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【発明の名称】 遊技機、プログラム及び情報記憶媒体
【発明者】 【氏名】川嶋 隆義

【要約】 【課題】恣意的に当たりを誘発する不正行為を的確に防止することができるようにした遊技機、プログラム及び情報記憶媒体を提供する。

【構成】遊技機のスタートレバーSLにおいて、レバー軸部を構成するレバーシャフトSFT1、SFT2を、レバーシャフトSFT1、SFT2の軸方向に沿って移動させることにより、レバー軸部を揺動させることができる操作可能状態と、レバー軸部のレバーシャフトSFT2の先端をロック部LCKによって固定してレバー軸部の揺動を規制した操作不能状態との間で変化させることができるようにした。またスタートレバーSLを操作不能状態から操作可能状態に変化させるタイミングをランダムに可変することにより不正器具を無効化している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機の前面扉に設けられた開口を貫通するように設けられるレバー軸部と、前記前面扉の開口の一部をカバーし、前記レバー軸部を取り囲んで前記レバー軸部の揺動範囲を規制するように設けられたカバー部と、前記レバー軸部の揺動を検知する検知部とを有し、遊技者が遊技の開始契機として前記レバー軸部を揺動させる操作を行うための遊技開始操作手段と、
前記遊技開始操作手段の検知部が前記レバー軸部の揺動を検知したことに基づいて乱数を取得するとともに、取得した乱数に基づいて役の当否を決定する抽選を行う抽選手段とを備えた遊技機であって、
前記レバー軸部及び前記カバー部の少なくとも一方を、前記レバー軸部の軸方向に沿って移動させる駆動手段と、
前記駆動手段を所与の条件下で制御することによって、前記遊技開始操作手段を操作可能状態と操作不能状態との間で変化させる制御を行う制御手段とを備えることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
請求項1において、
前記遊技開始操作手段が、
前記レバー軸部に取り付けられた異物を、前記レバー軸部及び前記カバー部の少なくとも一方が移動することに伴って除去する異物除去手段をさらに備えることを特徴とする遊技機。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記制御手段が、
前記遊技開始操作手段を前記操作不能状態から前記操作可能状態へ変化させるタイミングを可変する制御を行うことを特徴とする遊技機。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記制御手段が、
前記抽選手段による内部抽選の結果に応じて、前記遊技開始操作手段を前記操作可能状態から前記操作不能状態へ変化させるタイミングを可変する制御を行うことを特徴とする遊技機。
【請求項5】
遊技機の前面扉に設けられた開口を貫通するように設けられるレバー軸部と、前記前面扉の開口の一部をカバーし、前記レバー軸部を取り囲んで前記レバー軸部の揺動範囲を規制するように設けられたカバー部と、前記レバー軸部の揺動を検知する検知部と、前記レバー軸部及び前記カバー部の少なくとも一方を、前記レバー軸部の軸方向に沿って移動させる駆動手段とを有し、遊技者が遊技の開始契機として前記レバー軸部を揺動させる操作を行うための遊技開始操作手段を備えた遊技機のためのプログラムであって、
前記遊技開始操作手段の検知部が前記レバー軸部の揺動を検知したことに基づいて乱数を取得するとともに、取得した乱数に基づいて役の当否を決定する抽選を行う抽選手段と、
前記駆動手段を所与の条件下で制御することによって、前記遊技開始操作手段を操作可能状態と操作不能状態との間で変化させる制御を行う制御手段として遊技機のコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項6】
コンピュータにより読取可能な情報記憶媒体であって、請求項5に記載のプログラムを記憶することを特徴とする情報記憶媒体。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機、プログラム及び情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から外周面に図柄が配列された複数のリールを備えた遊技機(回胴式遊技機、スロットマシン)が知られている。この種の遊技機は、メダルやパチンコ玉などの遊技媒体に対して一定の遊技価値を付与し、このような遊技媒体を獲得するための遊技を行うものである。また、この種の遊技機は、遊技者の操作に基づいて抽選を行って、抽選結果に基づいて遊技結果をリールに配列された図柄の組合せを用いて表示するとともに、遊技結果に応じてメダル等の払い出しなどを行う機能を備えている。
【0003】
ところで、上述した遊技機の多くは、抽選を行う契機となる操作をレバーに対する揺動操作によって行わせており、そのような遊技機では、レバーの揺動操作が行われたタイミングに応じて抽選用の乱数が取得されるため、レバーの揺動操作が如何なるタイミングで行われるかが抽選結果を左右する。
【0004】
このため従来から悪意の遊技者によって、遊技機のレバーに対する揺動操作のタイミングを不正に操る不正器具(ゴト器具)を使用した不正行為(ゴト行為)が行われることが社会的に問題視されており、遊技機を製造するメーカーや遊技機を設置する遊技場が、不正行為の対策に追われることも少なくない。
【0005】
上述した不正行為としては、例えば、ソレノイドを使用した不正器具(乱数発生周期に同期したタイミングを感知させる器具)によってレバーの揺動操作を行うことで、当たり乱数の取得タイミングを察知して当たりを誘発する行為などが挙げられる。
【0006】
そこで遊技機のレバーに対して不正行為を防止する対策を講じた例として特開2004−298551号公報(特許文献1)に記載されたものがある。特許文献1に記載の例は、ソレノイドを使用した不正器具によるレバーに対する付勢力を軟質ゴムからなる対策部材で緩衝させるように対策部材で遊技機のレバーをカバーするものである。
