の開閉を制御する。特別遊技実行手段92は、単位遊技が継続されるたびにその継続回数を計数する。その継続回数は表示制御手段84により表示器52へ表示される。また、特別遊技実行手段92は、単位遊技において遊技球が特定領域36を通過した場合には次の単位遊技を開始させて特別遊技を継続させる。特別遊技実行手段92は、単位遊技において遊技球が特定領域36を通過しなかった場合には、その単位遊技の終了をもって特別遊技を終了させる。単位遊技の継続回数が継続上限回数に達したときは、その単位遊技の終了をもって特別遊技を終了する。
【0051】
特別遊技賞球制御手段110は、賞球を制御するために各種の処理を実行する。特別遊技賞球制御手段110は、入賞個数計数手段112、規定球数設定手段114、未入球数計算手段116、未入球数累計手段118および継続上限回数設定手段120を含む。入賞個数計数手段112は、開放された大入賞口32へ遊技球が入賞した個数を計数する。
【0052】
規定球数設定手段114は、単位遊技における規定球数を設定する。通常、規定球数は10球に設定される。特別遊技における大入賞口32は、その開放が規定回数、たとえば18回に達するか、あるいは遊技球が大入賞口32へ規定球数以上入賞したときに開閉が停止され、単位遊技ごとにその複数回の開閉を繰り返す。規定球数設定手段114は、この規定球数を変化させる。これは、後に詳述する未入球数に基づいて賞球を払い戻すためである。特別遊技実行手段92は、規定球数設定手段114にて設定された規定球数に基づいて単位遊技を実行する。
【0053】
未入球数計算手段116は、単位遊技における未入球数を算出する。たとえば、規定球数が10球であるときに、遊技球が大入賞口に7球しか入賞しないうちに大入賞口の開閉回数が規定回数に達したとする。このとき、未入球数計算手段116は未入球数を10−7で3球として算出する。すなわち、未入球数計算手段116は単位遊技において入賞が想定される遊技球数から実際に入賞した遊技球数を減算した数を未入球数として計算する。
【0054】
未入球数累計手段118は、特別遊技において未入球数を累計する。未入球数累計手段118は、各単位遊技について未入球数計算手段116が計算した未入球数を合計して、特別遊技における未入球数を累計する。以下、このように累計された未入球数のことを「総未入球数」とよぶ。すなわち、未入球数累計手段118は総未入球数を計算する。継続上限回数設定手段120は、特別遊技を構成する単位遊技の継続上限回数を1回から15回の範囲内で決定する。継続上限回数設定手段120は、継続上限回数として、たとえば、1回、7回、15回のうちいずれかを乱数による抽選で選択する。決定された継続上限回数は、表示制御手段84により表示器52へ表示される。また、後述するように、総未入球数に基づいて賞球を払い出すことを目的として、継続上限回数設定手段120は継続上限回数を変化させる。特別遊技実行手段92は、継続上限回数設定手段120により設定された継続上限回数に基づいて特別遊技を終了させるか否かを判定する。
【0055】
役物制御手段94は、回転駆動モータ72を駆動制御して回転体35を一定方向に繰り返し回転運動させる一方、役物制御用入球口37への遊技球の入球が検出されたときに、回転体35の回転運動の動作を変更させる。それにより、特別遊技への移行確率を変える。この役物制御手段94による回転体35の制御方法については後に詳述する。
【0056】
以下、本実施例における特徴的な機能および動作を説明する。
本実施例の役物制御手段94は、回転駆動モータ72を駆動して回転体35の回転動作を制御する。役物制御用入球口37への遊技球の入球が検出されると、役物制御手段94は、回転体35を回転方向を制御して保留された遊技球を特定領域36へと案内する。
【0057】
図5は、役物制御手段による回転体の制御方法を表す説明図である。同図は、図3における回転体35の周辺部分を拡大表示したものであり、(a)〜(b)は回転体35の動作過程を示している。
【0058】
すなわち、役物制御手段94は、通常時においては回転駆動モータ72を駆動して回転体35を時計回りに回転させる。本実施例では、回転体35は一定の低速度で連続的に回転するが、間欠的に回転させるようにしてもよい。開放された第1開閉部102および第2開閉部104から大入賞口32内に入球して傾斜路135を通過した遊技球101は、同図(a)に示すように通路131の中央に導かれ、いずれかの保留部100が上死点位置にきたときに同図(b)に示すように回転体35に保留される。
【0059】
