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【発明の名称】 メダル投入装置及びゲーム機
【発明者】 【氏名】小林 克美

【要約】 【課題】ゲーム機へのメダルの投入を容易に、素早く、快適に行うことができ、メダルの投入のために手でメダルに触れる必要性を低減させることができるメダル投入装置及びそのメダル投入装置を備えるゲーム機を提供する。

【構成】バラ積み状態でメダルを貯留できる貯留空間を有するメダル貯留部20と、前記メダル貯留部20のメダルをゲーム機に送出するメダル送出部30と、操作者が操作する操作部60と、前記操作部60に加えられた駆動力を前記メダル送出部30に伝達することで、前記操作部60の操作に応じた動作量をもって前記メダル送出部30を動作させる伝達機構70によりメダル送出装置を構成し、前記メダル送出部30が、前記メダル送出部30の動作量に応じた枚数のメダルを前記ゲーム機に送出する構成とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊戯媒体としてのメダルの投入を受けて、ゲーム結果に応じたメダルの払出を行うゲーム機にメダルを投入するメダル投入装置であって、
バラ積み状態でメダルを貯留できる貯留空間を有するメダル貯留部と、
前記メダル貯留部のメダルを前記ゲーム機に送出するメダル送出部と、
操作者が操作する操作部と、
前記操作部に加えられた駆動力を前記メダル送出部に伝達することで、前記操作部の操作に応じた動作量をもって前記メダル送出部を動作させる伝達機構とを有し、
前記メダル送出部が、前記メダル送出部の動作量に応じた枚数のメダルを前記ゲーム機に送出するように構成されていることを特徴とするメダル投入装置。
【請求項2】
前記メダル送出部が、
メダルが滑動可能な滑動面と、
前記滑動面を囲繞し、前記滑動面に対して垂直方向に起立する円筒状の案内壁と、
前記貯留空間と前記滑動面との間に配置され、前記貯留空間から前記滑動面へのメダルの通過が可能な複数のメダル孔が形成された回転盤であって、前記メダル孔を通過した前記滑動面上のメダルを前記案内壁に向けて駆動し、前記回転盤の回転量に応じた枚数のメダルを前記案内壁に形成された間隙から送出する回転盤とを備えることを特徴とする請求項1に記載のメダル投入装置。
【請求項3】
前記操作部が、操作者の操作により回転するハンドルであり、
前記伝達機構は、前記ハンドルの回転量に応じた回転量で前記回転盤を回転させることを特徴とする請求項2に記載のメダル投入装置。
【請求項4】
前記滑動面が、水平に対して所定角度傾斜し、
前記間隙が、前記案内壁の中心から前記案内壁の傾斜下端を望む方向に対して、前記回転盤の回転下流側に略90度の位置に形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のメダル投入装置。
【請求項5】
前記メダル送出部から送出されたメダルの寸法に基づいて、前記ゲーム機に投入するメダルの選別を行うメダル選別部を更に備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のメダル投入装置。
【請求項6】
前記メダル送出部から送出されたメダルを回転ローラにより付勢して射出するメダル射出部を更に備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のメダル投入装置。
【請求項7】
前記メダル送出部の動作を検知する検知手段と、
前記検知手段が前記メダル送出部の動作を検知した場合に、前記回転ローラの回転を開始させる回転ローラ制御手段を更に備えることを特徴とする請求項6に記載のメダル投入装置。
【請求項8】
前記メダル送出部から前記回転ローラへのメダルの通過経路上に障害物を位置させることで前記メダルの通過を阻止するメダル規制手段であって、
前記検知手段が前記メダル送出部の動作を検知した場合に、電動式の駆動機構により前記通過経路上から前記障害物を退避させてメダルの通過を許容するメダル規制手段を更に備えることを特徴とする請求項7に記載のメダル投入装置。
【請求項9】
前記回転ローラにより付勢されたメダルの移動方向を変化させるための射出方向変更部を更に備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のメダル投入装置。
【請求項10】
操作者の操作に応じてオン/オフ切替が可能な返却スイッチと、
前記返却スイッチがオンに切り替えられた場合には、前記メダル送出手段から送出されたメダルを返却口に導くメダル返却手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のメダル投入装置。
【請求項11】
遊戯媒体としてのメダルの投入を受けて、ゲーム結果に応じたメダルの払出を行うゲーム機であって、
バラ積み状態でメダルを貯留できる貯留空間を有するメダル貯留部と、
前記メダル貯留部のメダルを前記ゲーム機に送出するメダル送出部と、
操作者が操作する操作部と、
前記操作部に加えられた駆動力を前記メダル送出部に伝達することで、前記操作部の操作に応じた動作量をもって前記メダル送出部を動作させる伝達機構とを有し、
前記メダル送出部が、前記メダル送出部の動作量に応じた枚数のメダルを前記ゲーム機に送出するように構成されたメダル投入装置を備えることを特徴とするゲーム機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、メダルを遊戯媒体とするゲーム機に使用されるメダル投入装置及び当該メダル投入装置を有するゲーム機に関し、より詳細には、メダルの投入を受けて、ゲーム結果に応じたメダルの払出を行うゲーム機にメダルを投入するメダル投入装置及び当該メダル投入装置を有するゲーム機に関する。
【背景技術】
【0002】
メダルを遊戯媒体とするゲーム機としては、いわゆるメダル落としゲーム機が知られている。この種のゲーム機では、ゲーム機に投入したメダルをプッシャーテーブル上の適切な位置にタイミングよく停止させるとか、ゲームフィールド内の的やチャッカーを狙ってメダルを投入するなど様々な内容のゲームが行われ、そのゲーム結果に基づいて一又は複数のメダルが所定の受け皿などに払い出される。
【0003】
メダルを遊戯媒体とする他のゲーム機としては、スロットマシンやポーカーゲーム機などの賭けゲーム機を挙げることができる。この種のゲーム機では、投入口へのメダル投入後に行われる抽選や、その抽選の結果に応じた遊戯者によるボタン操作などを内容とするゲームが行われ、そのゲーム結果に基づいて一又は複数のメダルが所定の受け皿などに払い出される。
【0004】
上記のような各ゲーム機では、多くの場合、遊戯媒体としてのメダルを投入するための投入口として、メダルが通過できる程度の寸法の細長いスリットを備えている。従って、遊戯者は、受け皿などに払い出されたメダル(又は店で購入したメダル)を指先で摘んで一枚ずつスリットから投入していくことが必要である。
【0005】
しかし、スリットから多数のメダルを素早く投入することは必ずしも全ての遊戯者にとって容易ではない。従って、メダルの投入の早さによってゲームに有利、不利が生じるゲーム機では、メダル投入が不得手な遊戯者に不公平感を与えてしまったり、ゲーム機が敬遠されてしまう場合がある。
