| 【発明の名称】 |
パチンコ遊技機 |
| 【発明者】 |
【氏名】峰野 雅史
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| 【要約】 |
【課題】遊技球を第一始動領域と第二始動領域とに振り分ける球振分け手段を有するものにあって、一方の始動記憶数が満杯になった場合にも、ムダ球を生じることを防ぎ得るパチンコ遊技機を提案する。
【構成】第一球導入路46および第二球導入路47とを備えた転動板43を、第二始動記憶数が所定の変位契機数となると、第一球導入路46および第二球導入路47を第一始動領域44と連通する第一始動案内位置とし、第一始動記憶数が所定の変位契機数となると、第一球導入路46および第二球導入路47を第二始動領域45と連通する第二始動案内位置とするように変位制御するようにした。これにより、例えば、変位契機数を上限数とした場合に、一方の始動記憶数が満杯となった状態で遊技を継続し、新たに遊技球が始動入賞装置40に流入しても、当該遊技球がムダ球となってしまうことを防ぐことができる |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第一の図柄を変動表示する第一図柄表示装置と、第二の図柄を変動表示する第二図柄表示装置とを備えると共に、 遊技球が流下する遊技領域に設けられた、遊技球が流入する入賞口と、該入賞口から入った遊技球が流入することにより、前記第一の図柄が変動開始される第一始動領域と、前記入賞口から入った遊技球が流入することにより、前記第二の図柄が変動開始される第二始動領域と、前記入賞口から入った遊技球を第一始動領域と第二始動領域とに振り分ける球振分け手段とを具備する始動入賞装置を備えたパチンコ遊技機において、 前記始動入賞装置の球振分け手段が、 前記入賞口から入った遊技球が転動する転動上面と、該転動上面に開口して遊技球が流下する第一球導入路および第二球導入路とを備えてなり、定常案内位置と、第一始動案内位置と、第二始動案内位置とのいずれかに変位可能に設けられた転動板と、 該転動板を定常案内位置とした時に、該転動板の第一球導入路を前記第一始動領域と連通し、かつ該転動板の第二球導入路を前記第二始動領域と連通するようにし、該転動板を第一始動案内位置とした時に、前記第一球導入路および第二球導入路を前記第一始動領域と連通するようにし、該転動板を第二始動案内位置とした時に、前記第一球導入路および第二球導入路を前記第二始動領域と連通するようにした連通案内機構と、 該転動板を変位させる変位駆動装置と、 前記第一始動領域への遊技球流入に伴う前記第一の図柄の変動開始を保留した回数である第一始動記憶数が所定の変位契機数となると、前記転動板を第二始動案内位置とし、前記第二始動領域への遊技球流入に伴う前記第二の図柄の変動開始を保留した回数である第二始動記憶数が所定の変位契機数となると、前記転動板を第一始動案内位置とするように、前記変位駆動装置を駆動制御する始動案内制御手段と を備えたものであることを特徴とするパチンコ遊技機。 【請求項2】 前記連通案内機構は、 前記転動板を前記定常案内位置とした時に、該転動板に設けられた前記第一球導入路と一致する、前記第一始動領域に連通する第一定常連通口部と、 前記転動板を前記定常案内位置とした時に、該転動板に設けられた前記第二球導入路と一致する、前記第二始動領域に連通する第二定常連通口部と、 前記転動板を前記第一始動案内位置とした時に、前記第一球導入路と一致する、前記第一始動領域に連通する第一順送連通口部と、 前記転動板を前記第一始動案内位置とした時に、前記第二球導入路と一致する、前記第一始動領域に連通する第一変送連通口部と、 前記転動板を前記第二始動案内位置とした時に、前記第一球導入路と一致する、前記第二始動領域に連通する第二変送連通口部と、 前記転動板を前記第二始動案内位置とした時に、前記第二球導入路と一致する、前記第二始動領域に連通する第二順送連通口部と を備えたものである請求項1に記載のパチンコ遊技機。 【請求項3】 前記転動板を、前記定常案内位置と、該定常案内位置から一方向回動による前記第一始動案内位置と、該定常案内位置から他方向回動による前記第二始動案内位置とに回動可能とすると共に、 前記連通案内機構が、前記第一定常連通口部と第二定常連通口部間の位置間隔と、前記第一順送連通口部と第一変送連通口部間の位置間隔と、前記第二順送連通口部と第二変送連通口部間の位置間隔とをほぼ等しくするように、これら各連通口部を前記転動板の回動方向に沿って配設したものである請求項2に記載のパチンコ遊技機。 【請求項4】 前記連通案内機構が、 第一定常連通口部と第一順送連通口部と第一変送連通口部とに夫々連通すると共に、集結して第一始動領域と連通する第一球案内路と、 第二定常連通口部と第二順送連通口部と第二変送連通口部とに夫々連通すると共に、集結して第二始動領域と連通する第二球案内路と を備えたものである請求項2又は請求項3に記載のパチンコ遊技機。 【請求項5】 前記連通案内機構は、その第一球案内路および第二球案内路の、夫々の集結部位よりも下流側の一部又は全部を、前方から視認可能とする案内視認窓を備えたものである請求項4に記載のパチンコ遊技機。 【請求項6】 前記転動板が、定常案内位置、第一始動案内位置、第二始動案内位置のいずれに位置しているかを表示する案内表示装置を備えたものである請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、遊技球が流入することにより第一の図柄を変動開始させる第一始動領域と、遊技球が流入することにより第二の図柄を変動開始させる第二始動領域とを備えた始動入賞装置が配設されたパチンコ遊技機に関する。 【背景技術】 【0002】 従来のパチンコ遊技機にあって、発射装置から発射された遊技球が流下する遊技領域を備えた遊技盤に、第一の図柄を変動表示する第一図柄表示装置と、第二の図柄を変動表示する第二図柄表示装置とを備えた構成がある。この構成には、第一始動領域と第二始動領域とが配設されており、該第一始動領域に遊技球が流入することによって第一図柄表示装置で第一の図柄を変動開始し、第二始動領域に遊技球が流入することによって第二図柄表示装置で第二の図柄を変動開始するようにしている。そして、これら第一始動領域と第二始動領域とを、一つの始動入賞装置内に設けた構成や、それぞれ別々の始動入賞装置内に設けた構成等が知られている。ここで、前者の構成では、一つの始動入賞装置が、遊技領域を流下した遊技球が流入する単一の入賞口と、該入賞口から流入した遊技球を、第一始動領域か第二始動領域のいずれかへ振り分ける球振分け手段とを備えたものが一般的である。 【0003】 上記した球振分け手段を有する始動入賞装置が配設されたパチンコ遊技機にあって、例えば特許文献1のように、球振分け手段として、すり鉢形の転動板に、第一始動領域と連通する第一球導入路と第二始動領域と連通する第二球導入路とを夫々形成した構成が提案されている。さらに、この構成では、転動板を上下方向に傾斜可能に配設し、その傾斜角を変化することにより、始動入賞装置に入った遊技球の、第一始動領域と第二始動領域とへの夫々の流入し易さ(入賞確率)を変えるようにしている。転動板を傾斜する作動制御としては、特定の図柄で大当りとなったり、確変となったりした場合に、該転動板を所定角度傾斜して、第一始動領域又は第二始動領域のいずれか一方へ遊技球を流入し易くしている。すなわち、この従来構成は、大当りや確変となった場合における、遊技の射倖性を向上させることを目的としている。さらには、転動板の傾斜角を適宜変化することにより、遊技球の入賞確率を段階的に変化させることができるようにもしている。 【特許文献1】特開2006−474号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 上述したパチンコ遊技機にあって、例えば第一の図柄が変動している時に、第一始動領域に新たに遊技球が流入しても、当該流入に伴う第一の図柄の変動を開始できない。そのため、新たな遊技球流入に伴う変動開始を保留することができる機能が設けられおり、この変動開始を保留する回数が第一始動記憶数として設定されている。この第一始動記憶数には上限数が定められており、例えば最大四個まで蓄積できるようになっている。そして、このように蓄積された第一始動記憶数を一個ずつ消費する毎に、順次第一の図柄を変動開始するように制御されている。同様に、第二始動領域への遊技球流入にあっても、第二始動記憶数が設定されており、該第二始動記憶数の消費に伴って順次第二の図柄を変動開始する制御が行われる。ところで、第一始動記憶数と第二始動記憶数とのいずれにあっても、最大四個(上限数)まで蓄積されている状態で、新たに遊技球が第一始動領域または第二始動領域へ流入しても、該上限数を超えた分(過剰分)は破棄するように制御されている。