回転体35は、通常時は時計回りに回転しているため、同図(c)に示すように、そのままでは遊技球101は必ずアウト領域38へ案内されてしまう。つまり、回転体35は、通常時において遊技者に不利な方向に回転運動を行う。ここで、遊技者が遊技球101の発射強度を調整していわゆる右打ち狙いを行うことで役物制御用入球口37に入球させると、役物制御手段94は、回転駆動モータ72を制御して所定時間(たとえば10秒)回転体35の回転運動を反転させる。これにより、同図(d)に示すように回転体35が反時計回りに回転するようになり、保留部100に保留された遊技球は必ず特定領域36を通過することになる。つまり、役物制御用入球口37へ入球させることで、回転体35が遊技者に有利な方向に回転運動を行うようになる。その結果、大入賞口32に入球して回転体35に落入した遊技球101が特定領域36を通過するので、特別遊技が開始または継続されるようになる。
【0060】
図6は、ぱちんこ遊技機10における基本的な処理過程を示すフローチャートである。 遊技球が始動口28へ入球したか否かに基づき、大入賞口開閉制御手段82は、大入賞口32の第1開閉部102および第2開閉部104を開放する(S10)。役物制御手段94は、大入賞口32の開放状況および役物制御用入球口37への入球状況に基づき、回転体35の回転制御を行う役物制御処理を実行する(S11)。特別遊技制御手段88は、大入賞口32への入賞に基づいて特別遊技へ移行すべきかの判定および特別遊技の実行処理を行う(S12)。特別遊技賞球制御手段110は、入賞に応じて賞球の払い出しを制御する(S14)。遊技中にこれら一連のフローを繰り返し実行する。
【0061】
図7は、図6におけるS10の処理を詳細に示すフローチャートである。
まず、始動入賞検出器30が始動口28への遊技球の入賞が検出すると(S20のY)、その入賞をどのように処理すべきか判定される(S22)。始動口28への入賞を契機とした大入賞口32の開閉制御が許可される場合、具体的には以前に発射された遊技球が始動口28に入賞したことに基づく大入賞口32の開放作動中でない場合(S25のY)、処理はS26へ移行する
S26において、大入賞口開閉制御手段82は、大入賞口32の開放時間を計測するためのタイマをセットし(S26)、大入賞口32を開放する(S27)。大入賞口開閉制御手段82が大入賞口32が開放されていることを示す大入賞口有効フラグをオンすると(S28)、処理はS36へ移行する。
【0062】
S20において始動口28への遊技球の入賞がされない場合(S20のN)、あるいはS25において大入賞口32の開放制御が許可されない場合は(S25のN)、処理はS32へ移行する。現在の状態が通常遊技中でない場合(S32のN)、または、通常遊技中であるが(S32のY)、大入賞口有効フラグがオンになっていない場合は(S34のN)、このままフローを終了する。通常遊技中の場合であって(S32のY)、大入賞口有効フラグがオンになっている場合は(S34のY)、処理はS36へ移行する。
【0063】
S36において、大入賞口32への入賞が検出された場合(S36のY)、特別遊技実行手段92は、特定領域36通過の検出期間を計測するための特定領域有効タイマをセットし(S38)、特定領域36通過の検出中であることを示す特定領域有効フラグをオンした後(S40)、処理はS44へ移行する。S36において大入賞口32への入賞が検出されないときにおいて(S36のN)、特定領域有効フラグがオンでない場合は(S42のN)、処理はS52までスキップされる。S42において特定領域有効フラグがオンの場合は(S42のY)、処理はS44へ移行する。
【0064】
S44において、特定領域有効タイマがゼロの場合はS50へ移行する(S44のY)。特定領域有効タイマがゼロでない場合(S44のN)、遊技球が特定領域36を通過しなければ処理はS52へ移行し(S46のN)、遊技球が特定領域36を通過すれば(S46のY)、特別遊技実行手段92は、大当たりであることを示す当たりフラグをオンし(S48)、特定領域有効フラグをオフした上で(S50)、処理はS52へ移行する。
【0065】
S52において、大入賞口開放タイマがゼロになっていなければ(S52のN)、このフローを終了する。大入賞口開放タイマがゼロになっていれば(S52のY)、大入賞口開閉制御手段82は大入賞口32を閉鎖する(S54)。始動入賞に対する開放回数の残りがゼロの場合(S55のY)、大入賞口開閉制御手段82は大入賞口有効フラグをオフにして(S57)、S12のフローを終了する。開放回数の残りがまだゼロではない場合(S55のN)、大入賞口開閉制御手段82は、開放回数から1を減算し(S56)、S26へ戻る。そして、S26からS54までの処理が再度実行される。
【0066】
図8は、図7におけるS22の過程を詳細に示すフローチャートである。
特別遊技中であれば(S60のY)、S68からS84の処理はスキップされ、S22のフローは終了する。特別遊技中でない場合(S60のN)、始動入賞検出器30aは、始動口28aへの入賞があるか検出する(S68)。その入賞が検出されれば(S68のY)、大入賞口開閉制御手段82は、始動口28aに割り当てられた開放回数を取得し(S70)、始動口28aへの入賞球数に1が加算される(S72)。始動口28aへの入賞が検出されなければ(S68のN)、S70とS72の処理はスキップされる。
