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【発明の名称】 遊技盤、遊技盤ユニット及び遊技機
【発明者】 【氏名】河村 耕三

【要約】 【課題】遊技領域内に配置される入賞口の個数が増加したり、遊技盤面中央に配置される変動入賞装置や図柄表示装置等の各種役物が大型化しても、球を円滑にアウト口へと流入させることのできる遊技盤、遊技盤ユニット及び遊技機を提供すること。

【構成】この遊技盤1は、球を流下させるための遊技盤面1bと、遊技盤面1b上に配置された内レール12aによって画定される遊技領域1a内に形成され、その周囲に設けられた周辺入賞具16aと内レール12aとにより形成される流路22を球10が通過不可能である位置に形成された周辺入賞口16と、遊技領域1aの最下端まで流下した球を排出するために遊技領域1aの中央最下端近傍に形成された第1アウト口18と、周辺入賞口16の上流側に形成されるとともに流路22に向かう球10を流入させて排出する第2アウト口19とを有している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
球を流下させるための遊技盤面と、
該遊技盤面上に配置された内レールによって画定される遊技領域内に形成され、その周囲に設けられた入賞具と前記内レールとにより形成される流路を前記球が通過不可能である位置に形成された入賞口と、
前記遊技領域の最下端まで流下した前記球を排出するために前記遊技領域の中央最下端近傍に形成された第1アウト口と、
前記流路の上流側に形成され、前記流路に向かう前記球を流入させて排出する第2アウト口と、を有する遊技盤。
【請求項2】
球を流下させるための遊技盤面と、
該遊技盤面上に配置された内レールによって画定される遊技領域内に形成され、前記内レールとにより形成される流路を前記球が通過不可能である位置に配置されたゲージと、
前記遊技領域の最下端まで流下した前記球を排出するために前記遊技領域の中央最下端近傍に形成された第1アウト口と、
前記流路の上流側に形成され、前記流路に向かう前記球を流入させて排出する第2アウト口と、を有する遊技盤。
【請求項3】
前記遊技領域内において、前記流路よりも下流側に他の入賞口が形成されていない請求項1又は請求項2に記載の遊技盤。
【請求項4】
前記第1アウト口と前記第2アウト口とが連通して1のアウト口を形成している請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の遊技盤。
【請求項5】
前記内レールと、
請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の遊技盤と、
該遊技盤の前記遊技領域内に設けられ、前記球の動作に基づいて所定図柄の変動表示を行う図柄表示装置と、を有する遊技盤ユニット。
【請求項6】
球を前記遊技領域内に向けて発射するための球発射装置と、
前記球を前記球発射装置に導くべく貯留する球皿と、
該球発射装置の駆動及び発射強度調整を行うための発射ハンドルと、
請求項5に記載の遊技盤ユニットと、
該遊技盤ユニットを保持するための保持枠と、
前記遊技盤面と平行に一定距離離間して前記球の流下路を形成する前面ガラスと、
該前面ガラスを保持するガラス保持枠と、を有する遊技機。


【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技盤、遊技盤ユニット及び遊技機に係り、特にアウト口を大型化又は複数化することにより、入賞口の個数の増加やその他の役物の大型化・増加に対応してアウト球の円滑な排出を実現する遊技盤等に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機等の弾球遊技機(以下、遊技機という。)では、弾球された球が遊技盤面上を流下して、その流下の過程で球が遊技盤面上のゲージ(釘ともいう。)や羽根車に衝突しつつ転回して流下方向が変化する。その結果、遊技盤面上に配置された各種入賞口に球が入賞すれば所定の景品球払出しがされ、一方いずれの入賞口にも入賞せずアウト口に球が流入すれば景品球払出しはされない。遊技者は、弾球における自らの技量を発揮して、又は球の流下における偶然性を利用しつつ球の入賞及び景品球払出しを期待し、遊技を楽しむのである。