【特許文献1】特開2004−298551号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の例では、ソレノイドのレバーに対する付勢力が強くなると、対策部材が無効化されてしまうとともに、遊技者が操作をする場合に強い力を与えなければレバーを必要十分に揺動させることができなくなってしまうため操作感が悪くなってしまう。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、恣意的に当たりを誘発する不正行為を的確に防止することができるようにした遊技機、プログラム及び情報記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本発明は、遊技機の前面扉に設けられた開口を貫通するように設けられるレバー軸部と、前記前面扉の開口の一部をカバーし、前記レバー軸部を取り囲んで前記レバー軸部の揺動範囲を規制するように設けられたカバー部と、前記レバー軸部の揺動を検知する検知部とを有し、遊技者が遊技の開始契機として前記レバー軸部を揺動させる操作を行うための遊技開始操作手段と、前記遊技開始操作手段の検知部が前記レバー軸部の揺動を検知したことに基づいて乱数を取得するとともに、取得した乱数に基づいて役の当否を決定する抽選を行う抽選手段とを備えた遊技機であって、前記レバー軸部及び前記カバー部の少なくとも一方を、前記レバー軸部の軸方向に沿って移動させる駆動手段と、前記駆動手段を所与の条件下で制御することによって、前記遊技開始操作手段を操作可能状態と操作不能状態との間で変化させる制御を行う制御手段とを備える遊技機に関するものである。
【0010】
「前記レバー軸部及び前記カバー部の少なくとも一方を、前記レバー軸部の軸方向に沿って移動させる」とは、レバー軸部とカバー部との相対的な位置関係をレバー軸の軸方向に沿って変更することを意味する。従って、レバー軸部のみが移動してもよいし、カバー部のみが移動してもよいし、レバー軸部とカバー部との双方が移動してもよい。
【0011】
本発明によれば、レバー軸部とカバー部との相対的な位置関係を変更することによって、遊技開始操作手段を操作可能状態と操作不能状態との間で変化させるように構成したので、操作不能状態では不正器具によって当たり乱数の取得タイミングを察知することができなくなる。このため本発明によれば、操作可能状態と操作不能状態とを切り替えるタイミング等を適切に制御することによって不正行為を的確に防止することができるようになる。
【0012】
(2)また本発明の遊技機では、前記遊技開始操作手段が、前記レバー軸部に取り付けられた異物を、前記レバー軸部及び前記カバー部の少なくとも一方が移動することに伴って除去する異物除去手段をさらに備えていてもよい。
【0013】
このようにすれば、例えば、レバー軸部に釣り糸などを掛けて不正器具によって釣り糸を引いてレバーを揺動させるような不正行為に対して、異物除去手段によって釣り糸を切断等することによって不正行為を的確に防ぐことができるようになる。
【0014】
(3)また本発明の遊技機では、前記制御手段が、前記遊技開始操作手段を前記操作不能状態から前記操作可能状態へ変化させるタイミングを可変する制御を行うようにしてもよい。
【0015】
このようにすれば、操作可能状態となるタイミングが可変するので、不正器具によって抽選用の乱数の発生周期に同期したタイミングを感知させることができなくなり、不正行為を的確に防ぐことができるようになる。
【0016】
(4)また本発明の遊技機では、前記制御手段が、前記抽選手段による内部抽選の結果に応じて、前記遊技開始操作手段を前記操作可能状態から前記操作不能状態へ変化させるタイミングを可変する制御を行うようにしてもよい。
【0017】
このようにすれば、遊技開始操作手段が、どのようなタイミングで操作可能状態から操作不能状態に変化したかによって内部抽選の結果を遊技者に報知することができるため、今までにない操作インターフェース環境を提供することができるようになる。
【0018】
(5)また本発明は、遊技機の前面扉に設けられた開口を貫通するように設けられるレバー軸部と、前記前面扉の開口の一部をカバーし、前記レバー軸部を取り囲んで前記レバー軸部の揺動範囲を規制するように設けられたカバー部と、前記レバー軸部の揺動を検知する検知部と、前記レバー軸部及び前記カバー部の少なくとも一方を、前記レバー軸部の軸方向に沿って移動させる駆動手段とを有し、遊技者が遊技の開始契機として前記レバー軸部を揺動させる操作を行うための遊技開始操作手段を備えた遊技機のためのプログラムであって、前記遊技開始操作手段の検知部が前記レバー軸部の揺動を検知したことに基づいて乱数を取得するとともに、取得した乱数に基づいて役の当否を決定する抽選を行う抽選手段と、前記駆動手段を所与の条件下で制御することによって、前記遊技開始操作手段を操作可能状態と操作不能状態との間で変化させる制御を行う制御手段として遊技機のコンピュータを機能させるプログラムに関するものである。
【0019】
また本発明は、コンピュータにより読取可能な情報記憶媒体であって、上記各手段としてコンピュータを機能させるプログラムを記憶する情報記憶媒体に関するものである。
【0020】
なお本発明のプログラムおよび情報記憶媒体では、上記(3)または(4)に示す各態様を適宜採用することができ、(3)または(4)に示した手段としてコンピュータを機能させるようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
1.遊技機の構成
図1は、本発明の実施の形態に係る遊技機の外観構成を示す斜視図である。
【0022】
本実施形態の遊技機は、いわゆるスロットマシンあるいは回胴式遊技機と呼ばれるもので、メダルを遊技媒体として用いた遊技を行う種類の遊技機である。
【0023】
本実施形態の遊技機は、収納箱BX、前面上扉UD、および前面下扉DDからなる箱形の筐体内に第1リールR1〜第3リールR3(複数のリール)からなるリールユニットが収められている。また筐体内のリールユニットの下部には、メダルの払出装置としてのホッパーユニット(図示省略)が収められている。また本実施形態の遊技機の筐体内には、CPU、ROM(情報記憶媒体の一例)、RAM等を搭載し、遊技機の動作を制御する制御基板も収められている。
【0024】
図1に示す第1リールR1〜第3リールR3は、それぞれ外周面が一定の間隔で21の領域(各領域を「コマ」と称する)に区画されており、各コマに複数種類の図柄のいずれかが配列されている。また第1リールR1〜第3リールR3は、ステップモータ(リール駆動手段:図示省略)に軸支されており、それぞれステップモータの軸周りに回転駆動され、ステップモータの駆動パルスのパルス数やパルス幅などを制御することによってコマ単位(所定の回転角度単位)で停止可能に設けられている。すなわち本実施形態の遊技機では、ステップモータが制御基板から供給された駆動パルスに応じて第1リールR1〜第3リールR3を回転駆動し、制御基板から駆動パルスの供給が断たれると、ステップモータの回転が停止することに伴って第1リールR1〜第3リールR3が停止する。
