| 【発明の名称】 |
シート着座補助装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】米田 奈保美
【氏名】米田 暁弘
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| 【要約】 |
【課題】シート上の着座者の姿勢を適正に保持し、とくに上半身の左右への倒れを確実に阻止する。
【構成】バックル22を締結したときリング状となるベルト20の一端をヘッドレスト10のステーに巻き掛けてから、ヘッドレストの上面を経由して、他端を前面側に垂らす。ヘッドレストにはベルトの通過位置をガイドするベルトホルダ30が取り付けられる。シートバック3の前に垂らしたベルトの折り返し部を含めた所定範囲には緩衝部材46を被せてあり、着座者Mの各腕を各ベルト20に通すことにより、着座者の脇を保持する。上半身が倒れようとしても、ベルト20が着座者の両脇を高い位置の支持点へ吊り上げる方向に支持するので、着座者が自分の姿勢を有効に保持することが困難な被介護者であっても、その上半身の倒れを阻止することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シート上に着座した着座者の首部よりも高い位置に支持され、当該支持位置から着座者の頭部の左右両側を下方に延びるよう配置されたベルトを備え、 該ベルトはそれぞれ下端で折り返されたリング状とされ、 着座者の各腕を各ベルトに通すことにより、着座者の脇が吊り上げ方向に保持されることを特徴とするシート着座補助装置。 【請求項2】 前記ベルトの着座者の脇周りと接触する部分には、緩衝部材が被せてあることを特徴とする請求項1に記載のシート着座補助装置。 【請求項3】 シートが上端にヘッドレストを取り付けたシートバックを有し、 前記ベルトは前記ヘッドレストに支持されていることを特徴とする請求項1または2に記載のシート着座補助装置。 【請求項4】 前記ヘッドレストはステーを介してシートバックに取り付けられ、 前記ベルトは一端を前記ステーに巻き掛けるとともに、前記ヘッドレストの上面を経由して、着座者の頭部が位置する当該ヘッドレストの前面側に延び、 前記ベルトの通過位置を規制するベルトガイドを備えて、前記ヘッドレストに固定されるベルトホルダを有することを特徴とする請求項3に記載のシート着座補助装置。 【請求項5】 前記ベルトは、着座者の頭部の左右両側を下方に延びる部位において、締結・解放可能のバックルを備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1に記載のシート着座補助装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、シート上の着座者を安全な着座姿勢に保持するためのシート着座補助装置に関する。 【背景技術】 【0002】 例えば車両のシートには、衝突時の安全を確保することを狙いとして、着座した乗員の膝を押さえたり、さらには左右一方の肩部から他方の腰部へ斜めに掛けるシートベルトが装備されている。 これにより、車両前方の障害物と衝突した場合にも、乗員がシートから放り出されることが防止される。 【特許文献1】特開2005−161955号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 ところで、上記車両用のシートベルトは、運転操作に支障がないという条件も満たす必要があるため、衝突など大きな外力が作用したときに乗員をシートに確保するための最低限の機能しか有していない。 しかし、車両においても、例えば乗員の身体状況により通常のシートベルトを使用できない場合、ほかに当該乗員を保護する手段がない。あるいは、自分の姿勢をしっかり支えられない被介護者を車両に乗せた場合には、通常のシートベルトを使用していても、走行中の振動や方向転換するときの遠心力などにより当該被介護者の上半身が倒れてシートバック(背もたれ)から外れ、頭部を車室の側壁に打ち付けてしまうおそれがある。 このような現象に対しては、上半身の左右方向の移動を規制する機能を有していない従来の車両用のシートベルトは、有効に乗員の姿勢を保持することができない。 同様の問題は車両用のシートに限らず、各種移動体のシート、車椅子や背もたれ付きの介護ベッド等においても生じる。 