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【発明の名称】 スイミングゴーグル
【発明者】 【氏名】松元 克己

【氏名】川西 昇

【氏名】富永 浩史

【要約】 【課題】この発明は、軽量且つ耐久性に優れるアイカップを有するスイミングゴーグルを提供することを課題とする。

【構成】このスイミングゴーグルは、目を保護するためのアイカップを備えたスイミングゴーグルであって、前記アイカップの周壁の鼻部分領域に鼻ベルトの取り付け用ステイを突設すると共に前記取り付け用ステイは抜け止め用突出部分を有し、前記鼻ベルトは抜け止め用突出部分を有する取り付け用ステイを挿入する孔部を有し、前記孔部に取り付け用ステイを挿入し回動させて抜け止め用突出部分で抜け止め状態とするようにしたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
目を保護するためのアイカップを備えたスイミングゴーグルであって、前記アイカップの周壁の鼻部分領域に鼻ベルトの取り付け用ステイを突設すると共に前記取り付け用ステイは抜け止め用突出部分を有し、前記鼻ベルトは抜け止め用突出部分を有する取り付け用ステイを挿入する孔部を有し、前記孔部に取り付け用ステイを挿入し回動させて抜け止め用突出部分で抜け止め状態とするようにしたスイミングゴーグル。
【請求項2】
前記孔部に取り付け用ステイを横向きにして挿入し、90°回動させて抜け止め用突出部分で抜け止め状態とするようにした請求項1に記載のスイミングゴーグル。
【請求項3】
前記鼻ベルトが形状記憶樹脂で形成され、加熱して柔軟とした状態で着用者の顔面に合わせて間隔調節をし、冷却して使用時には硬化せしめる請求項1又は2に記載のスイミングゴーグル。
【請求項4】
前記鼻ベルトは加熱してショアD硬度約25〜35として間隔調節をし、冷却してショアD硬度約70〜80として使用するようにした請求項3記載のスイミングゴーグル。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、水泳用のスイミングゴーグルに関するものである。(例えば特許文献1)
【背景技術】
【0002】
従来より、水泳の際にスイミングゴーグルが広く使用されている。
【0003】
従来のスイミングゴーグルのアイカップ連結装置には、アイカップ自体の周壁の鼻部分領域に、鼻ベルトの凸部を嵌合させるための孔を穿設した構造のものがあった。しかし、前記アイカップの周壁の鼻部分領域に穿設した孔からクラックが発生して経時的に亀裂が進行していくことが考えられ、激しい使用に際しては耐久性に不安が残るという問題があった。
【特許文献1】特開平11−33139
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
よって、軽量且つ耐久性に優れるアイカップを有するスイミングゴーグルが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(請求項1記載の発明)
このスイミングゴーグルは、目を保護するためのアイカップを備えたスイミングゴーグルであって、前記アイカップの周壁の鼻部分領域に鼻ベルトの取り付け用ステイを突設すると共に前記取り付け用ステイは抜け止め用突出部分を有し、前記鼻ベルトは抜け止め用突出部分を有する取り付け用ステイを挿入する孔部を有し、前記孔部に取り付け用ステイを挿入し回動させて抜け止め用突出部分で抜け止め状態とするようにしたことを特徴とする。
【0006】
上記のように構成すると、アイカップ自体の周壁の鼻部分領域には孔が存在せず、アイカップのクラックの発生は抑制され軽量性且つ耐久性に優れ、特に競技用には好適である。またスイミングゴーグルの鼻ベルトの交換が容易で、且つ確実に固定される。さらに、このアイカップと鼻ベルトを成型するための金型の構造もシンプルとすることができる。
(請求項2記載の発明)
このスイミングゴーグルは、請求項1記載の発明に関し、前記孔部に取り付け用ステイを横向きにして挿入し、90°回動させて抜け止め用突出部分で抜け止め状態とするようにしている。
(請求項3記載の発明)
このスイミングゴーグルは、請求項1又は2記載の発明に関し、前記鼻ベルトが形状記憶樹脂で形成され、加熱して柔軟とした状態で着用者の顔面に合わせて間隔調節をし、冷却して使用時には硬化せしめることを特徴とする。
