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【発明の名称】 運動補助装置
【発明者】 【氏名】小澤 尚久

【氏名】渡邊 知彦

【氏名】河本 実

【氏名】中西 隆介

【要約】 【課題】経験の少ない使用者でも安心感を持って使用でき、かつ足の固定位置を調節可能とすることにより使い易くかつ運動効果の得られるようにする。

【構成】座席1は駆動装置により揺動される。駆動装置は床上に載置される架台3に固定されており、架台3の左右には座席1に着座した使用者が左右の足を載せる一対の足置台4が設けられる。足置台4は、前後方向の取付スリット4bおよび左右方向の位置決めスリット4cが形成される。足置台4の取付スリット4bに架台3の一部を構成するカバー73の周囲板74bが挿入されることにより足置台4の左右の移動が禁止される。また、周囲板74bの内側面に突設した位置決め突条74fが位置決めスリット4cに嵌合することにより足置台4の前後の移動が禁止される。位置決めスリット4cは前後方向の3箇所に形成されているから、足置台4の位置を調節できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者が着座する座席と、座席に結合され座席に着座した使用者の重心位置が重力方向と交差する方向に移動するように座席を揺動させる駆動装置と、駆動装置が固定され床上に載置される架台と、架台に取り付けられ座席に着座した使用者が左右の足をそれぞれ載せる一対の足置台とを備え、架台は、座席に着座した使用者の左右において床面に交差した取付板を有し、かつ取付板の一側面には前後方向の複数箇所に突設されそれぞれ上下方向に延長された複数個の位置決め突条が形成され、足置台は、架台に設けた取付板が上から挿入される取付スリットと、位置決め突条が嵌合する位置決めスリットとを有し、足置台において取付スリットを設けた部位は取付板と床面との間に挟まれることを特徴とする運動補助装置。
【請求項2】
前記位置決め突条は前記取付板の内側面に形成され、取付板の外側面には位置決め突条に対応する部位に取付指示マークが設けられていることを特徴とする請求項1記載の運動補助装置。
【請求項3】
前記取付スリットと前記位置決めスリットとは連続しており、前記取付板に前記足置台を装着した状態において取付板の外側面とこの面に対向する取付スリットの内側面とが上方ほど互いの距離を拡げるように、取付板の外側面とこの面に対向する取付スリットの内側面との少なくとも一方が床面に対して傾斜し、足置台の下面のうち取付板の外側面よりも内側となる部位には取付板に直交する断面において取付スリットの下端を中心とする円弧の一部をなす形状の案内面が形成されていることを特徴とする請求項2記載の運動補助装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者が着座する座席を揺動させて使用者に他動的な運動を行わせることにより、使用者のバランス機能や運動機能を訓練する運動補助装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、使用者が意識して身体を動かすことなく使用者の筋肉を伸縮させる他動型の運動補助装置が提供されている。この種の運動補助装置としては、腰背筋群を強化して運動機能を高めたりバランス機能を訓練するために乗馬運動を模擬するものが提案されている。この運動補助装置は、使用者が着座する座席を有し、座席を揺動させることにより座席に着座した使用者の身体を揺動させる構成を採用しており、座席の揺動時に使用者がバランスを保とうとして腰背筋群を伸縮させることを利用して運動機能やバランス機能を訓練するというものである。
【0003】
ところで、この種の運動補助装置では、経験の少ない使用者でも使用時に安心感が得られるように、座席への着座時に使用者が足を掛けるためのあぶみと称する部材を設けたものがある(たとえば、特許文献1参照)。あぶみは、馬の鞍に設けたあぶみと同様に、座席に対して長さ調節の可能な吊り紐によって吊下され、足を載せることができる形状に形成されている。
【0004】
したがって、使用者は脚長に合うように吊り紐の長さを調節し、座席に着座したときにあぶみに足を載せれば、座席の揺動に伴って上体が傾いたときに足を踏ん張ることができ、経験の少ない使用者でも安心して使用することが可能になる。
