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【発明の名称】 遊技機用施錠装置
【発明者】 【氏名】今仁 將嗣

【氏名】中村 進

【要約】 【課題】新規な係止機構を有する遊技機用施錠装置を提供する。

【構成】遊技機の外枠に回動可能に取付けられた前枠を施錠・解錠する遊技機用施錠装置1であって、前枠に取付けられるベース部材2と、ベース部材2に対して直線移動可能に設けられる係止部材3,4と、外枠に設けられる受部と、係止部材3,4を受部に向けて付勢して係止部材を受部に挿入させる付勢部材7と、ベース部材2に取付けられるシリンダ錠6の錠軸6aに連動して係止部材3,4を付勢部材7の付勢力に抗して直線移動させて係止部材3,4を受部から引抜き係止解除する係止解除機構5とを有している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機の外枠に回動可能に取付けられた前枠を施錠・解錠する遊技機用施錠装置であって、
前記前枠に取付けられるベース部材と、そのベース部材に対して直線移動可能に設けられる係止部材と、前記外枠に設けられる受部と、前記係止部材を前記受部に向けて付勢して前記係止部材を前記受部に挿入させる付勢部材と、前記ベース部材に取付けられるシリンダ錠の錠軸に連動して前記係止部材を前記付勢部材の付勢力に抗して直線移動させて前記係止部材を前記受部から引抜き係止解除する係止解除機構とを有していることを特徴とする遊技機用施錠装置。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技機用施錠装置であって、
係止解除機構は、ベース部材の上下部に直線移動可能に設けられた一対の係止部材とシリンダ錠の錠軸とを連動させるために、前記ベース部材に回動可能に設けられる回動部材と、前記回動部材と前記一対の係止部材とに回動可能に連結される一対のリンクとを有し、前記一対の係止部材または前記一対のリンクの一つがシリンダ錠の錠軸に固定されたカムから力を受けると、前記回動部材と前記一対のリンクによって前記一対の係止部材が連動して受部から引抜かれる方向に直線移動することを特徴とする遊技機用施錠装置。
【請求項3】
請求項2に記載の遊技機用施錠装置であって、
係止解除機構は、ベース部材によって後ろ側と左右側が上下全長に渡って覆われ、
一対の係止部材は、前記ベース部材に対して上下に直線移動することで前記ベース部材の上端部または下端部から出没する方向に直線移動する構成になっていることを特徴とする遊技機用施錠装置。


【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機の外枠に回動可能に取付けられた前枠を施錠・解錠するための遊技機用施錠装置に関する。
【背景技術】
【0002】
様々なタイプの施錠装置が従来知られており、例えば特許文献1,2に記載の施錠装置が知られている。特許文献1の施錠装置は、遊技機の前枠側に傾動可能に設けられた一対の鉤部材と、外枠に設けられた一対の受部を有しており、鉤部材が受部に下側から係止する構成になっていた。特許文献2の施錠装置は、前枠側に設けられたメス部材と、外枠側に設けられたオス部材とを有しており、メス部材に挿入されたオス部材をメス部材に設けた抜止機構によって抜止めする構成になっていた。
【特許文献1】特開2004−141256号公報
【特許文献2】特開2006−43097号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、従来の構成と異なる新規な係止機構を有する遊技機用施錠装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記課題を達成するために本発明は、各請求項に記載の通りの構成を備える遊技機用施錠装置であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によると、前枠に取付けられるベース部材と、そのベース部材に対して直線移動可能に設けられる係止部材と、外枠に設けられる受部と、係止部材を受部に向けて付勢して係止部材を受部に挿入させる付勢部材と、ベース部材に取付けられたシリンダ錠の錠軸に連動して係止部材を付勢部材の付勢力に抗して直線移動させて係止部材を受部から引抜き係止解除する係止解除機構とを有している。