【0006】
また、頻繁なメダル投入が行われるゲーム機では、ゲームを続けるうちにメダルの投入に手が疲れて遊戯者が苦痛を感じてしまう場合もある。
【0007】
更にスリットからメダルを投入する場合、ゲーム機に投入する全てのメダルに指先が触れることになるため、メダルの種類によっては指先が黒く汚れてしまう場合があり、特に女性の遊戯者に不快感を与えてしまう場合があった。
【0008】
特許文献1は、上記問題に対処したメダル投入部を有するゲーム機を開示している。このゲーム機では、メダルを投入するためのスリット12の手前に、メダルを整列させて貯留するメダル整列用溝11を備えるために、迅速なメダル投入をより容易に行うことが可能となっている。
【0009】
しかしながら、特許文献1のゲーム機では、予めメダルを整列させた状態で並べる作業が必要となるために、ゲームを長時間に渡って行うと手が疲れてしまう点は変わらないし、整列させたメダルのスリット12への投入をスムーズに行うにはある程度の技量が必要であり、遊戯者の不公平感を完全に解消することはできない。更に、特許文献1のゲーム機では、メダルに手を触れなければメダル投入が出来ない点は何ら改善されていない。
【0010】
【特許文献1】特開2005−040592号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、下記のいずれか一以上の目的を達成するものである。
【0012】
即ち、本発明の目的は、スリット状の投入口にメダルを投入する場合と比較して、より容易に、より素早く、及び/又は、より快適にゲーム機へのメダル投入を行うことができるメダル投入装置又はこれを備えるゲーム機を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、メダルに直接手を触れることなくゲーム機へのメダルの投入を可能にできるメダル投入装置、或いはスリット状の投入口にメダルを投入する場合と比較して、メダル投入のためにメダルに直接手を触れる必要性を低減させることができるメダル投入装置又はこれを備えるゲーム機を提供することにある。
【0014】
本発明の更に他の目的は、ゲーム機へのメダルの投入量や投入速度を遊戯者が容易にコントロールすることができるメダル投入装置又はこれを備えるゲーム機を提供することにある。
【0015】
本発明の更に他の目的は、メダルの投入量や投入速度をコントロールしつつ、メダルを1枚ずつゲーム機に投入することが可能なメダル投入装置又はこれを備えるゲーム機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、上記課題を解決したものであり、
遊戯媒体としてのメダルの投入を受けて、ゲーム結果に応じたメダルの払出を行うゲーム機にメダルを投入するメダル投入装置であって、
バラ積み状態でメダルを貯留できる貯留空間を有するメダル貯留部と、
前記メダル貯留部のメダルを前記ゲーム機に送出するメダル送出部と、
操作者が操作する操作部と、
前記操作部に加えられた駆動力を前記メダル送出部に伝達することで、前記操作部の操作に応じた動作量をもって前記メダル送出部を動作させる伝達機構とを有し、
前記メダル送出部が、前記メダル送出部の動作量に応じた枚数のメダルを前記ゲーム機に送出するように構成されていることを特徴とするメダル投入装置(請求項1)、又は、
遊戯媒体としてのメダルの投入を受けて、ゲーム結果に応じたメダルの払出を行うゲーム機であって、
バラ積み状態でメダルを貯留できる貯留空間を有するメダル貯留部と、
前記メダル貯留部のメダルを前記ゲーム機に送出するメダル送出部と、
操作者が操作する操作部と、
前記操作部に加えられた駆動力を前記メダル送出部に伝達することで、前記操作部の操作に応じた動作量をもって前記メダル送出部を動作させる伝達機構とを有し、
前記メダル送出部が、前記メダル送出部の動作量に応じた枚数のメダルを前記ゲーム機に送出するように構成されたメダル投入装置を備えることを特徴とするゲーム機(請求項11)である。
【0017】
本発明におけるメダルは、ゲーム機において遊戯媒体として使用される金属などの硬質の材料により構成される円板状の部材であり、通貨として使用可能か、通貨と可換かなどは問わない。
【0018】
本発明のメダル投入装置が使用されるゲーム機は、メダルを遊戯媒体とするゲーム機であり、メダルが遊戯媒体として使用され、メダルの投入を受けてゲームが行われ、そのゲームの結果に応じてメダルの払出が行われる全てのゲーム機が対象となる。即ち、プッシャーゲームのように、ゲームフィールド内におけるメダルの動作がゲームの一要素となっているゲーム機や、スロットマシンのように、メダルの投入が抽選などのゲームを実行する一つの契機となっているゲーム機などが対象となる。
【0019】
本発明におけるメダル貯留部は、メダルをバラ積み状態で貯留することが可能な貯留空間を有している。従って、遊戯者(操作者)は、メダルの方向などを考慮することなく、手に持ったメダルやカップなどに入れたメダルを貯留空間に単純に流し込むだけでメダルの貯留を行うことが可能である。
【0020】
更に本発明では、メダル送出部の動作量を操作部において制御が可能であるとともに、メダル貯留部からメダル送出部の動作量に応じた枚数のメダルがゲーム機に送出されるようになっているために、スリットへのメダル投入の場合と比較すれば、より容易に、より迅速に、及び/又は、より快適にゲーム機へのメダル投入を行うことが可能である。
【0021】
また本発明では、購入したメダル又はゲーム機から払い出されたメダルを一旦メダル貯留部に貯留すれば、以降は操作部への操作のみによってゲーム機へのメダル投入を行い得るため、遊戯者がメダルに触れなければならない頻度を低減させることが可能である。
【0022】
本発明におけるメダル送出部は、メダルが滑動可能な滑動面と、前記滑動面を囲繞し、前記滑動面に対して垂直方向に起立する円筒状の案内壁と、前記貯留空間と前記滑動面との間に配置され、前記貯留空間から前記滑動面へのメダルの通過が可能な複数のメダル孔が形成された回転盤であって、前記メダル孔を通過した前記滑動面上のメダルを前記案内壁に向けて駆動し、前記回転盤の回転量に応じた枚数のメダルを前記案内壁に形成された間隙から送出する回転盤とを備えること(請求項2)が好ましい。
【0023】
本発明では、回転盤の回転によってメダルが案内壁に向けて(回転半径方向外方に向けて)駆動され、案内壁に形成された間隙から送出される構成を有しているために、動作安定性や耐久性に優れるメダル投入装置を実現することが容易である。
【0024】
なお、本発明では、それぞれのメダル孔毎にメダル孔の下部から案内壁に至る個別のメダル通路を形成し、このメダル通路の高さを一度にメダル1枚が通過できる程度の寸法とすることにより、メダルを1枚ずつ送出するメダル投入装置が実現できる。更には、メダル孔を回転盤の円周方向に等角度間隔で配置するなどにより、回転盤の回転速度に比例した枚数のメダルを規則的に送出するメダル投入装置が実現できる。
【0025】
