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【発明の名称】 遊技機
【発明者】 【氏名】梶原 千寛

【要約】 【課題】羽根物と呼ばれるパチンコ遊技機において、変動入賞装置に遊技球が入賞するタイミングに係わらず、遊技球が特定領域に流入する確率をほぼ一定とする。

【構成】変動入賞装置4内に第1通過流路82を設け、第1通過流路82内に上下二箇所に第1および第2遊技球検知センサ84,85を設ける。また、変動入賞装置4内部の底部86の下側に特定領域43と一般領域44とを設ける。また、これらの上に特定領域43に遊技球を誘導する第1状態と、一般領域44に遊技球を誘導する第2状態とで変動する振分部材45を設ける。そして、遊技球が2箇所の第1および第2遊技球検知センサ84,85を通過する通過時間に基づいて第2遊技球検知センサ85に検知されてから振分部材45を第2状態から第1状態とするまでの変動時間を算出する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が発射される遊技盤上に設けられ、流入した遊技球が流下可能な内部空間に特定領域と一般領域とを備え、かつ、遊技球を特定領域と一般領域とのいずれかに振り分ける振分装置を備えた入賞装置を備え、
前記振分装置は当該振分装置に至った遊技球が前記特定領域に流入し易いかもしくは流入する第1状態と、前記特定領域に流入し難いかもしくは流入しない第2状態との間で変動する変動振分手段を有する遊技機において、
遊技球が前記入賞装置の内部空間に流入してから前記変動振分手段に至る前までに通過するいずれかの通過領域で当該遊技球の通過状態を計測する通過状態計測手段と、
前記通過状態計測手段により計測された当該遊技球の通過状態に基づいて予測される当該遊技球が前記変動振分手段に至る予定時期に対応して、前記変動振分手段の第1状態と第2状態との間での変動の時期を決定する変動時期決定手段とを備えることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記通過状態計測手段は、前記通過領域の遊技球が順次通過する互いに離間した二箇所にそれぞれ設けられて遊技球を検知する遊技球検知センサを備え、
これら遊技球検知センサが遊技球を順次検知した際に、一方の遊技球検知センサに先に遊技球が検知されてから他方の遊技球検知センサに遊技球が検知されるまでの遊技球の通過時間を前記通過状態として計測し、
前記変動時期決定手段は、
前記通過時間と、
前記遊技球検知センサで遊技球が検知されてから前記変動振分手段を第1状態から第2状態もしくは第2状態から第1状態に変動開始するまでの変動開始時間と、
を対応付けたデータテーブルに基づき、計測した通過時間に応じて前記変動振分手段の第1状態と第2状態との間での変動の時期を決定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記遊技球検知センサが配置された2箇所を経由する遊技球の通過経路がほぼ垂直となっていることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記変動時期決定手段は、前記通過状態計測手段に計測された通過状態が異なっても、前記特定領域への遊技球の流入率をほぼ一定とするように前記変動振分手段による第1状態と第2状態との間での変動の時期を決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項5】
遊技球が発射される遊技盤上に設けられ、流入した遊技球が流下可能な内部空間に特定領域と一般領域とを備え、かつ、遊技球を特定領域と一般領域とのいずれかに振り分ける振分装置を備えた入賞装置を備え、
前記振分装置は当該振分装置に至った遊技球が前記特定領域に流入し易いかもしくは流入する第1状態と、前記特定領域に流入し難いかもしくは流入しない第2状態との間で変動する変動振分手段を有する遊技機における遊技球の移動を表示画面上に模擬的に再現するとともに遊技球の入賞口への入賞を判定し、遊技球の発射と入賞とに対応して遊技者の獲得遊技球数を算出して遊技をシミュレーションするプログラムであって、
遊技球が前記入賞装置の内部空間に流入してから前記変動振分手段に至る前までに通過するいずれかの通過領域で当該遊技球の通過状態を計測する通過状態計測手段と、
前記通過状態計測手段により計測された当該遊技球の通過状態に基づいて予測される当該遊技球が前記変動振分手段に至る予定時期に対応して、前記変動振分手段の第1状態と第2状態との間での変動の時期を決定する変動時期決定手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項6】
請求項5記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ店などの遊技場に設置して使用される遊技機、プログラム及び記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、開閉部材(羽根)の開閉により遊技球が入賞可能な開放状態と、遊技球が入賞不可能な閉塞状態との間で変動するとともに、入賞した遊技球が流下可能な内部に特定領域と一般領域とを備え、入賞した遊技球が特定領域および一般領域のいずれかを必ず通過するように構成された変動入賞装置と、遊技球が入賞することに基づいて前記変動入賞装置を閉塞状態から一時的に開放状態とする契機を付与する始動入賞口とを備えた所謂羽根物と呼ばれるパチンコ遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなパチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞することにより、変動入賞装置が一時的に開放状態となった際に変動入賞装置へ入賞した遊技球が特定領域(所謂Vゾーン)を通過すると当たりとなって、例えば、変動入賞装置の開閉部材を複数回開閉する1ラウンドの遊技を所定のラウンド数まで行う特別遊技状態を発生するようになっている。
【0004】
【特許文献1】特開平2006−167034号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記特許文献1においては、変動入賞装置内にVゾーンとしての特別入賞口(特定領域)と、Vゾーンではない一般入賞口(一般領域)が設けられるとともに、変動入賞装置に入賞した遊技球を特別入賞口もしくは一般入賞口のいずれかに振り分けて導く誘導部材(振分部材)が備えられている。
また、誘導部材は、回転体で常時回転移動し、その回転角度がチャンスゾーンとなっている場合に、変動入賞装置が開放状態となって遊技球が変動入賞装置内に入賞すると比較的高い確率で遊技球が特別入賞口に入賞するようになっている。
【0006】
一方、誘導部材の回転角度がチャンスゾーンとなっていない状態で、変動入賞装置が開放状態となって遊技球が入賞した場合には、遊技球が一般入賞口に入賞するようになっている。
したがって、誘導部材の回転角度がチャンスゾーンで無い状態で、変動入賞装置が開放状態となって当該変動入賞装置に遊技球が入賞しても、遊技者には、遊技球が特別入賞口に入賞して当たりが発生することがないことが分かってしまうことになる。
【0007】
また、上述のように変動入賞装置内のVゾーンに遊技球を誘導する状態と、誘導しない状態とに可動する振分部材が配置されている場合に、変動入賞装置が開放状態となったタイミングに関係なく、開放状態となってから早いタイミングで振分部材に遊技球が至るとVゾーンに入賞する可能性があるが、開放状態となってから一定の時間が経過した後に遊技球が振分部材に至るとVゾーンに遊技球が入賞する可能性が極めて低い状態となる遊技機も知られている。
【0008】
以上のような遊技機においては、変動入賞装置の開放タイミングや、変動入賞装置が開放状態となった後の遊技球の入賞タイミングや、入賞した遊技球が振分部材に至るタイミング(遊技球の入賞タイミングと入賞した遊技球の流下速度)などにより、変動入賞装置に遊技球が入賞した段階で、遊技球がVゾーンに流入する可能性がないことが遊技者に事前に分かってしまうという問題があった。
