| 【発明の名称】 |
スプリンクラーヘッド |
| 【発明者】 |
【氏名】小岩 康明
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| 【要約】 |
【課題】感熱分解部分を構成するリンクを小型化し、かつ長期間の荷重に耐えられる強度を有したスプリンクラーヘッドを提供する。
【構成】給水配管に接続された本体1の内部にノズル7を有し、該ノズル7を常時閉塞する弁体2が、一対の金属板24、24を低融点合金Sによって接合したリンク6に係止したレバー5、5により弁体2を保持しているスプリンクラーヘッドにおいて、リンク6は低融点合金Sとの接合面が波状に屈曲された形状である。また、レバー5は一端にリンク6を係止し他端は前記ノズル7が設けられた本体1の下端に係止され、中間部分が屈曲された略く字状に形成されており、該屈曲部同士が接触した状態でリンク6が係止される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 給水配管に接続された本体内部にノズルを有し、該ノズルを常時閉塞する弁体が、一対の金属板を低融点合金によって接合したリンクに係止したレバーにより弁体を保持しているスプリンクラーヘッドにおいて、リンクは低融点合金との接合面が波状に屈曲された形状であることを特徴とするスプリンクラーヘッド。 【請求項2】 前記スプリンクラーヘッドにおいて、リンクは波状に屈曲された一対の金属板が低融点合金によって接合されていることを特徴とする請求項1記載のスプリンクラーヘッド。 【請求項3】 前記スプリンクラーヘッドにおいて、一対の金属板を低融点合金で接合したリンクを波状に屈曲させて形成したことを特徴とする請求項1記載のスプリンクラーヘッド。 【請求項4】 前記スプリンクラーヘッドにおいて、一端にリンクを係止し他端は前記ノズルが設けられた本体の下端に係止されている一対のレバーは、中間部分が屈曲された略く字状に形成されており、該屈曲部同士が接触した状態でリンクが係止されていることを特徴とする請求項1記載のスプリンクラーヘッド。 【請求項5】 前記スプリンクラーヘッドにおいて、レバーの屈曲部が平面であることを特徴とする請求項4記載のスプリンクラーヘッド。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、消火用のスプリンクラーヘッドに関するものである。 【背景技術】 【0002】 消火用のスプリンクラーヘッドは、給水配管と接続された本体内部のノズルが常時感熱分解部分により支持された弁体によって閉塞されている。感熱分解部分は火災の熱を感知して分解作動することで弁体を開放し、ノズルから放出された水をノズルの先に設けられた板状のデフレクターに水を衝突させて室内に水を飛散させて消火を行うものである。 【0003】 スプリンクラーヘッドの感熱分解部分に使用する感熱材料として低融点合金が用いられていることが広く知られている。感熱分解部分の感熱材料として低融点合金を用いたスプリンクラーヘッドは、低融点合金が配合組成や配合比率等によって融点が定まっているため、作動にバラツキが生じないという優れた特長を有している。低融点合金を用いた感熱分解部分の一例として、ラップジョイント型のものがある。 【0004】 ラップジョイント型とは、二枚の板状の金属板を低融点合金で接着したリンクを一対のレバーにより係止したものである。ラップジョイント型では、それぞれの金属板の端部にレバーの一端を係合し、他端側でスプリンクラーヘッドの弁体を保持する構造になっている。ラップジョイント型の感熱分解部分を組み込んだスプリンクラーヘッドでは、火災が発生すると火災の熱で低融点合金が溶融し、リンクを構成する金属板が分離してレバーが外れ、弁体を開放する(特許文献1、2参照。)。 【0005】 図5に一例として特許文献1に記載されているスプリンクラーヘッドを示す。該スプリンクラーヘッドは、本体110にノズル114が形成されており、該ノズル114の出口がシール部材130を介して弁体126により閉止されている。弁体126はノズル114側とは反対の面から調整ねじ134によって押圧されており、該調整ネジ134は弁体126と、前述のレバーに相当する一対のピン138の間に介在している調整板136の中央の牝ネジ部と螺合している。 【0006】 ピン138の一端は本体110の下端142に形成された段部に係止されており、前述の調整板136と本体下端142の段部によって挟持されている。ピン138の他端には、2枚の金属板を低融点合金で接合したリンク40が係止されている。 