本発明では、前記操作部を、操作者の操作により回転するハンドルとし、前記伝達機構が、前記ハンドルの回転量に応じた回転量で前記回転盤を回転させる構成とすること(請求項3)が好ましい。
【0026】
かかる発明では、ハンドルを回転させるという容易な操作でゲーム機へのメダル投入を行うことが可能となる。また、ハンドルの回転量に応じた枚数のメダルがゲーム機に投入されることになるため、メダルの投入枚数の制御も容易である。
【0027】
なお、本発明において、ハンドル及び回転盤を所定方向に連続回転可能に構成すれば、一方向にハンドルをぐるぐると回転させることで連続的にメダルを投入できるメダル投入装置を実現することができる。
【0028】
本発明では、前記滑動面が、水平に対して所定角度傾斜し、前記間隙が、前記案内壁の中心から前記案内壁の傾斜下端を望む方向に対して、前記回転盤の回転下流側に略90度の位置に形成されていること(請求項4)が好ましい。
【0029】
かかる発明によれば、遊戯者がメダル貯留部に飲み物をこぼしてしまったとしても、飲み物は滑動面又は回転盤上において速やかに傾斜下端方向に移動する一方、間隙が傾斜下端から90度の位置に設けられているために、メダル投入装置からは概ね水切りされた状態のメダルが送出されることになり、濡れたメダルの投入によるゲーム機の故障などを防止することができる。
【0030】
また本発明では、回転盤の回転により間隙の近くに運ばれたメダルに作用する重力が、回転盤の回転半径方向外方に向かう成分を有することになるため、間隙からのメダルの送出を円滑化することができる。従って、メダル送出を円滑化するためのピン部材を滑動面に立設するなどが不要となり、遊戯者の指がメダル孔とピン部材との間に挟まれるなどの危険が生じないようにすることができる。
【0031】
本発明では、前記メダル送出部から送出されたメダルの寸法に基づいて、前記ゲーム機に投入するメダルの選別を行うメダル選別部を更に備えること(請求項5)が好ましく、これにより、不正な遊戯を防止し、又は異種メダルが混入することによるゲーム機の故障や誤作動を防止することができる。
【0032】
本発明では、前記メダル送出部から送出されたメダルを回転ローラにより付勢して射出するメダル射出部を更に備えること(請求項6)が好ましく、この場合には、ゲームフィールドにメダルを勢い良く射出するダイナミックなゲーム機を実現することができる。
【0033】
本発明では、前記メダル送出部の動作を検知する検知手段と、前記検知手段が前記メダル送出部の動作を検知した場合に、前記回転ローラの回転を開始させる回転ローラ制御手段を更に備えること(請求項7)が好ましい。
【0034】
即ち、回転ローラを常時回転させておくことは不経済であり、回転ローラやこれを駆動するための機構が短寿命化する問題がある一方、メダル射出部にメダルが供給された時点で回転ローラを起動させる構成では、起動直後の回転力が弱い(又は回転速度が遅い)ために最初のメダルを安定に射出できないなどの問題を生じる。
【0035】
本発明では、検知手段によりメダル送出部の動作を検知した時点で回転ローラの回転を開始させるため、電気の無駄や装置の短寿命化を防止しつつ、最初のメダルから安定した射出を行うことが可能になる。
【0036】
本発明では、前記メダル送出部から前記回転ローラへのメダルの通過経路上に障害物を位置させることで前記メダルの通過を阻止するメダル規制手段であって、前記検知手段が前記メダル送出部の動作を検知した場合に、電動式の駆動機構により前記通過経路上から前記障害物を退避させてメダルの通過を許容するメダル規制手段を更に備えること(請求項8)が好ましい。
【0037】
かかる発明では、電源断の状態で操作部への操作が行われても、回転ローラへのメダルの供給がメダル規制手段により遮断されるため、回転ローラにメダルが噛み込んだ状態で回転ローラが起動することが回避され、回転ローラの詰まりなどの不具合や、駆動機構に急激な負荷が掛かることによる故障を防止できる。
【0038】
本発明では、前記回転ローラにより付勢されたメダルの移動方向を変化させるための射出方向変更部を更に備えること(請求項9)が可能であり、これにより、ゲームフィールドへのメダルの投入位置や、投入されるメダルの向きなどを調整することができる。
【0039】
本発明では、操作者の操作に応じてオン/オフ切替が可能な返却スイッチと、前記返却スイッチがオンに切り替えられた場合には、前記メダル送出手段から送出されたメダルを返却口に導くメダル返却手段を更に備えること(請求項10)が好ましい。
【0040】
かかる発明では、返却スイッチをオンに切り替えた状態で操作部を操作することにより、一旦メダル貯留部に貯留したメダルを返却口に導くことが可能である。従って、ゲームを終わりたい場合などにおけるメダル貯留部のメダルの回収を容易化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0042】
図1は、本発明の一実施形態に係るメダル投入装置1を示す一部切欠側面図である。
【0043】
図示のように、メダル投入装置1は、筐体10、メダル貯留部20、メダル送出部30、操作部60及び伝達機構70を備えている。
【0044】
メダル貯留部20は、メダルを貯留するための容器であり、メダルカップC等から流し込まれるメダルを受けるための上部開口21と、メダル送出部30にメダルを受け渡す為の下部開口22とを有し、上部開口21と下部開口22の間には、バラ積み状態(複数のメダルがそれぞれアトランダムな方向で積み重なった状態)でメダルを貯留することができる貯留空間23が形成されている。
【0045】
メダル送出部30は、水平に対して所定角度(例えば10〜40度)傾斜した状態で筐体10に固定される案内板40と案内板40上に配置されて、回転軸55により回転駆動される回転盤50から構成されている。なお、図中Lは、案内板40に設けられる案内壁43上の位置であって、案内板40が水平から傾斜していることで最下端となる位置を示している。
【0046】
図2は、メダル貯留部20及び回転盤50を取り去った状態で案内板40の上面を平面視で示す説明図である。
【0047】
図示されるように、案内板40は、外周部分41と、外周部分41からメダル1枚分程度の厚みだけ凹陥し、メダルが滑動できる程度の平滑性を有する円形の領域である滑動面42を有する金属などよりなる平板状の部材であり、滑動面42と外周部分41の境界には、滑動面42を囲繞し、滑動面42に対して垂直に起立する円筒状の案内壁43が形成されている。又は、滑動面42を有する平面に回転盤50を設け、下側に一部がメダルが通過可能なメダル送出路45を切欠した該回転盤50を囲む円筒状で上側が広がった貯留空間23を設けても良い。
【0048】
案内壁43は、案内壁43の中心から滑動面42の傾斜下端位置Lを望む方向に対して回転盤50の回転方向下流側90度の位置に間隙44を有しており、当該間隙44から案内板40の1側辺に至る領域は、メダルの直径よりわずかに大きい幅寸法を有する滑動面42と面一のメダル送出路45となっている。
【0049】
案内壁43の間隙44の両端には、固定子46a及び可動子46bがそれぞれ滑動面42の垂直方向に突出するように立設されている。
【0050】
ここで、固定子46aは、回転盤50の回転方向から見て間隙44の上流側において、その外周が案内壁43に外接する程度の位置に配置されている。
