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【発明の名称】 遊技機
【発明者】 【氏名】久保 慶太

【要約】 【課題】左右一対の可動翼片が逆ハ字形に外側方に拡開する傾動位置に変換された状態において、一方の入口から入った遊技球が他方の入口から飛び出すことを確実に防止し得る可変入賞装置を備えた遊技機を提供する。

【構成】入球孔14の上部右側方位置及び/又は上部左側方位置に、常時は自重により垂下し、かつ遊技球の衝突により前記入球孔14側にのみ回動可能な球飛び出し防止部材30を配設し、該球飛び出し防止部材30の下端部と、傾動位置に変換されて前記球飛び出し防止部材30に下方で対向する可動翼片15の球受け面26との間隔Sを、遊技球の直径寸法より狭くなるように設定した。これにより、一方の入口27a(または入口27b)から流入した遊技球が他方の入口27b(または入口27a)の球飛び出し防止部材30に内方から衝突すると遊技球が跳ね返されて通過が阻止される。また、球飛び出し防止部材30の下端部と、下方で対向する可動翼片15の球受け面26との間から遊技球が外に飛び出すことがない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入球孔の左右両側で、基部が支軸によって回動可能に軸支された左右一対の可動翼片が、起立位置と、逆ハ字形に外側方に拡開する傾動位置とに変換制御され、その傾動位置で各可動翼片の球受け面によって、前記入球孔に遊技球を案内する可変入賞装置を備えた遊技機において、
前記入球孔の上部右側方位置及び/又は上部左側方位置に、常時は自重により垂下し、かつ遊技球の衝突により前記入球孔側にのみ回動可能な球飛び出し防止部材を備え、該球飛び出し防止部材の下端部と、傾動位置に変換されて前記球飛び出し防止部材に下方で対向する可動翼片の球受け面との間隔が、遊技球の直径寸法より狭くなるように設定されていることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記球飛び出し防止部材が、上部を支軸で支持して垂下され、かつ前後方向に延在する薄肉状の垂下板片であることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記球飛び出し防止部材が、上部を支軸で支持して垂下され、かつ前後方向に延在する一側面が前記入球孔に向かって傾倒する案内斜面となっている垂下片であることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、入球孔の左右両側で、基部が支軸によって回動可能に軸支された左右一対の可動翼片が、起立位置と、逆ハ字形に外側方に拡開する傾動位置とに変換制御される可変入賞装置を備えた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機の遊技盤面に配設される可変入賞装置aにあって、図9に示すように、入球孔bの左右両側で、基部が支軸c,cによって回動可能に軸支された左右一対の可動翼片d,dを、上方に立ち上がる起立位置と、逆ハ字形に外側方に拡開する傾動位置とに変換制御するように構成したものが知られている。
【0003】
かかる可変入賞装置aにあっては、図9に示すように、可動翼片d,dが逆ハ字形に外側方に拡開する傾動位置に変換された状態において、一方の入口eから遊技球が勢いよく入った場合に、その遊技球が中央の入球孔bに流入することなく、他方の入口fから飛び出してしまうという問題点があった。
【0004】
上記のような問題点を解消することを目的として、可動翼片の略前面を覆う意匠板の裏面中央に断面三角形状の突条(若しくは突起部)を上下方向に固定的に設ける一方、遊技球が通過するゲートを上部に備え、かつ可動翼片と意匠板とが前面側に配設される取付板の前面に、前記ゲートの左右側部から夫々下方に延びる断面三角形状の突条を固定的に設け、可動翼片の傾動中に左右何れか一方の入口から入った遊技球が、前記意匠板の突条または取付板の突条に当接することにより、他方の入口から飛び出さないように構成したものが提案されている(特許文献1参照)。ここで、前記意匠板の突条の頂点と、取付板の突条の頂点との間隔は、遊技球の直径寸法より大きく設定されている。
【特許文献1】特開2005−334207号公報(図3,段落番号[0015])
