| 【発明の名称】 |
排水弁 |
| 【発明者】 |
【氏名】中川 治靖
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| 【要約】 |
【課題】排水弁が閉止するときに、水撃現象により配管内振動や騒音等が発生する。また、チャタリング現象が発生して、連通口の一次側が所定圧力を超えても排水弁はうまく閉止することができない。
【構成】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 自動弁の開放で散水により火災を消火する消火設備において、 上記自動弁は排水弁と接続され、上記排水弁は、一次側と二次側とを連通させる連通口と、該連通口を開閉する弁体とを備え、上記連通口を閉止するときに、上記一次側から二次側に流れる流体の流量を制限する制限手段を上記弁体に講じることを特徴とする排水弁。 【請求項2】 上記排水弁の弁体は、円台状部を有し、該円台状部が弁座に離接することにより上記連通口を開閉する第1弁体と、上記第1弁体より縮径され、該第1弁体と同軸に当接する円台状で形成している第2弁体と、底面が上記第2弁体と同径で、第2弁体と同軸に当接する円錐台状で形成している第3弁体と、を有することを特徴とする請求項1記載の排水弁。 【請求項3】 上記第2弁体は、その直径を上記連通口の内径の7/10以上とし、その高さを上記弁体の摺動距離の6/10とし、 上記第3弁体は、その円錐台状のテーパ角度を60度から90度までの間にすることを特徴とする請求項1または2記載の排水弁。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、排水弁、特にトンネル消火設備等の自動弁における排水弁に関する。 【背景技術】 【0002】 トンネル火災が発生するときに使われている水噴霧消火設備の自動弁には、排水弁が備えている。その排水弁は、平常時は内部に装着されているスプリングの弾力により開いており、トンネル消火設備の自動弁二次側配管等内の残水を排出するようにしているが、火災が発生するときに、自動弁が開き供給される消火用水の圧力がスプリングの弾力を超え、弁体が押し下げられて、排水弁が閉止する。 【0003】 図5はトンネル消火設備システムのうち、自動弁周囲の装置の一例である。図のように、自動弁80が閉止している状態で、弁の二次側から水噴霧ヘッド85まで充水されておらず、また、自動弁80の二次側に排水弁(自動排水弁ともいう)100が接続されている。図6および図7は、自動弁80周囲の排水弁100として、従来使われている平面弁体型排水弁200の構造および作動を示している。平常時スプリング52により弁体51が引き上げられて、排水弁200の連通口54が開放して二次側Bに連通している状態(図6)であって、一次側Aに所定の水圧が発生すると、弁体51が押し下げられて、弁座53に着座し排水弁200が閉止する(図7)。このような平面弁体型のほか、ボール型排水弁もよく使われている(例えば、特許文献1)。 【特許文献1】特開平2003−236010号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 ところで、従来の排水弁が閉止するときに、連通口の一次側の高圧消火用水が大気開放の二次側に急速に流れ込むが、二次側の出口が通常配管で絞られていたため、振動や騒音等の発生、いわゆる水撃現象が発生する。また、排水弁の弁体は平面型になっているため、排水弁は瞬時に閉止しようとするときに弁体が急激に弁座に押し付けられ、その反動で弁体が弁座から浮くことがある。このことが繰り返されると、いわゆるチャタリング現象が発生し、一次側が所定圧力を超えても、排水弁はうまく閉止することができなくなってしまう。 【課題を解決するための手段】 【0005】 この発明は、上記課題を解決するためになされたもので、自動弁の開放で散水により火災を消火する消火設備において、上記自動弁は排水弁と接続され、上記排水弁は、一次側と二次側とを連通させる連通口と、該連通口を開閉する弁体とを備え、上記連通口を閉止するときに、上記一次側から二次側に流れる流体の流量を制限する制限手段を上記弁体に講じることを特徴とする。 