【0003】
このような遊技機において、より一層の興趣向上を図るために遊技盤面上の入賞口の個数を増加させる傾向にある。また、遊技盤の盤面中央に変動入賞装置や図柄表示装置等の役物を配したものもある。
【0004】
変動入賞装置には、例えばその入賞装置内に遊技演出用のキャラクター人形等の役物と複数種類の入賞口とが配置されている。そして、変動入賞装置内に流入した球が、キャラクター人形等の動作に影響されていずれの種類の入賞口に入賞するかを楽しめるように構成されている。いずれの種類の入賞口に入賞したかに応じて、払い出される景品球数が異なったり、異なる種類の別遊技が開始されたりする。
【0005】
また、図柄表示装置は、その表示画面に表示された図柄等が変動し特定の表示態様となったときに、遊技者に多量の景品球を獲得させるいわゆる「当り」を構成するためのものである。遊技機にこの図柄変動装置が配されることにより、遊技盤面の入賞口に球が入賞して所定個数の景品球払出しがされる場合のみならず、図柄変動の結果によっても多量の景品球が払い出されるので、遊技者の興趣は一層向上する。
【0006】
さらに、最近ではキャラクター人形等の役物の造作や動作が複雑かつ緻密に、また、図柄表示装置に表示される図柄やキャラクターが複雑かつ緻密になってきているので、それに伴って変動入賞装置や図柄表示装置の大型化も図られている。
【0007】
一方で、遊技盤を保持する枠サイズの規格の観点や遊技機ホールでの遊技機設置数確保の観点から、遊技盤全体の面積をむやみに拡大することはできない。したがって、遊技盤上で内レールによって画定される遊技領域(ゲージ、入賞口、役物等が配置される領域であって、弾球された球が流下する領域範囲。)の大きさにも制限がある。
【0008】
このように、入賞口の増加、変動入賞装置や図柄表示装置等の大型化によって、遊技領域内にそれらが占める領域が大きくなり、相対的に球が流下可能な領域すなわち遊技領域内でゲージや役物等が配置されていない球通路に相当する領域が小さくなる。それに伴い、球が円滑に流下することが困難となり、遊技領域内での球詰まりが発生し易くなる。
【0009】
いずれの入賞口にも入賞しない球は、アウト球として遊技領域内のアウト口から円滑に排出する必要がある。アウト口に流入させるべきそのようなアウト球が遊技領域内に球詰まりとなって蓄積すると、遊技の進行に弊害となる上に遊技者にも不快感を与えてしまう。しかも、いったん球詰まりが発生するとその部分が他の球の流下を妨害するので、球詰まりがどんどん大きくなったり、別の箇所での球詰まりを誘発する場合がある。
【0010】
このような球詰まりを防止するために、例えば遊技領域内に複数のアウト口を形成することが考えられる。アウト口を複数形成することにより、球詰まりが発生する前に球がいずれかのアウト口に流入する可能性が高くなり、結果として球詰まりの発生頻度を低減することができる。遊技領域内に複数のアウト口を形成したものとして、例えば特許文献1に開示のものがある。なお、ここで遊技領域内に配置される羽根車、入賞装置、変動入賞装置、図柄表示装置、変動入賞装置内で動作するキャラクター人形等を総称して役物という。
【特許文献1】特開2001−198281
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、単に遊技領域内にアウト口を複数配置しても球詰まりを効果的に防止することができない。例えば、遊技盤面中央部の変動入賞装置や図柄表示装置の大型化により、他の入賞装置やゲージは遊技領域周辺部に近い位置、すなわち、内レール近くに配置する必要がある。
【0012】