例えば、第一始動記憶数が上限数に達している場合に、第一始動領域へ遊技球が流入しても、当該遊技球流入に伴う賞球は発生するものの、当該遊技球流入に伴う第一の図柄の変動は実施されない。このように始動記憶数の上限数を超えた分は、所謂ムダ球となってしまい、遊技者にとって不利益となる。 【0005】 一方、上記した球振分け手段を有する始動入賞装置を備えた構成にあって、該球振分け手段は、常態では第一始動領域および第二始動領域のそれぞれへ遊技球が流入する確率を、同等とするように設定されている。ところが、偶然的に一方の始動領域へ遊技球が偏って流入して、その始動記憶数が上限数となった場合には、例え他方の始動記憶数に余裕があったとしても、遊技球がさらに一方の始動領域へ流入してしまうと、当該遊技球は上記のようにムダ球となる。特に、単一の入賞口を備えた始動入賞装置では、該入賞口から入った遊技球が第一始動領域と第二始動領域とのいずれに流入するかは全くの偶然による。 【0006】 尚、上述した従来の、転動板を遊技条件に応じて傾動させるようにした構成では、転動板の傾動によって、一方の始動領域へ遊技球が入り易くするものであるから、転動板を傾動した状態では上記したムダ球の発生が著しく増加するという問題点を有している。 【0007】 このように、一方の始動領域に遊技球が偏って流入してその始動記憶数が上限数に達した場合には、遊技者はムダ球を生じないように、遊技を一時的に中断してしまう傾向にある。特に、第一の図柄が変動表示する遊技と、第二の図柄が変動表示する遊技とが、その遊技によって得られる利益に大きな差がある場合には、利益が大きい方の始動記憶数が上限数となると、遊技を一時的に中断する傾向が著しく高くなる。この遊技の中断は、遊技者がパチンコ遊技機の前に座っているのに、遊技球を消費しない状態であり、機台の回転効率を低下させる要因となる。すなわち、遊技場にとっては不利益となる。また、利益の小さい方の始動記憶数が上限数となった場合には、遊技者は利益の大きな方の始動領域へ遊技球が流入することを狙って遊技を続行する。この時、始動入賞装置内へ流入した遊技球が利益の小さい始動領域に入ると、これはムダ球となってしまうため、遊技者にとっては不利益となる。 【0008】 本発明は、入賞口から流入した遊技球を第一始動領域と第二始動領域とへ振り分けるようにした始動入賞装置を備えた構成にあって、偶然的に一方の始動領域へ遊技球が偏って流入した場合にも、上述したような遊技者や遊技場に生じる不利益を抑制できるパチンコ遊技機の提供を目的とするものである。 【課題を解決するための手段】 【0009】 本発明は、第一の図柄を変動表示する第一図柄表示装置と、第二の図柄を変動表示する第二図柄表示装置とを備えると共に、遊技球が流下する遊技領域に設けられた、遊技球が流入する入賞口と、該入賞口から入った遊技球が流入することにより、前記第一の図柄が変動開始される第一始動領域と、前記入賞口から入った遊技球が流入することにより、前記第二の図柄が変動開始される第二始動領域と、前記入賞口から入った遊技球を第一始動領域と第二始動領域とに振り分ける球振分け手段とを具備する始動入賞装置を備えたパチンコ遊技機において、前記始動入賞装置の球振分け手段が、前記入賞口から入った遊技球が転動する転動上面と、該転動上面に開口して遊技球が流下する第一球導入路および第二球導入路とを備えてなり、定常案内位置と、第一始動案内位置と、第二始動案内位置とのいずれかに変位可能に設けられた転動板と、該転動板を定常案内位置とした時に、該転動板の第一球導入路を前記第一始動領域と連通し、かつ該転動板の第二球導入路を前記第二始動領域と連通するようにし、該転動板を第一始動案内位置とした時に、前記第一球導入路および第二球導入路を前記第一始動領域と連通するようにし、該転動板を第二始動案内位置とした時に、前記第一球導入路および第二球導入路を前記第二始動領域と連通するようにした連通案内機構と、該転動板を変位させる変位駆動装置と、前記第一始動領域への遊技球流入に伴う前記第一の図柄の変動開始を保留した回数である第一始動記憶数が所定の変位契機数となると、前記転動板を第二始動案内位置とし、前記第二始動領域への遊技球流入に伴う前記第二の図柄の変動開始を保留した回数である第二始動記憶数が所定の変位契機数となると、前記転動板を第一始動案内位置とするように、前記変位駆動装置を駆動制御する始動案内制御手段とを備えたものであることを特徴とするパチンコ遊技機である。 【0010】 ここで、第一始動記憶数は、上述したように、第一始動領域に連続して遊技球が流入するなどした場合に、先に流入した遊技球に伴って第一の図柄が変動しているために、後に流入した遊技球に伴う第一の図柄の変動開始を保留している回数を示しており、その回数を蓄積できる上限数が予め定められている。同様に第二始動記憶数にあっても、第二始動領域に遊技球が連続した流入した場合に、該第二の図柄の変動開始を保留している回数を示しており、その上限数が定められている。そして、これら各始動記憶数を順次消費することにより、第一の図柄または第二の図柄をそれぞれ変動開始するように制御されている。また、上記した第一始動記憶数および第二始動記憶数の各変位契機数としては、それぞれの一個から上限数(例えば四個)までの中から、予め設定される数である。例えば、変位契機数を三個とすると、始動記憶数が三個となった時に転動板を変位制御することとなるし、変位契機数を上限数とすると、始動記憶数が上限数となった時に転動板を変位制御する。これら第一始動記憶数の変位契機数と第二始動記憶数の変位契機数とは、それぞれ同じ数としても良いし、異なる数としても良い。この変位契機数としては、始動記憶数の上限数、または該上限数から一個少ない数とすることが好適に用い得る。 【0011】 かかる構成にあっては、入賞口から連続的に流入した遊技球が一方の球導入路に偏って流下することにより、その一方の始動記憶数が所定の変位契機数に達した場合に、両方の球導入路を他方の始動領域に連通させることにより、遊技球が一方の始動領域へその始動記憶数の変位契機数を越えて流入しないようにしたものである。そして、両球導入路を備える転動板を、第一始動案内位置または第二始動案内位置に変位させることにより、遊技球が一方の始動領域にのみ流下するようにしている。尚、転動板は、常態では定常案内位置として、入賞口から入った遊技球を、第一始動領域と第二始動領域とのいずれかに流入するようにしている。 【0012】 本発明にあっては、転動板を第一始動案内位置または第二始動案内位置に変位させる始動記憶数の変位契機数を、上述したように様々に設定可能であるが、予め定められている始動記憶数の上限数(最大数個)とすることが好適に用い得る。この場合にあって、例えば、遊技球が第一球導入路へ偏って連続流下して、第一始動記憶数が上限数に達すると、転動板を第二始動案内位置に変位することにより、第一球導入路および第二球導入路を第二始動領域と連通させて、遊技球が第一始動記憶数の上限数を越えて第一始動領域へ流入しないようにする。そして、始動入賞装置に入った遊技球を、全て第二始動領域へ流入させるようにする。これにより、一方の始動記憶数が上限数に達した状態(満杯状態)で、遊技を継続しても、入賞口から流入した遊技球は他方の始動記憶数を増加させることとなるため、ムダ球の発生を防ぐことができる。すなわち、遊技者は、一方の始動記憶数が満杯になった場合にも、ムダ球の発生を恐れることなく、他方の始動領域へ遊技球を入ることを狙って遊技を継続できる。 【0013】 ここで、例えば、第一始動領域へ流入することによる利益を、第二始動領域へ流入することによる利益に比して、遊技者に大きな利益を供与するようにした構成では、第一始動記憶数が満杯となっても、第二始動領域へ遊技球が流入することを狙って遊技を継続することとなり得る。また、逆に、利益の小さい第二始動記憶数が満杯となった状態にあっても、入賞口へ流入した遊技球は、利益の大きな第一始動領域へ流入するため、遊技者は積極的に遊技を継続することとなる。 【0014】 このように、一方の始動記憶数が上限数に達しても、ムダ球の発生を心配することなく、遊技者は遊技を継続できるのである。このため、機台の回転効率が低下することを抑制でき、遊技場が被る、該回転効率の低下に伴う不利益を低減でき得る。さらに、遊技者は、ムダ球の発生によって被る不利益を抑制できる。 【0015】 始動記憶数の変位契機数を上限数とした場合について説明したが、この変位契機数は始動記憶数の範囲内で様々に設定することができる。例えば、上限数よりも一個少ない個数を変位契機数として設定し、これに達すると、転動板を変位させるようにすることもできる。これは、始動記憶数の上限数に対して余裕を持って転動板を変位させるようにした構成となる。この構成では、例えば、一方の始動記憶数が変位契機数となって転動板を変位した直後に、他方の始動記憶数も変位契機数となってしまった場合に、転動板を定常案内位置(又は、先に変位契機数となった方の始動案内位置)へ変位しても、さらに遊技球を始動記憶数としてカウントできる余裕がある。 