【0067】
始動入賞検出器30bは、始動口28bへの入賞があるか検出する(S74)。その入賞が検出されれば(S74のY)、大入賞口開閉制御手段82は、始動口28bに割り当てられた開放回数を取得し(S76)、始動口28bへの入賞球数に1が加算される(S78)。始動口28bへの入賞が検出されなければ(S74のN)、S76とS78の処理はスキップされる。
【0068】
始動入賞検出器30cは、始動口28cへの入賞があるか検出する(S80)。検出されれば(S80のY)、大入賞口開閉制御手段82は始動口28cに割り当てられた開放回数を取得し(S82)、始動口28cへの入賞球数に1が加算される(S84)。始動口28cへの入賞が検出されなければ(S80のN)、S82とS84の処理はスキップされる。
【0069】
図9は、図6におけるS11の過程を詳細に示すフローチャートである。
回転体35が停止していれば(S210のN)、役物制御手段94は、回転体35を駆動してこれを時計回りに回転させる(S220)。一方、S210において回転体35が既に駆動中であれば(S210のY)、S220の処理はスキップされる。
【0070】
回転体35の回転駆動中において、役物制御用入球口37への遊技球の入球が検出されると(S230のY)、回転体35が時計回りに回転していればこれを反転させ、反時計回りに回転運動させる(S240)。この回転体35の反転開始時には、図示しない計時用タイマをセットさせておく。役物制御用入球口37への遊技球の入球が検出されなければ(S230のN)、S240の処理をスキップする。
【0071】
そして、上記計時用タイマの参照により、回転体35が反時計回りに回転を開始してから所定時間(本実施例では10秒)が経過していれば(S250のY)、回転体35の回転運動を時計回りに戻す(S260)。所定時間が経過していなければ(S250のN)、S260の処理をスキップする。
【0072】
図10は、図6におけるS12の過程を詳細に示すフローチャートである。
まず、当たりフラグがオンであった場合(S100のY)、継続上限回数設定手段120は単位遊技の継続回数をリセットする(S101)。次に、継続上限回数設定手段120は、単位遊技の継続上限回数を抽選により決定する(S102)。ここで、後述する継続加算フラグがオンになっていれば(S103のY)、継続上限回数設定手段120は、更に継続上限回数に1を加算する(S104)。継続加算フラグがオフであれば(S103のN)、S104の処理はスキップされる。
【0073】
特別遊技実行手段92は、特別遊技中であることを示す特別遊技中フラグをオンする(S105)。特別遊技実行手段92は、当たりフラグをオフし(S106)、表示器52に継続上限回数を表示させる(S107)。特別遊技実行手段92は、単位遊技の実行を処理した後(S108)、特別遊技を終了するか否かを判定する(S110)。一方、S100において、当たりフラグがオンでない場合であって(S100のN)、特別遊技中フラグがオフの場合は、S12のフローは終了となる(S112のN)。S112において、特別遊技中フラグがオンの場合は(S112のY)、処理はS108へ移行する。
【0074】
図11は、図10におけるS108の過程を詳細に示すフローチャートである。
まず、単位遊技がまだ開始されていない場合(S120のN)、特別遊技実行手段92は、単位遊技中であることを示す単位遊技中フラグをオンにする(S122)。特別遊技実行手段92は、大入賞口32の開閉回数をセットし(S130)、入賞個数計数手段112は、大入賞口32の入賞個数をリセットする(S132)。S120においてすでに単位遊技中であった場合は(S120のY)、S122からS132の処理はスキップされる。
【0075】
大入賞口32の開放タイミングであった場合(S134のY)、大入賞口開閉制御手段82は、大入賞口32を開放させるよう大入賞口ソレノイド66を駆動する(S136)。大入賞口32の開放タイミングでない場合には(S134のN)、S136の処理はスキップされる。一方、大入賞口32の閉鎖タイミングであった場合には(S138のY)、大入賞口開閉制御手段82は、大入賞口32を閉鎖させるよう大入賞口ソレノイド66を駆動し(S140)、大入賞口32の開閉回数から1が減算される(S142)。S138において、大入賞口32の閉鎖タイミングでない場合には(S138のN)、S140およびS142の処理はスキップされる。
【0076】
大入賞口32に遊技球が入賞した場合(S150のY)、入賞個数計数手段112は、入賞個数に1を加算する(S152)。入賞個数が規定球数設定手段114により設定された規定球数を超えていない場合に(S162のN)、開閉回数が17回を超えていれば(S170のY)、特別遊技実行手段92は単位遊技中フラグをオフする(S174)。なお、ここでは規定回数が18回であるとして説明している。開閉回数が17回を超えていなければ(S170のN)、S174の処理はスキップされる。S150において大入賞口32に遊技球が入賞していない場合は(S150のN)、処理はS170へ移行する。S162において入賞個数が規定球数を超えた場合は(S162のY)、S170はスキップされて処理はS174へ移行する。
