| 【発明の名称】 |
コネクターの接続構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】船村 重彰
【氏名】木谷 一郎
|
| 【要約】 |
【課題】割れや液体の漏れが生じることを防止できるコネクターの接続構造を提供すること。
【構成】雄側コネクター22が備えるロックリング28の内周面に形成された雌ねじ34と、雌側コネクター21の外周面に形成された雄ねじ25とを螺合させて雄側コネクター22と雌側コネクター21とを接続するようにした。そして、雌側コネクター21の外周面における雄ねじ25の後端側部分に係合突条26a,26bを設け、ロックリング28の先端部に係合突条26a,26bと係合可能な切欠き部35a,35bを設けた。これによって、雄ねじ25と雌ねじ34とを螺合させていきその螺合の状態が適正になったときに、係合突条26a,26bと切欠き部35a,35bとが係合するようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一方の管体に接続された雄側コネクターが備えるロックリングの内周面に形成された雌ねじと、他方の管体に接続された雌側コネクターの外周面に形成された雄ねじとを螺合させることにより前記雄側コネクターと前記雌側コネクターとを介して前記一方の管体と前記他方の管体とを連通させるコネクターの接続構造であって、 前記雌側コネクターの外周面における前記雄ねじの後端側部分に係合突部を設けるとともに、前記ロックリングの先端部に前記係合突部と係合可能な切欠き部を設けて、前記雄ねじと前記雌ねじとを螺合させていきその螺合の状態が適正になったときに、前記係合突部と前記切欠き部とが係合するようにしたことを特徴とするコネクターの接続構造。 【請求項2】 前記雄側コネクターを雄側コネクター本体と前記ロックリングとで構成して、前記雄側コネクター本体を、外周面が基端側から先端側に向かって徐々に細くなるテーパ状に形成された雄ルアー部と、前記雄ルアー部の後部側に形成され外周面で前記ロックリングを軸周り方向に回転可能に支持する支持部と、前記支持部の後部側に形成され前記一方の管体に接続される接続部とで構成するとともに、前記雌側コネクターの内周面を、前記雄ルアー部の外周面と液密的に接触できるテーパ状の面に形成し、前記雌側コネクター内に前記雄ルアー部を入れて、前記雌側コネクターの内周面と前記雄ルアー部の外周面とが液密的に接触しているときに前記係合突部と前記切欠き部とが係合するようにした請求項1に記載のコネクターの接続構造。 【請求項3】 前記係合突部と前記切欠き部とが係合する際に、前記ロックリングにおける切欠き部の周囲部分が前記係合突部を乗り越えるようにして移動し前記係合突部が前記切欠き部の内部に入ったときに振動または音により前記係合突部と前記切欠き部とが係合したことを確認できるようにした請求項1または2に記載のコネクターの接続構造。 【請求項4】 前記係合突部と前記切欠き部とを一定間隔を保って複数組設けた請求項1ないし3のうちのいずれか一つに記載のコネクターの接続構造。 【請求項5】 前記係合突部を、前記雌側コネクターの軸方向に延びる突条で構成した請求項1ないし4のうちのいずれか一つに記載のコネクターの接続構造。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、雄側コネクターと雌側コネクターとを接続するためのコネクターの接続構造に関する。 【背景技術】 【0002】 従来から、患者に対して薬液や血液等の液体を、チューブを備えた輸液ラインまたは輸血ラインを用いて供給することが行われている。このような場合に、輸液ライン等を構成する各チューブを接続するためのコネクターの接続構造が用いられている(例えば、特許文献1参照)。この医療用接続器具(コネクターの接続構造)は、互いに接続されるそれぞれチューブの端部に接続された雄型接続具と、雌型接続具とを備えている。 【0003】 そして、雄型接続具は先端部がルアーテーパ状の外壁をした連通パイプと、連通パイプを取り囲む外側キャップで構成され、雌型接続具は、外側キャップ内に挿入可能な筒状体で構成され、その内部に連通パイプが嵌合可能になっている。また、外側キャップの内壁にはネジ条が形成され、雌型接続具の外壁には外側キャップのネジ条と係合するネジ条が形成されている。このため、連通パイプを雌型接続具内に嵌合させた状態で、外側キャップを旋回しながらネジ条どうしを螺合させることにより、雄型接続具と、雌型接続具とを接続することができる。 【特許文献1】特開平5―31180号公報 【発明の開示】 【0004】 しかしながら、前述した従来の医療用接続器具では、ネジ条どうしを強く締め過ぎると雌型接続具に割れが生じて液体が漏出する原因となり、緩く締めると雄型接続具と雌型接続具との接続が外れたり、雄型接続具と雌型接続具との接続が緩んだりして、両者間に隙間が生じて内部を流れる液体が漏れることがある。 