しかし、ゲージや入賞装置が内レールに近づいて、内レールとの隙間が狭くなると、その部分を球が流下することができなくなる。そうすると、その隙間部分に球が詰まってしまい。やはり球詰まりを発生してしまう。
【0013】
本発明は上記の事情に鑑みて為されたもので、遊技領域内に配置される入賞口の個数が増加したり、遊技盤面中央に配置される変動入賞装置や図柄表示装置等の各種役物が大型化しても、球を円滑にアウト口へと流入させることのできる遊技盤、遊技盤ユニット及び遊技機を提供することを例示的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の課題を解決するために、本発明の例示的側面としての遊技盤は、球を流下させるための遊技盤面と、遊技盤面上に配置された内レールによって画定される遊技領域内に形成され、その周囲に設けられた入賞具と内レールとにより形成される流路を球が通過不可能である位置に形成された入賞口と、遊技領域の最下端まで流下した球を排出するために遊技領域の中央最下端近傍に形成された第1アウト口と、流路の上流側に形成されるとともに流路に向かう球を流入させて排出する第2アウト口とを有する。
【0015】
ここで、入賞具とは遊技盤面を流下する球を入賞口に流入させるために入賞口周囲に設けられる役物のことである。例えば、左右側面、前方面(遊技者側の面)、底面が閉じて上面が開口した樹脂成形部材であって、上方から流下した球を遊技盤面に形成された入賞口に向けて導くように設けられているものである。入賞具には、いわゆる普通入賞口、電動チューリップ、アタッカー(大入賞口)、回転入賞口の周囲役物等がある。
【0016】
この遊技盤によれば、第2アウト口が流路に向かう球を流入させて排出するので、内レール近傍に設けられた入賞具と内レールとによって形成される流路に球が詰まってしまうことがない。したがって、入賞口の個数の増加、変動入賞装置や図柄表示装置等の大型化によって入賞口が内レール近傍に形成されていても、球詰まりを発生することなく球を円滑に第1及び第2アウト口に流入させることができる。
【0017】
本発明の他の例示的側面としての遊技盤は、球を流下させるための遊技盤面と、遊技盤面上に配置された内レールによって画定される遊技領域内に形成され、内レールとにより形成される流路を球が通過不可能である位置に配置されたゲージと、遊技領域の最下端まで流下した球を排出するために遊技領域の中央最下端近傍に形成された第1アウト口と、流路の上流側に形成されるとともに流路に向かう球を流入させて排出する第2アウト口とを有する。
【0018】
この遊技盤によれば、第2アウト口が流路に向かう球を流入させて排出するので、内レール近傍に配置されたゲージと内レールとによって形成される流路に球が詰まってしまうことがない。したがって、入賞口の個数の増加、変動入賞装置や図柄表示装置等の大型化によってゲージが内レール近傍に配置されていても、球詰まりを発生することなく球を円滑に第1及び第2アウト口に流入させることができる。
【0019】
遊技領域内において、流路よりも下流側に他の入賞口が形成されていないものであってもよい。
【0020】
その流路よりも下流側に他の入賞口が形成されていないので、流路近傍のゲージ付近を通過した球が他の入賞口に入賞する可能性がない。したがって、流路に向かう球を第2アウト口に流入させて排出してもこの遊技盤を用いた遊技機で遊技する遊技者に不利益を与えることはない。
【0021】
その遊技盤において、第1アウト口と第2アウト口とが連通して1のアウト口を形成していてもよい。
【0022】
第1アウト口と第2アウト口が連通して1のアウト口を形成しているので、アウト口が大きく開口することとなり、より一層アウト球を円滑に排出することができる。また、アウト口を2箇所別々に形成する必要がないので、遊技盤の製造工程も削減することができ製造の効率化に寄与することができる。
【0023】
本発明のさらに他の例示的側面としての遊技盤ユニットは、内レールと、上記の遊技盤と、遊技盤の遊技領域内に設けられ、球の動作に基づいて所定図柄の変動表示を行う図柄表示装置とを有する。