【0016】 また、このように転動板を変位させる始動案内制御手段としては、両方の始動記憶数が所定の変位契機数となった時には、転動板を定常案内位置とするように制御したり、始動記憶数の消費時間が短い方へ変位するように制御したり、先に変位契機数となった方へ変位するように制御するなど、様々な処理を行うことができる。また、始動案内制御手段は、一旦、一方の始動案内位置へ変位した後の制御として、一方の始動記憶数が所定の変位契機数より少なくなると、定常案内位置へ復帰したり、該変位契機数より所定個数(二個、三個など)だけ少なくなると、定常案内位置へ復帰したりするなど様々に制御することができる。尚ここで、一方の始動案内位置へ変位した後には、他方の始動案内位置へ変位するように制御することも可能である。このように、始動案内制御手段は、一旦第一始動案内位置または第二始動案内位置へ転動板を変位した後には、所定の変位契機数となることを条件とせずに、定常案内位置や他方の始動案内位置へ変位するように制御する制御内容を備えるものとすることができる。すなわち、第一始動記憶数または第二始動記憶数が所定の変位契機数となることは、転動板を定常案内位置から変位する一つの条件であって、一方の始動案内位置へ変位した後では、他方の始動記憶数が変位契機数とならなくとも、転動板を定常案内位置へ復帰させたり、他方の始動記憶位置へ変位させるなどの他の条件を設定することもできる。 【0017】 ここで、例えば、第一の図柄の変動と第二の図柄の変動とに優先順位が設定されている構成にあっては、優先順位の高い方の始動記憶数が所定の変位契機数となると、優先順位の低い方の始動案内位置へ転動板を変位し、その後に優先順位の高い方の始動記憶数が消費されて変位契機数よりも少なくなると、優先順位の高い方の始動案内位置へ転動板を変位するように制御することもできる。ここで、優先順位の低い方の始動案内位置から優先順位の高い方の始動案内位置へ変位する時期としては、始動記憶数の消費時間に関係して設定したり、優先順位の低い方の始動記憶数が所定数に達した時とするなど、様々に設定することも可能である。 【0018】 上述したパチンコ遊技機にあって、前記連通案内機構は、前記転動板を前記定常案内位置とした時に、該転動板に設けられた前記第一球導入路と一致する、前記第一始動領域に連通する第一定常連通口部と、前記転動板を前記定常案内位置とした時に、該転動板に設けられた前記第二球導入路と一致する、前記第二始動領域に連通する第二定常連通口部と、前記転動板を前記第一始動案内位置とした時に、前記第一球導入路と一致する、前記第一始動領域に連通する第一順送連通口部と、前記転動板を前記第一始動案内位置とした時に、前記第二球導入路と一致する、前記第一始動領域に連通する第一変送連通口部と、前記転動板を前記第二始動案内位置とした時に、前記第一球導入路と一致する、前記第二始動領域に連通する第二変送連通口部と、前記転動板を前記第二始動案内位置とした時に、前記第二球導入路と一致する、前記第二始動領域に連通する第二順送連通口部とを備えたものである構成が提案される。 【0019】 ここで、転動板を定常案内位置とした場合には、第一球導入路が第一定常連通口部と一致すると共に、第二球導入路が第二定常連通口部と一致していることから、始動入賞装置に流入した遊技球は第一始動領域または第二始動領域のいずれかに流入する。また、第二始動記憶数が変位契機数となると、転動板を第一始動案内位置とし、第一球導入路が第一順送連通口部と一致すると共に、第二球導入路が第一変送連通口部と一致する。この場合には始動入賞装置に流入した遊技球は、必ず第一始動領域へ流入することとなる。また、第一始動記憶数が変位契機数となると、転動板を第二始動案内位置とし、第一球導入路が第二変送連通口部と一致すると共に、第二球導入路が第二順送連通口部と一致する。この場合には、始動入賞装置に流入した遊技球は、必ず遊技球は第二始動領域へ流入することとなる。 【0020】 このように転動板を定常案内位置、第一始動案内位置、第二始動案内位置に変位することにより、第一球導入路および第二球導入路を、各案内位置に応じて第一始動領域と第二始動領域とに正確かつ安定的に連通させることができ得る。したがって、上述した本発明の作用効果を適正に発揮し得る。 【0021】 尚、本構成にあっては、転動板が、左右方向、前後方向、上下方向のいずれに移動可能に設けられたものとしても良いし、回動可能に設けられたものとしても良い。そして、この転動板の移動または回動(変位)する方向に沿って、第一定常連通口部、第二定常連通口部、第一順送連通口部、第一変送連通口部、第二変送連通口部、第二順送連通口部を配設した構成が好適に用い得る。この構成により、転動板の移動または回動(変位)に従って、前記各連通口部に第一球導入路および第二球導入路を容易かつ正確に一致させることができる。 【0022】 さらに、本構成にあって、第一定常連通口部、第二定常連通口部、第一順送連通口部、第一変送連通口部、第二変送連通口部、第二順送連通口部は、それぞれ個別の形態として配設される構成としても良い。また、第一定常連通口部、第一順送連通口部、第一変送連通口部の内の二つ又は全てを一体的な形態として配設したり、第二定常連通口部、第二変送連通口部、第二順送連通口部の内の二つ又は全てを一体的な形態として配設した構成とすることもでき得る。 【0023】 上述したパチンコ遊技機にあって、前記転動板を、前記定常案内位置と、該定常案内位置から一方向回動による前記第一始動案内位置と、該定常案内位置から他方向回動による前記第二始動案内位置とに回動可能とすると共に、前記連通案内機構が、前記第一定常連通口部と第二定常連通口部間の位置間隔と、前記第一順送連通口部と第一変送連通口部間の位置間隔と、前記第二順送連通口部と第二変送連通口部間の位置間隔とをほぼ等しくするように、これら各連通口部を前記転動板の回動方向に沿って配設したものである構成が提案される。 【0024】 かかる構成にあっては、転動板を回動可能に設け、回動に伴って、定常案内位置、第一始動案内位置、第二始動案内位置に変位するようにしたものである。そして、第一定常連通口部および第二定常連通口部、第一順送連通口部および第一変送連通口部、第二順送連通口部および第二変送連通口部とは、前記した各案内位置で、第一球導入路と第二球導入路が夫々に一致するところであるから、これらの各位置間隔を等しくすることにより、転動板を所定回転角度だけ回動することによって、定常案内位置、第一始動案内位置、第二始動案内位置に安定的かつ正確に変位できる。すなわち、この所定回転角度を、変位駆動装置の駆動により制御することで、常に安定して転動板を変位できると共に、その制御処理も容易となる。また、転動板を回動する構成としたことによって、始動入賞装置をコンパクト化することができるため、遊技機に設置し易いという利点もある。 【0025】 尚、本構成にあって、第一定常連通口部と第一順送連通口部間の位置間隔と、第一定常連通口部と第二変送連通口部間の位置間隔とをほぼ等しくするように配設した構成が好適に用い得る。この構成では、転動板を、定常案内位置から一方又は他方へ、同じ角度だけ回動することにより、第一始動案内位置又は第二始動案内位置へ変位することができるため、より安定的に駆動制御することができ得る。ここで、第二定常連通口部と第二順送連通口部間の位置間隔と、第二定常連通口部と第一変送連通口部間の位置間隔とを等しくすることも同じことである。 【0026】 上述したパチンコ遊技機にあって、前記連通案内機構が、第一定常連通口部と第一順送連通口部と第一変送連通口部とに夫々連通すると共に、集結して第一始動領域と連通する第一球案内路と、第二定常連通口部と第二順送連通口部と第二変送連通口部とに夫々連通すると共に、集結して第二始動領域と連通する第二球案内路とを備えたものである構成が提案される。 【0027】 かかる構成にあっては、第一始動領域へ流入する遊技球の通路と、第二始動領域へ流通する遊技球の通路とをそれぞれまとめることにより、各始動領域へ常に遊技球が一個づつ流入するようにした構成である。これにより、入賞口から連続した流入した遊技球が、第一始動領域または第二始動領域へほぼ同時に流入することが無い。例えば、転動板が第一始動案内位置にある場合に、連続して流入した遊技球が、ほぼ同時に第一球導入路および第二球導入路に入っても、第一始動領域には必ず遊技球が一個毎に流入することとなる。したがって、転動板を第一始動案内位置または第二始動案内位置とした場合にも、第一始動領域または第二始動領域に流入した遊技球を正確かつ安定して検知することができ、第一始動記憶数および第二始動記憶数を蓄積する演算処理を確実に実施でき得る。 【0028】 また、遊技球の流下経路をまとめることによって、連通案内機構の構造をスリム化することができるため、設置スペースを省スペース化でき、設置し易いという利点もある。 