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【発明の名称】 遊技機
【発明者】 【氏名】川嶋 隆義

【要約】 【課題】内部状態の告知を視覚だけでなく触覚によっても表現し、斬新な演出を行うことができる遊技機を提供する。

【解決手段】操作スイッチのスイッチ本体91に、弾性部材により形成されスイッチ本体91の押圧操作部を覆う膨張体93を設け、遊技機内部から膨張体93に充填物を供給可能な充填物供給装置20を設け、遊技中の所定時に、膨張体93の内部に形成された空間部93Bに充填物供給装置20から充填物を供給することにより、膨張体93が膨張するようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機を作動させるためのボタン状の押圧操作スイッチと、
当選か否かの当選判定の抽選を行うための当選抽選手段とを少なくとも備え、
前記当選判定の抽選結果が当選となり、遊技機があらかじめ定められた入賞の態様になった場合に、遊技者に利益を付与するように形成された遊技機において、
前記操作スイッチは、スイッチ本体と、弾性部材により形成され前記スイッチ本体の押圧操作部を覆う膨張体とを少なくとも備え、
遊技機内部から前記膨張体に充填物を供給可能な充填物供給装置を設け、
前記膨張体の内部に形成された空間部に、前記充填物供給装置から充填物が供給されることにより、前記膨張体が膨張するように形成し、
前記充填物供給装置は、前記当選抽選手段の抽選結果が当選となった場合を含む遊技中の所定時に、前記膨張体に充填物を供給し前記膨張体を膨張させることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記操作スイッチの押圧操作に伴う前記膨張体への押圧力によって、内部に充填されている充填物を排出可能な排出部を設けたことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記膨張体への充填物の供給により前記膨張体の膨張が維持され、前記充填物供給装置が前記膨張体に充填した充填物を吸引することにより前記膨張体が収縮するように形成されていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項4】
前記操作スイッチは複数設けられており、前記充填物供給装置は、前記複数の操作スイッチに対して個々に充填物を供給可能に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、当選判定の抽選を行い、所定の操作スイッチの操作により遊技が行われる遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の遊技機、例えばスロットマシンにおいては、様々な手段を用いて内部当選の報知などの演出を行わせている。例えば、遊技機のトップランプにゴムシートを被せて、空気を注入して膨らませることにより演出を行う遊技機が考案されている(特許文献1参照)。一方、操作レバーの握り部をゴムボール状に形成し、操作時に変形させて握り部への操作の有無や握力の大きさを検知する技術が知られている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2004−73224号公報
【特許文献2】特開2000−197772号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来の遊技機では、押圧操作スイッチの形状そのものが変化して、当選の報知等を行うものはなった。
そこで本願発明は、内部状態の告知を視覚だけでなく触覚によっても表現し、斬新な演出を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上記した目的を達成するためになされたものであり、本発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(特徴点)
(請求項1)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、遊技機を作動させるためのボタン状の押圧操作スイッチ(停止ボタン90)と、当選か否かの当選判定の抽選を行うための当選抽選手段(110)とを少なくとも備え、前記当選判定の抽選結果が当選となり、遊技機があらかじめ定められた入賞の態様になった場合に、遊技者に利益を付与するように形成された遊技機に係る。
【0005】
本発明に係る遊技機は、スロットマシンやパロット遊技機とすることができ、上記構成の他にも、複数の図柄を表示した回転リール(40)や、入賞時に遊技媒体を払い出すための払い出し装置(ホッパーユニット65)その他の構成部品を備えていてもよい。なお、「遊技媒体」とは、遊技に使用するメダルや遊技球(パチンコ球)、コインなどを含むものである。
前記操作スイッチ(90)は、遊技機の作動に関わるボタンスイッチであって、回転リール(40)の回転を停止させるためのストップスイッチ(50)や、クレジットをメダル投入に替えるためのベットスイッチ(16)として機能するものを含む。なお、遊技機としては、ボタン状の操作スイッチ(90)の他に例えばレバー状の操作スイッチを有していてもよく、操作スイッチ(90)を複数有していてもよい。
【0006】
前記当選判定の抽選は、例えば乱数と所定の当選領域を規定した当選判定テーブルとを比較することにより行われ、遊技中の所定時例えばスタートスイッチ(30)操作時の抽出乱数値が属する当選判定テーブル上の所定領域(当たり、ハズレの領域)を、例えば当選フラグを成立させることにより抽選結果として記憶する。
なお、入賞時に「遊技者に利益を付与する」とは、メダルなどの遊技媒体や賞品を払い出すことの他、得点が加算されること、遊技者に有利な遊技に移行することも含まれる。
そして、本発明においては、前記操作スイッチ(90)は、スイッチ本体(91)と、弾性部材により形成され前記スイッチ本体(91)の押圧操作部を覆う膨張体(93)とを少なくとも備えており、又この遊技機は、遊技機内部から前記膨張体(93)に充填物を供給可能な充填物供給装置(20)を備えている。
【0007】
そして、前記膨張体(93)の内部に形成された空間部(膨張空間93B)に、前記充填物供給装置(20)から充填物が供給されることにより、前記膨張体(93)が膨張するように形成し、前記充填物供給装置(20)は、前記当選抽選手段(110)の抽選結果が当選となった場合を含む遊技中の所定時に、前記膨張体(93)に充填物を供給し前記膨張体(93)を膨張させることを特徴とする。
前記スイッチ本体(91)は、押圧操作されることによりスイッチがONとなるように形成されたものであり、所定の外装部材(外筒92)の内部に摺動自在に支持された円柱とすることができる。なお操作スイッチ(90)としては、上記構成以外にも、スイッチ本体(91)の移動を検知するセンサや、スイッチ本体(91)の一部(押圧操作部)が常時外装部材から突出するように付勢するバネなどを有している。
【0008】
