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【発明の名称】 リハビリ器具
【発明者】 【氏名】小島 修

【要約】 【課題】高いリハビリ効果やゲーム性を有すると共に、収納性が容易なリハビリ器具を提供する。

【構成】リハビリ器具10aは、基台12と、基台12の表面12a側に埋設されるナット14a〜14cと、ナット14a〜14cに螺合する蝶ボルト16a〜16cとから構成される。そして、蝶ボルト16a〜16cをナット14a〜14cに螺合させる作業を繰り返すことにより、高いリハビリ効果を得ることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台と、複数の雌ねじと、前記雌ねじに螺合する複数の雄ねじとを備え、
前記雌ねじ又は前記雄ねじのうち、いずれか一方が前記基台に固定されていることを特徴とするリハビリ器具。
【請求項2】
請求項1記載のリハビリ器具において、
前記雌ねじ及び前記雄ねじは、複数種類のねじ径からなることを特徴とするリハビリ器具。
【請求項3】
請求項1又は2記載のリハビリ器具において、
前記雌ねじと前記雄ねじとが螺合される側の前記基台の表面には模様が描かれ、
前記基台に固定されている一方の雌ねじ又は雄ねじが、前記模様と重なるようにして固定されていることを特徴とするリハビリ器具。
【請求項4】
請求項3記載のリハビリ器具において、
前記基台に固定されていない他方の雌ねじ又は雄ねじは蝶ねじからなり、
前記基台の表面には、前記蝶ねじを前記基台に固定されている一方の雌ねじ又は雄ねじに螺合させた際、前記表面を平面視した場合に、前記蝶ねじの把持部が収まるべき範囲を指定する指定範囲が形成されていることを特徴とするリハビリ器具。
【請求項5】
請求項4記載のリハビリ器具において、
前記指定範囲は、前記模様の一部として形成されていることを特徴とするリハビリ器具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、運動機能等に障害を持つ人のリハビリ用として利用できるリハビリ器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、病後等で運動機能等に障害を来した人のリハビリ用として、各種リハビリ器具が用いられている。
【0003】
特許文献1には、手や神経等のリハビリ効果が得られるリハビリ器具(遊戯具)であって、基台の上面部と下面部の縦位置と横位置に罫線を儲け、罫線の交点の上面部と下面部に貫通穴を設けて、別に設けた支柱を貫通穴に挿脱、停め表示することができる器具が記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開2005−160987号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来構成のリハビリ器具では、貫通穴に対して支柱を挿脱するだけであるため、期待できるリハビリ効果は乏しいものとなる。また、前記貫通穴は碁盤の目のように整然と配置されているだけであるため、面白み(ゲーム性)が希薄なものとなっていた。さらに、基台を大きく傾けたり裏返したりした場合には、前記支柱が抜け落ちてしまい、特に、収納時(非使用時)等に支柱を挿したままでは、収納庫内等で立てかけておくことができず、収納場所が大きくなってしまう。
【0006】
本発明は、係る従来の課題を考慮してなされたものであり、高いリハビリ効果やゲーム性を有するリハビリ器具を提供することを目的とする。また、本発明は、非使用時における部品の脱落等を防止することで、収納が容易なリハビリ器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のリハビリ器具は、基台と、複数の雌ねじと、前記雌ねじに螺合する複数の雄ねじとを備え、前記雌ねじ又は前記雄ねじのうち、いずれか一方が前記基台に固定されていることを特徴とする。
【0008】
上記構成によれば、複数の雌ねじと雄ねじとを螺合させる作業を行うことにより、指先によるひねり動作等が生じるため、高いリハビリ効果を得ることができる。
【0009】
また、前記雌ねじ及び前記雄ねじが、複数種類のねじ径からなると、雌ねじと雄ねじとの適合条件を考えながらリハビリ作業を行う必要がある。このため、リハビリ作業が指先だけの単純作業となることがなく、頭脳に対するリハビリ効果も期待できる。
【0010】
さらに、前記雌ねじと前記雄ねじとが螺合される側の前記基台の表面には模様が描かれ、前記基台に固定されている一方の雌ねじ又は雄ねじが、前記模様と重なるようにして固定されていると、美観が向上するため、より楽しみながらリハビリ作業を行うことができるようになる。