【0025】
前面上扉UDと前面下扉DDとは個別に開閉可能に設けられており、前面上扉UDには第1リールR1〜第3リールR3の回転状態及び停止状態を観察可能にする表示窓DWが設けられている。第1リールR1〜第3リールR3の停止状態では、第1リールR1〜第3リールR3それぞれの外周面に一定間隔で配列された複数種類の図柄のうちの3個分(3コマ分)の図柄(上段図柄、中段図柄、下段図柄)を遊技機の正面から表示窓DWを通じて観察できるようになっている。そして遊技者の遊技結果は表示窓DW内の5本の有効ラインL1〜L5上に停止表示された図柄の組合せによって判断され、有効ライン上の図柄の組合せが予め定められた役に対応した組合せである場合には、その役が入賞したものとしてホッパーユニットからメダルの払い出し等が行われる。
【0026】
なお5本の有効ラインL1〜L5は、メダルの投入枚数(ベット数)に応じて有効化されるラインが決定される。本実施形態の遊技機では、1回の遊技に関して1枚〜3枚の範囲でメダルを投入可能とされており、前面下扉DDに設けられたメダル投入口MIへ1枚のメダルを投入した場合、1本の有効ラインL1が有効化され、メダル投入口MIへ2枚のメダルを投入した場合、3本の有効ラインL1〜L3が有効化され、メダル投入口MIへ3枚のメダルを投入した場合、5本の有効ラインL1〜L5が全て有効化される。
【0027】
また前面上扉UDには、遊技情報表示部DSが設けられている。遊技情報表示部DSは、LED、ランプ、7セグメント表示器等からなり、メダルの内部貯留枚数(クレジット数)、1回の遊技におけるメダルの払出枚数(又は獲得枚数)、ボーナス遊技の残り回数等の各種遊技情報が表示される。
【0028】
また前面上扉UDには、遊技演出を行うための液晶ディスプレイLCDが設けられている。この液晶ディスプレイLCDには、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の映像(または画像)が表示される。また本実施形態の遊技機では、前面上扉UDや前面下扉DDに対して、遊技演出を行うためのスピーカ(図示省略)が複数設けられている。このスピーカからは、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の音声が出力される。
【0029】
また前面下扉DDには、各種の操作手段が設けられている。操作手段としては、貯留されたメダルを投入状態にする操作を行うためのベットボタンB0、第1リールR1〜第3リールR3を回転させて遊技を開始する契機となる操作を行うためのスタートレバーSL(遊技開始操作手段の一例)、ステップモータにより回転駆動されている第1リールR1〜第3リールR3のそれぞれを停止させる契機となる操作を行うためのストップボタンB1〜B3が設けられている。
【0030】
本実施形態の遊技機では、遊技者がメダルをメダル投入口MIに投入するか、ベットボタンB0を押下する操作を行うことで、遊技を開始することが可能な準備状態にセットされる。そして、遊技者がスタートレバーSLを押下すると、制御基板において乱数値を用いた内部抽選が行われるとともに、第1リールR1〜第3リールR3がステップモータの駆動により回転を開始し、第1リールR1〜第3リールR3の回転速度が所定の速度まで上昇し、かつ所定の待機時間(ウェイトタイム)を経過したことを条件に、ストップボタンB1〜B3の押下操作が許可される。
【0031】
その後、遊技者が任意のタイミングでストップボタンB1〜B3を押下していくと、ストップボタンB1〜B3のそれぞれに内蔵されているストップスイッチ(停止信号出力手段:例えば、フォトセンサ、導通センサ、圧力センサなど)がオン動作を行い、制御基板に入力されるリール停止信号をオフ状態からオン状態へ変化させる。
【0032】
また遊技者が任意のタイミングで押下状態にあるストップボタンB1〜B3を開放すると、各ボタンのストップスイッチがオフ動作を行い、制御基板に入力されるリール停止信号をオン状態からオフ状態に変化させる。
【0033】
そして制御基板は、ストップボタンB1〜B3の押下タイミング及び開放タイミングに応じて信号状態が変化するリール停止信号のオフ状態からオン状態への変化に基づいて、内部抽選の結果に応じた停止位置で第1リールR1〜第3リールR3を停止させる。
【0034】
また前面下扉DDの下部には、メダル払い出し口MOとメダル受け皿MPとが設けられており、遊技の結果に応じた枚数のメダルがメダル払い出し口MOからメダル受け皿MPへ払い出されるようになっている。
【0035】
2.スタートレバーの構成
図2は、本実施形態の遊技機におけるスタートレバーSL(遊技開始操作手段の一例)の構成を模式的に示す斜視図である。
【0036】
まず本実施形態の遊技機では、スタートレバーSLが図2(A)に示す操作可能状態と図2(B)に示す操作不能状態との間で状態変化することができるように構成されている。
【0037】
具体的には、スタートレバーSLは、レバーシャフトSFT1、SFT2とからなるレバー軸部がケースCASに内装されており、レバー軸部は、ケースCASとともに遊技機の前面下扉UDに設けられた開口(図示省略)を貫通するように設けられている。またレバー軸部は、太型のレバーシャフトSFT1と細型のレバーシャフトSFT2とが各シャフトの軸方向に連接して一体的に設けられており、レバーシャフトSFT1の遊技機外部側に突き出た端部には、球形のレバーハンドルHDLが取り付けられている。
【0038】
またケースCASの前面下扉UDから遊技機外部側に突き出た部分には、レバーシャフトSFT1と密接するようにカッターCUT(異物除去手段の一例)が設けられている。また遊技機の前面下扉UDには、前面下扉UDに設けられた開口の一部を覆って、ケースCASの前面下扉UDから突き出た部分とカッターを覆ってなる安全カバーCVR(カバー部の一例)が設けられている。
【0039】
また前面扉UDの遊技機内部側には、フォトセンサを内蔵するレバーインデックスIDX(検知部の一例)と、レバーシャフトSFT2の動きを制限することによってレバー軸部を揺動不能にするコの字型のロック部LCK(レバー軸ロック手段)が設けられている。そして本実施形態のスタートレバーSLでは、ロック部LCKが遊技機内部においてレバーインデックスIDKよりも奥側に設けられており、図2(A)に示す操作可能状態では、レバー軸部のレバーシャフトSFT2がロック部LCKに到達していないため、遊技者がレバーハンドルHDLを下方向に押下することにより揺動することができるが、図2(B)に示す操作不能状態では、レバー軸部のレバーシャフトSFT2がロック部LCKと係合して先端部が固定されることにより、レバー軸部の動きが規制される。このように本実施形態の遊技機のスタートレバーSLは、図2(B)に示す操作不能状態では、遊技者がレバーハンドルHDLを下方向に押下してもレバー軸部を揺動させることができないように構成されている。