前記膨張体(93)は、ゴムやラバーなどで形成されており、スイッチ本体(91)の押圧操作部、すなわち遊技機から外部に露出している部分であって、遊技者が押圧操作する部位を覆うものである。また、膨張体(93)の内部には、充填物を充填可能な空間部(93B)が形成されている。「膨張体(93)の内部」には、膨張体(93)を形成する部材の内部と、膨張体(93)の内部側も含まれる。換言すれば、「空間部」は、膨張体(93)そのものの内部に形成されている空間と、膨張体(93)とスイッチ本体(91)の間の隙間の空間との双方を含む。
すなわち膨張体(93)は、スイッチ本体(91)の押圧操作部の表面にシート状の部材を被せたものとすることもできるし、空間部(93B)を有するブロック状の部材を、空間部(93B)がスイッチ本体(91)の押圧操作部に位置するようにスイッチ本体(91)に埋め込んだものとすることもできる。
【0009】
前記充填物供給装置(20)は、所定の充填物を供給することにより、膨張体(93)を膨張させるための装置であり、遊技機内部に配置されているものである。ここで、「充填物」には、気体、液体、流動体を含み、充填物供給装置(20)はそれらの充填物を吐出することができる装置とすることかできる。
また、充填物供給装置(20)は、充填物を膨張体(93)に供給するための供給路(パイプ、チューブなど)を備えていてもよく、充填物の吐出だけでなく、充填物の吸引を行うことができるように形成されていてもよい。さらに、充填物供給装置(20)は、直接膨張体(93)に充填物を供給するのであってもよいし、スイッチ本体(91)を介して膨張体(93)に充填物を供給するのであってもよい。充填物供給装置(20)の作動制御は、遊技機内部に設けられた制御装置(例えば演出制御装置220)によって行われる。
【0010】
なおここで、「抽選結果が所定の当選役に当選した場合を含む遊技中の所定時」とは、いわゆる内部当選時にそれを告知するために膨張体(93)を膨張させる場合だけでなく、当選でない場合に所定の確率で膨張体(93)を膨張させることも含むものである。
また「遊技中の所定時」とは、スロットマシンを例にすると、スタートスイッチ(30)の操作後からストップスイッチ(50)の第一停止操作までの間、ストップスイッチ(50)の第一停止操作から第二停止操作までの間・・・などの、操作スイッチの操作時、操作後、操作中とすることもできるし、スタートスイッチ(30)等の操作スイッチの操作時又は当選時から所定時間の経過時とすることもできる。あるいは、開閉部材(90)を開放するか否かの抽選に当選した場合とすることもできる。すなわち、充填物供給装置(20)を遊技中のどのタイミングで作動させ、又は作動を停止させるかは、適宜設定することができる。
【0011】
(作用)
本発明において、報知演出を行わない遊技中においては、充填物供給装置(20)は充填物の供給を行わず、膨張体(93)は収縮している。この状態で操作スイッチ(90)を押圧操作しても、通常の操作感覚と変わりない。そして、遊技状態が所定の演出実行条件に該当することにより、充填物供給装置(20)が吐出作動して、膨張体(93)に充填物を供給する。これにより膨張体(93)が膨張し、スイッチ本体(91)の押圧操作部が膨らんで突出する。この形状変化は視覚により確認できると同時に、この状態で操作スイッチ(90)を押圧操作すると、押圧操作部が膨張しているため通常とは異なる操作感覚を感じるので、遊技者が驚くようなインパクトのある演出を行わせることができる。
【0012】
なお、本発明においては、押圧操作によって内部の充填物が排出されて膨張体(93)が収縮するように形成してもよいし、押圧操作によっては膨張体(93)は収縮せず、内部の充填物が吸引されることにより膨張体(93)が収縮するように形成してもよい。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、前記操作スイッチ(90)の押圧操作に伴う前記膨張体(93)への押圧力によって、内部に充填されている充填物を排出可能な排出部を設けたことを特徴とする。
【0013】
本発明は、膨張状態の操作スイッチ(90)を押圧操作することによって内部の充填物が排出されて、膨張体(93)が収縮するように形成したものである。
ここで、前記「排出部」は、スイッチ本体(91)又は膨張体(93)に設けられた外部空間と連通する通路を含み、押圧によって膨張体(93)の内部に充填されている充填物が押し出される孔(排気孔93C)又は開口部とすることができる。
本発明は、充填物として空気を注入する場合に適している。また、本発明においては、充填物供給装置(20)が充填物を供給中に前記排出部から充填物が漏れ出さないように、排出部には、充填物供給中には充填物を通過させず、膨張体(93)が押圧された場合には充填物を通過可能とさせる開閉手段(排気弁97)を設けると好適である。
【0014】
本発明によれば、操作スイッチ(90)の押圧操作時に、膨張している膨張体(93)がつぶれるので、膨張している押圧操作部を操作するのとは異なる操作感覚を与えることができる。
(請求項3)
請求項3記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項3記載の発明は、前記膨張体(93)への充填物の供給により前記膨張体の(93)膨張が維持され、前記充填物供給装置(20)が前記膨張体(93)に充填した充填物を吸引することにより前記膨張体(93)が収縮するように形成されていることを特徴とする。
【0015】
本発明は、押圧操作によっては膨張体(93)は収縮せず、内部の充填物が吸引されることにより膨張体(93)が収縮するように形成したものである。すなわち、膨張体(93)の膨張・収縮を、充填物供給装置(20)の作動によって制御するものである。
ここで、「充填物の供給により・・・膨張が維持され」るとは、膨張体(93)の空間部(93B)に充填物が充填されている状態においては、充填物が空間部(93B)から外に排出されない意味である。従って、充填状態で操作スイッチ(90)を押圧操作すると、膨らんだ状態の膨張体(93)を押圧することとなる。
そして、充填物供給装置(20)が吸引作動して、膨張している膨張体(93)の空間部(93B)から充填物を抜き取ることにより、膨張体(93)は収縮して停止スイッチ(90)は元の状態に戻る。
【0016】
本発明によれば、操作スイッチ(90)の押圧操作の有無にかかわらず、一定時間、膨張体(93)を膨張させたままにしておくことができる。
(請求項4)
請求項4記載の発明は、上記した請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項3記載の発明は、前記操作スイッチ(90)は複数設けられており、前記充填物供給装置(20)は、前記複数の操作スイッチ(90)に対して個々に充填物を供給可能に形成されていることを特徴とする。
【0017】
本発明は、複数の操作スイッチ(90)を別々のタイミングで膨張させることができるようにしたものである。例えば、スロットマシンにおいて、回転リール(40)の回転を停止させるための3個のストップスイッチ(50)に用いることができる。
ここで、複数の操作スイッチ(90)の膨張体(93)にそれぞれ充填物を供給する手段としては、充填物供給装置(20)を複数設けることの他、充填物供給装置(20)と各操作スイッチ(90)との間の充填物供給路に、充填物の流路変更手段(例えば供給制御弁22)を設けることができる。
