| 【発明の名称】 |
遊技機用基板ケース |
| 【発明者】 |
【氏名】稲垣 浩司
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| 【要約】 |
【課題】遊技機用基板ケースの封止作業に用いられる適当な工具を持ち合わせていなくても、メンテナンスや検査等で開封された後の封止作業を効率良く行うことが出来る、新規な構造の遊技機用基板ケースを提供することを、目的とする。
【構成】ロックピン60,64が切断予定部44によって第二ケース構成部材14に連結された第二筒部38に嵌められる。また、第一ケース構成部材12と第二ケース構成部材14がロックピン60,64で封止された状態で、ロックピン60,64に設けられた弾性係合片66が第二筒部38に設けられた係合壁70に対してロックピン60,64の圧入方向とは反対側に当接係合される。更に、ロックピン60,64に対して、他のロック構造28,38で使用したロックピン60,64が係合可能な係合部80を設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第一ケース構成部材と第二ケース構成部材とが組み付けられ、該第一ケース構成部材と該第二ケース構成部材とで囲まれて形成された収容空間に制御基板を収容するものであって、ロックピンを用いて該第一ケース構成部材と該第二ケース構成部材との組付解除方向への相対移動を阻止する構成の遊技機用基板ケースにおいて、 前記第一ケース構成部材には第一筒部が設けられ、 前記第二ケース構成部材には切断予定部を介して第二筒部が設けられ、 前記第一筒部と前記第二筒部とは、前記第一ケース構成部材と前記第二ケース構成部材との組付状態下において内空間が連接した状態となるように位置せしめられ、 前記第一筒部の内空間は前記第二筒部側にピン遊挿部を有し、 前記第二筒部の内空間はピン圧入部を有し、 前記第一ケース構成部材と前記第二ケース構成部材との組付状態下において、前記ロックピンを前記第二筒部内に前記第一筒部とは反対側の開口から挿入すると共に、該ロックピンを前記ピン圧入部へと圧入し、更には該ロックピンを該ロックピンの先行端部が前記第一筒部の前記ピン遊挿部に至るまで押し進めて該ロックピンを該第一筒部に対して遊挿状態とすることで、該第一筒部の内空間と該第二筒部の内空間との間に跨って配置される該ロックピンが該第一ケース構成部材と該第二ケース構成部材との組付解除方向への相対移動を阻止するものであり、 前記ロックピン及び前記第二筒部のうちの一方には弾性係合片が設けられていると共に、該ロックピン及び該第二筒部のうちの他方には前記第一筒部側へと向かう係合壁が設けられ、 前記弾性係合片と前記係合壁からなる逆止構造は、前記ロックピンの前記圧入方向への移動を該弾性係合片の弾性変形によって許容すると共に、該ロックピンに前記圧入方向と反対方向への外力が作用しても、該弾性変形から復帰した該弾性係合片が該係合壁に当接係合することで、該ロックピンが前記第一筒部の内空間と前記第二筒部の内空間との間に跨って配置されるロック状態を維持するものであり、 前記第一筒部と前記第二筒部とを有するロック構造は複数組が備えられ、 前記ロックピンにおいて前記先行端部と反対側の端部には、他のロック構造に用いられるロックピンの先行端部と係合可能な係合部が形成されていることを特徴とする遊技機用基板ケース。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、第一ケース構成部材に対して第二ケース構成部材を組み付けることにより、制御基板を収容する収容空間が形成される遊技機用基板ケースに関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来から、第一ケース構成部材としてのケース本体に対して第二ケース構成部材としての蓋部材を組み付けることにより、制御基板を収容する収容空間が形成される遊技機用基板ケースが知られている(例えば、特許文献1等参照)。 【0003】 また、この種の遊技機用基板ケースには、その内部に収容される制御基板への不正行為を防止する観点から、様々な対策が施されている。その一つとして、本出願人は、先に、特願2006−99203号において、ケース本体と蓋部材のそれぞれに設けられた筒部に跨るように挿入されたスプリングピンをこれらの筒部の少なくとも一方に嵌めることにより、筒部に嵌められたスプリングピンが筒部に対して及ぼす力、即ち、スプリングピンの軸直角方向のばね作用に基づく力を利用して、スプリングピンの筒部からの抜けを防止することにより、ケース本体と蓋部材との安定した封止状態を実現することが出来る遊技機用基板ケースを提案した。 【0004】 ところで、遊技機用基板ケースは、メンテナンスや検査等の際、開封される場合があることから、ケース本体と蓋部材のそれぞれに設けられた筒部は、複数あるのが一般的となっている。そうすると、遊技機用基板ケースを開封した後で再び封止するためには、スプリングピンを、ケース本体と蓋部材のそれぞれに設けられた筒部に挿入して、これらの筒部の少なくとも一方に嵌める必要がある。 【0005】 しかしながら、メンテナンスや検査等に伴う遊技機用基板ケースの開封は、殆どの場合、遊技機が設置された遊技ホール等で行われることから、作業者が遊技機用基板ケースの封止作業に用いるための適当な工具を持ち合わせていない可能性がある。その結果、一度開封された遊技機用基板ケースを再び封止する作業を効率良く行うことが難しくなるおそれがある。 【0006】 【特許文献1】特開2005−342193号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、遊技機用基板ケースの封止作業に用いられる適当な工具を持ち合わせていなくても、メンテナンスや検査等で開封された後の封止作業を効率良く行うことが出来る、新規な構造の遊技機用基板ケースを提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0008】 以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。 【0009】 本発明は、第一ケース構成部材と第二ケース構成部材とが組み付けられ、第一ケース構成部材と第二ケース構成部材とで囲まれて形成された収容空間に制御基板を収容するものであって、ロックピンを用いて第一ケース構成部材と第二ケース構成部材との組付解除方向への相対移動を阻止する構成の遊技機用基板ケースにおいて、第一ケース構成部材には第一筒部が設けられていると共に、第二ケース構成部材には切断予定部を介して第二筒部が設けられており、これら第一筒部と第二筒部は、第一ケース構成部材と第二ケース構成部材の組付状態下において内空間が連接した状態となるように位置せしめられることを、特徴とする。