【0029】 上述したパチンコ遊技機にあって、前記連通案内機構は、その第一球案内路および第二球案内路の、夫々の集結部位よりも下流側の一部又は全部を、前方から視認可能とする案内視認窓を備えたものである構成が提案される。 【0030】 かかる構成にあっては、始動入賞装置内に流入した遊技球が、第一始動領域または第二始動領域のいずれに流入するかを、転動板の位置に関わらず、遊技者が容易に認識できるようにしたものである。すなわち、遊技者は、遊技球の行き先を常に明確に確認できるようになっている。 【0031】 上述したパチンコ遊技機にあって、前記転動板が、定常案内位置、第一始動案内位置、第二始動案内位置のいずれに位置しているかを表示する案内表示装置を備えたものである構成が提案される。 【0032】 ここで、転動板を備えたパチンコ遊技機にあっては、通常、該転動板の転動上面を視認可能とするように配設されている。これは、転動上面で転動した遊技球が第一球導入路または第二球導入路のいずれに流入するかを、遊技者が直接的に視ることによって、遊技の興趣を高めるためである。 【0033】 かかる構成にあっては、転動板の第一球導入路および第二球導入路が、夫々に第一始動領域または第二始動領域のいずれに連通している状態かを、遊技者に報知することにより、転動板の作動状態と遊技者の意識とを明確に理解させるようにしている。すなわち、転動板が、定常案内位置にあり、遊技球を第一始動領域か第二始動領域のいずれかに振り分けている状態と、第一始動案内位置および第二始動案内位置にある状態かを、遊技者が正確に認識して遊技を実施できるようにしている。 【0034】 尚、この案内表示装置としては、例えば、液晶表示装置等から構成され、始動案内制御手段の制御に基づいて各案内位置を表示するようにしたものとすることができる。また、各案内位置を夫々に示す記号等を記した表示部材を、変位駆動装置によって転動板と同期して変位するように配設し、所定の表示窓から、各案内位置に応じた記号等を表出させるようにした構成とすることもできる。ここで、表示部材としては、転動板の正面に一体的に貼り付けてなるものを用いることができる。 【発明の効果】 【0035】 上述したように本発明は、第一球導入路および第二球導入路とを備えた転動板を、常態では、第一球導入路を第一始動領域と連通しかつ第二球導入路を第二始動領域と連通する定常案内位置とし、第二始動記憶数が所定の変位契機数となると、第一球導入路および第二球導入路を第一始動領域と連通する第一始動案内位置とし、第一始動記憶数が所定の変位契機数となると、第一球導入路および第二球導入路を第二始動領域と連通する第二始動案内位置とするようにしたものであるから、第一始動記憶数または第二始動記憶数のいずれか一方が変位契機数となった場合には、当該始動入賞装置内に入った遊技球は他方の始動領域へ流入することとなる。これにより、例えば、変位契機数を上限数とした場合に、一方の始動記憶数が満杯となった状態で遊技を継続し、新たに遊技球が始動入賞装置に流入しても、当該遊技球がムダ球となることを防ぐことができるため、このムダ球の発生によって遊技者が被る不利益を抑制できる。また、遊技者は、一方の始動記憶数が満杯となった状態でもムダ球の発生する心配がないので、積極的に遊技を継続することができるため、遊技の中断による機台の回転効率低下を抑制でき、これに伴って遊技場が被る不利益を低減でき得る。 【0036】 また、転動板を定常案内位置とした時に、第一球導入路が連通案内機構の第一定常連通口部と一致すると共に、第二球導入路が連通案内機構の第二定常連通口部と一致し、転動板を第一始動案内位置とした時に、第一球導入路が連通案内機構の第一順送連通口部と一致すると共に、第二球導入路が連通案内機構の第一変送連通口部と一致し、転動板を第二始動案内位置とした時に、第一球導入路が連通案内機構の第二変送連通口部と一致すると共に、第二球導入路が連通案内機構の第二順送連通口部と一致するようにした構成にあっては、転動板を定常案内位置、第一始動案内位置、第二始動案内位置に変位させることにより、第一球導入路および第二球導入路を、第一始動領域または第二始動領域に安定的かつ正確に連通させることができる。したがって、上記した本発明の作用効果を一層適正に発揮することができ得る。 【0037】 また、転動板を、定常案内位置と、一方向回動による第一始動案内位置と、他方向回動による第二始動案内位置とに回動可能とすると共に、連通案内機構が、第一定常連通口部と第二定常連通口部間の位置間隔と、前記第一順送連通口部と第一変送連通口部間の位置間隔と、前記第二順送連通口部と第二変送連通口部間の位置間隔とをほぼ等しくするように、各連通口部を前記転動板の回動方向に沿って配設したものとした構成にあっては、転動板を定常案内位置から一方又は他方へ所定角度だけ回動することにより、第一始動案内位置、第二始動案内位置に安定的かつ正確に変位できる。また、このように転動板を回動する制御処理を、安定的かつ容易に行うことができる。さらにまた、始動入賞領域をコンパクト化することができるため、限られたスペースにも対応して設置し易い。 【0038】 また、連通案内機構が、第一定常連通口部と第一順送連通口部と第一変送連通口部とに夫々連通すると共に、集結して第一始動領域と連通する第一球案内路と、第二定常連通口部と第二順送連通口部と第二変送連通口部とに夫々連通すると共に、集結して第二始動領域と連通する第二球案内路とを備えたものとした構成にあっては、第一始動領域および第二始動領域に遊技球が常に一個ずつ流入することとなるため、当該遊技球を正確かつ安定してカウントすることができる。 【0039】 また、連通案内機構が、その第一球案内路および第二球案内路の、夫々の集結部位よりも下流側の一部又は全部を、前方から視認可能とする案内視認窓を備えたものとした構成にあっては、転動板がいずれの案内位置にある場合にも、始動入賞装置に流入した遊技球が第一始動領域または第二始動領域のいずれに流入するかを、遊技者が常に明確に確認することができる。 【0040】 また、転動板が、定常案内位置、第一始動案内位置、第二始動案内位置のいずれに位置しているかを表示する案内表示装置を備えたものとした構成にあっては、転動板の第一球導入路および第二球導入路が、夫々に第一始動領域または第二始動領域のいずれに連通している状態かを、遊技者は常に容易に認識できる。これにより、遊技者は、現状の遊技状態を正確に判断して、遊技を充分に楽しむことができ得る。 【発明を実施するための最良の形態】 【0041】 本発明の実施形態を、以下の実施例に従って説明する。 パチンコ遊技機の遊技盤1には、図1に示すように、その遊技盤1の盤面上に略円形を呈する誘導レール3によって遊技領域4が区画形成されており、該遊技領域4にセンターケース5が配設されている。このセンターケース5には、液晶表示器からなる図柄表示装置6が組み付けられており、該図柄表示装置6の表示画面7には、三つの第一の図柄(以下、第一図柄)A,B,Cが変動表示される。また、表示画面7の一部領域には、第二図柄表示部9が設けられており、該第二図柄表示部9には右図柄と左図柄からなる二つの第二の図柄(以下、第二図柄)E,Fが変動表示される。 【0042】 本実施例にあっては、図柄表示装置6が、第一図柄A,B,Cを変動表示するものであると共に、第二図柄E,Fを変動表示するものであり、本発明の第一図柄表示装置と第二図柄表示装置との両者を構成している。 【0043】 センターケース5の上部左側には、四個のパイロットランプを備えた第一始動記憶数表示装置8が配設されている。この第一始動記憶数表示装置8は、後述する第一始動スイッチS1からの遊技球検知信号が、予め定められた上限数(四個)まで、主制御基板100(図3参照)の記憶装置RAMの一部領域に記憶された場合に、その記憶数をパイロットランプの点灯数によって表示する。また、センターケース5の上部右側には、四個の発光ダイオードを備えた第二始動記憶数表示装置11が設けられており、後述する第二始動スイッチS2からの遊技球検知信号が、予め定められた上限数(四個)まで、主制御基板100(図3参照)の記憶装置RAMの一部領域に記憶された場合に、その記憶数を発光ダイオードの点灯数によって表示する。 【0044】 また、センターケース5の直下位置には、始動入賞装置40が配設されており、その内部には、第一始動スイッチS1を備えた第一始動領域44と、第二始動スイッチS2を備えた第二始動領域45とが設けられている(図5参照)。この始動入賞装置40には、その上端部に入賞口41が設けられており、遊技領域4を流下した遊技球が該入賞口41から装置内部に流入する(図2参照)。また、始動入賞装置40の内部には、転動板43が配設されており、この転動板43により、入賞口41から流入した遊技球が第一始動領域44又は第二始動領域45のいずれかに振り分けられるようになっている(図4,5参照)。