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【発明の名称】 遊技機の不正監視システム
【発明者】 【氏名】保谷 誠

【要約】 【課題】遊技ホール等において信頼性の高い不正監視を実施することができる遊技機の不正監視システムを提供すること。

【構成】遊技ホールには多数のパチンコ機10が設置されている。各パチンコ機10は、遊技を統括管理する主制御装置42、及び主制御装置42からの払出指令に基づいて遊技球の払い出しを制御する払出制御装置43を備えている。この場合、各パチンコ機10の主制御装置42及び払出制御装置43には所定のID情報が登録されたICタグが取り付けられている。そして、これらICタグのID情報はリーダ装置にて読み込まれ、その読み込まれたID情報はホールコンピュータ等の管理装置にて収集される。管理装置ではその収集したID情報に基づいて不正検出処理を実行する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技島に設置された各遊技機の制御装置にはID情報が記憶されたICタグを取り付け、これら各ICタグからID情報を収集することで遊技機に対する不正を監視する不正監視システムであって、
ICタグからID情報を読み取るリーダ装置と、
リーダ装置が読み取ったID情報を収集するとともに、その収集したID情報と予め作成された各ID情報の管理データとを比較し、その比較結果に基づいて異常処理を実行する管理装置とを備えたことを特徴とする不正監視システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機の不正監視システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
遊技機の一種として、パチンコ遊技機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機は、CPUや遊技に関わる制御プログラムが記憶されたROM等の電子部品が実装された制御基板を備えており、その制御基板によって一連の遊技が制御されている。
【0003】
この種の遊技機においては、不正な利益を得ることを目的として、制御基板を不正に取り外して当該基板内のROMを交換し遊技内容を変更したり、リード線等により外部から不正な電気信号を制御基板に入力させたりする等、制御基板に対しての不正行為が数多く報告されており、従来より各種の不正対策が検討されている。例えば、基板ボックスを透明ケース体にて構成して制御基板の状態を外部から容易に視認できるようにする、基板ボックスに封印構造を持たせて基板ボックスの開封時には破壊等による開封履歴を残すようにする、又は、基板ボックスを構成する上下一対のケース体の接合部に再貼付不可能であり剥がすと痕跡が残る封印シールを貼付する等の不正対策が採用されている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
しかしながら、上記のような不正対策が施されていても、未だに不正行為が行われることが考えられ、前記封印構造や封印シール等を採用した制御基板装置であっても、不正の痕跡が残らないようにして巧妙に不正を施すといったことが考えられる。封印シールについては、例えば巧妙に封印シールを一旦剥がし、その後再び基板ボックスに貼り直して元の状態に戻すようにする不正が考えられる。こうした不正行為が行われる場合、遊技機を設置する遊技ホール等において多大な不利益が生じるおそれがあった。
【特許文献1】特開2003−180917号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、遊技ホール等において信頼性の高い不正監視を実施することができる遊技機の不正監視システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記課題を解決するのに有効な手段等につき、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、発明の実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
【0007】
手段1.遊技島(遊技島90)に設置された各遊技機(パチンコ機10)の制御装置(主制御装置42、払出制御装置43)にはID情報が記憶されたICタグ(ICタグ63,79)を取り付け、これら各ICタグからID情報を収集することで遊技機に対する不正を監視する不正監視システムであって、
ICタグからID情報を読み取るリーダ装置(リーダ装置92)と、
リーダ装置が読み取ったID情報を収集するとともに、その収集したID情報と予め作成された各ID情報の管理データとを比較し、その比較結果に基づいて異常処理を実行する管理装置(ホールコンピュータ93)とを備えたことを特徴とする不正監視システム。
【0008】
手段1の不正監視システムでは、遊技機の制御装置に取り付けられたICタグからID情報を読み取るリーダ装置が設けられており、リーダ装置にて読み取られたID情報は管理装置にて収集される。そして、管理装置においてはその収集したID情報と予め作成された管理データとを比較し、その比較結果に基づいて異常処理を実行する。かかる構成とすることにより、不正な制御装置への交換等といった不正行為が行われたか否かが確認され、遊技ホール等において信頼性の高い不正監視を実施することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(第1の実施の形態)
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図であり、図2はパチンコ機10よりガラス扉枠13及び下皿ユニット17を取り外した状態を示す正面図であり、図3はパチンコ機10の背面図である。
【0010】
図1,図2に示すように、パチンコ機10は、外枠11と、該外枠11の前部に設けられ外枠11の一側部にて開閉可能に支持された前面枠12と、該前面枠12の前面側に開閉可能に設けられたガラス扉枠13とを備えている。
【0011】
ガラス扉枠13には略円形状の窓部14が形成され、この窓部14には透明なガラス15がはめ込まれている。そして、この窓部14を通じて、後述する遊技領域が外部より視認可能となっている。また、ガラス扉枠13には、遊技時の補助的な演出効果を得るための様々な装飾用部材が設けられている。例えば、窓部14を囲むようにして、各種ランプ等の発光手段を内装した電飾部材16が設けられている。
【0012】
一方、前面枠12下部には、下皿ユニット17が設けられている。下皿ユニット17のほぼ中央部には下皿18が設けられており、その下皿18の右方には、手前側に延びるようにして遊技球発射ハンドル19が配設されている。これに対し、上皿20はガラス扉枠13に一体的に設けられている。ここで、上皿20は、遊技球を貯留するための球受皿を構成し、上皿20に貯留された遊技球は遊技球発射装置21へ導かれる。そして、遊技球発射ハンドル19が操作されることで遊技球発射装置21から後述する遊技領域に向けて遊技球が発射される。また、下皿18は、上皿20が満タンとなり余剰となった遊技球を排出するための別の球受皿を構成する。なお、前面枠12の内部にはスピーカSが埋設されている。
【0013】
次に、パチンコ機10の遊技領域に関する構成について説明する。図2に示すように、前記前面枠12は、外形が前記外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース22を主体に構成されており、その樹脂ベース22の後側には遊技盤24が着脱可能に装着されている。遊技盤24は、その周縁部が樹脂ベース22(前面枠12)の裏側に当接した状態で取着されており、図2では、遊技盤24の前面部の略中央部分だけが樹脂ベース22の窓孔22aを通じて前面枠12の前面側に露出した状態となっている。遊技盤24には、ルータ加工が施されることによって複数の開口部が形成されており、各開口部には普通入賞口25、スルーチャッカー26、作動チャッカー27、可変入賞装置28、可変表示装置29等が配設されている。その他に、遊技盤24にはアウト口30が設けられており、各種入賞装置等に取り込まれなかった遊技球はこのアウト口30を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。