【0005】
したがって係止部材は、付勢部材の付勢力を利用して直線移動して受部に係止し、これによって施錠装置が施錠状態になる。そしてシリンダ錠の錠軸を回動させると、係止部材が錠軸に連動する係止解除機構によって直線移動し、受部から引抜かれ、これによって施錠装置が解錠状態になる。そのため施錠装置は、斬新な構成を有し、かつ斬新な動作を奏する係止機構を備えた構成になっている。
【0006】
請求項2に記載の発明によると、係止解除機構は、ベース部材の上下部に直線移動可能に設けられた一対の係止部材とシリンダ錠の錠軸とを連動させるために、ベース部材に回動可能に設けられる回動部材と、回動部材と一対の係止部材とに回動可能に連結される一対のリンクとを有している。そして一対の係止部材または一対のリンクの一つがシリンダ錠の錠軸に固定されたカムから力を受けると、回動部材と一対のリンクによって一対の係止部材が受部から引抜かれる方向に連動して直線移動する。
【0007】
したがってシリンダ錠の錠軸を回動させるとカムが回動し、係止部材またはリンクの一つがカムから力を受けて、回動部材が回動し、リンクによって一対の係止部材が連動して受部から引抜かれて係止解除される。
【0008】
請求項3に記載の発明によると、係止解除機構は、ベース部材によって後ろ側と左右側が上下全長に渡って覆われている。そして一対の係止部材は、ベース部材に対して上下に直線移動することでベース部材の上端部または下端部から出没する方向に直線移動する構成になっている。
【0009】
したがって係止解除機構の不正操作(不正解錠)がベース部材によって防止される。また係止部材は、ベース部材に対して上下に直線移動し、かつベース部材に対して出没する方向に移動するために、従来の傾動する係止部材に比べて不正操作され難い構成になっている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、新規な係止機構を有する遊技機用施錠装置が構成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施形態を図1〜7にしたがって説明する。
本形態に係る施錠装置1は、図1に示すようにパチンコ機またはスロット機等の遊技機20に用いられる施錠装置である。遊技機20は、外枠21と前枠22を有している。
【0012】
外枠21は、図1に示すように矩形状であって、上下左右の枠部材21a〜21dと、枠部材21a〜21dを連結する連結部材21f〜21iと、下側前面を構成する幕板21eを有している。上下枠部材21a,21bと幕板21eは、木製であり、左右の枠部材21c,21dは、金属製である。連結部材21f〜21iは、左右の枠部材21c,21dの枠内側面に取付けられる本体部と、本体部から上方または下方に突出して上下の枠部材21a,21bの左右端部に形成された溝部(例えば21a1)に嵌め込まれるほぞ部(例えば図5に示す21f1,21g1)とを有している。
【0013】
前枠22は、図1に示すように板状であって中央部に開口窓22aを有している。前枠22の左側の上部と下部は、ヒンジ23,24を介して外枠21に回動可能に取付けられており、外枠21に対して開いた位置と閉じた位置との間で回動する。そして閉じた位置にて前枠22は、施錠装置1によって施錠・解錠される。
【0014】
施錠装置1は、図1に示すように前枠22に設けられる前枠側施錠装置1aと、外枠21に設けられる一対の受部10,11を有している。前枠側施錠装置1aは、図2,3に示すようにベース部材2を有しており、ベース部材2に係止部材3,4と、係止解除機構5、シリンダ錠6が取付けられる。
【0015】
ベース部材2は、図4に示すように断面コ字状の本体2aと、本体2aと別個に形成された錠裏面カバー体2bを有している。本体2aは、左右の側面2a1,2a2と裏面2a3を有しており、係止解除機構5の後ろ側と左右側を上下全長に渡って覆う。本体2aの上下中間位置には、シリンダ錠6が取付けられるシリンダ錠取付部2a4が形成されている。
【0016】
シリンダ錠取付部2a4は、図2,4に示すように本体2aの上下中間位置の左側部に形成されており、シリンダ錠6が後方から挿通される。そしてシリンダ錠取付部2a4にシリンダ錠6のフランジ部6bが取付けられ、続いて錠裏面カバー体2bが取付けられる。これにより錠裏面カバー体2bがシリンダ錠6と、シリンダ錠6に固定されたカム8の後方と左側を覆う。
