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【発明の名称】 弾球遊技機
【発明者】 【氏名】鎌田 憲一

【氏名】速水 浩

【氏名】岩前 直人

【要約】 【課題】確率変動モードでの遊技ができるという遊技者の期待感を満たすことができ、遊技者に損をしたという感覚を与えないですむ弾球遊技機を提供する。

【構成】主制御基板23は、大当り状態を発生させて大当り状態の終了後に確率変動モードに移行させることに第一特別図柄抽選により決定された後であって、第一時間TA1に達する前において第二始動口14Bへの入賞時に取得される数値に基づいて行われる第二特別図柄抽選の抽選結果が、第一時間TA1に達した後に第二特別図柄表示装置18Bに表示される可能性がある期間を所定態様にて遊技者に告知する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一始動口と、
第二始動口と、
第一始動口に対する遊技球の入賞に応じて、大当り状態を発生させるか否か及び大当りの種別を何にするかという第一抽選に用いる数値を取得し、取得した数値を設定された上限個数を限度として記憶する第一記憶領域を有すると共に、第二始動口に対する遊技球の入賞に応じて、大当り状態を発生させるか否か及び大当りの種別を何にするかという第二抽選に用いる数値を取得し、取得した数値を設定された上限個数を限度として記憶する第二記憶領域を有する制御部と、
第一抽選が行われた後から計時される時間が第一時間に達した際に、制御部によって抽選結果の表示がなされる第一特別図柄表示部と、
第二抽選が行われた後から計時される時間が第二時間に達した際に、制御部によって抽選結果の表示がなされる第二特別図柄表示部と、
を備え、
制御部は、各記憶領域に記憶された数値をそれぞれの前記記憶領域に記憶された順に読み出して、読み出した数値に基づいて第一抽選及び第二抽選を行い、次いで、前記抽選が終了した数値を前記記憶領域から削除していくようになっており、
また、制御部は、いずれかの特別図柄表示部に大当り状態を示す抽選結果を表示させた後に、所定の大当り状態を発生させるようになっており、
さらに、制御部は、大当り状態の終了後、大当りの種別に応じて、抽選確率が高確率となる確率変動状態のモード、又は抽選確率が低確率となる通常のモードに移行させるとともに、各モードの抽選確率に基づいて第一抽選及び第二抽選を行うようになっている弾球遊技機において、
前記制御部は、
第一抽選が行われた後であって第一時間に達する前に、第二抽選によって第二特別図柄表示部に大当り状態を示す抽選結果を表示したときに、
第一抽選が行われた後から計時されている時間の計時を一旦停止し、第二抽選に係る大当り状態の終了後に前記時間の計時を再開することで、第一特別図柄表示部に表示される第一抽選の抽選結果の表示時期が延期される第一抽選結果表示延期処理を行い、
第二抽選が行われた後であって第二時間に達する前に、第一抽選によって第一特別図柄表示部に大当り状態を示す抽選結果を表示したときに、
第二抽選が行われた後から計時されている時間の計時を一旦停止し、第一抽選に係る大当り状態の終了後に前記時間の計時を再開することで、第二特別図柄表示部に表示される第二抽選の抽選結果の表示時期が延期される第二抽選結果表示延期処理を行うようになっており、
また、前記制御部は、
大当り状態を発生させて前記大当り状態の終了後に確率変動モードに移行させることに第一抽選により決定され、次いで第一時間が第二時間に基づいて算出される時間よりも長いことに決定された後であって、第一時間に達する前において第二始動口への入賞時に取得される数値に基づいて行われる第二抽選の抽選結果が、第一時間に達した後に第二特別図柄表示部に表示される可能性がある期間を所定態様にて遊技者に告知するようになっていることを特徴とする弾球遊技機。
【請求項2】
前記制御部は、
大当り状態を発生させて前記大当り状態の終了後に確率変動モードに移行させることに第一抽選によって決定された後であって第一時間に達するまでの確変当選表示待ち時間を、第一期間と、その経過後に開始される第二期間とに区分けし、
大当り状態を発生させて前記大当り状態の終了後に確率変動モードに移行させることに第一抽選によって決定された時に、第二抽選に用いる数値の記憶個数が上限個数である状態を想定して、これらの第二抽選に用いる数値に係る抽選結果を全て第二特別図柄表示部に表示させるのに必要な時間から第二期間を算出し、
第一期間中の第二期間の開始前に、前記所定態様の告知を開始させることを特徴とする請求項1記載の弾球遊技機。
【請求項3】
前記所定態様は、前記第二期間中に第二始動口へ遊技球を入賞させない旨を示す音声又は表示であることを特徴とする請求項1又は2記載の弾球遊技機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機などの弾球遊技機に関し、特に、二つの特別図柄表示部を備えた弾球遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
始動口に対する遊技球の入賞に応じて、大当りの抽選(特別図柄抽選)に用いる数値(カウンタ値、乱数値など)を取得し、取得した数値を所定の上限個数を限度として記憶すると共に、記憶した数値に基づいて大当り状態を発生させるか否か及び大当りの種別を何にするかという抽選を行った後、所定の時間が経過してから特別図柄表示部に抽選結果を表示させる弾球遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。抽選後、特別図柄表示部に抽選結果が表示されるまでの所定時間(図柄変動時間)は、通常、一定時間ではなく、演出表示が行われる演出図柄表示部の演出内容を考慮して決定される。具体的には、大当りの抽選を行う主制御基板(制御部)が抽選時に所定時間を決定し、この所定時間の経過をタイマで計時するようになっている。