【0014】
可変表示装置29には、作動チャッカー27への入賞をトリガとして図柄を変動表示する図柄表示装置31が設けられている。図柄表示装置31は液晶表示装置として構成されている。図柄表示装置31には、例えば上段、中段、下段の上下3段の図柄列が設定されており、各段毎に左図柄、中図柄、右図柄の3個の図柄が変動表示される。遊技球が作動チャッカー27を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が図柄表示装置31の上部に設けられた保留ランプ32にて点灯表示されるようになっている。
【0015】
また、可変表示装置29には図柄表示装置31の上部に特定ランプ部33が設けられている。遊技球がスルーチャッカー26を通過する毎に特定ランプ部33における左右のランプが交互に点滅し、一方のランプが点灯した状態でランプの切り替えが終了した場合に作動チャッカー27が所定時間だけ作動状態となるよう構成されている。遊技球がスルーチャッカー26を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が特定ランプ部33の上部に設けられた保留ランプ34にて点灯表示されるようになっている。
【0016】
可変入賞装置28は、図示しないソレノイドにより開閉動作されるシャッタ28aを有し、同シャッタ28aが開状態となると大入賞口が現れる。通常、シャッタ28aは遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当りの際に遊技球が入賞しやすい開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動されるようになっている。より詳しくは、作動チャッカー27に遊技球が入賞すると図柄表示装置31の図柄が変動表示され、その停止後の確定図柄が特定の組み合わせとなった場合に特別遊技状態が発生する。そして、可変入賞装置28のシャッタ28aが所定の開放状態となって(具体的には所定時間、所定回数だけ開く)大入賞口が現れ、遊技球が入賞しやすい状態(大当り状態)になるよう構成されている。
【0017】
普通入賞口25、作動チャッカー27、可変入賞装置28に遊技球が入賞することに基づいて、上皿20(場合によっては下皿18)に対し所定数の景品球が払い出されるようになっている。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
【0018】
遊技盤24にはレールユニット36が取り付けられており、レールユニット36の内周部(内外レール)により略円形状の遊技領域が区画形成されている。遊技球発射ハンドル19の操作に基づいて遊技球発射装置21から発射された遊技球はレールユニット36の誘導レールを通って遊技領域の上部に案内される。
【0019】
遊技盤24において表側の右下隅部には、遊技盤用の証紙ラベル39が貼り付けられている。この証紙ラベル39には、製造メーカ名、遊技機製造番号、及びそれらの各データを二次元コード化したQRコード(登録商標)が印刷等により記されている。なお、この証紙ラベル39はガラス扉枠13に設けた小窓13aを通じて、パチンコ機10の前方から視認可能となっている。
【0020】
次に、パチンコ機10の背面側の構成について以下に説明する。図3に示すように、前記遊技盤24の背面側下部には、供給電源を適宜他の装置等に供給するための電源装置41が設けられている。電源装置41の上方には遊技に関する各種制御を行う主制御装置42と、貸球及び景品球の払出制御を行う払出制御装置43とが左右に並設されている。上部タンク44から上皿20に至る球払出通路の中途位置には球払出装置45が設けられており、球払出装置45は払出制御装置43からの払出指令に基づいて駆動制御されるようになっている。
【0021】
主制御装置42及び払出制御装置43の上方となる可変表示装置29の背面側には、可変表示装置29の制御を行う表示制御装置46が設けられ、さらにその近傍にはスピーカSから出力される音声の制御、電飾部材16に内装された発光手段の制御を行う音声ランプ制御装置47が設けられている。これら表示制御装置46及び音声ランプ制御装置47は保護カバー48によって覆われており、上部タンク44等から落下してくる遊技球等から各制御装置を保護するようになっている。また、遊技盤24の背面側において前記電源装置41の左方には、遊技球の発射を制御する発射制御装置49が設けられている。
【0022】
また、前面枠12において背面側の右下隅部には、枠用の証紙ラベル50が貼り付けられている。この証紙ラベル50には、製造メーカ名、遊技機製造番号、及びそれらの各データを二次元コード化したQRコード(登録商標)が印刷等により記されている。
【0023】
次に、主制御装置42の構成について以下に説明する。図4は主制御装置42の横断面図である。主制御装置42は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含む主基板51を具備しており、主基板51が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス52に収容されて構成されている。本実施の形態において、主基板51上には、CPU、ROM及びRAMを1チップ化したマイコンチップ53が実装されている。
【0024】
マイコンチップ53には、チップ固有の識別番号(チップIDコード)があらかじめ格納されており、主制御装置42に設けられたデータ読み出し端子に対してデータ読み取り装置を電気的に接続することによりチップIDコードの読み出しが可能となっている。この読み出しは、遊技機認証機関(警察機関等)や製造メーカにおいて専用の読み取り装置を用いて行われる。
【0025】
基板ボックス52は、略直方体形状のボックスベース54と当該ボックスベース54の開口部を覆うボックスカバー55とを備えている。ボックスベース54とボックスカバー55とは封印手段としての封印ユニット56によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス52が封印されている(ここでは、開封履歴を残さず開封することが不可であることを意味する)。封印ユニット56としてはボックスベース54とボックスカバー55とを開封不能に連結する構成であれば任意の構成が適用できるが、ここではボックスベース54及びボックスカバー55にそれぞれ4つの封印部材を設けた構成となっており、この封印部材に係止爪を挿入することでボックスベース54とボックスカバー55とが開封不能に連結されるようになっている。
【0026】
封印ユニット56による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、封印ユニット56を構成する4つの封印部材のうち、少なくとも一つの封印部材に係止爪を挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主基板51の不具合発生の際や主基板51の検査の際など基板ボックス52を開封する場合には、係止爪が挿入された封印部材と他の封印部材との連結を切断する。その後、再度封印処理する場合は他の封印部材に係止爪を挿入する。
【0027】
基板ボックス52において、封印ユニット56の逆側の短辺部には、ボックスベース54及びボックスカバー55を跨ぐようにして封印シール60が貼り付けられている。
【0028】
ここで、封印シール60の構成について図5及び図6を用いて説明する。図5は封印シール60の表面側及び裏面側の構成を示す図であり。図6は封印シール60の断面構成を示す図である。
【0029】
封印シール60は略矩形状のベースシート61を備えており、ベースシート61の背面には粘着剤が塗布され粘着層62が形成されている。また、粘着層62の一部にICタグ63が埋め込まれている。図6においては、粘着層62の背面側に剥離シート64が示されている。この剥離シート64は封印シール60を基板ボックス52に貼り付ける際に剥がされるものであり、剥離シート64を剥がすことにより封印シール60の裏面側において粘着層62が露出し、基板ボックス52へのシール貼り付けが可能となっている。