そして、第一始動領域44へ遊技球が流入すると、第一始動スイッチS1が検知して、上記した図柄表示装置6の表示画面7で第一図柄A,B,Cが変動開始する。また、第二始動領域45へ遊技球が流入すると、第二始動スイッチS2が検知して、図柄表示装置6の第二図柄表示部9で第二図柄E,Fが変動開始する。これら第一図柄A,B,Cおよび第二図柄E,Fの変動は、主制御基板100(図3参照)によって制御処理される。この始動入賞装置40は、本発明の要部に係り詳しくは後述する。 【0045】 始動入賞装置40の下方には、大入賞口23を具備する可変入賞装置25が配設されている。この可変入賞装置25は、横長矩形状の開閉片24を具備し、この開閉片24は大入賞口開放ソレノイド(図3参照)により開閉制御されることによって大入賞口23が開放状態又は閉鎖状態に変換される。なお、大入賞口23内部には入賞した遊技球を検知する大入賞口スイッチS3が設けられている(図3参照)。 【0046】 次に、上述した第一図柄A,B,Cと第二図柄E,Fの変動表示に伴う遊技作動について説明する。 第一図柄A,B,Cは、それぞれ「0」〜「9」の数字からなり、各第一図柄A、B,Cが数字の順序に従って配列された上下方向の第一図柄列を構成している。そして、遊技球が、上述した第一始動領域44へ流入すると、第一図柄A,B,Cが変動開始し、その後停止する。この停止した第一図柄A,B,Cの組み合わせが、所定の当り組み合わせ(A=B=C)である場合に、いわゆる「大当り(当り)」となり、上記した可変入賞装置25を駆動して、大入賞口23を所定回数開閉する大当り遊技作動を実行する。 【0047】 尚、第一図柄A,B,Cが変動して停止する組み合わせは、主制御基板100の抽出する乱数に従って制御処理されており、その当り確率も設定されている。さらに、第一図柄A,B,Cが奇数で当りとなると、次回の当り確率を高めるように制御されている。この当り確率が高まった状態が、いわゆる「確変」遊技状態である。この第一図柄A,B,Cの停止した図柄は、大当りとなる場合に、主制御基板100が抽出する乱数により決定される。 【0048】 一方、第二図柄E,Fは、「7」と「−」の二種類の図柄で構成されており、上述した第二始動領域へ遊技球が流入すると、第二図柄E,Fが変動開始して停止する。この停止した第二図柄E,Fが、両者共に「7」であると、所定期間内に、上記した第一図柄A,B,Cが大当りとなった場合に、奇数図柄の組み合わせとなる確率を高めている。すなわち、第二図柄E,Fの両者が「7」で停止すると、第一図柄A,B,Cが「確変」で大当りとなる可能性が高くなる。 【0049】 尚、第二図柄E,Fが変動して停止する組み合わせにあっても、主制御基板100の抽出する乱数に従って制御処理されており、その当り確率も設定されている。そして、第二図柄E,Fが当りとなった場合には、上記した第一図柄A,B,Cの当り組み合わせを決定する処理を、奇数図柄となり易いように設定変更している。 【0050】 次に、本実施例のパチンコ遊技機の遊技作動を制御する制御回路を、図3を参照して説明する。 マイクロコンピュータを構成する主制御基板100は、遊技の統括的な制御を実行するものであり、各種遊技作動などを制御するための基板回路を備えている。この基板回路上には、主制御用中央制御装置CPUが配設されていると共に、この主制御用中央制御基板CPUに記憶装置ROMと記憶装置RAMとが夫々接続されて設けられている。ここで、記憶装置ROMには、制御プログラム、上記した第一始動領域44や第二始動領域45へ遊技球が流入した時に抽出する各種乱数テーブル等が格納されている。また、記憶装置RAMには、第一始動スイッチS1、第二始動スイッチS2等のON作動による通過記憶等が一時的に記憶される記憶エリア、レジスタ領域、及びワークエリア等が設けられている。 【0051】 主制御用中央制御装置CPUは、所定データの処理を行う演算ユニット(ALU)を連成した演算装置と、この演算装置に入出力するデータや読み込んだ命令を保管しておくレジスタと、命令を解読するデコーダ等によって構成されている。この主制御用中央制御装置CPUは、所定の形式で生成したデータ又はコマンドを、後述する各制御基板102,103,104,105にそれぞれ出力し、各制御基板102,103,104,105の夫々の中央制御装置CPUがこのデータ等に従って所定の制御を処理実行するようになっている。 【0052】 この主制御基板100は、上記した第一始動スイッチS1が遊技球を検知すると、所定の第一乱数テーブルから乱数値を抽出し、その乱数値が予め定められた当り値であるか否かを判定する制御処理を行う。ここで、この乱数値が当りと一致した場合には、大当りとなって、上記した可変入賞装置25の大入賞口23を開閉する作動を制御実行することとなる。尚、この当り値は、通常遊技状態における設定と、該通常遊技状態に比して高確率で当りとなる確変遊技状態における設定との二種類が用意されている。すなわち、確変遊技状態では、第一乱数テーブルから乱数値が、当り値となる確率が高い。 【0053】 さらに、上記した第一始動スイッチS1が遊技球を検知した時には、図柄乱数テーブルからも乱数値を抽出する。そして、上記した第一乱数テーブルから抽出した乱数値が当りでると判定した場合に、図柄乱数テーブルから抽出した乱数値に従って、図柄表示装置6で停止する第一図柄A,B,Cの当り図柄を決定する。ここで、図柄乱数テーブルから抽出した乱数値が、奇数図柄(「1,3,5,7,9」)で当り図柄とするものであった場合には、上述した確変遊技状態とする。 【0054】 ここで、第一図柄A,B,Cの変動中に、新たな遊技球を第一始動スイッチS1が検知すると、上述したように第一乱数テーブルや図柄乱数テーブルから各乱数値を抽出して、これら各乱数値を記憶保持し、一つの第一始動記憶数として記憶する。そして、さらに連続して遊技球を第一始動スイッチS1を検知すると、同様に各乱数値を抽出して、第一始動記憶数を加算していく。このように蓄積された第一始動記憶数は、蓄積された順番に従って、先の第一図柄A,B,Cの変動が終了すると、記憶保持されている各乱数値を確認して第一図柄A,B,Cを変動開始し、当該乱数値に従って停止させる処理を実行する。この処理を実行する毎に、第一始動記憶数を一個ずつ消費する。また、第一始動記憶数は、上述したように四個を上限値としていることから、四個蓄積された状態で、新たな遊技球を第一始動スイッチS1が検知しても、各乱数値を抽出する処理は行われない。すなわち、当該遊技球の第一始動領域44への流入に伴う第一図柄A,B,Cの変動は実行されず、当該遊技球は所謂ムダ球となる。但し、当該遊技球が第一始動領域44へ流入したことによる賞球(例えば、五球)は払い出されるようにしている。 【0055】 また、主制御基板100は、上記した第二始動スイッチS2が遊技球を検知すると、所定の第二乱数テーブルから乱数値を抽出して、所定の当り値であるか否かを判定する制御処理を行う。そして、当り値であると、上記した図柄乱数テーブルから抽出した乱数値が、奇数図柄を選出することとなる確率を高めるように設定する。すなわち、大当りとなると、上記した確変遊技状態となり易くしている。尚、第二乱数テーブルから抽出した乱数値が当り値であると、図柄表示装置6の第二図柄表示部9で第二図柄E,Fを「7」で表示するように制御される。 【0056】 この第二始動スイッチS2が遊技球を検知することにより第二始動記憶数を蓄積して消費していく制御処理にあっても、上述した第一始動記憶数と同様に実行される。 【0057】 この主制御基板100の基板回路には、主制御用中央制御装置CPUが周辺機器とデータ通信を行う入力ポート(図示省略)及び出力ポート(図示省略)が設けられている。この出力ポートには、図柄表示制御基板102、音源制御基板103、光源制御基板104、及び払出制御基板105の各入力ポートが接続されており、主制御基板100からそれぞれに向けて一方向に制御指令を出力するようになっている。また、主制御基板100の入力ポートには、盤面中継基板101を介して、上述した第一始動スイッチS1、第二始動スイッチS2、大入賞口スイッチS3などの各種スイッチ(図示省略)が接続されている。そして、主制御基板100が2msごとに各スイッチS1〜S3の遊技球検知状態を調べ、遊技球検知があると、その球検知信号が波形整形回路により波形整形されて主制御用中央制御装置CPUに入力され、その情報を記憶装置RAMに記憶する。また、主制御基板100の出力ポートには、盤面中継基板101を介して可変入賞装置25の開閉片24を開閉するソレノイドや、始動入賞装置40の転動板43を回動するステッピングモータ60等が接続されており、主制御用中央制御装置CPUにより制御作動される。 【0058】 上記の図柄表示制御基板102は、図柄表示装置6の表示画面7の表示態様を制御するものであり、中央制御装置CPU、記憶装置ROM、記憶装置RAMにより基板回路が構成されている。