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【発明の名称】 遊技機
【発明者】 【氏名】山口 克巳

【要約】 【課題】遊技釘が遊技盤に植設されたままの状態においても、遊技盤の清掃が容易な遊技機を提供する。

【構成】本発明に係る遊技機は、遊技釘80が植設された第1の板状部材40、および第1の板状部材40と対向するとともに当該第1の板状部材40と相対的に接近離反可能に配置された第2の板状部材50を有する遊技盤2と、第2の板状部材50における第1の板状部材40に植設された遊技釘80の位置に形成され、遊技釘80の胴部81の径よりも大きく当該遊技釘80の頭部82の径よりも小さな径からなる貫通孔51とを有し、遊技釘80は、頭部82が第2の板状部材50における第1の板状部材40と反対側に突出するとともに、胴部81が第2の板状部材50の貫通孔51を貫通して第1の板状部材40に植設されることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前記遊技釘が植設された第1の板状部材、および前記第1の板状部材と対向するとともに当該第1の板状部材と相対的に接近離反可能に配置された第2の板状部材を有する遊技盤と、
前記第2の板状部材における前記第1の板状部材に植設された遊技釘の位置に形成され、前記遊技釘の胴部の径よりも大きく当該遊技釘の頭部の径よりも小さな径からなる貫通孔とを有し、
前記遊技釘は、前記頭部が前記第2の板状部材における前記第1の板状部材と反対側に突出するとともに、前記胴部が前記第2の板状部材の前記貫通孔を貫通して前記第1の板状部材に植設される、
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記第2の板状部材は、前記遊技釘の頭部と当接する位置にまで前記第1の板状部材と離反可能である、
ことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記第2の板状部材は、前記遊技釘の頭部と当接する位置に、当該頭部を収容可能な凹部が形成された、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記第1の板状部材は、遊技領域を区画するとともに、発射された遊技球を当該遊技領域に誘導するガイドレールを有し、
前記第2の板状部材は、前記ガイドレールに区画された遊技領域内に配置される、
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。
【請求項5】
前記第1の板状部材および前記第2の板状部材の何れか一方の板状部材には、他方の板状部材を係止する係止部が設けられ、
前記他方の板状部材は、前記係止部に係止されることによって前記一方の板状部材と固定され、当該係止が解除されることによって前記一方の板状部材に対して離反可能となる、
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関し、特に、遊技釘等が植設された遊技盤を有する遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊技機の遊技盤には、表面に、遊技球の流下方向に変化を与える機能を持つ遊技部材として、遊技釘が設けられている。
【0003】
この遊技釘は、その一部を遊技盤に設けられた穴に打ち込むことによって、当該遊技盤に植設される。また、遊技釘が遊技盤に植設されると、当該遊技釘の長さ部分の約3割が穴に入った状態となり、約7割が遊技盤から突出した状態となる。
【0004】
しかしながら、遊技盤は、遊技中の遊技球の流下等により、埃や、油等の付着による汚れが時間経過とともに顕著になる。そのため定期的に清掃を行なう必要があるが、遊技盤には前述の状態で遊技釘が植設されており、この遊技釘の突出した部分が、清掃を行なう際の障害になっていた。
【0005】
そこで、遊技盤における遊技部材の着脱を容易にし、当該遊技部材自体の清掃を簡単に行なうことが可能な遊技機も登場している(例えば、特許文献1および2参照)。
【特許文献1】特開2003−290458号公報