【0051】
固定子46aは、可動子46bにより付勢されたメダルとの衝突による案内壁43の摩耗を防止するための部材であり、案内壁43に十分な耐久性が付与されている場合には省略することも可能である。又は、固定子46aと可動子46bの位置を回転盤50の外側のメダル送出路45に設け、固定子46aに対向して付勢されている可動子46bとの間にメダルを導き、固定子46aはメダルをメダル送出路45に勢い良く跳ばすための固定台となっている。
【0052】
可動子46bは、回転盤50の回転方向から見て間隙44の下流側端部付近における案内壁43よりも内周側の位置から案内壁43の円周方向に概略沿う方向に延在する長穴46cに、バネなどの適宜の付勢手段により固定子46a側への付勢力を受けた状態で移動可能に挿通されている。
【0053】
案内板40の中央位置には、回転盤50の回転軸55を回転自在に軸支するための軸孔47が形成されている。
【0054】
図3(a)は、案内板40上に配置された状態の回転盤50の平面図であり、図3(b)は回転盤50の裏面を示す斜視説明図である。
【0055】
図示されるように、回転盤50は、案内壁43よりも幾分小さい外径を有する金属やプラスチックなどの硬質材料で形成された円盤状の部材であり、円周方向に等角度間隔で貫穿されたメダルが通過可能なサイズの複数(図示の例では6個)のメダル孔51と、回転盤50の回転軸55を軸止するための軸孔52を有している。なお、貯留空間23のメダルがメダル孔51に入り易くするために、各メダル孔51の上面側外周縁に所定の傾斜角のテーパー51aを形成することができる。
【0056】
また回転盤50は、その裏面側に、中央ボス53と、各メダル孔51を通過したメダルを一枚ずつ隔離した状態で案内壁43に向けて駆動するための複数の駆動突起54を有している。
【0057】
中央ボス53は、回転盤50内周側において、それぞれのメダル孔51の円周から起立する第1規制面53aを有している。
【0058】
また駆動突起54は、回転盤50の裏面から滑動面42に向けて突出した形状を有しており、各メダル孔51の回転方向下流側においてメダル孔51を囲繞するように延びる第2規制面54aと、各メダル孔51の回転方向上流側において、回転盤50の半径方向外方に向かうにつれて回転盤50の回転方向上流側に湾曲する駆動面54bを有している。
【0059】
従って、いずれかのメダル孔51から滑動面42に落下したメダルの移動できる範囲は、そのメダル孔51から起立する第1規制面53a、メダル孔51の回転方向下流側の第2規制面54a、及び、回転方向上流側の駆動面54bにより区画されるメダル通路内に規制されることになる。
【0060】
上記メダル送出部30では、図3(a)に示す方向に回転盤50を回転させることにより、貯留空間23のメダルがメダル孔51から順次滑動面42に落下し、滑動面42に落下したメダルは、上記駆動突起54の駆動面54bによってメダル通路内を案内壁43側に向けて駆動される。そして、案内壁43に到達したメダルは、間隙44を通過する際に可動子46bに衝突し、付勢手段の付勢力によって固定子46aの方にはね戻されて、メダル送出路45から図2の矢印に示す方向に送り出されていく。
【0061】
なお、特に好ましい実施形態では、上記メダル通路の高さ、即ち、第1規制面53a、第2規制面54a及び駆動面54bで囲われる領域における滑動面42と回転盤50の間隔をメダルの厚みより大きく、メダル2枚分の厚みよりも小さい寸法に設定することができ、この場合には、メダル孔51が間隙44を通過する毎にメダルが1枚ずつ送出されるメダル送出部30が実現されることになる。
【0062】
図1に戻って、操作部60は、円盤部61及び把持部62からなるハンドルと、ハンドルに加えられた回転力を伝達機構70に伝達するハンドル軸63を備えている。
【0063】
伝達機構70は、操作部60のハンドル軸63の一端にユニバーサル継手等を介して接続された主動プーリー71と、回転盤50の回転軸55に一端が軸止される従動プーリー72と、主動プーリー71と従動プーリー72の間に掛け渡されたベルト73を備えており、操作部60のハンドルに加えられた回転動が、主動プーリー71と従動プーリー72の直径比に応じた所定の回転比で回転盤50に伝達されるようになっている。
【0064】
本実施形態に係るメダル投入装置1では、手で掴んだメダル又はカップCに入れたメダルをメダル貯留部20に流し込むことでメダルの貯留を行うことができる。そして、操作部60のハンドルを回転させることにより、その回転量、回転速度に応じた回転量、回転速度をもって回転盤50が回転し、案内壁43の間隙44から回転盤50の回転量に応じた枚数のメダルが送出され、或いは回転盤50の回転速度に応じた頻度でメダルが送出される。
【0065】
間隙44から送出されたメダルは、不図示の連結部材を介してゲーム機のメダル投入部に投入され、或いは後述するようなメダル射出部を用いてゲーム機のゲームフィールド内に打ち出される。
【0066】
従って、本実施形態のメダル投入装置1を用いれば、遊戯者が殆どメダルに触れることなくゲーム機へのメダル投入を行うことが可能である。また、操作部60のハンドルの回転量又は回転速度によって、ゲーム機に投入するメダル数やメダルの投入速度を容易に制御することができる。更には、ハンドルを早く回すという極めて容易な操作によって、多数のメダルを素早く投入することが可能である。
【0067】
なお、メダル送出部30に関しては、間隙44からのメダル送出の確実性を高めるための部材として、滑動面42の可動子46bよりも内周側の位置に、回転盤50の回転に伴って周回するメダルを間隙44に向けて反射させるピン部材P1、P2を立設することも考えられるが、上記メダル投入装置1では、メダル送出部30を水平から所定角度傾斜させるとともに、案内壁43の中心から案内壁43の傾斜下端Lを望む方向に対して、回転盤50の回転下流側に概ね90度の位置に間隙44を形成することにより、間隙44からのメダル送出の確実性を十分に高めることが可能である。
【0068】
従って、本実施形態に係るメダル投入装置1では、上記ピン部材P1、P2を省略することが可能であり、ピン部材P1、P2を立設した場合におけるメダル孔51とピン部材P1、P2の間に遊戯者の指が挟まれるなどの危険を防止することができる。
【0069】
図4(a)、(b)は、本発明の他の実施形態に係るメダル投入装置2をメダル貯留部20を取り払った状態で示す外観斜視図及び平面図である。
【0070】
本実施形態のメダル投入装置2は、その主要部分であるメダル貯留部20、メダル送出部30、操作部60及び伝達機構70が、前述のメダル投入装置1におけるそれぞれ対応する部分と実質的に同様の構成を有している為、これらについての説明は省略するものとする。
【0071】
メダル投入装置2は、メダル投入装置1と同様のメダル貯留部20、メダル送出部30、操作部60及び伝達機構70を備えることに加え、図示のように、メダル送出部30から送出されたメダルの寸法に基づいてメダルの選別を行うメダル選別部80と、メダル送出部30から送出されたメダルに付勢力を与えて射出するメダル射出部100と、メダル射出部100から射出されたメダルの移動方向を変化させるための射出方向変更部110と、メダル投入装置2の動作制御を行う制御手段124を備えている。なお、図4(b)の矢印Rは、メダル送出部30から送出されたメダルの通過経路を示している。