本発明によれば、操作スイッチ(90)の膨張演出をバリエーション豊かなものにすることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、以上のように構成されているので、内部状態の告知を視覚だけでなく触覚によっても表現し、斬新な演出を実行可能な遊技機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の好適な実施の形態を、遊技機としてスロットマシンを例に、図面に基づき説明する。
(図面の説明)
図1乃至図9は、本発明の実施の形態を示すものである。
図1はスロットマシン1の外観正面図、図2及び図3及び図5はストップスイッチ50の断面図、図4はストップスイッチ50の斜視図、図6はスロットマシン1の入力、出力、制御を示すブロック図、図7乃至図9はスロットマシン1の作動を示す流れ図である。
(スロットマシン1)
スロットマシン1は、図1に示すように、箱状の筐体11を有し、この筐体11の正面には筐体11の正面開口を閉塞可能かつロック可能な前扉3が開閉自在に取り付けられている。
【0020】
前扉3には、遊技者側に向かって臨む表示窓12が形成されており、さらに表示窓12には、三個の回転リール40の図柄を見ることができる図柄表示窓13が形成されている。そして、スロットマシン1の高さ方向略中央部は、スロットマシン1を作動させる操作手段が配置された操作部となっており、操作部の右端部にはメダル投入口14が設けられている。メダル投入口14の下方であって前扉3の内側には、投入された遊技メダルを検知するためのメダルセレクター63が設けられている。さらに、前扉3の下部には、払い出しメダルを貯留するための下皿18が設けられている。
また、筐体11の内部には、回転リール40を備えるリールユニット60と、スロットマシン1の全体の作動を制御するための制御装置200と、遊技メダルを貯留すると共に払い出すためのホッパーユニット65が内蔵されている。さらに、特に図示しないが、スロットマシン1の主電源の入切や、遊技設定を変更するための電源ユニットが設けられている。
【0021】
(制御装置200)
上記制御装置200は、図示しないが、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。ここでCPUは、一個に限定されず、二個以上のCPUで制御するようにしてもよい。また、CPU、ROM、RAM及びI/O等は一体化されてワンチップを構成してもよい。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、次の(1)及び(2)の装置を構成する。
(1)遊技制御装置210
(2)演出制御装置220
遊技制御装置210は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。演出制御装置220は、ランプ68やスピーカ69等の演出表示装置66を制御するためのものである。
【0022】
ここで、制御装置200を、主制御装置と、主制御装置からの信号を受信して作動する副制御装置とから構成し、前記遊技制御装置210を主制御装置に、前記演出制御装置220を副制御装置に配置することができる。このように、遊技を司る制御装置と演出を司る制御装置を別個に形成することにより、演出制御に当てられるメモリを大幅に増やすことができると共に、演出のみを変更することもできる。
(入力段)
上記制御装置200の入力段には、図6に示すように、次のパーツが接続されている。
(1)投入スイッチ15
(2)ベットスイッチ16
(3)精算スイッチ17
(4)スタートスイッチ30
(5)ストップスイッチ50
なお、入力段としては、上記した(1)乃至(5)のパーツに限定されるものではない。
【0023】
(投入スイッチ15)
投入スイッチ15は、図1に示すように、メダルセレクター63に内蔵されたスイッチであって、メダル投入口14から投入された遊技メダルを検知するためのものである。
(ベットスイッチ16)
ベットスイッチ16は、図1に示すように、回転リール40の下方に位置するスイッチであって、クレジットをメダル投入に代えるためのものである。
ここで、クレジットとは、次遊技以降に使用するためのメダルをあらかじめ遊技機内部に貯留しておくことであり、スロットマシン10は、メダル投入口14から投入され投入スイッチ15を通過した遊技メダル、又は入賞により払い出される遊技メダルを、最大50枚まで、遊技機内部に貯留する扱いができるように形成されている。
【0024】
(精算スイッチ17)
精算スイッチ17は、図1に示すように、回転リールの斜め下方に位置するスイッチであって、クレジットメダルを払い戻すためのものである。
(スタートスイッチ30)
スタートスイッチ30は、図1に示すように、回転リール40の斜め下方に位置するレバーであって、遊技メダルの投入若しくはベットスイッチ16の投入を条件に、または、「再遊技(Replay)」時には前遊技から所定時間経過を条件に、リールユニット60の駆動を開始させるためのものである。
【0025】
ここで、「再遊技(Replay)」とは、当選抽選手段110の抽選により、「再遊技(Replay)」のフラグが成立し、「再遊技(Replay)」の図柄が入賞有効ライン上に揃うことにより、次の遊技において、遊技メダルを新たに投入することなく、再度、遊技を行うことができるものである。
(ストップスイッチ50)
ストップスイッチ50は、リールユニット60の駆動を停止させるためのものである。具体的には、ストップスイッチ50は、図1に示すように、各回転リール40に対応した3個のボタンスイッチであって、各回転リール40の下方に1個ずつ配置されているものである。すなわち、ストップスイッチ50は、図2に示すような停止ボタン90が、前扉3の正面板3Aに3個並列して取り付けられているものであり、図1に示すように、正面左側の回転リール40に対応して設けられた左ボタン51、中央の回転リール40に対応して設けられた中ボタン52、正面右側の回転リール40に対応して設けられた右ボタン53を有している。そして、回転リール40に対応したストップスイッチ50の操作により、当該対応した回転リール40が回転を停止するように設定されているものである。
【0026】
さらに、本実施の形態では、各停止ボタン90の押圧操作部が膨張可能に形成されており、筐体11内部の所定の場所に設けられた充填物供給装置20によりエアを注入することにより、停止ボタン90の押圧操作部が膨張するようになっている。そして、これにより当選報知を行うことができるようになっているものであるが、これについては後述する。
(出力段)
前記制御装置200の出力段には、図6に示すように、次のパーツが接続されている。
(1)リールユニット60
(2)ホッパーユニット65
(3)演出表示装置66(画像表示部67及びランプ68及びスピーカ69)
(4)レバー軸開閉装置20
なお、出力段としては、上記した(1)乃至(4)のパーツに限定されるものではない。
【0027】
(リールユニット60)
リールユニット60は、特に図示しないが枠体に固定或いは支持された三個のモータと、各々のモータの出力軸に固定された三個の回転リール40とから構成されている。そして、各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープとを備えている。このリールテープの外周面には、複数個(例えば21個)の図柄が表示されている。