【特許文献2】特開2005−130936号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、たとえ特許文献1,2の技術を用いたとしても、遊技盤に直接打ち込まれている遊技釘だけは、他の板状部材のように簡単に取り外すことができないため、遊技盤の清掃を行う際の障害を完全に取り除くことはできなかった。
【0007】
そこで、本発明は、遊技釘が遊技盤に植設されたままの状態においても、遊技盤の清掃が容易な遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明の遊技機は、遊技釘(遊技釘80)が植設された第1の板状部材(第1の板状部材40)、および第1の板状部材と対向するとともに当該第1の板状部材と相対的に接近離反可能に配置された第2の板状部材(第2の板状部材50)を有する遊技盤(遊技盤2)と、第2の板状部材における第1の板状部材に植設された遊技釘の位置に形成され、遊技釘の胴部(胴部81)の径よりも大きく当該遊技釘の頭部(頭部82)の径よりも小さな径からなる貫通孔(貫通孔51)とを有し、遊技釘は、頭部が第2の板状部材における第1の板状部材と反対側に突出するとともに、胴部が第2の板状部材の貫通孔を貫通して第1の板状部材に植設されることを特徴とする。
【0009】
本構成によれば、遊技釘は、頭部が第2の板状部材における第1の板状部材と反対側に突出するとともに、胴部が第2の板状部材の貫通孔を貫通して第1の板状部材に植設されるようになっているので、たとえば、第2の板状部材を、第1の板状部材とは反対方向に移動させることによって、第2の板状部材を介して第1の板状部材に植設された遊技釘のうち、第2の板状部材から突出する部分を少なくすることができる。
【0010】
これによれば、遊技盤を清掃する際に邪魔になっていた遊技釘の突出部分を少なくすることができるので、遊技釘が遊技盤に植設されたままの状態においても、第2の板状部材の表面側を清掃する作業、すなわち、遊技盤を清掃する作業が容易となる。
【0011】
また、第2の板状部材における貫通孔は、遊技釘の頭部の径よりも小さな径であるため、当該頭部によって第2の板状部材の移動が規制される。これにより、第2の板状部材を、第1の板状部材とは反対方向に移動させた場合において、当該第2の板状部材が、遊技釘から外れてしまう虞を防ぐことができる。
【0012】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、第2の板状部材は、遊技釘の頭部と当接する位置にまで第1の板状部材と離反可能であることを特徴とする。
【0013】
本構成によれば、第2の板状部材は、遊技釘の頭部と当接する位置にまで第1の板状部材と離反可能であるため、当該第2の板状部材を、遊技釘の頭部まで、すなわち、遊技釘の突出部分がギリギリまで減少する位置まで移動させることが可能となる。
【0014】
これによれば、遊技盤を清掃する際に邪魔になっていた遊技釘の突出部分をより少なくすることができるので、遊技釘が遊技盤に植設されたままの状態においても、第2の板状部材の表面側を清掃する作業、すなわち、遊技盤を清掃する作業がより容易となる。
【0015】
請求項3に記載の本発明は、請求項1または2に記載の発明の構成に加えて、第2の板状部材は、遊技釘の頭部と当接する位置に、当該頭部を収容可能な凹部(凹部110)みが形成されたことを特徴とする。
【0016】
本構成によれば、第2の板状部材には、遊技釘の頭部が当接する位置に、当該頭部を収容可能な凹部が形成されているので、当該第2の板状部材を、遊技釘の頭部に当接するまで移動させた場合、遊技釘の頭部が当該凹部に収容される。
【0017】
これによれば、遊技釘の突出部分をほぼ無くすことができるので、遊技釘が遊技盤に植設されたままの状態においても、第2の板状部材の表面側を清掃する作業、すなわち、遊技盤を清掃する作業がより容易となる。
【0018】
請求項4に記載の本発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明の構成に加えて、第1の板状部材は、遊技領域(遊技領域2a)を区画するとともに、発射された遊技球を当該遊技領域に誘導するガイドレール(ガイドレール6)を有し、第2の板状部材は、ガイドレールに区画された遊技領域内に配置されることを特徴とする。
【0019】
本構成によれば、第2の板状部材は、ガイドレールに区画された遊技領域内に配置されているので、第1の板状部材の表面側全域を覆うように配置されている場合に比べて、清掃する面積を少なくすることができ、第2の板状部材の清掃をより容易に行うことができる。