【0072】
メダル選別部80は、メダルの厚み寸法に基づいてメダルの選別を行う厚み選別部81と、メダルの径寸法に基づいてメダルの選別を行う径選別部90を有している。
【0073】
図5(a)は厚み選別部81を分離して示す斜視説明図である。
【0074】
図示されるように、厚み選別部81は、メダルと概略相似の形状が付与されたメダル面82と、メダル面82の両側の第1、第2脚部83a、83bの間に形成され、メダル面82よりも所定寸法(d)だけ低い位置に形成された第1面83cを天井とするメダル排出路83と、メダル面82よりも所定寸法(d)だけ高い位置に形成された第2面84aからメダルの通過経路Rにせり出してメダル送出路45の上方をふさぐ態様で起立するメダル遮断面84と、厚み選別部81を筐体10の上面に立設された一対の取付板11に取り付けるための一対の固定片85とを有している。
【0075】
ここで、取付板11には高さ方向に長い長穴11aが形成されており、固定片85に挿通されたネジ85aによって、厚み選別部81を筐体10の上面に対する高さを調整して取り付けることが可能である。
【0076】
従って、例えば筐体10の上面とメダル面82の間に正規のメダルを挟むなどにより高さ調整を行った状態で固定片85を取付板11にネジ止め固定すれば、正規のメダルよりも所定寸法d以上薄いメダルはメダル排出路83に導かれてメダルの通過経路Rから排除され、正規のメダルよりも所定寸法d以上厚いメダルはメダル遮断面84により間隙44からメダル送出路45への移動が遮られ、メダル送出部30のメダル通路に留め置かれることになる。
【0077】
径選別部90は、筐体10に形成された開口Oに一対のレール部材91、92を取り付けることにより形成されている。なお、レール部材91、92は、水平に対して案内板40と同一の傾斜角度をもって筐体10に取り付けられている。
【0078】
図5(b)は、図4(b)のA−A断面において径選別部90を示す説明図である。
【0079】
図示されるように、レール部材91は、下板91a及び下板91aから所定寸法(d)だけ後退した位置に端面を位置させた上板91bを有し、溶接などの適宜の手段により筐体10に固定されている。
【0080】
一方、レール部材92は、下板92a及び下板92aから所定寸法dだけ後退した位置に端面を位置させた上板92bを有し、レール部材91に接近離間する方向に延在する一対の長穴92cを介するネジ止めにより筐体10に固定可能となっており、レール部材91、92間に形成される開口Oの開口幅Wの調整が可能である。
【0081】
従って、この開口幅Wを正規のメダルの径寸法よりも小さい適切な値に設定することにより、開口幅Wよりも径寸法が小さい不正規のメダルを開口Oから落下させ、メダルの通過経路Rから排除することができる。
【0082】
また、レール部材92のメダル送出部30側位置には、その端面が上板92bの端面に一致し、開口Oに近付くにつれて下板92aの上面の高さから上板92bの上面の高さにせり上がるスロープ部92dが形成されている。従って、径寸法が上板91b、92bの端面間の寸法(W+d+d)よりも大きい不正規のメダルは、スロープ部92dにより跳ね上げられてメダルの通過経路Rから排除される。
【0083】
径選別部90のメダル射出部100側端部近傍にはリジェクト用のフラップ97が配置されている。このフラップ97は、不図示の付勢手段により、その先端がメダルの通過経路R上に突出する方向に付勢されるとともに、ソレノイドなどの駆動手段122(図6)により、フラップ97先端をメダルの通過経路Rから退避させる方向に駆動できるよう構成されており、駆動手段122への通電が行われている間は通過経路Rを経たメダルがメダル射出部100に移動可能であるとともに、駆動手段122への通電が無い場合には、通過経路Rからのメダルがフラップ97先端に弾かれて、メダル射出部100に移動できないようになっている。
【0084】
上記メダル排出路83に導かれたメダル、開口Oに落下したメダル及びフラップ97により弾かれたメダルは、不図示の導通路を経て遊戯者によるメダル回収が可能なメダル払戻口などに導かれる。
【0085】
メダル投入装置2からゲーム機に投入されたメダル数は、例えば、メダル選別部80とメダル射出部100の間に配置された光センサー98などにより計測することが可能である。
【0086】
メダル射出部100は、モータ101と、モータ101により駆動される一対の回転ローラ102、103から構成されている。このモータ101の駆動軸及び回転ローラ102、103のローラ面には、水平に対してレール部材91、92と同一の傾斜角度が与えられており、メダル選別部80を介して供給されたメダルは、回転ローラ102、103により付勢され、この傾斜角度をもって射出方向変更部110に送り出される。
【0087】
射出方向変更部110は、回転ローラ102、103から送り出されるメダルの傾斜角度及び移動方向を調節するために必要な湾曲が加えられたメダル誘導路であり、回転ローラ102、103において付勢されたメダルは、射出方向変更部110を介してゲーム機内に形成されたゲームフィールドの所定の位置に向けて射出される。
【0088】
図6は、メダル投入装置2の機能構成を示す説明図である。
【0089】
図示されるように、メダル投入装置2は、メダル送出部30の適宜の位置に設置され、回転盤50の回転を検知する光センサーなどよりなる検知手段121と、通電を受けた場合にフラップ97を通過経路R上から退避させるようにフラップ97の駆動を行うソレノイドなどの駆動手段122と、この駆動手段122への通電を手動により遮断するための遊戯者がアクセス可能な位置に設置されたオン/オフ切替式の返却スイッチ123と、検知手段121及び返却スイッチ123からの信号を受信し、駆動手段122及びメダル射出部100のモータ101の動作を制御する制御手段124とを備えている。
【0090】
そして、制御手段124は、検知手段121から回転盤50の回転を示す信号を受信した場合には、駆動手段122に通電してフラップ97をメダルの通過経路Rから退避させることによりメダル送出部30からメダル射出部100へのメダルの供給を可能な状態とするとともに、モータ101による回転ローラ102、103の駆動を開始する。
【0091】
一方、検知手段121から回転盤50の回転を示す信号を所定時間tに渡って受信しなかった場合、或いは返却スイッチ123がオンに切り替えられた場合には、制御手段124は駆動手段122への通電を停止してフラップ97をメダルの通過経路Rに迫出させることによりメダル送出部30からメダル射出部100へのメダルの通過を遮断する。更に、所定時間tと同じか、それよりも長い所定時間tに渡って検知手段121から回転盤50の回転を示す信号を受信しなかった場合には、制御手段124はモータ101による回転ローラ102、103の駆動を停止する。
【0092】