【0006】 また、上記排水弁の弁体は、円台状部を有し、該円台状部が弁座に離接することにより上記連通口を開閉する第1弁体と、上記第1弁体より縮径され、該第1弁体と同軸に当接する円台状で形成している第2弁体と、底面が上記第2弁体と同径で、第2弁体と同軸に当接する円錐台状で形成している第3弁体と、を有することを特徴とする。 【0007】 また、上記第2弁体は、その直径を上記連通口の内径の7/10以上とし、その高さを上記弁体の摺動距離の6/10とし、そして上記第3弁体は、その円錐台状のテーパ角度を60度から90度までの間にすることを特徴とする。 【発明の効果】 【0008】 排水弁の弁体は、連通口を閉止するときに一次側から二次側に流れる流体の流量を制限する制限手段を講じたため、排水弁は急激に閉止することはなく、また閉める瞬時に弁体が急激に弁座に押し付けられることもなく、水撃やチャタリング現象が発生しない。 【発明を実施するための最良の形態】 【0009】 この発明を実施するための実施形態を図1および図2に示し、以下この排水弁の構成及び作動の手順を簡単に説明する。なお、図5もトンネル消火設備システムの自動弁における排水弁の設置を示している。 【0010】 実施形態1 図1は本発明に関わる排水弁100の構造を示している。 【0011】 この排水弁100は、従来の技術と同様に、自動弁80の二次側に接続されるものであって、弁の外枠を形成するケーシング1と、一次側Aと二次側Bと連通する連通口2と、連通口2の端部に位置され設けられている弁座3と、弁の軸芯方向に摺動し、上記弁座3に離接して弁の開閉を行う弁体4と、弁体4を押上げるスプリング5と、スプリング5の伸縮を調整し排水弁100の所定開度を設定するノブ6と、で構成されている。 【0012】 そして、上記弁体4は、円台状部を有し、この円台状部が弁座3に離接することにより連通口2を開閉する第1弁体41と、第1弁体41より縮径されて連通口2に挿通され、該第1弁体41と同軸に当接して円台状に形成される第2弁体42と、底面が上記第2弁体42と同径で、該第2弁体42と同軸に当接して円錐台状で形成する第3弁体43と、を備えている。 【0013】 上記第2弁体42および第3弁体43で形成している駒(図の斜線部分)のような部分は、流量を制限する制限手段として、第1弁体41が閉止する前に一次側Aから二次側Bに流れる消火用水の流量を絞り込むことができる。したがって、閉止する際駒により流れる流量が制限され、弁体4は急激に閉止することを防ぎ、水撃を防止することができる。また、第1弁体41が閉止する際、駒により一次側Aと二次側Bの圧力変動を緩やかにすることができるため、反動で弁体4が弁座3から浮いてしまうことなく閉止され、チャタリング現象を防止することができる。 【0014】 さらに、円台形状の上記第2弁体42は、その直径を連通口2の内径の7/10以上とすることが望ましく、また、高さを上記弁体4の摺動距離の6/10とすることが望ましい(詳細は下記の実施例で説明する)。 【0015】 また、円錐台形状の上記第3弁体43は、その円錐台のテーパ角度を60度から90度までの間とすることが望ましい(詳細は下記の実施例で説明する)。 【0016】 このような排水弁100を自動弁80の二次側に接続すると、常時は空の二次側に、自動弁80が開放するときに、急速に流入する消火用水によって、排水弁100の弁体4が勢いよく押し下げられても、第2弁体42および第3弁体43によって連通口2が制限されることによって、確実に弁体4が着座することとなり、自動弁80から流れる消火用水を無駄なく水噴霧ヘッドへ供給させ、所定の圧力で放水させる。 【0017】 実施例1 図3の表および図4は、本発明の実験結果を開示している。 【0018】 それによると、円台形状の第2弁体42は、第1弁体41の軸芯方向に移動するとともに連通口2に遊挿するが、その直径を連通口2の内径の7/10以上とすれば、水撃およびチャタリング防止の効果が芳しい。また、第1弁体41の軸芯方向に移動する距離を基準にして、該円台形状の第2弁体42の高さを、上記移動距離の6/10とすれば、水撃およびチャタリング防止の効果が芳しい。