【0003】
このような弾球遊技機では、特別図柄表示部に大当りの抽選結果を表示させた場合、所定の大当り状態(例えば、大入賞口のnラウンド開放動作)を発生させる。大当りには、確率変動当りや通常当りの種別があり、確率変動当りの場合は、大当り状態終了後、抽選確率が高確率となる確率変動モードに移行し、通常当りの場合は、大当り状態終了後、抽選確率が低確率となる通常モードに移行する。そして、各モードの抽選確率に基づいて大当り状態を発生させるか否か及び大当りの種別を何にするかという抽選が行われるようになっている。
【0004】
また、近年では、大当り抽選の契機を2つ有し、いずれか一方の大当り抽選に当選した場合に大当り状態となる弾球遊技機が開発されている。このような弾球遊技機は、二つの始動口と、各始動口に対応してそれぞれ設けられる二つの特別図柄表示部と、各始動口に対する遊技球の入賞に応じて、大当りの抽選に用いる数値を取得し、取得した数値を、各始動口毎に設定される上限個数を限度として記憶すると共に、記憶した数値に基づいて大当りの抽選を行った後、所定の時間が経過してから対応する特別図柄表示部に抽選結果を表示させ、さらに、いずれかの特別図柄表示部に大当りの抽選結果を表示させた後は、所定の大当り状態を発生させるようになっている。
【0005】
このような弾球遊技機では、二つの特別図柄表示部において同時に大当りの抽選結果表示が行われることを回避するために、抽選結果表示延期処理が行われるようになっている。この抽選結果表示延期処理は、一方の特別図柄表示部に係る抽選の後、その抽選結果を一方の特別図柄表示部に表示させるまでの間に、他方の特別図柄表示部に大当りに係る抽選結果を表示させる必要があるとき、一方の特別図柄表示部における抽選結果の表示タイミングを、他方の特別図柄表示部に係る大当り状態の終了後まで延期する処理である。具体的には、一方の特別図柄表示部に抽選結果が表示されるタイミングは、予め定められた時間(図柄変動時間)に達したタイミングとなっており、他方の特別図柄表示部における大当りの抽選結果が表示された際に、一方の特別図柄表示部に係る前記時間の計時を一時停止し、他方の特別図柄表示部に係る大当り状態の終了後、所定時間の計時を再開するようになっている。
【特許文献1】特開2006−25898号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のような抽選結果表示延期処理を行う弾球遊技機では、一方の特別図柄表示部に係る抽選で確率変動当りに当選した後、その抽選結果を一方の特別図柄表示部に表示させるまでの間に、他方の特別図柄表示部に係る抽選で通常当りに当選すると、確率変動当りに当選したにも拘わらず、大当り状態の終了後、確率変動モードでの遊技がほとんどできない可能性がある。
【0007】
すなわち、図9に示すように、一方の特別図柄表示部に係る抽選で確率変動当りに当選した後、その抽選結果を一方の特別図柄表示部に表示させるまでの間に、他方の特別図柄表示部に係る抽選で通常当りに当選し、かつ、その通常当り抽選結果を表示する前に、一方の特別図柄表示部で確率変動当りの抽選結果表示が行われた場合、他方の特別図柄表示部の抽選結果表示が抽選結果表示延期処理の対象となるため、一方の特別図柄表示部に係る大当り状態の終了後に、直ぐに他方の特別図柄表示部において通常当りの抽選結果表示が行われ、その大当り状態の終了後、通常モードに移行してしまう。
【0008】
上記のような状況は、遊技者に、一旦、確率変動モードにおける大当り状態を発生させるか否か及び大当りの種別を何にするかという抽選が受けられるという期待感を与えているにも関わらず、すぐに通常モードに移行してしまうので、前記した遊技者の期待感が満たされることがない状況となっている。つまり、このような状況を発生させる弾球遊技機は、遊技者に損をしたという感覚を与えてしまうという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、第一始動口と、第二始動口と、第一始動口に対する遊技球の入賞に応じて、大当り状態を発生させるか否か及び大当りの種別を何にするかという第一抽選に用いる数値を取得し、取得した数値を設定された上限個数を限度として記憶する第一記憶領域を有すると共に、第二始動口に対する遊技球の入賞に応じて、大当り状態を発生させるか否か及び大当りの種別を何にするかという第二抽選に用いる数値を取得し、取得した数値を設定された上限個数を限度として記憶する第二記憶領域を有する制御部と、第一抽選が行われた後から計時される時間が第一時間に達した際に、制御部によって抽選結果の表示がなされる第一特別図柄表示部と、第二抽選が行われた後から計時される時間が第二時間に達した際に、制御部によって抽選結果の表示がなされる第二特別図柄表示部と、
を備え、制御部は、各記憶領域に記憶された数値をそれぞれの前記記憶領域に記憶された順に読み出して、読み出した数値に基づいて第一抽選及び第二抽選を行い、次いで、前記抽選が終了した数値を前記記憶領域から削除していくようになっており、また、制御部は、いずれかの特別図柄表示部に大当り状態を示す抽選結果を表示させた後に、所定の大当り状態を発生させるようになっており、さらに、制御部は、大当り状態の終了後、大当りの種別に応じて、抽選確率が高確率となる確率変動状態のモード、又は抽選確率が低確率となる通常のモードに移行させるとともに、各モードの抽選確率に基づいて第一抽選及び第二抽選を行うようになっている弾球遊技機において、前記制御部は、第一抽選が行われた後であって第一時間に達する前に、第二抽選によって第二特別図柄表示部に大当り状態を示す抽選結果を表示したときに、第一抽選が行われた後から計時されている時間の計時を一旦停止し、第二抽選に係る大当り状態の終了後に前記時間の計時を再開することで、第一特別図柄表示部に表示される第一抽選の抽選結果の表示時期が延期される第一抽選結果表示延期処理を行い、第二抽選が行われた後であって第二時間に達する前に、第一抽選によって第一特別図柄表示部に大当り状態を示す抽選結果を表示したときに、第二抽選が行われた後から計時されている時間の計時を一旦停止し、第一抽選に係る大当り状態の終了後に前記時間の計時を再開することで、第二特別図柄表示部に表示される第二抽選の抽選結果の表示時期が延期される第二抽選結果表示延期処理を行うようになっており、また、前記制御部は、大当り状態を発生させて前記大当り状態の終了後に確率変動モードに移行させることに第一抽選により決定され、次いで第一時間が第二時間に基づいて算出される時間よりも長いことに決定された後であって、第一時間に達する前において第二始動口への入賞時に取得される数値に基づいて行われる第二抽選の抽選結果が、第一時間に達した後に第二特別図柄表示部に表示される可能性がある期間を所定態様にて遊技者に告知するようになっていることを特徴とする。