【0024】
この遊技盤ユニットは上記の遊技盤を有しているので、内レール近傍に配置されたゲージや入賞具と内レールとによって形成される流路に球が詰まってしまうことがない。したがって、入賞口の個数の増加、変動入賞装置や図柄表示装置等の大型化によってゲージや入賞具が内レール近傍に配置されていても、球詰まりを発生することなく球を円滑にアウト口に流入させることができる。
【0025】
本発明のさらに他の例示的側面としての遊技機は、球を遊技領域内に向けて発射するための球発射装置と、球を球発射装置に導くべく貯留する球皿と、球発射装置の駆動及び発射強度調整を行うための発射ハンドルと、上記の遊技盤ユニットと、遊技盤ユニットを保持するための保持枠と、遊技盤面と平行に一定距離離間して球の流下路を形成する前面ガラスと、前面ガラスを保持するガラス保持枠とを有する。
【0026】
この遊技機は上記の遊技盤ユニットを有しているので、内レール近傍に配置されたゲージや入賞具と内レールとによって形成される流路に球が詰まってしまうことがない。したがって、入賞口の個数の増加、変動入賞装置や図柄表示装置等の大型化によってゲージや入賞具が内レール近傍に配置されていても、球詰まりを発生することなく球を円滑にアウト口に流入させることができる。したがって、遊技者は球詰まりによって不快な思いをしたり、球詰まりを除去するための作業によって遊技の中断を余儀なくされることがなく、快適に遊技を継続して楽しむことができる。
【0027】
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施の形態によって明らかにされるであろう。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、内レール近傍に配置されたゲージや入賞具と内レールとによって形成される流路に球が詰まってしまうことがない。したがって、入賞口の個数の増加、変動入賞装置や図柄表示装置等の大型化によってゲージや入賞具が内レール近傍に配置されていても、球詰まりを発生することなく球を円滑にアウト口に流入させることができる。したがって、遊技者は球詰まりによって不快な思いをしたり、球詰まりを除去するための作業によって遊技の中断を余儀なくされることがなく、快適に遊技を継続して楽しむことができる。
【0029】
ひいては、その遊技盤に大型の変動入賞装置や図柄表示装置を採用することができ、それらの装置内での図柄表示や役物動作を一層演出効果の高いものとすることができる。結果的に、興趣性の高い遊技盤とすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0030】
[実施の形態1]
以下、本発明の実施の形態1について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る遊技盤1を有するパチンコ機(遊技機)2を正面から見た正面図である。また、図2は、このパチンコ機2のガラス保持枠9を開成した状態を示す外観斜視図である。パチンコ機は、組合せ式パチンコ機、封入循環式パチンコ機等を含む。また、遊技機としてはパチンコ機の他に、遊技媒体としての球を遊技盤上で流下させるスロット機、ゲーム機、アーケードマシン等が概念できる。
【0031】
パチンコ機2は、球発射装置(図示せず)、上皿(球皿)4a、発射ハンドル5、遊技盤ユニット6、機枠(保持枠)7、前面ガラス8、ガラス保持枠9を有して大略構成されている。
【0032】
図示しない球発射装置は、遊技媒体としての球(パチンコ球)10を遊技領域1aに向けて発射(弾球)するためのものである。球発射装置は、例えば発射位置に送り出された球10を遊技領域1aに向けて弾球する発射杆、その発射杆を駆動して弾球往復動を行わせる発射モータ、発射杆を付勢して弾球のための力を発生させる発射バネ等を有してユニット構成され、機枠7に取り付けられている。
【0033】