また、本発明の遊技機用基板ケースは、第一筒部の内空間は第二筒部側にピン遊挿部を有している一方、第二筒部の内空間はピン圧入部を有しており、第一ケース構成部材と第二ケース構成部材の組付状態下において、ロックピンを第二筒部内に第一筒部とは反対側の開口から挿入すると共に、ロックピンをピン圧入部へと圧入し、更には、ロックピンをその先行端部が第一筒部のピン遊挿部に至るまで押し進めて、ロックピンを第一筒部に対して遊挿状態とすることで、第一筒部の内空間と第二筒部の内空間との間に跨って配置されるロックピンが第一ケース構成部材と第二ケース構成部材との組付解除方向への相対移動を阻止するものであることを、特徴とする。更に、本発明の遊技機用基板ケースにおいては、ロックピン及び第二筒部のうちの一方には弾性係合片が設けられていると共に、ロックピン及び第二筒部のうちの他方には第一筒部側へと向かう係合壁が設けられており、弾性係合片と係合壁からなる逆止構造は、ロックピンの圧入方向への移動を弾性係合片の弾性変形によって許容すると共に、ロックピンに圧入方向と反対方向への外力が作用しても、弾性変形から復帰した弾性係合片が係合壁に当接係合することで、ロックピンが第一筒部の内空間と第二筒部の内空間との間に跨って配置されるロック状態を維持するものであることを、特徴とする。更にまた、本発明の遊技機用基板ケースにおいては、第一筒部と第二筒部とを有するロック構造は複数組が備えられており、ロックピンにおいて先行端部と反対側の端部には、他のロック構造に用いられるロックピンの先行端部と係合可能な係合部が形成されていることを、特徴とする。 【0010】 このような本発明に従う構造とされた遊技機用基板ケースにおいては、制御基板を収容した遊技機用基板ケースを封止する場合、第一ケース構成部材と第二ケース構成部材との組付状態下において、ロックピンを第二筒部内に第一筒部とは反対側の開口から挿入すると共に、ロックピンをピン圧入部へと圧入し、更に、ロックピンをその先行端部が第一筒部のピン遊挿部に至るまで押し進めることにより、ロックピンを第一筒部に対して遊挿状態とする。これにより、ロックピンが第一筒部の内空間と第二筒部の内空間との間に跨って配置されたロック状態となる。その結果、第一ケース構成部材と第二ケース構成部材との組付解除方向への相対移動がロックピンにより阻止されて、遊技機用基板ケースが封止状態となる。 【0011】 そこにおいて、本発明では、ロックピン及び第二筒部のうちの一方に設けられた弾性係合片と、他方に設けられた係合壁とからなる逆止構造を備えており、弾性係合片が係合壁を第一筒部側へ越えるまでは、弾性係合片の弾性変形によって、ロックピンの圧入を許容する。一方、かかる逆止構造は、係合壁を第一筒部側へ越えた弾性係合片が弾性変形から復帰して係合壁と対峙することで、ロック状態にあるロックピンに対して圧入方向と反対方向への外力が作用した場合(具体的には、例えば、遊技機用基板ケースを不正に開封しようとした場合)において、弾性係合片が係合壁に当接係合してロックピンの移動を阻止し、ロックピンによるロック状態を維持することが出来るようになっている。 【0012】 また、本発明では、封止状態にある遊技機用基板ケースを開封する場合、切断予定部をニッパー等の適当な工具等で切断して、第二ケース構成部材から第二筒部を分離する。そこにおいて、ロックピンは、第一筒部に遊挿されていることから、切断予定部を切断するだけで、ロックピンを第一筒部から容易に抜き取ることが出来るようになっている。また、ロックピンは、第二筒部に圧入されていることから、ロックピンが圧入固定された第二筒部が第一ケース構成部材及び第二ケース構成部材から分離されることとなる。従って、ロックピンが圧入固定された第二筒部を取り除くことにより、ロックピンによるロック状態が解除されて、第一ケース構成部材と第二ケース構成部材との組付解除方向への相対移動が許容されることとなる。 【0013】 更にまた、本発明では、遊技機用基板ケースを再度封止する場合、これまで使用していたロック構造とは異なるロック構造、すなわち、複数組あるロック構造のうち、未使用状態である新たなロック構造を使用して、上述の如きロックピンの圧入工程を繰り返すことになる。その際、作業者は、新たなロック構造の圧入に用いる適当な工具を準備していない場合、上述の開封作業によって分離されて、ロックピンと一体的に取り扱い可能となっている第二筒部を工具の代わりに使用することが出来る。 【0014】 すなわち、例えば、ロックピンと一体的に取り扱い可能とされた第二筒部を把持部として利用すると共に、このロックピンの先行端部を、新たなロック構造に用いられる新たなロックピンの他方の端部(先行端部とは反対側の端部)に対して押し付けて、新たなロックピンをピン圧入部に圧入するのである。その際に、ロックピンの先行端部を新たなロック構造に用いられるロックピンの係合部に係合させることで、両者の当接位置がずれることを防止できる。これにより、作業者は第二ケース構成部材から分離した第二筒部及びそれに圧入固定されたロックピンを介して新たなロック構造に用いられるロックピンに安定した力を作用させることができる。その結果、使用済みのロックピンが一体的に取り扱い可能とされた第二筒部を用いたロックピンの圧入作業を安定して行うことが可能となる。 【0015】 また、この圧入作業に際して、上述の如き逆止構造によって、ロックピンが反力で第二筒部内へ押し込まれてしまう不具合を有利に回避することが可能となる。 【0016】 なお、本発明において、第一のケース構成部材や第二のケース構成部材の形成材料としては、例えば、ポリカーボネート(PC)等の透明な合成樹脂材料が望ましい。これにより、遊技機用基板ケースに収容された制御基板を外部から視認することが容易に可能となる。 【0017】 また、本発明において、「内空間が連接した状態」とは、ロックピンが第一筒部と第二筒部に跨って挿入され得る状態であることをいう。そこにおいて、本発明では、第一ケース構成部材と第二ケース構成部材が組み付けられた状態で、第一筒部と第二筒部は重なっていても良いし、適当な間隔をあけて離隔位置せしめられていても良いし、第一筒部内に第二筒部の一部分が収容された状態であっても良い。 【0018】 さらに、本発明において、ピン遊挿部は、第一筒部の内空間の全体に亘って形成されていても良い。更にまた、本発明において、ピン圧入部は、第二筒部の内空間の全体に亘って形成されていても良い。 【0019】 また、本発明において、第一筒部や第二筒部の軸直角方向での断面形状は、特に限定されることはなく、例えば、円形や楕円形,多角形,更には、それらの歪んだ形状等、各種の断面形状が採用され得るが、第二筒部の軸直角方向での断面形状は、ロックピンの軸直角方向での断面の外形と対応していることが望ましい。これにより、ロックピンの外周面と第二筒部の内周面との接触面積を有利に確保することが可能となる。その結果、ロックピンの外周面と第二筒部の内周面との間に発生する摩擦力を有利に確保することが可能となり、ロックピンの軸方向の変位を有利に阻止することが可能となる。 【0020】 更にまた、本発明において、第一筒部や第二筒部の軸直角方向での断面の大きさや形状等は、筒部の軸方向において一定である必要はなく、例えば、軸方向の一端側と他端側で断面の大きさや形状等が異なっていても良い。 【0021】 また、本発明の第二筒部においてロックピンが挿入される側の開口端面は、次回の遊技機用基板ケースの封止に用いられるロックピンに対して十分な押圧操作力を加えることが出来る程度の大きさであることが望ましい。