【特許文献1】特開2006−122595号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、あぶみは吊り紐によって吊下されているから、座席に着座した使用者は足を踏ん張ることができるが、足の位置は吊り紐で制限された範囲内では自由に移動するものであるから、バランス機能の衰えている使用者では依然として不安を感じる場合がある。また、あぶみに足をかけるには足が床に着かないように、座席の座面を通常の椅子の座面よりも高くする必要があるから、目の位置が高くなることで使用者に不安感を与える場合もある。
【0006】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、足を定位置に固定する構成を採用することにより経験の少ない使用者でも安心感を持って使用できるようにし、しかも脚長に応じて足を固定する位置を調節可能とすることにより使用者に使い易くかつ運動効果の得られる姿勢で使用させることができる運動補助装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、使用者が着座する座席と、座席に結合され座席に着座した使用者の重心位置が重力方向と交差する方向に移動するように座席を揺動させる駆動装置と、駆動装置が固定され床上に載置される架台と、架台に取り付けられ座席に着座した使用者が左右の足をそれぞれ載せる一対の足置台とを備え、架台は、座席に着座した使用者の左右において床面に交差した取付板を有し、かつ取付板の一側面には前後方向の複数箇所に突設されそれぞれ上下方向に延長された複数個の位置決め突条が形成され、足置台は、架台に設けた取付板が上から挿入される取付スリットと、位置決め突条が嵌合する位置決めスリットとを有し、足置台において取付スリットを設けた部位は取付板と床面との間に挟まれることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、足置台を架台に取り付ける構成を採用しているから、足置台に足を載せることにより足の位置が固定され使用者の姿勢が安定する上に、座席の座面を足が床に届く程度に引き下げることができ、経験の少ない使用者でも安心感を持って使用することが可能になる。また、足置台に設けた取付スリットに架台の取付板を挿入することで、左右方向における足置台の位置決めを行い、さらに、足置台に設けた位置決めスリットに取付板に設けた位置決め突条が嵌合することで、前後方向における足置台の位置決めを行っているから、足置台の位置決めを行いながらも、位置決め突条を前後方向の複数箇所に設けて足置台の位置を前後方向に調節できるようにしたことで、使用者の脚長に応じて足を固定する位置を調節することができる。つまり、使用者が使用に際して足位置が固定されるとともに座席の座面が低いことによって不安感を持たずに使用でき、しかも使用者の脚長に応じて使用しやすく運動効果の高い足位置を設定することができる。
【0009】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記位置決め突条は前記取付板の内側面に形成され、取付板の外側面には位置決め突条に対応する部位に取付指示マークが設けられていることを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、位置決め突条が取付板の内側面に形成されているから、位置決め突条を外部に露出しないように設けることができ美麗な外観が得られる。しかも、外部に位置決め突条が露出しないながらも取付指示マークが位置決め突条の位置を示しているから、足置台の位置決めスリットと取付板の位置決め突条との位置合わせが容易になる。
【0011】