【0077】
S182において、遊技球が特定領域36を通過した場合(S182のY)、特別遊技実行手段92は、単位遊技中フラグをオフにし(S184)、V入賞フラグをオンする(S186)。S182において、遊技球が特定領域36を通過しなかった場合(S182のN)、S184とS186の処理はスキップされる。最後に未入球数計算手段116は、規定球数から入賞個数計数手段112が計数した単位遊技における入賞個数を減算して未入球数を計算する(S188)。表示制御手段84は、このときの未入球数を表示器52に表示させる。
【0078】
図12は、図10におけるS110の過程を詳細に示すフローチャートである。
単位遊技フラグがオンになっていない場合はS192へ移行し(S190のN)、単位遊技フラグがオンになっている場合はこのフローを終了する(S190のY)。S192において、V入賞フラグがオンになっている場合であって(S192のY)、単位遊技の継続回数が継続上限回数未満である場合(S194のY)、特別遊技実行手段92は継続回数に1を加算し(S196)、V入賞フラグはオフされる(S200)。S192においてV入賞フラグがオンになっていない場合(S192のN)、あるいは、V入賞フラグがオンであって(S192のY)、単位遊技の継続回数が継続上限回数未満でない場合には(S194のN)、特別遊技実行手段92は特別遊技中フラグをオフにし(S198)、未入球数累計手段118は単位遊技ごとに未入球数計算手段116が計算した未入球数を累計して総未入球数を計算する(S199)。表示制御手段84はこのときの総未入球数を表示器52に表示させる。総未入球数が規定球数よりも大きければ(S201のY)、継続上限回数設定手段120は継続上限回数を加算するためのフラグである継続加算フラグをオンする(S203)。総未入球数が規定球数よりも大きくなければ(S201のN)、S203の処理はスキップされる。そして、処理はS202に移行する。S202において、大入賞口開閉制御手段82は大入賞口32の開閉回数をリセットする(S202)。入賞個数計数手段112が大入賞口32への入賞個数をリセットして(S204)、本フローを終了する。
【0079】
以上に説明したように、本実施例のぱちんこ遊技機10においては、通常時において回転体35が時計回りにて回転運動する。回転体35周辺の構成からその回転体35が時計回りに回転すると遊技球はアウト領域38へ案内され、反時計回りに回転すると特定領域36へ案内されるのは一目瞭然である。したがって、遊技者は、そのままでは大入賞口32に入賞した遊技球の全てがアウト領域38に案内されて不利になることを認識し、役物制御用入球口37への遊技球の入球を狙う。これによって遊技球が役物制御用入球口37へ入球すると、回転体35が反時計回りに反転するため、その後に遊技球が大入賞口32に入賞すれば必ず特定領域36を通過し、特別遊技の継続が保証される。すなわち、遊技者は、現状の遊技状態を把握してその遊技状況に応じて役物制御用入球口37への入球を狙うかどうかを決めることができ、その遊技者による状況判断と遊技技術とが共に遊技の進行の有利/不利に反映される。このため、技術介入性が高く、遊技者の興趣を高め得る。
【0080】
[実施例2]
本実施例は、大入賞口内に設けられる回転体およびその周辺構成が異なる以外は実施例1とほぼ同様であるため、同様の構成部分については必要に応じて同一の符号を付してその説明を省略する。
【0081】
図13は、実施例2にかかる大入賞口の主要部の構成を表す説明図である。なお、同図においては、大入賞口の上部の構成や入口に設けられる開閉部の構成についての図示およびその説明を省略する。
【0082】
本実施例の大入賞口231内には、可動役物として第1回転体235および第2回転体236の2つの円板状の回転体が上下に隣接して収容されている。このため、これらを収容する役物収容部232も2つの円形領域である第1収容部251、第2収容部252を上下に連ねた形状に構成されている。第1収容部251の右下端部は、通路状に形成された第1アウト領域238に連通している。一方、第2収容部252の左下端部は、通路状に形成された第2アウト領域239に連通している。第2収容部252の直下には特定領域237が設けられている。
【0083】
第1回転体235は、実施例1の回転体35と同様の構成を有する。一方、第2回転体236は、その外周部の180度ずれた位置に半円状の保留部241がそれぞれ形成され、さらに両保留部241と90度ずれた位置を直径方向に貫通する連通路242が形成されている。第1回転体235および第2回転体236は、いずれもステッピングモータ等の回転駆動モータ272により駆動され、遊技盤面に垂直に設けられた回転軸を中心に時計回りまたは反時計回りに回転する。