上皿4aは、球を球発射装置に導くべく貯留するためのもので、下皿4bとともに貯留皿4を構成する。上皿4aは、パチンコ機2の前面(遊技者側)であって遊技盤1の下方、すなわちガラス保持枠9の下方部分に配置され、下皿4bは、その上皿4aのさらに下方に配置されている。
【0034】
本実施の形態1においては、上皿4aと下皿4bとを別々に構成しているが、もちろんパチンコ機2に1つの貯留皿4が構成されていてもよい。上皿4aは、景品球としてパチンコ機2から払い出された球10を受け取る機能や、その球10を球供給装置(いわゆる整流器、図示せず。)を介して球発射装置に導くべく貯留する機能を有している。また、上皿4aに貯留し切れなくなった球を、球排出ボタン4cによって下皿4bへと排出することができるようになっている。
【0035】
発射ハンドル5は、球発射装置による弾球強度を調整するためのハンドルであって、遊技者が手で操作するためのものである。例えば、パチンコ機2の前面下部右側に配置されて略円筒形状を呈しており、円筒周面に沿ってその強度調整杆5aが回転可能となっている。遊技者は、発射ハンドル5を手で保持しつつ、強度調整杆5aを回転させることにより、球10の発射強度を調整することができるようになっている。
【0036】
遊技盤ユニット6は、遊技盤1、遊技領域1aを画定する内レール12a、遊技盤1及び遊技盤の遊技領域1a内に設けられた図柄表示装置14を有してユニット構成されている。図3に、遊技盤ユニット6の外観斜視図を示す。この遊技盤ユニット6は、球発射装置から発射された球10がレール12に沿って遊技領域1aへ向けて導かれるように、機枠7に保持されている。
【0037】
遊技盤1は、発射された球10をその遊技盤面1bで流下させるためのものであり、図3に示すように略平板状を呈している。遊技盤1の遊技盤面1bには、レール12が取り付けられている。このレール12は、発射された球10を遊技領域1aへと案内するための外レール12bと遊技領域1aを画定するための内レール12aとによって構成される。
【0038】
内レール12a及び外レール12bは、それぞれ別々の樹脂部材によって形成され、両者が繋ぎ合わされてレール12を構成する場合もある。しかし、本実施の形態1においては、細長い金属平板状のレール12が遊技盤1上に立設されていて、そのレール12のうち略円形状に遊技領域1aを取り囲む部分が内レール12aを、その内レール12aへと繋がる部分であって発射された球10を遊技領域1aへと案内する部分が外レール12bを構成している。ここで、遊技領域1aとは遊技盤面1b上で内レール12aによって囲まれた略円形部分をいう。球10が遊技領域1aを流下しつつ様々にその流下方向を変え、入賞口に入賞したり、図柄変動遊技が行われたり、種々の演出遊技が行われることにより、遊技者は遊技を楽しむことができるようになっている。
【0039】
遊技盤1の遊技領域1aには、内レール近傍に形成された周辺入賞口(入賞口)16を含む複数の入賞口17、第1アウト口18、第2アウト口19が形成されている(図4参照)。各入賞口17の周囲には、流下してきた球10をその入賞口17へと導くための入賞具17aが設けられている。その他にも、遊技領域1aには、流下する球10と衝突してその流下方向を変化させる多数のゲージ(釘)20や羽根車21等が配置されている。ここで、ゲージとは、球10の流下方向を変化させたり球10を誘導するために、遊技領域1a内に配置される釘のことをいう。また、連続的又は集合的に配置される一連の釘の配列をゲージという場合もある。
【0040】
入賞口17は、球10の流入(入賞)に基づいて景品球払出しを行うためのものである。入賞口17は、遊技盤1の遊技領域1aに開口形成されており、その入賞口17を通過した球10が遊技盤面1b側から遊技盤1の裏面1c側へと送られるようになっている。入賞した球10が図示しない入賞センサによって検出されると、遊技盤裏面1c側の機構盤(図示せず)に配置された球払出し機構によって所定数の景品球が払い出される。下方に流下する球10を入賞口17へと導くために、入賞具17aは入賞口17と連通する上面開口17bを有して左右側面、前面及び底面が閉鎖されている。