請求項3の発明では、請求項2の発明において、前記取付スリットと前記位置決めスリットとは連続しており、前記取付板に前記足置台を装着した状態において取付板の外側面とこの面に対向する取付スリットの内側面とが上方ほど互いの距離を拡げるように、取付板の外側面とこの面に対向する取付スリットの内側面との少なくとも一方が床面に対して傾斜し、足置台の下面のうち取付板の外側面よりも内側となる部位には取付板に直交する断面において取付スリットの下端を中心とする円弧の一部をなす形状の案内面が形成されていることを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、取付板と床面との間に挟まれている足置台を取付スリットの下端の周りで回転させることが可能であり、足置台の回転時に案内面が床面上を滑ることにより、比較的小さい力で足置台の位置決めスリットと取付板の位置決め突条との係合状態を解除することができる。つまり、足置台の一部(外側端部)を持ち上げることができるから、取付板から足置台を取り外す作業が容易になる。言い換えると、足置台の外側端部を持ち上げると、足置台において取付板の内側に入っている内側端部の位置が下がるから、足置台が回転しない構成に比較すると、足置台の位置を変更する際に架台を持ち上げる高さが低くなり、足置台の位置の変更作業が容易になる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の構成によれば、足を載せる足置台を架台に設けているから、座席に着座した使用者の足の位置が固定され、かつ足が床に届く程度に座席の座面が低いから、経験の少ない使用者でも安心感を持って使用することが可能になるという利点がある。しかも、足置台の位置は前後方向において調節可能であるから、使用者の脚長に応じて使いやすく運動効果の高い足位置に足置台を配置することができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本実施形態は、図2に示すように、使用者が搭乗する座席1と、床面に載置される架台3と、架台3の上に取り付けられ座席1を揺動させる駆動装置2とにより構成される。
【0015】
本実施形態で用いる駆動装置2を図7、図8、図9に示す。駆動装置2は、前後方向および上下方向を含む第1平面と、左右方向および上下方向を含む第2平面とにおいて往復動作を行う機構であり、座席1に対して、前後方向、左右方向、上下方向、前後方向の周りの回転(ローリング)、左右方向の周りの回転(ピッチング)、上下方向の周りの回転(ヨーイング)の6自由度の動作のうち、ヨーイングを除く動きを与えるように構成されている。図には前をx方向、左をy方向、上をz方向として右手系で座標軸を示している。ローリングはx軸周りの回転、ピッチングはy軸周りの回転、ヨーイングはz軸周りの回転になる。
【0016】
本実施形態で用いる駆動装置2について説明する。駆動装置2は、架台3に固定される金属板からなるベース21を有し、図7に示すように、ベース21には可動架台22がベース21に対してローリングを可能とするように軸着される。つまり、可動架台22は左右方向および上下方向を含む第2平面内で移動する。
【0017】
さらに、可動架台22には前後一対の連結リンク23a,23bを介して台座24が軸着される。台座24には座席1が固定される。座席1は鞍形であって使用者が跨る形で搭乗する形状に形成されている。可動架台22に軸着された前後の連結リンク23a,23bの下端部間の距離と、台座24に軸着された前後の連結リンク23a,23bの上端部間の距離とは異なっており、可動架台22と前後の連結リンク23a,23bと台座24とは、図7に示すように、側方から見ると台形の各辺をなす。図示例では連結リンク22a,22bの下端部間の距離が上端部間の距離よりも短くなっているが、この関係は逆でもよい。
【0018】
可動架台22に対して一対の連結リンク23a,23bを介して台座24を連結し、かつ連結リンク23a,23bの下端部間の距離と上端部間の距離とが異なることによって、連結リンク23a,23bを前後に揺動させるだけで、台座24の上面は前後方向および上下方向を含む第1平面内で上面の傾斜角度を変化させるように移動する。つまり、可動架台22に対して前後一対の連結リンク23a,23bを介して台座24を指示した構成を採用していることにより、台座24は前後方向の移動とピッチングとが可能になる。
【0019】
上述のように、可動架台22は台座21に対してローリングが可能であり、台座24は可動架台22に対して前後方向の移動とピッチングとが可能可動であって、台座24はローリングやピッチングの回転中心から上方に離れて配置されているから、台座24は上下方向にも変位し、さらにローリングに伴って左右方向にも変位する。
【0020】