【0004】 したがって本発明は、上記の問題点にかんがみ、着座者の姿勢を適正に保持し、とくに上半身の左右への倒れを確実に阻止するようにしたシート着座補助装置を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0005】 このため、本発明では、シート上に着座した着座者の首部よりも高い位置に支持され、当該支持位置から着座者の頭部の左右両側を下方に延びるよう配置されたベルトを備え、該ベルトはそれぞれ下端で折り返されたリング状とされ、着座者の各腕を各ベルトに通すことにより、着座者の脇が吊り上げ方向に保持されるものとした。 【発明の効果】 【0006】 シート上の着座者の上半身が倒れようとしても、ベルトが着座者の両脇を高い位置の支持点へ吊り上げる方向に保持するので、着座者が例えば自分の姿勢を有効に保持することが困難な被介護者であっても、その姿勢を適正に保持して、上半身の倒れを阻止することができるという効果を有する。 なお、本発明において、シートは人が着座する車椅子やベッド等も含むものとする。 【発明を実施するための最良の形態】 【0007】 以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。 図1の(a)は車両用のシートに適用した実施の形態の使用状態を示す側面図、図1の(b)はその正面図である。 シート1は、シートクッション2と、シートクッションの後端から上後方へ所定角度傾斜したシートバック3と、シートバック上端にステー5、5(図3、図10参照)を介して取り付けられたヘッドレスト10とからなっている。 ヘッドレスト10にはシートに着座した着座者Mの両脇を保持するための2組のベルト20、20が取り付けられる。 【0008】 図2はヘッドレスト10に取り付けられたベルト20、20を斜め前方から見下ろした斜視図、図3はヘッドレスト10を透視した同様の斜視図、図4は斜め後方から見上げた斜視図である。 各ベルト20は、それぞれ締結・解放可能のバックル22を備え、バックル22を結合したとき全体として両端で折り返されたリング形状となる。そして、とくに図4に示すように、ベルト20は折り返された一端をステー5に巻き掛けて後方へ引き出され、ヘッドレスト10の上部を経由して、図2、図3に示すように、他方の折り返し部をヘッドレスト10の前面からシートバック3の前面へ垂らしている。 【0009】 各ベルト20は、それぞれ着座者Mの頭部の左右両側に垂れるように、ヘッドレスト10に取り付けたベルトホルダ30によってガイドされる。 図5は、ベルト20、20を取り外し、ベルトホルダ30のみを示す図である。 ベルトホルダ30は、ヘッドレスト10の上面を横方向(左右方向)に延びるフロントメンバ32と、ヘッドレスト10の後面を横方向に延びるリヤメンバ34とを、前後方向に延びる連結メンバ36、36で連結してある。 【0010】 フロントメンバ32の両端とリヤメンバ34の両端はそれぞれヘッドレスト10の表面に沿って曲げられ、ヘッドレストの左右の端面上に延びる。ヘッドレスト10の上面と後面は互いに角度を持っているので、端面上においてリヤメンバ34はフロントメンバ32と交差し縫い付けにより連結されている。 ヘッドレスト端面位置でのフロントメンバ32とリヤメンバ34の連結部38からさらに下方へ向かってそれぞれ所定長さの左ロアメンバ40aと右ロアメンバ40bが延びている。 左ロアメンバ40aと右ロアメンバ40bはそれぞれヘッドレスト10の下面側に引張られ、ファスナ48により互いに連結される。ファスナ48は左右の各ロアメンバに対する相対保持位置が調整可能、すなわち左ロアメンバと右ロアメンバの連結状態での全長を調整可能である。 【0011】 これにより、ベルトホルダ30は、フロントメンバ32、リヤメンバ34およびロアメンバ40(左ロアメンバ40aと右ロアメンバ40b)でヘッドレスト10を3方から押さえて取り付けられ、横方向にも移動が規制されてヘッドレスト10に固定される。 フロントメンバ32、リヤメンバ34およびロアメンバ40はいずれもベルト20よりは細幅であるが、ベルト20と同様の材料で、ヘッドレスト10の形状に馴染みやすいものが選択される。 【0012】 フロントメンバ32には、ベルトガイドが設けられている。ここでは、フロントメンバ32と同一材料で短尺の押さえメンバ42が、左右2箇所の所定範囲を残してフロントメンバ32上に縫い付けられており、縫い付けられない上記所定範囲をフロントメンバ32と押さえメンバ42の間に形成されたベルトガイドとしてのスリット44、44としている。 