【0041】
図4に、周辺入賞口16近傍を拡大して示す部分拡大図を示す。周辺入賞口16も他の入賞口17同様に遊技領域1aに開口形成されており、その周囲にも他の入賞具17a同様に周辺入賞具16aが設けられている。この周辺入賞口16は、内レール12aの近傍に形成されており、周辺入賞具16aと内レール12aとにより形成される流路22は、球10が通過できない寸法となっている。すなわち、内レール12aと周辺入賞具16aとの最短距離が球10の直径未満の寸法である。
【0042】
第1アウト口18は、遊技領域1aの中央最下端近傍に形成された開口であり、遊技領域1aの最下端まで流下した球10、すなわちいずれの入賞口16,17にも入賞しなかった球10を流入させるためのものである。第1アウト口18に流入した球10は、遊技盤面1b側から裏面1c側へと送られ、パチンコ機2から外部に排出されるようになっている。
【0043】
第2アウト口19は、流路22の上流側に形成された開口であり、第1アウト口18と同様に球10をパチンコ機2から外部へと排出するためのものである。第2アウト口19左右側面及び底面は、内レール12aの一部と第2アウト口19の周辺に沿って部分的に立設されたアウト具19aとによって閉鎖されており、球10を確実に第2アウト口19へと流入させることができるようになっている。
【0044】
図4に示すように、第2アウト口19は周辺入賞具16aと内レール12aとの間に両者に隣接するように形成されており、周辺入賞具16aと内レール12aとの間の流路へと向かう球10を流入させて排出することができるようになっている。したがって、流路22が狭くその幅が、球10が通過できない寸法であっても、流路22に球が詰まってしまうことがない。流路22へと向かう球10を確実に第2アウト口19からパチンコ機2外部へと排出できる。
【0045】
ここで、本実施の形態1においては、図4に示すように周辺入賞口16の図中直上左側にも直上入賞口26が形成され、この周辺入賞口16と直上入賞口26とによって2連チャッカーを構成している。そして、直上入賞口26の周囲に設けられた直上入賞具26aの左側と内レール12aとの間を流下する球10aや、直上入賞具26aの右側からすなわち周辺入賞具16aの上方を右から左へと越えるように流下する球10bが第2アウト口19へと流入するようになっている。いずれの球10a,10bも引っ掛かったり球詰まりを起こしたりすることなく、円滑に第2アウト口19へと流入する。
【0046】
図柄表示装置14は、遊技領域1aの略中央に設けられた変動図柄表示用の役物であり、例えば液晶表示部14aを有して構成される。この液晶表示部14aは、3桁の数字を変動表示する数字表示部14bとアニメキャラクターによるストーリー表示等の演出表示を行う演出表示部14cとを有している。
【0047】
その数字の変動表示は、球10の動作に基づいて行われる。例えば、複数の入賞口17のうちの始動入賞口27への球の入賞、遊技領域1aに形成された図示しない始動口や始動ゲートへの球の通過等に基づき、数字表示部14bの数字が変動表示されるようになっている。そして、3桁の数字が所定の態様(例えば、当りに相当する「7・7・7」)で停止すると、遊技領域1aの中央下方部であって第1アウト口18の上方に配置された大入賞扉28aが開成し、多量の球10が大入賞口28へと入賞するように構成されている。
【0048】
なお、本実施の形態1においては、第1アウト口18の直上に大入賞口28が形成されているが、もちろんこれに限られず、大入賞口28は遊技領域1a内のいずれの箇所にも形成可能である。また、遊技領域1a内に大入賞口28を形成しなくともよい。
【0049】
また、例えば図5に示すように、大入賞口28を流路22の上流側に配置し、流路22よりも下流側にいずれの入賞口17,28も形成されないようにすれば、第2アウト口19に球10が流入しても、遊技者に不利益を与えることがなく、遊技者が「周辺入賞口16付近を流下した後に他の入賞口に入賞したかも知れない。」という不快感を抱くこともない。