さらに詳しく説明する。ベース21の上面には前後に離間した一対(図7の左右方向)の軸支板31a,31bが立設されている。前側の軸支板31aは、ベース21の中央部を切り起こして形成してあり、軸支板31aに対応する部位には貫通孔32が形成される。また、後側の軸支孔31bはベース21の後端縁の中間部に形成される。ベース21には架台3に取り付けるための固定孔33が形成される。
【0021】
一方、可動架台22には、前後両端部において、各軸支板31a,31bにそれぞれ重複する連結板34a,34bが垂設され、各軸支板31a,31bに対して各連結板34a,34bが前後軸35a,35bにより回動可能に軸支される。すなわち、ベース21に設けた各軸支板31a,31bにそれぞれ挿通される前後軸35a,35bを用いて可動架台22の連結板34a,34bが軸着される。
【0022】
可動架台22の下部には、左右一対の側板36a,36bが設けられている。可動架台22の各側板36a,36bの前端部と後端部とには、それぞれ連結リンク31a,31bの下端部が下軸37a,37bを用いて軸着される。各連結リンク31a,31bの上端部は台座24の前後の両端部に対して上軸38a,38bにより軸着される。したがって、連結リンク31a,31bが下軸37a,37bを中心として回動すると、台座24の前後の端部が下軸37a,37bを中心とする円弧上を移動し、台座24の上面は前後の傾斜角度を変化させるように揺動する。
【0023】
可動架台22と連結リンク23a,23bと台座24とに囲まれた空間には、駆動源としての1個のモータ41を備えた駆動部40が配置され、駆動部40により台座24が揺動するように駆動される。つまり、ベース21,可動架台22、連結リンク23a,23b、台座24とともに駆動装置2を構成する駆動部40が設けられる。
【0024】
駆動部40に用いるモータ41は、一方向にのみ出力回転軸42が突出したものを用いる。駆動部40は、モータ41の出力回転軸42の回転力を下軸37a,37bを中心とする連結リンク31a,31bの前後動に変換することにより台座24を第1平面内で往復移動させる第1駆動部と、第1駆動部から回転力が伝達され前後軸35a,35bを中心とする可動架台22の左右動に変換することにより台座24を第2平面内で往復移動させる第2駆動部とにより構成される。
【0025】
モータ41は可動架台22に固定されたモータ取付板25に取り付けられ、可動架台22とともに移動する。モータ41は出力回転軸42が上向きに突出するように可動架台22に対して縦置きされる。
【0026】
第1駆動部は、出力回転軸42に取り付けたモータギア43に噛合する第1ギア51と、第1ギア51の回転軸となる第1シャフト52と、第1シャフト52の一端部に偏心して連結される偏心クランク53と、一端部が偏心クランク53に連結され他端部が連結リンク23aに設けた軸ピン26に軸着されるアームリンク54とにより構成される。
【0027】
第1シャフト52の両端部は可動架台22において台座24寄りの部位に回動可能に支持されており、偏心クランク53が第1シャフト52に対して偏心円運動を行なうことによって、アームリンク54を介して連結リンク23aが前後方向に往復移動する。つまり、連結リンク23aが前後に往復移動し、連結リンク23bが追従して前後に往復移動することにより、連結リンク23aに連結されている台座24が前後方向を含む第1平面において揺動する。つまり、台座24の揺動により座席1が第1平面内で揺動する。
【0028】
一方、第2駆動部は、第1シャフト52に設けた連動ギア55に噛合する第2ギア61と、第2ギア61の回転軸である第2シャフト62と、一端部が第2シャフト62の一端部に偏心して連結され他端部がベース21に回動可能に連結される偏心ロッド63(図9参照)とで構成されている。第2シャフト62の両端部は可動架台22において台座24寄りの部位に回動可能に支持されている。偏心ロッド63は台座24の左側あるいは右側のいずれか一方(図示例では右側)に配置される。偏心ロッド63の上端部は、軸ピン64により第2シャフト62の一端部に対して偏心して連結され、偏心ロッド63の下端部はベース21に固定した連結金具27に対して軸ピン65により回動可能に連結される。したがって、第2シャフト62が回転すると、偏心ロッド63の上端部が偏心円運動を行なうことによって、台座24が左右方向を含む第2平面において揺動する。つまり、台座24の揺動により座席1が第2平面内で揺動する。
【0029】