【0007】
従来、鼻ベルトの寸法は一般的にS、M、L、XLで2.0mmピッチとなっている。また山状の段階調節機能付き鼻ベルトは、一般的に5.0mmピッチの調節幅となっている。一方、紐状の鼻ベルトは無段階調節が可能である。しかし、紐状の鼻ベルトは調節が非常に煩わしく、希望する鼻幅に設定するためには紐を結ぶ際に細心の注意を要するという問題があった。よって鼻ベルトとして調節が煩わしい紐状以外のものが望まれる。
【0008】
ところが上記のように構成すると、形状記憶樹脂により鼻ベルトを無段階で調整を行うことによって顔面装着性の向上を図ることができ、きっちりと調整して止めることができ水の浸入を好適に防止し、スイミングゴーグルの装着感の改良と確実な固定を行うことができる。
(請求項4記載の発明)
このスイミングゴーグルは、請求項3記載の発明に関し、前記鼻ベルトは加熱してショアD硬度約25〜35として間隔調節をし、冷却してショアD硬度約70〜80として使用するようにしたことを特徴とする。
【0009】
このように構成すると、鼻ベルトを加熱して調節をする際にショアD硬度約25〜35であり手で曲げる際の操作性に優れると共に、使用時にはショアD硬度約70〜80となるようにしたので頭部にベルトで装着した際にその張力で鼻ベルトが容易に変形することはない。
【0010】
なお、アイカップに対する顔面へのクッション材は備えてもよく備えなくてもよい。
【発明の効果】
【0011】
このスイミングゴーグルは、アイカップ自体の周壁の鼻部分領域には孔が存在せず、アイカップのクラックの発生は抑制され軽量性且つ耐久性に優れ、特に競技用には好適である。またスイミングゴーグルの鼻ベルトの交換が容易で、且つ確実に固定される。さらに、このアイカップと鼻ベルトを成型するための金型の構造もシンプルとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0013】
図1乃至図6に示すように、この実施形態のスイミングゴーグルは、目を保護するためのアイカップ1を備えている。
【0014】
そして、ベルト2により頭部に装着した状態で前記アイカップ1のレンズ部3は、顔面に対して平行から進行方向に向けて傾斜されている。図3、図4及び図6(図示のものは仰向けで背泳ぎの場合を示す)に示すように、前記顔面に対して平行から進行方向に向けて傾斜されたアイカップ1のレンズ部3の角度θ(接眼フランジライン)は、約5〜15°の範囲に設定することが好ましい。なお前記アイカップ1のレンズ部3の角度θは、この実施例1では約10°に設定した。
【0015】
図5に示すように、前記アイカップ1の周壁の鼻部分領域に横方向に鼻ベルト4(硬質エラストマー材料、硬度80°)の取り付け用ステイ5を突設し、前記取り付け用ステイ5の先端部には抜け止め用突出部分6(バー)を有する。
【0016】
また前記鼻ベルト4は、抜け止め用突出部分6を有する取り付け用ステイ5を挿入する孔部7を有する。そして、前記孔部7に取り付け用ステイ5を横向きにして挿入し、90°回動させて抜け止め用突出部分6で抜け止め状態とするようにしている。
【0017】
前記鼻ベルト4は形状記憶樹脂で形成され、65℃以上の温水や熱風により加熱して柔軟(ショアD硬度25〜35)とした状態で着用者の顔面に合わせて寸法調節をし、冷却して使用時には硬化(ショアD硬度70〜80で固定)せしめるようにしている。この寸法調節は無段階調節である。再び使用者によって寸法調節を行う場合は、再度これを繰り返すことによって何度でも調節が可能となる。
【0018】
次に、この実施例1のスイミングゴーグルの使用状態を説明する。
【0019】
図3、図4及び図6に示すように、このスイミングゴーグルでは、頭部に装着した状態で前記アイカップ1のレンズ部3は顔面に対して平行から進行方向に向けて傾斜されたので、水泳時のフォームのようにうつ伏せや仰向け状態で進行方向に対して上目遣いとなった状態で、顔面に対して平行から進行方向に向けて傾斜されたレンズ部3から視界を確保することができ、重要な進行方向の視界に歪みが発生し難く、従来よりも進行方向の視界に優れるスイミングゴーグルを提供することができるという利点がある。
【0020】