【0084】
第1回転体235の保留部100に保留された遊技球は、第1回転体235が反時計回りに回転すると基本的に第2回転体236に受け渡され、第1回転体235が時計回りに回転すると、第1アウト領域238へ導かれる。第2回転体236において、第1回転体235によりもたらされた遊技球が保留部241に保留されると、その遊技球は、第2回転体236が反時計回りに回転すれば第2アウト領域239へ導かれ、第2回転体236が時計回りに回転すると特定領域237へ導かれる。また、第1回転体235によりもたらされた遊技球が連通路242に落入すると、その遊技球は、そのまま連通路242を通過して特定領域237へ導かれる。遊技球が特定領域237を通過すると、特別遊技を構成する単位遊技が実行される契機となる。一方、第1アウト領域238または第2アウト領域239に案内された遊技球は、大入賞口231の外部に排出される。
【0085】
図14および図15は、役物制御手段による回転体の制御方法を表す説明図である。各図は、図13における第1回転体235および第2回転体236の周辺部分を拡大表示したものであり、(a)〜(c)は各回転体の動作過程を示している。
【0086】
すなわち、役物制御手段94は、回転駆動モータ272を駆動して各回転体の回転を制御する。本実施例では、各回転体を一定の低速度で連続的に回転させるが、間欠的に回転させるようにしてもよい。第1回転体235は通常時において時計回りに回転し、第2回転体236は通常時において反時計回りに回転する。このため、第1回転体235の保留部100に落入した遊技球101は、そのままでは図14(a)に示すように第1アウト領域238へ案内されてしまう。
【0087】
ここで、遊技者が遊技球101の発射強度を調整していわゆる右打ち狙いを行うことで役物制御用入球口37に入球させると、役物制御手段94は、回転駆動モータ272を制御して第1回転体235の回転運動を反転させる。これにより、同図(b)に示すように第1回転体235が反時計回りに回転するようになり、第2回転体236側へ導かれるようになる。しかし、第2回転体236が反時計回りに回転しているため、第2回転体236の保留部241に受け渡された遊技球101は、そのままでは同図(c)に示すように第2アウト領域239へ案内されてしまう。つまり、依然として第2回転体236が遊技者に不利な方向に回転運動を行っている。
【0088】
そこで、遊技者は、再度右打ち狙いを行うことで役物制御用入球口37に入球させるようにするとよい。このとき、役物制御用入球口37に入球があると、役物制御手段94は、回転駆動モータ272を制御して第2回転体236の回転運動を反転させる。これにより、図15(a)に示すように第2回転体236が時計回りに回転するようになり、第2回転体236の保留部241に受け渡された遊技球101は特定領域237を通過することになる。つまり、本実施例では、大入賞口231が開放されてから役物制御用入球口37へ遊技球を2回入球させることで、第1回転体235および第2回転体236が順次遊技者に有利な方向に回転運動を行うようになる。その結果、大入賞口231に入球した遊技球101が特定領域237を通過するので、特別遊技が開始または継続して行われるようになる。この場合も、各回転体が反転してから所定時間経過後に通常時の回転に戻るようにしてもよい。
【0089】
また、遊技球101が第1回転体235から第2回転体236に受け渡されるタイミングを調整すれば、同図(b)に示すように、遊技球101が連通路242を通過して特定領域237に入球するようにすることも可能である。
【0090】
以上に説明したように、本実施例のぱちんこ遊技機においては、第1回転体235および第2回転体236が通常時においていずれも不利な方向に回転する。これについては、各回転体の構成および配置から遊技者には一目瞭然である。したがって、遊技者は、役物制御用入球口37への遊技球の入球を狙うことで各回転体を順次有利な方向へ反転させ、その遊技を有利に導くようになる。このように、回転体が複数設けられるため、それらの協働による動きのバリエーションを豊富に創出することができ、それに応じた技術介入性の程度も様々に異ならせることができる。その結果、遊技者の興趣を一層高めることができる。
【0091】
なお、本実施例では、役物制御用入球口37への遊技球の入球ごとに第1回転体235、第2回転体236を順次反転させ、特定領域237への入球を狙う構成について示した。変形例においては、同図(c)に示すように、たとえば役物制御用入球口37への2回目の入球によって第2回転体236をその回転方向にかかわらず有利な位置に一時停止させるようにしてもよい。すなわち、同図に示すように、連通路242を上下に向けた位置にて停止させ、第1収容部251と特定領域237とを連通させるようにする。これにより、第1回転体235に保留された遊技球はその下死点に移動したときに必ず連通路242を経由して特定領域237を通過するようになる。あるいは、役物制御用入球口37への3回目以降の入球によって第2回転体236を同位置に一時停止させるようにしてもよい。このように、単に回転方向の変更だけではなく停止動作をも含めることで、遊技者の興趣をより高めることができる。