【0020】
また、清掃される第2の板状部材は、汚れが付着し易い遊技領域内に配置されているので、当該第2の板状部材を清掃することで、汚れが付着し易い遊技領域内を効率的に清掃することが可能となる。
【0021】
さらに、本発明によれば、第2の板状部材が、第1の板状部材の表面側全域を覆うように配置されている場合に必要な端部固定部材、すなわち、第1の板状部材の端部と第2の板状部材の端部とを固定する部材を備える必要がない。
【0022】
これによれば、当該端部固定部材を配置するスペースを節約することができるとともに、遊技盤の清掃の際に、当該端部固定部材の固定を解除することなく、第1の板状部材と第2の板状部材とを離反させることができるので、第2の板状部材の表面側を清掃する作業、すなわち、遊技盤を清掃する作業がより容易となる。
【0023】
請求項5に記載の本発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明の構成に加えて、第1の板状部材および第2の板状部材の何れか一方の板状部材には、他方の板状部材を係止する係止部(係止板43)が設けられ、他方の板状部材は、係止部に係止されることによって一方の板状部材と固定され、当該係止が解除されることによって一方の板状部材に対して離反可能となることを特徴とする。
【0024】
本構成によれば、第2の板状部材は、係止部の係止を解除するのみで、第1の板状部材と離反可能となるので、第1の板状部材と第2の板状部材とを離反させる作業がより容易となり、第2の板状部材の表面側を清掃する作業、すなわち、遊技盤を清掃する作業がより容易となる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば以下の効果を奏することができる。
【0026】
すなわち、本発明によれば、遊技釘が遊技盤に植設されたままの状態においても、遊技盤の清掃が容易な遊技機を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
【0028】
(実施の形態1)
【0029】
図1は実施の形態1に係る遊技機を示す斜視図、図2は図1に示した遊技機の分解斜視図、図3は図2に示した遊技盤の拡大斜視図、図4は図3に示した遊技盤から遊技部材を取り除いた状態を示す拡大斜視図、図5は第1の板状部材および第2の板状部材からなる遊技盤の分解斜視図、図6、第1の板状部材と第2の板状部材との係止態様を示す斜視説明図、図7は第2の板状部材を第1の板状部材に係止させる順序の前段を図4に示す遊技盤のA−A方向から示す断面図、図8は第2の板状部材を第1の板状部材に係止させる順序の後段を図4に示す遊技盤のA−A方向から示す断面図、図9は第1の板状部材に遊技釘を植設させた状態を図4に示す遊技盤のA−A方向から示す断面図、図10は第2の板状部材と第1の板状部材との係止を解除させる順序を図4に示す遊技盤のA−A方向から示す断面図、図11は第1の板状部材に遊技釘を植設させる順序を図4に示す遊技盤のB−B方向から示す断面図、図12は第2の板状部材を第1の板状部材から離反させる順序を図4に示す遊技盤のB−B方向から示す断面図である。
【0030】
図1および図2に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、遊技盤2(図2)が装着されるとともに、前面に開口3aaが形成された本体枠3aと、その本体枠3aにおける開口3aaの内部に配設される各種の部品と、遊技盤2の前面側を視認可能に被うガラス板4aが嵌め込まれたガラス扉4と、本体枠3aの後方に配置され、島設備に固定される外枠3bとから構成されている。
【0031】
なお、本体枠3aは、その一方端が、ヒンジ(図示せず)を介して外枠3bに回動可能に取り付けられるようになっており、これら本体枠3aおよび外枠3bで遊技機本体3が構成されている。そして、このような遊技機本体3の本体枠3aの前面には、スピーカ8a,8b、上述したガラス扉4、皿ユニット5、および発射ハンドル7が配設されている。
【0032】
これらガラス扉4および皿ユニット5は、その一端が遊技機本体3に回動可能に軸支されており、他端が遊技機本体3に係合するようになっている。これにより、通常、ガラス扉4は遊技盤2の前面(主面)に対面閉鎖した状態で遊技が行われる。