【0040】
また本実施形態のスタートレバーSLは、図2(B)に示す操作不能状態において、ケースCASに設けられたカッターCUTがレバーシャフトSFT1の先端に取り付けられたレバーハンドルHDLの当接部BUMと密着することによりレバーシャフトSFT1に取り付けられた異物(例えば、図2(A)に示すようなソレノイド方式の不正器具SOLにつながる釣り糸LIN)を切断することができるように構成されている。すなわち本実施形態のスタートレバーSLでは、レバー軸部(レバーシャフトSFT1、SFT2)が移動して、図2(A)に示す操作可能状態から図2(B)に示す操作不能状態へ変化することに伴って、レバー軸部に取り付けられた異物をカッターCUTによって除去することができるようになっている。
【0041】
次に、遊技機のスタートレバーSL付近の水平方向の断面状態を示す図3を参照しながら、本実施形態の遊技機におけるスタートレバーSLのより詳細な構成を説明する。
【0042】
本実施形態のスタートレバーSLは、図3(A)及び図3(B)に示すように、ケースCASにレバー軸部を軸方向に移動させる機構を内装している。
【0043】
具体的には、レバー軸部のレバーシャフトSFT1に対してラックギアLKGが設けられており、レバーシャフトSFT1のラックギアLKGと噛み合うように設けられたピニオンギアPOGが駆動軸に取り付けられたレバー軸駆動モータMTR(本発明の駆動手段の一例)がケースCAS内に内装されている。
【0044】
そして図3(A)に示すように、操作可能状態では、レバー軸部のレバーシャフトSFT2の端部がレバーインデックスIDXを貫通しつつ、その端部がロック部LCKに到達しないようにレバー軸駆動モータMTRが駆動制御される。
【0045】
また図3(A)に示す操作可能状態においてレバー軸駆動モータMTRの駆動軸を図中の反時計回りに回転させていくと、ピニオンギアPOGからレバーシャフトSFT1のラックギアLKGへ回転駆動力が伝達されて、レバー軸部が軸方向AXに沿って遊技機内部側への後退移動を開始し、レバー軸部のレバーシャフトSFT2の端部がロック部LCKに到達した位置でレバー軸駆動モータMTRによる駆動制御を停止すると、図3(B)に示すように操作不能状態に変換される。さらに図3(B)に示す操作不能状態においてレバー軸駆動モータMTRの駆動軸を図中の時計回りに回転させていくと、ピニオンギアPOGからレバーシャフトSFT1のラックギアLKGへ回転駆動力が伝達されて、レバー軸部が軸方向AXに沿って遊技機外部側へ前進移動して、再び操作可能状態へ復帰させることができる。
【0046】
このように本実施形態の遊技機では、レバー軸駆動モータMTRの駆動軸の回転駆動方向を制御することによってスタートレバーSLを、遊技者によるレバー軸部の揺動操作が可能となる操作可能状態と、遊技者によるレバー軸部の揺動操作が不能となる操作不能状態との間で変化させることができるようになっている。
【0047】
このように本実施形態の遊技機では、スタートレバーSLが、レバー軸部を軸方向に可動させて操作可能状態と操作不能状態との間で相互に変換可能に設けられているため、操作不能状態ではソレノイド等を使用した不正器具によって当たり乱数の取得タイミングを察知することができなくなる。このため本実施形態の遊技機によれば、操作可能状態と操作不能状態とを切り替えるタイミング等を適切に制御することによって不正行為を的確に防止することができるようになっている。
【0048】
次に、遊技機のスタートレバーSL付近の垂直方向の断面状態を示す図4を参照しながら、本実施形態の遊技機におけるスタートレバーSLの作用について説明する。
【0049】
まず、図4(A)に示す操作可能状態では、遊技者がレバーハンドルHDLを下方向に押下すると、レバー軸部のレバーシャフトSFT1、SFT2が揺動する。本実施形態のスタートレバーSLでは、安全カバーCVRによってレバー軸部の揺動範囲が規制されており、レバー軸部のレバーシャフトSFT1が安全カバーCVRに当接する位置まで揺動すると、レバー軸部のレバーシャフトSFT2の先端がリールインデックスIDXのフォトセンサPSにおいて送受されている光を遮断することによってレバー軸部の揺動操作が検知される。
【0050】
一方、図4(B)に示す操作不能状態では、遊技者がレバーハンドルHDLを下方向に押下しても、レバー軸部のレバーシャフトSFT2の先端がロック部LCKにより上方向への揺動を規制しており、その結果、レバー軸部を揺動させることができないようになっている。
【0051】
また本実施形態の遊技機では、図4(A)に示す操作可能状態において不正器具を用いるためにレバー軸部のレバーシャフトSFT1に異物が取り付けられた場合であっても、図4(B)に示す操作不能状態にレバー軸部が移動した際に、レバーハンドルHDLの一部が安全カバーCVRの開口に入り込んで、レバーハンドルHDLの当接部BUMとケースCASに取り付けられたカッターCUTとが当接することにより異物をレバーハンドルHDLとカッターCUTとの間に挟んで異物を切断して除去することができるようになっている。すなわち本実施形態の遊技機では、スタートレバーSLが操作可能状態から操作不能状態へ変化する際に、レバー軸が遊技機内部側に後退移動することによってレバー軸部の先端に取り付けられたレバーハンドルHDLと安全カバーCVRとの相対的な位置関係が変更されることに伴い、レバー軸部に取り付けられた異物を除去するように構成されている。本実施形態では、このようにスタートレバーSLを構成したことによって、例えば、レバー軸部に釣り糸などを掛けて不正器具によって釣り糸を引いてレバー軸部を揺動させるような不正行為に対して、カッターCUTによって釣り糸を切断等することによって不正行為を的確に防ぐことができるようになる。
【0052】
3.遊技機の機能ブロック構成
続いて図5を参照しながら本実施形態の遊技機の機能ブロック構成について説明する。
【0053】