【0005】 本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、その目的は、割れや液体の漏れが生じることを防止できるコネクターの接続構造を提供することにある。 【0006】 前述した目的を達成するため、本発明に係るコネクターの接続構造の構成上の特徴は、一方の管体に接続された雄側コネクターが備えるロックリングの内周面に形成された雌ねじと、他方の管体に接続された雌側コネクターの外周面に形成された雄ねじとを螺合させることにより雄側コネクターと雌側コネクターとを介して一方の管体と他方の管体とを連通させるコネクターの接続構造であって、雌側コネクターの外周面における雄ねじの後端側部分に係合突部を設けるとともに、ロックリングの先端部に係合突部と係合可能な切欠き部を設けて、雄ねじと雌ねじとを螺合させていきその螺合の状態が適正になったときに、係合突部と切欠き部とが係合するようにしたことにある。 【0007】 前述したように構成した本発明に係るコネクターの接続構造では、雌側コネクターに対してロックリングを回転させて雄ねじと雌ねじとを螺合させることにより雄側コネクターと雌側コネクターとを接続することができる。この場合、雄側コネクターに雄ルアー部を設けるとともに、雌側コネクターに雌ルアー部を設けて、雄ルアー部と雌ルアー部とを接続するときには、雌ルアー部内に雄ルアー部を挿し込んで雌ルアー部と雄ルアー部とを連通させて雄ねじと雌ねじとを螺合させることにより雌ルアー部と雄ルアー部との連通状態を維持させたまま雄側コネクターと雌側コネクターとを接続することができる。そして、その雄ねじと雌ねじとの螺合の状態が適正になったときに、雌側コネクターの外面に設けられた係合突部とロックリングの先端部に設けられた切欠き部とが係合する。 【0008】 この場合の適正状態で螺合とは、雄ねじと雌ねじとの締め付け具合が強過ぎも弱過ぎもせず適度な強さになっており、かつ液体の漏れも生じない状態である。したがって、係合突部と切欠き部とが係合したときに、雌側コネクターに対するロックリングの回転を停止することにより、雄ねじと雌ねじとが強く締め付けられて雌側コネクターまたはロックリングに割れが生じたり、雄ねじと雌ねじとの締め付けが緩すぎてロックリングと雌側コネクターとの間に隙間ができこの隙間から薬液の漏れが生じたりすることがなくなる。 【0009】 また、本発明に係るコネクターの接続構造の他の構成上の特徴は、雄側コネクターを雄側コネクター本体とロックリングとで構成して、雄側コネクター本体を、外周面が基端側から先端側に向かって徐々に細くなるテーパ状に形成された雄ルアー部と、雄ルアー部の後部側に形成され外周面でロックリングを軸周り方向に回転可能に支持する支持部と、支持部の後部側に形成され一方の管体に接続される接続部とで構成するとともに、雌側コネクターの内周面を、雄ルアー部の外周面と液密的に接触できるテーパ状の面に形成し、雌側コネクター内に雄ルアー部を入れて、雌側コネクターの内周面と雄ルアー部の外周面とが液密的に接触しているときに係合突部と切欠き部とが係合するようにしたことにある。 【0010】 これによると、外周面がテーパ状に形成された雄ルアー部の先端側部分を、内周面が雄ルアー部の外周面と液密的に接触できるテーパ状の面に形成された雌側コネクターの内部に入れて、雌側コネクターの内周面と雄ルアー部の外周面とを液密的に接触させたときに、雄側コネクターの雄ルアー部と雌側コネクターとが薬液等の液体の漏れを生じさせない状態で連通する。そして、その状態になっているときに、係合突部と切欠き部とが係合するようにしている。このため、係合突部と切欠き部とが係合した状態を維持させることにより、雄ねじと雌ねじとの螺合の状態を適正にできることに加えて、雄側コネクターと雌側コネクターとの連通状態も良好にすることができる。 【0011】 また、本発明に係るコネクターの接続構造のさらに他の構成上の特徴は、係合突部と切欠き部とが係合する際に、ロックリングにおける切欠き部の周囲部分が係合突部を乗り越えるようにして移動し係合突部が切欠き部の内部に入ったときに振動または音により係合突部と切欠き部とが係合したことを確認できるようにしたことにある。 【0012】 この場合、ロックリングを構成する材料としては、可撓性および復元性のある材料を用いて、ロックリングにおける切欠き部の周囲部分が係合突部を乗り越えるようにして移動するときには変形し、係合突部が切欠き部の内部に入ったときには、切欠き部の周囲部分がもとの状態に復元するようにすることが好ましい。そして、切欠き部の周囲部分がもとの状態に復元するときに、振動が生じたり、雌側コネクター側部分に衝撃して小さな音を発生したりするようにする。これによって、係合突部と切欠き部とが係合したことを正確に確認できる。