【0033】
本体枠3aの開口3aaの内部には、後述するように、演出画像(例えば、遊技状態に対応したアニメーションやその他の報知情報など)等を表示可能な表示領域21aを有する液晶表示装置21、スペーサ10、遊技盤2等が配設されている。なお、遊技盤2、スペーサ10、液晶表示装置21以外の各種の部品(図示せず)については、理解を容易にするために説明を省略する。
【0034】
スペーサ10は、遊技盤2の後方(背面側)に配設されるとともに、液晶表示装置(表示装置)21の前方(前面側)に配設される。つまり、スペーサ10は、遊技盤2と液晶表示装置21によって扶持される。このスペーサ10は、透光性を有した部材で形成されており、中央に大きな貫通孔10aが設けられている。そして、スペーサ10は、貫通孔10aに、遊技に関する所定の情報を報知する電飾ユニット26等が納められるような厚みを提供する。
【0035】
また、スペーサ10の背面には、上述した液晶表示装置21が配置されている。なお、液晶表示装置21の表示領域21aは、所定の演出画像(例えば、装飾図柄が変動表示する演出画像等)を表示する領域である。
【0036】
また、遊技盤2およびスペーサ10が透光性を有した部材で形成された本実施の形態では、液晶表示装置21の表示領域21aが遊技盤2およびスペーサ10を通して視認可能に配置されている。ここで、液晶表示装置21にかえて、例えばCRT(陰極線管)あるいはプラズマディスプレイ等を用いることもできる。
【0037】
ガラス扉4の下方には、図1に示すように皿ユニット5が配置されている。皿ユニット5の上部に、払い出された遊技球および遊技領域2aに打ち込まれる遊技球が貯留される上皿5aが配置されているとともに、皿ユニット5の下部に、払い出しにより上皿5aからオーバーフローした遊技球が貯留される下皿5bが配置されている。また、上皿5aの所定の位置に、遊技終了時などにおいて上皿5aに貯留された遊技球を下皿5bに移動させて取り出す場合に操作されるシャッタレバー8が設けられている。
【0038】
下皿5bの右側には、ガイドレール6を介して遊技領域2aへ遊技球を発射する際に回動操作される発射ハンドル7が設けられている。発射ハンドル7には遊技球の発射を停止するストップボタン(図示せず)が設けられている。
【0039】
そして、遊技者が上記発射ハンドル7を回動して打ち出し操作をすることにより、上皿5a中の遊技球が、発射球供給装置(図示せず)により本体枠3aの背面に配設された発射装置(図示せず)に供給されて、当該発射装置によりガイドレール6に沿って遊技領域2aに発射される。
【0040】
なお、ガラス扉4の上部の左右には、スピーカ8a,8bがそれぞれ配置されている。
【0041】
遊技盤2は、第1の板状部材40と、当該第1の板状部材40の前面側に配置される第2の板状部材50とから構成されており(図3乃至図5)、これら第1の板状部材40および第2の板状部材50は、光を透過する透光性を有する板形状の樹脂(透光性を有する部材)によって形成されている。この透光性を有する部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。
【0042】
第1の板状部材40は、遊技盤2における土台部分を形成する板状の部材であり、その前面側の中央に、後述する第2の板状部材50を嵌め込むことが可能な円盤状の陥没穴40aを有している(図5参照)。
【0043】
この陥没穴40aの周囲には、後述する発射ハンドル7の回動操作によって発射された遊技球を当該遊技領域2aに誘導するガイドレール6が配置されており、そして、陥没穴40aには、遊技釘80が植設される植設穴41が多数形成されている。さらに、陥没穴40aの上部および下部には、それぞれ陥没穴40aに嵌め込まれた第2の板状部材50を係止させるための係止板(係止部)43,44(後述)が配置されている。
【0044】
第2の板状部材50は、円盤状を呈しており、第1の板状部材40に形成された陥没穴40aに嵌め込まれることによって、第1の板状部材40の前面側に、当該第1の板状部材40と対向して配置される(図5、図11参照)。
【0045】
また、第2の板状部材50は、第1の板状部材50に植設された遊技釘80の位置、すなわち、上記植設穴41と対向する位置に、第2の板状部材50の表面50a側から裏面50b側へと貫通する貫通孔51が形成されている(図5参照)。