本実施形態の遊技機は、図5に示すように、遊技制御手段100によって制御される。遊技制御手段100は、メダル投入スイッチ210、ベットスイッチ220、スタートスイッチ230、ストップスイッチ240等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいてリールユニット310、ホッパーユニット(払出装置)320、表示装置330、スピーカ340等の出力手段の動作制御を行う。遊技制御手段100の機能は各種のプロセッサ(CPU、DSPなど)、ASIC(ゲートアレイなど)、ROM(情報記憶媒体の一例)、あるいはRAMなどのハードウェアや、所与のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
【0054】
そして遊技制御手段100は、乱数発生手段110、抽選手段120、リール制御手段130、入賞判定手段140、入賞時処理手段150、操作状態制御手段160、演出制御手段170、記憶手段180を含む。
【0055】
乱数発生手段110は、抽選用の乱数値を発生させる手段である。乱数値は、例えば、インクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。なお本実施形態において「乱数値」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、その発生自体は規則的であっても、その取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。
【0056】
抽選手段120は、遊技者がスタートレバーSL(遊技開始操作手段の一例)を押下することで作動するスタートスイッチ230(レバーインデックスIDXに相当)からの遊技スタート信号に基づいて役の当否を決定するための抽選(いわゆる内部抽選)を行う手段であって、抽選テーブル選択処理、乱数判定処理、フラグ設定処理などを行う。
【0057】
抽選テーブル選択処理では、記憶手段190の抽選テーブル記憶手段191に格納されている複数の抽選テーブルのうち、いずれの抽選テーブルを用いて内部抽選を行うかを決定する。本実施形態の遊技機では、通常状態、ビックボーナス状態(BB状態:特別状態の一例)、及びレギュラーボーナス状態(RB状態:特別状態の一例)という複数種類の遊技状態が設定可能とされており、抽選テーブル記憶手段191には、各遊技状態における抽選のための抽選テーブルが記憶されている。そして各遊技状態用の抽選テーブルでは、複数の乱数値(例えば、0〜65535の65536個の乱数値)のそれぞれに対してリプレイ(再遊技:入賞に伴い次回の遊技に際してメダルの投入が不要となる役)、小役(入賞に伴い予め定められた枚数のメダルが払い出される役)、ビックボーナス(BB)及びレギュラーボーナス(RB)などの各種の役もしくはハズレのいずれかが対応づけられている。
【0058】
乱数判定処理では、スタートスイッチ230からの遊技スタート信号に基づいて遊技毎に乱数発生手段110から乱数値(抽選用乱数)を取得し、取得した乱数値について記憶手段190の抽選テーブル記憶手段191に記憶されている抽選テーブルを参照して役に当選したか否かを判定する。
【0059】
フラグ設定処理では、乱数判定の結果に基づいて、当選したと判定された役のフラグを非内部当選状態(第1のフラグ状態、オフ状態)から内部当選状態(第2のフラグ状態、オン状態)に設定する。フラグの設定情報は、記憶手段190のフラグ記憶手段192に格納される。また本実施形態では、入賞するまで次回以降の遊技に内部当選状態を持ち越し可能なフラグ(持越可能フラグ)と、入賞の如何に関わらず次回以降の遊技に内部当選状態を持ち越さずに非内部当選状態にリセットされるフラグ(持越不可フラグ)とが用意されている。持越可能フラグに対応づけられる役としては、ビックボーナス(BB)やレギュラーボーナス(RB)があり、それ以外の役(例えば、小役、リプレイ等)は持越不可フラグに対応づけられている。
【0060】
リール制御手段130は、遊技者がスタートレバーSL(遊技開始操作手段の一例)を押下することにより作動するスタートスイッチ230からの遊技スタート信号に基づいて、第1リールR1〜第3リールR3をステップモータにより回転駆動する制御を行うとともに、遊技者がストップボタンB1〜B3(停止操作手段の一例)を押下(停止操作の一例)することにより作動するストップスイッチ240からのリール停止信号に基づいて、ステップモータにより回転駆動されている第1リールR1〜第3リールR3をフラグの設定状態(役の当否)に応じて停止させる制御を行う。
【0061】
またリール制御手段130は、第1リールR1〜第3リールR3を停止させる際には、記憶手段190の停止制御テーブル記憶手段193に記憶されている停止制御テーブルを参照してストップボタンB1〜B3の押下タイミング等(停止操作の態様)に応じた第1リールR1〜第3リールR3の停止位置を決定し、決定された停止位置で第1リールR1〜第3リールR3が停止するようにリールユニット310のステップモータへの駆動パルス(モータ駆動信号)の供給を停止することにより各リールを停止させる制御を行う。
【0062】
またリール制御手段130は、いわゆる引き込み処理と蹴飛ばし処理とをリールを停止させる制御として行っている。引き込み処理とは、フラグが内部当選状態に設定された役に対応する図柄が有効ライン上に停止するように(当選した役を入賞させることができるように)リールを停止させる制御処理である。一方蹴飛ばし処理とは、フラグが非内部当選状態に設定された役に対応する図柄が有効ライン上に停止しないように(当選していない役を入賞させることができないように)リールを停止させる制御処理である。すなわち本実施形態の遊技機では、上記引き込み処理及び蹴飛ばし処理を実現させるべく、フラグの設定状態、ストップボタンB1〜B3の押下タイミング、押下順序、既に停止しているリールの停止位置(あるいは有効ラインL1〜L5上に停止している図柄の種類)に応じて各リールの停止位置が変化するように停止制御テーブルが設定されている。このようにリール制御手段130は、フラグが内部当選状態に設定された役の図柄を入賞の形態で停止可能にし、一方でフラグが非内部当選状態に設定された役の図柄が入賞の形態で停止しないように第1リールR1〜第3リールR3を停止させる制御を行っている。
【0063】
また本実施形態の遊技機では、回転している各リールの停止位置を決めるための停止制御テーブルにおいて、各リールが停止するまでに要するコマ数が5コマを上限として設定されており、リール停止制御手段130は、第1リールR1〜第3リールR3に関する引き込み処理において、ストップボタンB1〜B3の停止契機となる操作が行われた時点で表示窓DW内に位置するコマから最大4コマ先の図柄を引き込むことができるようにリールを停止させる制御を行っている。このため第1リールR1〜第3リールR3については、各リールに複数配列される特定の図柄(例えば、リプレイ図柄など)に関して、その間隔が5コマ以内となるように配列しておけば、ストップボタンB1〜B3の押下タイミング、押下順序等に関係なく特定の図柄を有効ライン上に引き込むことができるような図柄配列を有するリールユニット310を構成することも可能である。