具体的には、例えば、第二筒部の周壁においてロックピンが挿入される側の開口端での厚さ寸法が略1mm程度以上とされていることが望ましい。蓋し、かかる厚さ寸法が上記寸法よりも小さいと十分な押圧操作力を加えることが難しくなるからである。また、例えば、第二筒部においてロックピンが挿入される側の開口端面の外形が多角形である場合には、かかる開口端面の外接円の直径は略10mm程度以上とされていることが望ましい。蓋し、かかる外接円の直径が上記寸法より小さいと十分な押圧操作力を加えることが難しくなるからである。更にまた、例えば、第二筒部においてロックピンが挿入される側の開口端面の外形が円形である場合には、その直径は略10mm程度以上とされていることが望ましい。蓋し、かかる開口端面の外形が上記寸法より小さいと十分な押圧操作力を加えることが難しくなるからである。なお、第二筒部に金属製の補強部材を埋め込む等しておくことも可能であり、それによって、第二筒部に対してより大きな押圧操作力を加えることが可能となる。 【0022】 また、本発明におけるロックピンは、一つの部材で構成されていても良いし、複数の部材で構成されていても良いが、第二筒部の成形時の寸法誤差や遊技機用基板ケースの周辺温度の変化に基づく第二筒部の軸直角方向での断面の変形に対して有利に対処出来るという観点から、複数の部材で構成されている場合には、スプリングピンを備えていることが望ましい。 【0023】 そこにおいて、ロックピンとしてスプリングピンを備えているものを採用する場合、スプリングピンは、軸直角方向へのばね作用を生ぜしめる形状であれば、特に限定されることはなく、例えば、スプリングピンの周方向の一部において軸方向の全長に亘って切り込みが形成された形状や、周壁が周方向で連続する筒形状とされており、その軸直角方向での断面形状が各頂部に丸みを有する多角形とされている形状,更には、周壁の軸直角方向での断面形状が渦巻き状とされており、周壁の少なくとも一部が軸直角方向で重なっている形状等が採用される。また、スプリングピンの周方向の一部において軸方向の全長に亘って切り込みが形成されている場合には、その切り込みは、スプリングピンの軸方向に沿ってストレートに延びている必要はなく、例えば、軸方向に対して傾斜する方向に延びていても良いし、蛇行するように延びていても良い。 【0024】 さらに、本発明において、ロックピンとしてスプリングピンを備えているものを採用する場合、スプリングピンの軸直角方向での断面の外形は、スプリングピンの軸直角方向へのばね作用を生ぜしめる形状であれば、特に限定されることはなく、例えば、略円形や略楕円形,略多角形、更には、それらの歪んだもの等が採用される。 【0025】 更にまた、本発明において、ロックピンとしてスプリングピンを備えているものを採用する場合、スプリングピンの周壁の厚さ寸法は、周方向で一定であっても良いし、異なっていても良い。そこにおいて、周方向の一部において軸方向の全長に亘って切り込みが形成されているスプリングピンの場合、その周壁の厚さ寸法は、切り込みに対して軸直角方向で対向位置する部分が最も大きくされている一方、その部分から切り込みへと周方向に沿って行くに従って次第に厚さ寸法が小さくされていることが望ましい。これにより、スプリングピンが第二筒部に嵌められた状態で第二筒部に発生する応力が周方向に均等とされる。その結果、スプリングピンが第二筒部へ嵌められた状態で、スプリングピンの外周面を第二筒部の内周面に対して全周に亘って密着させることが可能となり、スプリングピンの抜け方向への変位を一層有利に阻止することが可能となる。 【0026】 更にまた、本発明において、ロックピンとしてスプリングピンを備えているものを採用する場合、スプリングピンが、周方向の一部において軸方向の全長に亘って切り込みが形成されている形状や、周壁の軸直角方向での断面形状が渦巻き状とされており、周壁の少なくとも一部が軸直角方向で重なっている形状等であれば、管に対して軸方向の全長に亘って切り込みを形成する方法や、板材を丸める方法等によって、目的とするスプリングピンが有利に形成される。また、本発明において、ロックピンとしてスプリングピンを備えているものを採用する場合、スプリングピンが、周壁が周方向で連続とされており、その軸直角方向での断面形状が各頂部に丸みを有する多角形とされている形状であれば、引き抜き若しくは押出し成形をすることによって、目的とするスプリングピンが有利に形成される。 【0027】 また、本発明において、ロックピンとしてスプリングピンを備えているものを採用する場合、スプリングピンの形成材料は、軸直角方向へのばね作用を有利に得ることが出来る材料であれば、特に限定されることなく、例えば、鉄鋼やばね鋼,ばね用ステンレス鋼等が採用可能である。 【0028】 さらに、本発明において、第二筒部と一体的に取り扱い可能とされた状態下におけるロックピンの第二筒部からの突出長さは、次回の遊技機用基板ケースの封止に用いられるロックピンの押し込みを有利に実現出来る長さであれば良く、例えば、第二筒部が段付円筒形状とされており、その小径部分からロックピンが突出している場合には、次回の遊技機用基板ケースの封止に用いられるロックピンが第一筒部と第二筒部との間に跨って挿入されて、制御基板が収容空間から取り出し可能な状態まで、第二ケース構成部材が第一ケース構成部材に対してスライド変位せしめられることがロックピンによって阻止されている状態で、次回に使用されるロックピンの押し込み用の道具として用いられた第二筒部の小径部分が、次回に使用されるロックピンが嵌められた第二筒部の大径部分に入り込んでいても良い。 【0029】 更にまた、本発明において、係合部とは、ロックピンが係合可能な形状であれば、特に限定されることはなく、例えば、ロックピンを嵌め入れることが可能な凹部であっても良いし、ロックピンに孔が形成されている場合には、かかる孔に嵌め入れることが可能な凸部であっても良い。 【0030】 また、本発明において、係合部や弾性係合片,係合壁は、単一の部材で構成されたロックピンに対して直接に設けられていても良いし、或いは、複数の部材で構成されたロックピンにおいて、これら複数の部材の何れかに設けられていても良い。 【0031】 さらに、本発明において、弾性係合片は、ロックピンや第二筒部の全周に亘って突出している必要はない。更にまた、本発明において、弾性係合片は、ロックピンを第二筒部に圧入する際には撓るように曲がる程度の特性を有している一方、係合壁に当接係合した状態ではロックピンの圧入方向とは反対方向への移動を阻止することが可能な特性を有していれば良い。 【0032】 また、本発明において、弾性係合片の係合壁への当接係合は、係合壁の端面に対して弾性係合片が当接係合する態様のみならず、係合壁に形成された開口穴の内周面に対して弾性係合片が当接係合する態様も含むものとする。 【発明を実施するための最良の形態】 【0033】 以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。 【0034】 先ず、図1には、本発明の第一の実施形態としての遊技機用基板ケース10が示されている。