【0050】
ここで、流路22の下流側とは、遊技領域1a上で球10が流下する流下先側の方向を意味する。すなわち流路22の下流側は、図6(a)に示す「流路22の左右水平方向より下方向のすべての遊技領域部分1d(図6(a)中斜線部分)」を意味してもよいし、図6(b)に示す「流路22付近を流下した球10がその後に通過する可能性のある遊技領域部分1e(図6(b)中斜線部分)」を意味してもよい。後者の遊技領域部分1eは、前者の遊技領域部分1dよりも領域部分が狭いものとなる。
【0051】
機枠7は、遊技盤ユニット6を保持するためのものであり、木材や樹脂等によって形成された枠部材である。全体に略長方形状を呈していて、その中央に遊技盤ユニット6を取り付けるための取付け部や開口部を有しているが、詳細は省略する。この機枠7は、パチンコ機2の筐体を構成する筐体枠30に取り付けられている。
【0052】
ガラス保持枠9は、ヒンジ部32を介して機枠7に開閉可能に取り付けられている。ガラス保持枠9は前面ガラス8を保持するためのものである。その閉状態において遊技者が遊技領域1aを視認可能に、かつ前面ガラス8と遊技盤面1bとによって球10の流下路を形成するように前面ガラスを保持する。
【0053】
続いて、このパチンコ機2での遊技において、球10がアウト口18,19へと流入する状況について説明する。
【0054】
遊技者が発射ハンドル5を操作して強度調整杆5aを回転させ球発射を行うと、上皿4aから球供給装置を介して発射位置へと送り出された球10が球発射装置によって弾球される。弾球された球10は、発射レール、外レール12bによって遊技領域1aの上部へと導かれる。
【0055】
遊技領域1aの上部へと弾球された球10は、その勢いを失うと重力によって遊技領域1a内を流下する。その際、球10は、羽根車21、ゲージ20等に衝突しつつその流下方向を変化させ、あるものは入賞口17へと入賞する。
【0056】
いずれの入賞口17にも入賞せず、遊技領域1aの最下端まで流下した球10は、遊技領域1aの最下端部に形成された第1アウト口18へと流入し、遊技盤1の裏面1c側へと送られてパチンコ機2の外部へと排出される。
【0057】
また、ゲージ20等に衝突しつつ遊技領域1aの左側へと流下し、周辺入賞口16の左側へと至った球10は、周辺入賞具16aと内レール12aとによって形成された流路22へと向かう。このパチンコ機2においては、図柄表示装置14が大型化されているので、遊技領域1a内に占める図柄表示装置14の割合が大きく、入賞口等の他の役物の配置が周辺に寄せられている。したがって、周辺入賞具16aと内レール12aとにより形成される流路22は、球10の直径以下の寸法となっており、球10はこの流路22を通過できない。しかし、流路22の上流側に第2アウト口19が形成されているので、球10は流路22で球詰まりを生じることなく円滑に第2アウト口19へと流入し、やはりパチンコ機2の外部へと排出される。
【0058】
なお、本実施の形態1においては、周辺入賞口16が遊技領域1aの左側に形成されている場合について説明したが、もちろん遊技領域1aの右側に形成されていてもよい。また、2連チャッカーを構成する周辺入賞口16と直上入賞口26、第2アウト口19が遊技盤1に別々に開口形成されている場合について説明したが、遊技盤1においてはこれらの開口がまとめて1の開口として形成されており、遊技盤1の裏面1c側で、それぞれ別々の球経路(周辺入賞球経路、直上入賞球経路、第2アウト球経路、いずれも図示せず。)に導かれるように構成されていてもよい。もちろん遊技領域1aの中央部分には図柄表示装置14の代わりに変動入賞装置が配されていてもよい。
【0059】
また、図7に示すように、第1アウト口と第2アウト口とが連通して1のアウト口19bを形成していてもよい。このように構成することにより、アウト球の排出がより一層円滑になるほか、裏面側のアウト球経路の経路配置の自由度が増したり、アウト口の形成工程が簡略化され、遊技盤1やパチンコ機2の製造効率の向上に寄与することができる。