このようにすると、大当り状態を発生させて大当り状態の終了後に確率変動モードに移行させることに第一抽選により決定された後であって、第一時間に達する前において第二始動口への入賞時に取得される数値に基づいて行われる第二抽選の抽選結果が、第一時間に達した後に第二特別図柄表示部に表示されることにより、第二抽選に係る大当り状態の終了後に通常モードに移行し、第一抽選により決定された確率変動モードでの遊技ができなくなるという状況の発生を回避することができる。その結果、確率変動モードでの遊技ができるという遊技者の期待感を満たすことができ、遊技者に損をしたという感覚を与えないですむことができる。
また、前記制御部は、大当り状態を発生させて前記大当り状態の終了後に確率変動モードに移行させることに第一抽選によって決定された後であって第一時間に達するまでの確変当選表示待ち時間を、第一期間と、その経過後に開始される第二期間とに区分けし、大当り状態を発生させて前記大当り状態の終了後に確率変動モードに移行させることに第一抽選によって決定された時に、第二抽選に用いる数値の記憶個数が上限個数である状態を想定して、これらの第二抽選に用いる数値に係る抽選結果を全て第二特別図柄表示部に表示させるのに必要な時間から第二期間を算出し、第一期間中の第二期間の開始前に、前記所定態様の告知を開始させることを特徴とする。
このようにすると、第一期間における遊技球の発射を制限することなく、第二期間中における遊技球の発射を制限するだけで、遊技者に損をしたという感覚を与える上記の状況を回避できる。その結果、第一期間及び第二期間に亘って遊技球の発射を制限する場合に比べ、稼働率の低下を抑制することができる。
また、前記所定態様は、前記第二期間中に第二始動口へ遊技球を入賞させない旨を示す音声又は表示であることを特徴とする。
このようにすると、遊技者は、音声や表示に従って遊技球の発射を中止するだけで、遊技者に損をしたという感覚を与える上記の状況を回避できる。
【発明の効果】
【0010】
以上のような構成によれば、確率変動モードでの遊技ができるという遊技者の期待感を満たすことができ、遊技者に損をしたという感覚を与えないですむことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
[パチンコ遊技機の全体構成]
次に、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。図1及び図2において、1はパチンコ遊技機(弾球遊技機)であって、該パチンコ遊技機1は、パチンコ島に固定される外枠2に対して、開閉自在に取り付けられている。パチンコ遊技機1の側方隣接位置には、台間玉貸し機3が並設され、この台間玉貸し機3に、現金又はプリペイドカードを投入することにより、台間玉貸し機3又はパチンコ遊技機1から遊技球が貸し出され、遊技球を用いたパチンコ遊技が可能になる。
【0012】
パチンコ遊技機1の正面部は、遊技球が発射される遊技盤4と、その前方を覆う開閉自在なガラス枠5と、遊技球を貯留する上皿6と、上皿6の余剰球を貯留する下皿7と、遊技球の発射操作を行う発射ハンドル8と、台間玉貸機3に遊技球の貸出指示を行う貸出操作部9と、効果音を出力するスピーカ10と、遊技者によって操作される演出用の操作スイッチSとを備えており、また、パチンコ遊技機1の背面部は、払出用の遊技球を貯留する遊技球タンク11と、遊技球タンク11内の遊技球を上皿6に払い出す賞球払出装置12と、遊技球を発射する発射モータ13と、後述する各種の基板とを備えている。
【0013】
図3に示すように、遊技盤4には、始動口14、大入賞口15、入賞口(図示せず)、ゲートG、アウト口16、遊技釘17などが配置されており、遊技盤4に発射された遊技球は、遊技釘17によって各口14〜16に誘導される。また、遊技盤4には、特別図柄表示装置(特別図柄表示部)18、演出図柄表示装置19、普通図柄表示装置(図示せず)の表示装置が配置されている。特別図柄表示装置18は、特別図柄を形式的に変動表示した後に特別図柄抽選の結果である特別図柄を停止表示する表示装置であり、例えば、7セグLEDや複数のLEDで構成される。演出図柄表示装置19は、特別図柄に対応した演出図柄を変動表示する表示装置であり、例えば、液晶パネル、リールユニット、ドットマトリクスLED表示器などで構成され、演出図柄のスーパーリーチ演出表示を含む変動表示や停止表示の他、リーチ予告演出表示、大当り状態表示などを行う。なお、演出図柄表示装置19A、19Bを構成する表示デバイスやその組み合せは、任意に変更することができる。
【0014】