また、円錐台形状の第3弁体43について、テーパ角度がないもしくは90度以上とすれば、第3弁体43が円台のような形状となり、水撃およびチャタリング防止効果があまり現れない。逆にテーパ角度は60度以下とすれば、第3弁体43の全長が長すぎ、排水弁の構造が大きくなってしまう。よって、第3弁体43のテーパ角度は、60〜90度の間に設定すれば宜しい。 【0019】 次に、この排水弁100が作動する手順を図1および図2に参考しながら簡単に説明する。 【0020】 まず図1のように、弁体4が弁座3から離れて、排水弁100が開放状態になっている。 【0021】 次に図2のように、消火用水(図示しない)が一次側Aより流入され、水圧がスプリング5の弾力に抗して所定の値を超えると、弁体4が押し下げられ、第1弁体41の円台状部が弁座3に着座して排水弁100が閉止するようになっている。この場合、第2弁体42および第3弁体43で形成している駒(図の斜線部分)は、第1弁体41が閉止する寸前に、一次側Aから二次側Bに流れる消火用水の流量を絞り込むことができるので、閉止する際消火用水の流量が制限され、弁体4は急激に閉止することができず、水撃を防止することができる。また、第1弁体41が閉止する際、駒により一次側Aと二次側Bの圧力変動を緩やかにすることができるため、反動で弁体4が弁座3に浮くことなくスムーズに閉止することができ、チャタリングの現象がなくなる。 【0022】 この実施形態によれば、自動弁80の開放で水噴霧ヘッド85からの散水により火災を消火する消火設備において、上記自動弁80は排水弁100と接続され、上記排水弁100は、一次側Aと二次側Bとを連通させる連通口2と、該連通口2を開閉する弁体4とを備え、上記連通口2を閉止するときに、上記一次側Aから二次側Bに流れる消火用水の流量を制限する制限手段を上記弁体4に講じる。具体的に、上記排水弁100の弁体4は、円台状部を有し、この円台状部が弁座に離接することにより上記連通口2を開閉する第1弁体41と、上記第1弁体41より縮径され、該第1弁体41と同軸に当接する円台状で形成している第2弁体42と、底面が上記第2弁体42と同径で、第2弁体42と同軸に当接する円錐台状で形成している第3弁体43と、で構成されている流量制限手段を有するため、弁体4が閉止するときに水撃およびチャタリング現象を防止することができ、排水弁100としては正常な機能を働きくことができ、設備の不具合がなくなる。 【0023】 なお、上記の実施形態は、第3弁体43は円錐台状と記載したが、円錐台形状に限らず、円錐形状としてもよい。 【図面の簡単な説明】 【0024】 【図1】実施形態1に係わる排水弁100が開放している状態 【図2】実施形態1に係わる排水弁100が閉止している状態 【図3】実施例1の実験結果 【図4】第2弁体42と第3弁体43で形成する駒(流量を制限する制限手段) 【図5】トンネル消火設備システムのうち、自動弁周囲の装置の一部 【図6】従来の排水弁200が開放している状態 【図7】従来の排水弁200が閉止している状態 【符号の説明】 【0025】 1 ケーシング 2 連通口 3 弁座 4 弁体 5 スプリング 6 ノブ A 一次側 B 二次側 80 自動弁 85 水噴霧ヘッド 100 排水弁 200 排水弁
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| 【出願人】 |
【識別番号】000233826 【氏名又は名称】能美防災株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月31日(2006.7.31) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2008−29682(P2008−29682A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月14日(2008.2.14) |
| 【出願番号】 |
特願2006−207850(P2006−207850) |
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