上述したように、モータ41の出力回転軸42が回転すると、モータギア43と第1ギア51との噛み合いによってモータ41の回転力が第1シャフト52に伝達され、第1シャフト52の回転に伴って前側の連結リンク23aが前後に揺動し、座席1が第1平面において揺動する。また、第1シャフト52の回転に伴って連動ギア55が回転すると、連動ギア55と第2ギア15との噛み合いによって第1駆動部(第1シャフト52)の回転力が第2シャフト62に伝達され、第2シャフト62の回転に伴って台座24が左右に揺動し、座席1が第2平面において揺動する。つまり、座席1は第1平面内の往復移動と第2平面内の往復移動とを複合した揺動を行う。ここで、第1平面での揺動と第2平面での揺動との比率は適宜に選択することができ、この比率を調節することにより、馬の種々の歩様を模擬することが可能になる。
【0030】
ところで、本実施形態に用いる架台3は、図2に示すように、床面に載置される台盤71と、台盤71の中央部に立設された支持台72と、台盤71および支持台72を覆うカバー73とを備え、支持台72の上部に駆動装置2が固定される。台盤71は、支持台72が立設される中央板71aを有し、中央板71aの周囲に、4本の脚片71bが放射状に連続して突設された形状を有する。脚片71bは床面に沿って延長されており、脚片71bにより架台3が床面上に支持される。
【0031】
カバー73は、合成樹脂成形品または金属のダイカスト製品であって、図1、図2に示すように、台盤71に被さる主カバー74と、支持台72を囲む筒カバー75とを結合して形成されている。主カバー74は、図3、図4に示すように、台盤71に形成された脚片71bの上を覆う上板74aと、上板74aの外周縁の全周に亘って下向きに突設された周囲板74bとを有する。周囲板74bは台座3を床面上に置いたときに下端縁が床面よりもやや上方に位置するように寸法が設定される。これは、後述する足置台4を周囲板74bと床面との間に挟むためである。後述するように周囲板74bには足置台4が着脱可能に取着されるのであって、周囲板74bの一部は取付板として機能する。
【0032】
上板74aには、支持台72に対応する部位から2本の脚片71bの間に対応する部位まで連続する切欠部74cが形成される。切欠部74cは、支持台72を囲む部位が円状に形成され、2本の脚片71bの間に対応する部位が一定幅に形成された鍵穴状に形成されている。切欠部74cの内周縁の複数箇所には、筒カバー75を載置する載置片74dと、筒カバー75をねじで結合するための結合片74eとが形成されている。筒カバー75の下端部は、切欠部74cのうちの円形部分に挿入され、かつ切欠部74cの残りの部分を覆う形状に形成されている。つまり、筒カバー75の下端は円形ではなく切欠部74cと同様の形状に形成されている。
【0033】
ところで、カバー73の左右には足置台4が結合される。足置台4は、図1(b)に示すように、座席1に着座した使用者が足を載せる足載せ部4aを有し、足載せ部4aはカバー73の左右に突出する。足載せ部4aの下面は床面上に載置するように平面状に形成され、足載せ部4aの上面は前後方向の中央部が両端部よりも上方に突出する凸曲面に形成されている。また、足置台4は、左右方向においてカバー73に近い端部(左の足置台4の右端部、右の足置台4の左端部)には、周囲板74bが上方から挿入されるように上面および前後面が開放された取付スリット4bが形成される。
【0034】
さらに、取付スリット4bを挟んで足載せ部4aの反対側である保持壁4dには、前後方向の中央部において取付スリット4bに連続する位置決めスリット4cが形成されている。位置決めスリット4cは、保持壁4dを厚み方向に貫通する。保持壁4dにおいて取付スリット4bの一方の内側面を形成する一面は、取付スリット4bの他方の内側面に対して傾斜し、取付スリット4bは上部ほど開口幅を拡げるように形成される。
【0035】
この足置台4をカバー73に結合するために、カバー73の左右における周囲板74bの内側面には、位置決めスリット4cに嵌合する複数本(図示例では3本)の位置決め突条74fが左右それぞれに突設される。左右に形成された各位置決め突条74fは、それぞれ前後に離間しており、上下方向に延長されている。したがって、前後のいずれかの位置決め突条74fに位置決めスリット4cの位置を合わせ、取付スリット4bに周囲板74bを挿入すれば、位置決め突条74fが位置決めスリット4cに嵌合することになる。