以上の通り、本実施形態に係るメダル投入装置2では、メダル投入装置1と同様のメダル貯留部20、メダル送出部30、操作部60及び伝達機構70を備えるが故に、遊戯者が殆どメダルに触れることなくゲーム機へのメダル投入を行うことが可能であり、操作部60のハンドルの回転量又は回転速度によって、ゲーム機に投入するメダル数やメダルの投入速度を容易に制御することが可能であり、ハンドルを早く回すという極めて容易な操作によって、多数のメダルを素早く投入することが可能となっている。
【0093】
またメダル投入装置2では、メダルの通過経路R上にメダル選別部80を備えるが故に正規のメダルと異なる寸法のメダルを排除して、不正規のメダルによる不正遊戯やゲーム機の誤動作、故障などを防止することができる。
【0094】
更にメダル投入装置2では、所定時間tに渡って回転盤50の回転が検知されなかった場合には回転ローラ102、103のモータ101を停止させる構成であるために電気の無駄を省くことができ、回転盤50の回転が検知された時点でモータ101による回転ローラ102、103の駆動を開始する構成であるために、回転ローラ102、103の駆動開始からメダルが回転ローラ102、103に供給されるまでに一定の時間を確保することが可能であり、従って、最初のメダルから安定した射出速度での射出を行うことができる。
【0095】
また、回転盤50の回転が検知された場合に駆動手段122に通電を行ってフラップ97をメダルの通過経路R上から退避させる構成であるために、仮に停電やコンセント抜けの状態で操作部60のハンドルが操作されてもメダル射出部100へのメダル供給が遮断された状態に維持されるため、通電回復やコンセント投入の際にメダルが噛み込んだ状態で回転ローラ102、103の駆動が開始されることによる故障などの不具合を防止することができる。
【0096】
更に、遊戯者が操作可能な返却スイッチ123により駆動手段122への通電を遮断してフラップ97をメダルの通過経路R上に迫出させることが可能であるために、遊戯を途中で止めたくなった場合などには、返却スイッチ123を操作してから操作部60のハンドルを操作することで、メダル貯留部20のメダルをメダル払戻口等に容易に回収することが可能である。
【0097】
図7(a)〜(c)は、本発明の更に他の実施形態に掛かるメダル投入装置3を示す斜視図、平面図並びに側面図である。
【0098】
図示のようにメダル投入装置3は、筐体210、メダル貯留部220、メダル送出部230、操作部260、伝達機構270、メダル選別部280、メダル射出部300及び射出方向変更部310を備えており、これらのうち、メダル貯留部220、操作部260、伝達機構270及び射出方向変更部310は、メダル投入装置2におけるメダル貯留部20、操作部60、伝達機構70及び射出方向変更部110とそれぞれ実質的に同一の構成を有している。また、メダル投入装置3は、メダル投入装置2と同様の検知手段121、返却スイッチ123及び制御手段124を備えている。
【0099】
メダル送出部230は、メダル送出部30における案内板40及び回転盤50と同様の案内板240及び回転盤250から構成されているが、メダル送出部230では、案内板240の水平に対する傾斜方向がメダル送出部30の場合と異なっており、案内板240の傾斜最下端(図7(b)、(c)においてL1で示される部分)に案内壁の間隙44が位置する方向に傾斜している。
【0100】
なお、案内板240が上記の方向に傾斜している結果、メダル送出部30の場合とは異なり、メダル送出部230からのメダル送出の確実性を高めるための部材として、案内板240の滑動面における可動子よりも内周側の位置に、案内板上に迫出する方向に付勢力を受け、かつ、案内板上に出没可能とされたピン部材P1、P2(図7(b))を立設し、これにより、回転盤250の回転に伴って周回するメダルを間隙に向けて反射させるよう構成することが好ましい。
【0101】
図8(a)は、メダル送出部230からメダル射出部300に至るメダルの通過経路Rの周辺を拡大して示す平面図であり、メダルの通過経路R上には、厚み選別部281及び径選別部290よりなるメダル選別部280が配置されている。
【0102】
図8(b)は、厚み選別部281を分離してその裏面を示す斜視説明図である。
【0103】
図示されるように、厚み選別部281は、メダル外形に適合した形状が付与されたメダル面282と、メダル面282よりも所定寸法(d)だけ高い位置に形成されたメダル面282に平行な面283から通過経路Rにせり出すようにして起立するメダル遮断面284を有しており、厚み選別部281は、ネジ穴285a、285bを介して高さ調整可能に筐体210に取り付けることができるようになっている。
【0104】
従って、例えば筐体210の上面とメダル面282の間に正規のメダルを挟むなどにより高さ調整を行った状態で厚み選別部281を筐体210に取り付ければ、正規のメダルよりも所定寸法d以上厚いメダルはメダル遮断面284によりメダルの通過経路Rへの移動が遮られてメダル送出部230のメダル通路内に留め置かれることになる。
【0105】
図8(c)は、図8(a)のA−A断面において径選別部290を示す説明図である。
【0106】
図示のように、径選別部290は、レール部材291、292と、レール部材291、292間に形成される開口Oの上部に配置され、モータ301により駆動される押さえローラ293を有している。
【0107】
レール部材291、292は、メダル投入装置2におけるレール部材91、92と同様、下板291a、292aと、下板291a、292aから所定寸法d、dだけ後退した位置に端面を有する上板291b、292bから構成されており、両レール部材291、292間の開口幅Wが正規のメダルの径寸法よりも小さい適切な値となるようにレール部材291、292を筐体210に取り付けることにより、開口幅Wよりも径寸法が小さい不正規のメダルを開口Oから落下させ、メダルの通過経路Rから排除することができる。開口幅Wの調整は、長穴292cを介するレール部材292のネジ止めにより行うことができる。
【0108】
本実施形態におけるレール部材291、292は、メダル射出部300側が下降するように所定の傾斜角をもって敷設されているため、メダル送出部230から送出されるメダルの初速が不十分な場合も、メダルがメダルの通過経路R上で停止して詰まりを生じる可能性が低減される。レール部材291、292の傾斜角の適切な範囲は10〜40度程度であり、案内板240とレール部材291、292の傾斜角を同一にすることで、メダル送出部230からメダルの通過経路Rへのメダルの移行を円滑にすることができる。
【0109】
押さえローラ293は、下板291a、292aの上面に正規のメダルが配置された場合に、押さえローラ293のローラ面が接触する程度の高さに取り付けられ、モータ301により回転ローラ302と同一方向に回転駆動されるようになっている。従って、レール部材291、292上を通過するメダルには、押さえローラ293から下方に向けた押圧力とメダル射出部300方向に向けた推進力とが作用することになり、開口幅Wよりも径寸法が小さいメダルの排除の確実性が高められるとともに、押さえローラ293との接触によるメダルの詰まりが防止される。
【0110】