(ホッパーユニット65)
ホッパーユニット65は、図1に示すように、筐体11の下部に設置された払い出し装置であって、遊技の結果に基づいて、下皿18にメダルを払い出すためのものである。
【0028】
(演出表示装置66)
演出表示装置66は、演出制御装置22の制御により、入賞等を報知させるなど、種々の演出を行うものである。具体的には、演出表示装置66は、画像表示部67及びランプ68及びスピーカ69から構成されている。
画像表示部67は、図柄表示窓13の上方に設けられた窓部であり、LED、ドットマトリックス、液晶画面等を用いて、入賞の報知その他の演出を表示するためのものである。なお、画像表示部67としては上記のものに限られず、例えば演出専用の回転リールを設け、リールの図柄や文字等により演出を表示するようにしても良い。
【0029】
ランプ68及びスピーカ69は、発光体の点灯又は点滅、入賞音の発生により入賞等を報知するためのものである。
(停止ボタン90及び充填物供給装置20)
次に、停止ボタン90及び充填物供給装置20について、図2乃至図5に基づいて詳述する。
まず、ストップスイッチ50を構成する押圧操作スイッチとしての停止ボタン90について説明する。停止ボタン90は、図2に示すように、前扉3の正面板3Aに固定される外筒92と、この外筒92内を前後方向に摺動自在に支持される円柱形のスイッチ本体91を備えている。ここで、図2(A)は停止ボタン90を押圧操作していない状態の断面図、図2(B)は停止ボタン90を押圧操作した状態の断面図、図2(C)は図2(B)のC−C線断面図である。
【0030】
スイッチ本体91は、前記外筒92の奥側に設けられたバネ94により、常時、手前側に付勢されており、非操作時には、図2(A)に示すように、その前面が外筒92から突出している。一方、停止ボタン90が押圧操作される時には、図2(B)に示すように、外筒92の内部側に移動し、押圧操作をやめると(押圧操作部から指を離すと)バネ94の復元力により、元に位置に戻る。
また、外筒92の奥部には、発光部及び受光部を有する押圧検知センサ95が設けられているとともに、スイッチ本体91の奥側端部には、押圧検知センサ95の発光部及び受光部の間に位置する薄板状の遮蔽板96が設けられている。押圧検知センサ95は、発光部からの光線が遮蔽板96遮られることによりOFFとなり、押圧検知センサ95がOFFとなることにより停止ボタン90の押圧が検知され、ストップスイッチ50がONとなるように形成されている。
【0031】
さらに、前記スイッチ本体91の前面部には、ラバーなどの伸縮性を有する弾性部材で形成された膨張体93が取り付けられている。膨張体93は、その一部がスイッチ本体91の前面部に露出して停止ボタン90の押圧操作部を形成する断面略T字型の部材であり、押圧操作部の内部には中空の膨張空間93Bが形成されているとともに、スイッチ本体91に埋め込まれた部分には、スイッチ本体91の内部に形成された貫通孔91Aと連通する吸気孔93Aが設けられている。そして、吸気孔93Aから後述する充填物供給装置20の供給するエアを注入することにより、図3に示すように、膨張空間93Bが膨張し、押圧操作部を膨らんだ状態にすることができるものである。
【0032】
なお、スイッチ本体91の貫通孔91Aは、図2(C)に示すように、手前側においては、膨張体93に均等にエアを注入可能とするためスイッチ本体91の中心部に位置しているが、奥端部においては遮蔽板96を避けるために中心をはずれた位置となるよう、途中から斜めに曲がって形成されている。
続いて、充填物供給装置20について説明する。充填物供給装置20は、所定の場合に前記膨張体93の膨張空間93Bにエアを供給して膨張体93を膨張させるためのものである。本実施の形態においては、充填物供給装置20は、図2(A)に示すように、エアの供給及び吸引が可能なコンプレッサー21と、3個の停止ボタン90のそれぞれにエアを供給するための供給制御弁22を備えており、コンプレッサー21と供給制御弁22はメイン供給パイプで連結され、供給制御弁22からは、図4に示すように、各停止ボタン90にボタン供給パイプ24が分岐している。そして、供給制御弁22の制御により、3個の停止ボタン90の押圧操作部を、個々に、膨張させたり元に戻したりすることができるようになっている。
【0033】
前記コンプレッサー21は、筐体11の内部の所定の場所、例えばリールユニット60の隣やホッパーユニット65の脇などに配置され、空気を吐出吸引することができる装置である。また、前記供給制御弁22は、特に図示しないが、メイン供給パイプ23と3本のボタン供給パイプ24に接続された流路切り替え装置を内蔵しており、各ボタン供給パイプ24の端部に設けられた開閉弁を制御することにより、いずれの停止ボタン90にエアを供給するかを選択可能に形成されているものである。
なお、各ボタン供給パイプ24のもう一方の端部は、停止ボタン90のスイッチ本体91に固定(例えばスイッチ本体91の貫通孔91Aに圧入)されているが、ボタン供給パイプ24は可撓性を有する素材で形成されているので、押圧操作によりスイッチ本体91が移動しても、その位置変化を吸収できるようになっている。
【0034】
そして、供給制御弁22は、コンプレッサー21からエアが供給される場合には、エア供給を行う(すなわち膨張体93を膨張させる)停止ボタン90に対応するボタン供給パイプ24の開閉弁を開放させるとともに、エア供給を行わない停止ボタン90に対応するボタン供給パイプ24の開閉弁を閉塞する。
しかる後、コンプレッサー21がエアを吐出すると、開閉弁が開放されたボタン供給パイプ24を介して、所定の停止ボタン90の膨張体93にエアが充填され、膨張体93の膨張空間93Bが膨らんで、図3及び図4に示すように、停止ボタン90の押圧操作部が前方に突出する。一方、その状態でコンプレッサー21がエアを吸引すれば、膨張空間93Bに充填されていたエアが抜き取られて、膨張体93の前面は収縮し、停止ボタン90の押圧操作部は平らな状態となる。
【0035】
ところで、上記した例では、コンプレッサー21がエアを吸引しなければ、停止ボタン90が押圧操作されても、膨張体93が膨張したままであるが、停止ボタン90の押圧操作により、膨張体93が収縮して元に戻る(すなわち膨張空間93Bに充填されているエアが抜ける)ように形成することもできる。
すなわち、図5に示すように、スイッチ本体91の中央に、手前方から奥方向に貫通する開口部91Bを形成し、膨張体93には、後方に貫通し膨張空間93Bと連通する排気孔93Cを設ける。そして、膨張体93の後面部には排気孔93Cを開閉自在とする排気弁97を設けたものである。
【0036】
排気弁97は、ヒンジ部97Aとヒンジ部97Aに回動自在に取り付けられた開閉部97Bとから構成され、特に図示しないがヒンジ部97Aに設けられたねじりコイルバネによって、常時、排気孔93Cを閉じる方向に付勢されている。また、排気弁97は、ボタン供給パイプ24を介してエアが供給される場合には、バネの力によって開閉部97Bが排気孔93Cを閉じており、停止ボタン90が押圧操作される場合には、膨張空間93Bの縮小に伴い排気孔97から排出される空気圧によって、開閉部97Bが排気孔93Cを開く方向に回動するようになっている。