【0036】
取付スリット4bに周囲板74bが挿入されることにより、足置台4は左右方向への移動が禁止され、位置決め突条74fが位置決めスリット4cに嵌合することにより、足置台4は前後方向への移動が禁止される。また、位置決め突条74fは前後方向において複数個形成されているから、どの位置決め突条74fを位置決めスリット4cに嵌合させるかを選択することにより、足置台4の前後方向の位置を選択することができる。
【0037】
上述の構成例では、位置決め突条74fが周囲板74bの内側面に突設されているものであるから、足置台4を装着する位置の目安が必要である。そこで、周囲板74bの外側面には、各位置決め突条74fに対応する部位において取付指示マーク74g(図1、図3参照)を付与している。取付指示マーク74gは位置決め突条74fが存在する位置を示すものであればどのようなものでもよいが、印刷であると長期の使用の間に不鮮明になることがあるので、カバー73に溝あるいは突条による取付指示マーク74gを形成するのが望ましい。
【0038】
足置台4をカバー73に装着する際には、位置決めスリット4cの位置が取付指示マーク74gに一致するように配置し、カバー73を持ち上げて周囲板74bを取付スリット4bに挿入する。周囲板74bが取付スリット4bに挿入され、かつ位置決め突条74fが位置決めスリット4cに嵌合することにより、足置台4がカバー73に結合されるのである。位置決め突条74fが位置決めスリット4cに嵌合した状態では、カバー73を持ち上げても足置台4が脱落することはない。
【0039】
ところで、足置台4はカバー73に対して着脱が可能であって、着脱を容易にするために、足置台4の下面のうち周囲板74bの外側面よりも内側となる部位に案内面4e(図1(b)、図6参照)を形成している。案内面4eは、周囲板74bに直交する断面において、周囲板74bの下端縁を中心とする円弧の一部をなしている。上述したように、取付スリット4bは上方ほど開口幅を拡げるように形成されている。
【0040】
また、周囲板74bは、図5に示すように、取付スリット4bの一方の内側面である保持壁4dの一面に沿うように、上板74aの周縁から離れる向きに下り傾斜している。したがって、取付スリット4bの上部では、周囲板74bの外側面との間に間隙が形成される。そこで、足置台4をカバー73から外す際には、図6に二点鎖線で示すように、足置台4の外側端部を持ち上げるようにすると、周囲板74bと取付スリット4bの内側面との間の間隙の分だけ足置台4を傾けることができる。
【0041】
足置台4の下面には案内面4eが形成されているので、足置台4の外側端部を持ち上げると、案内面4eが床面を滑って足置台4を容易に傾けることができる。足置台4を傾けた状態では、足置台4を傾けていない場合に比較して保持壁4dの上端位置が下がるから、足置台4をカバー73から取り外しやすくなる。
【0042】
このことは足置台4をカバー73に装着する際も同様であり、足置台4を傾けた状態でカバー73の内側に保持壁4dを挿入し、その後、足置台4を倒すと、位置決め突条74fに位置決めスリット4cが嵌合する。なお、上述の例では周囲板74bが傾斜しているが、取付スリット4bを挟む2面のうち保持壁4dに対向する面が傾斜していても同様の作用が期待できる。
【0043】
位置決め突条74fと位置決めスリット4cとは、カバー73を床面から浮かせても足置台4がカバー73から脱落しない程度の強度で結合される。この強度の確保には、摩擦力のみを利用するほか、カバー73と足置台4との一方に設けた凸部と他方に設けた凹部とを凹凸係合させる構成を採用することができる。
【0044】
上述の構成を採用することにより、足置台4はカバー73に対して着脱可能であるとともに、前後方向の複数箇所(図示例では3箇所)において位置を調節することが可能になる。したがって、座席1に着座する使用者の脚長に応じて足置台4の位置を調節することができ、足置台4を使用者の体格に適した位置に取り付けることができるのである。
【0045】