なお、図8(a)に示されるように、本実施形態では、押さえローラ293がモータ301の駆動軸に軸止され、当該駆動軸上のプーリー293aと、回転ローラ302の回転軸上のプーリー302aとがベルト302bにより連結されており、単一のモータ301をもって押さえローラ293及び回転ローラ302を駆動することが可能である。この場合、図示のように押さえローラ293の外径を回転ローラ302の外径よりも小さくすることで(或いは、プーリー293aの外径をプーリー302aの外径よりも大きくすることで)、押さえローラ293のローラ面における周速度が回転ローラ302のローラ面における周速度を上回ることを確実に回避し、回転ローラ302でのメダルの跳ね返りなどの不都合を防止することができる。
【0111】
径選別部290のメダル送出部230側基端には、レール部材291の上板291bが、三角状の切欠291cを有することで、上板291b、292bの間隔が幅広となった部分290aが形成されており、当該部分290aの開口Oは、可動テーブル294により塞がれている。
【0112】
従って、径寸法が上板291b、292bの端面間の寸法(W+d+d)よりも大きい不正規のメダルがメダル送出部230から送出された場合は、幅広となった部分290aにおいて当該メダルは捕捉されることになる。
【0113】
図9(a)は、上記可動テーブル294の動作機構を示す斜視説明図であり、図9(b)はその側面図である。
【0114】
図示のように、可動テーブル294は、筐体210に設けられた不図示の軸孔に軸支される回転軸295aの周りに回転可能とされた基台295の上面に載置されており、当該基台295は、ねじりバネ295bなどの付勢手段により、図9(b)における反時計回り方向の付勢力を受けてレール部材291、292の下板291a、292a下面に当接している。また、可動テーブル294は、下板291a、292aと同じ厚さ寸法を有しており、外力が作用しない間は、可動テーブル294の上面は、下板291a、292aの上面と面一の平面となっている。
【0115】
そして、基台295の一側には、手動による下方向への押圧力を作用させるためのイジェクトレバー295cが当接しており、不正規のメダルが幅広の部分290aにトラップされたときには、イジェクトレバー295cを下方に押し込むことにより可動テーブル294を図9(b)の矢印A方向に回転させて、トラップされたメダルをメダルの通過経路Rから排除することができる。
【0116】
また、基台295下部のボックス296に突設された軸296aには、一対の「く」の字型形状を成すフラップ297が回転可能に取り付けられている。
【0117】
このフラップ297は、ねじりバネ297aなどの付勢手段により、その上片が可動テーブル294に形成されたスリット294aからメダルの通過経路R上に迫出する方向に付勢されるとともに、フラップ297の下方をボックス296に収容されたソレノイドなどの駆動手段122により駆動されるピン122aにより図9(b)の矢印B方向に牽引することで、フラップ297上片をスリット294a内に収納することが可能となっている。
【0118】
従って、駆動手段122への通電が行われている間はメダル送出部230からメダル射出部300へのメダルの移動が可能である一方で、駆動手段122への通電が遮断されている場合には、メダル送出部230から送出されたメダルはスリット294aから迫出するフラップ297に弾かれて、メダルの通過経路Rから除外されるようになっている。フラップ297に弾かれたメダルは、遮蔽板297bにより進路を変えられて、不図示の導通路を介して所定の払戻口に導かれる。
【0119】
メダル投入装置3からゲーム機に投入されたメダル数を計測するための光センサーは、メダル投入装置2と同様の位置に設置することも可能であるが、配置スペースなどの関係から、メダル射出部300と射出方向変更部310の間に光センサー298を配置することも可能である。なお、メダル射出部300から射出されるメダルの速度が光センサー298の信号処理能力を上回ることも考えられるが、そのような場合は、光センサー298からの信号波形に伸張処理を施したうえでメダル数の計測処理を実行するように構成することで、メダル数の計測ミスの発生を抑制することが可能である。
【0120】
メダル投入装置3は、メダル投入装置2と概略同様の態様で動作する。
【0121】
即ち、検知手段121が回転盤250の回転を検知すると、制御手段124からの信号により駆動手段122が動作して、フラップ297がスリット294a内に収納されるとともに、モータ301が起動して、押さえローラ293及び回転ローラ302、303が回転駆動される。
【0122】
一方、検知手段121が回転盤250の回転を所定時間tに渡って検知しなかった場合、或いは返却スイッチ123がオンに切り替えられた場合には、駆動手段122への通電が停止されることでフラップ297がスリット294aから迫出し、メダル送出部230から送出されたメダルは所定の返却口に導かれる。
【0123】
更に、所定時間tと同じか、それよりも長い所定時間tに渡って検知手段121が回転盤の回転を検知しなかった場合には、モータ301への通電が遮断され、押さえローラ293及び回転ローラ302、303の回転は停止する。
【0124】
本実施形態に係るメダル投入装置3では、メダル投入装置2について上記したと同様の作用効果が達成される。
【0125】
加えてメダル投入装置3では、メダルの通過経路Rにメダル送出部230からメダル射出部300に向けて下降する勾配が与えられているため、メダル送出部230からのメダルの送出速度が小さい場合でも、メダルの通過経路R上においてメダルが停止し、詰まりを生じる可能性を低減することができる。
【0126】
また、メダル投入装置3は、径選別部290上のメダルに対して下方への押圧力を加える押さえローラ293を備えるが故に、正規のメダルよりも径寸法が小さい不正規のメダルをより確実に排除することができる。
【0127】
更に、押さえローラ293はメダル射出部300への推進力をメダルに与える方向に回転し、その周速度が回転ローラ302よりも小さくなるように構成されているため、メダルが押さえローラ293に接触することによるメダルの詰まりが防止されるとともに、回転ローラ302でのメダルの跳ね返りなどの不都合が防止される。
【0128】
図10は、上記メダル投入装置2又は3が組み込まれたゲーム機4の部分的な外観構成を示す説明図である。
【0129】
図示のように、ゲーム機4は、多数のメダルが堆積するプッシャーテーブル131や、不図示のプッシャー機構によりプッシャーテーブル131から押し出されるメダルを回収する回収路132などが形成されたゲームフィールド130と、遊戯者による各種操作が行われるサテライト140とを有しており、サテライト140には、回収路132から払い出されるメダルを受ける受け皿141やメダル投入装置2、3からの返却メダルを受ける返却口142とともに本発明に係るメダル投入装置2又は3が、サテライト140でプレイする遊戯者によるメダル貯留部20、220、操作部60、260、返却スイッチ123などへのアクセスが可能な態様で設置されており、射出方向変更部110、310の先端が、ゲームフィールド内の所定位置に向けて設置されている。