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記特許文献1に記載されている先行技術にあっては、意匠板の突条の頂点と、取付板の突条の頂点との間隔が、遊技球の直径寸法より大きく設定されているので、可動翼片の傾動中に左右何れか一方の入口から入った遊技球が、何れの突条にも当接しないで、他方の入口から飛び出してしまう場合もある。このため、遊技球の飛び出しを確実に防止し得るものではなかった。
【0006】
また、各突条が上下方向に延在する断面三角形状であるため、可動翼片の傾動中に左右何れか一方の入口から入った遊技球が、何れかの突条に当接した場合にあっても、上下方向に延在する断面三角形状の突条の斜面によって遊技球が、斜め前方または斜め後方に方向転換され、遊技球の勢いが強いと、その方向転換を繰り返しながら他方の入口から飛び出す可能性もあった。
【0007】
本発明は、かかる問題点を解消し、遊技球の飛び出しを確実に防止し得る可変入賞装置を備えた遊技機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、入球孔の左右両側で、基部が支軸によって回動可能に軸支された左右一対の可動翼片が、起立位置と、逆ハ字形に外側方に拡開する傾動位置とに変換制御され、その傾動位置で各可動翼片の球受け面によって、前記入球孔に遊技球を案内する可変入賞装置を備えた遊技機において、前記入球孔の上部右側方位置及び/又は上部左側方位置に、常時は自重により垂下し、かつ遊技球の衝突により前記入球孔側にのみ回動可能な球飛び出し防止部材を備え、該球飛び出し防止部材の下端部と、傾動位置に変換されて前記球飛び出し防止部材に下方で対向する可動翼片の球受け面との間隔が、遊技球の直径寸法より狭くなるように設定されていることを特徴とする遊技機である。
【0009】
ここで、前記球飛び出し防止部材を入球孔側にのみ回動可能とするには、該球飛び出し防止部材に当接して、その垂下状態から外方向(入球孔側と反対の方向)への回動を規制する当接壁面若しくは突起等からなる適宜の回動規制手段を適用することによって容易になし得るものであり、その回動規制手段は特に限定されない。
【0010】
また、球飛び出し防止部材を、入球孔の上部右側方位置または上部左側方位置の何れか一方に配設する構成は、遊技領域の右側または左側の何れか一方を遊技球が流下し易くなるように構成された遊技機に適用され得る。
【0011】
かかる構成の遊技機にあって、前記球飛び出し防止部材が、上部を支軸で支持して垂下され、かつ前後方向に延在する薄肉状の垂下板片である構成が提案される。
【0012】
また、前記球飛び出し防止部材が、上部を支軸で支持して垂下され、かつ前後方向に延在する一側面が前記入球孔に向かって傾倒する案内斜面となっている垂下片である構成が提案される。ここで、該垂下片の案内斜面は、入球孔に向けて遊技球を跳ね返す案内作用を生じる傾斜面として形成され得る。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、上述したように、入球孔の上部右側方位置及び/又は上部左側方位置に、常時は自重により垂下し、かつ遊技球の衝突により前記入球孔側にのみ回動可能な球飛び出し防止部材を備え、該球飛び出し防止部材の下端部と、傾動位置に変換されて前記球飛び出し防止部材に下方で対向する可動翼片の球受け面との間隔が、遊技球の直径寸法より狭くなるように設定されているので、入球孔の上部右側方位置及び上部左側方位置に球飛び出し防止部材を夫々配設した場合にあっては、左右の可動翼片の傾動位置への変換によって開放される左右何れか一方の入口から遊技球が流入する場合に、当該入口を開放する可動翼片上に位置する一方の球飛び出し防止部材が遊技球の衝突により入球孔側に回動することにより、その遊技球を容易に流入させることができる。そして、流入した該遊技球の勢いが強く、他方の球飛び出し防止部材に内方から衝突すると、該球飛び出し防止部材が外方向には回動しないため、遊技球が跳ね返されて通過が阻止される。また、球飛び出し防止部材の下端部と、該下端部の下方で該下端部に対向する可動翼片の球受け面との間隔が、遊技球の直径寸法より狭くなるように設定されているため、球飛び出し防止部材の下端部と、傾動位置に変換された可動翼片の球受け面との間から遊技球が外に飛び出すことがない。これにより、遊技球の飛び出しを確実に防止することができる。
【0014】