この結果、正確な接続操作ができるようになる。 【0013】 また、本発明に係るコネクターの接続構造のさらに他の構成上の特徴は、係合突部と切欠き部とを一定間隔を保って複数組設けたことにある。これによると、係合突部と切欠き部との係合をより強固にすることができるため、係合突部と切欠き部とが外れ難くなる。この結果、多少の外力が加わっても、雄ねじと雌ねじとの適正な螺合状態および雄側コネクターと雌側コネクターとの良好な連通状態とを維持できるようになる。 【0014】 また、本発明に係るコネクターの接続構造のさらに他の構成上の特徴は、係合突部を、雌側コネクターの軸方向に延びる突条で構成したことにある。これによると、雌側コネクターを操作する際に、係合突部に手を当てて滑り止め用に用いることができるとともに、係合突部を雌側コネクターの補強用のリブとすることもできる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0015】 以下、本発明の一実施形態に係るコネクターの接続構造を図面を用いて詳しく説明する。図1は、同実施形態に係るコネクターの接続構造20を備えた輸液ラインセット10を示している。この輸液ラインセット10は、患者の体に薬液等を供給するためのものであり、点滴筒11、ローラクランプ12、三方活栓13等を備えている。点滴筒11は、内部に薬液等を一時的に溜めるとともにその薬液等を所定量ずつチューブ14を介して下流のローラクランプ12側に送る。ローラクランプ12は、チューブ14内を流れる薬液等の流量を調整するために用いられる。 【0016】 また、三方活栓13は、点滴筒11から送られる薬液を下流側に流したりその流れを停止させたりするために用いられるとともに、他の薬液を輸液ラインセット10内に注入するために用いられる。すなわち、三方活栓13は3つの流路を備えており、二つの流路で点滴筒11から送られる薬液を下流側に流し、もう一つの流路を介して内部に他の薬液を注入することができる。そして、この三方活栓13の下流側にチューブ15,16を介して、コネクターの接続構造20が設けられている。 【0017】 コネクターの接続構造20は、チューブ16の先端部に取り付けられた雌側コネクター21と、チューブ15の先端部に取り付けられた雄側コネクター22とで構成されている。雌側コネクター21は、図2および図3に示したように、肉厚の円筒状に形成された雌側コネクター本体23と、雌側コネクター本体23の後端部(図2(a)および図3の左側に位置する基端部)から後方に延びる薄肉の円筒状に形成された接続部24とで構成されている。 【0018】 そして、雌側コネクター本体23の外周面における先端部(図2(a)および図3の右側)から中央側にかけて雄ねじ25が設けられている。また、雌側コネクター本体23の外周面における雄ねじ25の後端部から僅かな間隔を保った部分から後端部にかけての部分に、本発明の係合突部としての一対の係合突条26a,26bが円周方向の対向する部分に形成されている。この係合突条26a,26bは、雌側コネクター本体23の軸方向に延びる突条で構成されており、雌側コネクター本体23におけるこの係合突条26a,26bが形成された部分の外径は、雄ねじ25が形成された部分の外径よりもやや大きく設定されている。 【0019】 また、雌側コネクター本体23の内周面23a(雌ルアー部)は、開口側の直径が大きく奥側に行くほど直径が小さくなった緩やかなテーパを備えた曲面に形成されている。そして、雌側コネクター本体23の内周面23aにおける後端部よりも少し先端側部分から雌側コネクター本体23よりも直径が小さく設定された接続部24が後方に向って延びている。このため、雌側コネクター本体23の基端部の内周面と接続部24の雌側コネクター本体23側部分の外周面との間には隙間24aが形成されており、この隙間24aにチューブ16の先端部を係合させることにより、雌側コネクター21は、チューブ16に連結されている。すなわち、接続部24はチューブ16の内部に入り込み、雌側コネクター本体23の基端部はチューブ16の先端部を内部に入れた状態で接続部24とで挟んで固定している。 【0020】 雄側コネクター22は、図4ないし図6に示したように、略円筒状に形成された雄側コネクター本体27と、雄側コネクター本体27の外周側に取り付けられ雄側コネクター本体27に対して軸周り方向に回転可能になったロックリング28とで構成されている。なお、図6は、図4に示したロックリング28を雄側コネクター本体27に対して軸周り方向に90度回転させた状態を示している。雄側コネクター本体27は、肉厚の円筒状に形成された支持部31と、支持部31の先端部から先方に延び支持部31よりも薄肉に形成された円筒状の雄ルアー部32と、支持部31の基端部から後方に延び支持部31よりも薄肉に形成された円筒状の接続部33とで構成されている。 