【0046】
この貫通孔51は、遊技釘80の胴部81の径よりも大きく当該遊技釘80の頭部82の径よりも小さな径からなっており、遊技釘80は、この貫通孔51を介して、植設穴41に植設される(図9および図11参照)。
【0047】
さらに、第2の板状部材50の裏面50b側において、第1の板状部材40における係止板43,44にそれぞれ対向する位置には、当該係止板43,44に係止されるばねピン55(後述)がそれぞれ配置されている。
【0048】
また、第2の板状部材50は、第1の板状部材40に配置されたガイドレール6(図3乃至図5)に区画された遊技領域2a内に配置されている。遊技領域2aは、発射ハンドル7の回動操作によって発射された遊技球の転勤流下が可能な領域である。
【0049】
遊技領域2aは、図2乃至図5に示すように、ガイドレール6に区画されており、風車などの障害物(図示せず)や、誘導部材13,17、一般入賞装置12、始動入賞装置14、大入賞装置15、アウト口16などの遊技部材や、多数の遊技釘80が配置されている。
【0050】
ここで、一般入賞装置12は、遊技球が入賞すると所定の数の遊技球が払い戻される装置、大入賞装置15は、電飾ユニット26における特別図柄や液晶表示装置21における装飾図柄が、それぞれ予め設定された態様で停止し、そして、これに伴い特別遊技状態に移行した場合に開放状態となる装置である。
【0051】
始動入賞装置14は、遊技球を受け入れる受け入れ口を有しており、遊技球を受け入れ易い状態と、遊技球を受け入れ難い状態との間で切換可能な開閉機構を備えた装置である。この始動入賞装置14は、通常の状態では遊技球を受け入れ難い状態となっており、所定の条件が成立した場合(例えば、電飾ユニット26における普通図柄が、「当り」を意味する態様で停止した場合)に、所定時間(例えば、0.3秒間)だけ開いて遊技球を受け入れ易い状態に切り換えられる。
【0052】
また、始動入賞装置14は、受け入れ口に遊技球が受け入れられる(入賞する)と電飾ユニット26における特別図柄や、液晶表示装置21における装飾図柄が、それぞれ変動および停止する契機となる装置である。さらに、始動入賞装置14に遊技球が入賞すると所定の数の遊技球が払い戻されるようになっている。
【0053】
誘導部材13および誘導部材17は、遊技球の流下方向を大きく変化させるものである。そして、誘導部材13は、遊技球が流下可能な遊技領域2aの上方に設けられ、遊技盤2に対して直角に立設された壁体によって構成されている。また、誘導部材17は、遊技領域2aの下方に設けられ、遊技盤2の面に対して直角に立設された壁体によって構成されている。
【0054】
一般入賞装置12、大入賞装置15、始動入賞装置14、誘導部材13,17は、それぞれ第2の板状部材50に形成された図示しない取付孔に着脱可能に嵌め込まれて取り付けられている。なお、一般入賞装置12、大入賞装置15、始動入賞装置14、誘導部材13,17は、ねじ止めされることによって、第2の板状部材50に固定されてもよい。
【0055】
アウト口16は、第1の板状部材40において、遊技領域2aの最下位置付近に位置するように設けられ、当該最下位置付近に流下してきた遊技球が入球するようになっている。
【0056】
すなわち、アウト口16は、一般入賞装置12、大入賞装置15、始動入賞装置14の何れにも入賞しなかった遊技球が流入して回収される装置である。
【0057】
次に、上述した第1の板状部材40に第2の板状部材50を係止させる技術について、図6乃至図8を用いて説明する。
【0058】
図6は、係止板43と、当該係止板43に係止されるばねピン53の係止態様を示している。なお、係止板44は、係止板43と同様の構成となっているため、説明を省略する。
【0059】
図6に示すように、係止板43は、陥没穴40aから突出して設けられており、その表面43a側には、相互に平行になった2つの溝A,Bと、各溝の両端同士を相互に連結するとともに、同方向(第1の板状部材40方向)にV字型に屈曲した溝C,Dからなる溝カム43aaが形成されている。
【0060】
ばねピン53は、第2の板状部材50の裏面50b側に配置された載置台54の上面から突出して配置されており、第1の板状部材40方向に屈曲自在に延びたばね部53bと、当該ばね部53bの先端から下方に突出した突起53aとを有している(図6乃至図10参照)。