この遊技機用基板ケース10は、第一ケース構成部材としてのケース本体12に対して第二ケース構成部材としての蓋部材14が組み付けられた構造とされており、その内部に制御基板16を収容した状態で、遊技機の裏側の適当な位置に取り付けられるようになっている。 【0035】 より詳細には、ケース本体12は、ポリカーボネート(PC)等の透明な硬質の合成樹脂材料によって形成されており、図2乃至4に示されているように、全体として、底板18の外周縁部に沿って全周に亘って延びる周壁20が立設されて、上側に開口する開口部22が形成された構造とされている。 【0036】 そこにおいて、本実施形態では、ケース本体12の長手方向(図2における左右方向)で対向位置せしめられた一対の長手方向対向壁部24,24のそれぞれに対して、上方に開口して長手方向対向壁部24の長手方向(ケース本体12の幅方向、即ち、図2における上下方向)に延びるガイド溝26が形成されている。 【0037】 また、ケース本体12の幅方向一方(図2における下方)の側壁部には、複数(本実施形態では、八つ)の第一筒部としての本体側筒部28が一体形成されている。特に、本実施形態では、これら八つの本体側筒部28は、ケース本体12の長手方向中央を挟んで、長手方向一方の側と他方の側に、四つずつまとめて設けられている。 【0038】 また、本実施形態では、各本体側筒部28は有底円筒形状とされており、その周壁部分が、ケース本体12の幅方向一方の側壁部に対して、取付片30によって取り付けられている。これにより、各本体側筒部28がケース本体12の外周縁部としての周壁20に対して一体形成されているのである。 【0039】 そこにおいて、本実施形態では、各本体側筒部28の開口方向(本体側筒部28の中心軸線が延びる方向)は、ケース本体12の開口部22の開口方向(底板18に対して略直交する方向)に対して略平行とされている。 【0040】 また、本実施形態では,各本体側筒部28の上方において、U字断面で本体側筒部28の開口方向(軸方向)に延びる下段収容部32が一体形成されている。そして、下段収容部32の底壁に形成された連通孔によって、下段収容部32と本体側筒部28が連通せしめられている。 【0041】 更にまた、本実施形態では、各下段収容部32の上方において、コ字状断面で本体側筒部28の開口方向(軸方向)に延びる上段収容部34が一体形成されている。そして、上段収容部34の底壁に形成された切欠によって、上段収容部34と下段収容部32が連通せしめられている。なお、本実施形態では、隣り合う二つの上段収容部34は、隣り合う方向に位置する側壁部(ケース本体12の幅方向に延びる側壁部)を共有している。 【0042】 このような構造とされたケース本体12に組み付けられる蓋部材14は、ケース本体12と同様に、ポリカーボネート(PC)等の透明な硬質の合成樹脂材料によって形成されており、図5乃至7に示されているように、全体として、天板36の外周縁部に沿って延びる周壁37が立設されて、下側に開口する開口部が形成された構造とされている。なお、本実施形態の天板36は、その幅方向(図5中の上下方向)中間部分において傾斜部分が設けられており、それによって、幅方向の両端において天板36から開口端までの距離が異ならされている。 【0043】 また、蓋部材14の幅方向一方の側壁部には、複数(本実施形態では、八つ)の第二筒部としての蓋側筒部38が一体形成されている。特に、本実施形態では、これら八つの蓋側筒部38は、蓋部材14の長手方向中央を挟んで、長手方向一方の側と他方の側に、四つずつまとめて設けられている。 【0044】 そこにおいて、本実施形態では、各蓋側筒部38は、矩形断面で開口する枠体乃至は筒体形状とされた上側収容部40の底壁に対して略一定の断面でストレートに延びる円筒形状とされた下側収容部42が同一中心軸線上で軸方向下方に突設された構造とされており、これら上側収容部40と下側収容部42は、上側収容部40の底壁に形成された連通孔を通じて、相互に連通せしめられている。 【0045】 特に、本実施形態では、各蓋側筒部38の開口方向、即ち、上側収容部40と下側収容部42の開口方向(下側収容部42の中心軸線が延びる方向)が、蓋部材14の開口方向(天板36に略直交する方向)に対して略平行とされている。 【0046】 このような構造とされた蓋側筒部38は、上側収容部40が切断予定部としての一対の取付片44,44によって蓋部材14における幅方向一方の側壁部に取り付けられている。これにより、各蓋側筒部38が蓋部材14の外周縁部としての周壁37に対して一体形成されているのである。 【0047】 続いて、上述の如き構造とされた蓋部材14を、ケース本体12に対して組み付ける方法について、説明する。先ず、蓋部材14の長手方向(図5における左右方向)で対向位置せしめられる一対の長手方向対向壁部46,46を、ケース本体12の長手方向両端に形成された一対のガイド溝26,26に嵌め入れる。その際、図8に示されているように、ケース本体12における各ガイド溝26内に設けられた係止片48,48は、蓋部材14における各長手方向対向壁部46に形成された係止用切欠50,50内に収容位置せしめられるようになっている。なお、本実施形態の係止片48,48は、それぞれ、各ガイド溝26の側壁部分に対して一体的に設けられている。 【0048】 そこにおいて、本実施形態では、上述の如く、蓋部材14における一対の長手方向対向壁部46,46がケース本体12における一対のガイド溝26,26に嵌め入れられた状態で、ケース本体12の底板18と蓋部材14における天板36は、天板36における傾斜部分を除いて略平行とされている。 【0049】 また、図面上では明示されていないが、本実施形態では、上述の如く、ケース本体12に設けられたガイド溝26,26に対して蓋部材14における長手方向対向壁部46,46を嵌め入れる前において、制御基板16は、そこに実装されているコネクタ52が蓋部材14に形成された窓54から外部に突出した状態で、蓋部材14に対してネジ止めされるようになっている。なお、制御基板16は、所定の検査機関による検査の対象となる制御基板(具体的には、例えば、遊技機の作動を全体的に制御する主制御基板や、かかる主制御基板からの制御信号に基づいて賞媒体の払い出しを制御する払出制御基板)等である。 【0050】 このような状態から係止片48,48が係止用切欠50,50に係止される方向(ケース本体12の開口部22を蓋部材14で覆蓋する方向、即ち、蓋を閉める方向))へと蓋部材14をケース本体12に対してスライド変位(本実施形態では、底板18に対して天板36を平行移動させるようなスライド変位)せしめることにより、図9に示されているように、係止片48,48が係止用切欠50,50に係止されるようになっている。これにより、ケース本体12に対して蓋部材14が組み付けられた状態となって、図1に示されているように、ケース本体12の開口部22が蓋部材14で覆蓋されることとなる。その結果、蓋部材14にネジ止めされた制御基板16が開口部22を通じてケース本体12に入れられることとなる。