【0017】
ベース部材2の本体2a内には、図4に示すように係止部材3,4と係止解除機構5が取付けられる。係止部材3,4は、金属製の係止部材本体3a,4aと、樹脂製または硬質ゴム製の先端部材3b,4bとを有している。係止部材本体3a,4aには、上下に延出する一対の長穴3a1,4a1が形成されており、長穴3a1,4a1に挿通されたピン12,13によって係止部材本体3a,4aがベース部材2に対して上下に直線移動可能に取付けられる。
【0018】
先端部材3b,4bは、図4に示すように係止部材本体3a,4aの先端を覆うように取付けられる。先端部材3b,4bの先端には、傾斜面3b1,4b1が形成されており、傾斜面3b1,4b1は、後上方または後下方に向いている。係止部材4には、カム8に向けて張り出す力受部4a2が形成されており、力受部4a2は、カム8に形成された突片8aによって上方への力を受ける。
【0019】
係止解除機構5は、図4に示すように回動部材5aと一対のリンク5b,5cを有している。回動部材5aは、中心部5a1がピン14によってベース部材2に回動可能に取付けられる。リンク5b,5cは、一端部が回動部材5aの取付部5a2,5a3に回動可能に連結され、他端部が係止部材3,4の基端部に回動可能に連結される。回動部材5aの取付部5a2は、中心部5a1よりも奥側(図4右側)に形成されており、取付部5a3は、中心部5a1よりも手前側(図4左側)に形成されている。
【0020】
リンク5bには、図4に示すようにリンク5bを上方に付勢する付勢部材(例えばコイルスプリング)7の一端部が取付けられ、付勢部材7の他端部は、ガラス板用施錠部材9に取付けられる。したがって付勢部材7は、リンク5bを介して上側の係止部材3を上方に付勢し、リンク5b、回動部材5a、リンク5cを介して下側の係止部材4を下方に付勢する。そのため上側の係止部材3は、図2に示すようにベース部材2の上端部から突出し、下側の係止部材4は、ベース部材2の下端部から突出する。
【0021】
ガラス板用施錠部材9は、図4に示すようにベース部材2内において上下方向に移動可能に取付けられる。ガラス板用施錠部材9は、カム8の突片8bによって押上げられる力受部9aを有し、上方に移動することで前枠22に回動可能に取付けられたガラス枠を解錠状態にする。
【0022】
図1,5(A)に示すように受部10は、連結部材21fに一体に設けられ、外枠21の枠内右上位置に設けられる。受部10には、下側に開口する挿入部10aと、下端前部を開口する入口部10bが形成され、図6に示すように挿入部10aに係止部材3の先端部が挿入される。
【0023】
図1,5(B)に示すように受部11は、連結部材21gに一体に設けられ、外枠21の枠内右下位置でかつ幕板21e裏側位置に設けられる。受部11には、上側に開口する挿入部11aと、上端前部を開口する入口部11bが形成され、挿入部11aに係止部材4の先端部が挿入される。
【0024】
施錠装置1を施錠状態にする場合は、先ず、前枠22を外枠21に対して開き位置から閉じ位置に向けて回動させる(図1参照)。これにより前枠22側に設けられた係止部材3,4が受部10,11に当接し、係止部材3,4は、傾斜面3b1,4b1を利用してベース部材2に没する方向に移動する。そして係止部材3,4が受部10,11の挿入部10a,11aに対応する位置に到達し、係止部材3,4が付勢部材7の付勢力を利用して受部10,11の挿入部10a,11aに突入し係止する(図6参照)。
【0025】
施錠装置1を解錠状態にする場合は、先ずシリンダ錠6に鍵を差込み、鍵を右方向に回す(図3,4参照)。これによりカム8が回転し、係止部材4がカム8の突片8aによって上方に押され、係止部材4が受部11から引抜かれて係止解除される。上側の係止部材3も、図7に示すようにリンク5b,5cと回動部材5aを介して下方に移動して、受部10から引抜かれて係止解除される。かくして施錠装置1は、解錠状態になる。
【0026】
以上のようにして施錠装置1が形成されている。