本発明に係るパチンコ遊技機1の遊技盤4には、始動口14A、14B、特別図柄表示装置18A、18B及び演出図柄表示装置19A、19Bがそれぞれ設けられている。第一特別図柄表示装置18Aは、第一特別図柄抽選(第一抽選)の契機である第一始動口14Aに対する遊技球の入賞に応じて、プログラム処理による第一特別図柄抽選に係る特別図柄を変動表示及び停止表示し、第二特別図柄表示装置18Bは、第二特別図柄抽選(第二抽選)の契機である第二始動口14Bに対する遊技球の入賞に応じて、プログラム処理による第二特別図柄抽選に係る特別図柄を変動表示及び停止表示し、第一演出図柄表示装置19Aは、第一特別図柄抽選に係る演出図柄の変動表示等を行い、第二演出図柄表示装置19Bは、第二特別図柄抽選に係る演出図柄の変動表示等を行うようになっている。ここで、本実施形態におけるプログラム処理による特別図柄抽選は、始動口14A又は14Bに入賞した際にカウンタ値、乱数値などの数値を取得すると共に、所定の当選判定テーブルを用いて、取得した数値が大当りとなる数値か否か及び大当りの種別を何にするかという判断を行う処理となっている。
【0015】
[パチンコ遊技機の基本動作]
上皿6に遊技球が貯留された状態で発射ハンドル8を回し操作すると、遊技盤4に向けて遊技球が発射される。発射された遊技球が始動口14A、14Bや入賞口(図示せず)に入賞した場合は、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。また、遊技球がゲートGを通過したときは、普通図柄表示装置(図示せず)において普通図柄の変動表示が行われ、その停止図柄が所定の当り図柄である場合は、第二始動口14Bに設けられる普通電動役物14aが所定時間にわたって開放動作され、第二始動口14Bの入口の大きさが拡がり、入賞が発生しやすい状態へ変化するようになっている。なお、本実施形態では、2つの始動口14A、14Bのうち第二始動口14Bのみ普通電動役物14aが設けられているため、単位時間あたりの平均入賞球数は、第一始動口14Aよりも第二始動口14Bの方が多くなっている。また、遊技球が第一始動口14Aに入賞した際に第一特別図柄抽選に用いる数値を取得すると共に、該数値を用いた第一特別図柄抽選の結果に基づいて第一特別図柄表示装置18A及び第一演出図柄表示装置19Aにおいて特別図柄及び特別図柄に係る演出図柄の変動表示及び停止表示が行われるようになっている。さらに、遊技球が第二始動口14Bに入賞した際に第二特別図柄抽選に用いる数値を取得すると共に、該数値を用いた第二特別図柄抽選の結果に基づいて第二特別図柄表示装置18B及び第二演出図柄表示装置19Bにおいて特別図柄及び特別図柄に係る演出図柄の変動表示及び停止表示が行われるようになっている。そして、これらの図柄が予め決められた当り配列(特図特定表示、演図特定表示)で停止すると、遊技者が多くの遊技球を獲得可能な大当りモード(大当り状態)となる。
【0016】
なお、各始動口14A、14Bに対する遊技球の入賞に応じて取得した抽選用の数値は、各始動口14A、14B毎に設定される上限個数(本実施形態では、各4個)を限度として記憶されるようになっており、先に行われた抽選の結果表示を待って、次の記憶数値に基づいた抽選が行われるようになっている。そして、大当りモードの発生時以外は、各特別図柄表示装置18A、18Bに係る特別図柄抽選が互いに干渉することなく独立して行われるようになっている。
以下、大当り状態の開始、終了などを契機として切換えられるパチンコ遊技機1の各種遊技モードについて、図4を参照して説明する。
【0017】
(1)通常モード
このモードでは、特別図柄抽選における2段階の大当り確率のうち、低確率(例えば、1/300)が適用される。また、このモードでは、普通図柄の抽選サイクルが長くなっている。
(2)大当りモード(大当り状態)
このモードは、特別図柄(演出図柄)が予め決められた当り配列で停止したときに実行され、大入賞口15に設けられる特別電動役物15aの開放動作が行われる。この開放動作は、所定時間の経過(例えば、30秒)又は所定個数の入賞(例えば、10球)を1ラウンドとし、所定のラウンド数(例えば、15ラウンド)に亘って繰り返される。
(3)確率変動モード
このモードは、大当りモードが終了した後、所定の確率(例えば、1/2)で実行される。すなわち、特別図柄抽選の大当りには、大入賞口15の開放動作後、特別図柄抽選の当選確率を低確率にする通常当りと、大入賞口15の開放動作後、特別図柄抽選の当選確率を高確率にする確率変動当りとがある。例えば、大当り時の停止図柄が特定の確率変動図柄であったとき、確率変動当りとなる。そして、確率変動モードでは、大当り確率が高確率(例えば、1/30)となり、また、普通図柄抽選の抽選サイクルが短く、しかも、普通電動役物14aの開放時間が長いため、持ち玉をほとんど減らすことなく、再び大当りを発生させることができる。
(4)時間短縮モード
このモードは、通常当りの大当りモードが終了した後に実行される。時間短縮モードでは、特別図柄抽選の大当り確率が低確率であるが、普通図柄抽選の抽選サイクルが短く、しかも、普通電動役物14aの開放時間が長いため、持ち玉をほとんど減らすことなく、遊技を継続することができる。ただし、このモードは、大当り終了後、特別図柄の変動回数が所定回数(例えば、100回)となった時点で終了し、通常モードに切り換えられる。
【0018】
[パチンコ遊技機の基板構成]
次に、パチンコ遊技機1の基板構成について、図5を参照して説明する。この図に示すように、パチンコ遊技機1は、少なくとも主基板21と、該主基板21からのコマンドに応じて、演出処理などを行う周辺基板22とを備えている。本実施形態の主基板21は、主制御基板(制御部)23、払出制御基板24及び発射モータ制御基板25を含み、周辺基板22は、演出図柄表示制御基板(演出図柄表示制御部)26、音声制御基板27及びランプ制御基板28を含んでいる。
【0019】
払出制御基板24には、玉切れスイッチ29、払出センサ30、払出モータ31などが接続されており、主制御基板23からの払出信号に応じて、遊技球の払い出しを行うほか、台間玉貸し機3からの貸出信号に応じて、遊技球の払い出しを行う。また、発射モータ制御基板25には、発射スイッチ(ハンドル角センサ)32、タッチセンサ33、発射モータ13などが接続されており、発射スイッチ32及びタッチセンサ33がONのとき、発射モータ13を駆動させる。つまり、遊技者が発射ハンドル8に触れると、タッチセンサ33がONとなり遊技球の発射が可能な状態になるようになっている。