また、音源制御基板103には、スピーカから発生する効果音等を制御するものであり、中央制御装置CPU、記憶装置ROM、記憶装置RAMにより基板回路が構成されている。また、光源制御基板104には、第一始動記憶数表示装置8、第二始動記憶数表示装置11、及びその他の装飾ランプ等を制御するものであり、中央制御装置CPU、記憶装置ROM、記憶装置RAMにより基板回路が構成されている。また、払出制御基板105は、貸球ユニットや賞球ユニット等の各種ソレノイドを作動して遊技球の貸球や賞球等の払出しを制御するものであり、中央制御装置CPU、記憶装置ROM、記憶装置RAMにより基板回路が構成されている。 【0059】 次に、本発明の要部について説明する。 上記した始動入賞装置40は、図1のように、その上端部に入賞口41が設けられており、該入賞口41から遊技球を内部に流入する。この入賞口41には、図2のように、該入賞口41の下方に配設された転動板43へ遊技球を誘導する入賞路42が連通している。すなわち、入賞口41に入った遊技球は入賞路42を流下して、転動板43上に導かれる。 【0060】 転動板43は、図4,5のように、その上面をすり鉢形の転動上面43aとした円柱形となっている。そして、この転動上面43aの中央寄りに夫々開口し、該転動板43を上下方向に貫通する第一球導入路46と第二球導入路47とが並設されている。ここで、第一球導入路46と第二球導入路47との、転動上面43aの各開口位置は、該転動上面43aの中心からほぼ同距離としている。これにより、この転動板43上に流下した遊技球が、転動上面43aを転動して、第一球導入路46と第二球導入路47とのいずれか一方へほぼ同確率で流入するようにしている(図4(ロ)参照)。 【0061】 上記した第一球導入路46と第二球導入路47とは夫々に、転動板43の中心から互いに反対方向に離れるように傾斜路として形成されている。そして、第一球導入路46および第二球導入路47のそれぞれの下端開口(図示省略)が、転動板43の中心に対してほぼ180度離れ、かつ該中心から等距離となる位置に設けられている。 【0062】 尚、始動入賞装置40は、上記した転動板43の転動上面43aを遊技者が視認できるように、該転動上面43aを臨む前面側に、図示しない透明板が配設されている。これにより、遊技者は、始動入賞装置40に流入した遊技球が、第一球導入路46または第二球導入路47のいずれに流下するかを視て楽しむことができる(図2参照)。 【0063】 この転動板43の直下には、同心状の円筒形からなる連通案内機構50が配設されている。この連通案内機構50の上面には、その中央から上方へ突出する支軸51が設けられている。そして、この支軸51が、上記した転動板43の下面中央に設けられた支持穴(図示両略)に嵌入されており、該転動板43が、連通案内機構50に回動可能に支持されている。 【0064】 連通案内機構50の上面には、上記した転動板43の回転に伴って第一球導入路46と第二球導入路47との各下端開口が移動する円周方向に沿って、第一連通長口52、第二変送連通口55、第一変送連通口54、第二連通長口53とが夫々設けられている。第一連通長口52および第二連通長口53とは、前記円周方向に沿って湾曲する長口形状となっている。この第一連通長口52と第一変送連通口54とは、連通案内機構50の内部で集結してその下面で開口する第一球案内路56を成している。また、第二連通長口53と第二変送連通口55とは、同様に、連通案内機構50の内部で集結してその下面で開口する第二球案内路57を成している。 【0065】 ここで、第一連通長口52の周方向の一方端部が、本発明にかかる第一定常連通口部52aであり、他方端部が、本発明にかかる第一順送連通口部52bである。また、第二連通長口53の周方向の一方端部が、本発明にかかる第二定常連通口部53aであり、他方端部が、本発明にかかる第二順送連通口部53bである。また、第一変送連通口54が、本発明にかかる第一変送連通口部であり、第二変送連通口55が、本発明にかかる第二変送連通口部である。 【0066】 そして、第一連通長口52の第一定常連通口部52aと第二連通長口53の第二定常連通口部53aとを、連通案内機構50の中心に対してほぼ180度離れた位置としている。同様に、第一連通長口52の第一順送連通口部52bと第一変送連通口54とを、同じ中心に対して180度離れた位置とし、第二連通長口53の第二順送連通口部53bと第二変送連通口55とを、同じ中心に対して180度離れた位置としている。さらに、これら第一順送連通口部52b、第一定常連通口部52a、第二変送連通口部(第二変送連通口55)、第一変送連通口部(第一変送連通口54)、第二定常連通口部53a、第二順送連通口部53bが、順に周方向でほぼ均等間隔なるようにしている。以上のような位置関係となるように、第一連通長口52、第二変送連通口55、第一変送連通口54、第二連通長口53が夫々配設されている。尚、本実施例にあっては、互いに隣り合う連通口部間の、連通案内機構50の中心に対する角度間隔が、ほぼ60度となっている。 【0067】 上記した転動板43を、ほぼ60度毎に回動することにより、第一球導入路46と第二球導入路47との各下端開口(図示省略)が、第一定常連通口部52aと第二定常連通口部53aとに夫々一致する定常案内位置(図4参照)、第一順送連通口部52bと第一変送連通口部(第一変送連通口54)とに夫々一致する第一始動案内位置(図6参照)、第二変送連通口部(第二変送連通口55)と第二順送連通口部53bとに夫々一致する第二始動案内位置(図7参照)に正確に変位することができるのである。 【0068】 また、連通案内機構50の直下には、該第一球案内路56の下方開口(図示省略)と対向するように第一始動領域44が設けられており、第二球案内路57の下方開口(図示省略)と対向するように第二始動領域45が設けられている。そして、第一始動領域44には、第一球案内路56を流下した遊技球が流入し、第二始動領域45には、第二球案内路57を流下した遊技球が流入する。ここで、第一始動領域44または第二始動領域45に流入した遊技球は、機台の裏側へ取り込まれるようになっていることから(図示省略)、本実施例にあって、遊技球は第一始動領域44および第二始動領域45を通過するだけである。また、第一始動領域44には、ここを通過(流入)する遊技球を検知する第一始動スイッチS1が設けられており、第二始動領域45には、ここを通過(流入)する遊技球を検知する第二始動スイッチS2が設けられている。 【0069】 このような転動板43と連通案内機構50とが配設されていることによって、該転動板43を定常案内位置とすると、図4のように、第一球導入路46は、第一連通長口52の第一定常連通口部52aから第一球案内路56を介して、第一始動領域44と連通すると共に、第二球導入路47は、第二連通長口53の第二定常連通口部53aから第二球案内路57を介して、第二始動領域45と連通する。また、転動板43を定常案内位置から左方向へ60度回動して第一始動案内位置とすると、図6のように、第一球導入路46は、第一連通長口52の第一順送連通口部52bから第一球案内路56を介して、第一始動領域44と連通すると共に、第二球導入路47は、第一変送連通口54から第一球案内路56を介して、第一始動領域44と連通する。また、転動板43を定常案内位置から右方向へ60度回動して第二始動案内位置とすると、図7のように、第一球導入路46は、第二変送連通口55から第二球案内路57を介して、第二始動領域45と連通すると共に、第二球導入路47は、第二連通長口53の第二順送連通口部53bから第二球案内路57を介して、第二始動領域45と連通する。 【0070】 すなわち、転動板43が定常案内位置にある時(図4参照)には、第一球導入路46へ流下した遊技球は第一始動領域44を通過して第一始動スイッチS1により検知され、第二球導入路47へ流下した遊技球は第二始動領域45を通過して第二始動スイッチS2により検知される。また、転動板43が第一始動案内位置にある時(図6参照)には、第一球導入路46および第二球導入路47のいずれを流下した遊技球も第一始動領域44を通過して第一始動スイッチS1により検知される。また、転動板43が第二始動案内位置にある時(図7参照)には、第一球導入路46および第二球導入路47のいずれを流下した遊技球も第二始動領域45を通過して第二始動スイッチS2により検知される。 【0071】 一方、始動入賞装置40には、上記した転動板43を回転作動させるためのステッピングモータ60が配設されている。そして、このステッピングモータ60の回転軸には、周囲にギア歯が設けられた作動歯車61が固結されている。また、転動板43の外周面には、周方向にギア歯が設けられた連係ギア62が周設されている。そして、作動歯車61と連係ギア62とが噛み合わされている。