すなわち施錠装置1は、図1,4に示すように前枠22に取付けられるベース部材2と、ベース部材2に対して直線移動可能に設けられる係止部材3,4と、外枠21に設けられる受部10,11と、係止部材3,4を受部10,11に向けて付勢して係止部材3,4を受部10,11に挿入させる付勢部材7と、ベース部材2に取付けられたシリンダ錠6の錠軸6aに連動して係止部材3,4を付勢部材7の付勢力に抗して直線移動させて係止部材3,4を受部10,11から引抜き係止解除する係止解除機構5とを有している。
【0027】
したがって係止部材3,4は、付勢部材7の付勢力を利用して直線移動して受部10,11に係止し、これによって施錠装置1が施錠状態になる。そしてシリンダ錠6の錠軸6aを回動させると、係止部材3,4が錠軸6aに連動する係止解除機構5によって直線移動し、受部10,11から引抜かれ、これによって施錠装置1が解錠状態になる。そのため施錠装置1は、斬新な構成を有し、かつ斬新な動作を奏する係止機構を備えた構成になっている。
【0028】
また係止解除機構5は、図4に示すようにベース部材2に回動可能に設けられる回動部材5aと、回動部材5aと一対の係止部材3,4とに回動可能に連結される一対のリンク5b,5cとを有している。そして係止部材4がシリンダ錠6の錠軸6aに固定されたカム8から力を受けると、回動部材5aと一対のリンク5b,5cによって一対の係止部材3,4が受部10,11から引抜かれる方向に連動して直線移動する。
【0029】
したがってシリンダ錠6の錠軸6aを回動させるとカム8が回動し、係止部材4がカム8から力を受けて、回動部材5aが回動し、リンク5b,5cによって一対の係止部材3,4が連動して受部10,11から引抜かれて係止解除される(図7参照)。
【0030】
また係止解除機構5は、図2に示すようにベース部材2によって後ろ側と左右側が上下全長に渡って覆われている。そして一対の係止部材3,4は、ベース部材2に対して上下に直線移動することでベース部材2の上端部または下端部から出没する方向に直線移動する構成になっている。
【0031】
したがって係止解除機構5の不正操作(不正解錠)がベース部材2によって防止される。また係止部材3,4は、ベース部材2に対して上下に直線移動し、かつベース部材2に対して出没する方向に移動するために、従来の傾動する係止部材に比べて不正操作され難い構成になっている。
【0032】
(他の実施の形態)
本発明は、上記の実施の形態に限定されず、以下の形態であっても良い。
(1)例えば上記の実施の形態は、図4に示すように係止部材4に力受部4a2が形成されていた。しかしリンク5b,5cまたは上側の係止部材3に力受部が設けられ、この力受部がカムから力を受けて、回動部材と一対のリンクによって一対の係止部材が外枠に設けられた受部から引抜かれる方向に連動する構成になっていても良い。
(2)上記の実施の形態に係る係止部材は、上下に直線移動する構成になっていたが、外枠に向けて側方(例えば右方向)に直線移動し、外枠側に設けられた受部に突入する構成になっていても良い。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】遊技機の斜視図である。
【図2】施錠装置の斜視図である。
【図3】ベース部材を除いた状態の施錠装置の斜視図である。
【図4】施錠装置の分解斜視図である。
【図5】受部の斜視図である。
【図6】施錠状態にする様子を示した施錠装置の一部断面図である。
【図7】解錠状態にする様子を示した施錠装置の一部断面図である。
【符号の説明】
【0034】
1・・・施錠装置
1a・・・前枠側施錠装置
2・・・ベース部材
3,4・・・係止部材
4a2・・・力受部
5・・・係止解除機構
5a・・・回動部材
5b,5c・・・リンク
6・・・シリンダ錠
6a・・・錠軸
7・・・付勢部材
8・・・カム
9・・・ガラス板用施錠部材
10,11・・・受部
10a,11a・・・挿入部
20・・・遊技機
21・・・外枠
21f〜21i・・・連結部材
22・・・前枠



【出願人】 【識別番号】390005120
【氏名又は名称】株式会社森創
【出願日】 平成18年7月13日(2006.7.13)
【代理人】 【識別番号】110000394
【氏名又は名称】特許業務法人岡田国際特許事務所


【公開番号】 特開2008−18056(P2008−18056A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2006−192701(P2006−192701)