また、入球孔の上部右側方位置または上部左側方位置の何れか一方に球飛び出し防止部材を配設した場合にあっては、左右の可動翼片が傾動位置に変換された状態において、球飛び出し防止部材が配設されていない側の入口から流入した遊技球が他方の入口に配設されている球飛び出し防止部材に内方から衝突すると、該球飛び出し防止部材が外方向には回動しないため、遊技球が跳ね返されて通過が阻止される。また、球飛び出し防止部材の下端部と、該下端部の下方で該下端部に対向する可動翼片の球受け面との間隔が、遊技球の直径寸法より狭くなるように設定されているため、球飛び出し防止部材の下端部と、傾動位置に変換された可動翼片の球受け面との間から遊技球が外に飛び出すことがない。これにより、遊技球の飛び出しを確実に防止することができる。
【0015】
また、前記球飛び出し防止部材が、上部を支軸で支持して垂下され、かつ前後方向に延在する薄肉状の垂下板片である構成にあっては、該垂下板片の左右の垂直面に遊技球が衝突することにより、外方からの衝突時における球飛び出し防止部材の回動作用と、内方からの衝突時における遊技球の跳ね返し作用を良好に行わせることができる。
【0016】
一方、前記球飛び出し防止部材が、上部を支軸で支持して垂下され、かつ前後方向に延在する一側面が前記入球孔に向かって傾倒する案内斜面となっている垂下片である構成にあっては、該案内斜面に遊技球が衝突することにより、該遊技球が入球孔に向けて跳ね返される案内作用が得られ、これによって遊技球を入球孔に迅速に流入させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、本発明を適用した遊技機の遊技盤1を示す。該遊技盤1には、その遊技盤面2上に略円形の誘導レール3で囲繞された遊技領域4が設けられており、該遊技領域4の略中央にセンターケース5が配設されている。このセンターケース5には、液晶表示器からなる図柄表示装置6が組み付けられており、該図柄表示装置6の表示画面7には、三つの特別図柄A,B,Cが変動表示される。また、表示画面7の一部領域には、普通図柄表示部9が設けられており、該普通図柄表示部9には右図柄と左図柄とからなる二つの普通図柄E1 ,E2 が変動表示される。この普通図柄E1 ,E2 は、「7」と「−」の二種類の図柄で構成されており、右図柄及び左図柄がともに「7」で停止する当り図柄態様が確定表示された場合には、後述する可変入賞装置13の可動翼片15,15が開閉駆動される。尚、前記図柄表示装置6としてはCRT表示器等を用いることも可能である。
【0018】
一方、センターケース5の左側には、普通図柄始動ゲート(普通図柄始動領域)12が配設されており、遊技球の通過により、この普通図柄始動ゲート12が具備する普通図柄始動スイッチ(図示省略)から遊技球検出信号が発生すると、前記普通図柄表示部9の普通図柄E1 ,E2 が変動し、所定時間経過後に停止して種々の組み合わせの図柄態様が表示されることとなる。
【0019】
また、センターケース5の直下位置には、左右一対の可動翼片15,15を備えた可変入賞装置13が配設されている。そして、前記普通図柄表示部9の表示結果が所定の当り図柄態様の場合には、ソレノイド(図示省略)を駆動源とする可動翼片15,15が所定時間、外側方に拡開されて、内部の第一入球孔14(図2参照)に遊技球が入り易い状態となる。また、可変入賞装置13は、中央上部に第二入球孔16(図2参照)を備えており、該第二入球孔16には、可動翼片15,15の開閉に関係なく遊技球が流入可能となっている。この第二入球孔16または前記第一入球孔14への遊技球の入賞により、第一入球孔14及び第二入球孔16が夫々具備する特別図柄始動スイッチ(図示省略)から遊技球検出信号が発生すると、前記図柄表示装置6の表示画面7に特別図柄A,B,Cを変動表示する図柄生成行程が実行されることとなる。この可変入賞装置13は本発明の要部にかかるものであり、詳しくは後述する。尚、第一入球孔14または第二入球孔16に入賞した遊技球を、上記のように夫々異なる特別図柄始動スイッチ(図示省略)で検出することにより、入賞時に払い出す賞球数に差を設けることが可能となる。
【0020】
さらに、可変入賞装置13の下方には、内部に特定領域と一般領域とを有する入賞口20を備え、かつ、横長矩形状の開閉扉21を図示しないソレノイド等の駆動源によって前後方向に回動駆動することにより、入賞口20を開放状態と閉鎖状態とに変換する変動入賞装置22が配設されている。そして、前記図柄表示装置6の表示画面7に変動表示される特別図柄A,B,Cが、所定の組み合わせの当り図柄態様で確定表示された場合に大当たりとしての特別遊技作動が実行され、開閉扉21が所定の開閉態様で開閉駆動されることとなる。