【0030】
ベースシート61は、ポリエステル系フィルムなど、適度な脆性を有する可撓性樹脂フィルムにより形成されており、さらに溶剤や熱に対して反応性を有する。具体的には、粘着層62を構成する粘着剤に対して溶解性を備えたトルエンなどがベースシート61に塗布されると、ベースシート61は変色する。また、粘着層62の粘着力が低下する温度(例えば、50℃)以上の熱が加えられた場合にもベースシート61は変色する。これにより、基板ボックス52から封印シール60を不正に剥がそうとして溶剤がかけられたり、熱が加えられたりした場合、ベースシート61が変色することで当該不正行為の痕跡を残すことができる。
【0031】
粘着層62の粘着剤は、従来の封印シールと同様に、一旦貼り付けされた後に剥がされる場合にベースシート61から剥離される程度の粘着力を有している。したがって、封印シール60が剥がされた場合には再度貼り付けすることが不可能となり、さらには粘着剤の一部が基板ボックス52側に残ることとなる。よって、封印シール60を不正に剥がした痕跡を残すことができる。
【0032】
ICタグ63は、ICチップ65及びアンテナ部66より構成されており、長尺状のアンテナ部66の中央付近にICチップ65が配置されている。ICチップ65は集積回路として形成されるものであり、制御部及びメモリ領域を有する。メモリ領域は、データ書き換え不可な不揮発性メモリ(ROM)により構成されており、その記憶容量は例えば128bitとなっている。メモリ領域には、識別データとしてのID情報が格納されている。具体的には、製造メーカ名(又は複数のメーカごとに付されたメーカ固有番号)、固有のID番号が格納されている。ICチップ65のメモリ領域はデータ書き換え不可であるため、ID情報が不正に改ざんされる等の不都合が抑制できるようになっている。
【0033】
アンテナ部66は、アルミ等の金属薄層で形成されており、その厚みはICチップ65の厚みよりも薄い。また、アンテナ部66は、共振周波数が135kHz,13.56MHz,953MHz,2.45GHz等の一定周波数となるようにアンテナパターンとして作製されている。
【0034】
ICチップ65のID情報は、制御部によって呼び出されてアンテナ部66から発信することができるように構成されており、アンテナ部66から発信されたID情報を、リーダ装置で受信して読み取ることができるようになっている。このID情報の読み取りについては後に説明する。
【0035】
ICタグ63(アンテナ部66)は、図5(b)に示すように、ベースシート61においてその一隅部側からその対角方向の隅部側に亘って斜めに配置されている。そして、封印シール60がボックスベース54及びボックスカバー55に跨って貼り付けられているのに伴って、アンテナ部66もボックスベース54及びボックスカバー55に跨っている。
【0036】
封印シール60には、アンテナ部66の長手方向に沿って等間隔で並ぶ多数のアンテナ用切り込み67が形成されている。アンテナ用切り込み67は、アンテナ部66の長手方向に対して略直交する方向に延びる直線状であり、ベースシート61の表面側から粘着層62の背面側まで貫通している(なお、図5(a)ではアンテナ用切り込み67を省略して示している)。この場合に、アンテナ用切り込み67は、アンテナ部66に若干掛かるように形成されている。
【0037】
以上説明した封印シール60を剥がそうとする場合、アンテナ用切り込み67が形成されていることによりアンテナ部66が分断されることとなる。アンテナ部66が分断されるとID情報がアンテナ部66から送信され難くなるか、或いは全く送信されなくなる。これにより、ID情報をリーダ装置で読み取ることが著しく困難になるか、或いは完全に不可能となる。よって、封印シール60を丁寧に剥がして基板ボックス52を開封し、主基板51に対して不正を行った後に、基板ボックス52を封印して封印シール60を再度貼ったとしても、当該不正行為を容易に発見することができる。
【0038】
封印シール60の4隅には、ベースシート61の表面側から粘着層62の背面側まで貫通する隅側切り込み68がそれぞれ形成されている。詳細には、隅側切り込み68は、封印シール60の隅角の内側にて当該隅角に沿うようにしてL字状に形成されている。よって、封印シール60の隅角側から剥がされたとしても、隅側切り込み68から封印シール60に破壊が生じ、不正行為の痕跡を残すことができる。
【0039】
封印シール60の外縁には、図5に示すように、外側端部から内側に向けて多数の外縁切り込み69が形成されている。これら外縁切り込み69は、内側から外側に向けて開くようにして鋭角のV字状となっており、さらに封印シール60の外周に沿う方向に等間隔で形成されている。したがって、基板ボックス52から封印シール60を剥がそうとすると、外縁切り込み69から封印シール60に破壊が生じ、不正行為の痕跡を残すことができる。
【0040】
また、ベースシート61の表面には、図5(a)に示すように、インク塗布部70、識別情報部71及び機種情報部72が設けられている。インク塗布部70には、紫外線などといった特定の波長の光が照射されることにより模様が表れる特殊インクが塗布されている。識別情報部71には、複数の英数字(アルファベット又は数字)が記載されており、当該識別情報部71に記載される英数字は遊技機毎に異なるものとなっている。この場合に、識別情報部71に記載される英数字はICチップ65に格納されているID情報と対応づけて規定されている。機種情報部72には、当該遊技機の機種名や当該遊技機の製造メーカ名などが記載されている。
【0041】
識別情報部71に付される英数字について追記する。封印シール60の製造過程において、当該封印シール60にICタグ63が組み付けられた段階では未だ識別情報部71に英数字が付されておらず、ICタグ63の組み付け後にリーダ装置によりタグID情報(ICタグ63に格納されたID情報)が読み取られると、その読み取られたタグID情報に関連付けて英数字がレーザ刻印等により印字される。なお、識別情報部71に英数字を印字する作業は、ICタグ63のタグID情報が正常に読み取ることができたことを条件に行われ、仮にICタグ63のタグID情報が正常に読み取れなかった場合には、英数字の印字が行われない。この場合、該当する封印シール60は破棄される。
【0042】
また、主制御装置42において基板ボックス52のボックスカバー55には、上記の封印シール60(ICタグ63)以外に、情報ラベルとして識別シール74が貼付されている。この場合、識別シール74は、主制御装置42(主基板51)に関する固有情報(主基板ID情報)を記した情報ラベルであり、具体的には、製造メーカコード、製造番号、及びそれらの各データを二次元コード化したQRコード(登録商標)が印刷等により記されている。
【0043】
払出制御装置43は、主制御装置42と同様の構成を備えている。すなわち、払出制御基板を収容する基板ボックス75を備えており、基板ボックス75には封印ユニット76が設けられている。また、基板ボックス75には、封印シール77及び識別シール78が貼り付けられている。この場合、主制御装置42と払出制御装置43とは、上述したように左右に並設されており、両制御装置42,43において互いに対峙する位置に各封印シール60,77が貼り付けられている。
【0044】
払出制御装置43の封印シール77には、主制御装置42における封印シール60と同様にICタグが埋め込まれている。このICタグのアンテナ部は、主制御装置271に設けられたICタグのアンテナ部と動作周波数が同一となるように作製されている。また、払出制御装置43のICタグには、主制御装置42のICタグ63とは異なるID情報が格納されている。但し、これら主制御装置42及び払出制御装置43の各ID情報にはパチンコ機ID部と物品ID部とが設定されている。
【0045】