【0007】 火災時には金属板を接合している低融点合金が溶融して2枚の金属板が分離されるとともにピン138も本体110から外れて弁体126が開放されるものである。弁体126の開放によってノズル114内の水が放出され火災が消し止められる。 【0008】 【特許文献1】米国特許明細書 第6152236号 FIG.1 【特許文献2】米国特許明細書 第4757865号 FIG.2 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0009】 上記構造のスプリンクラーヘッドにおいて、リンクを構成する金属板は、長期間に渡って弁体の閉塞状態を維持しなければならないため、所定以上の強度を有していなければならない。特にリンクの金属板は安全率を考慮したうえで、火災の熱を吸収して低融点合金の溶融を促すために薄く、さらに面積もなるべく小さく設計されている。 【0010】 近年においてはスプリンクラーヘッドが小型化してきており、スプリンクラーヘッドの構成部品も小さくなってきている。しかしながら、ノズルを閉塞する荷重は変わらないため、部品の小型化による強度の低下が懸念され、上記の金属板を小型化すると強度が低下することは明白であり小型化が難しい部品の一つである。 【0011】 そこで本発明では、上記問題に鑑み、感熱分解部分を構成するリンクを小型化し、かつ長期間の荷重に耐えられる強度を有したスプリンクラーヘッドを提供することを目的としている。 【課題を解決するための手段】 【0012】 上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、給水配管に接続された本体内部にノズルを有し、該ノズルを常時閉塞する弁体が、一対の金属板を低融点合金によって接合したリンクに係止したレバーにより弁体を保持しているスプリンクラーヘッドにおいて、リンクは低融点合金との接合面が波状に屈曲された形状をしたスプリンクラーヘッドである。 【0013】 請求項2記載の発明は、前記スプリンクラーヘッドにおいて、リンクは波状に屈曲された一対の金属板が低融点合金によって接合されている請求項1記載のスプリンクラーヘッドである。 【0014】 請求項3記載の発明は、前記スプリンクラーヘッドにおいて、一対の金属板を低融点合金で接合したリンクを波状に屈曲させて形成した請求項1記載のスプリンクラーヘッドである。 【0015】 請求項4記載の発明は、前記スプリンクラーヘッドにおいて、一端にリンクを係止し他端は前記ノズルが設けられた本体の下端に係止されている一対のレバーは、中間部分が屈曲された略く字状に形成されており、該屈曲部同士が接触した状態でリンクが係止されている請求項1記載のスプリンクラーヘッドである。 【0016】 請求項5記載の発明は、前記スプリンクラーヘッドにおいて、レバーの屈曲部が平面である請求項4記載のスプリンクラーヘッドである。 【発明の効果】 【0017】 本発明により、リンクを波状に形成したことで、従来のリンクと同じ表面積で外形寸法を小さくすることができ、これによりリンクの強度を低下させずに小型化が可能となる。さらに波状としたことで波状部分のたわみにより、組立時においてはレバーの寸法のバラツキ、設置時では温度変化による部品の膨張・収縮により生じるリンクへの引張応力や圧縮応力を吸収することが可能となった。 【0018】 また、作動時においては低融点合金の溶融によって金属板同士が互い違いの方向にスライドして離れる際、波状部分によって金属板を垂直方向に引き離す力が作用し、金属板の分離を促すことができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0019】 本発明を実施するにあたって、リンクを波状に形成するには、予め金属板を波状に屈曲して形成しておき、低融点合金によって接合してもよいし、平面状の金属板を低融点合金によって接合したものを波状に屈曲させて形成することも可能である。さらに波状部分の山の高さや数は要求される性能によって変更することも可能である。 【実施例】 【0020】 以下、この発明の実施例を図1から図4を参照して説明する。図1は本発明のスプリンクラーヘッドの断面図、図2は図1に示すX−X断面図、図3(a)は接合する前の状態のリンクの平面図、同図(b)は接合後のリンクの側面断面図、図4は図1のスプリンクラーヘッドの作動時の状態を表す。 【0021】 図1、2に示すスプリンクラーヘッドは、本体1、弁体2、デフレクター3、サドル4、一対のレバー5、リンク6から構成される。 【0022】 本体1は、内部にノズル7を有する円筒形状であり、ノズル7の外周部には給水配管と接続するための牡ネジ8が螺刻されている。