【0011】
しかも、前記基台に固定されていない他方の雌ねじ又は雄ねじが蝶ねじからなり、前記基台の表面には、前記蝶ねじを前記基台に固定されている一方の雌ねじ又は雄ねじに螺合させた際、前記表面を平面視した場合に、前記蝶ねじの把持部が収まるべき範囲を指定する指定範囲が形成されていると、リハビリ作業にゲーム性が付与されるため、一層楽しみながらリハビリ作業を行うことができるようになる。
【0012】
この場合、前記指定範囲が、前記模様の一部として形成されていると、さらにゲーム性が高くなると共に、リハビリ作業終了時には蝶ねじが前記模様の一部として描出されるため、より一層リハビリ作業の楽しさが増すことになる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複数の雌ねじと雄ねじとを螺合させる作業を行うことで、指先によるひねり動作等が生じるため、高いリハビリ効果を得ることができる。また、本発明によれば、基台表面に、例えば、花や幾何学形状等からなる模様が描かれているため、美観が高く、楽しみながらリハビリ作業を行うことができるようになる。
【0014】
さらに、本発明によれば、雌ねじと雄ねじとを螺合させておくことで、非使用時における部品の脱落等が防止でき、収納性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明に係るリハビリ器具について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の第1の実施形態に係るリハビリ器具10aの斜視図である。図2は、図1に示すリハビリ器具10aの平面図である。
【0017】
リハビリ器具10aは、基台12と、基台12の表面12a側に埋設される雌ねじ、例えば、ナット14a〜14cと、前記ナット14a〜14cに螺合する雄ねじ、例えば、蝶ボルト16a〜16c(蝶ねじ)とから構成され、使用者が指先で蝶ボルト16a〜16cをナット14a〜14cに対して螺回させることで、リハビリ効果が得られるものである。
【0018】
基台12は、例えば、円盤状の木材から構成され、その表面12aには模様18の一例として、複数の花が描かれている。また、表面12a側には、図示しない座繰り穴が設けられ、該座繰り穴にはナット14a〜14cが埋設固定されている。
【0019】
ナット14a〜14cは、夫々複数個設けられている。ナット14a〜14cのねじ径は複数種類からなり、例えば、ナット14a(M8ナット)>ナット14b(M6ナット)>ナット14c(M4ナット)とされる。同様に、蝶ボルト16a〜16cも夫々複数個設けられており、それらのねじ径は、蝶ボルト16a(M8ボルト)>蝶ボルト16b(M6ボルト)>蝶ボルト16c(M4ボルト)とされる。なお、蝶ボルト16a〜16bとしては、例えば、プレス製蝶ボルトやプラカラー蝶ボルト等が挙げられる。
【0020】
すなわち、図1に示すリハビリ器具10aでは、ナット14a及び蝶ボルト16aの対が3組、ナット14b及び蝶ボルト16bの対が5組、ナット14c及び蝶ボルト16cの対が4組備えられている。
【0021】
図1及び図2から諒解されるように、本第1の実施形態において、ナット14a〜14cは模様18に重なるよう、例えば、各花の中心に略一致され、埋設固定されている。また、蝶ボルト16a〜16cはナット14a〜14cへと螺合された状態、例えば、所定のトルク(指先の力)で蝶ボルトをナットへ螺回させ、それ以上螺回しなくなった状態とされると、平面視(図2)で、その把持部が模様18の花びらの一部を形成するように構成されている。
【0022】
次に、基本的には以上のように構成されるリハビリ器具10aの使用例について説明する。
【0023】
先ず、全ての蝶ボルト16a〜16cをナット14a〜14cから取り外した状態とする。次いで、使用者は、ばらばらになった蝶ボルト16a〜16cのうちの1個、例えば、蝶ボルト16aを掴み、それと螺合するナット14aに螺合させる。その後、使用者は、このような作業、すなわち、蝶ボルト16a〜16c及びナット14a〜14cとの適合条件(ねじ径の大きさ)を考慮しつつ、指先により、蝶ボルト16a〜16cをナット14a〜14cに螺合させる作業を繰り返す。
【0024】
従って、リハビリ器具10aでは、上記従来技術のように単に支柱を貫通穴に挿入させるような器具と比べて、前記適合条件の考慮やボルト・ナットの螺合作業が必要となる。すなわち、指先によるひねり動作等が必要となり、さらに、ねじ径の違いよる適合条件を考えながらリハビリ作業を行う必要があるため、該リハビリ作業が指先だけの単純作業となることがなく、手や頭脳等に対する高いリハビリ効果を得ることができる。