このことから明らかなように、本実施形態では、ケース本体12と蓋部材14によって囲まれることで、制御基板16が収容される収容空間49が形成されるようになっている。 【0051】 なお、本実施形態では、上述の如く、ケース本体12の開口部22が蓋部材14で覆蓋された状態で、図1に示されているように、ケース本体12の幅方向他方の側壁部に形成された突起56が、蓋部材14における幅方向他方の側壁部に形成された挿通孔58に嵌め入れられるようになっている。 【0052】 また、上述の如く、蓋部材14をケース本体12に対してスライド変位せしめることにより、図10に示されているように、蓋側筒部38における下側収容部42が本体側筒部28の上方に設けられた下段収容部32内に位置せしめられると共に、蓋側筒部38における上側収容部40が下段収容部32の上方に形成された上段収容部34内に位置せしめられるようになっている。これにより、蓋側筒部38と本体側筒部28が、ケース本体12に対して蓋部材14が組み付けられた状態で、同一中心軸線上に位置せしめられるようになっている。即ち、蓋部材14において本体側筒部28に対応する位置に蓋側筒部38が設けられているのである。そして、上述の如く、蓋側筒部38と本体側筒部28が同一中心軸線上に位置せしめられることにより、蓋側筒部38の内部空間39と本体側筒部28の内部空間27が後述するスプリングピン60の挿入を許容する位置にあることとなる。このことから明らかなように、本実施形態では、ケース本体12に対して蓋部材14が組み付けられた状態で、蓋側筒部38と本体側筒部28が同一中心軸線上に位置せしめられることにより、蓋側筒部38の内空間としての内部空間39と本体側筒部28の内空間としての内部空間27が連接した状態とされているのである。なお、本実施形態では、上述の如く、蓋側筒部38と本体側筒部28が同一中心軸線上に位置せしめられた状態で、蓋側筒部38における下側収容部42の下端面と本体側筒部28に一体形成された下段収容部32の上面との間には、隙間が形成されている。 【0053】 また、本実施形態では、底板18に対して天板36が平行移動するようにして、蓋部材14がケース本体12に対してスライド変位せしめられることにより、蓋部材14がケース本体12に対して脱着されるようになっていることから、蓋部材14がケース本体12に対して組み付けられた状態で、蓋側筒部38と本体側筒部28の並ぶ方向(これら蓋側筒部38と本体側筒部28に共通の中心軸線が延びる方向)が、蓋部材14のケース本体12に対するスライド方向に略直交している。 【0054】 そして、上述の如く、同一中心軸上に位置せしめられた本体側筒部28と蓋側筒部38に対して、スプリングピン60が嵌め入れられるようになっている。そこにおいて、本実施形態のスプリングピン60は、鉄鋼やばね鋼,ばね用ステンレス鋼等で形成されており、図11及び図12に示されているように、周方向の一部において軸方向に蛇行しながら延びる切り込み62が形成された筒形状とされている。なお、このようなスプリングピン60は、例えば、長手方向両端が鋸歯状に形成された板材を適当な機械や工具を用いて丸めること等によって、有利に形成される。また、本実施形態のスプリングピン60は、その軸方向両端の外側角部に対して、全周に亘って角取りが施されており、それによって、軸方向両端の何れの側からであっても、スプリングピン60の本体側筒部28と蓋側筒部38への挿し込みが有利に行われるようになっている。 【0055】 また、本実施形態では、このようなスプリングピン60に対して組付ピン64が取り付けられている。この組付ピン64は、ABS等の合成樹脂材によって形成されており、図13乃至図16に示されているように、全体として矩形平板形状とされた板状片66の中央部分から厚さ方向一方の側に突出する挿入突起としての挿入軸68が一体形成された構造とされている。 【0056】 そこにおいて、本実施形態では、板状片66において挿入軸68が突設されたほうとは反対側の面に開口すると共に、内周面76がスプリングピン60の外周面78に対応している凹部としての凹所80が形成されている。即ち、本実施形態の凹所80の内周面76は筒状内周面とされており、特に本実施形態では、スプリングピン60が凹所80に嵌め入れられた際において、スプリングピン60を凹所80の開口方向に案内することが出来る程度の深さ寸法で凹所80が形成されている。 【0057】 なお、本実施形態では、凹所80の底の外周縁部は、凹所80の開口方向に対して略直交するようになっているが、スプリングピン60の軸方向両端の外周角部において全周に亘って形成された角取りに対応した傾斜面を有していても良い。 【0058】 また、本実施形態の凹所80は挿入軸68と同一中心軸線上に位置せしめられている。これにより、後述の如く、凹所80にスプリングピン60(使用済みスプリングピン84)が嵌め込まれることによって、板状片66の板厚方向両側に位置せしめられる二本のスプリングピン60(86),60(84)が同一中心軸上に位置せしめられることとなる。 【0059】 更にまた、本実施形態では、板状片66の長手方向両端の下側角部に対して板状片66の幅方向全長に亘って角取りが施されている。これにより、後述する板状片66の上側収容部40内における上側開口から底壁への移動を有利に行うことが可能となる。 【0060】 このような構造とされた組付ピン64は、図17に示されているように、スプリングピン60の軸方向一方の端から挿入軸68が挿し込まれて固定されることにより、スプリングピン60に対して組み付けられている。そこにおいて、本実施形態では、このようにして、スプリングピン60に組付ピン64が組み付けられた状態で、スプリングピン60の軸方向上方(組付ピン64が組み付けられた側)から見ると、組付ピン64における板状片66によって、スプリングピン60が覆い隠されて、図15に示されているように、板状片66だけが見えるようになっている。 【0061】 そして、上述の如く、組付ピン64が組み付けられたスプリングピン60は、図18に示されているように、組付ピン64が取り付けられていない軸方向他端側から蓋側筒部38に挿入されるようになっている。これにより、スプリングピン60における下側収容部42に嵌め入れられている部分に対して、スプリングピン60を締める力が作用することとなる。その結果、スプリングピン60が元の形状に戻ろうとする力(復元力)が下側収容部42に作用することとなる。なお、図18や後述する図19,21,23,26,28,31,33において、スプリングピン60と組付ピン64,92,108は、基本的には、側面図で示してある。 【0062】 また、このようにしてスプリングピン60による復元力が下側収容部42に作用することにより、スプリングピン60の外周面が下側収容部42の内周面に押し当てられることとなる。その結果、スプリングピン60の外周面と下側収容部42の内周面との間にスプリングピン60の変位を阻止する方向に摩擦力が発生することとなる。 【0063】 そして、上述の如く、スプリングピン60が下側収容部42に挿入された状態からスプリングピン60を摩擦力に抗して更に挿入することにより、図19に示されているように、スプリングピン60が蓋側筒部38と本体側筒部28とに跨って挿入された状態となる。 