【0061】
この突起53aの先端は、第2の板状部材50が第1の板状部材40の陥没穴40aに嵌め込まれた際に、上記溝カム43aaに挿入されるようになっており、この突起53aの先端が、溝Cの中心部(溝Eの位置)に到達した場合には、第2の板状部材50が第1の板状部材40に係止されて固定される。
【0062】
ここで、第2の板状部材50が第1の板状部材40の陥没穴40aに嵌め込まれる際に、ばねピン53における突起53aの先端が、溝カム43aaに挿入されるまでの順序について説明する。
【0063】
まず、図7(a),(b)に示すように、第2の板状部材50を、その裏面50b側から第1の板状部材40の陥没穴40aに嵌め込む。なお、突起53aは、上方に向けて傾斜して形成されており、当該突起53aが係止板43に当接した状態で係止板43方向への外力が加えられた場合には、当該突起53aが、上方に摺り動いて係止板43の表面43aへと乗り上がる(図7(b)参照)。そして、突起53aは、第2の板状部材50がさらに第1の板状部材40に接近することにより、溝カム43aaに挿入される。
【0064】
次に、突起53aが溝カム43aaに挿入されたばねピン53を、係止板43に係止させるまでの順序について説明する。
【0065】
まず、図8(a)に示すように、第2の板状部材50を、溝カム43aaに挿入された突起53aが当該溝カム43aaの端部に当接するまで、第1の板状部材40方向に押下する。この場合、溝カム43aaに挿入された突起53aは、溝Aもしくは溝Bを、第1の板状部材40方向へと摺動して、溝Aもしくは溝Bのうち、第1の板状部材40側の端部に到達する。
【0066】
そして、この状態で、第2の板状部材50の押下を終了させると、溝Aもしくは溝Bの端部に位置する突起53aは、V字型に屈曲した溝Cを摺動して溝Eに到達する。これにより第2の板状部材50が、第1の板状部材40に係止されて固定される(図8(b)参照)。
【0067】
遊技釘80は、図9および図11(b),(c)に示すように、第2の板状部材50における貫通孔51を介して、植設穴41に植設される。
【0068】
この場合、遊技釘80は、頭部82が第2の板状部材50における第1の板状部材40と反対側(すなわち、遊技領域2a側)に突出するとともに、胴部81の先端部分が第2の板状部材50の貫通孔51を貫通して第1の板状部材40に植設される。
【0069】
次に、係止板43に係止されたばねピン53の係止を解除する順序について説明する。
【0070】
まず、図10(a)に示すように、第2の板状部材50を、溝カム43aaに挿入された突起53aが当該溝カム43aaの端部に当接するまで、第1の板状部材40方向に押下する。この場合、溝Eに位置する突起53aは、V字型の溝Cの左側もしくは右側を、第1の板状部材40方向へと摺動して、溝Aもしくは溝Bのうち、第1の板状部材40側の端部に到達する。
【0071】
そして、この状態で、第2の板状部材50の押下を終了させると、溝Aもしくは溝Bの端部に位置する突起53aは、溝Aもしくは溝Bを、第1板状部材40とは反対方向に摺動して溝Dに到達する。これにより第2の板状部材50と第1の板状部材40との係止が解除され、第2の板状部材50が第1の板状部材40から離反する(図10(b)および図12参照)。
【0072】
この場合、第2の板状部材50は、図10(b)および図12に示すように、その表面50a側が、遊技釘80の頭部82と当接する位置にまで移動する。
【0073】
これによれば、第2の板状部材50を介して第1の板状部材40に植設された遊技釘80のうち、第2の板状部材50から突出する部分を少なくすることができるので、遊技盤2を清掃する際に邪魔になっていた遊技釘80の突出部分を少なくすることができ、遊技釘80が遊技盤2に植設されたままの状態においても、第2の板状部材50の表面50a側をブラシ100(図12(b))等で清掃する作業、すなわち、遊技盤2を清掃する作業が容易となる。
【0074】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これは本発明を具体的に例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。
【0075】