これにより、ステッピングモータ60を駆動することにより、転動板43が回動する。このステッピングモータ60は、上記した盤面中継基板101を介して主制御基板100に接続されており、主制御基板100から発せられた制御指令に従って駆動する。すなわち、転動板43を上記した定常案内位置とした状態から、ステッピングモータ60を駆動して、該転動板43を一方へ60度回動させることにより、第一始動案内位置へ変位させる。また、定常案内位置から、ステッピングモータ60駆動して他方へ60度回転させることにより、転動板43を第二始動案内位置へ変位させる。 【0072】 主制御基板100は、上述したように、第一始動スイッチS1および第二始動スイッチS2が遊技球を検知する毎に、その数を記憶し、連続して検知した場合には、第一始動記憶数または第二始動記憶数として蓄積する演算処理を実施していく。そして、本実施例にあっては、第一始動記憶数または第二始動記憶数が、予め定められた上限数(四個)となると、主制御基板100は、上限数に達していない始動領域へ遊技球を案内するように、ステッピングモータ60を上記のように駆動制御して転動板43を第一始動案内位置または第二始動案内位置へ回動させるのである。 【0073】 ここで、ステッピングモータ60により、本発明にかかる変位駆動装置が構成されており、主制御基板100により、本発明にかかる始動案内制御手段が構成されている。また、本実施例にあっては、主制御基板100が転動板43を変位させる始動記憶数の変位契機数を、始動記憶数の上限数として設定している。 【0074】 また、始動入賞装置40は、上記した転動板43、連通案内機構50、第一始動領域44,第二始動領域45,ステッピングモータ60を前面側から覆うようにカバー部材(図示省略)を備えている。 【0075】 上記した始動入賞装置40のカバー部材の、転動板43の前面を覆う部位には、図1,2のように、二つの表示案内窓58a,58bが並設されている。転動板43の外周面には、図4,5のように、この表示案内窓58a,58bから臨む位置に、周方向に正面視左側から順に「2」,「2」,「1」,「2」,「1」,「1」と印字された表示シール59が貼り付けられている。これらは、隣り合う二つ毎に、夫々に表示案内窓58a,58bから表出する。ここで、転動板43が、図4のように定常案内位置にある場合には、正面に並んだ真ん中の「1」,「2」が表示案内窓58a,58bから夫々表出する。また、図6のように第一始動案内位置へ転動板43が回動すると、これに伴って表示シール59も移動して、正面に並んだ右側の「1」,「1」が表示案内窓58a,58bから表出する。また、図7のように第二始動案内位置へ転動板43が回動すると、これに伴って表示シール59も移動して、正面に並んだ右側の「2」,「2」が表示案内窓58a,58bから表出する。このように、表示案内窓58a,58bから表出される数字により、転動板43の第一球導入路46および第二球導入路47が、それぞれ第一始動領域44または第二始動領域45のいずれに連通した状態であるかを遊技者に報知している。この表示案内窓58a,58bと表示シール59とにより、本発明にかかる案内表示装置が構成されている。 【0076】 次に、このような始動入賞装置40の作動を説明する。 遊技盤1の遊技領域4を流下した遊技球が、始動入賞装置40の入賞口41に入ると、入賞路42を通って転動板43の転動上面43a上に導かれる。常態では、図4のように、転動板43が定常案内位置にあるため、転動上面43aを転動した遊技球は、第一球導入路46か第二球導入路47のいずれかに流入する。 【0077】 ここで、遊技球が第一球導入路46に流入すると、第一始動領域44を通過して第一始動スイッチS1に検知される。この球検知により、主制御基板100は、図柄表示装置6で第一図柄A,B,Cを変動開始すると共に、上述したように第一乱数テーブルから乱数値を抽出して大当りかハズレかを判定する。この時、大当りであると、図柄乱数テーブルから抽出した乱数値により図柄表示装置6で停止表示する第一図柄A,B,Cを決定し、これに従って第一図柄A,B,Cを停止表示する。そして、可変入賞装置25を駆動して、大入賞口23を開閉作動する大当り遊技作動が実行される。尚、ハズレの場合には、第一図柄をハズレとなる図柄で停止表示する。 【0078】 また、上記した遊技球が第二球導入路47に流入すると、第二始動領域45を通過して第二始動スイッチS2に検知される。この球検知により、主制御基板100は、図柄表示装置6の第二図柄表示部9で第二図柄E,Fを変動開始すると共に、上述したように第二乱数テーブルから乱数値を抽出して当りか否かを判定する。この時当りであると、第二図柄E,Fの両者を「7」で停止表示すると共に、これ以降の所定時間(又は所定回数)だけ、上記した図柄乱数テーブルから抽出した乱数値の判定を、奇数図柄と判定し易くする処理を行う。すなわち、この状態で、第一始動領域44を遊技球が通過して大当りとなると、確変遊技となり易い。尚、ハズレの場合には、第二図柄E,Fの一方または両方を「−」で停止してハズレとする。 【0079】 一方、上記したように、始動入賞装置40の入賞口41へ遊技球が連続して流入した場合に、例えば、それら遊技球が偶然的に第一球導入路46へ連続して流入すると、先に流入した遊技球の球検知に伴う第一図柄A,B,Cの変動中に、さらに球検知することとなるため、第一始動記憶数として蓄積される。この第一始動記憶数が、第一始動記憶数表示装置8の点灯数により表示される。このように第一始動記憶数が蓄積していき、その上限数(四個)となると、主制御基板100はステッピングモータ60を駆動して、転動板43を定常案内位置から第二始動案内位置へ回動させる。これにより、図7のように、転動板43の第一球導入路46および第二球導入路47は第二始動領域45に連通することとなるため、この後に始動入賞装置40に流入した遊技球は全て第二始動領域45を通過することとなる。したがって、第一始動記憶数が満杯の状態で、さらに遊技球が第一始動領域44を通過することはなく、ムダ球の発生を防ぎ得る。 【0080】 尚、本実施例にあっては、上記したように転動板43を第二始動案内位置へ変位した後に、第一始動記憶数が消費されて三個となると、主制御基板100は転動板43を定常案内位置へ回動させる。これにより、始動入賞装置40に流入した遊技球は、第一始動領域44または第二始動領域45のいずれか一方に流入することとなる。 【0081】 また、第二始動記憶数が上限数(四個)となった場合には、図6のように、転動板43を第一始動案内位置へ変位させる。この転動板43の変位制御にあっても、上述した転動板43を第二始動案内位置へ変位させる制御と同様に実行される。すなわち、第二始動記憶数が満杯(四個)となると、転動板43が第一始動案内位置へ変位して、始動入賞装置40へ流入した遊技球は全て第一始動領域44を通過することとなる。尚、第二始動記憶数が消費されて三個となると、上記と同様に、転動板43を定常案内位置へ回動する。 【0082】 このように、始動入賞装置40は、その入賞口41から流入した遊技球を、定常案内位置(図4参照)にある転動板43により第一始動領域44または第二始動領域45のいずれかへ流下させるようにしたものであると共に、第一始動記憶数が満杯になると、転動板43を第二始動案内位置(図7参照)として遊技球を第二始動領域45へ流下するようにし、また第二始動記憶数が満杯になると、転動板43を第一始動案内位置(図6参照)として遊技球を第一始動領域44へ流下するようにしたものである。このため、第一始動記憶数または第二始動記憶数が満杯となった場合に、遊技を継続しても、始動記憶数の上限数を越えた遊技球が流入することを防ぐことができるため、ムダ球の発生を防止し得る。 【0083】 特に、本実施例では、第一始動領域44への遊技球通過に伴って変動開始する第一図柄A,B,Cによって、大当りとなるか否かが決定し、第二始動領域45への遊技球通過に伴って変動開始する第二図柄E,Fによって、第一図柄A,B,Cが大当りとなった場合に確変遊技状態となり易くしたものである。すなわち、第一始動領域44の方が、遊技者に供与する利益が高いと共に、第二始動領域45による利益が第一始動領域44の利益に関係付けられている。これにより、例えば、第一始動記憶数が満杯となった状態でも、遊技者は確変大当りとなることを願って、第二始動領域45へ遊技球を流入させるために遊技を継続しようとするであろう。また、第二始動記憶数が満杯となった状態では、始動入賞装置40に入った遊技球は必ず第一始動領域44へ流入するのであるから、遊技者は遊技を継続しようとするであろう。 【0084】 上述したように、本実施例のパチンコ遊技機は、始動記憶数の上限数を越えて遊技球が流入することを防ぎ得るものであるから、遊技者は、例え一方の始動記憶数が満杯になった場合でも、ムダ球の発生を恐れることなく、遊技を積極的に継続できる。