この場合、パチンコ機ID部は遊技ホール等に出荷されているパチンコ機毎に設定されており、各ID情報が所定数の桁の番号で表される場合にはそのうちの一部の桁がパチンコ機ID部として割り当てられる。例えば、ID情報が「1001」のように十進数で4桁の数字で設定されている場合には、2〜4桁目をパチンコ機ID部として設定することで、「000」〜「999」の1000通りのパチンコ機ID部を設定することが可能となる。なお、全遊技ホール等に出荷されているパチンコ機の台数は1000台以上であることが想定されるため、ID情報の桁数を5桁以上とするとともに、パチンコ機ID部に割り当てる桁数を3桁以上としてもよい。同一のパチンコ機10に設けられた主制御装置271のICタグと払出制御装置311のICタグとのパチンコ機ID部には、同一の番号等が付されている。
【0046】
また、物品ID部は、パチンコ機10においてICタグの取り付け対象を表している。例えば、上記のようにID情報が十進数の4桁の数字で設定されている場合には、1桁目が物品ID部として設定することで、「0」〜「9」の10通りの物品ID部を設定することが可能となる。さらに、例示すると、主制御装置271に設けられたICタグのID情報を「1001」とし、払出制御装置311に設けられたICタグのID情報を「2001」とした場合には、主制御装置271の物品ID部は「1」であり、払出制御装置311の物品ID部は「2」である。
【0047】
次に、本パチンコ機10の電気的構成について、図7のブロック図に基づいて説明する。
【0048】
主制御装置42には、上記のとおり演算装置であるマイコンチップ53が搭載されている。マイコンチップ53のCPUには入出力ポートが接続されており、当該入出力ポートを介して普通入賞口25、作動チャッカー27、可変入賞装置28、払出制御装置43及び表示制御装置46が接続されている。なお、これら以外にも、図7においては示さないが、スルーチャッカー26や音声ランプ制御装置47等も主制御装置42に接続されている。
【0049】
主制御装置42においては、普通入賞口25、作動チャッカー27及び可変入賞装置28から入賞検出信号を入力することで、払出制御装置43に対して払出指令を出力する。払出制御装置43ではその払出指令に応じた数の遊技球の払い出しを行うべく球払出装置45を駆動制御する。
【0050】
また、主制御装置42においては、作動チャッカー27から入賞検出信号を入力することで、大当たり状態へ移行させるか否かの抽選等を行い、その抽選結果に応じた表示指令を表示制御装置46に対して出力する。表示制御装置46ではその表示指令に応じた図柄の可変表示を行うべく図柄表示装置31を表示制御する。そして、大当たり状態へ移行する場合には図柄表示装置31にて同一図柄の組み合わせ等が停止表示される。また、大当たり状態へ移行した場合には、主制御装置42から出力される信号に基づいて可変入賞装置28の大入賞口が所定回数開放される。
【0051】
次に、以上説明したパチンコ機10の不正監視システムについて説明する。図8は遊技ホールにおける遊技島90を示す正面図である。
【0052】
図8に示すように、遊技ホールの遊技島90には、多数のパチンコ機10が設置されている。各パチンコ機10は、ホール内ネットワークを介してホールコンピュータに接続されている。これにより、ホールコンピュータにおいて各パチンコ機10における遊技状況が管理されている。なお、図8中、符号91は、遊技ゲーム数や大当たり回数などを表示するためのデータカウンタであり、同データカウンタ91には遊技島90においてパチンコ機ごとの台番号が付されている。
【0053】
また、遊技島90には、2台のパチンコ機10に対応させて1台のリーダ装置92が設置されている。この場合、各リーダ装置92は遊技島90の内部に収容されており、遊技ホールにおいて露出していない。これにより、リーダ装置90が持ち去られてしまう、又は不正なリーダ装置に交換されてしまうことを抑制できる。なお、遊技島90においてリーダ装置92の取り外し抑制構造を設けることで、不正なリーダ装置への交換等をより確実に抑制できる。
【0054】
遊技島90に設置された各リーダ装置92は、各パチンコ機10と同様にホール内ネットワークを介してホールコンピュータに接続されている。ホールコンピュータは、各リーダ装置92から入力する情報に基づいて各パチンコ機10に対する不正を監視する。そこで、以下にかかる不正監視に関する構成について説明する。
【0055】
先ず不正監視システムに関する電気的構成について、図9のブロック図に基づいて説明する。なお、図9では、2台のパチンコ機10、及びこれらパチンコ機10に対応した1台のリーダ装置92のホールコンピュータ93に対する電気的構成について示すが、他のパチンコ機10及び他のリーダ装置92についても同様である。また、図9においては省略して示すが、各パチンコ機10は上記のとおりホールコンピュータ93に接続されている。
【0056】
ホールコンピュータ93は、演算処理手段であるCPU94を備えている。CPU94には、このCPU94によって実行される各種の制御プログラムや、各パチンコ機10に設けられた各ICタグ63,79のID情報といった固定値データ等を記憶したROM95と、このROM95内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM96などが内蔵されている。なお、各ICタグ63,79のID情報といった固定値データ等を記憶する手段はROMに限定されることはなく、例えば、ハードディスクや、EEPROMや、フラッシュメモリ等であってもよい。
【0057】
CPU94には各種信号を入出力するための入出力ポート97が接続されている。また、ホールコンピュータ93には表示装置98が設けられており、当該表示装置98はCPU94の出力側に接続されている。つまり、CPU94における処理に基づいて表示装置98において各種の表示が行われる。
【0058】
CPU94の入力側及び出力側には、リーダ装置92が接続されている。リーダ装置92は、その内部にCPU101、RF回路102、及びリーダアンテナ103を備えている。CPU101はRF回路102に接続されており、RF回路102はリーダアンテナ103に接続されている。CPU101には、当該CPU101により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROMと、そのROM内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAMが内蔵されている。
【0059】
リーダ装置92のCPU101はホールコンピュータ93から開始信号を入力することにより、RF回路102を駆動してリーダアンテナ103から所定周波数の呼出波を発信させる。この発信された呼出波により誘導電磁界が形成される。誘導電磁界が形成される範囲内には、対応する各パチンコ機10に設けられた主制御装置42及び払出制御装置43が含まれている。つまり、各主制御装置42及び各払出制御装置43に設けられたICタグ63,79が含まれている。
【0060】
各パチンコ機10のICタグ63,79に設けられたアンテナ部66,79bは、対応するリーダ装置92から発信される呼出波の周波数に合わせて作製されている。すなわち、所定の1組のパチンコ機10,10における各アンテナ部66,79bは対応するリーダ装置92から発信される呼出波の第1周波数(例えば、2.45GHz)に合わせて作製されており、他の1組のパチンコ機10,10における各アンテナ部66,79bは対応するリーダ装置92から発信される呼出波の第2周波数(例えば、13.56MHz)に合わせて作製されている。
【0061】
リーダ装置92から発信される呼出波によって誘導電磁界が形成されることで、各アンテナ部66,79bにおいて電磁誘導により起電力が発生する。各ICタグ63,79の各ICチップ65,79aでは、この起電力を電源としてメモリ領域に記憶されているID情報を呼び出して各アンテナ部66,79bからID情報を含んだ応答波を発信し、この発信された応答波はリーダ装置92のリーダアンテナ103にて受信される。この受信した応答波に内在したID情報はリーダ装置92のCPU101にて読み込まれ、CPU101は当該ID情報をホールコンピュータ93に出力する。なお、リーダ装置92から出力される情報のセキュリティ性を高めるには、情報出力時において出力情報の暗号化などの処置が適宜施されると良い。
【0062】