【0020】
主制御基板23には、入賞口(図示せず)に対する遊技球の入賞を検出する入賞口スイッチSW1、第一始動口14Aに対する遊技球の入賞を検出する第一始動口スイッチSW2、第二始動口14Bに対する遊技球の入賞を検出する第二始動口スイッチSW3、ゲートGにおける遊技球の通過を検出するゲートスイッチSW4、大入賞口15に対する遊技球の入賞を検出する大入賞口スイッチSW5などのセンサ類と、普通電動役物14aや特別電動役物15aを開閉動作させるソレノイドSOLなどのアクチュエータ類と、特別図柄表示装置18A、18B、普通図柄表示装置20などの表示デバイス類とが接続されている。そして、主制御基板23は、上記各スイッチSW1〜SW5の検出信号に応じて、特別図柄抽選処理、特別図柄表示処理、抽選結果表示延期処理、期間告知処理、コマンド送信処理、大入賞口開閉処理などを行う。
【0021】
演出図柄表示制御基板26には、演出図柄表示装置19A、19Bが接続されており、主制御基板23からのコマンドに応じて、演出図柄表示装置19A、19Bに演出図柄を変動表示させる。具体的には、主制御基板23から送信される変動パターンという演出図柄を変動表示させる時間を指定するコマンドに応じて、演出図柄表示装置19A、19Bに演出図柄を変動表示させるようになっている。なお、前記した演出図柄を変動表示させる時間は、後述する第一時間TA1及び第二時間TB1と同値であり、演出図柄表示制御基板26における前記した演出図柄を変動表示させる時間の計時のタイミングは、後述する主制御基板における第一時間TA1及び第二時間TB1の計時のタイミングと同じとなっている。また、演出図柄表示制御基板26には、操作スイッチSが接続されており、操作スイッチSの操作に応じたスイッチ演出表示を行う。また、音声制御基板27には、スピーカ10が接続されており、主制御基板23(又は演出図柄表示制御基板26)からのコマンドに応じて、所定の演出音声をスピーカ10から出音させる。また、ランプ制御基板28には、発光表示ランプLが接続されており、主制御基板23(又は演出図柄表示制御基板26)からのコマンドに応じて、発光表示ランプLを点灯動作させる。
【0022】
[特別図柄抽選処理]
次に、主制御基板23が行う各種処理(特別図柄抽選処理、特別図柄表示処理、抽選結果表示延期処理及び期間告知処理)について順次説明する。主制御基板23は、第一始動口14Aに対する遊技球の入賞に応じて、大当り状態を発生させるか否か及び大当りの種別を何にするかという第一特別図柄抽選に用いる数値を取得し、取得した数値を設定された上限個数(本実施形態では、各4個)を限度として記憶する第一記憶領域を有すると共に、第二始動口14Bに対する遊技球の入賞に応じて、大当り状態を発生させるか否か及び大当りの種別を何にするかという第二特別図柄抽選に用いる数値を取得し、取得した数値を設定された上限個数(本実施形態では、各4個)を限度として記憶する第二記憶領域を有する。そして、各記憶領域に記憶された数値をそれぞれの前記記憶領域に記憶された順に読み出して、読み出した数値に基づいて第一特別図柄抽選及び第二特別図柄抽選を行い、次いで、前記抽選が終了した数値を前記記憶領域から削除していくようになっている。
【0023】
[特別図柄表示処理]
主制御基板23は、第一特別図柄抽選が行われた後から計時される時間が第一時間TA1(図柄変動表示時間)に達した際に、第一特別図柄抽選の抽選結果を第一特別図柄表示装置18Aに表示させ、また、第二特別図柄抽選が行われた後から計時される時間が第二時間TB1(図柄変動表示時間)に達した際に、第二特別図柄抽選の抽選結果を第二特別図柄表示装置18Bに表示させる。抽選後、特別図柄表示装置18A、18Bに抽選結果が表示されるまでの前記時間TA1、TB1は、一定時間ではなく、演出表示が行われる演出図柄表示装置19A、19Bの演出内容を考慮して決定される。また、抽選結果は、所定時間TA2、TB2(図柄停止表示時間)が経過するまで特別図柄表示装置18A、18Bに表示させる。つまり、一回の抽選に係る特別図柄表示装置18A、18Bの図柄表示時間TA、TBは、図柄変動表示時間であるTA1、TB1と図柄停止表示時間であるTA2、TB2とを加算した時間であり、これらの時間を主制御基板23のタイマにより計時し、特別図柄表示装置18A、18Bの表示時間を管理するようになっている。
【0024】
[抽選結果表示延期処理]
特別図柄表示装置18A、18Bにおける特別図柄表示は、通常、独立して行われるが、二つの特別図柄表示装置18A、18Bにおいて同時に大当りの抽選結果表示が行われる可能性があるときは、それを回避するために抽選結果表示延期処理が行われるようになっている。具体的には、第一特別図柄抽選が行われた後であって第一時間TA1に達する前に、第二特別図柄抽選によって第二特別図柄表示装置18Bに大当り状態を示す抽選結果を表示したときに、第一特別図柄抽選が行われた後から計時されている時間の計時を一旦停止し、第二特別図柄抽選に係る大当り状態の終了後に前記時間の計時を再開することで、第一特別図柄表示装置18Aに表示される第一特別図柄抽選の抽選結果の表示時期が延期される第一抽選結果表示延期処理と、第二特別図柄抽選が行われた後であって第二時間TB1に達する前に、第一特別図柄抽選によって第一特別図柄表示装置18Aに大当り状態を示す抽選結果を表示したときに、第二特別図柄抽選が行われた後から計時されている時間の計時を一旦停止し、第一特別図柄抽選に係る大当り状態の終了後に前記時間の計時を再開することで、第二特別図柄表示装置18Bに表示される第二特別図柄抽選の抽選結果の表示時期が延期される第二抽選結果表示延期処理とが行われるようになっている。なお、実際の処理では、図6に示すように、計時からA秒経過後に計時を一時停止した場合、大当り状態の終了後、所定の待ち時間(C秒)が経過してから、第一時間TA1又は第二時間TB1の残り時間(B秒)の計時を再開するようになっている。