そして、積極的に遊技を継続した場合に、ムダ球の発生による遊技者の不利益を抑制することができ得る。さらに、一方の始動記憶数が満杯になっても、遊技者が積極的に遊技を継続することにより、機台の回転効率が向上し、該回転効率低下に基づく遊技場の不利益を抑制でき得る。 【0085】 上述した実施例の連通案内機構50にあっては、これ以外にも様々な形態とすることが可能である。例えば、上記した第一順送連通口部52b、第一定常連通口部52a、第二変送連通口部(第二変送連通口55)、第一変送連通口部(第一変送連通口54)、第二定常連通口部53a、第二順送連通口部53bとを、それぞれ個別に開口する構成とすることもできる。また、図8のように、始動入賞装置70の連通案内機構71が、第一定常連通口部72aと第一順送連通口部72bと第一変送連通口部72cとを一体的に開口させた略三日月形の第一連通口72を備えると共に、第二定常連通口部73aと第二順送連通口部73bと第二変送連通口部73cとを一体的に開口させた略三日月形の第二連通口73とを備えた構成とする。ここで、第一連通口72は、第一始動領域44に連通する第一球案内路78の上端開口となっており、第二連通口73は、第二始動領域45に連通する第二球案内路79の上端開口となっている。かかる構成では、転動板75の第一球導入路76と第二球導入路77の各下端開口(図示省略)の間隔を、前記第一連通口72と第二連通口73との隣り合う端部同士の間隔とほぼ等しくした構成とする。そして、定常案内位置で第一球導入路76が第一連通口72と連通し、かつ第二球導入路77が第二連通口73と連通する。そして、第一始動案内位置では、第一球導入路76と第二球導入路77とが、第一連通口72上となり、第二始動案内位置では、第一球導入路76と第二球導入路77とが、第二連通口73上となる。 【0086】 また、上述した実施例では、転動板43を回動することにより変位するようにした構成であるが、左右横方向へ移動することにより変位する構成とすることもできる。例えば、図9のように、転動板86の直下に、第一始動領域84に連通する第一連通口82と第二始動領域85に連通する第二連通口83とを左右両側に開口する構成の始動入賞装置80とする。ここで、第一連通口82および第二連通口83を備えた連通案内機構81と、第一始動領域84および第二始動領域85とが一体的に構成されている。かかる構成では、転動板86を、定常案内位置で、第一球導入路46の下端開口を第一連通口82上とし、かつ第二球導入路47の下端開口を第二連通口83上とする。この転動板43を左方へ移動させることにより、第一球導入路46および二球導入路47の各下端開口が第一連通口82上とした第一始動案内位置とする。また、この転動板43を右方へ移動させることにより、第一球導入路46および二球導入路47の各下端開口が第二連通口83上とした第二始動案内位置とする。この構成では、転動板43の後部に左右方向に長尺形のラックギア88が固結されており、ステッピングモータ60の回動軸にピニオンギア89が固結されている。このステッピングモータ60を正逆回転駆動することにより、転動板43を左右方向へ移動できるようになっている。尚、第一連通口82および第二連通口83にあって、各案内位置で、第一球導入路46および第二球導入路47の下端開口が夫々位置するところが、本発明にかかる第一定常連通口部、第二定常連通口部、第一定常連通口部、第一変送連通口部、第二変送連通口部、第二順送連通口部となる(図示省略)。 【0087】 一方、始動入賞装置91を、図10のように、遊技盤90のセンターケース92の直上に配設すると共に、第一始動領域44と第二始動領域45に夫々連通する第一球案内路96と第二球案内路97を、上記したセンターケース92の左右両側部へ延成した構成とすることもできる。ここで、第一球案内路96は、上述した実施例と同様に、円筒形の構造体内で第一連通長口52と第一変送連通口54とを集結し、該構造体から下方へ延成されて、センターケース92の左側部位に設けられた第一始動領域44へ連通している。また、第二球案内路97は、上述した実施例と同様に、円筒形の構造体内で第二連通長口53と第二変送連通口55とを集結し、該構造体から下方へ延成されて、センターケース92の右側部位に設けられた第二始動領域45へ連通している。このように、本実施例にあっては、円筒形の構造体と、第一球案内路96および第二球案内路97の、該構造体から下方へ延成された各部分とによって、連通案内機構93が構成されている。そして、これら第一球案内路96と第二球案内路97との各下流側部分の前面には、透明板から成る案内視認窓98,99が設けられている。すなわち、始動入賞装置91に入った遊技球が第一始動領域44と第二始動領域45とのいずれに流入するかを、遊技者が視認できるようにしている。 【0088】 また、上述した本実施例にあっては、転動板43の位置を、表示案内窓58a,58bから表出する表示シール59の数字により表示するものとしたが、このように転動板43の位置を表示するものとして、別途、液晶表示装置やCRT表示装置を設け、このような表示装置を、主制御基板100から指令に従って図柄表示制御基板102が制御することにより、転動板43の位置を表出するようにしても良い。 【0089】 本発明は、これまでに述べた実施形態の他に、本発明の範囲内で適宜変更することは勿論可能である。例えば、第二図柄により供与される利益を、図柄の変動時間を短縮するものとする等のように設定することもできる。さらには、第二図柄を、第一図柄と同様に「0」〜「9」の数字を夫々配列した三個の図柄とし、同じように大当りか否かを決めるものとすることもできる。この場合には、可変入賞装置をもう一つ配設するようにしても良い。 【図面の簡単な説明】 【0090】 【図1】遊技盤1の正面図である。 【図2】始動入賞装置40の転動板43を表す、上記図1のX部を拡大した斜視図である。 【図3】遊技を制御する制御回路を示すブロック回路図である。 【図4】始動入賞装置40の転動板43が定常案内位置にある状態の、(イ)斜視図と、(ロ)平面図である。 【図5】始動入賞装置40の、転動板43、連通案内機構50、第一始動領域44,第二始動領域45を示す分解斜視図である。 【図6】始動入賞装置40の転動板43が第一始動案内位置にある状態の、(イ)斜視図と、(ロ)平面図である。 【図7】始動入賞装置40の転動板43が第二始動案内位置にある状態の、(イ)斜視図と、(ロ)平面図である。 【図8】別構成の始動入賞装置70の、転動板75と連通案内機構71とを表す分解斜視図である。 【図9】また別構成の始動入賞装置80の、転動板43と連通案内機構81とを表す分解斜視図である。 【図10】さらに別構成の始動入賞装置91を配設した遊技盤90の正面図である。 【符号の説明】 【0091】 1 遊技盤 4 遊技領域 6 図柄表示装置 8 第一始動記憶数表示装置 11 第二始動記憶数表示装置 40 始動入賞装置 41 入賞口 43 転動板 44 第一始動領域 45 第二始動領域 46 第一球導入路 47 第二球導入路 50 連通案内機構 52a 第一定常連通口部 52b 第一順送連通後部 53a 第二定常連通口部 53b 第二順送連通口部 54 第一変送連通口(第一変送連通口部) 55 第二変送連通口(第二変送連通口部) 56 第一案内路 57 第二案内路 58a,58b 表示案内窓(表示案内装置) 59 表示シール(表示案内装置) 60 ステッピングモータ(案内駆動装置) 100 主制御基板(始動案内制御手段) A,B,C 第一図柄(第一の図柄) E,F 第二図柄(第二の図柄)
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| 【出願人】 |
【識別番号】591142909 【氏名又は名称】マルホン工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年6月20日(2006.6.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100084043 【弁理士】 【氏名又は名称】松浦 喜多男
【識別番号】100135460 【弁理士】 【氏名又は名称】岩田 康利
【識別番号】100142240 【弁理士】 【氏名又は名称】山本 優
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| 【公開番号】 |
特開2008−200(P2008−200A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月10日(2008.1.10) |
| 【出願番号】 |
特願2006−170221(P2006−170221) |
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