上記構成において、各パチンコ機10の主制御装置42や払出制御装置43が不正な制御装置に交換された場合には、応答波の発信は行われない。また、主制御装置42や払出制御装置43の基板ボックス52,75が不正に開放された場合には、ICタグ63,79のアンテナ部66,79bが分断され、アンテナ部66,79bからの応答波の発信は行われない。これらの場合、ホールコンピュータ93のCPU94においては、不正が行われたパチンコ機10に対応するID情報がリーダ装置92から出力されないことに基づいて、そのパチンコ機10における主制御装置42や払出制御装置43に対して不正行為が行われたことを把握する。そして、ホールコンピュータ93に設けられた表示装置98においてエラー表示を行う。
【0063】
なお、以上の構成では1台のリーダ装置92に対して2台のパチンコ機10を割り当てたが、この割り当てるパチンコ機10の台数は任意である。すなわち、リーダ装置92におけるID情報の読み取り範囲は、呼出波の電波強度を大きくすることで広くすることができる。また、ICタグからの応答波の電波強度は呼出波の電波強度に依存しており、ICタグからの応答波は呼出波の発信元のリーダ装置に到達する。したがって、リーダ装置における呼出波の電波強度を上記構成のリーダ装置92よりも大きくすることで、1台のリーダ装置92に割り当てるパチンコ機10の台数を3台以上とすることができる。
【0064】
また、1台のリーダ装置92に割り当てるパチンコ機10の台数の多数化は、微弱な電波の呼出波であってもICタグ63,79において起電力が発生するようにするとともに、リーダ装置92において微弱な電波の応答波を受信できるようにすることで実現可能である。但し、この場合、ICタグ63,79やリーダ装置92においてノイズの影響が大きくなるため、ノイズ対策を講じる必要がある。電波のノイズ対策については周知の構成であるため説明を省略する。
【0065】
次に、ホールコンピュータ93のCPU94により実行される不正検出処理を図10のフローチャートを参照しながら説明する。
【0066】
不正検出処理においては先ずステップS11にて、ホールコンピュータ93のRAM96に設けられた待機中フラグ格納エリアに待機中フラグがセットされているか否かを判定する。待機中フラグはホールコンピュータ93が各リーダ装置92に対して開始信号を出力することでセットされ、停止信号を出力することでクリアされるフラグである。そして、各リーダ装置92は、開始信号を入力することで呼出波を発信し、停止信号を入力することで呼出波の発信を停止する。したがって、待機中フラグがセットされている間は各リーダ装置92からのID情報の入力待ち状態となる。
【0067】
待機中フラグがセットされていない場合には、ステップS12及びステップS13の不正検出設定処理を実行する。一方、待機中フラグがセットされている場合には、ステップS14〜ステップS19の不正検出判定処理を実行する。
【0068】
不正検出設定処理では、先ずステップS12にて前回の待機中フラグのクリア処理が実行されてから5minが経過したか否かを判定する。経過していない場合には、そのまま本処理を終了する。経過している場合には、ステップS13を実行した後に本処理を終了する。ステップS13では、各リーダ装置92に対して開始信号を出力する。これにより、各リーダ装置92のCPU101はRF回路102を駆動し、リーダアンテナ103から所定周波数の呼出波を発信させる。また、ステップS13では待機中フラグをセットする。即ち、本不正監視システムでは、所定周期で各リーダ装置92から呼出波が発信される。
【0069】
不正検出設定処理にて待機中フラグがセットされることにより、次回の不正検出処理ではステップS11にて肯定判定をする。これにより、不正検出判定処理を開始する。不正検出判定処理では、先ずステップS14にて各リーダ装置92からID情報を入力したか否かを判定する。ID情報を入力している場合には、ステップS15にてID情報確認処理を実行する。
【0070】
ID情報確認処理では、各パチンコ機10の主制御装置42及び払出制御装置43からID情報を入力したか否かを個別に判定し、入力していた場合には対応するフラグをセットする。つまり、ホールコンピュータ93のROM95には、図11(a)に示すように、各パチンコ機10の主制御装置42及び払出制御装置43に対応させてID情報が記憶されている。この場合、各ID情報は4桁の番号により設定されており、1桁目が上述した物品ID部に該当し、2〜4桁目がパチンコ機ID部に該当する。なお、ID情報の桁数は4桁に限定されることはなく、5桁以上であってもよい。また、ホールコンピュータ93のRAM96には、図11(b)に示すように、各パチンコ機10の主制御装置42及び払出制御装置43に対応させて確認フラグ格納エリアが設けられている。そして、ID情報確認処理では入力したID情報に対応した確認フラグをセットする。
【0071】
ステップS15のID情報確認処理を実行した後は、ステップS16にて全ID情報を入力したか否かを判定する。つまり、全確認フラグがセットされているか否かを判定する。全確認フラグがセットされている場合には、不正行為が行われていないことを意味するため、ステップS17に進む。
【0072】
ステップS17では、先ず各リーダ装置92に対して停止信号を出力する。これにより、リーダ装置92のCPU101はRF回路102の駆動を停止し、リーダアンテナ103からの呼出波の発信を停止させる。また、ステップS17では、待機中フラグをクリアする。その後、本処理を終了する。
【0073】
一方、ステップS14又はステップS16にて否定判定をした場合は、ステップS18に進む。つまり、ID情報を入力していない場合、又は全ID情報の入力が完了していない場合には、ステップS18に進む。ステップS18ではステップS13にて待機中フラグをセットしてから1secが経過したか否かを判定する。
【0074】
ステップS18にて1secが経過していない場合には否定判定をし、そのまま本処理を終了する。一方、1secが経過していた場合には、いずれかのパチンコ機10の主制御装置42又は払出制御装置43に対して不正行為が行われたことを意味するため、ステップS19にてエラー表示処理を実行した後に本処理を終了する。
【0075】
エラー表示処理では、ホールコンピュータ93の表示装置98にて、ID情報を入力しなかったパチンコ機10の台番、及び主制御装置42又は払出制御装置43のいずれであるのかを特定した態様の表示を行う。例えば、「j番台の主制御装置に対してエラー発見」などといった表示を行う。これにより、遊技ホールの管理者などは不正の有無を容易に発見することができる。かかるエラー表示処理はホールコンピュータ93に設けられた確認ボタンが操作されるまで継続される。
【0076】
以上詳述した第1の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
【0077】
パチンコ機10の制御装置にICタグを取り付けたことにより、不正な制御装置への交換等といった不正行為が行われたか否かをID情報の読み取りを行うことで確認することができる。この場合に、複数台のパチンコ機10に対して1台のリーダ装置92を設け、ホールコンピュータ93の制御に基づいて各リーダ装置92から所定周期で呼出波を発信するようにした。そして、呼出波を発信してから予め定められた期間内に各ID情報をホールコンピュータ93が入力しなかった場合には、エラー表示を行うようにした。かかる構成とすることにより、遊技ホールの管理者等がID情報の読み取り作業を行う必要はなく、ID情報の読み取りに基づいた不正行為の確認を良好に行うことができる。
【0078】
また、複数台のパチンコ機10に対して1台のリーダ装置92を設けることで、パチンコ機10毎にリーダ装置92を設ける場合に比べ、コストの低減を図ることができる。さらに、パチンコ機10にリーダ装置92を設置するのではなく、遊技島90にリーダ装置92を設置することで、パチンコ機10の入れ替え時などにおいて既存のリーダ装置92を流用することができる。かかる観点からも、コストの低減を図ることができる。
【0079】
(第2の実施の形態)
以下、本実施の形態におけるパチンコ機10の不正監視システムについて説明する。本実施の形態におけるパチンコ機10においては、上記第1の実施の形態と同様に各種のID情報が付されており、それら各ID情報によりパチンコ機10の管理が可能となっている。これら各種のID情報についてあらためて以下に記述する。