【0064】 そこにおいて、本実施形態では、上述の如く、スプリングピン60が蓋側筒部38と本体側筒部28とに跨って挿入された状態では、スプリングピン60における下側収容部42に嵌め入れられている部分だけに対して、スプリングピン60を締める力が作用するようになっている。即ち、本実施形態では、スプリングピン60の軸方向変位を阻止する摩擦力が、スプリングピン60における下側収容部42に嵌め入れられている部分のみに及ぼされるようになっているのであり、その結果、本実施形態では、スプリングピン60は蓋側筒部38(下側収容部42)のみに対して嵌められているのである。このことから明らかなように、本実施形態では、蓋側筒部38の内部空間39のうち下側収容部42内の部分によってピン圧入部が構成されており、本体側筒部28の内部空間27の全体によってピン遊挿部が構成されている。 【0065】 また、上述の如く、スプリングピン60が蓋側筒部38と本体側筒部28とに跨って挿入されていると共に、スプリングピン60が蓋側筒部38に嵌められて固定された状態で、スプリングピン60の軸方向一方の端部は蓋側筒部38内に位置せしめられていると共に、スプリングピン60の軸方向他方の端部は本体側筒部28内に位置せしめられている。これにより、収容空間49から制御基板16を取り出すことが出来る状態となるまで、ケース本体12に対して蓋部材14がスライド変位することがスプリングピン60によって阻止されるようになっている。その結果、遊技機用基板ケース10の封止状態が実現されるようになっている。 【0066】 なお、図面上では明示されていないが、本実施形態では、四つで一つのグループとされた本体側筒部28と蓋側筒部38の組み合わせのうち、何れか一つの組み合わせにおいて、図19に示されているように、スプリングピン60が本体側筒部28と蓋側筒部38とに跨って挿入されており、その他の組み合わせにおいては、図18に示されているように、組付ピン64が組み付けられたスプリングピン60が蓋側筒部38のみに嵌められた状態とされている。即ち、本実施形態では、本体側筒部28と蓋側筒部38を含んでロック構造が構成されており、かかるロック構造を八つ備えており、これら八つのロック構造のうちの二つが同時に使用されているのである。 【0067】 更にまた、本実施形態では、図18に示されている状態から更にスプリングピン60を嵌め入れる際において、スプリングピン60に固定された組付ピン64における板状片66の長手方向両端が、上側収容部40における長手方向(図7や図18における左右方向)で対向位置せしめられる一対の対向壁部70,70に対して摺動せしめられるようになっている。 【0068】 そこにおいて、本実施形態では、一対の対向壁部70,70の対向面間距離が、上側収容部40の上側開口から底壁へと行くに従って次第に短くなるようにされている。これにより、スプリングピン60に固定された組付ピン64における板状片66の長手方向両端は、上側収容部40の底壁側に行くに従って次第に上側収容部40の上側開口側への反りが大きくなるようになっている。 【0069】 そして、板状片66が上側収容部40の底壁に到達すると、板状片66の長手方向両端部のそれぞれが、上側収容部40の上側開口側に反った状態から元の状態に戻ると共に、各対向壁部70の底壁付近に形成された開口穴72に入り込むようになっている。その結果、板状片66の長手方向両端部のそれぞれが、各対向壁部70に形成された開口穴72の内周面74(特に、スプリングピン60の挿入方向とは反対側に位置する上側開口側の面)に係止されることにより、組付ピン64の上側収容部40の上側開口側への変位、延いては、スプリングピン60の軸方向上方への変位(抜け方向への変位)が阻止されることとなる。このことから明らかなように、本実施形態では、板状片66の長手方向両端部分によって弾性係合片が構成されており、各対向壁部70によって係合壁が構成されており、板状片66の長手方向両端部分と各対向壁部70によって逆止構造が構成されている。 【0070】 なお、本実施形態では、図18に示された状態、即ち、スプリングピン60が蓋側筒部38に嵌め入れられて、板状片66の上面が蓋側筒部38の上端面と同じ高さに位置せしめられた状態で、図20に示されているように、板状片66における幅方向両端と上側収容部40との間に隙間が形成されている。 【0071】 特に、本実施形態では、図面上では必ずしも明らかではないが、板状片66の上面が蓋側筒部38(上側収容部40)の上端面と同じ高さに位置せしめられた状態から板状片66の長手方向両端のそれぞれが開口穴72,72に入り込むまでの間において、板状片66における幅方向両端と上側収容部40との間には、それぞれ、隙間が形成されるようになっている。これにより、スプリングピン60が蓋側筒部38と本体側筒部28とに跨って挿入された状態に至るまでの間において、板状片66の長手方向両端のみが上側収容部40の上側開口側に反るようになっている。その結果、スプリングピン60が蓋側筒部38に嵌め入れられた状態からスプリングピン60が蓋側筒部38と本体側筒部28とに跨って挿入された状態に至るまでの抵抗を小さくすることが可能となる。 【0072】 また、図20に示されているように、板状片66を上から見ると、スプリングピン60が見えないようになっている。即ち、板状片66は、スプリングピン60の軸直角方向に突出するように配設されているのである。 【0073】 このような構造とされた遊技機用基板ケース10は、ケース本体12と蓋部材14のスライド変位を阻止する機能を発揮しているスプリングピン60、即ち、蓋側筒部38と本体側筒部28とに跨って挿入されているスプリングピン60が嵌められている蓋側筒部38と蓋部材14とを連結している一対の取付片44,44をニッパー等の適当な道具を使用して切断することにより、スプリングピン60が嵌められた蓋側筒部38を蓋部材14から分離することが可能となる。これにより、スプリングピン60による遊技機用基板ケース10の封止状態が解除されて、ケース本体12に対して蓋部材14がスライド変位可能となる。 【0074】 そこにおいて、開封された遊技機用基板ケース10を再び封止状態とする場合、遊技機用基板ケース10を開封するために蓋部材14から分離した蓋側筒部38(以下、使用済み蓋側筒部82と称する)を利用すると便利である。以下、使用済みのスプリングピン60(以下、使用済みスプリングピン84と称する)が嵌められている使用済み蓋側筒部82を利用した遊技機用基板ケース10の封止作業について説明する。 【0075】 先ず、図21や図22に示されているように、使用済み蓋側筒部82に嵌められている使用済みスプリングピン84の先端を、次に使用するスプリングピン60(以下、次回使用スプリングピン86と称する)に組み付けられた組付ピン64(以下、次回使用組付ピン90と称する)の凹所80に嵌め入れることにより、使用済みスプリングピン84を凹所80に係合させる。その後、使用済み蓋側筒部82の上端面に対して、次回使用スプリングピン86の挿入方向に押圧操作力を加える。