【0092】
[実施例3]
本実施例は、大入賞口内に設けられる回転体およびその周辺構成が異なる以外は実施例1とほぼ同様であるため、同様の構成部分についてはその説明を省略する。
【0093】
図16および図17は、実施例3にかかる役物制御手段による回転体の制御方法を表す説明図である。各図の(a)および(b)は各回転体の動作過程を示している。なお、本実施例においては、大入賞口の詳細な構成についてはその説明を省略する。
【0094】
本実施例の大入賞口330内には、可動役物として第1回転体331、第2回転体332および第3回転体333の3つの円板状の回転体が上下に隣接して収容されている。このため、これらを収容する役物収容部350も3つの円形領域である第1収容部351、第2収容部352および第3収容部353を上下に連ねた形状に構成されている。第1収容部351の右下端部は、通路状に形成された第1アウト領域338に連通している。一方、第2収容部352の左下端部は、通路状に形成された第2アウト領域339に連通している。さらに、第3収容部353の右下端部も第1アウト領域338に連通している。第3収容部353の直下には特定領域337が設けられている。
【0095】
第1回転体331、第2回転体332および第3回転体333は、いずれも実施例2の第2回転体236と同様の構成を有する。つまり、各回転体は、その外周部の180度ずれた位置に半円状の保留部341がそれぞれ形成され、さらに両保留部341と90度ずれた位置を直径方向に貫通する連通路342が形成されている。各回転体は、いずれもステッピングモータ等の図示しない回転駆動モータにより駆動され、遊技盤面に垂直に設けられた回転軸を中心に時計回りまたは反時計回りに回転する。
【0096】
遊技球が第1回転体331の保留部341に落入すると、その遊技球は、第1回転体331が反時計回りに回転すれば基本的に第2回転体332に受け渡され、第1回転体331が時計回りに回転すれば第1アウト領域338へ導かれる。一方、遊技球が第1回転体331の連通路342に落入すると、その遊技球は、基本的にそのまま第2回転体332へ落入する。遊技球が第2回転体332の保留部341に保留されると、その遊技球は、第2回転体332が反時計回りに回転すれば第2アウト領域339へ導かれ、第2回転体332が時計回りに回転すれば基本的に第3回転体333に受け渡される。一方、遊技球が第2回転体332の連通路342に落入すると、その遊技球は、基本的にそのまま第3回転体333へ落入する。さらに、遊技球が第3回転体333の保留部341に保留されると、その遊技球は、第3回転体333が時計回りに回転すれば第1アウト領域338へ導かれ、第3回転体333が反時計回りに回転すれば特定領域337へ導かれる。一方、遊技球が第3回転体333の連通路342に落入すると、その遊技球は、基本的にそのまま特定領域337へ落入する。
【0097】
本実施例では、役物制御手段94は、回転駆動モータを駆動して各回転体の回転を制御する。本実施例では、各回転体を一定の低速度で連続的に回転させるが、間欠的に回転させるようにしてもよい。通常時においては、第1回転体331および第3回転体333は時計回りに回転し、第2回転体332は反時計回りに回転する。このため、遊技球101は、そのままでは図16(a)に示すように第1アウト領域338または第2アウト領域339へ案内されてしまい、遊技者に不利となってしまう。
【0098】
そこで、遊技者は、右打ち狙いを行うことで役物制御用入球口37に順次入球させるようにするとよい。このとき、役物制御用入球口37に入球があると、第1回転体331、第2回転体332、第3回転体333の順にその回転運動が反転される。すなわち、同図(b)に示される状態となり、第1回転体331に落入した遊技球は、第2回転体332、第3回転体333を経由して特定領域337を通過するので、特別遊技が継続して行われるようになる。この場合も、各回転体が反転してから所定時間経過後に通常時の回転に戻るようにしてもよい。
【0099】
また、役物制御手段94は、役物制御用入球口37への入球が検出されたときに、図17(a)に示すように第1回転体331、第2回転体332および第3回転体333を、各連通路342が上下に連通する位置に回転制御してもよい。このようにして、通路131と特定領域337とを連通させるスペシャルルートが形成されたときに、同図(b)に示すように各回転体の回転を所定時間(たとえば10秒)一時停止するようにしてもよい。これにより、第1回転体331に落入した遊技球が第2回転体332、第3回転体333を経由して特定領域337を通過するので、特別遊技が継続して行われるようになる。なお、このようなスペシャルルートが形成される条件を、役物制御用入球口37への入球が1回あったことをその条件としてもよいし、複数回入球があったことをその条件としてもよい。