ところで、競泳時は水流抵抗を軽減するためできるだけ全身を一直線にし、水流に対して抵抗が少ない姿勢をとる。頭部についても同様でできるだけ身体部分と一直線になる姿勢をとる方が水流抵抗は少ない。もっとも、上半身の浮力やフォ−ムの関係でむやみやたらに頭部を一直線にする方がよいとは限らないが、このスイミングゴーグルでは頭部の全身への傾けが少ない状態で進行方向の視界確保が容易である。
【0021】
前記顔面に対して平行から進行方向に向けて傾斜されたアイカップ1のレンズ部3の角度θを約5〜15°の範囲に設定すると正面視と上目方向との歪みが少なく視界が非常に良好となり、前記角度θを約10°に設定すると正面視と上目方向との歪みがより少なく相互のバランスが向上して視界が極めて良好となる。
【0022】
図5に示すように、前記アイカップ1の周壁の鼻部分領域に鼻ベルト4の取り付け用ステイ5を突設し、前記取り付け用ステイ5は抜け止め用突出部分6を有し、前記鼻ベルト4は抜け止め用突出部分6を有する取り付け用ステイ5を挿入する孔部7を有し、前記孔部7に取り付け用ステイ5を挿入し回動させて抜け止め用突出部分6で抜け止め状態とするようにしたので、アイカップ1と鼻ベルト4の構造がシンプルとなり耐久性に優れる。またスイミングゴーグルの鼻ベルト4の交換が容易で、且つ確実に固定される。さらに、このアイカップ1と鼻ベルト4を成型するための金型の構造もシンプルとすることができる。
【0023】
前記鼻ベルト4は形状記憶樹脂で形成され、加熱して柔軟とした状態で着用者の顔面に合わせて寸法調節をし、冷却して使用時には硬化せしめるようにしたので(冷却後プ−ルで泳ぐ温度では硬化したままの形状を維持する)、形状記憶樹脂により、鼻ベルト4を無段階で調整を行うことによって顔面装着性の向上を図ることができ、きっちりと調整して止めることができ水の浸入を好適に防止し、スイミングゴーグルの装着感の改良と確実な固定を行うことができる。
【0024】
特に、競泳用のスイミングゴーグルにおいては顔面により確実な固定を行うため軟質緩衝材(クッション材)を取り付けておらず、顔面に沿っていない状態では顔面への圧迫感が増大するため、鼻ベルト4の無段階調整が可能であることは大きな意義がある。
【0025】
この発明は上述のような構成であり、次の効果を有する。
【0026】
このスイミングゴーグルは、アイカップ自体の周壁の鼻部分領域には孔が存在せず、アイカップのクラックの発生は抑制され軽量性且つ耐久性に優れ、特に競技用には好適である。またスイミングゴーグルの鼻ベルトの交換が容易で、且つ確実に固定される。さらに、このアイカップと鼻ベルトを成型するための金型の構造もシンプルとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】この発明のスイミングゴーグルの実施例1を説明する全体斜視図。
【図2】図1のスイミングゴーグルのアイカップの構造を説明する平面図。
【図3】図1のスイミングゴーグルのアイカップの構造を説明する側面図。
【図4】図1のスイミングゴーグルのアイカップの構造を説明する断面図。
【図5】図1のスイミングゴーグルのアイカップと鼻ベルトの固定の仕方を説明する斜視図。
【図6】図1のスイミングゴーグルの使用状態を説明する図。
【符号の説明】
【0028】
1 アイカップ
3 レンズ部
4 鼻ベルト
5 取り付け用ステイ
6 抜け止め用突出部分
7 孔部
【出願人】 【識別番号】000179926
【氏名又は名称】山本光学株式会社
【出願日】 平成19年10月3日(2007.10.3)
【代理人】 【識別番号】100072213
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 一義

【識別番号】100119725
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 希世士

【識別番号】100129986
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓生


【公開番号】 特開2008−43787(P2008−43787A)
【公開日】 平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願番号】 特願2007−259440(P2007−259440)