例えば、本実施の形態においては、陥没穴40aの上部および下部に、係止板43,44がそれぞれ配置されており、第2の板状部材50は、当該係止板43,44に係止されるようになっていたが、係止板の位置および数はこれに限られない。例えば、3つ以上の係止板が配置されるようになっていてもよいし、当該係止板が陥没穴40aの外部に配置されるようになっていてもよい。
【0076】
また、本実施の形態における第2の板状部材50は、溝カム43aaを有する係止板に係止される構造であったが、この係止構造に限られず、例えば、マグネットにより係止される構造であってもよい。
【0077】
さらに、本実施の形態においては、第1の板状部材40に、第2の板状部材50を係止させるための係止板(係止部)43,44が配置されていたが、これに限られず、当該係止板43,44は、第2の板状部材50に配置されるようになっていてもよい。この場合、第1の板状部材40が、第2の板状部材50に係止される。
【0078】
以上説明したように、本実施の形態によれば、遊技釘80は、頭部82が第2の板状部材50における第1の板状部材40と反対側に突出するとともに、胴部81が第2の板状部材50の貫通孔51を貫通して第1の板状部材40に植設されるようになっているので、たとえば、第2の板状部材50を、第1の板状部材40とは反対方向に移動させることによって、第2の板状部材50を介して第1の板状部材40に植設された遊技釘80のうち、第2の板状部材50から突出する部分を少なくすることができる。
【0079】
これによれば、遊技盤2を清掃する際に邪魔になっていた遊技釘80の突出部分を少なくすることができるので、遊技釘80が遊技盤2に植設されたままの状態においても、第2の板状部材50の表面50a側を清掃する作業、すなわち、遊技盤2を清掃する作業が容易となる。
【0080】
また、第2の板状部材50における貫通孔51は、遊技釘80の頭部82の径よりも小さな径であるため、当該頭部82によって第2の板状部材50の移動が規制される。これにより、第2の板状部材50を、第1の板状部材40とは反対方向に移動させた場合において、当該第2の板状部材50が、遊技釘80から外れてしまう虞を防ぐことができる。
【0081】
また、本実施の形態によれば、第2の板状部材50は、遊技釘80の頭部82と当接する位置にまで第1の板状部材40と離反可能であるため、当該第2の板状部材40を、遊技釘80の頭部82まで、すなわち、遊技釘80の突出部分がギリギリまで減少する位置まで移動させることが可能となる。
【0082】
これによれば、遊技盤2を清掃する際に邪魔になっていた遊技釘80の突出部分をより少なくすることができるので、遊技釘80が遊技盤2に植設されたままの状態においても、第2の板状部材50の表面50a側を清掃する作業、すなわち、遊技盤2を清掃する作業がより容易となる。
【0083】
さらに、本実施の形態によれば、第2の板状部材50は、ガイドレール6に区画された遊技領域2a内に配置されているので、第1の板状部材40の表面側全域を覆うように配置されている場合に比べて、清掃する面積を少なくすることができ、第2の板状部材50の清掃をより容易に行うことができる。
【0084】
また、清掃される第2の板状部材50は、汚れが付着し易い遊技領域2a内に配置されているので、当該第2の板状部材50を清掃することで、汚れが付着し易い遊技領域2a内を効率的に清掃することが可能となる。
【0085】
さらに、本発明によれば、第2の板状部材50が、第1の板状部材40の表面側全域を覆うように配置されている場合に必要な端部固定部材、すなわち、第1の板状部材40の端部と第2の板状部材50の端部とを固定する部材を備える必要がない。
【0086】
これによれば、当該端部固定部材を配置するスペースを節約することができるとともに、遊技盤2の清掃の際に、当該端部固定部材の固定を解除することなく、第1の板状部材40と第2の板状部材50とを離反させることができるので、第2の板状部材50の表面50a側を清掃する作業、すなわち、遊技盤2を清掃する作業がより容易となる。
【0087】
また、本実施の形態によれば、第2の板状部材50は、係止板(係止部)43の係止を解除するのみで、第1の板状部材40と離反可能となるので、第1の板状部材40と第2の板状部材50とを離反させる作業がより容易となり、第2の板状部材50の表面50a側を清掃する作業、すなわち、遊技盤2を清掃する作業がより容易となる。
【0088】
(実施の形態2)
【0089】