このような場合に、変動入賞装置に遊技球が入賞したにも拘わらず遊技者が落胆してしまうことになる。また、変動入賞装置へ入賞した遊技球のVゾーンへの流入率は、例えば1/10以下といった低い確率に設定されており、振分部材が遊技球を特定領域に誘導した場合に極めて高い確率で遊技球が特定領域に流入する場合に、変動入賞装置に遊技球が入賞しても多くの場合に振分部材が遊技球を特定領域に誘導しない状態となり、Vゾーンへの遊技球の流入が全く期待できない状態となってしまう可能性が高く、遊技者の遊技に対する興趣がそがれてしまうことになる。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、特定領域への遊技球の流入率を入賞装置の開放タイミング、遊技球の入賞装置への入賞タイミング、入賞した遊技球の入賞装置内での流下速度に関係なくほぼ一定とすることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1記載の発明は、遊技球が発射される遊技盤上に設けられ、流入した遊技球が流下可能な内部空間に特定領域と一般領域とを備え、かつ、遊技球を特定領域と一般領域とのいずれかに振り分ける振分装置を備えた入賞装置を備え、
前記振分装置は当該振分装置に至った遊技球が前記特定領域に流入し易いかもしくは流入する第1状態と、前記特定領域に流入し難いかもしくは流入しない第2状態との間で変動する変動振分手段を有する遊技機において、
遊技球が前記入賞装置の内部空間に流入してから前記変動振分手段に至る前までに通過するいずれかの通過領域で当該遊技球の通過状態を計測する通過状態計測手段と、
前記通過状態計測手段により計測された当該遊技球の通過状態に基づいて予測される当該遊技球が前記変動振分手段に至る予定時期に対応して、前記変動振分手段の第1状態と第2状態との間での変動の時期を決定する変動時期決定手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
請求項1記載の発明によれば、遊技球が前記入賞装置の内部空間に流入してから前記変動振分手段に至る前までに通過するいずれかの通過領域で当該遊技球の通過状態を計測し、計測された当該遊技球の通過状態に基づいて予測される当該遊技球が前記変動振分手段に至る予定時期に対応して、前記変動振分手段の第1状態と第2状態との間での変動の時期を決定するので、例えば、遊技球が変動振分手段に至る予定時期もしくは予定次期の僅かに前もしくは後となる時期に、変動振分手段を第2状態から第1状態としたり、第1状態から第2状態としたりすることができる。これにより、入賞した遊技球の特定領域への流入率をある程度自由に設定することができる。
【0012】
したがって、入賞装置が例えば遊技球が入賞可能な開放状態と遊技球が入賞不可能な閉塞状態との間で変動する変動入賞装置であった場合に、変動入賞装置の開放状態となるタイミングで、遊技球の特定領域への入賞率が多く変わってしまうのを防止できる。
同様に、遊技球の入賞タイミングや、入賞した遊技球の流下速度などにより、遊技球の特定領域への入賞率が大きく変わってしまうのを防止できる。
言い換えれば、遊技球が入賞装置へ入賞した際に、遊技者には、どのような場合でも、遊技球が特定領域に流入する可能性があるように見せることが可能となる。
なお、通過状態とは、遊技球が変動振分手段に至る予定時期を予測される数値であり、基本的には遊技球の流下速度もしくは流下速度を算出可能な数値と、通過領域を通過した時期(タイミング)である。したがって、通過状態計測手段は、遊技球の通過を検知可能で、かつ、遊技球の速度もしくは速度を算出可能な数値を計測可能なものであり、例えば、速度センサである。
【0013】
前記通過状態計測手段は、前記通過領域の遊技球が順次通過する互いに離間した二箇所にそれぞれ設けられて遊技球を検知する遊技球検知センサを備え、
これら遊技球検知センサが遊技球を順次検知した際に、一方の遊技球検知センサに先に遊技球が検知されてから他方の遊技球検知センサに遊技球が検知されるまでの遊技球の通過時間を前記通過状態として計測し、
前記変動時期決定手段は、
前記通過時間と、
前記遊技球検知センサで遊技球が検知されてから前記変動振分手段を第1状態から第2状態もしくは第2状態から第1状態に変動開始するまでの変動開始時間と、
を対応付けたデータテーブルに基づき、計測した通過時間に応じて前記変動振分手段の第1状態と第2状態との間での変動の時期を決定することを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、例えば、予め、前記通過時間と、他方の遊技球検知センサで遊技球が検知されてから遊技球が変動振分手段に至る予定時期(到達予想時間)を実験的に求めておき、かつ、この予定時期に基づいて他方の遊技球検知センサが遊技球を検知してから変動振分手段の第1状態と第2状態との間での変動を開始する変動開始時間を決定しておく。
そして、通過時間と変動開始時間とを対応づけたデータテーブルを作成し、これを変動時期検定手段に記憶しておくものとし、通過状態計測手段に計測された通過時間に対応する変動開始時間を求め、この変動開始時間となった際に、変動振分手段を第1状態から第2状態もしくは第2状態から第1状態に変動開始する。
これにより、請求項1記載の発明と同様の効果を奏することができる。
なお、他方の遊技球検知センサでの遊技球の検知時期は、一方の遊技球検知センサでの遊技球の検知時期に前記通過時間を加算したものとなり、変動振分手段による変動の開始時期を決定する際の基準となる時期を他方の遊技球検知センサでの遊技球の検知時期としても、一方の遊技球検知センサでの遊技球の検知時期としてもよい。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の遊技機において、
前記遊技球検知センサが配置された2箇所を経由する遊技球の通過経路がほぼ垂直となっていることを特徴とする。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、遊技球検知センサが配置された2箇所を経由する遊技球の通過時間の通過経路による影響を最小限度にできる。この場合に、遊技球が2つの遊技球検知センサを通過する際の時間とこれら遊技球検知センサ間の距離とから遊技球の速度を求め、これにより遊技球が振分装置に到達する時間を予測することになるが、前記通過経路が垂直でなく、かつ、遊技球が方向を変換することが可能な程度に広い場合に、遊技球が通過経路を通過する際の距離が異なる場合が発生してしまい正確に速度が測れなくなってしまう。
すなわち、通過経路が垂直ならば、基本的に遊技球が鉛直方向に移動することで、通過経路を通る遊技球の距離が一定となり、通過時間が速度にほぼ比例する状態となる。
これにより、特定領域への遊技球の流入率をより正確に調整可能となる。
【0017】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の遊技機において、
前記変動時期決定手段は、前記通過状態計測手段に計測された通過状態が異なっても、前記特定領域への遊技球の流入率をほぼ一定とするように前記変動振分手段による第1状態と第2状態との間での変動の時期を決定することを特徴とする。
【0018】
請求項4記載の発明によれば、前記通過状態計測手段に計測された通過状態が異なっても、前記特定領域への遊技球の流入率がほぼ一定となるので、入賞装置に遊技球が入賞した段階で、特定領域への遊技球の入賞が期待できない状態となって遊技者が落胆してしまうようなことがなく、遊技者は、入賞装置へ遊技球が流入した段階では、いつでも特定領域に遊技球が流入することを期待することができる。
【0019】
請求項5記載の発明は、遊技球が発射される遊技盤上に設けられ、流入した遊技球が流下可能な内部空間に特定領域と一般領域とを備え、かつ、遊技球を特定領域と一般領域とのいずれかに振り分ける振分装置を備えた入賞装置を備え、
前記振分装置は当該振分装置に至った遊技球が前記特定領域に流入し易いかもしくは流入する第1状態と、前記特定領域に流入し難いかもしくは流入しない第2状態との間で変動する変動振分手段を有する遊技機における遊技球の移動を表示画面上に模擬的に再現するとともに遊技球の入賞口への入賞を判定し、遊技球の発射と入賞とに対応して遊技者の獲得遊技球数を算出して遊技をシミュレーションするプログラムであって、
遊技球が前記入賞装置の内部空間に流入してから前記変動振分手段に至る前までに通過するいずれかの通過領域で当該遊技球の通過状態を計測する通過状態計測手段と、
前記通過状態計測手段により計測された当該遊技球の通過状態に基づいて予測される当該遊技球が前記変動振分手段に至る予定時期に対応して、前記変動振分手段の第1状態と第2状態との間での変動の時期を決定する変動時期決定手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0020】