【0064】
入賞判定手段140は、第1リールR1〜第3リールR3の停止状態に基づいて、役が入賞したか否かを判定する処理を行う。具体的には、第1リールR1〜第3リールR3の全てが停止した際に、記憶手段190の入賞判定テーブル記憶手段194に記憶されている入賞判定テーブルを参照しながら、各リールの停止状態によって有効ライン上に停止している図柄の組合せが、予め定められた役の入賞の形態であるか否かを判定する。
【0065】
そして本実施形態の遊技機では、入賞時処理手段150が、入賞判定手段140の判定結果に基づいて、メダルの払出をするための制御処理、リプレイ処理、遊技状態を移行させる制御のいずれかを実行する。例えば、小役が入賞した場合にはメダルの払出制御処理が行われ、リプレイが入賞した場合にはリプレイ処理が行われ、BBやRBが入賞した場合には遊技状態を移行させる遊技状態移行制御処理が行われる。
【0066】
入賞時処理手段150は、遊技結果に応じたメダルの払い出しに関する払出制御処理を行う。具体的には、何らかの役に入賞した場合に、入賞役に対応するメダルの払出枚数をホッパーユニット320(払出装置)に対して指示する制御を行う。このとき払出装置320は、指示された払出枚数のメダルを払い出す動作を行う。なおメダルのクレジット(内部貯留)が許可されている場合には、払出制御手段150がメダルの払い出しを行う代わりに、記憶手段180のクレジット記憶領域(図示省略)に記憶されているクレジット数(クレジットされたメダルの枚数)に対して払出枚数を加算するクレジット加算処理を行う。また遊技の結果、リプレイ、RB、あるいはBBが入賞した場合には、ホッパーユニット320からのメダルの払い出しは行われないが、入賞時処理手段150が、形式的に0枚のメダルを払い出したとする処理(0枚処理)を行っている。
【0067】
また入賞時処理手段150は、リプレイ(再遊技)が入賞した場合に、次回の遊技に関してメダルの投入を要さずに前回の遊技と同じ準備状態に設定するリプレイ処理(再遊技処理)を行う。すなわち本実施形態の遊技機では、リプレイが入賞した場合には、自動的に前回の遊技と同じ枚数分のメダルが遊技者の手持ちのメダル(クレジットメダルを含む)を使わずに投入状態に設定されるベット処理が行われ、前回の遊技と同じ有効ラインを有効化した状態で次回の遊技の開始操作(遊技者によるスタートレバーSLの押下操作)を待機する。
【0068】
また入賞時処理手段150は、所定の移行条件の成立に基づいて、通常状態、ビックボーナス状態(BB状態:特別状態の一例)、及びレギュラーボーナス状態(RB状態:特別状態の一例)の間で遊技状態を移行させる遊技状態移行制御処理を行う。遊技状態の移行条件は、1の条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の条件のうち、1の条件が成立したことに基づいて、遊技状態を別の遊技状態へ移行させることができる。
【0069】
BB状態は、通常状態においてビックボーナス(BB)に内部当選した場合に、所定のビックボーナス図柄(BB図柄)を入賞の形態で停止させることを開始条件とする遊技状態である。またBB状態は、ボーナス遊技において所定枚数(例えば、465枚以下の予め定められた枚数)を超えるメダルが払い出されたことを終了条件とし、その終了条件が満たされた場合には遊技状態が通常状態へ復帰させる制御が行われる。
【0070】
RB状態は、BB状態と同じように、通常状態においてレギュラーボーナス(RB)に内部当選した場合に、所定のレギュラーボーナス図柄(RB図柄)を入賞の形態で停止させることを開始条件とする遊技状態である。またRB状態は、所定回数(例えば、12回)のボーナス遊技が行われたこと、あるいはボーナス遊技において所定回数(例えば、8回)の入賞が達成されたことのいずれかを終了条件とし、その終了条件が満たされた場合には遊技状態を通常状態へ復帰させる制御が行われる。
【0071】
またBB状態及びRB状態のボーナス遊技では、小役の種類や入賞確率が上昇するように制御される。すなわち、BB状態及びRB状態は、通常状態よりも短期間で多くのメダルが獲得しやすくなっており、遊技者にとって有利な遊技状態(特別状態)となっている。
【0072】
操作状態制御手段160(本発明の制御手段の一例)は、スタートレバーSLのレバー軸駆動モータMTR(本発明の駆動手段の一例)を所与の条件下でレバー軸部と安全カバーCVRとの相対的な位置関係を変更することによって、スタートレバーSLを操作可能状態と操作不能状態との間で変化させる制御を行う。特に本実施形態では、操作状態制御手段160が、図3に示したようにレバー軸駆動モータMTRの駆動軸に取り付けられたピニオンギアPOGの回転方向を制御することによって、図3(B)に示したように、安全カバーCVRに対してレバー軸部のレバーシャフトSFT1の端部に取り付けられたレバーハンドルHDLを接近させてスタートレバーSLの操作状態を操作不能状態にしたり、図3(A)に示したように、レバーハンドルHDLと安全カバーCVRとを隔離してスタートレバーSLの操作状態を操作可能状態にする制御を行う。
【0073】
また操作状態制御手段160は、所定枚数(例えば、3枚)のメダルが投入されたこと、および前回の遊技開始から所定期間(ウェイトタイム)が経過していること等の遊技開始条件が成立したことに基づいて、スタートレバーSLの操作状態を操作不能状態から操作可能状態に変換する制御を行っているとともに、スタートレバーSLが操作不能状態にあるときに、レバー軸部を移動させてスタートレバーSLを操作不能状態から操作可能状態へ変化させるタイミング(レバー軸部の前進タイミング)を可変する制御も行っている。具体的には、レバー軸駆動モータMTRを回転駆動するタイミングをランダムに変化させることにより、スタートレバーSLが操作可能状態となるタイミングを可変させる制御を行う。このようにすれば、乱数発生手段120の内部抽選用の乱数の発生周期に同期したタイミングを不正器具によって感知させることができなくなり、不正行為を的確に防ぐことができるようになる。なおスタートレバーSLが操作可能状態となるタイミングは、例えば、乱数による抽選によって決定することができる。
【0074】