そして、コンプレッサー21の吐出作動時には、エアが膨張空間93Bに均等に充填されるので、開閉部97Bはバネの付勢力で閉じた状態を保つことができ、図5(A)に示すように、供給されるエアによって膨張体93の膨張空間93Bが膨張する。一方、膨張体93が膨張している停止ボタン90を押圧操作すると、膨張空間93Bが収縮して内部のエアが排気孔93Cに集中するため、図5(B)に示すように、開閉部97Bがバネの付勢力に抗して排気孔93Cを開く方向に回動する。このため、膨張空間93B内部の空気は排気孔93Cから押し出され、膨張体93の膨張空間93Bが収縮するものである。ちなみに押し出された空気は、スイッチ本体91の開口部91B、外筒92の背面部にある隙間(図2参照)を経て、遊技機内部に拡散される。
【0037】
以上のように形成した場合には、遊技者は、停止ボタン90の操作時に膨張体93がつぶれる微妙な感覚を味わうこととなり、膨張状態の押圧操作部を押圧するときとはまた異なる触覚を与えるものとなる。なお、このように形成した場合、コンプレッサー21は、エアの供給のみ行うことができればよい。
上記した充填物供給装置20の作動、すなわちコンプレッサー21の吐出吸引作動及び供給制御弁22の弁開閉作動は、後述する演出制御装置220の制御に基づき行われ、停止ボタン90の膨張による報知演出として位置づけられるものであるが、これについては後述する。
(遊技制御装置210)
次に、遊技制御装置210について詳述する。
【0038】
遊技制御装置210は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。そして、この遊技制御装置210は、次の(1)乃至(6)の手段として機能する。
(1)通常遊技制御手段70
(2)特別遊技制御手段80
(3)当選抽選手段110
(4)リール制御手段120
(5)ホッパー制御手段130
(6)入賞判定手段140
なお、遊技制御装置21としては、上記した(1)乃至(6)の手段に限定されるものではなく、他の手段を含んでいても良い。
【0039】
(通常遊技制御手段70)
通常遊技制御手段70は、通常遊技を行わせるためのものである。
すなわち、メダルの投入若しくはベットスイッチ16の押下を条件に、または、「再遊技(Replay)」時には前遊技から所定時間経過を条件に、スタートスイッチ30を操作すると、リールユニット60が駆動され、3個の回転リール40が回転を開始する。
その後、ストップスイッチ50の1個を操作すると、当該対応する回転リール40の回転が停止する。
そして、ストップスイッチ50を3個全て操作し終わると、3個の回転リール40の回転が全て停止する。このとき、表示窓12の入賞有効ライン上に、予め設定された図柄が停止すると、ホッパーユニット65を介して所定枚数のメダルが払い出される。なお、メダルを払い出す代わりに、クレジットしても良い。
【0040】
当選には、入賞により遊技メダルの払い出しを伴い、遊技者に利益を付与する小役当選と、この小役当選よりもさらに大きな利益を遊技者に付与する特別当選と、遊技メダルの払い出しは無いが、遊技メダルを新たに投入することなく再度の遊技を行うことができる「再遊技(Replay)」とを備えている。そして、その抽選結果がいずれかの役に当選となった場合、後述する当選フラグ成立手段112により、その当選に対応した当選フラグが成立する。そして、抽選結果が特別当選である場合に、特別当選フラグが成立し、この特別当選フラグ成立中に、リールユニット60の回転リール40の停止図柄の組み合わせが、予め定められた所定の特別当選図柄(例えば、入賞有効ライン上に「7」が三個揃うもの)と一致したことを条件に入賞し、遊技者に有利な特別遊技を行わせるように形成されている。一方、抽選により特別当選フラグが成立したが、回転リール40の停止図柄の組み合わせが特別当選図柄と一致していない場合には、それ以後の遊技に特別当選フラグ成立の権利が持ち越されるように設定されている。なお、小役の当選フラグは、当選フラグが成立した遊技で入賞させられない場合、当選フラグ成立の権利の次の遊技への持ち越しはない。
【0041】
また、いずれかの当選フラグが成立中に、対応する当選図柄を入賞有効ライン上に揃えることができるか否かは、回転リール40の回転速度が一定の場合、ストップスイッチ50のタイミングによるものである。具体的には、ストップスイッチ50を操作した後、190ms以内に回転リール40が停止するように設定されているため、ストップスイッチ50を操作した後、そのまま停止させるか、或いは190ms以内に停止可能な回転リール40の円周上の引き込み可能図柄、例えば停止図柄から連続する4個の引き込み可能図柄の中に、対応する入賞図柄が含まれているような場合には、停止するまでの時間を遅らせて、回転リール40は入賞有効ライン上にその当選図柄を引き込んで停止する。一方、かかる4個の引き込み可能図柄の中に、対応する当選図柄が含まれていないような場合には、入賞有効ライン上にその当選図柄を引き込んで停止することができない。
【0042】
(特別遊技制御手段80)
特別遊技制御手段80は、抽選手段の抽選結果に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を行わせるためのものである。
上記特別遊技としては、大別すると、次のゲームがある。
(1)特定導入遊技(ビッグボーナスゲーム・以下BBゲームという)
(2)特定遊技(レギュラーボーナスゲーム・以下RBゲーム)
(3)特定当選遊技(ジャックゲーム・以下JACゲームという)
なお、RBゲームは、BBゲーム中に行われる場合と、BBゲーム中でないときにも単独で行われる場合がある。JACゲームは、RBゲーム中に行われるものである。また、特別遊技としては、上記した(1)乃至(3)の遊技に限定されるものではない。
【0043】
具体的には、通常遊技において、図示しないが、例えば「7」等の図柄が入賞有効ライン上に三個揃うと、ホッパーユニット65を介して、例えば15枚のメダルが払い出される。このとき、BBゲームが開始される。
BBゲームに移行すると、通常遊技と同様に最大3枚のメダルの投入によって開始され、3つの回転リールの回転を各々停止させた際に、入賞有効ライン上に当選図柄が揃っているか否かによって、メダルの払い出しが行われるものである。
したがって、BBゲーム中では、通常遊技と同様に小役を含めた抽選が毎回行われるものである。ただ、このBBゲーム中にRBゲームに移行するための特定当選図柄が入賞有効ライン上に揃った場合には、その後RBゲームに移行するものである。
【0044】
RBゲームに移行すると、メダルが1枚投入となり、回転リール40の所定の図柄が表示窓12のセンターライン上に揃った場合に入賞となる特定当選遊技が行われるものである。そして、RBゲームでは、入賞するか否かの特定当選遊技が最大12回行えるものであり、そのうち、最大8回の入賞が可能である。すなわち、最大8回の入賞か、或いは最大12回の特定当選遊技の終了により、RBゲームは終了するものである。
なお、BBゲーム中は、RBゲームが終了した後は、また前述したような通常遊技と同様な抽選及び制御が行われ、RBゲームと通常遊技とが交互に繰り返されるものである。そして、BBゲームは、一定枚数のメダル払い出し終了により終了する。