牡ネジ8の下方は外側に拡張されたフランジ状の鍔部9となっており、鍔部9には本体1と接続される円筒10を固定設置するための孔11が等間隔で複数穿設されている。 【0023】 円筒10は前述のように本体1に固定設置されるものであり、上端には本体の鍔部9に設けられた孔11に嵌入れられる突起12が形成されている。該突起12を鍔部9の孔11に挿入して突起12の先端に荷重を加えて変形させることで円筒10が本体1に固定される。円筒10の下端は内側に張り出した段部13が形成されている。該段部13にはレバー5の一端が係止されている。 【0024】 円筒10の外周には円筒形状をしたリテーナー14が嵌められている。リテーナー14は円筒10と摺動可能であり、内面に形成された爪15によって円筒10に係止される。リテーナー14の下端はフランジ状に外側に拡がった鍔部16になっており、本体1の牡ネジ8を給水配管に接続した後に、鍔部16の上面が天井下面に接触するように位置調整される。 【0025】 弁体2はノズル7の出口を封止するものであり弁体2の鍔部がシール部材17を介してノズル7の端に押圧されている。弁体2には板状のデフレクター3が固定設置されている。デフレクター3はノズル7が開放された際にノズル7から放出される水を衝突させて、室内へ均一に飛散させる作用を有する。 【0026】 デフレクター3の周縁付近には孔が穿設されており、該孔には下端に鍔部を有するガイドピン18が挿通されている。ガイドピン18の上端側は円筒10内を摺動可能なガイドリング19に固定されており、ノズル7が開放された際に弁体2の落下とともにデフレクター3およびガイドピン18、ガイドリング19も落下し、ガイドリング19が円筒10の段部13に係止されることでデフレクター3が所定の位置で吊るされた状態になる。 【0027】 平時において、弁体2はノズル7側に押圧する力を受けており、ノズル7の封止面とは反対側から止めねじ20によってノズル7側に押圧されている。止めねじ20は弁体2とレバー5の間に介在されている板状のサドル4の中央に設けられた牝ネジ21と螺合している。サドル4の牝ネジ21に止めねじ20をレバー5側からノズル7側に向かって螺入していくと、弁体2はノズル7の端に押圧されるとともに、サドル4の端部と円筒10の段部13に挟まれているレバー5にもサドル4から荷重が印加される。 【0028】 レバー5は前述のように、一端が円筒10の段部13に係止されており、他端がリンク6に係止されている。サドル4からレバー5に印加された荷重によってレバー5は円筒10の段部13に係止されている端を支点として、他端が外向きに回動する方向の力が作用しているが、他端がリンク6に係止されていることで回動を阻止されている。 【0029】 レバー5は略く字型に屈曲しており、円筒10側に係止される端は円弧状に屈曲され、端面が略水平となるように形成されている。他端側にはリンク6を係止するためのV字溝が刻設されている。 【0030】 レバー5において、く字型をした中間にあるコーナー部分の屈曲部22は略垂直に形成されている。レバー5の下端にリンク6が設置された状態において、レバー5同士の屈曲部22が接触した状態になる。互いの屈曲部22が接触した状態において、屈曲部22には空間23が形成され、止めねじ20をレバー5のリンク6側から空間23を通して、サドル4の牝ネジ21に螺合させることができる。 【0031】 リンク6は、図3(a)に示すように平面形状がコ字型をした2枚の金属板24、24から構成され、金属板の先端24aが図中の点線24bに重なるように互い違いに重ね合わせた状態で、低融点合金Sによって接合されたものである。図3(b)には、同図(a)を低融点合金によって接合した後の側面断面が図示されており、金属板24、24が波型に重ね合わされた状態になっている。 【0032】 金属板24、24が接合した状態において、中央には矩形の穴が形成される。該穴の端部にレバー5を係止するための係止部が設けられている。また、該穴は止めねじ20をサドル4に螺入させる際に、止めねじ20の締付工具が挿通可能となっている。 【0033】 次に、本発明のスプリンクラーヘッドの組立手順について説明する。まず、一対のレバー5の接触部22同士を組合せ、下端にリンク6を係止させる。その際にレバー5の寸法および形状のバラツキにより一対のレバー5にリンク6を係止させた状態で接触部22同士が完全に接触しない可能性もある。 【0034】 続いて弁体2とデフレクター3を固定させ、デフレクター3の周縁付近の孔にガイドピン18を通し、ガイドピン18、18の端をガイドリング19に固定する。 