また操作状態制御手段160は、抽選手段110による内部抽選の結果に応じて、レバー軸部と安全カバーCVRとの位置関係を操作可能状態から操作不能状態へ変化させるタイミングを可変する制御を行う。特に本実施形態では、操作状態制御手段160が、内部抽選においてボーナス(BBやRB)に当選したことを契機として、スタートレバーSLが操作可能状態から操作不能状態に変化するタイミングを可変する。このようにすることによって、どのようなタイミングでスタートレバーSLが操作可能状態から操作不能状態に変化したかによって内部抽選の結果を遊技者に報知することができるため、今までにない操作インターフェース環境を提供することができるようになる。
【0075】
演出制御手段180は、演出テーブル記憶手段195に記憶されている演出テーブルを参照して、演出テーブルを構成する演出データに基づいて演出装置(表示装置330、スピーカ340)に遊技演出を実行させる制御を行う。例えば、ランプ、LED、液晶ディスプレイ等の表示装置330を用いて行う表示演出やスピーカ340から出力される音による音演出に関する制御を行う。具体的には、遊技状態の変化、役の入賞、メダルの投入やベットボタンB0、スタートレバーSL、ストップボタンB1〜B3に対する操作などの遊技イベントの発生に応じてランプやLEDを点灯あるいは点滅させたり、液晶ディスプレイLCDの表示内容を変化させたり、スピーカ340から音を出力させたりすることにより、遊技を盛り上げたり、遊技を補助するための演出制御を行う。
【0076】
なお本実施形態の機能ブロック構成は、コンピュータシステム(ゲームシステムを含む)に関しても適用することができる。これらのシステムでは、本実施形態の遊技制御手段100としてコンピュータを機能させるプログラムを、CD、DVD等の情報記憶媒体あるいはインターネット上のWebサーバからネットワークを介してダウンロードすることによって、その機能を実現することができる。また上記コンピュータシステムでは、メダル投入スイッチ210、ベットスイッチ220、スタートスイッチ230、ストップスイッチ240等は、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、あるいはコントローラなどの操作手段に対してそれらの機能を仮想的に割り当てることにより実現することができる。また上記コンピュータシステムでは、リールユニット310やホッパーユニット320などは必須の構成要件ではなく、これらの装置ユニットは、ディスプレイ(表示装置330)に表示出力される画像の制御によってそれらの機能を仮想的に実現することができる。
【0077】
4.本実施形態の制御手法
本実施の形態では、スタートレバーSLを操作不能状態から操作可能状態へ変化させるタイミングをランダムに可変することによって不正行為を防止するとともに、内部抽選の結果に応じてスタートレバーSLを操作可能状態から操作不能状態へ変化させるタイミングを可変することによって内部抽選の結果を報知することができる制御手法を採用している。
【0078】
以下では、図6及び図7を参照しながら、本実施形態の遊技機で採用されている各種の制御手法を具体的に説明する。
【0079】
図6は、本実施形態の遊技機で実行される遊技制御処理の例を示したフローチャートである。
【0080】
まず遊技者がメダル投入口MIにメダルを投入したり、遊技者が1ベットボタンB0あるいはMAXベットボタンBMを押下したり、前回の遊技でリプレイが入賞したことに伴って遊技機側で自動的に前回と同じ枚数分のメダルを遊技者の手持ちのメダルを要さずに投入状態に設定したりすることによって、遊技を開始するための準備状態を設定する遊技開始準備処理が行われる(ステップS10)。また遊技開始準備処理では、遊技開始条件として設定されている規定投入枚数(1枚〜3枚)のメダルの投入(ベット)が完了するとともに、前回の遊技におけるスタートレバーSLの押下時点からウェイトタイム(例えば、4秒)を経過したこと等を条件に、スタートレバーSLを操作不能状態から操作可能状態に変化させて、遊技者によるスタートレバーSLの押下操作を許可する処理も行う。
【0081】
そして遊技者がスタートレバーSLを押下してスタートスイッチが作動すると(ステップS11でY)、内部抽選が行われる(ステップS12)。このとき内部抽選において当選した役(当選役)のフラグがオン(内部当選状態)に設定される。
【0082】
続いて第1リールR1〜第3リールR3を駆動するステップモータへ駆動パルスの供給が開始されて各リールが回転駆動される(ステップS13)。そして各リールの回転速度が所定速度に達すると、ストップボタンB1〜B3の操作が許可され、遊技者がストップボタンB1〜B3を押下すると、各ボタンに対応したストップスイッチが作動することによってステップモータへの駆動パルスの供給を停止させることによりリールを停止させる処理が行われる(ステップ14でY、ステップS15)。
【0083】
そして第1リールR1〜第3リールR3の全てが停止すると(ステップS16でY)、各リールの停止状態に基づいて入賞判定処理が行われる(ステップS17)。入賞判定の結果、何らかの役が入賞した場合には(ステップS17でY)、入賞時処理が行われる(ステップS18)。例えば、小役が入賞した場合には、小役に対応する枚数のメダルが払い出される。ただし、クレジット記憶手段196に記憶されているクレジット数がクレジット上限枚数(例えば、50枚)に達していなければ、上限数に達するまでは、払出枚数の一部又は全部をクレジットメダルとして加算する処理を行う。また例えば、リプレイが入賞した場合には、0枚処理を行った上で、次回の遊技を開始するに際して、遊技開始準備処理(ステップS10)において前回の遊技と同じ枚数のメダルを遊技者の手持ちのメダルを要さずに投入する自動投入処理が行われる。また例えば、ボーナス(BB、RB)が入賞した場合には、0枚処理を行った上で、遊技状態をボーナス状態(BB状態、RB状態)へ移行させる処理を行う。
【0084】
次に図7を参照しながら、本実施形態の遊技機のスタートレバーSLに関する制御処理(操作状態制御処理)の例について説明する。
【0085】
まずスタートレバーSLが操作不能状態である場合においてレバー軸部の前進タイミングを設定する(ステップS20)。例えば、乱数を取得して抽選を行うことによりランダムに前進タイミングを設定する。なお予め複数種類の前進タイミングを記憶手段190に設定しておき、前回の遊技において設定した前進タイミングと異なるタイミングを選択することによって擬似的に前進タイミングがランダムに可変するようにしてもよい。
【0086】