請求項5記載の発明によれば、遊技機のビデオゲーム等のシミュレーションにおいて、請求項1記載の発明と同様の効果を奏することができる。なお、ここでのコンピュータには、CPUやRAM、ROM等のメモリを備え、プログラムに基づいてゲームを実行する所謂ビデオゲーム機、携帯型ゲーム機、アーケードゲーム機等のゲーム機も含まれる。
また、請求項5記載のプログラムに、請求項2〜4に記載の構成を模擬的に再現する機能を付加しても良い。
【0021】
請求項6記載の発明は、
請求項5記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0022】
請求項6記載の発明においては、請求項5記載の発明と同様の効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の遊技機、遊技機、プログラム及び記録媒体よれば、入賞装置内で振分装置により遊技球を特定領域もしくは一般領域に振り分けて流入させる場合に、遊技球の入賞タイミングや流下速度などがどのような状況であっても、入賞装置に入賞した遊技球が特定領域に流下する可能性がある状態にできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図面を参照して、遊技機設置営業店等の場所に設置され、遊技媒体(例えば、遊技球やメダル等)の供給に基づいて遊技者に遊技を行わせる遊技機(例えば、弾球遊技機としてのパチンコ遊技機)の構成及び動作について説明する。
【0025】
パチンコ遊技機は、周知の所謂羽根物としての基本構成を有するもので、図示しないが矩形枠状で島設備に取り付けられる機枠と、機枠に扉状に開閉自在に取り付けられ、図1に示す遊技盤1が収容される収容部を備えた前面枠と、前面枠の前側に扉状に開閉自在に取り付けられたガラス枠とを備えている。
【0026】
ガラス枠には、遊技盤1の後述の遊技領域2を視認可能とするように開閉自在に透明板(二重ガラス)が嵌め込まれている。また、前面枠のガラス枠より下側には前面ボードが備えられ、前面ボードには、遊技球Bを貯留するとともに発射装置に供給する受皿と、回転式操作ハンドルが備えられている。
【0027】
そして、遊技盤1の前面のガイドレール3等で囲まれた部分に遊技領域2が形成されている。
遊技盤1の盤面の遊技領域2内には、その中央部の僅かに上側に変動入賞装置4が備えられ、この変動入賞装置4の下方には、後述のように変動入賞装置4を一時的に開放状態とする左右二つの第1始動入賞口5,5と、これら左右の第1始動入賞口5,5の間に配置された第2始動入賞口6とが備えられている。
【0028】
また、第1始動入賞口5,5よりそれぞれ外側となる遊技領域2の左右側部には、図示しない一般入賞口が備えられている。また、変動入賞装置4の下方の遊技領域2の最下端部には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球Bを遊技領域2外部となる遊技盤1裏面に排出させるアウト口7が設けられている。
また、遊技盤1の前面には、図示しないが、遊技球Bの流下方向を規制するととも流下方向を転換する遊技釘や風車等の流下規制転換部材が複数設けられている。
【0029】
前記変動入賞装置4は、その内部に入賞空間を形成するために入賞空間の周囲の遊技領域2と、入賞空間とを隔離するように形成された周囲壁部材41を備えている。なお、図1では、この周囲壁部材41の内部の図示を省略しており、この周囲壁部材41内部は、図2,3に概略を図示している。この周囲壁部材41の上端部に形成された変動入賞部42(電動役物)と、入賞空間内に形成された特定領域43(V入賞領域)と、一般領域44,44と、後述のように変動入賞部42から入賞空間に入賞(流入)した遊技球Bを一般領域44,44と特定領域43とのいずれかに振り分ける振分部材45,45とを有する。
【0030】
前記変動入賞部42は、図2に示すように、左右二つの可動片46,46を備え、これら可動片46,46の位置には、入賞空間に連通する入賞口47,47が備えられている。そして、左右の可動片46は、ほぼ直立して前記入賞口47,47に遊技球Bが入賞できないように閉じた閉塞状態と、左右にそれぞれ斜めに開いて遊技球Bを前記入賞口47,47に入賞(流入)可能とするとともに、左右に斜めに開くことで遊技球Bを入賞口47,47側に誘導する開放状態との間で変動可能となっている。
【0031】
したがって、変動入賞部42を備えた変動入賞装置4は、遊技盤1上に設けられ、発射された遊技球Bが入賞可能な開放状態と、遊技球Bが入賞不可能な閉塞状態とに変動可能となっている。
【0032】
また、変動入賞部42の入賞口47,47には、入賞球カウントセンサ48(図4のブロック図に図示)が設けられ、変動入賞部42の入賞口47,47から入賞空間に入賞(流入)する遊技球Bを検知して検知信号を後述の主制御装置71に出力するようになっている。すなわち、パチンコ遊技機は、変動入賞装置4に入賞する遊技球Bを検知する入賞検知手段としての入賞球カウントセンサ48を備える。
また、変動入賞部42の可動片46には、図4のブロック図に示すように、可動片46,46を閉じた状態と開いた状態との間で駆動する駆動源としての可動片ソレノイド461が接続され、可動片ソレノイド461は主制御装置71から出力される制御信号に基づいて可動片46,46を駆動する。
【0033】
ここで、変動入賞装置4の変動入賞部42の下側の周囲壁部材41内の構造を説明する前に、前記第1及び第2始動入賞口5,5,6等について説明する。
左右2つの第1始動入賞口5,5には、それぞれ、入賞する遊技球Bを検知する第1始動入賞球検知センサ51,51が備えられており、これら第1始動入賞球検知センサ51,51は後述の主制御装置71に接続されている。
【0034】
そして、第1始動入賞球検知センサ51,51が第1始動入賞口5,5への遊技球Bの入賞を検知して検知信号を主制御装置71に出力すると、主制御装置71は、入賞に対する遊技球B(賞球)を払出す処理を行うとともに、上述の可動片ソレノイド461に制御信号を出力して、閉塞している変動入賞装置4(変動入賞部42)を1秒間(所定時間)に渡って開放させることを1回行うように制御する。
【0035】
また、左右方向の中央の第2始動入賞口6には、入賞する遊技球Bを検知する第2始動入賞球検知センサ53が備えられており、第2始動入賞球検知センサ53は後述の主制御装置71に接続されている。
そして、第2始動入賞球検知センサ53が第2始動入賞口6への遊技球Bの入賞を検知して検知信号を主制御装置71に出力すると、主制御装置71は、入賞に対して遊技球B(賞球)を払出すための処理(賞球信号の出力)を行うとともに、上述の可動片ソレノイド461に制御信号を出力して、閉塞している変動入賞装置4(変動入賞部42)を1秒間(所定時間)に渡って開放させることを2回行うように制御する。
以上のことから、第1及び第2始動入賞口5,5,6は、遊技球Bの入賞に基づいて前記変動入賞装置4を閉塞状態から一時的に開放状態とする契機を付与するものである。
【0036】
また、前記一般入賞口には、それぞれ一般入賞球検知センサ54が設けられ、この一般入賞球検知センサ54は、主制御装置71に接続され、一般入賞口に遊技球Bが入賞して一般入賞球検知センサ54が遊技球Bを検知して検知信号を主制御装置71に出力すると主制御装置71が入賞に対して遊技球B(賞球)を払出すための処理を行う。
【0037】
次に、前記変動入賞装置4の変動入賞部42より下側の内部構成を説明する。変動入賞部42の下側には、変動入賞装置4の内部空間の最も下側となる部分の左右に一般領域44,44(OUT領域)が形成され、これら一般領域44,44の間となる中央部に特定領域43(V入賞領域)が形成されている。
特定領域43には、特定領域43に遊技球Bが流入(通過)したのを検知するV入賞球検知センサ49が設けられている。V入賞球検知センサ49は、主制御装置71に接続されている。主制御装置71は、特定領域43に流入した遊技球BをV入賞球検知センサ49が検知してV入賞信号が入力すると、通常の状態では当たり状態を発生させる処理を行い、当たり状態中は、後述のラウンドの終了および継続の処理を行う。
【0038】
また、変動入賞装置4の内部空間の変動入賞部42と前記特定領域43および一般領域44,44との間には、転動部81が形成されている。転動部81は中央部が高く左右側部が低くなった三角屋根状の構造を有するもので、変動入賞部42の入賞口47から入賞した遊技球Bが接触して、転動部81上を跳ねたり転がったりするようになっている。なお、これにより、後述の通過時間が各遊技球B毎の転がり方や跳ね方で異なるものとなる。