【0025】
また、リハビリ器具10aでは、基台12の表面12aに模様18が描かれており、さらに、上記のように、ナット14a〜14cや蝶ボルト16a〜16cが該模様18と一致するように構成されている。このため、使用者は、模様18を楽しみながらリハビリ作業を実施することができる。
【0026】
さらにまた、リハビリ器具10aでは、収納時(非使用時)、全ての蝶ボルト16a〜16cをナット14a〜14cに螺合させておくことにより、該蝶ボルト16a〜16cの脱落(紛失)を防止することができる。この場合、リハビリ器具10aでは、表面12aに模様18が描かれ、ナット14a〜14cや蝶ボルト16a〜16cが該模様18と一致するように構成されているため、その美観がよく、部屋の壁等に展示しておくこともできる。
【0027】
次に、本発明の第2の実施形態につき、図3を参照して説明する。図3は、この第2の実施形態に係るリハビリ器具10bの平面図である。なお、図3において、図1及び図2に示される参照符号と同一の参照符号は、同一又は同様な構成を示し、このため同一又は同様な機能及び効果を奏するものとして、その詳細な説明を省略して、以下の図面においても同様とする。
【0028】
リハビリ器具10bにおいて、基台12の表面12aには、模様20が描かれている。模様20としては、幾何学模様、例えば、図3の矢印A〜C方向に沿った帯からなる2つの三角形が描かれている。模様20の各所には、ナット14aが埋設されている。そして、蝶ボルト16aの把持部は、ナット14aに螺合された状態で、その長手方向が、その位置での模様20と同一方向(矢印A〜C方向)を指向するように構成されている。
【0029】
ところで、雄ねじ(例えば、蝶ボルト)を雌ねじに螺合させた際には、通常、ねじ山の切上がり面の仕上がりに個体差があり、上記のように、蝶ボルト16aの把持部の長手方向を、模様20の方向と一致させることは困難である。
【0030】
ところが、この第2の実施形態に係るリハビリ器具10bでは、製造時、例えば、蝶ボルト16aとナット14aとを螺合させた状態のセットを複数組(図3では9組)用意しておく。そして、このように螺合させた状態のセットのナット14aを、蝶ボルト16aが模様20と同一方向を指向するように基台12に埋設させる。これにより、リハビリ器具10bでは、前記セットを構成していた蝶ボルト16aとナット14aとにより、蝶ボルト16aの把持部と模様20とを同一方向とすることができる。
【0031】
このようなリハビリ器具10bの使用時においては、先ず、全ての蝶ボルト16aをナット14aから取り外した状態とする。次いで、使用者は、ばらばらになった蝶ボルト16aのうちの1個を掴み、ナット14aのいずれかに螺合させる。この際、前記掴まれた蝶ボルト16aが、前記セットを構成していたナット14a以外に取り付けられた場合には、蝶ボルト16aの把持部の長手方向と模様20の方向とが不一致となる。つまり、図3に示すような平面視において、蝶ボルト16aの把持部が模様20の帯の外へとはみ出すことになる。このような場合、使用者は、該蝶ボルト16aを間違ったナット14aから取り外し、再度、他のナット14aへと螺合させる作業を繰り返し、全ての蝶ボルト16aが模様20と一致する状態となったところで作業が完了することになる。換言すると、リハビリ器具10bの使用時、模様20(の帯幅)が、蝶ボルト16aの把持部が平面視で収まるべき範囲を指定する指定範囲を成していることになる。この際、前記指定範囲は、模様20の一部として形成されており、つまり、リハビリ作業終了時には蝶ボルト16aが模様20の一部として描出される。
【0032】
従って、リハビリ器具10bでは、上記リハビリ器具10aに比べて、作業難度やゲーム性が向上しているため、一層楽しみながらリハビリ作業を行うことができ、手や頭脳等への一層高いリハビリ効果が期待できる。
【0033】
次に、本発明の第3の実施形態につき、図4を参照して説明する。図4は、この第3の実施形態に係るリハビリ器具10cの平面図である。
【0034】
リハビリ器具10cにおいて、基台12の表面12aには、模様22が描かれている。この場合の模様22は人面であり、該模様22を形成する線上の各所にナット14aが埋設されている。そして、平面視で蝶ボルト16aの把持部の長手方向が、模様22を形成する線(の方向)と略一致するように構成されている。すなわち、リハビリ器具10cは、上記第2の実施形態のリハビリ器具10bにおける製造方法と同様、蝶ボルト16aとナット14aとを螺合させたセットの状態でナット14aを基台12に埋設させて製造されるとよい。