その際、使用済みスプリングピン84の軸方向一端に組み付けられている組付ピン64(以下、使用済み組付ピン88と称する)は、使用済み蓋側筒部82に形成された開口穴72に嵌め入れられており、その内周面74に対して、次回使用スプリングピン86の挿入方向とは反対方向に係止されるようになっていることから、使用済み蓋側筒部82の上端面に対して次回使用スプリングピン86の挿入方向に押圧操作力を加えた際において、かかる押圧操作力の次回使用スプリングピン86への伝達を有利に実現することが可能となる。 【0076】 そして、上述の如く、押圧操作力が使用済み蓋側筒部82の上端面に及ぼされることにより、図23に示されているように、次回使用スプリングピン86が、本体側筒部28と蓋側筒部38とに跨って挿入されると共に、蓋側筒部38に嵌められることとなる。その結果、次回使用スプリングピン86による遊技機用基板ケース10の封止状態が実現されることとなる。 【0077】 なお、本実施形態では、図23に示されているように、次回使用スプリングピン86が本体側筒部28と蓋側筒部38とに跨って挿入された状態で、使用済みスプリングピン84が組み付けられて一体的に取り扱い可能とされた使用済み蓋側筒部82の下側収容部42が、次回使用スプリングピン86が嵌め込まれた蓋側筒部38の上側収容部40内に位置せしめられるようになっている。 【0078】 上述の説明から明らかなように、本実施形態では、組付ピン64が組み付けられたスプリングピン60によってロックピンが構成されており、凹所80によって係合部が構成されている。 【0079】 このような構造とされた遊技機用基板ケース10においては、使用済みスプリングピン84の先端を、次回使用スプリングピン86の軸方向一端に組み付けられている次回使用組付ピン90の凹所80に嵌め込み、使用済み蓋側筒部82の上端面に対して、次回使用スプリングピン86の挿入方向に押圧操作力を及ぼすことにより、次回使用スプリングピン86を本体側筒部28と蓋側筒部38の両方に跨って挿入することが可能となる。 【0080】 従って、上述の如き遊技機用基板ケース10においては、使用済みスプリングピン84及びかかる使用済みスプリングピン84と一体的に取り扱い可能とされた使用済み蓋側筒部82を巧く利用することにより、遊技機用基板ケース10の封止作業をするための適当な道具を持ち合わせていなくても、遊技機用基板ケース10の封止作業を有利に行うことが可能となる。 【0081】 特に本実施形態では、挿入軸68と凹所80が同一中心軸線上に位置せしめられていることから、次回使用組付ピン90が軸方向一端に組み付けられた次回使用スプリングピン86と次回使用組付ピン90の凹所80に嵌め込まれる使用済みスプリングピン84とが同一中心軸線上に位置せしめられることとなる。これにより、使用済み蓋側筒部82の上端面に及ぼされる押圧操作力の次回使用スプリングピン86への伝達を効率良く行うことが可能となる。その結果、次回使用スプリングピン86の挿入を効率良く行うことが可能となる。 【0082】 続いて、本発明の第二の実施形態について説明する。なお、この第二の実施形態や後述する第三の実施形態において、前記第一の実施形態と同様な構造とされた部材及び部位については、図中に、第一の実施形態と同一の符号を付すことにより、それらの詳細な説明を省略する。 【0083】 第二の実施形態では、第一の実施形態に比して、組付ピン92が異なっている。具体的には、本実施形態の組付ピン92は、第一の実施形態の組付ピン(64)に比して、板状片66において挿入軸68が突設された面とは反対側の面に凹所(80)が設けられておらず、その代わりに、図24や図25に示されているように、板状片66において挿入軸68が突設された面とは反対側の面に対して、内周面94がスプリングピン60の内周面98(図27参照)に対応すると共に、外周面96がスプリングピン60の外周面78に対応する凹部としての環状溝100が形成されている。特に本実施形態では、かかる環状溝100が形成されることにより、環状溝100の内周面94を外周面とする凸部としての突起104も形成されている。 【0084】 そして、図26や図27に示されているように、次回使用スプリングピン86の軸方向一端に組み付けられた組付ピン92(以下、次回使用組付ピン106と称する)の環状溝100に対して使用済みスプリングピン84を挿し込んで環状溝100に使用済みスプリングピン84を係合せしめ、使用済み蓋側筒部82の上端面に対して次回使用スプリングピン86の挿入方向に押圧操作力を加えることにより、図28に示されているように、次回使用スプリングピン86が本体側筒部28と蓋側筒部38とに跨って挿入されることとなる。 【0085】 上述の説明から明らかなように、本実施形態では、環状溝100によって係合部が構成されている。 【0086】 従って、本実施形態においても、第一の実施形態と同様な効果を得ることが可能となる。 【0087】 次に、本発明の第三の実施形態について説明する。本実施形態では、第一の実施形態に比して、組付ピン108が異なっている。より詳細には、本実施形態の組付ピン108は、第一の実施形態の組付ピン(64)に比して、板状片66において挿入軸68が突設された面とは反対側の面に凹所(80)が設けられておらず、その代わりに、図29や図30に示されているように、板状片66において挿入軸68が突設された面とは反対側の面に対して、外周面110が使用済みスプリングピン84の内周面98に対応する凸部としての突起112が突設されている。 【0088】 そして、図31や図32に示されているように、次回使用スプリングピン86の軸方向一端に組み付けられた組付ピン108(以下、次回使用組付ピン114と称する)の突起112に対して使用済みスプリングピン84を挿し込んで突起112と使用済みスプリングピン84を係合せしめ、使用済み蓋側筒部82の上端面に対して次回使用スプリングピン86の挿入方向に押圧操作力を加えることにより、図33に示されているように、次回使用スプリングピン86が本体側筒部28と蓋側筒部38とに跨って挿入されることとなる。 【0089】 上述の説明から明らかなように、本実施形態では、突起112によって係合部が構成されている。 【0090】 従って、本実施形態においても、第一の実施形態と同様な効果を得ることが可能となる。 【0091】 以上、本発明の幾つかの実施形態について詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。 【0092】 例えば、図34や図35に示されているように、係止片116,118が軸部分120,122と一体形成されて、単一の部材で構成されたピン部材124,126をロックピンとして採用することも、勿論可能である。そこにおいて、図34に示されているピン部材124には、係合部としての凹所128が形成されており、それによって、ピン部材124の先端部分が凹所128に嵌め入れることが可能とされている。一方、図35に示されているピン部材126には、係合部としての突起130が形成されていると共に、その軸部分122の先端に対して凹部132が開口形成されており、それによって、ピン部材126の先端に形成された凹部132に対して突起130を嵌め入れることが可能とされている。 