【0025】
上記のような抽選結果表示延期処理を行うパチンコ遊技機1では、一方の特別図柄表示装置18A、18Bに係る抽選で確率変動当りに当選した後、その抽選結果を一方の特別図柄表示装置18A、18Bに表示させるまでの間に、他方の特別図柄表示装置18A、18Bに係る抽選で通常当りに当選すると、確率変動当りに当選したにも拘わらず、大当り状態の終了後、確率変動モードでの遊技ができないという状況が発生する可能性がある。例えば、図9に示すように、第一特別図柄抽選で確率変動当りに当選した後、その抽選結果を第一特別図柄表示装置18Aに表示させるまでの間に、第二特別図柄抽選で通常当りに当選し、かつ、その抽選結果を第二特別図柄表示装置18Bに表示する前に、第一特別図柄表示装置18Aで確率変動当りの抽選結果表示が行われた場合、第二特別図柄抽選の抽選結果表示が抽選結果表示延期処理の対象となるため、第一特別図柄表示装置18Aに係る大当り状態の終了後に、直ぐに第二特別図柄表示装置18Bにおいて通常当りの抽選結果表示が行われ、その大当り状態の終了後、通常モードに移行してしまう。
【0026】
上記のような状況は、遊技者に、一旦、確率変動モードにおける大当り状態を発生させるか否か及び大当りの種別を何にするかという抽選が受けられるという期待感を与えているにも関わらず、すぐに通常モードに移行してしまうので、前記した遊技者の期待感が満たされることがない状況となっている。特に、各特別図柄表示装置18A、18Bに対応する演出図柄表示装置19A、19Bにて抽選結果をわかり易く表示するパチンコ遊技機1では、遊技者が確率変動当りの発生を確実に認識することができるので、その後に確率変動モードで遊技ができないという状況は、遊技者に損をしたという感覚を与えてしまう。
【0027】
[期間告知処理]
本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機1の主制御基板23は、上記のような状況の発生を回避するために、期間告知処理を行うようになっている。この期間告知処理は、大当り状態を発生させて大当り状態の終了後に確率変動モードに移行させることに第一特別図柄抽選により決定され、次いで第一時間TA1が第二時間TB1に基づいて後述の計算式により算出される時間よりも長いことに決定された後であって、第一時間TA1に達する前において第二始動口14Bへの入賞時に取得される数値に基づいて行われる第二特別図柄抽選の抽選結果が、第一時間TA1に達した後に第二特別図柄表示装置18Bに表示される可能性がある期間を所定態様にて遊技者に告知する処理である。このような期間告知処理を行うと、大当り状態を発生させて大当り状態の終了後に確率変動モードに移行させることに第一特別図柄抽選により決定された後であって、第一時間TA1に達する前において第二始動口14Bへの入賞時に取得される数値に基づいて行われる第二特別図柄抽選の抽選結果が、第一時間TA1に達した後に第二特別図柄表示装置18Bに表示されることにより、第二特別図柄抽選に係る大当り状態の終了後に通常モードに移行し、第一特別図柄抽選により決定された確率変動モードでの遊技ができなくなるという状況の発生を回避することができる。その結果、確率変動モードでの遊技ができるという遊技者の期待感を満たすことができ、遊技者に損をしたという感覚を与えないですむことができる。
【0028】
期間告知処理の具体例について、図7を参照して説明する。主制御基板23は、大当り状態を発生させて前記大当り状態の終了後に確率変動モードに移行させることに第一特別図柄抽選によって決定し、次いで第一時間TA1が第二時間TB1に基づいて後述の計算式により算出される時間よりも長いことに決定した後であって、第一時間TA1に達するまでの確変当選表示待ち時間TA1を、第一期間t1と、その経過後に開始される第二期間t2とに区分けし、大当り状態を発生させて大当り状態の終了後に確率変動モードに移行させることに第一特別図柄抽選によって決定した時に、第二特別図柄抽選に用いる数値の記憶個数が上限個数である状態を想定して、これらの第二特別図柄抽選に用いる数値に係る抽選結果を全て第二特別図柄表示装置18Bに表示させるのに必要な時間(TB1×4+TB1)から第二期間t2を算出し、第一期間t1中の第二期間t2の開始前に、前記所定態様の告知を開始させるコマンドを演出図柄表示制御基板26に送信する。例えば、第二期間t2中に第二始動口14Bへ遊技球を入賞させない旨を音声又は表示により告知する。この告知の一態様は、例えば「ハンドルから手を離せ」というような音声又表示であり、この告知は、遊技者に対して、遊技球の発射が不可能な状態であるタッチセンサ33のOFF状態へ移行させることを指示するものとなっている。このようにすると、第一期間t1における遊技球の発射を制限することなく、第二期間t2中における遊技球の発射を制限するだけで、遊技者に損をしたという感覚を与える上記の状況を回避できる。その結果、第一期間t1及び第二期間t2に亘って遊技球の発射を制限する場合に比べ、稼働率の低下を抑制することができる。別言すると、第一期間t1における遊技球の発射を制限することなく、第二期間t2中における遊技球の発射を制限するだけで、遊技球を発射しないという非遊技の時間を少なくすることが可能となり、遊技者に対しては遊技の時間が増大するにつれてその発生回数が増大する特別図柄抽選を多く受けさせることができるとともに、遊技機設置店に対しては稼働率の低下に伴う売上の低下を防止することができる。なお、前記した計算式とは、第二期間t2に遊技者による前記した告知を実行するのに要する時間を加算する式である。
【0029】