【0100】
以上に説明したように、本実施例のぱちんこ遊技機においては、単位遊技の開始ごとに第1回転体331、第2回転体332および第3回転体333がいずれも不利な方向に回転を開始する。このため、遊技者は、役物制御用入球口37への遊技球の入球を狙うことで各回転体を順次有利な方向へ反転させ、その遊技を有利に導くようにする。場合によっては、特定領域337への入球を容易にするスペシャルルートが形成される。その結果、遊技者の興趣を一層高めることができる。
【0101】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0102】
たとえば、各実施例においては、図3に示したように、回転体の回転方向を有利な方向に変更するために遊技球を入球させる役物制御用入球口37を、遊技領域24の右側領域に設けた例を示した。変形例においては、このような役物制御用入球口を遊技領域24の別の位置に設けるようにしてもよい。
【0103】
あるいは、このような役物制御用入球口を遊技領域24に複数設けるようにしてもよい。たとえば、図3の一般入賞口33も役物制御用入球口として機能させるようにしてもよい。その場合、左右の役物制御用入球口について、入球による回転体の回転方向が互いに逆向きになるようにし、各役物制御用入球口への遊技球の入球によって各回転体が反転動作を繰り返せるようにしてもよい。つまり、遊技者が意図的に遊技球の発射強度を調整することにより、その遊技球をいずれか一方の役物制御用入球口側へ打ち分け、それにより各回転体の回転方向を思いのままに変更できるようにしてもよい。たとえば、回転体の特定の回転位置が有利となるように構成し、その特定位置に向けて回転体の反転動作を繰り返させるように、入球口への入球状態を調整することもできる。あるいは、図3に示される3つの始動口28のうち、左側の始動口28bおよび右側の始動口28cを役物制御用入球口として兼用するようにし、両始動口への入球によって回転体の回転動作が変化するようにしてもよい。また、このように遊技球を打ち分け可能な役物制御用入球口については、左右のみならず上下に離間して設けるようにしてもよい。
【0104】
また、各実施例では、本発明を従来にいう第2種ぱちんこ遊技機に適用させた例を示したが、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機などにも適用させることができる。
図18は、変形例にかかる遊技領域の構造を示す正面図である。同図には、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機の遊技盤面が示されている。なお、第1種ぱちんこ遊技機の遊技盤面の一般的構成については公知であるため、その説明については省略する。
【0105】
本変形例の遊技領域400の略中央には、いわゆる装飾図柄を表示させるための液晶ディスプレイ等からなる演出表示装置402が設けられている。演出表示装置402の周囲には、センター飾り404が設けられる。このセンター飾り404は、遊技球の流路、演出表示装置402の保護、装飾等の機能を有するものである。センター飾り404の下方、つまり演出表示装置402の下方には始動口405が設けられている。一方、センター飾り404の右方には、役物制御用入球口406が設けられている。
【0106】
センター飾り404の左側壁の所定位置には、遊技領域400に投入された遊技球を受け入れ可能な導入口410が形成されている。一方、演出表示装置402の下方には、センター飾り404と一体にステージ412が設けられており、このステージ412と導入口410とを連結するワープ通路414が形成されている。ワープ通路414を通ってステージ412に導かれた遊技球は、そのステージ412の中央にある入球孔416に導入される。この入球孔416は、ステージ412の背面に設けられた連通路418を通ってステージ412直下の導出孔420から排出される。この導出孔420から排出された遊技球は、ほぼ確実に始動口405に入球するように構成されている。
【0107】
本変形例では、上述したワープ通路414がステージ412につながる案内部422と、センター飾り404の外部に流出させる排出部424とに分岐しており、その分岐点に可動役物としての回転体430が設けられている。この回転体430は、通常時においては反時計回りに回転運動しており、導入口410に入球した遊技球を排出部424へ案内する。一方、役物制御用入球口37への入球が検出されると、一定時間(たとえば10秒)時計回りに反転し、導入口410に入球した遊技球を案内部422へ案内する。案内部422へ案内された遊技球はほぼ始動口405へ落入するため、特別遊技へ移行するための当否抽選の契機となる。このように、役物制御用入球口406への入球により回転体430の動作を変更させ、遊技球を目的とする始動口は有利に導くようにしてもよい。