【0021】
尚、図1に示す遊技機の遊技盤1は、遊技領域4の上部に打ち出された殆どの遊技球がセンターケース5の左側領域を通って流下するように構成されている。
【0022】
次に、本発明の要部である可変入賞装置13の第一実施例を、図2〜図4に基づいて説明する。
可変入賞装置13は、遊技盤面2に取り付けられるベース板23を備えており、該ベース板23の中央下部には第一入球孔14(図4参照)が形成されている。ベース板23には、図2,図3に示すように、その前面側に前壁部24aと略円弧状の下部周壁部24bとを備えたカバー体24が配設されており、該カバー体24の前壁部24aと下部周壁部24bとによってベース板23の前方及び下半部分が覆われている。また、ベース板23の中央上部には、カバー体24の上方を覆う遮蔽部材17が配設されており、該遮蔽部材17には上方に向けて開口する第二入球孔16が形成されている。
【0023】
前記カバー体24の下部周壁部24bは、その内底面が左右両側から中央に向けて下方傾斜し、かつ後方の第一入球孔14に向けて下方傾斜する球案内面18となっており、拡開した可動翼片15,15によって受け止めた遊技球を前記球案内面18の案内作用を介して第一入球孔14に流入させる。このように、第一入球孔14は、前記球案内面18と連通して設けられているが、本発明の入球孔としての第一入球孔14は、前方に向かって開口され且つ可動翼片15,15で受け止めた遊技球を受け入れて後方の遊技機内部に誘導する構成であればよい。
【0024】
第一入球孔14の左右両側には、ベース板23に前方突成した支軸25,25(図4参照)によって基部が回動可能に軸支された左右一対の可動翼片15,15が配設されており、該可動翼片15,15が、ソレノイド(図示省略)を駆動源として、逆ハ字形に外側方に拡開する傾動位置(図2参照)と、上方に立ち上がる起立位置(図示省略)とに変換されるようになっている。そして、左右の可動翼片15,15の傾動位置への変換によって遊技球の入口27a,27b(図4参照)が開放されるようになっている。
【0025】
また、起立位置で対向する可動翼片15,15の内側面は、傾動位置で遊技球を受け止める球受け面26,26(図4参照)となっており、該球受け面26,26によって受け止めた遊技球を第一入球孔14に案内し得るようになっている。
【0026】
また、図2,図3に示すように、ベース板23の背面側には流路部材28が配設されている。該流路部材28は、第二入球孔16に流入した遊技球を後方に導く球流路29と、第一入球孔14に流入した遊技球を後方に導く球流路(図示省略)とを備えている。
【0027】
第一入球孔14の上部の左右側方位置には球飛び出し防止部材30,30が夫々配設されている。該球飛び出し防止部材30,30は、図3に示すように、夫々前後方向に延在する薄肉状の垂下板片31と、該垂下板片31の上部を支持する支軸32とからなり、該支軸32の前端部に一体形成された垂下板片31が支軸32から垂下されている。各球飛び出し防止部材30,30は、その支軸32,32が流路部材28(図3参照)に形成された前後方向の軸受け孔33,33に回動可能に挿通されており、流路部材28の後壁から突出する後端部に嵌着されるOリング34,34によって前方への抜け出しが防止されている。これにより、球飛び出し防止部材30,30は、図2に示すように、その配設位置で、常時は垂下板片31,31の自重により垂下状態に保持されている。また、ベース板23には、両垂下板片31,31の垂下状態でその後部外側面が夫々当接する当接壁面35,35を左右両側に備えた横長矩形状の作動凹部36(図3参照)が開口されており、該作動凹部36の当接壁面35,35によって球飛び出し防止部材30,30の垂下状態から外側方向(第一入球孔14側と反対側の方向)への回動を規制する回動規制手段が構成されている。そして、この回動規制手段によって、垂下状態にある左側の球飛び出し防止部材30は、支軸32を中心とする時計回り方向の回動が規制される一方、垂下状態にある右側の球飛び出し防止部材30は、支軸32を中心とする反時計回り方向の回動が規制されている。これにより、球飛び出し防止部材30,30は、遊技球の衝突時に第一入球孔14側にのみ、即ち内側方向にのみ回動するようになっている。
【0028】
また、球飛び出し防止部材30,30の下端部、即ち垂下板片31,31の下端部と、傾動位置に変換されて球飛び出し防止部材30,30に対して該球飛び出し防止部材30,30の下方で対向する可動翼片15,15の球受け面26,26との間隔Sが、図4(B)に示すように、遊技球の直径寸法より狭くなるように設定されている。