【0039】
転動部81の頂上部と左右の側縁部とには、それぞれ遊技球Bを下方に落下させるように鉛直方向に沿った左右の第1通過流路82,82と、中央の第2通過流路83とが設けられており、これらは遊技球Bが通過する通過領域となっている。
そして、変動入賞部42の入賞口47,47から入賞した遊技球Bは、転動部81上に流下した後に、左右の第1通過流路82,82および中央の第2通過流路83のいずれか1つに必ず流入するようになっている。
【0040】
そして、左右の第1通過流路82,82には、それぞれ上下二段となるように第1および第2遊技球検知センサ84,85が互いに間隔をあけて設けられている。これら第1および第2遊技球検知センサ84,85は、それぞれ主制御装置71に接続されている。
【0041】
したがって、通過領域としての第1通過流路82,82に流入した遊技球Bは、最初に第1遊技球検知センサ84で検知された後に、第2遊技球検知センサ85で検知されるようになっている。そして、第1遊技球検知センサ84と第2遊技球検知センサ85とは位置が固定であり、これらの間の距離が固定となるので、遊技球Bが第1遊技球検知センサ84に検知されてから第2遊技球検知センサ85に検知されるまでの通過時間は、前記距離を通過する遊技球Bの速度を算出可能な値となる。すなわち、前記距離を前記通過時間で除算することにより、遊技球Bの速度を算出可能である。
【0042】
また、第1および第2遊技球検知センサ84,85が配置された2箇所を経由する遊技球Bの通過経路がほぼ垂直(鉛直)となっている。これにより、基本的に遊技球Bは鉛直方向に落下するように移動することから、第1および第2遊技球検知センサ84,85間を通る各遊技球Bの移動距離は、第1および第2遊技球検知センサ84,85間の鉛直方向に沿った距離となり、同じ通過時間でも遊技球Bの通った経路の距離が異なることで、速度が異なるようになるのを防止することができる。
【0043】
なお、速度を算出するなら1つの遊技球検知センサでも可能であり、例えば、遊技球検知センサでは、遊技球Bが通過している間、すなわち、遊技球Bの直径となる長さの物体が通過している間、検知信号を出力することになる。すなわち、検知信号が立ち上がってから立ち下がるまでの間の時間は、遊技球Bが遊技球検知センサを通過する時間となり、遊技球Bの直径となる距離を前記時間で除算することにより、速度を算出可能となる。
【0044】
この例では、コストを考慮して、組み込み型MPUである主制御装置71で遊技球検知センサからの検知信号に基づいて速度を算出可能な通過時間を計測する処理を例えば極めて短時間毎に行われる割り込み処理によって行う。この場合に、1つの遊技球検知センサで遊技球Bの速度(所定距離を通過する時間)を求めようとすると、割り込み処理毎に1つの遊技球検知センサからの信号がオンかオフかを検出し、オンが続く時間が、遊技球Bがその直径分だけ移動する時間となり、繰り返し行われる割り込み処理の間隔が最低単位時間となる。この場合に、遊技球Bがその直径分を通過する時間に対して最低単位時間がそれほど短くないので、大まかな速度の計測となり、遊技球B毎の速度差が明確にできない可能性が高い。
【0045】
そこで、この例では、2つの遊技球検知センサ84,85を遊技球Bの直径より長い間隔をあけて配置し、第1遊技球検知センサ84がオンとなってから第2遊技球検知センサ85がオンとなるまでの時間を計測している。この時間は、前述の時間より長くなるので、遊技球B毎の速度差をより明確にすることができる。
なお、コストが高くなっても良いのであれば、各種速度センサを用いて遊技球Bの速度もしくは速度を算出可能な値を検出するものとしてもよいし、上述の1つの遊技球検知センサに速度検出用の専用回路を設け、速度センサとしてもよい。
【0046】
中央の第2通過流路83は、上述の通過時間を計測されることなく遊技球Bを振分部材45まで誘導するもので、この第2通過流路83を通過した遊技球Bは、必ず振分部材45により特定領域43に誘導されるか、もしくは必ず振分部材45により一般領域44,44に誘導される構成となる。なお、遊技球Bを必ず特定領域43に誘導するためには、第2通過流路83にも遊技球検知センサを配置することが好ましい。
【0047】
後述のように、第1遊技球検知センサ84および第2遊技球検知センサ85を遊技球Bが通過しないと、振分部材45が遊技球Bを特定領域43に誘導する誘導状態とならないので、第2通過流路83を遊技球Bが通過したことを遊技球検知センサが検知した場合に、直ぐに振分部材45を遊技球Bが特定領域43に誘導される誘導状態とするとともに所定時間誘導状態を維持することで、第2通過流路83を通過した遊技球Bを必ず特定領域43に誘導することができる。なお、第2通過流路83を通過した遊技球Bを必ず一般領域44,44に誘導する場合には、上述のように第1遊技球検知センサ84および第2遊技球検知センサ85を遊技球Bが通過しないと、振分部材45が遊技球Bを特定領域43に誘導する誘導状態とならない構成とすればよい。なお、第2通過流路83を設けない構成としてもよい。
【0048】
そして、第1通過流路82,82もしくは第2通過流路83を通過した遊技球Bは、変動入賞装置4内の内部空間(入賞空間)の下部に形成され、中央部が低く左右側部が高くなることで下に凸となるように湾曲した底部86に至るようになっている。なお、この底部86は、上述の特定領域43および一般領域44よりは高くなっており、この底部86の下に前記特定領域43および一般領域44が設けられている。
【0049】
そして、底部86には、その中央部に特定領域43に連通する中央孔87と、中央孔87の左右にそれぞれ隣接して形成されるとともに一般領域44,44に連通する側孔88,88とが形成されている。
そして、振分部材45、45は、前記中央孔87と側孔88,88とのいずれかを閉塞するとともに左右に移動自在な二枚の板体からなり、振分部材45,45は、図2および図3(A)に示すように、二枚の板体としての中央に寄って中央孔87を閉塞し、かつ、側孔88,88を開放した第2状態と、図3(B)に示すように、左右に離れて、側孔88,88を閉塞し、中央孔87を開放した第1状態との間で変動可能となっている。なお、左右に移動自在な板体としての振分部材45,45は、主制御装置71に接続されて制御される振分ソレノイド451により駆動される。そして、この振分ソレノイド451と振分部材45,45とから振分装置が構成される。
【0050】
ここで、この例では、中央孔87と、側孔88,88との間に隔壁があり、中央孔87に落下した遊技球Bは必ず特定領域43に流入し、側孔88,88に落下した遊技球Bは必ず一般領域44,44に流入するようになっているが、前記隔壁をなくして、中央孔87に落下した遊技球Bの多くは特定領域43に流入するが、一部は一般領域44,44に流入し、側孔88,88に落下した遊技球Bの多くは一般領域44に流入するが、一部は特定領域43に流入するようにしてもよい。
【0051】
したがって、このパチンコ遊技機は、遊技球Bが発射される遊技盤1上に設けられ、流入した遊技球Bが流下可能な内部空間に特定領域43と一般領域44とを備え、かつ、遊技球Bを特定領域43と一般領域44とのいずれかに振り分ける振分装置を備えた入賞装置としての変動入賞装置4を備え、前記振分装置は当該振分装置に至った遊技球Bが前記特定領域43に流入し易いかもしくは流入する第1状態と、前記特定領域43に流入し難いかもしくは流入しない第2状態との間で変動する変動振分手段としての振分部材45,45を有する。なお、振分部材45,45は、上述のものに限られるものではなく、周知の各種振分部材を本発明に適用することができる。
【0052】
次に、この例のパチンコ遊技機の制御系を図4に示されるブロック図を参照して説明する。
パチンコ遊技機の制御系は、大きく分けて主制御部61と、副制御部62と、これら主制御部61および副制御部62に電力を供給する電源供給装置63とから構成されている。
主制御部61には、例えば、遊技機用のワンチップマイコン等で構成される主制御装置71が備えられ、主制御装置71には、プログラムを実行するCPU72、プログラムやプログラムで使用するデータを記憶したROM73や、プログラムに基づいて発生したデータやROM73から読み出した各種データ等を記憶するRAM74や周波数発生回路部75等が備えられている。
【0053】