図7は、特別図柄表示装置18A、18Bの通常当り時の図柄変動表示時間を30秒、確率変動当り時の図柄変動表示時間を300秒、はずれ時の図柄変動表示時間を30秒以下とし、第一特別図柄抽選で確率変動当りに当選し、かつ、期間告知に従って遊技者が第二期間t2における遊技球の発射を止めた場合に起り得るパターンを示している。ただし、図7における各図柄変動表示時間には、図柄停止表示時間も含まれているものとする。つまり、第二期間t2(150秒)は、通常当り時又ははずれ時の最大図柄変動表示時間である30秒を5倍することにより簡易的に求め、第一期間t1(150秒)は、確率変動当り時の図柄変動表示時間である300秒から第二期間t2を減算して求めた。前記した5倍の5という係数は、前述の第一記憶領域及び第二記憶領域は最大で4個まで前記抽選に用いる数値が記憶可能となっているため、現在実行している図柄変動の1つと、後に行われる図柄変動の4つとが確実に終了する時間を算出するための係数である。
【0030】
なお、本実施形態では、特別図柄表示装置18A、18Bの通常当り時の図柄変動表示時間が30秒とはずれ時の図柄変動表示時間を30秒以下となっているが、本発明は、特別図柄表示装置18A、18Bの通常当り時の図柄変動表示時間を複数設定しておき、通常当りの発生時に複数の図柄変動表示時間のうちから一つを選択し、その図柄変動表示時間に基づいて図柄変動表示を行うものであっても適用可能となっている。その場合、前記した最大図柄変動表示時間を、複数の図柄変動表示時間とはずれ時の図柄変動表示時間のうち最も時間が長い図柄変動表示時間として、第二期間t2を設定し、前記第二期間t2に基づいて第一期間t1を算出するようになっている。また、本実施形態では、確率変動当り時の図柄変動表示時間を300秒となっているが、本発明は前記事項に限定されるものではなく、確率変動当り時の図柄変動表示時間は、前記した最大図柄変動表示時間の5倍の時間(第二期間t2)に遊技者による前記した告知を実行するのに要する時間を加算した時間よりも長くなっていればよい。ここで、前述のように確率変動当り時の図柄変動表示時間を設定することは、第一抽選と第二抽選のいずれかで確率変動当りに当選した場合の当選表示と、他方の抽選の結果表示との表示タイミングを重ならないようにするという効果を有している。また、さらに、本発明では、確率変動当り時の図柄変動表示時間を複数設定しておき、確率変動当り時に複数の図柄変動表示時間のうちから一つを選択し、その図柄変動表示時間に基づいて図柄変動表示を行うものであっても適用可能となっている。その場合、第二期間t2に遊技者による前記した告知を実行するのに要する時間を加算した時間よりも長い図柄変動表示時間を選択した場合のみ、前記告知を発生するようになっている。
【0031】
図7の(A)に示すパターンは、期間告知に従って遊技者が第二期間t2における遊技球の発射を止めたが、その後の第二特別図柄抽選(4個目の記憶数値による抽選)で通常当りに当選した場合を示している。この場合には、第二特別図柄抽選に係る通常当りの抽選結果表示が、第一特別図柄抽選に係る確率変動当りの抽選結果表示よりも先に行われるので、第一特別図柄抽選に係る確率変動当りの抽選結果表示が前述した抽選結果表示延期処理の対象になる。つまり、第二特別図柄抽選に係る普通当りの大当り状態終了後に、第一特別図柄抽選に係る確率変動当りの抽選結果表示が行われ、その大当り状態の終了後、確率変動モードに移行することになる。
【0032】
図7の(B)に示すパターンは、期間告知に従って遊技者が第二期間t2における遊技球の発射を止めたが、その後の第二特別図柄抽選(4個目の記憶数値による抽選)で確率変動当りに当選した場合を示している。この場合には、第一特別図柄抽選に係る確率変動当りの抽選結果表示が、第二特別図柄抽選に係る確率変動当りの抽選結果表示よりも先に行われるので、第二特別図柄抽選に係る確率変動当りの抽選結果表示が抽選結果表示延期処理の対象になる。つまり、第一特別図柄抽選に係る確率変動当りの大当り状態終了後に、第二特別図柄抽選に係る確率変動当りの抽選結果表示が行われ、その大当り状態の終了後、確率変動モードに移行することになる。
【0033】
次に、主制御基板23による期間告知処理の具体的な処理手順について、図8のフローチャートを参照して説明する。この図に示すように、主制御基板23の期間告知処理では、所定の時間よりも長い変動パターンであるか否かを判断し(S1)、この判断結果がYESの場合は、いずれかの特別図柄抽選(本実施形態では、第一特別図柄抽選)で確率変動当りに当選したか否かを判断する(S2)。この判断結果もYESの場合は、前述した第一期間t1及び第二期間t2を算出すると共に(S3)、第二期間の開始数秒前であるか否かを判断し(S4)、この判断結果がYESになったら、「ハンドルから手を離せ」などの期間告知を行う(S5)。なお、前記したS5を第二期間の開始数秒前に実行するのは、遊技者に前記期間告知内容の実行を第二期間の開始前に完了させるためであり、本実施形態では、第二期間の開始10秒前に前記期間告知を行うようになっている。また、前記したS1の所定の時間とは、第二期間に遊技者に前記期間告知内容の実行させるのに十分な時間(本実施形態では前記した10秒)を加算した時間となっている。
【0034】