(1)遊技盤用の証紙ラベル39に記された遊技盤ID情報…同ラベル39は遊技盤24に貼付され、遊技盤ID情報として遊技盤24の製造メーカ名(例えば、(株)××物産)、遊技機製造番号(例えば、No.1234567)、及びそれらの各データを二次元コード化したQRコードが記されている。
(2)枠用の証紙ラベル50に記された枠ID情報…同ラベル50は前面枠12に貼付され、枠ID情報として前面枠12の製造メーカ名(例えば、(株)××物産)、遊技機製造番号(例えば、No.1234567)、及びそれらの各データを二次元コード化したQRコードが記されている。
(3)主側識別シール74に記された主基板ID情報…識別シール74は主制御装置42の基板ボックス52に貼付され、主基板ID情報として製造メーカコード(例えば、SY−F)、製造番号(例えば、No.1234567)、及びそれらの各データを二次元コード化したQRコードが記されている。
(4)払出側識別シール78に記された払出制御基板ID情報…識別シール78は払出制御装置43の基板ボックス75に貼付され、払出制御基板ID情報として製造メーカコード(例えば、SY−F)、製造番号(例えば、No.1234567)、及びそれらの各データを二次元コード化したQRコードが記されている。
(5)主側ICタグ63のタグID情報…ICタグ63は主制御装置42の封印シール60に埋め込まれ、タグID情報として製造メーカ名、固有のID番号が格納されている。
(6)払出側ICタグ79のタグID情報…ICタグ79は払出制御装置43の封印シール77に埋め込まれ、タグID情報として製造メーカ名、固有のID番号が格納されている。
(7)マイコンチップ53に格納されたチップID情報…マイコンチップ53は主制御装置42の主基板51に実装され、チップID情報としてチップ固有番号等が記憶されている。
【0080】
上記(1)〜(7)の各情報は、製造メーカにおいてパチンコ機10の製造段階ですべてパチンコ機ごとに付与され、ラベル等の貼付が行われる。ただし、上記(7)のチップID情報に関しては、遊技機製造メーカでなく、チップ製造メーカにおいてチップ固有番号等の書き込みが行われる。そしてパチンコ機の組立完了後には、パチンコ機10が梱包され、遊技ホールなど、指定の供給先に出荷される。かかる場合において、上記(1)〜(7)の各情報は、製造メーカでパチンコ機ごとに対応させて遊技機管理データとして登録され、非公開データとして記憶保持される。このとき、遊技機管理データとして、パチンコ機10ごとに出荷先、出荷日時に関する出荷データも併せて登録される。
【0081】
遊技ホールなどにおいてパチンコ機10を新規に設置する場合には、当該遊技ホールの管理者などによって、製造メーカから出荷され納品されたパチンコ機個々に各種ID情報の確認が行われる。このとき、ハンディタイプのリーダ装置を用いて各種ID情報の読み取りが行われるとともに、その読み取った各種ID情報が遊技ホールの管理コンピュータを介して前記遊技機管理データと照合され、パチンコ機10が真正品であるか否かなどの確認(認証)が行われる。これにより、パチンコ機10の搬送途中において当該パチンコ機が不正品に差し替えられたりしても、その不正品の判定が可能となる。
【0082】
ただし、上記(1)〜(7)の各情報のうち、遊技ホールの管理者などによって読み取られるID情報は(1)〜(6)の情報であり、(7)の情報に関しては、特定の遊技機認証機関(警察機関等)において読み取られる情報となっている。
【0083】
以下、不正監視システムの詳細について図面を用いながら詳しく説明する。図12は本実施の形態における不正監視システムの概要を示す構成図である。
【0084】
図12において、遊技ホールHには多数のパチンコ機10が設置されている。パチンコ機10には各々、前述したとおり主制御装置42等においてラベル片等によって各種ID情報が付与されている。リーダ装置111は、ハンディタイプのリーダであり、証紙ラベル39,50や識別シール74,78のQRコード情報を読み取るためのQRコード読み取り機能と、ICタグ63,79のタグID情報を読み取るためのタグ情報読み取り機能とを有している。
【0085】
リーダ装置111は、上記のラベルやシール等に近接することにより、非接触の状態で各種情報の読み取りが可能となっている。リーダ装置111には、各種ボタン類よりなり管理者等が入力操作を行う操作部111aと、液晶画面等よりなる表示部111bとが設けられている。なお、リーダ装置111の不正使用を抑制するために、リーダ装置111の使用開始に際して所定のパスワードの入力を要求するようにしてもよい。
【0086】
管理コンピュータ112は、パチンコ機10の管理プログラムを有する電子演算装置であり、リーダ装置111に接続されることで同リーダ装置111の読み取り情報(各種ID情報)を読み込むことができるようになっている。図12中、符号91は、遊技ゲーム数や大当たり回数などを表示するためのデータカウンタであり、同データカウンタ91には、遊技ホールHにおいてパチンコ機ごとの台番号が付されている。
【0087】
ちなみに、遊技ホールHには各パチンコ機10の出玉管理等を行う、いわゆる「ホールコンピュータ」が設けられているが、上記の管理コンピュータ112はホールコンピュータとは別装置として構成されており、例えばノート型パソコンで具現化される。
【0088】
一方、遊技ホールHには、一般に複数の製造メーカのパチンコ機が設置されており、そのメーカごとに管理サーバ装置が設けられている。本実施の形態では、各メーカM1,M2,M3…に管理サーバ装置としてのデータサーバ113が設けられており、遊技ホールH側の管理コンピュータ112と各メーカM1,M2,M3…のデータサーバ113との間で双方向の通信が可能となっている。各データサーバ113には、パチンコ機10の出荷前に登録した管理データ(上記(1)〜(6)の各情報、「初期登録データ」とも言える)が記憶保持されている。管理データには、出荷先の遊技ホール名(店名)、出荷日時の情報も併せて登録されている。なお、遊技ホールで設置する台番号が分かっている場合には、その台番号の情報も併せて登録されると良い。
【0089】
遊技ホールH側の管理コンピュータ112とメーカM側の各データサーバ113との間の通信手段は任意であり、汎用の通信回線や専用回線を用いる有線通信、又は無線通信が適宜適用できる。なお、管理データのセキュリティ性を高めるには、データ送信時において送信データの暗号化などの処置が適宜施されると良い。
【0090】
上記構成の不正監視システムでは、遊技ホールHにおいて、管理者等によって、リーダ装置111を用いてパチンコ機10の各種ID情報が読み取られる。具体的には、リーダ装置111のQRコード読み取り機能によって、上記(1)〜(4)のQRコード情報が読み取られる。また、同リーダ装置111のタグ情報読み取り機能によって、上記(5),(6)のタグID情報が読み取られる。このとき、上述したように主制御装置42と払出制御装置43との各ICタグは近接させて配置されているため、両ICタグからのID情報を同時に読み取ることも可能である。
【0091】
リーダ装置111によって読み取られたQRコード情報やタグID情報(上記(1)〜(6)の各情報)は管理コンピュータ112に対して逐次送信される。この場合詳しくは、リーダ装置111から管理コンピュータ112へは、パチンコ機10について都度管理対象とされる複数台の読み取りデータがまとめて送信される。このとき、同一機種単位、又は同一メーカ単位で区別されてデータ送信が行われる。ただし、その読み取りデータの送信はパチンコ機10について1台ずつ行われても良い。
【0092】
上記のように遊技ホールH側(管理コンピュータ112)で読み取られたパチンコ機10の各種ID情報は、その日時、メーカ名(又はメーカコード)、機種名(又は機種コード)、台番などのデータと共に、管理コンピュータ112内のメモリに格納される。このとき、管理コンピュータ112は、各種ID情報(上記(1)〜(6)の各情報)を解析することで、メーカ名(又はメーカコード)や機種名(又は機種コード)を認識すると良い。かかる場合さらには、管理コンピュータ112は、メーカ名(又はメーカコード)や機種名(又は機種コード)の認識後、メーカごと又は機種ごとに各種ID情報を分別すると良い。ただし、管理者等の入力操作により、同メーカ名(又はメーカコード)や機種名(又は機種コード)を認識する構成であっても良い。