主制御装置71(CPU72)には、パチンコ遊技機に設けられた各種センサからの信号が入力可能となっており、前述の入賞球カウントセンサ48、第1始動入賞球検知センサ51,51、第2始動入賞球検知センサ53、一般入賞球検知センサ54、V入賞球検知センサ49、第1遊技球検知センサ84、第2遊技球検知センサ85が接続されるとともに、遊技球Bの入賞に対応して賞球を払出す遊技球払出装置94から払い出された賞球を検知する遊技球払出検知センサ55、パチンコ遊技機におけるエラーを検知するエラー検知センサ56等が接続されている。
【0054】
また、主制御装置71は、パチンコ遊技機の各種装置を動作させるため各種信号を出力するようになっている。例えば、主制御装置71には、遊技店において設置された各遊技機のデータを集計管理するための集中管理装置64が主制御装置71からデータを入力可能に接続されている。また、主制御装置71には、サブ制御装置としての払出制御装置76、ランプ制御装置77、音声制御装置78が接続され、これらサブ制御装置に対してコマンド(制御指令)を出力可能に接続されている。
なお、ここで、払出制御装置76は実質的に賞球を払出すためのパチンコ遊技機における遊技の主要な制御を行うことから主制御部61に含まれるものとし、遊技の演出に係わるランプ制御装置77、音声制御装置78は副制御部62に含まれるものとなっている。
【0055】
また、主制御装置71には、7セグのLED表示装置であるラウンド回数表示装置79が接続され、主制御装置71が表示制御を行う。ラウンド回数表示装置79は、図1,2変動入賞装置4の変動入賞空間となる部分の上部に設けられている。また、ラウンド回数表示装置79を後述の特別遊技状態におけるラウンド回数を表示するものである。
【0056】
また、払出制御装置76には、払出制御装置76により制御されて賞球および貸球を払出す遊技球払出装置94が接続されるとともに、プリペードカード97のデータを読み込んで遊技球Bの貸出制御を行うためのCRユニット96が球貸信号制御装置95を介して接続されている。そして、払出制御装置76は、主制御装置71からコマンドに基づいて賞球を払出すとともに、CRユニット96から球貸信号制御装置95を介して入力される球貸信号に基づいて貸球を払出す制御を行う。
【0057】
また、主制御装置71には、変動入賞装置4の変動入賞部42の可動片46,46を開閉駆動する前記可動片ソレノイド461と、変動入賞装置4の振分部材45,45を駆動する振分ソレノイド451とが接続されている。
【0058】
また、主制御部61には、主制御装置71と直接接続されていないが、遊技球Bを遊技領域2に発射する打球発射装置(図示略)の発射駆動装置99を制御する発射制御装置98が設けられ、発射制御装置98には、遊技球Bの発射を操作するための回転式操作ハンドル981および発射停止釦982が接続されている。
【0059】
そして、主制御部61の主制御装置71は、パチンコ遊技機における遊技の進行を制御するもので、入賞球カウントセンサ48、第1始動入賞球検知センサ51,51、第2始動入賞球検知センサ53、一般入賞球検知センサ54から遊技球Bの検知信号が入力された場合、すなわち、各入賞口に遊技球Bが入賞した場合に、払出制御装置76にコマンドを出力して、賞球として遊技球Bの排出を行わせる。
【0060】
また、主制御装置71は、通常の遊技を行う通常遊技状態(後述の特別遊技状態を含まない状態)において、第1及び第2始動入賞口5,5,6に遊技球Bが入賞することにより変動入賞装置4が一時的に開放状態となった際に、遊技球Bが変動入賞装置4に入賞し、かつ、変動入賞装置4内部の入賞空間に設けられた特定領域43に遊技球Bが流入し、これをV入賞球検知センサ49が検知し、V入賞球検知センサ49から検知信号(V入賞信号)が入力した場合に、以下の特別遊技状態を発生させる。
【0061】
また、この例では、後述のように、遊技球Bが変動入賞装置4の内部空間に流入してから変動振分手段としての振分部材45,45に至る前までに通過する通過領域で当該遊技球Bの通過状態を計測し、計測された当該遊技球Bの通過状態に基づいて予測される当該遊技球Bが前記変動振分手段に至る予定時期に対応して、前記振分部材45,45の第1状態と第2状態との間での変動の時期を決定する。
【0062】
特別遊技状態においては、主制御装置71が変動入賞装置4の変動入賞部42の可動片46,46を開閉駆動する可動片ソレノイド461を制御して、変動入賞装置4の可動片46,46が1秒開放しては閉塞する動作を最大18回繰り返す1ラウンドとなる遊技を最大15ラウンド行う。
【0063】
特別遊技状態は、上述のV入賞信号の入力を契機として開始される。そして、変動入賞装置4の開閉を繰り返す1ラウンドのラウンド終了条件は、変動入賞装置4のラウンド開始からの開閉数が18回になったこと、変動入賞装置4への遊技球Bの入賞個数(入賞球カウントセンサからの検知信号(入賞信号)のラウンド開始からの入力回数)が9(10)となったこと、特定領域43に遊技球Bが流入したこと(V入賞球検知センサ49からV入賞信号が入力したこと)である。
【0064】
このいずれかのラウンド終了条件が満たされた段階で1ラウンドが終了し、終了したラウンドが最終ラウンド(15ラウンド)でない場合で、かつ、ラウンド中に変動入賞装置4に入賞した遊技球Bが特定領域43を通過してV入賞球検知センサ49からV入賞信号が入力した場合に、次のラウンドが開始される。すなわち、ラウンド中に変動入賞装置4に入賞した遊技球Bが特定領域43を通過することがラウンドの継続条件となる。
【0065】
継続条件が満たされない場合に、最終ラウンドとなっていなくても特別遊技状態が終了することになり、前記ラウンドの継続条件が成立しないことが特別遊技状態の終了条件の一つとなる。なお、特別遊技状態の終了条件は、設定された所定回数の実施か、上述のラウンドの継続条件不成立である。
【0066】
なお、上述のような設定だと、特別遊技状態が発生して1ラウンドが開始された場合に、直ぐに特定領域43を遊技球Bが通過してしまうと、ラウンド終了条件としての9個の遊技球Bが入賞する前にそのラウンドが終了して次のラウンドが開始されてしまい、特別遊技状態中の獲得遊技球数が極端に少なくなる可能性がある。
【0067】
また、ラウンド中に特定領域43を遊技球Bが通過しなければ、通常、変動入賞装置4が18回開閉するまでに、遊技球Bを9個入賞させる可能性は高く、遊技球Bが所定数入賞してラウンド終了条件成立となるが、遊技球Bが特定領域43を通過しなければ、ラウンド継続条件不成立となって特別遊技状態が終了し、特別遊技状態中の獲得遊技球数が極端に少なくなる可能性がある。
【0068】
そこで、この例では、ラウンド開始から例えば変動入賞装置4への遊技球Bの入賞数、すなわち、入賞球カウントセンサ48からの検知信号の入力回数が5となるまで、振分部材45,45を特定領域43に流入し難いかもしくは流入しない第2状態とし、そして、入賞球カウントセンサ48からの検知信号の入力回数が5となった際に、前記特定領域43に流入し易いかもしくは流入する第1状態としてラウンド継続条件を成立しやすくる。
なお、ラウンド継続条件を設けず、V入賞信号の入賞を契機に所定個数のラウンドを連続的に行うようにしてもよい。
【0069】
以上のような主制御装置71は、第1始動入賞口5,5および第2始動入賞口6に遊技球Bが入賞したことに基づいて前記変動入賞装置4を一時的に開放状態とする変動入賞装置制御手段として機能するとともに、第1および第2始動入賞口5,5,6に遊技球Bが入賞したことに基づいて一時的に開放状態となった前記変動入賞装置4に入賞した遊技球Bが前記特定領域43を通過した場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段として機能する。
【0070】
副制御部62のランプ制御装置77は、遊技盤1の盤面に設けられた盤面関係の電飾(LED)771と、パチンコ遊技機の遊技盤1を支持する前面枠に設けられ、遊技盤1の前面を覆うガラス枠等の枠扉関係の電飾772とが接続され、LEDやランプ等による演出を制御する。
【0071】
音声制御装置78には、サウンドプロセッサ、アンプ、スピーカ等からなる音声発生装置781が接続されており、音声制御装置78は、演出用の効果音、音声、音楽等の出力を制御する。
【0072】
そして、主制御装置71における本発明にかかる処理としての通常の遊技状態における振分装置の制御処理について説明する。
この例では、通常の状態において、第1及び第2始動入賞口5,5,6に遊技球Bが入賞することにより変動入賞装置4が一時的に開放状態となった際に、遊技球Bが変動入賞装置4に入賞すると、基本的に、左右の第1通過流路82,82と、中央の第2通過流路83とのいずれかに遊技球Bが通過するものとなっている。