【0108】
また、各実施例では述べなかったが、役物制御用入球口37への入球があるごとに、たとえば乱数等を用いて内部的に抽選を行うようにしてもよい。そして抽選が当たりであるときに各回転体を遊技者に有利となる方向に回転させるようにしてもよい。
【0109】
さらに、各実施例では、役物制御手段94が各回転体を常時回転させるようにしたが、たとえば始動口の入賞を契機に各回転体を通常時の方向に回転させるようにしてもよい。あるいは、大入賞口の開放ごとに各回転体を通常時の方向に回転させるようにしてもよい。
【0110】
なお、各実施例においては、本発明の弾球遊技機を、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機または第2種ぱちんこ遊技機として構成した例を示したが、これらの機種を複数組み合わせた遊技機、あるいは従来にいう第3種ぱちんこ遊技機など、その他の遊技機として構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。
【図2】ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す図である。
【図3】遊技領域の構造を示す正面図である
【図4】ぱちんこ遊技機における遊技を制御する構成を中心とした基本的な機能ブロック図である。
【図5】役物制御手段による回転体の制御方法を表す説明図である。
【図6】ぱちんこ遊技機における基本的な処理過程を示すフローチャートである。
【図7】図6におけるS10の処理を詳細に示すフローチャートである。
【図8】図7におけるS22の過程を詳細に示すフローチャートである。
【図9】図6におけるS11の過程を詳細に示すフローチャートである。
【図10】図6におけるS12の過程を詳細に示すフローチャートである。
【図11】図10におけるS108の過程を詳細に示すフローチャートである。
【図12】図10におけるS110の過程を詳細に示すフローチャートである。
【図13】実施例2にかかる大入賞口の主要部の構成を表す説明図である。
【図14】役物制御手段による回転体の制御方法を表す説明図である。
【図15】役物制御手段による回転体の制御方法を表す説明図である。
【図16】実施例3にかかる役物制御手段による回転体の制御方法を表す説明図である。
【図17】実施例3にかかる役物制御手段による回転体の制御方法を表す説明図である。
【図18】変形例にかかる遊技領域の構造を示す正面図である。
【符号の説明】
【0112】
10 ぱちんこ遊技機、 24 遊技領域、 28 始動口、 32 大入賞口、 35 回転体、 36 特定領域、 37 役物制御用入球口、 38 アウト領域、 52 表示器、 60 遊技制御装置、 70 遊技盤、 72 回転駆動モータ、 80 入球判定手段、 82 大入賞口開閉制御手段、 84 表示制御手段、 88 特別遊技制御手段、 90 作動条件保持手段、 92 特別遊技実行手段、 94 役物制御手段、 100 保留部、 101 遊技球、 102 第1開閉部、 104 第2開閉部、 131 通路、 132 役物収容部、 133 排出孔、 134 平坦路、 135 傾斜路、 231 大入賞口、 232 役物収容部、 235 第1回転体、 236 第2回転体、 237 特定領域、 238 第1アウト領域、 239 第2アウト領域、 241 保留部、 242 連通路、 251 第1収容部、 252 第2収容部、 272 回転駆動モータ、 330 大入賞口、 331 第1回転体、 332 第2回転体、 333 第3回転体、 337 特定領域、 338 第1アウト領域、 339 第2アウト領域、 341 保留部、 342 連通路、 350 役物収容部、 351 第1収容部、 352 第2収容部、 353 第3収容部、 400 遊技領域、 402 演出表示装置、 404 センター飾り、 405 始動口、 406 役物制御用入球口、 410 導入口、 412 ステージ、 414 ワープ通路、 416 入球孔、 418 連通路、 420 導出孔、 422 案内部、 424 排出部、 430 回転体。
【出願人】 【識別番号】390031783
【氏名又は名称】サミー株式会社
【出願日】 平成19年2月19日(2007.2.19)
【代理人】 【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹


【公開番号】 特開2008−200176(P2008−200176A)
【公開日】 平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願番号】 特願2007−37694(P2007−37694)