足置台4はカバー73に固定されているから、座席1に着座した使用者は足置台4に足を載せることによって、座席1が揺動しても使用者の足位置が変化せず、経験の少ない使用者やバランス機能の衰えている使用者であっても安心感を持って使用することができる。しかも、使用者の体格に合わせて足置台4の位置を設定することにより、使用者が脚部の筋肉群のみを利用して座席1の揺動に対応してしまうのを防止できるから、腰背部の筋肉群も機能させるように使用する筋肉群の配分を調節して適正な運動を行わせることができる。逆に言えば、座席1の揺動によって使用者の重心位置を重力方向とは交差する方向にずらすことによって、腰背部の筋肉群に負荷を与えるだけではなく、脚部の筋肉群にも負荷を与えることができるから、腰背部と脚部との両方の筋肉群のトレーニングが可能になる。しかも、使用者が積極的に身体を動かなくとも座席1が揺動することにより使用者の重心位置が変化することによって、身体を支える筋肉に伸縮が生じ、他動的な運動を行うことができる。
【0046】
さらに言えば、1個のモータ41のみを用いているから制御が容易であり、その上、モータ41を含む駆動部が可動架台22と連結リンク23a,23bと台座24とに囲まれた領域内に配置されているから、コンパクトに形成することができる。このようにコンパクト化することにより、家庭内でも手軽に使用することが可能になる。
【0047】
なお、上述の構成例では、座席1に着座した使用者が足置台4に足を載せる使用例のみを示したが、架台3に対する座席1の高さ位置が調節可能になるように、支持台72に昇降装置を設けておけば、足置台4に足を載せることなく足を浮かせた状態で使用することも可能であり、この使用形態では腰背部の筋肉群を集中的に強化することができる。
【0048】
本実施形態に説明した駆動装置2の構成は一例であり、台座24の前後両端部がベース21側の前後の2点を中心とする円弧上を移動するように構成してあれば、連結リンク23a,23bを用いなくとも偏心軸などによって、台座24の上面の前後の傾斜角度を変化させるように台座24を揺動させることが可能である。また、第2平面内での移動についても前後軸を用いる代わりに左右にスライドさせる構成を採用してもよい。要するに、駆動装置2には運動効果が得られる限りどのような構成のものを用いてもよい。
【0049】
さらにまた、上述の構成例では、カバー73に設けた周囲板74bに足置台4を取着しているから、周囲板74bの一部が足置台4を取り付けるための取付板として機能しているが、取付板はカバー73とは別に設けることが可能であり、カバー73の形状とは関係なく架台3に取付板を設けるようにしてもよい。この構成を採用すれば、カバー73の形状について足置台4による制約がないから、カバー73の設計の自由度が高くなる。上述した構成では主カバー74に形成した周囲板74bの内側面に位置決め突条74fを形成することにより、見映えのよい外観を得ているが、位置決め突条74fは周囲板74fないし取付板の外側面に設けることも可能である。この場合、位置決めスリット4cは足置台4の足載せ部4aの一部に形成することになる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】(a)は本発明の実施形態を示す外観斜視図、(b)は同上の要部分解斜視図である。
【図2】同上の斜視図である。
【図3】同上に用いるカバーを示す平面図である。
【図4】同上に用いるカバーの斜視図である。
【図5】図3のA−A線断面図である。
【図6】同上の動作説明図である。
【図7】同上に用いる駆動装置を示す側面図である。
【図8】同上に用いる駆動装置を示す平面図である。
【図9】同上に用いる駆動装置を示す背面図である。
【符号の説明】
【0051】
1 座席
2 駆動装置
3 架台
4 足置台
4b 取付スリット
4c 位置決めスリット
4e 案内面
74b 周囲板(取付板)
74f 位置決め突条
74g 取付指示マーク
【出願人】 【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【出願日】 平成18年6月21日(2006.6.21)
【代理人】 【識別番号】100087767
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 惠清

【識別番号】100085604
【弁理士】
【氏名又は名称】森 厚夫


【公開番号】 特開2008−285(P2008−285A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−171887(P2006−171887)