【0013】 ベルト20は、前述のように、一端をステー5に巻き掛けて後方へ引き出されたあと、斜め後方から見下ろした斜視図である図6に示すように、ベルトホルダ30のリヤメンバ34とヘッドレスト10の間を通り、左右の連結メンバ36、36に挟まれた内側から、当該連結メンバ上へ抜け、フロントメンバ32と押さえメンバ42の間のスリット44、44を貫通して、ヘッドレスト10の前面側へ出る。 【0014】 ベルト20のシートバック3前面に垂れた部分には、図1、図2等に示すように、例えばウレタンフォーム等からなる円筒状の緩衝部材46、46を被せてある。各緩衝部材46を被せる範囲は、折り返し部を含めて、ベルト20のリング内に着座者Mの腕を通したときの、脇周りすなわち背中側から前側にわたって触れる範囲としてある。 【0015】 なお、ベルト20は2枚の帯を重ねてベルトガイドのスリット44を貫通させてあるが、スリット44をシートバック3の前面側へ出た後、着座者Mの背中側ではなく、前側となる側に前述のバックル22が設けられ、着座者本人あるいは介護者が操作しやすいようになっている。 さらに、上述のように構成したシート着座補助装置は、衝突時の安全確保のための従来のシートベルトと共存させて車両に装備することができる。 【0016】 実施の形態のシート着座補助装置は以上のように構成され、ヘッドレスト10の上面を経由することによりシート1上に着座した着座者Mの首部よりも高い位置に支持されて、頭部の左右両側を下方に延びるよう配置された2つのベルト20、20を備え、各ベルトはそれぞれ下端で折り返されたリング状とされ、着座者Mの各腕を各ベルトに通すことにより、着座者Mの脇が吊り上げ方向に保持されるものとしたので、車両走行中の振動や方向転換するときの遠心力などの外力が作用して上半身が倒れようとしても、ベルト20が着座者Mの両脇を高い位置の支持点へ吊り上げる方向に支持するので、着座者Mが例えば自分の姿勢を有効に保持することが困難な被介護者であっても、その姿勢を適正に保持して、上半身の倒れを阻止することができるという効果を有する。 【0017】 また、シートが運転席であった場合には、姿勢が崩れないため、前方に注意を集中して安全運転が可能となる。 そして、とくに頭部を支持するヘッドレストでベルトを支持していることにより、ベルトは正規姿勢時の着座者Mの頭部直近で両脇を吊り上げるから、大きなブレなしに正規姿勢に保持できる。 【0018】 そして、ベルト20の着座者Mの脇周りと接触する部分には、緩衝部材46が被せてあるので、倒れを阻止するに際して着座者の脇まわりに局部的な大きな力を及ぼして不快感を与えることもない。 さらに、ベルト20には締結・解放可能のバックル22を備えているから、被介護者の腕が不自由な場合には、腕をリング状としたベルトに手先から通さなくても、バックル22を解放した状態のベルト20を脇の下に通したあとで締結してリング状とすることにより、脇を吊り上げ可能とすることができる。また、降車時にはバックル22を解放することによりベルト20から直ちに解放される。 【0019】 また、ベルト20は一端をヘッドレスト10のステー5に巻き掛けてからヘッドレスト10の上面を経由して、当該ヘッドレスト10の前面側に垂らすようにする一方、ベルト20の通過位置をガイドするベルトホルダ30をヘッドレスト10に固定するものとしたので、既存の車両のシートに簡単に後付けして実現することができるという利点を有する。 【0020】 なお、ベルトホルダは上述したものに限定されない。 つぎに、変形例を1つを示す。図7は変形例のベルトホルダをベルトとともに斜め前方から見下ろした斜視図、図8は変形例を斜め後方から見下ろした斜視図である。 ベルトホルダ30Aは、ベルトホルダ30と同様に、フロントメンバ32とロアメンバ40(40a、40b)を備え、フロントメンバ32上にはベルトガイドとしてのスリット44、44を形成する押さえメンバ42が縫い付けられている。 しかしこの変形例では、リヤメンバ34の両端がヘッドレストの左右の端面上においてフロントメンバ32に縫い付けて連結される代わりに、当該連結部位のフロントメンバ32にファスナ50が取り付けられており、リヤメンバ34Aの両端がそれぞれこのファスナ50によってフロントメンバ32に連結される。 【0021】 また、フロントメンバ32とリヤメンバ34A間を結ぶ連結メンバ36Aは、ベルトホルダ30の互いに平行な2本の連結メンバ36、36とは異なり、中間部位をリヤメンバ34Aの中間部位に掛けまわした上、両端をフロントメンバ32のスリット44、44の左右方向外側部位に抜い付けて固定されている。 