そして遊技を行うために必要な規定投入枚数分のメダルのベットが完了し(ステップS21でY)、前回のスタートスイッチの作動時から所定期間(例えば、4秒)のウェイトタイムを経過すると(ステップS22でY)、続いてステップS20で設定したレバー軸部の前進タイミングが到来したか否かをチェックする(ステップS23)。
【0087】
レバー軸部の前進タイミングが到来した場合には(ステップS23でY)、レバー軸部駆動モータMTRを回転駆動してレバー軸部を前進させることによりスタートレバーSLを操作可能状態に変化させる(ステップS24)。
【0088】
次に遊技者によってスタートレバーSLが押下されてレバー軸部の揺動によりスタートスイッチ(レバーインデックスIDX)が作動すると(ステップS25でY)、制御基板に入力された遊技スタート信号に基づいて内部抽選が実行され、その内部抽選の結果に応じてレバー軸部の後退タイミングを設定する。例えば、内部抽選の結果が、ボーナス(BBやRB)の非当選であった場合(すなわちハズレ、小役の当選、リプレイの当選のいずれかの場合)には、後退タイミングを第1のタイミング(例えば、スタートスイッチ作動時から1秒後)に設定し、内部抽選の結果がボーナスの当選であった場合には、後退タイミングを第2のタイミング(例えば、スタートスイッチ作動時から3秒後)に設定する。
【0089】
その後、ステップS26で設定した後退タイミングが到来した場合には(ステップS27でY)、レバー軸部駆動モータMTRをステップS24とは逆方向に回転駆動してレバー軸部を後退させることによりスタートレバーSLを操作不能状態に変化させる(ステップS28)。
【0090】
なお、本発明は、上記の実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。
【0091】
例えば、上記実施形態では、レバー軸部が遊技機の外部側に前進したり、遊技機の内部側に後退したりすることによって、スタートレバーSLが操作可能状態と操作不能状態とに変換されるように構成した例を説明したが、レバー軸部に代えて、安全カバーCVRがレバーハンドルHDL側へ前進することによって操作不能状態となり、安全カバーCVRが前面下扉UDの側へ後退することによって操作可能状態となるようにスタートレバーSLが構成されてもよい。またレバー軸部と安全カバーCVRの双方が互いの位置関係を変更するように移動することによってスタートレバーSLが操作可能状態と操作不能状態とに変換されるように構成してもよい。なお安全カバーCVRが移動可能に構成される場合には、安全カバーCVRとともに異物除去手段であるカッターCUTも移動可能に設けることができる。
【0092】
また上記実施形態では、異物除去手段としてカッターCUTを採用した場合を例に取り説明をしたが、カッターCUTの代わりに電熱線を設けて、電熱線に通電することにより異物を溶解したり、異物を焼き切ったりするように構成してもよい。またカッターCUTが導体で形成されていれば、カッターCUTに通電することによりカッターCUTの刃で異物を切断しやすくなるように構成してもよい。
【0093】
また上記実施形態では、内部抽選においてボーナス(BBやRB)に当選したか否かに応じてスタートレバーSLを操作可能状態から操作不能状態へ変化させるタイミングを設定する場合を例に取り説明をしたが、内部抽選の結果が、ボーナス当選の場合、ハズレの場合、小役当選の場合、リプレイ当選の場合の各場合に応じてスタートレバーSLが操作可能状態から操作不能状態に変化するタイミングを可変するようにしてもよい。また上記実施形態のように複数種類のボーナスが用意されている場合には、内部抽選で当選したボーナスの種類に応じてスタートレバーSLを操作不能状態から操作可能状態へ変化させるタイミングを異なるタイミングに設定してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本実施形態の遊技機の外観構成を示す斜視図である。
【図2】本実施形態の遊技機のスタートレバーの外観構成を示す斜視図である。
【図3】本実施形態の遊技機のスタートレバーの内部構成を示す図である。
【図4】本実施形態の遊技機のスタートレバーの動作を示す図である。
【図5】本実施形態の遊技機の機能ブロックの説明図である。
【図6】本実施形態の遊技機の処理例を示すフローチャートである。
【図7】本実施形態の遊技機の処理例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0095】
BX 収納箱、UD 前面上扉、DD 前面下扉、DW 表示窓、
DS 遊技情報表示部、R1 第1リール、R2 第2リール、R3 第3リール、
B0 ベットボタン、B1〜B3 ストップボタン、LCD 液晶ディスプレイ、
MI メダル投入口、MO メダル払い出し口、MP メダル受け皿、
SL スタートレバー、HDL レバーハンドル、
SFT1,SFT2 レバーシャフト(レバー軸部)、CAS ケース、
CVR 安全カバー(カバー部)、CUT カッター(異物除去手段)、
IDX レバーインデックス、LCK ロック部、
MTR レバー軸駆動モータ(駆動手段)、
POG ピニオンギア、LKG ラックギア、
100 遊技制御手段、
110 乱数判定手段、120 抽選手段、130 リール制御手段、
140 入賞判定手段、150 入賞時処理手段、
160 操作状態制御手段(制御手段)、180 演出制御手段、
190 記憶手段、191 抽選テーブル記憶手段、192 フラグ記憶手段、
193 停止制御テーブル記憶手段、194 入賞判定テーブル記憶手段、
195 演出テーブル記憶手段、
210 メダル投入スイッチ、220 ベットスイッチ、230 スタートスイッチ、
240 ストップスイッチ、310 リールユニット、320 ホッパーユニット、
330 表示装置、340 スピーカ
【出願人】 【識別番号】390031772
【氏名又は名称】株式会社オリンピア
【出願日】 平成18年8月25日(2006.8.25)
【代理人】 【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫

【識別番号】100101649
【弁理士】
【氏名又は名称】伊奈 達也

【識別番号】100135666
【弁理士】
【氏名又は名称】原 弘晃


【公開番号】 特開2008−48939(P2008−48939A)
【公開日】 平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願番号】 特願2006−228866(P2006−228866)