【0093】 また、前記第一乃至第三の実施形態におけるスプリングピン60の軸方向端部外側の角部に対する角取りは、必ずしも必要なものではない。 【0094】 また、スプリングピンにおける周方向で分断されている部分は、前記第一乃至第三の実施形態のように、蛇行している必要はなく、真っ直ぐ延びていても良い。更に、スプリングピンは、板材を一周以上に巻いた構造であっても良い。 【0095】 更にまた、周方向で分断された筒状のスプリングピンに対して、スプリングピンの形成材料よりも硬度が低い材料で形成された挿入部材を挿入固定しても良い。これにより、スプリングピンにおいて周方向で分断されている部分の離隔距離を有利に確保することが可能となり、その結果、スプリングピンの軸直角方向へのばね作用を有利に得ることが可能となる。なお、挿入部材の形成材料としては、例えば、硬質ゴムやシリコーン,セラミックス,ウレタン等が採用される。 【0096】 さらに、制御基板16は、蓋部材14に対してネジ止めされる必要はなく、制御基板16の適当な位置に形成された穴に対して蓋部材14に設けられた突起を挿し込むことにより、蓋部材14に対して位置決めされているだけであっても良い。 【0097】 なお、前記第一乃至第三の実施形態において、下側収容部42の内径寸法が軸方向上端から軸方向下端に行くに従って次第に小さくされていても良い。これにより、スプリングピン60の挿入作業を有利に実現することが可能となる。 【0098】 また、板状片66の板面に直交する方向から見た形状は、円形や楕円形,多角形等が何れも採用され得る。 【0099】 さらに、前記第二の実施形態において、突起104の突出端面は、板状片66の上面よりも高い位置にあっても良いし、低い位置にあっても良い。また、前記第三の実施形態において、突起112は、厚肉円環形状であっても良い。 【0100】 また、凹部や凸部によって係合部が構成される場合、凹部や凸部は、その内周面または外周面の一部がピン部材の外周面または内周面に当接してピン部材を案内するような形状であれば良い。 【0101】 また、前記第一乃至第三の実施形態において、ロックピン側に係合壁を設ける一方、第二筒部側に弾性係合片を設けるようにしても良い。具体的には、例えば、各対向壁部70の離隔距離を大きくすると共に、各対向壁部70に開口穴72を形成する代わりに対向位置せしめられた対向壁部70側に向かって突出する突出片を設けることによって有利に実現される。そして、この場合には、板状片66の両端部分によって係合壁が構成され、各対向壁部70に設けられた突出片によって弾性係合片が構成されることとなる。 【0102】 その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。 【図面の簡単な説明】 【0103】 【図1】本発明の第一の実施形態としての遊技機用基板ケースの平面図。 【図2】同遊技機用基板ケースを構成するケース本体の平面図。 【図3】図2におけるIII−III方向の断面図。 【図4】図2におけるIV−IV方向の断面図。 【図5】図1の遊技機用基板ケースを構成する蓋部材の平面図。 【図6】図5におけるVI−VI方向の断面図。 【図7】図5におけるVII−VII方向の断面図。 【図8】ケース本体に対して蓋部材をスライドさせる前の状態を説明するための断面図。 【図9】ケース本体に対して蓋部材をスライドさせた状態を説明するための断面図。 【図10】図1におけるX−X方向に相当する断面図であって、本体側筒部と蓋側筒部の位置関係を説明するための要部拡大断面図。 【図11】図1の遊技機用基板ケースに採用されているスプリングピンの平面図。 【図12】同スプリングピンの上面図。 【図13】同スプリングピンに固定される組付ピンの正面図。 【図14】同組付ピンの右側面図。 【図15】同組付ピンの上面図。 【図16】図13におけるXVI−XVI断面図。 【図17】本実施形態のロックピンを示す正面図。 【図18】図17のロックピンが下側収容部に挿し込まれた状態を示す断面図。 【図19】図17のロックピンが下側収容部と本体側筒部に挿し込まれた状態を示す断面図。 【図20】図18に示されたロックピンの下側収容部への挿し込み状態を上方から見た図面。 【図21】第一の実施形態での使用済みロックピンを利用した遊技機用基板ケースの封止作業を説明するための断面図。 【図22】図21の要部を示す断面図。 【図23】同封止作業によって次回使用ロックピンが本体側筒部と蓋側筒部に跨って挿入された状態を説明するための断面図。 【図24】本発明の第二の実施形態で採用される組付ピンの上面図。 【図25】図24におけるXXV−XXV断面図。 【図26】第二の実施形態での使用済みロックピンを利用した遊技機用基板ケースの封止作業を説明するための断面図。 【図27】図26の要部を示す断面図。 【図28】同封止作業によって次回使用ロックピンが本体側筒部と蓋側筒部に跨って挿入された状態を説明するための断面図。 【図29】本発明の第三の実施形態で採用される組付ピンの上面図。 【図30】図29におけるXXX−XXX断面図。 【図31】第三の実施形態での使用済みロックピンを利用した遊技機用基板ケースの封止作業を説明するための断面図。 【図32】図31の要部を示す断面図。 【図33】同封止作業によって次回使用ロックピンが本体側筒部と蓋側筒部に跨って挿入された状態を説明するための断面図。 【図34】本発明において採用可能なロックピンの他の態様を説明するための縦断面図。 【図35】本発明において採用可能なロックピンの更に別の態様を説明するための縦断面図。 【符号の説明】 【0104】 10:遊技機用基板ケース,12:ケース本体,14:蓋部材,16:制御基板,27:内部空間,28:本体側筒部,38:蓋側筒部,39:内部空間,44:取付片,49:収容空間,60:スプリングピン,64:組付ピン,66:板状片,70:対向壁部,80:凹所
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| 【出願人】 |
【識別番号】000121693 【氏名又は名称】奥村遊機株式會社
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| 【出願日】 |
平成18年7月26日(2006.7.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100103252 【弁理士】 【氏名又は名称】笠井 美孝
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| 【公開番号】 |
特開2008−29395(P2008−29395A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月14日(2008.2.14) |
| 【出願番号】 |
特願2006−203427(P2006−203427) |
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