そして、遊技球Bが左右の第1通過流路82,82を通過すると、遊技球Bが第1遊技球検知センサ84と第2遊技球検知センサ85とに必ず検知されることになり、これら第1遊技球検知センサ84と第2遊技球検知センサ85とからの検知信号に基づいて振分装置の振分部材45,45を駆動する振分ソレノイド451が主制御装置71により制御される。
【0073】
より具体的には、通過領域としての第1通過流路82,82を遊技球Bが通過した際に、第1遊技球検知センサ84から検知信号が入力してから第2遊技球検知センサ85から検知信号が入力するまでの時間(通過時間)に基づいて、第2遊技球検知センサ85から検知信号が入力してから振分部材45,45が特定領域43に遊技球Bを誘導しない(流入を阻害する)第2状態から特定領域43に遊技球Bを誘導する(流入し易くする)第1状態に変動する時間(変動開始時間)を決定するようになっている。
【0074】
ここでは、前記通過時間を各段階毎に時間間隔を設定された複数段階に分け、各段階毎に変動開始時間を設定し、計測された通過時間を含む段階に対応づけられた変動開始時間を設定するようになっている。
そして、この通過時間の段階と、変動開始時間は、図5に示すデータテーブルとして主制御装置71のROM73に記憶されている。
データテーブルには、25ms(ミリ秒)間隔で段階的に分けられた前記通過時間と、各通過時間の段階(範囲)毎の到達予想時間の範囲と、振分部材45,45を第2状態から第1状態とし再び第2状態とする際の各状態の時間を遊技球Bが第2遊技球検知センサ85に検知されてからの時間で示す動作設定時間とが登録されている。
なお、図5に示すデータテーブルの到達予想時間は、このデータテーブルを作成するのに必要なデータであり、データテーブルを使用する際には必要のないデータであり、実際にROM73に記憶されるデータテーブルに到達予想時間は含まれない。
【0075】
ここで、データテーブルの作成は、例えば、実際のパチンコ遊技機を用いて行われる。例えば、本発明のパチンコ遊技機を開発する際に作成された試作機を用いる。この際に、例えば、振分部材45,45を第1状態とし、中央孔87を開放状態とするとともに、中央孔87に試射専用に実機には搭載されない到達時間測定用遊技球検知センサを設置する。
【0076】
また、変動入賞装置4が可動片46,46を例えば第1始動入賞口5,5に遊技球Bが連続して入賞した場合と同様に連続して開閉する状態とし、順次遊技球Bを発射し、変動入賞装置4に流入した遊技球Bの1つずつに対して、第1遊技球検知センサ84の検知信号の入力から第2遊技球検知センサ85の検知信号の入力までの時間を通過時間として計測し、かつ、第2遊技球検知センサ85の検知信号の入力から上述の到達時間測定用遊技球検知センサの検知信号の入力までの時間を到達時間(到達予想時間)として計測する。
【0077】
そして、前記通過時間と到達時間との関係を求めることになる。この例では、例えば、通過時間を0〜250ms(ミリ秒)程度の範囲とし、25ms間隔の通過時間の段階毎に、対応する到達時間を求める。なお、イレギュラーな到達時間は、排除し、各通過時間の段階毎に到達時間を分ける。
すなわち、通過時間を25ms間隔(範囲)で複数段階に分け、各段階毎に計測された到達時間の範囲を記載している。なお、0ms〜25msは、この例ではほぼ有り得ない速度なので、一段階目は、0ms〜50msとしている。また、最終段階を226ms以上としている。
【0078】
また、例えば、統計的に各通過時間の段階毎にその分布の98%の範囲含まれる到達時間の最小時間と最大時間とを求める。すなわち、イレギュラーな前後1%ずつ程度の到達時間を除き、その後の最小到達時間と最大到達時間とを到達予想時間の範囲とする。
【0079】
到達予想時間の範囲の最大時間から長い順に測定サンプル数(通過時間と到達時間を測定された遊技球数)の10%が含まれる到達予想時間を求める。上述のように到達予想時間の範囲として98%を用いずに、実際に測定された全てのデータを用い、その最小到達時間と最大到達時間との範囲を到達予想時間の範囲としてもよい。また、図5においては、各段階毎に到達予想時間が重ならないように記載したが、図5に示される数値は、本発明を説明するための仮定の値であり、実測値ではない。したがって、実際の到達予想時間の範囲は、各通過時間の段階毎に重ならないということはなく、隣接する段階同士で、到達予想時間の範囲が重なる可能性がある。
【0080】
また、ここで、10%としたのは、基本的に変動入賞装置4に入賞した遊技球Bのうちの10%の遊技球Bが特定領域43を通過するように設定しているためである。また、この場合に、振分部材45,45が第1状態の場合にほぼ100%との遊技球Bが特定領域43を通過することを前提としている。ここで、遊技球Bが特定領域43を通過する割合を変更する場合は、上述の10%という値を変更すればよい。
【0081】
そして、上述のように例えば各段階毎に遅い方から10%のサンプルが含まれる到達時間の範囲を求めた際に、10%のサンプルが含まれる到達時間の範囲の早い方の時間が振分部材45,45を第2状態から第1状態に変動する時間となる。
すなわち、到達予想時間の全範囲のうちの遅い方から10%のサンプルが含まれる到達予想時間の10%範囲の最も短い時間となると、振分部材45,45が特定領域43に遊技球Bを流入させない第2状態から特定領域43に遊技球Bを流入させる第1状態に変動し、それから所定時間後、例えば100ms後に再び第1状態から第2状態に変動するような設定となっている。
【0082】
この場合に、90%の確率で、振分部材45,45が遊技球Bを一般領域44,44に誘導する第2状態となっている間に、第2遊技球検知センサ85の位置から底部86の振分部材45,45がある位置に至り、振分部材45,45により一般領域44,44に誘導されることになる。そして、10%の確率で、振分部材45,45が第2状態から第1状態に変動した後に、遊技球Bが底部86の振分部材45,45がある位置に至り、振分部材45,45により特定領域43に誘導されることになる。
なお、振分部材45,45が第1状態の場合に例えば80%の遊技球Bが特定領域43に流入し、20%は一般領域44,44に流入する場合には、実験的に第2状態から第1状態に変動する変動開始の時間を決定して、変動入賞装置4に入賞した遊技球Bのうちの10%の遊技球Bが特定領域43を通過するように設定する必要がある。
【0083】
図5に示すように、第1遊技球検知センサ84から第2遊技球検知センサ85までの第1通過流路82における遊技球Bの通過時間が例えば51〜75msの場合の到達予想時間が134〜200msとなり、この際の最大到達予想時間から10%のサンプルが含まれる10%到達予想時間の範囲の最小となる到達予想時間は、191msとなる。
【0084】
この場合の制御は、第1遊技球検知センサ84の検知信号の入力から第2遊技球検知センサ85の検知信号の入力までの時間が51〜75msの範囲内の場合に、第2遊技球検知センサ85からの検知信号の入力から190msまでは、振分部材45,45が特定領域43に遊技球Bを流入させない第2状態となっており、次いで、191msとなる際に第2状態から第1状態への変動を開始する。
次いで、所定時間100msが経過した際、すなわち、第2遊技球検知センサ85からの検知信号の入力から291ms経過した際に再び振分部材を第1状態から第2状態に変動開始する。
【0085】
なお、上述の例では、通過時間の各段階毎に、実際の到達時間が到達予想時間の範囲の終盤になると特定領域43に誘導されるようになっているが、到達予想時間の範囲の序盤や中盤で特定領域43に誘導される設定としてもよい。しかし、振分部材45,45の駆動の制御を考えた場合に、振分部材を第2状態から第1状態に移動した後に、再び第2状態とするのにある程度の時間例えば100ms程度を必要とすることと、到達予想時間の序盤と終盤とでは、サンプル数が少なくなり、サンプルが10%となる到達予想時間の範囲が比較的長くなるのに対して、中盤ではサンプル数が多くなることが予測され、サンプルが10%と成る到達予想時間の範囲が短くなる。
【0086】
したがって、到達予想時間の範囲の中盤でサンプル数が10%となる範囲を選択すると、短い時間で振分部材45,45を高精度に制御しないと、特定領域43への流入率を10%とすることが困難となる。そこで、到達予想時間の序盤もしくは終盤で振分部材45,45を第2状態から第1状態に変動することが好ましい。なお、到達予想時間の序盤の場合には、上述の到達予想時間の全範囲の最小到達予想時間より前となる時間(変動入賞装置4が開放した際やその前からでもよい)から第2状態から第1状態に変動しておく、そして、到達予想時間の全範囲の最小到達予想時間から10%のサンプルが収まる範囲となる10%到達予想時間となった際に第1状態から第2状態に変動するように制御すればよい。