【0060】
[実施の形態2]
上記の実施の形態1においては、周辺入賞口16が内レール12aの近傍に形成され、その周囲の周辺入賞具16aと内レール12aとにより形成される流路22の上流側に第2アウト口19を形成している。
【0061】
しかしながら、本実施の形態2においては、遊技領域1aに複数のゲージ20が配置され、図8にその部分拡大図を示すように内レール12a近傍に周辺ゲージ(ゲージ)20aが配置されている。そして、この周辺ゲージ20aと内レール12aとにより球10が通過できない寸法の流路22が形成されている。そして、流路22の上流側には、実施の形態1と同様に第2アウト口19が形成され、流路22へと向かう球10を円滑に流入させて排出するようになっている。
【0062】
遊技盤1の中央部分に大型化した図柄表示装置14や変動入賞装置が配され、遊技領域1a内での多数のゲージ20の配置位置が周辺に寄せられた結果、周辺ゲージ20aと内レール12aとの距離が球10の直径未満となってしまっても、その流路22部分の上流側に第2アウト口19が形成されているので、球詰まりを起こすことなく円滑にアウト球を排出することができる。
【0063】
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施の形態1に係る遊技盤を有するパチンコ機の正面図である。
【図2】図1に示すパチンコ機のガラス保持枠を開成した状態を示す外観斜視図である。
【図3】図1に示すパチンコ機が有する遊技盤ユニットの外観斜視図である。
【図4】図3に示す遊技盤の周辺入賞口近傍を拡大して示す部分拡大図である。
【図5】図3に示す遊技盤の周辺入賞口近傍を拡大して示す部分拡大図であって、大入賞口を流路の上流側に配置した状態を示す図である。
【図6】流路の下流側を示す図であって、(a)は、流路の左右水平方向より下方向のすべての遊技領域部分1dを下流とした場合を示し、(b)は、流路付近を流下した球がその後に通過する可能性のある遊技領域部分1eを下流とした場合を示す。
【図7】図3に示す遊技盤の周辺入賞口近傍を拡大して示す部分拡大図であって、第1アウト口と第2アウト口とが連通して1のアウト口を形成する状態を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係る遊技盤の周辺ゲージ近傍を拡大して示す部分拡大図である。
【符号の説明】
【0065】
1:遊技盤
1a:遊技領域
1b:遊技盤面
1c:裏面
1d,1e:遊技領域部分
2:パチンコ機
4:貯留皿
4a:上皿(球皿)
4b:下皿
4c:球排出ボタン
5:発射ハンドル
5a:強度調整杆
6:遊技盤ユニット
7:機枠(保持枠)
8:前面ガラス
9:ガラス保持枠
10,10a,10b:球(パチンコ球)
12:レール
12a:内レール
12b:外レール
14:図柄表示装置
14a:液晶表示部
14b:数字表示部
14c:演出表示部
16:周辺入賞口(入賞口)
16a:周辺入賞具
17:入賞口
17a:入賞具
17b:上面開口
18:第1アウト口
19:第2アウト口
19a:アウト具
19b:アウト口
20:ゲージ
20a:周辺ゲージ(ゲージ)
21:羽根車
22:流路
26:直上入賞口
26a:直上入賞具
27:始動入賞口
28:大入賞口
28a:大入賞扉
30:筐体枠
32:ヒンジ部
【出願人】 【識別番号】390031783
【氏名又は名称】サミー株式会社
【出願日】 平成18年9月14日(2006.9.14)
【代理人】 【識別番号】100123559
【弁理士】
【氏名又は名称】梶 俊和


【公開番号】 特開2008−67939(P2008−67939A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2006−250100(P2006−250100)