【0045】
(当選抽選手段110)
当選抽選手段110は、予め定めた抽選確率に基づいて当選役に係わる抽選を行うものである。そして、当選抽選手段110による抽選の結果、所定の当選役に当選である場合に当選フラグが成立し、この当選フラグ成立中に、回転リール40の停止図柄の組み合わせが予め定められた当選図柄と一致したことを条件に入賞し、遊技者にメダルの払い出しや、特別遊技等の利益が付与されるように設定されている。
上記当選抽選手段110は、図6に示すように、大別すると、次の手段を備える。
(1)判定手段111
(2)当選フラグ成立手段112
なお、当選抽選手段110としては、上記した(1)及び(2)に限定されるものではない。
【0046】
(判定手段111)
判定手段111は、乱数データと当選判定テーブルに基づき、当選又はハズレを判定するためのものである。
ここで、当選抽選手段110には、特に図示しないが、当選抽選用の乱数を所定の領域内(例えば十進数で0〜65535)で発生させる乱数発生手段、及び乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段を有し、乱数抽出はスタートスイッチ30の操作タイミングで行われる。またここで、当選判定テーブルとは、乱数発生手段がとる乱数の全領域中、各当選項目の当選領域及びハズレの領域を規定したものである。
【0047】
そして、判定手段111は、乱数抽出手段が抽出した抽出乱数データと、当選判定テーブルとを照合し、抽出乱数データが各当選項目の当選領域からなる当選判定領域に属する場合には、当該当選領域に対応する当選を決定し、抽出乱数データがいずれの当選領域にも属さない場合には、ハズレの決定をするものである。
(当選フラグ成立手段112)
当選フラグ成立手段112は、前記判定手段111がいずれかの当選役の当選を決定した場合に、当選フラグを成立させるためのものである。当選フラグとは、「当たり」「ハズレ」のデータを制御装置に記憶しておくメモリ部分のことであり、当選フラグを成立させるとは、前記メモリに「当たり」又は「ハズレ」を示す記憶をさせることである。
【0048】
当選フラグ成立手段112は、原則として入賞により当選フラグをリセットするものであるが、前述したように、小役当選及び再遊技当選の場合には、入賞の有無にかかわらず当該遊技終了により当選フラグをリセットする。そして、特別当選の場合には、フラグ成立に係る遊技で入賞しなくても、次遊技以降に当選フラグを持ち越すようになっている。
(リール制御手段120)
リール制御手段120は、スタートスイッチ30の操作信号に基づいて回転リール40を回転させると共に、特に図示しないがリール回転検知センサの検知信号に基づいて図柄の現在位置を認識しつつ、当選抽選手段110の抽選結果及びストップスイッチ50の操作タイミングに基づいて、回転リール40の停止を制御するためのものである。
【0049】
具体的には、リール制御手段120は、回転リール40を停止させる際、当選抽選手段110の抽選結果がハズレの場合には、3個の回転リール40の図柄が如何なる入賞の態様にも揃わないように蹴飛ばし制御を行い、抽選結果が所定の当選役に当選の場合には、3個の回転リール40の図柄が極力当該当選に係る入賞の態様となるように蹴飛ばし及び引き込み制御を行う。これらの制御は、ストップスイッチ50の操作信号受信とストップ信号出力のタイミングをずらして、回転リール40が停止するまでの時間を遅らせることにより行われる。
(ホッパー制御手段130)
ホッパー制御手段130は、入賞判定手段140からのメダル払い出し信号や、精算スイッチ17の操作信号に基づいて、ホッパーユニット65を作動させるためのものである。
【0050】
(入賞判定手段140)
入賞判定手段140は、入賞したかどうかの判定を行うとともに、入賞の場合には所定の入賞処理を行わせるためのものである。
すなわち、入賞判定手段140は、当選判定の抽選結果が当選の場合に、ストップスイッチ50の操作で三個の回転リール40の当選図柄を入賞の態様に停止させることができたかどうかを判断し、当選図柄を入賞の態様に停止させることができた場合には入賞を決定する。そして、入賞がメダル払い出しを伴う払い出し入賞である場合には、ホッパーユニット65に遊技メダルの払い出し信号を出力し、リプレイなどの非払い出し入賞である場合には、メダル投入又はベットスイッチ16の操作なしで次遊技を開始可能な状態にする。またボーナスゲーム入賞などの特別入賞の場合には、特別遊技制御手段80に特別遊技を開始させる。
【0051】
(演出制御装置220)
次に、演出制御装置220について詳述する。
演出制御装置220は、遊技制御装置210からの出力信号、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作信号を受信して、演出表示装置66及び充填物供給装置20の作動を制御するためのものである。そして、演出制御装置220は、図6に示すように、次の(1)及び(2)の手段を有している。
(1)演出決定手段150
(2)ボタン膨張制御手段160
なお、演出制御装置220としては、上記した(1)及び(2)の手段に限定されるものではなく、他の手段を含んでいてもよい。ここで、本実施の形態では、充填物供給装置20を用いた当選報知演出について説明するが、演出制御装置220が、それ以外の演出を実行可能であることはいうまでもない。
【0052】
(演出決定手段150)
演出決定手段150は、当選抽選手段110の成立当選フラグ情報に基づいて、報知演出の有無および報知時期を決定するためのものである。具体的には、演出決定手段150は、遊技状態が所定の演出開始条件に該当する場合には、ボタン膨張報知の実行を決定する。また、遊技状態が所定の演出終了条件に該当する場合には、ボタン膨張報知の終了を決定する。
ここで、ボタン膨張報知の開始条件は、
(1)特定の当選フラグ(例えばBBフラグ)が成立した場合とする。
【0053】
(2)特定当選フラグの成立時に行われる報知演出を行うか否かの抽選に当選した場合とする。
(3)当選フラグ成立の有無にかかわらず遊技中の所定時(例えばスタートスイッチ30の操作時、ストップスイッチ50の第一停止時又は第二停止時又は第三停止時、あるいはベットスイッチ16の操作時)に行われる報知演出を行うか否かの抽選に当選した場合とする。
など、適宜設定することができる。
また、ボタン膨張報知の終了条件としては、
(1)開始後、所定時間(例えば3秒、5秒)の経過により終了させる。
【0054】
(2)所定の操作手段の操作を契機に終了させる。例えば、スタートスイッチ30の操作後にボタン膨張報知を開始し、ストップスイッチ50の第一停止(又は第二、第三停止)を契機に終了させる。
(3)ボタン膨張報知を終了させるか否かの抽選に当選した場合に終了させる。
など、適宜設定することができる。
また、演出決定手段150は、上記開始条件、終了条件の他に、3個のストップスイッチ50のうち、いずれのボタンについてボタン膨張報知を行うかについても決定する。例えば、ボタン膨張報知を行うと決定した場合には、左ボタン51、中ボタン52、右ボタン52のどれつにいて、あるいはどの組み合わせで、もしくはどの順番で、ボタン膨張報知を行うか、抽選により決定することができる。あるいは、当選の種類に応じてボタン膨張報知を行わせる態様をあらかじめ定めておいてもよい。