【0035】
また、ナット14aの周囲の表面12aには、蝶ボルト16aをナット14aに螺合させた際に、該蝶ボルト16aの把持部が平面視で収まるべき範囲である指定範囲24が形成されている。この場合、指定範囲24は、平面視で蝶ボルト16aの把持部を多少の余裕を持って囲繞可能に、例えば、長方形とされる。
【0036】
従って、リハビリ器具10cの使用時においては、先ず、全ての蝶ボルト16aをナット14aから取り外した状態とする。次いで、使用者は、ばらばらになった蝶ボルト16aのうちの1個を掴み、ナット14aのいずれかに螺合させる。この際、前記掴まれた蝶ボルト16aが、前記セットを構成していたナット14a以外に取り付けられた場合には、蝶ボルト16aの把持部の長手方向と模様20の線の方向とが不一致となる。つまり、図4に示すような平面視において、蝶ボルト16aの把持部が指定範囲24からはみ出すことになる。このような場合、使用者は、その蝶ボルト16aを間違ったナット14aから取り外し、再度、他のナット14aへと螺合させる作業を繰り返し、全ての蝶ボルト16aが指定範囲24内に収まったところで作業が完了することになる。
【0037】
従って、リハビリ器具10bでは、リハビリ作業の完了時、蝶ボルト16aによって模様22が完成されるため、より一層ゲーム性が高く、さらに達成感があり、このため、より一層楽しみながらリハビリ作業を行うことができる。
【0038】
なお、本発明は上記実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは当然可能である。
【0039】
例えば、上記各実施形態では、ナット14a〜14cが基台12に埋設されているものとしたが、図5に示すリハビリ器具10dのように、雄ねじ、例えば、ボルト26a〜26cをそのねじ部が基台12の表面から突設されるように埋設し、雌ねじ、例えば、蝶ナット28a〜28c(蝶ねじ)を螺合させるように構成してもよい。
【0040】
また、上記第2及び第3実施形態に係るリハビリ器具10b、10cにおいても、第1の実施形態に係るリハビリ器具10aのように各種ねじ径のものを混在させてもよいことは言うまでもない。
【0041】
さらに、模様18、20、22は、図1〜5に示すものに限定されることがなく、ナット14a〜14cや蝶ボルト16a〜16cのねじ径も各種型式のものを適用可能である。
【0042】
さらにまた、上記各実施形態における蝶ボルト16a〜16c及び蝶ナット28a〜28cは、これに限定されず、他の形状からなるボルトやナットでもよいことは勿論であるが、使用時(リハビリ作業時)、指先で作業を行うことを考慮した場合には、蝶ボルト16a〜16c及び蝶ナット28a〜28cが好適である。
【0043】
また、蝶ボルト16a〜16cや蝶ナット28a〜28c及びナット14a〜14cやボルト26a〜26cに、その周囲の模様と同様な模様(色)を付しておくと、リハビリ器具10a〜10dの美観を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るリハビリ器具を示す斜視図である。
【図2】図1に示すリハビリ器具の平面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るリハビリ器具を示す平面図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係るリハビリ器具を示す平面図である。
【図5】本発明のリハビリ器具の変形例を示す平面図である。
【符号の説明】
【0045】
10a〜10d…リハビリ器具 12…基台
12a…表面 14a〜14c…ナット
16a〜16c…蝶ボルト 18、20、22…模様
24…指定範囲 26a〜26c…ボルト
28a〜28c…蝶ナット
【出願人】 【識別番号】506113004
【氏名又は名称】小島 修
【識別番号】390026675
【氏名又は名称】鈴木 正勝
【出願日】 平成18年6月23日(2006.6.23)
【代理人】 【識別番号】100077665
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 剛宏

【識別番号】100116676
【弁理士】
【氏名又は名称】宮寺 利幸


【公開番号】 特開2008−423(P2008−423A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−173714(P2006−173714)