【0130】
上記ゲーム機4では、遊戯者は店で購入したメダルや受け皿141のメダルをメダル貯留部20、220に流し込むことによりメダルを貯留し、操作部60、260のハンドルを回転させることにより、射出方向変更部110、310からメダルを射出させてゲームを楽しむことができる。なお、図示のように、受け皿141とメダル貯留部20、220の上部開口を連結させて、受け皿141に払い出されたメダルをそのまま(持ち上げることなく)メダル貯留部20、220に流し込むことが出来るように構成すると、遊戯者がメダルに直接触れなければならない必要性を一層低減することができる。
【0131】
また、返却スイッチ123をオンにした状態で操作部60、260のハンドルを回転させれば、メダル貯留部20、220に一旦貯留したメダルを返却口142に回収することが可能である。
【0132】
以上、例示的な実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態により限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内において種々の変更、改変を行うことが可能である。
【0133】
例えば、上記実施形態におけるメダル投入装置1〜3の動作機構は例示的なものであり、メダル投入装置1〜3の各構成要素は、上記実施形態と実質的に同等の機能を達成できる他の動作機構に置換することも可能である。
【0134】
即ち、上記実施形態では、メダル送出部が回転盤を回転させることによりメダルを送出する機構を備える場合について説明したが、メダル送出部は他の任意の機構によりメダルの送出を行うものとすることが可能であり、例えば、操作部に加えられた駆動力に応じた振幅又は反復数をもって揺動を行う揺動部材によりメダルの送出を行うようメダル送出部を構成することも可能である。
【0135】
また、上記実施形態では、案内壁が案内板に一体に形成されている場合について説明したが、案内壁をメダル貯留部に形成することも可能である。
【0136】
その他、上記実施形態に係るメダル投入装置、ゲーム機及びこれらの各構成要素の形状や寸法などは単なる例として記載したものであり、これらは特許請求の範囲の記載内において任意に変更することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0137】
【図1】本発明の一実施形態に係るメダル投入装置を示す一部切欠側面図。
【図2】メダル貯留部及び回転盤を取り去った状態で案内板の上面を平面視で示す説明図。
【図3】(a)は案内板上に配置された状態の回転盤の平面図、(b)は回転盤の裏面を示す斜視説明図。
【図4】(a)、(b)は、本発明の他の実施形態に係るメダル投入装置をメダル貯留部を取り払った状態で示す外観斜視図及び平面図
【図5】(a)は厚み選別部を分離して示す斜視説明図、(b)は径選別部を図4(b)のA−A断面において示す説明図。
【図6】本発明の他の実施形態に係るメダル投入装置の機能構成を示す説明図。
【図7】本発明の更に他の実施形態に係るメダル投入装置を示す外観斜視図(a)、平面図(b)並びに側面図(c)。
【図8】メダルの通過経路周辺を拡大して示す平面図(a)、厚み選別部の斜視説明図(b)並びに径選別部の図8(a)におけるA−A断面を示す説明図(c)。
【図9】可動テーブルの動作機構を示す斜視説明図(a)及び側面図(b)。
【図10】本発明に係るメダル投入装置が組み込まれたゲーム機の部分的な外観構成を示す説明図。
【符号の説明】
【0138】
1〜3・・・メダル投入装置、4・・・ゲーム機、10・・・筐体、11・・・取付板、11a・・・長穴、20・・・メダル貯留部、21・・・上部開口、22・・・下部開口、23・・・貯留空間、30・・・メダル送出部、40・・・案内板、41・・・外周部分、42・・・滑動面、43・・・案内壁、44・・・間隙、45・・・メダル送出路、46a・・・固定子、46b・・・可動子、46c・・・長穴、47・・・軸孔、P1、P2・・・ピン部材、50・・・回転盤、51・・・メダル孔、51a・・・テーパー、52・・・軸孔、53・・・中央ボス、53a・・・第1規制面、54・・・駆動突起、54a・・・第2規制面、54b・・・駆動面、55・・・回転軸、60・・・操作部、61・・・円盤部、62・・・把持部、63・・・ハンドル軸、70・・・伝達機構、71・・・主動プーリー、72・・・従動プーリー、73・・・ベルト、80・・・メダル選別部、81・・・厚み選別部、82・・・メダル面、83・・・メダル排出路、83a、83b・・・脚部、83c・・・第1面、84・・・メダル遮断面、84a・・・第2面、85a・・・ネジ、85・・・固定片、90・・・径選別部、91・・・レール部材、92・・・レール部材、91a、92a・・・下板、91b、92a・・・上板、92c・・・長穴、92d・・・スロープ部、97・・・フラップ、100・・・メダル射出部、101・・・モータ、102、103・・・回転ローラ、110・・・射出方向変更部、121・・・検知手段、122・・・駆動手段、123・・・返却スイッチ、124・・・制御手段、130・・・ゲームフィールド、131・・・プッシャーテーブル、132・・・回収路、140・・・サテライト、141・・・皿、142・・・返却口、210・・・筐体、220・・・メダル貯留部、230・・・メダル送出部、240・・・案内板、P1、P2・・・ピン部材、250・・・回転盤、260・・・操作部、270・・・伝達機構、280・・・メダル選別部、281・・・厚み選別部、282・・・メダル面、283・・・メダル面に平行な面、284・・・メダル遮断面、285a、285b・・・ネジ穴、290・・・径選別部、290a・・・幅広の部分、291、292・・・レール部材、291a、292a・・・下板、291b、292b・・・上板、291c・・・切欠、292c・・・長穴、293・・・押さえローラ、293a・・・プーリー、294・・・可動テーブル、294a・・・スリット、295・・・基台、295a・・・回転軸、295b・・・ねじりバネ、295c・・・イジェクトレバー、296・・・ボックス、296a・・・軸、297・・・フラップ、297a・・・ねじりバネ、297b・・・遮蔽板、300・・・メダル射出部、301・・・モータ、302、303・・・回転ローラ、302a・・・プーリー、302b・・・ベルト、310・・・射出方向変更部、C・・・メダルカップ、L、L1・・・傾斜下端、O・・・開口、R・・・メダルの通過経路
【出願人】 【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
【出願日】 平成18年8月11日(2006.8.11)
【代理人】 【識別番号】100105131
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 満


【公開番号】 特開2008−43478(P2008−43478A)
【公開日】 平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願番号】 特願2006−220694(P2006−220694)