【0055】
また、ボタン膨張報知を行う遊技中のタイミングとして、メダル投入およびベットスイッチ16、スタートスイッチ30、各ストップスイッチ50の各操作手段の操作後、いずれかの契機に例えば一定時間行うように設定し、当選判定の抽選結果に応じてどの操作タイミングで報知を行わせるかを決定するようにしてもよい。例えば、BB当選の場合(前遊技でフラグが成立した場合)にはベットスイッチ16の操作時時にボタン膨張報知を行わせ、小役当選の場合にはストップスイッチ50の第一停止操作時に行うようにすることができる。
あるいは、上記例において、遊技中のいずれの時期に行われるかによって報知の信頼度を演出する(例えば、ストップスイッチ50の第一停止操作時よりも第三停止操作時に行われる報知の方が信頼度を高くする)ようにしてもよい。
【0056】
さらに、特定の遊技区間において、ストップスイッチ50を所定の推奨停止操作順番通りに操作すると、特定の当選役が必ず入賞するように形成した場合において、前記推奨停止操作順番の報知、いわゆる押し順ナビを、ボタン膨張報知によって行わせるようにしてもよい。すなわち、停止ボタン90を順番に膨張させることにより、どの順番でストップスイッチ50を操作するかを表示するものである。この場合、3個の停止ボタン90について、停止操作の有無にかかわらず、推奨停止操作順番通りに膨張させるようにしてもよいし、最初に一番目の停止ボタン90を膨張させ、当該停止ボタン90が押圧操作されたら、次の順番の停止ボタン90を膨張させるようにしてもよい。
【0057】
(ボタン膨張制御手段160)
ボタン膨張制御手段160は、前記演出決定手段150の決定に基づいて、充填物供給装置20を作動させるためのものである。
すなわち、演出決定手段150がボタン膨張報知の実行を決定した場合には、充填物供給装置20の供給制御弁22を作動させてボタン膨張演出が決定された停止ボタン90への供給路を開くとともに、ボタン膨張演出を行わない停止ボタン90への供給路を閉じ、コンプレッサー21を吐出作動させる。これにより、所定の停止ボタン90にエアが供給され、膨張体93が膨張する。また、演出決定手段150がボタン膨張報知の終了を決定した場合には、供給制御弁22の開閉状態を維持したままコンプレッサー21を吸引作動させる。これにより、エアが抜き取られて膨張体93が収縮する。
【0058】
なお、停止ボタン90の押圧操作によって膨張体93が収縮するように形成した場合(図5の例)には、コンプレッサー21を吸引作動させる必要はない。この場合、停止ボタン90が操作されて膨張体93が収縮したら、ボタン膨張演出が終了するものとしてもよいし、停止ボタン90の押圧操作によって膨張体93が収縮しても、継続してコンプレッサー21を吐出作動させることにより、停止ボタン90の膨張状態を維持させる(ボタン膨張演出を継続する)ようにしてもよい。前者の場合には、演出決定手段150が演出終了条件を判断しない、すなわち開始条件のみを判断するように形成することができ、後者の場合には、演出決定手段150が演出終了を決定したら、コンプレッサー21の吸引作動を停止させるように形成することができる。
【0059】
(スロットマシン10の作動)
次に、上記構成を有するスロットマシン10の作動の概略を、図7のフローに基づき説明する。
まず、図7に示すステップ100において、メダル投入等の所定の遊技開始条件が満たされた後スタートスイッチ30が操作されることにより、スタートスイッチ30がONとなる。そして、次のステップ101に進む。
ステップ101において、当選抽選手段110により抽選処理が行われる。そして、次のステップ102に進む。
【0060】
ステップ102において、回転リール40の回転が開始する。そして、次のステップ103に進む。
ステップ103において、ストップスイッチ50が操作されることにより、ストップスイッチ50がONとなる。そして、次のステップ104に進む。
ステップ104において、回転リール40の回転停止処理が行われる。そして、次のステップ105に進む。
ステップ105において、3個の回転リール40に対応するストップスイッチ50の操作が行われたか否かが判定される。そして、3個の回転リール40に対応するストップスイッチ50の操作が行われていないと判定された場合、ステップ103に戻る。一方、3個の回転リール40に対応するストップスイッチ50の操作が行われたと判定された場合には、次のステップ106に進む。
【0061】
ステップ106において、当選フラグ成立中に当該当選フラグに対応する当選図柄が入賞有効ライン上に揃ったか否か、すなわち、入賞したか否かが判定される。そして、入賞したと判定された場合、次のステップ107に進む。
ステップ107において、当選図柄に相当するメダルが払い出される。そして、遊技が終了する。
前記ステップ106において、入賞していないと判定された場合、ステップ107を飛び越して、遊技が終了する。
続いて、演出制御装置220による、充填物供給装置20を用いたボタン膨張報知演出について、図8及び図9のフローに基づき説明する。なお図8及び図9のフローに示す制御の流れは、図7のスロットマシン10の作動の流れとは別ルーティンで行われる。
【0062】
図8は、停止ボタン90に供給したエアをコンプレッサーで吸引する場合の制御及び演出の流れを示すものである。
まず、ステップ200において、演出決定手段150により、ボタン膨張報知演出を開始するか否かの判断がなされる。すなわち、遊技状態が所定の演出開始条件に該当するか否かが判断される。ボタン膨張報知演出を開始しないと判断された場合には、ステップ200に戻る。一方、ボタン膨張報知演出を開始すると判断された場合には、次のステップ201に進む。
ステップ201において、供給制御弁22のボタン膨張に係る停止ボタン90に対応する開閉弁を開放作動させるとともに、ボタン膨張をさせない停止ボタン90に対応する開閉弁を閉塞作動させる。そして、次のステップ202に進む。
【0063】
ステップ202において、所定時間コンプレッサー21を吐出作動させてエアを供給する。所定時間は、膨張体93の膨張空間93Bが膨らむためのエアを送出させるのに必要十分な時間である。なお、この時間の長短を適宜調整することにより、膨張体93に供給されるエアの量、すなわち膨張体93の膨らみ具合を変化させることもできる。そして、次のステップ203に進む。
ステップ203において、所定の停止ボタン90の膨張体93にエアが送り込まれ、膨張空間93Bが膨張して停止ボタン90の押圧操作部が膨らんだ状態となる。このとき停止ボタン90を押圧操作すると、押圧したときの感覚が柔らかく通常と異なるため、遊技者は、視覚によるだけでなく、触覚によっても停止ボタン90の変化を知ることができる。そして次のステップ204に進む。
【0064】
ステップ204において、ボタン膨張報知演出を終了するか否かの判断がなされる。すなわち、遊技状態が所定の演出終了条件に該当するか否かが判断される。ボタン膨張報知演出を終了する判断がされない場合には、ステップ204に戻る。すなわち、演出終了条件を満たすまで、停止ボタン90の膨張が継続される。一方、演出終了条件に該当する場合には、次のステップ205に進む。
ステップ205において、所定時間コンプレッサー21を吸引作動させてエアを抜き取る。そして次のステップ206に進む。