【0087】
次に主制御装置71による振分ソレノイド451の制御方法を図6のフローチャートを参照して説明する。
なお、この処理は、例えば、割り込み処理として短期間毎に繰り返し行われる処理である。また、この処理は通常遊技状態での処理であり、特別遊技状態では行われない。
【0088】
まず、入賞フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1)。この入賞フラグは、通常遊技状態において第1および第2始動入賞口5,5,6のいずれかに遊技球Bが入賞することに基づいて変動入賞装置4の可動片46,46が開放状態となっている際に変動入賞装置4に遊技球Bが入賞したこと、すなわち、入賞球カウントセンサ48から変動入賞装置4内に遊技球Bが入賞(流入)したことを示す検知信号が主制御装置71に入力したことを示すものである。
【0089】
そして、入賞フラグがセットされていない場合には、入賞球カウントセンサ48から検知信号が入力しているか否かを判定する(ステップS2)。
そして、検知信号が入力していない場合には処理を終了し、入力している場合には、入賞フラグをセットして(ステップS3)、処理を終了する。
【0090】
そして、入賞フラグセットされている場合には、次に、通過時間フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS4)。通過時間フラグは、変動入賞装置4が開放状態となってから最初に第1遊技球検知センサ84から遊技球Bの検知を示す検知信号が入力された場合にセットされるフラグである。
そして、通過時間フラグがセットされていない場合には、第1遊技球検知センサ84からの検知信号が入力しているか否か(検知信号が立ち上がったか否か)を判定し(ステップS5)、入力していない場合には処理を終了する。
【0091】
第1遊技球検知センサ84から検知信号が入力している場合には、通過時間測定用タイマのカウントをスタートする。すなわち、通過時間の計測を開始し(ステップS6)。通過時間フラグをセットして(ステップS7)処理を終了する。
通過時間フラグがセットされている場合には、第1変動フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS8)。
【0092】
第1変動フラグは、後述するように振分部材45,45の変動タイミングが決定されて振分部材45,45を動作させる時間となるのを待機している状態であることを示すものである。
第1変動フラグがセットされていない場合には、通過時間測定用タイマをカウントアップし(ステップS9)、第2遊技球検知センサ85から遊技球Bを検知したことを示す信号が入力しているか否かを判定する(ステップS10)。
【0093】
第2遊技球検知センサ85からの信号が入力していない場合は処理を終了する。
第2遊技球検知センサ85からの信号が入力している場合には、通過時間測定用タイマの値(通過時間)を読み取る(ステップS11)。
【0094】
次いで、上記データテーブルから、前記読み取られた通過時間の値が含まれる通過時間の段階に対応する第2状態(A)の時間、第1状態の時間、第2状態(B)の時間を読み取る(ステップS12)。すなわち、第2状態(A)から第1状態に変動する第1変動時間と、第1状態から第2状態(B)に変動する第2変動時間を読み取る。なお、実際にデータテーブルから値を読み取る際には、読み取られた通過時間に基づき、データテーブルの読取値を選択するためのデータ選択オフセット値を生成し、このデータ選択オフセット値が示すデータテーブル上のデータを読み取ることになる。すなわち、経過時間が一段階大きくなる毎にデータテーブル上のデータの段を1つずつ、ずらすように指定するのがデータ選択オフセット値となる。
そして、読み取られた第2状態(A)から第1状態への第1変動時間と、第1状態から第2状態(B)への第2変動時間とを第1変動タイマと第2変動タイマにセットしてこれらタイマの作動を開始する(ステップS13)。
【0095】
そして、第1変動フラグをセットして処理を終了する(ステップS14)。
次に、第1変動フラグがセットされている場合には、第2変動フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS15)。第2変動フラグは、第1変動フラグがセットされた状態で、後述のように振分部材45,45が第2状態から第1状態に変動した後に、再び第1状態から第2状態に復帰させるのを待機する状態であることを示すフラグである。
第2変動フラグがセットされていない場合には、第1変動タイマおよび第2変動タイマをカウントアップして時間を進める(ステップS16)。
【0096】
次に、第1変動タイマがタイムアップしたか否か、すなわち、振分部材45,45を遊技球Bを一般領域44,44に誘導する第2状態から特定領域43に誘導する第1状態に変動するタイミングとなったか否かを判定し(ステップS17)、第1変動タイマがタイムアップしていない場合は処理を終了する。
【0097】
次に、第1変動タイマがタイムアップしている場合には、主制御装置71は、振分ソレノイド451を制御して振分部材45,45を駆動し、振分部材45,45を特定領域43に遊技球Bが流入できないように中央孔87を塞ぎ、一般領域44,44に遊技球Bを流入させるように側孔88,88を開放した第2状態から、一般領域44,44に遊技球Bが流入できないように側孔88,88を塞ぎ、特定領域43に遊技球Bが流入できるように中央孔87を開放した第1状態に変動させる(ステップS18)。
【0098】
そして、第2変動フラグをセットする(ステップS19)。
第2変動フラグがセットされている場合には、変動終了フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS20)。変動終了フラグは、振分部材45,45の第2状態から第1状態への変動と第1状態から第2状態への変動が終了したことを示すフラグである。変動終了フラグがセットされていない場合には、第2変動タイマをカウントアップして時間を進める(ステップS21)。
次いで、第2変動タイマがタイムアップしているか否かを判定する(ステップS22)。
第2変動タイマがタイムアップしていない場合には、処理を終了する。第2変動タイマがタイムアップしている場合には、主制御装置71により振分ソレノイド451を動作させ上述の第1状態から第2状態に変動する(ステップS23)。
【0099】
そして、変動終了フラグをセットする(ステップS24)。
変動終了フラグがセットされている場合には、開放状態となっていた変動入賞装置4が閉塞状態となっているか否かを判定する(ステップS25)。閉塞状態となっていない場合には処理を終了し、閉塞状態となっている場合には、入賞フラグ、通過時間フラグ、第1変動フラグ、第2変動フラグ、変動終了フラグをリセットして処理を終了する(ステップS26)。なお、変動入賞装置4が閉塞状態となっても、振分部材45,45の変動処理が終了していない可能性がるのならば、閉塞状態となってから所定時間後に各フラグをリセットするようにしてもよい。
【0100】
以上の処理において、第1遊技球検知センサ84と第2遊技球検知センサ85とが遊技球Bが入賞装置としての変動入賞装置4の内部空間に流入してから前記変動振分手段としての振分部材45,45に至る前までに通過するいずれかの通過領域としての第1通過流路82で当該遊技球Bの通過状態を計測する通過状態計測手段として機能する。
ここで、通過状態とは、基本的に遊技球Bが通過領域から振分部材45,45に至る到達時間を推測可能な数値となり、例えば、速度や速度を算出可能な値であり、この例では、互いに離間した上下2箇所において遊技球Bを検知することで、距離が既知の上下2箇所における遊技球Bの通過時間を測定し、これを速度を示す数値として用いている。
【0101】
また、以上の処理において、主制御装置71は、通過状態計測手段としての第1遊技球検知センサ84および第2遊技球検知センサ85により計測された当該遊技球Bの通過状態の通過時間に基づいて予測される当該遊技球Bが前記変動振分手段としての振分部材45,45に至る予定時期に対応して、前記変動振分手段の第1状態と第2状態との間での変動の時期を決定する変動時期決定手段として機能する。