【0093】
そしてその後、遊技ホールH側(管理コンピュータ112)から製造メーカM側(データサーバ113)に対して各種ID情報の送信が行われる。この場合、送信データには、各種ID情報としての上記(1)〜(6)の読み取り情報に加え、日時、メーカ名(又はメーカコード)、機種名(又は機種コード)、台番などのデータが含まれる。
【0094】
製造メーカM側(データサーバ113)では、遊技ホールH側から受信した各種ID情報と、登録済みの管理データ(初期登録データ)との照合によりパチンコ機10の認証が行われる。この場合、各種ID情報と管理データとが整合し、認証OKとなればその旨の認証結果が遊技ホールH側に返信される。また、各種ID情報と管理データとで不整合などのエラーが生じると、そのエラー情報が遊技ホールH側に返信される。遊技ホールH側(管理コンピュータ112)では、上記のエラー情報を受信すると、そのエラー内容をディスプレイ等に表示する。
【0095】
次に、遊技ホールH側の管理コンピュータ112、及び製造メーカM1,M2,M3…側のデータサーバ113(同サーバの制御部)で各々実行されるパチンコ機管理処理手順について説明する。図13は、遊技ホールH側の管理コンピュータ112により実行されるパチンコ機管理処理を示すフローチャートであり、図14は、各メーカM側のデータサーバ113で実行されるパチンコ機管理処理を示すフローチャートである。特に図13(a)は遊技ホールHからメーカMへのID情報送信を含む処理であり、同(b)はメーカMから遊技ホールHへの認証結果返信を含む処理である。本不正監視システムでは、遊技ホールHからメーカMへのID情報送信→メーカMでの認証処理→メーカMから遊技ホールHへの認証結果返信の順に処理が進む。故に以下には、図13(a)→図14→図13(b)の順に各処理を説明する。
【0096】
図13(a)において、まずステップS21では、リーダ装置111から読み取り情報の受付を許可する。これにより、管理者等の操作に伴いリーダ装置111により読み取られた各種ID情報が管理コンピュータ112に取り込まれる。
【0097】
その後、ステップS22では、情報読み取り対象となる全パチンコ機について各種ID情報(具体的には、上記の(1)〜(6)の情報)をすべて取得したか否かを判定する。情報取得が未完であれば、そのまま本処理を一旦終了する。また、情報取得が完了していれば、後続のステップS23に進む。なお、情報読み取り対象となるパチンコ機は、管理者等による管理コンピュータ112の入力操作によって定められると良い。
【0098】
ステップS23では、メーカM側のデータサーバ113に対して前記取得した各種ID情報を送信する。このとき、製造メーカMが同一であるパチンコ機10ごとに各種ID情報を送信する。また、今回認証を行うパチンコ機のメーカ情報(メーカコード)及び機種情報を併せて送信する。
【0099】
一方、図14において、ステップS41では、遊技ホールH側から各種ID情報を受信したか否かを判定する。情報受信した場合、ステップS42に進み、情報受信していない場合、そのまま本処理を終了する。ステップS42では、今回該当する管理データを読み出す。このとき、遊技ホールH側からの受信情報に含まれるメーカ情報及び機種情報に対応させて管理データの読み出しを行う。
【0100】
その後、ステップS43では、遊技ホールH側からの受信情報(パチンコ機のID情報)と管理データとを照合することにより、所定の認証処理を実施する。認証結果は、データサーバ113において認証履歴として累積的に記憶保持される。なお、次回以降、認証履歴(認証の過去データ)を参照して認証処理を行う構成としても良い。最後に、ステップS44では、認証結果を遊技ホールH側に送信する。
【0101】
また、図13(b)において、ステップS31では、メーカM側から認証結果を受信したか否かを判定する。認証結果を受信した場合、ステップS32に進み、認証結果を受信していない場合、そのまま本処理を終了する。ステップS32では、認証結果の記憶及び表示を実施する。
【0102】
以上詳述した第2の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
【0103】
パチンコ機10の不正監視システムとして、遊技ホールHへのパチンコ機10の出荷前に、パチンコ機10ごとに各種ID情報を付与してそのID情報の管理データを作成しておき、同パチンコ機10の出荷後において、リーダ装置111により読み取った各種ID情報と、前記管理データとに基づいてパチンコ機10の管理を実施するようにした。パチンコ機10の出荷後(ホール納品後)を考えると、その搬送途中や、遊技ホール等の非営業時間帯(夜間、休日など)においてパチンコ機10に対して主制御装置42を不正品に交換するなどの不正行為が行われる可能性がある。この場合、近年の不正行為の高度化に伴い、外観上は何ら変化のない状態で不正行為が行われる。この点本不正監視システムによれば、出荷前に作成された各種ID情報の管理データとの比較により真正品の判定が可能となる。したがって、外観上は何ら変化のない状態であっても、真正品か不正品かの判定を正しく行うことができる。その結果、遊技ホールHにおいて信頼性の高いパチンコ機管理を実施することができる。
【0104】
製造メーカMをデータ保管機関として定め、製造メーカMと遊技ホールHとの間で各種ID情報をやり取りしてパチンコ機10の認証を行うようにした。この場合、各種ID情報の照合及び認証は製造メーカMに委託されるため、その照合及び認証自体を不正に行わせることが抑止できる。また、パチンコ機10の出荷先である遊技ホールH以外で認証のための管理データが保管されるため、管理データ自体に不正が及ぶ懸念が払拭される。したがって、パチンコ機10の管理の信頼性を高めることができる。
【0105】
パチンコ機10ごとに複数のラベルやシール等を取り付け、それらにより複数のID情報(上記(1)〜(6)の情報)を付したため、パチンコ機10の管理の信頼性を高めることができる。つまり、パチンコ機10ごとに、ラベルやシール等並びにID情報が複数存在する場合、真正品であると偽ろうとしてもそれが困難なものとなる。したがって、パチンコ機10が真正品であることの信憑性が高められる。
【0106】
(他の実施の形態)
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
【0107】
・上記各実施の形態において、マイコンチップ53にICタグを取り付けるようにしてもよい。マイコンチップ53へのICタグの取り付け方法としては、マイコンチップ53の表面にICタグを貼り付ける方法や、マイコンチップ53にICタグを埋設する方法が考えられる。このようにマイコンチップ53にICタグを取り付けることにより、マイコンチップ53が不正なチップに交換されたとしても、リーダ装置によりマイコンチップ53からID情報を読み取ることで当該不正交換を容易に発見することができる。
【0108】
また、基板ボックス52に取り付けられたICタグ63のID情報と、マイコンチップ53に取り付けられたICタグのID情報とを対応付けて管理するようにしてもよい。この場合、基板ボックス52側のICタグ63を破壊することなく巧妙に不正基板への交換や不正チップへの交換が行われたとしても、基板ボックス52側のID情報とマイコンチップ53側のID情報とを比較することで上記不正行為を容易に発見することができる。
【0109】
・上記各実施の形態においては、主制御装置42及び払出制御装置43にICタグを取り付けたが、これら以外にも、可変入賞装置28や球払出装置45等にICタグを取り付けてもよい。これら可変入賞装置28や球払出装置45は遊技球の払い出しに関わる装置であり、これらを不正装置に交換し不正に遊技球の払い出しを発生させようとする行為が想定される。これに対して、可変入賞装置28や球払出装置45等にICタグを取り付けることで、不正装置に交換された場合にはそれを容易に発見することができる。
【0110】