ステップ206において、膨張空間93Bから空気が抜けて膨張体93が収縮し、停止ボタン90の押圧操作部は元の状態に戻る。そして、ボタン膨張報知演出制御を終了する。
【0065】
なお、上記制御では、演出開始時に供給制御弁22を初期状態に戻してエアの流路を設定(開閉弁の開閉を決定)するようにしてあるが、演出終了後に供給制御弁22を初期状態(例えば3個の開閉弁を全部開いた状態又は全部閉じた状態)に戻すようにしてもよい。
図9は、停止ボタン90の押圧操作により停止ボタン90に供給したエアが押し出されるように形成した場合の制御及び演出の流れを示すものである。
まず、ステップ300において、ボタン膨張報知演出を開始するか否かの判断がなされる。ボタン膨張報知演出を開始しないと判断された場合には、ステップ300に戻る。一方、ボタン膨張報知演出を開始すると判断された場合には、次のステップ301に進む。
【0066】
ステップ301において、供給制御弁22のボタン膨張に係る停止ボタン90に対応する開閉弁を開放作動させるとともに、ボタン膨張をさせない停止ボタン90に対応する開閉弁を閉塞作動させる。そして、次のステップ302に進む。
ステップ302において、コンプレッサー21を吐出作動させてエアを供給する。そして、次のステップ303に進む。
ステップ303において、所定の停止ボタン90の膨張体93にエアが送り込まれ、膨張空間93Bが膨張して停止ボタン90の押圧操作部が膨らんだ状態となる。なお、この状態で停止ボタン90を押圧操作すると、膨張体93の内部の空気は排気孔93Cから押し出されて膨張空間93Bは収縮し、停止ボタン90は元の状態に戻る。そして、次のステップ304に進む。
【0067】
ステップ304において、ボタン膨張報知演出を終了するか否かの判断がなされる。ボタン膨張報知演出を終了する判断がされない場合には、ステップ302に戻る。すなわち、演出終了条件を満たすまで、コンプレッサー21の吐出作動を継続し、停止ボタン90の押圧操作がされても停止ボタン90の膨張を維持させる。一方、演出終了条件に該当する場合には、次のステップ305に進む。
ステップ305において、コンプレッサー21の吐出作動を停止させる。これ以後、停止ボタン90の押圧操作をした場合には膨張体93は収縮したままとなり、停止ボタン90は元の状態に戻る。そして、ボタン膨張報知演出制御を終了する。
【0068】
なお、上記フローでは、ステップ304において演出終了条件に該当の有無を判断しているが、この判断を行わずに、一定時間コンプレッサー21を吐出作動させた後、作動停止させるようにしてもよい。このように形成した場合には、膨張した停止ボタン90は、ひとたび押圧操作すれば元に戻ってしまう。
このように、本実施の形態によれば、音声や画像での報知に比べ明確で斬新な報知演出を行わせることができる。特に、手に触れる操作部の形状が変化するので、見た目の変化だけでなく感触の変化によっても当選を予測することかでき、遊技者に与えるインパクトが大きい。
【0069】
なお、上記実施の形態では、膨張体93に充填する充填物としてエアを用いたが、本発明においては、充填物は気体には限られない。例えばオイルやジェルなどの流体物を用いてもよい。この場合には、膨張体93に充填した流体物を吸引して停止ボタン90の膨張状態を元に戻すように形成するのが好ましい。
また、膨張体93の形状は、上記実施の形態において開示したものに限られない。例えば、特に図示しないが、膨張体93としてゴムシート状の部材を設け、これをスイッチ本体91の前面に被せて固定するようにしてもよい。そして、スイッチ本体91に形成された貫通孔91Aからエアなどの充填物を注入することにより、膨張体93とスイッチ本体91の前面との隙間に充填物が充満して、膨張体93が膨張するように形成してもよい。
【0070】
さらに、上記実施の形態では、ストップスイッチ50についてボタン膨張演出を行わせるようにしたが、本発明は、ストップスイッチ50以外の操作スイッチを膨張させるようにしてもよいものである。例えばベットスイッチ16を、上記した停止ボタン90と同様に形成し、所定の場合に膨らませて報知を行うようにすることができる。
本発明は、スロットマシン以外の遊技機にも応用できる。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機などにも応用できるものである。また、押圧操作する操作スイッチを有している遊技機であれば、どんな形態の遊技機にも応用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の実施の形態であって、スロットマシンの外観正面図である。
【図2】本発明の実施の形態であって、膨張体が収縮している停止ボタンの縦断面図である。
【図3】本発明の実施の形態であって、膨張体が膨張した停止ボタンの縦断面図である。
【図4】本発明の実施の形態であって、ストップスイッチの斜視図である。
【図5】本発明の他の実施の形態であって、停止ボタンの部分縦断面図である。
【図6】本発明の実施の形態であって、スロットマシンの入力、出力及び制御装置を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態であって、スロットマシンの作動の概略を示す流れ図である。
【図8】本発明の実施の形態であって、報知演出の一例を示す流れ図である。
【図9】本発明の実施の形態であって、報知演出の他の例を示す流れ図である。
【符号の説明】
【0072】
1 スロットマシン 3 前扉
3A 正面板
11 筺体 12 表示窓
13 図柄表示窓 14 メダル投入口
15 投入スイッチ 16 ベットスイッチ
17 精算スイッチ 18 下皿
20 充填物供給装置 21 コンプレッサー
22 供給制御弁 23 メイン供給パイプ
24 ボタン供給パイプ
30 スタートスイッチ 40 回転リール
50 ストップスイッチ 51 左ボタン
52 中ボタン 53 右ボタン
60 リールユニット 63 メダルセレクター
65 ホッパーユニット 66 演出表示装置
70 通常遊技制御手段 80 特別遊技制御手段
90 停止ボタン(押圧操作スイッチ) 91 スイッチ本体
92 外筒 93 膨張体
93A 吸気孔 93B 膨張空間
93C 排気孔(排出部) 94 バネ
95 押圧検知センサ 96 遮蔽板
97 排気弁(排出部) 97A ヒンジ部
97B 開閉部
110 当選抽選手段 120 リール制御手段
130 ホッパー制御手段 140 入賞判定手段
150 演出決定手段 160 ボタン膨張制御手段
200 制御装置 210 遊技制御装置
220 演出制御装置
【出願人】 【識別番号】390031772
【氏名又は名称】株式会社オリンピア
【出願日】 平成19年2月19日(2007.2.19)
【代理人】 【識別番号】100118315
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 博道


【公開番号】 特開2008−200160(P2008−200160A)
【公開日】 平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願番号】 特願2007−37388(P2007−37388)