【0029】
かかる構成にあって、図4(A)に示すように、左右の可動翼片15,15の傾動位置への変換によって開放される左右何れか一方の入口27a,27b(図4(A)に図示した例では左側の入口27a)から遊技球が流入する場合に、当該入口27aを開放する可動翼片15上に位置する一方の球飛び出し防止部材30の垂下板片31が遊技球の衝突により第一入球孔14側に回動することにより、その遊技球を容易に流入させることができる。そして、流入した該遊技球の勢いが強く、図4(B)に示すように、他方の球飛び出し防止部材30の垂下板片31に内方から衝突すると、該球飛び出し防止部材30が外方向には回動しないため、遊技球が跳ね返されて通過が阻止される。また、球飛び出し防止部材30の下端部と、該下端部に下方で対向する可動翼片15の球受け面26との間隔Sが、遊技球の直径寸法より狭くなるように設定されているため、球飛び出し防止部材30の下端部と、傾動位置に変換された可動翼片15の球受け面26との間から遊技球が外に飛び出すことがない。これにより、遊技球の飛び出しを確実に防止することができる。
【0030】
また、前記球飛び出し防止部材30が、上部を支軸32で支持して垂下され、かつ前後方向に延在する薄肉状の垂下板片31であるので、該垂下板片31の左右の垂直面に遊技球が衝突することにより、外方からの衝突時における球飛び出し防止部材30の回動作用と、内方からの衝突時における遊技球の跳ね返し作用を良好に行わせることができる。
【0031】
図5は、第一実施例の変形実施例を示し、この変形実施例は、球飛び出し防止部材30を第一入球孔14の上部の右側方位置にのみ配設したものである。上述したように、遊技領域4の上部に打ち出された殆どの遊技球がセンターケース5の左側領域を通って流下するように構成された遊技盤1(図1参照)にあっては、可変入賞装置13の左側の入口27aから遊技球が流入する場合が多いため、右側の入口27bから遊技球が飛び出す頻度が高くなる。従って、左側の入口27aからの遊技球の飛び出し防止を余り考慮する必要がなく、右側の入口27bからの飛び出しのみを防止する場合には、かかる構成が有効となる。
【0032】
尚、遊技領域4の上部に打ち出された遊技球がセンターケース5の右側領域を通って流下するように構成された遊技盤にあっては、上記とは逆に、球飛び出し防止部材30を第一入球孔14の上部の左側方位置にのみ配設することにより、左側の入口27aからの飛び出しのみを防止することが可能となる。
【0033】
図6〜図8は、第二実施例を示す。この第二実施例は、図6に示すように、第一入球孔14の上部の左右側方位置に夫々配設される両球飛び出し防止部材30,30が、図7に示すように、夫々断面逆正三角形状を呈する垂下片37と、該垂下片37の上部を支持する支軸32とからなり、垂下片37の後面でその中央上部に偏倚した位置を支軸32の前端で支持することにより、垂下片37が支軸32から垂下されている。
【0034】
また、垂下片37には、支軸32の左右両側に対応する位置に前後方向の肉抜き孔38,38が形成されており、これによって上部を軽量にして重心を下げ、自重による垂下状態を維持するようにしている。ここで、垂下片37の前後方向に延在する一側面は、図8に示すように、第一入球孔14に向かって傾倒する案内斜面39となっており、該案内斜面39は、衝突した遊技球を第一入球孔14に向けて跳ね返す案内作用を生じる傾斜面として形成されている。
【0035】
また、図7に示すように、支軸32の後端近傍部には側方に突出する突起40が形成される一方、各支軸32,32が挿通される流路部材28の軸受け孔33,33(図3参照)には、図8に示すように、前記突起40を嵌合してその回動範囲を規定する円弧状溝41が形成されている。ここで、突起40は、垂下片37の垂下状態で円弧状溝41の一端に当接して、該垂下片37の外側方向への回動を規制する一方、円弧状溝41の他端側へは回動可能に設けられている。そして、該突起40と円弧状溝41とによって球飛び出し防止部材30,30の垂下状態から外側方向(第一入球孔14側と反対側の方向)への回動を規制する回動規制手段が構成されている。そして、この回動規制手段によって、垂下状態にある左側の球飛び出し防止部材30は、支軸32を中心とする時計回り方向の回動が規制される一方、垂下状態にある右側の球飛び出し防止部材30は、支軸32を中心とする反時計回り方向の回動が規制されている。これにより、球飛び出し防止部材30,30は、遊技球の衝突時に第一入球孔14側にのみ、即ち内側方向にのみ回動し得るようになっている。