本実施の形態のパチンコ遊技機1は、実施の形態1の機能の一部に変更を加え、以下に示す機能を有する。
【0090】
本実施の形態における第2の板状部材60は、第1の板状部材40と第2の板状部材60との係止を解除させた場合に遊技釘80の頭部82と当接する位置、すなわち、表面50a側における貫通孔51の周囲に、当該頭部82を収容可能な凹部110が形成されている(図13(a)参照)。
【0091】
このような本実施の形態によれば、第2の板状部材60には、遊技釘80の頭部82が当接する位置に、当該頭部82を収容可能な凹部110が形成されているので、当該第2の板状部材60を、第1の板状部材40との係止を解除させて遊技釘80の頭部82に当接するまで移動させた場合、遊技釘80の頭部82が当該凹部110に収容される(図13(b)参照)。
【0092】
これによれば、遊技釘80の突出部分をほぼ無くすことができるので、遊技釘80が遊技盤20に植設されたままの状態においても、第2の板状部材60の表面50a側をブラシ100(図13(c))等で清掃する作業、すなわち、遊技盤20を清掃する作業がより容易となる。
【産業上の利用可能性】
【0093】
以上の説明においては、本発明をパチンコ遊技機本体が遊技台に取り付けられた遊技機に適用した場合が説明されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチスロ機、雀球、スマートボールあるいはゲームセンターに設置された各種ゲーム機など、種々の遊技機に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】実施の形態1に係る遊技機を示す斜視図である。
【図2】図1に示した遊技機の分解斜視図である。
【図3】図2に示した遊技盤の拡大斜視図である。
【図4】図3に示した遊技盤から遊技部材を取り除いた状態を示す拡大斜視図である。
【図5】第1の板状部材および第2の板状部材からなる遊技盤の分解斜視図である。
【図6】第1の板状部材と第2の板状部材との係止態様を示す斜視説明図である。
【図7】第2の板状部材を第1の板状部材に係止させる順序の前段を図4に示す遊技盤のA−A方向から示す断面図である。
【図8】第2の板状部材を第1の板状部材に係止させる順序の後段を図4に示す遊技盤のA−A方向から示す断面図である。
【図9】第1の板状部材に遊技釘を植設させた状態を図4に示す遊技盤のA−A方向から示す断面図である。
【図10】第2の板状部材と第1の板状部材との係止を解除させる順序を図4に示す遊技盤のA−A方向から示す断面図である。
【図11】第1の板状部材に遊技釘を植設させる順序を図4に示す遊技盤のB−B方向から示す断面図である。
【図12】第2の板状部材を第1の板状部材から離反させる順序を図4に示す遊技盤のB−B方向から示す断面図である。
【図13】実施の形態2に係る第2の板状部材を第1の板状部材から離反させる順序を示す断面図である。
【符号の説明】
【0095】
1 パチンコ遊技機(遊技機)
2,20 遊技盤
2a 遊技領域
3 遊技機本体
3a 本体枠
3aa 開口
3b ベース枠
4 ガラス扉
4a ガラス板
5 皿ユニット
5a 上皿
5b 下皿
6 ガイドレール
7 発射ハンドル
8 シャッタレバー
8a,8b スピーカ
10 スペーサ
10a 貫通孔
12 一般入賞装置
14 始動入賞装置
15 大入賞装置
16 アウト口
13,17 誘導部材
21 液晶表示装置
21a 表示領域
26 電飾ユニット
40 第1の板状部材
40a 陥没穴
41 植設穴
43,44 係止板(係止部)
43a 表面
43aa 溝カム
50,60 第2の板状部材
50a 表面
50b 裏面
51 貫通孔
53 ばねピン
53a 突起
53b ばね部
54 載置台
80 遊技釘
81 胴部
82 頭部
100 ブラシ
110 凹部
【出願人】 【識別番号】598098526
【氏名又は名称】アルゼ株式会社
【出願日】 平成18年8月11日(2006.8.11)
【代理人】 【識別番号】100101971
【弁理士】
【氏名又は名称】大畑 敏朗


【公開番号】 特開2008−43410(P2008−43410A)
【公開日】 平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願番号】 特願2006−219750(P2006−219750)