・証紙ラベル39,50や識別シール74,78にQRコードを記す代わりに、ICタグを取り付けてもよい。この場合、上記第1の実施の形態における不正監視システムにおいては、主制御装置42や払出制御装置43からだけではなく、前面枠12などからもID情報を読み取ることができ、パチンコ機10の管理をより良好に行うことができるようになる。
【0111】
また、上記第2の実施の形態における不正監視システムにおいては、リーダ装置111によりQRコードを読み取る必要はなく、リーダ装置111はタグ情報読み取り機能のみを有していればよい。よって、リーダ装置111の構成の簡素化を図ることが可能となる。さらには、QRコード及びタグID情報等複数の異なる情報形態が混在する場合に比べ、情報形態を統一できることから、リーダ装置111による情報読み取り時における作業性を向上させることができる。
【0112】
・上記各実施の形態ではリーダ装置から所定周波数の呼出波を発信することでICタグからID情報を含んだ応答波が発信され、ID情報の読み取りが可能となる構成としたが、これを変更してもよい。例えば、リーダ装置からは所定周波数の呼出波とともに、呼び出し信号を発信するようにする。そして、ICタグは、所定周波数の呼出波によって起電力が発生したとしてもアンテナ部にて呼び出し信号を受信しない限り応答波を発信しないようにする。かかる構成とすることにより、不正なリーダ装置を用いてICタグからID情報を読み取ろうとする行為を抑制することが可能となる。仮に、不正なリーダ装置を用いてID情報を読み取られるとICタグの偽造に繋がるおそれがあるが、本構成によればICタグの偽造を抑制することが可能となる。
【0113】
・上記各実施の形態では、ICタグ63を有する封印シール60を、主制御装置42の基板ボックス52外面に貼り付ける構成としたが、この構成を変更する。例えば、同基板ボックス52の内面側に貼り付けても良い。また、基板ボックス52を構成する樹脂材にICタグ63を埋設しても良い。さらに、ICタグ63を有するシール部材を基板部材に直接貼り付けても良い。
【0114】
・ICタグ63,79におけるICチップ65,79aのメモリ領域をデータ書き換え不可な不揮発性メモリにより構成したが、これに代えて、データ書き換え可能なメモリにより構成してもよい。また、リーダ装置92,111に代えて、データの読み取りだけでなく、データの書き換えが可能なリーダ/ライタ装置を設ける構成としてもよい。かかる構成においては、データの書き換えを行った際にホールコンピュータ93やデータサーバ113における管理データの更新を行うようにすることで、データの書き換えを行った後もパチンコ機10に対する不正監視を行うことができる。
【0115】
・上記第1の実施の形態においては、各リーダ装置92において5min周期でID情報の読み取りを行うようにしたが、これに代えて、ID情報の読み取りを常時行うようにしてもよい。
【0116】
・上記第1の実施の形態において、ホールコンピュータ93が不正検出処理を実行するのではなく、各リーダ装置92が不正検出処理を実行する構成としてもよい。
【0117】
・上記第2の実施の形態では、遊技ホールH側のパチンコ機管理装置として、リーダ装置111と管理コンピュータ112とを設けたが、この構成を変更する。例えば、上述した管理コンピュータ112の管理処理機能をリーダ装置111に付加する構成としても良い。この場合、リーダ装置111に通信機能を持たせ、メーカM側のデータサーバ113との間で双方向通信を行わせると良い。
【0118】
・上記第2の実施の形態では、製造メーカ(M1,M2,M3…)をデータ保管機関として定め、そのメーカごとにデータサーバ113を設置したが、これを変更する。例えば、複数の製造メーカにより構成される遊技機管理組合をデータ保管機関として定め、その遊技機管理組合のデータサーバにより、各メーカの管理データを統括管理すると良い。つまり、データ保管機関として製造メーカではないデータ管理用の第3者機関を設け、当該第3者機関にて各メーカの管理データを統括管理すると良い。この場合、遊技ホール等で読み取られた識別情報の送信先が共通となり、システム構成の簡素化が可能となる。
【0119】
・製造メーカや遊技機管理組合等のデータ保管機関から遊技ホール等に対して管理リクエスト信号を送信する一方、遊技ホール等において管理リクエスト信号に応じて各種ID情報の読み取り及び該読み取ったID情報の返信を行わせる構成としても良い。この場合、遊技ホール等の外部からの管理操作が可能となる。したがって、よりシビアなパチンコ機の管理が実現できる。
【0120】
・封印シール60において、ICチップ65から延びる長尺状のアンテナ部66を直線状とする以外に、細かなうねりや凹凸を有する略直線状としたり、弧状としたりすることも可能である。また、封印シール60の形状を、菱形状、円形状(楕円状を含む)、三角状、L字状、十字状などに変更することも可能である。
【0121】
その他、封印シール60の別形態として、ベースシート61に形成したアンテナ用切り込み67、隅側切り込み68、外縁切り込み69の形状や大きさなどを変更したり、それらの少なくともいずれかを無くしたりした構成としても良い。
【0122】
・上記各実施の形態では、図柄表示装置41を備えたパチンコ機10に対して本発明を適用したが、それ以外のタイプのパチンコ機に適用してもよい。例えば、遊技球転動部や有利口などが設けられた入賞役物装置を備えたパチンコ機に対して本発明を適用してもよい。
【0123】
・上記各実施の形態における不正監視システムの構成をパチンコ機10に対してではなく、スロットマシンに対して適用してもよい。また、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機に対して適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】各実施の形態の不正監視システムにおいて管理対象となるパチンコ機を示す正面図である。
【図2】ガラス扉枠を取り外した状態を示すパチンコ機の正面図である。
【図3】パチンコ機の背面図である。
【図4】主制御装置の横断面図である。
【図5】(a)は封印シールの構成を示す正面図、(b)は封印シールの構成を示す背面図である。
【図6】封印シールの構成を示す断面図である。
【図7】パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
【図8】遊技ホールにおける遊技島を示す正面図である。
【図9】第1の実施の形態における不正監視システムに関する電気的構成を示すブロック図である。
【図10】ホールコンピュータによる不正検出処理を示すフローチャートである。
【図11】(a)はホールコンピュータのROMに記憶された各ID情報を説明するための説明図、(b)はホールコンピュータのRAMに記憶された各確認フラグを説明するための説明図である。
【図12】第2の実施の形態における不正監視システムの概要を示す構成図である。
【図13】遊技ホール側の管理コンピュータにより実行されるパチンコ機管理処理を示すフローチャートである。
【図14】各メーカ側のデータサーバで実行されるパチンコ機管理処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0125】
10…遊技機としてのパチンコ機、11…外枠、12…前面枠、13…ガラス扉枠、25…普通入賞口、27…作動チャッカー、28…可変入賞装置、42…主制御装置、43…払出制御装置、45…球払出装置、51…主基板、60…封印シール、63,79…ICタグ、90…遊技島、92…リーダ装置、93…ホールコンピュータ、111…リーダ装置、112…管理コンピュータ、113…データサーバ。
【出願人】 【識別番号】000144522
【氏名又は名称】株式会社三洋物産
【出願日】 平成18年6月20日(2006.6.20)
【代理人】 【識別番号】100121821
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 強


【公開番号】 特開2008−204(P2008−204A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−170387(P2006−170387)