【0036】
また、この第二実施例にあっても、図6(B)に示すように、球飛び出し防止部材30,30の下端部、即ち垂下片37,37の下端部と、傾動位置に変換されて球飛び出し防止部材30,30に対して該球飛び出し防止部材30,30の下方で対向する可動翼片15,15の球受け面26,26との間隔Sが、遊技球の直径寸法より狭くなるように設定されている。
【0037】
かかる構成にあって、左右の可動翼片15,15の傾動位置への変換によって開放される左右何れか一方の入口27aまたは入口27bから遊技球が流入する場合に、図6(A)に示すように、当該入口27aまたは入口27bを開放する可動翼片15上に位置する一方の球飛び出し防止部材30の垂下片37が遊技球の衝突により第一入球孔14側に回動することにより、その遊技球を容易に流入させることができる。そして、流入した該遊技球の勢いが強く、図6(B)に示すように、他方の球飛び出し防止部材30の垂下片37に内方から衝突すると、該球飛び出し防止部材30が外方向には回動しないため、遊技球が跳ね返されて通過が阻止される。また、球飛び出し防止部材30の下端部と、該下端部に下方で対向する可動翼片15の球受け面26との間隔Sが、遊技球の直径寸法より狭くなるように設定されているため、球飛び出し防止部材30の下端部と、傾動位置に変換された可動翼片15の球受け面26との間から遊技球が外に飛び出すことがない。これにより、遊技球の飛び出しを確実に防止することができる。
【0038】
また、前記球飛び出し防止部材30が、上部を支軸32で支持して垂下され、かつ前後方向に延在する一側面が前記第一入球孔14に向かって傾倒する案内斜面39となっている垂下片37であるので、該案内斜面39に遊技球が衝突することにより、図8に示すように、該遊技球が第一入球孔14に向けて跳ね返される案内作用が得られ、これによって遊技球を第一入球孔14に迅速に流入させることができる。
【0039】
尚、この第二実施例にあっても、上述した第一実施例の変形実施例と同様に、球飛び出し防止部材30を、第一入球孔14の上部の右側方位置または左側方位置の何れか一方に配設することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】遊技機の遊技盤1を示す正面図である。
【図2】第一実施例の可変入賞装置13を示す外観斜視図である。
【図3】同上の可変入賞装置13の分解斜視図である。
【図4】球飛び出し防止部材30,30の作用説明図である。
【図5】第一実施例の変形実施例の可変入賞装置13を示す概略正面図であり、(A)は遊技球の流入時における球飛び出し防止部材30の回動状態、(B)は球飛び出し防止部材30による球飛び出し防止状態を夫々示す。
【図6】第二実施例の球飛び出し防止部材30,30を備えた可変入賞装置13を示す概略正面図であり、(A)は遊技球の流入時における球飛び出し防止部材30の回動状態、(B)は球飛び出し防止部材30による球飛び出し防止状態を夫々示す。
【図7】第二実施例の球飛び出し防止部材30の外観斜視図である。
【図8】第二実施例の要部の拡大正面図である。
【図9】従来構成の可変入賞装置aの概略正面図である。
【符号の説明】
【0041】
13 可変入賞装置
14 第一入球孔(入球孔)
15 可動翼片
25 支軸
26 球受け面
30 球飛び出し防止部材
31 垂下板片
32 支軸
37 垂下片
39 案内斜面
【出願人】 【識別番号】591142909
【氏名又は名称】マルホン工業株式会社
【出願日】 平成18年8月11日(2006.8.11)
【代理人】 【識別番号】100084043
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 喜多男

【識別番号】100135460
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 康利

【識別番号】100142240
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 優


【公開番号】 特開2008−43389(P2008−43389A)
【公開日】 平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願番号】 特願2006−219218(P2006−219218)