叙述の如く構成された本実施形態によれば、第一始動口14Aと、第二始動口14Bと、第一始動口14Aに対する遊技球の入賞に応じて、大当り状態を発生させるか否か及び大当りの種別を何にするかという第一特別図柄抽選に用いる数値を取得し、取得した数値を設定された上限個数を限度として記憶する第一記憶領域を有すると共に、第二始動口14Bに対する遊技球の入賞に応じて、大当り状態を発生させるか否か及び大当りの種別を何にするかという第二特別図柄抽選に用いる数値を取得し、取得した数値を設定された上限個数を限度として記憶する第二記憶領域を有する主制御基板23と、第一特別図柄抽選が行われた後から計時される時間が第一時間TA1に達した際に、主制御基板23によって抽選結果の表示がなされる第一特別図柄表示装置18Aと、第二特別図柄抽選が行われた後から計時される時間が第二時間TB1に達した際に、主制御基板23によって抽選結果の表示がなされる第二特別図柄表示装置18Bと、を備え、主制御基板23は、各記憶領域に記憶された数値をそれぞれの前記記憶領域に記憶された順に読み出して、読み出した数値に基づいて第一特別図柄抽選及び第二特別図柄抽選を行い、次いで、前記抽選が終了した数値を前記記憶領域から削除していくようになっており、また、主制御基板23は、いずれかの特別図柄表示装置18A、18Bに大当り状態を示す抽選結果を表示させた後に、所定の大当り状態を発生させるようになっており、さらに、主制御基板23は、大当り状態の終了後、大当りの種別に応じて、抽選確率が高確率となる確率変動状態のモード、又は抽選確率が低確率となる通常のモードに移行させるとともに、各モードの抽選確率に基づいて第一特別図柄抽選及び第二特別図柄抽選を行うようになっているパチンコ遊技機1において、前記主制御基板23は、第一特別図柄抽選が行われた後であって第一時間TA1に達する前に、第二特別図柄抽選によって第二特別図柄表示装置18Bに大当り状態を示す抽選結果を表示したときに、第一特別図柄抽選が行われた後から計時されている時間の計時を一旦停止し、第二特別図柄抽選に係る大当り状態の終了後に前記時間の計時を再開することで、第一特別図柄表示装置18Aに表示される第一特別図柄抽選の抽選結果の表示時期が延期される第一抽選結果表示延期処理を行い、第二特別図柄抽選が行われた後であって第二時間に達する前に、第一特別図柄抽選によって第一特別図柄表示装置18Aに大当り状態を示す抽選結果を表示したときに、第二特別図柄抽選が行われた後から計時されている時間の計時を一旦停止し、第一特別図柄抽選に係る大当り状態の終了後に前記時間の計時を再開することで、第二特別図柄表示装置18Bに表示される第二特別図柄抽選の抽選結果の表示時期が延期される第二抽選結果表示延期処理を行うようになっており、また、主制御基板23は、大当り状態を発生させて大当り状態の終了後に確率変動モードに移行させることに第一特別図柄抽選により決定され、次いで第一時間TA1が第二時間TB1に基づいて算出される時間よりも長いことに決定された後であって、第一時間TA1に達する前において第二始動口14Bへの入賞時に取得される数値に基づいて行われる第二特別図柄抽選の抽選結果が、第一時間TA1に達した後に第二特別図柄表示装置18Bに表示される可能性がある期間を所定態様にて遊技者に告知するようになっているので、第二特別図柄抽選に係る大当り状態の終了後に通常モードに移行し、第一特別図柄抽選により決定された確率変動モードでの遊技ができなくなるという状況の発生を回避することができる。その結果、確率変動モードでの遊技ができるという遊技者の期待感を満たすことができ、遊技者に損をしたという感覚を与えないですむことができる。
【0035】
また、主制御基板23は、大当り状態を発生させて大当り状態の終了後に確率変動モードに移行させることに第一特別図柄抽選によって決定された後であって第一時間TA1に達するまでの確変当選表示待ち時間を、第一期間t1と、その経過後に開始される第二期間t2とに区分けし、大当り状態を発生させて大当り状態の終了後に確率変動モードに移行させることに第一特別図柄抽選によって決定された時に、第二特別図柄抽選に用いる数値の記憶個数が上限個数である状態を想定して、これらの第二特別図柄抽選に用いる数値に係る抽選結果を全て第二特別図柄表示装置18Bに表示させるのに必要な時間から第二期間t2を算出し、第一期間t1中の第二期間t2の開始前に、所定態様の告知を開始させるので、第一期間t1における遊技球の発射を制限することなく、第二期間t2中における遊技球の発射を制限するだけで、遊技者に損をしたという感覚を与える上記の状況を回避できる。その結果、第一期間t1及び第二期間t2に亘って遊技球の発射を制限する場合に比べ、稼働率の低下を抑制することができる。
【0036】
また、前記所定態様は、第二期間t2中に第二始動口14Bへ遊技球を入賞させない旨を示す音声又は表示であるため、遊技者は、音声や表示に従って遊技球の発射を中止するだけで、遊技者に損をしたという感覚を与える上記の状況を回避できる。
【0037】
尚、本発明は、前記実施形態に限定されないことは勿論であって、例えば、前記実施形態では、第一特別図柄抽選で確率変動当りに当選した場合に、所定態様の期間告知を行うようにしているが、第二特別図柄抽選で確率変動当りに当選した場合にも、所定態様の期間告知を行うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】パチンコ遊技機の正面図である。
【図2】パチンコ遊技機の背面図である。
【図3】遊技盤の正面図である。
【図4】パチンコ遊技機の遊技モードを示すフローチャートである。
【図5】パチンコ遊技機の基板構成を示すブロック図である。
【図6】抽選結果表示延期処理の説明図である。
【図7】(A)及び(B)は期間告知処理の説明図である。
【図8】期間告知処理のフローチャートである。
【図9】従来例に係る説明図である。
【符号の説明】
【0039】
1 パチンコ遊技機
4 遊技盤
14A 第一始動口
14B 第二始動口
15 大入賞口
18A 第一特別図柄表示装置
18B 第二特別図柄表示装置
19A 第一演出図柄表示装置
19B 第二演出図柄表示装置
23 主制御基板
26 演出図柄表示制御基板
【出願人】 【識別番号】598018432
【氏名又は名称】株式会社ジェイビー
【出願日】 平成18年9月13日(2006.9.13)
【代理人】 【識別番号】100085394
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 哲夫


【公開番号】 特開2008−67839(P2008−67839A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2006−248038(P2006−248038)