【0035】 円筒10に前述の組立状態のレバー5、5およびリンク6を、レバー5の上側の先端が円筒10の段部13に係止されるよう円筒10内に挿入する。続いて、サドル4、デフレクター3と弁体2、ガイドリング19等の組立品、シール部材17を円筒内に順次入れる。 【0036】 次に、円筒10と本体1とを接合させる。本体1の下方から円筒10の突起12を孔11に嵌入れた状態で、突起12の先端に荷重を加えて変形させ、本体1と円筒10とを固定する。そして、サドル4の牝ネジ21に止めねじ20を螺合させる。その際、止めねじ20はリンク6の孔およびレバー5の空間23を通過して牝ネジ21と螺合される。 【0037】 止めねじ20を牝ネジ22に螺入させることによって、止めねじ20の先端が弁体2をノズル7の出口端に押圧させる。同時に、レバー5にもサドル4を介して荷重が印加され、レバー5は外側に回転する方向に力が作用して、リンク6に引張荷重が印加された状態となる。 【0038】 前述のリンク6を係止した状態で接触部22同士が完全に接触していないレバー5、5においては、止めねじ20の螺入によってリンク6に引張荷重が印加されるが、リンク6の波状部分の弾性によって波状部分が変形することにより荷重が吸収されるので、リンク6への過負荷を防ぐことが可能となる。 【0039】 続いて、本発明のスプリンクラーヘッドの作動について説明する。 【0040】 本発明のスプリンクラーヘッドは、本体1の牡ネジ8によって給水配管に接続され、下端のリンク6部分が天井面と略同じ高さになるように設置され、リテーナー14の鍔部16が天井下面に接触した状態に設置されている。火災が発生すると、火災の熱によって加熱された空気が上昇して天井下面を漂う。天井下面の熱気流は、リンク6に熱を伝え、リンク6を接合している低融点合金Sを溶融させる。低融点合金Sの溶融によってリンク6を構成していた2枚の金属板24は離れ、金属板24に係止されていたレバー5のリンク6を係止していた側の端が外側に向かって回動する。 【0041】 レバー5が回動することで円筒10の段部13からレバー5が外れると、レバー5により保持されていた弁体2、デフレクター3、サドル4が落下する。すると、ガイドピン18によってデフレクター3と連結しているガイドリング19が、円筒10内を摺動して下方に移動し段部13に係止され、デフレクター3は所定の位置で吊設される。弁体2が落下したことによりノズル7が開放され給水配管内の水が放出される。 【0042】 ノズル7より放出された水はデフレクター3および弁体2に衝突し、四方に飛散して室内に均一に散布され、火災を消火に至らす。 【産業上の利用可能性】 【0043】 上記に説明したリンクは、上記構造のスプリンクラーヘッドのみに使用されるものではなく、他の構造のスプリンクラーヘッド、例えば前述の特許文献2や米国特許明細書 第4901799号に記載されているフレームヨーク型スプリンクラーヘッド等にも適用可能である。また熱により作動する機器の起動部品・構造として用いることも可能である。 【図面の簡単な説明】 【0044】 【図1】本発明のスプリンクラーヘッドの断面図 【図2】図1に示すX−X断面図 【図3】(a)接合する前の状態のリンクの平面図、(b)接合後のリンクの側面断面図 【図4】図1のスプリンクラーヘッドの作動時の状態 【図5】従来のスプリンクラーヘッドの断面図 【符号の説明】 【0045】 1 本体 2 弁体 3 デフレクター 4 サドル 5 レバー 6 リンク 7 ノズル 10 円筒 14 リテーナー 17 シール部材 18 ガイドピン 19 ガイドリング 20 止めねじ 24 金属板 S 低融点合金
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| 【出願人】 |
【識別番号】000199186 【氏名又は名称】千住スプリンクラー株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月11日(2006.8.11) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2008−43382(P2008−43382A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月28日(2008.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2006−219096(P2006−219096) |
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