【0102】
そして、この例では、前記通過状態計測手段が、前記通過領域としての第1通過流路82,82の遊技球Bが順次通過する互いに離間した二箇所にそれぞれ設けられて遊技球Bを検知する第1および第2遊技球検知センサ84,85を備え、これら第1および第2遊技球検知センサ84,85が遊技球Bを順次検知した際に、一方の第1遊技球検知センサ84に先に遊技球Bが検知されてから他方の第2遊技球検知センサ85に遊技球Bが検知されるまでの遊技球Bの通過時間を前記通過状態として計測している。
【0103】
変動時期決定手段としての主制御装置71は、通過時間と、第2遊技球検知センサ85で遊技球Bが検知されてから前記変動振分装置の振分部材45,45を第1状態から第2状態もしくは第2状態から第1状態に変動開始するまでの変動開始時間とを対応付けたデータテーブルに基づき、計測した通過時間に応じて振分部材45,45の第1状態と第2状態との間での変動の時期を決定する。
【0104】
なお、この例では、上記通過時間から遊技球Bの速度を求め、例えば第2遊技球検知センサ85から振分部材45,45までの距離を前記速度で除算することにより、到達予想時間を求めていないが、演算により到達予想時間を求めるようにしてもよい。なお、この場合には、通過領域から変動振分手段までの遊技球Bの流路において、遊技球Bの速度が一定となることが好ましい。言い換えれば、実験的に通過時間に対する到達予想時間を求めることで、通過領域から変動振分手段までの遊技球Bの流路において、遊技球Bの速度が多少変動しても、比較的正確な到達予想時間を求めることができる。
【0105】
そして、この例では、上述のようにデータテーブルを作成する際に、通過時間の各段階毎に、例えば、約10%の遊技球Bが特定領域に流入するように、振分部材45,45を第2状態から第1状態にする時期を決定しているので、変動時期決定手段としての主制御装置71は、前記通過状態計測手段としての第1および第2遊技球検知センサ84,85に計測された通過状態としての通過時間と通過タイミングが異なっても、前記特定領域43への遊技球Bの流入率をほぼ一定とするように振分部材45,45による第1状態と第2状態との間での変動の時期を決定していることになる。
【0106】
これにより、どのような条件で遊技球Bが変動入賞装置4に入賞しても、いつでも、遊技球Bが特定領域43に流入するチャンスがあることから、変動入賞装置4内に遊技球Bが入賞した段階で、遊技者が変動入賞装置4に遊技球Bが入賞したタイミングや速度等から遊技球Bが特定領域43に流入する可能性が無いことを知って落胆するようなことがない。
【0107】
なお、この例では、通過時間を段階的に分けて、各段階で振分部材45,45の変動タイミングを決定しているので、通過時間の各段階では、できるだけ通過時間が長い方が遊技球Bが特定領域43に流入しやすい状態となっており、逆に通過時間が短いと遊技球Bが特定領域43に流入しにくくなるが、各段階における通過時間の範囲は極めて短いので、遊技者には、各段階の通過時間範囲内における通過時間の違いを認識することは困難である。
【0108】
したがって、遊技球Bが第1および第2遊技球検知センサ84,85を通過した時点で、遊技者が遊技球Bが特定領域43に流入し易いかし難いかを判断することはできない。
逆に、第1および第2遊技球検知センサ84,85を遊技球Bが通過した後に、振分部材45,45を特定領域43に遊技球Bが流入可能な第1状態に変動するので、遊技者には、変動入賞装置4に入賞した遊技球Bが特定領域43に流入しやすいように振分部材45,45を制御しているように見えることになる。
【0109】
なお、上記実施形態における、始動入賞口5,5,6に遊技球が入賞することに基づく主制御装置71による可動片46の制御については、遊技球が1個のみ入賞する程度の短時間(所定時間)の開放をして閉鎖するようにしているが、それに代えて、可動片46の開放後、変動入賞装置4に1個の遊技球が流入したら直ぐに可動片46を閉塞する制御としても良い。さらに、複数回の可動片46の開放をさせる場合においては、入賞した1球の遊技球が一般領域44,44、又は特定領域43に流入することをもって、次の開放を順次行なわせるものとしても良い。たとえば、第2入賞口6への始動入賞に基づいて可動片4を2回開放する場合に、1回目の開放で、遊技球が入賞した場合に、1回目の開放終了後(閉塞後)直ぐに2回目の開放を行うのではなく、入賞した遊技球が一般領域44,44もしくは特定領域43に流入した際に2回目の開放を行うようにしてもよい。
【0110】
また、上記実施形態では、左右の2つの入賞口47,47に対して、1つの振分装置(一般領域44,44、特定領域43)を対応させている。すなわち、左右2つの入賞口47のいずれに入賞した遊技球も同じ振分装置で一般領域44,44もしくは特定領域43に振り分けられることになる。ここで、左右の入賞口47,47にそれぞれ対応して設けられた可動片46,46を同時に開放させるのではなく、例えば、一方の入賞口47が開放した際に入賞した1個の遊技球が一般領域44,44もしくは特定領域43に流入し終わる予想時間の経過後に、他方の入賞口47の可動片を開放させるように、左右の可動片46,46の開放タイミングに時間差を設けてもよい。
【0111】
また、左右の2つの入賞口47のそれぞれに対応して2つの振分装置を設けるようにしてもよい。すなわち、一方の入賞口47から流入した遊技球は一方の振分装置にしか流入しない構成としてもよい。なお、この場合には、2つの入賞口47毎に個別に第1の通過流路82,82を設けるとともに、それぞれの第1の通過流路82,82において、遊技球の前記到達予想時間を求めるための遊技球の速度等の計測を行い、それぞれの計測値に基づく到達予想時間にしたがって、それぞれの振分装置を制御することが好ましい。
以上のような構成とすることで、2球以上の遊技球が短時間内に連続的に流入した場合に高い確率で遊技球が特定領域に流入してしまうという弊害の防止を図ることができる。
【0112】
また、周知の羽根物としてのパチンコ遊技機における遊技球Bの移動を表示画面上に模擬的に再現するとともに遊技球Bの入賞口への入賞を判定し、遊技球Bの発射と入賞とに対応して遊技者の獲得遊技球数を算出して遊技をシミュレーションするプログラムにおいて、上述の本発明に係わるパチンコ遊技機における制御系の処理を付加してコンピュータで実行可能としたプログラムも本発明に含まれるものである。また、前記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明に含まれる。
【0113】
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、この実施の形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、この実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本発明の実施の形態に係る遊技機の遊技盤を示す正面図である。
【図2】前記遊技盤に設けられた変動入賞装置を示す要部正面図である。
【図3】前記変動入賞装置の内部の下部を示す正面図である。
【図4】前記遊技機の電気系統を説明するためのブロック図である。
【図5】前記遊技機の振分装置の制御に用いられるデータテーブルを示す図表である。
【図6】前記遊技機における振分装置の制御方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0115】
B 遊技球
1 遊技盤
4 変動入賞装置(入賞装置)
43 特定領域
44 一般領域
45 振分部材(振分装置、変動振分手段)
451 振分ソレノイド(振分装置)
71 主制御装置(変動時期決定手段)
82 第1通過流路(通過領域)
84 第1遊技球検知センサ(通過状態計測手段)
85 第2遊技球検知センサ(通過状態計測手段)
【出願人】 【識別番号】390031772
【氏名又は名称】株式会社オリンピア
【出願日】 平成18年9月8日(2006.9.8)
【代理人】 【識別番号】100104547
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 三男


【公開番号】 特開2008−61864(P2008−61864A)
【公開日】 平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願番号】 特願2006−243877(P2006−243877)