ベルト20は、前述と同じく、ヘッドレスト10の後面側からリヤメンバ34Aとヘッドレスト10の間を通り、フロントメンバ32と押さえメンバ42の間のスリット44、44を貫通して、ヘッドレスト10の前面側へ出る。 ファスナ50も、ファスナ48同様に、リヤメンバ34Aに対する相対保持位置が調整可能、すなわち連結状態でのリヤメンバ34Aの全長を調整可能である。 その他の構成は実施の形態で説明したものと同じである。 【0022】 この変形例のベルトホルダ30Aによれば、リヤメンバ34Aの両端がファスナ50を介してフロントメンバ32に連結されるので、車両によってヘッドレスト10のサイズや形状が異なっても調整が可能であり、それぞれに対応して確実にヘッドレスト10に固定されるという利点を有する。 【0023】 またさらに他の変形例として、ベルトホルダをフロントメンバ32、リヤメンバ34(34A)およびロアメンバ40を主要素とする構成から、フロントメンバ32を短尺として、その上にスリット44、44を形成する押さえメンバ42を重ねたベルトガイドユニットに変更し、これをヘッドレスト10に直接縫い付けることもできる。 これにより、ベルトガイドユニットのみからなるとくに構成簡単なベルトホルダとすることができる。 【0024】 なお、実施の形態は、ヘッドレスト10を取り付けたシートバック3を有する車両用のシートに適用した例について説明したが、本発明はこれに限定されず、車椅子や介護ベッド、その他各種の移動体等に適用することができる。 ベルト20はその一端をヘッドレスト10のステー5に巻き掛けて取り付け、またベルトと同様の材料で形成してベルトをガイドするベルトホルダ30をヘッドレスト10に被せて固定するものとしたが、これらも適用対象の特性に応じてシートバック3に相当する背もたれ部の上部からベルトを垂らすなど、種々の形態とすることができる。 また、ベルト20に被せる緩衝部材46は円筒状としたが、この形状もとくに限定されず、ベルトの断面形状にそったものとしてもよい。 【図面の簡単な説明】 【0025】 【図1】実施の形態の使用状態を示す図である。 【図2】実施の形態を斜め前方から見下ろした斜視図である。 【図3】ヘッドレストを透視して示す実施の形態の斜視図である。 【図4】実施の形態を斜め後方から見上げた斜視図である。 【図5】ベルトホルダを示す図である。 【図6】実施の形態を斜め後方から見下ろした斜視図である。 【図7】ベルトホルダの変形例を斜め前方から見下ろした斜視図である。 【図8】変形例を斜め後方から見下ろした斜視図である。 【符号の説明】 【0026】 1 シート 2 シートクッション 3 シートバック 5 ステー 10 ヘッドレスト 20 ベルト 22 バックル 30、30A ベルトホルダ 32 フロントメンバ 34、34A リヤメンバ 36、36A 連結メンバ 38 連結部 40a 左ロアメンバ 40b 右ロアメンバ 48 ファスナ 42 押さえメンバ 44 スリット(ベルトガイド) 46 緩衝部材 50 ファスナ M 着座者
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| 【出願人】 |
【識別番号】506293144 【氏名又は名称】米田 暁弘
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| 【出願日】 |
平成18年8月29日(2006.8.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086450 【弁理士】 【氏名又は名称】菊谷 公男
【識別番号】100077779 【弁理士】 【氏名又は名称】牧 哲郎
【識別番号】100078260 【弁理士】 【氏名又は名称】牧 レイ子
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| 【公開番号】 |
特開2008−54742(P2008−54742A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月13日(2008.3.13) |
| 【出願番号】 |
特願2006−232102(P2006−232102) |
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