【0021】 なお、ここでは、説明の便宜上、雌側コネクター21においては、図2(a)および図3の左側を後方または基端側として右側を前方または先端側とし、雄側コネクター22においては、図4(a)、図5および図6(a)の左側を前方または先端側として右側を後方または基端側としている。雄ルアー部32の外周面は、基端側の直径が大きく先端側に行くほど直径が小さくなった緩やかなテーパを備えた曲面に形成されており、雌側コネクター本体23の内周面23aに液密的に嵌合可能になっている。 【0022】 そして、雄ルアー部32が雌側コネクター本体23に嵌合することにより、雌側コネクター21と雄側コネクター22とが連通する。また、支持部31の外径は、雄ルアー部32の外径よりも大きく設定され支持部31における雄ルアー部32側部分には急傾斜のテーパ部が形成されている。また、この支持部31の軸方向に沿った中央側部分は両側部分よりも外径が小さく設定された凹部31aに形成されている。そして、支持部31の後部側から接続部33が後方に向って延びている。接続部33は、内径が支持部31や雄ルアー部32と同じに設定され、外径が雄ルアー部32の細径側部分と略等しい大きさ(テーパは設けられていない)に設定されている。 【0023】 したがって、接続部33の外径は支持部31の外径よりも小さく設定されている。そして、支持部31と接続部33との境界部分には、支持部31の基端部と接続部33との境界部から先端側に向かって延びるリング状の固定用凹部33aが形成されており、この固定用凹部33aにチューブ15の先端部を係合させることにより、雄側コネクター22は、チューブ15に連結されている。すなわち、接続部33はチューブ15の内部に入り込み、支持部31の基端部はチューブ15の先端部を内部に入れた状態で接続部33とで挟んで固定している。 【0024】 ロックリング28は、内部に雌側コネクター21の先端側部分を収容できる略円筒状に形成されており、基端部28a側が細径になっている。すなわち、ロックリング28は、雄ルアー部32との間に雌側コネクター21の先端側部分を入れることのできる大きさに設定され、その基端部28aは、支持部31の凹部31aに摺動可能な状態で係合している。このため、ロックリング28は、雄側コネクター本体27に対して軸周り方向に回転可能になっているとともに、雄側コネクター本体27の軸方向に移動可能になっている。 【0025】 また、ロックリング28の内周面における先端部から所定距離を保った部分から軸方向における中央側部分にかけて、雌側コネクター21の雄ねじ25と螺合可能な雌ねじ34が形成されている。そして、ロックリング28の先端部に、雌側コネクター21の係合突条26a,26bとそれぞれ係合可能な一対の切欠き部35a,35bが円周方向における対向する部分に形成されている。この切欠き部35a,35bの周囲部分は、ロックリング28の先端面、内面および外面を開口させるようにして形成されており、円周方向に沿った幅が係合突条26a,26bの幅よりもやや大きくなるように設定されている。 【0026】 また、雄ねじ25と雌ねじ34とを螺合させるときに、切欠き部35a,35bの周囲部分は、雄ねじ25と雌ねじ34との螺合状態が適正状態(螺合状態が強すぎることがなく、かつ液漏れが生じない状態)になる前に、それぞれ対応する係合突条26a,26bを乗り越えてそれぞれ切欠き部35a,35bを対応する係合突条26a,26bに係合させる。そして、切欠き部35a,35bが対応する係合突条26a,26bに係合したときに、雄ねじ25と雌ねじ34との螺合状態が適正状態になるようにしている。また、切欠き部35a,35bがそれぞれ対応する係合突条26a,26bに係合したときに、「カッチ」という音が発生する。これによって、雌側コネクター21と雄側コネクター22とが連結されたことを確認できる。 【0027】 また、切欠き部35a,35bがそれぞれ対応する係合突条26a,26bに係合すると、雄ねじ25と雌ねじ34はそれ以上強く螺合できないように構成されている。このため、雌側コネクター21と雄側コネクター22との連結は適正な状態に維持される。そして、ロックリング28の外周面には、円周方向に一定間隔を保って、軸方向に延びる滑り止め用の突条36が形成されている。なお、コネクターの接続構造20を構成する雌側コネクター21、雄側コネクター本体27およびロックリング28はポリカーボネートで構成されている。 【0028】 このように構成されたコネクターの接続構造20における雌側コネクター21と雄側コネクター22とを連結する場合には、まず、図7および図8に示したように、雌側コネクター21の先端開口と雄側コネクター22の先端開口とを対向させて接近させる。ついで、雄側コネクター22の雄ルアー部32を、雌側コネクター21の内部に位置させて雄ねじ25と雌ねじ34とを接触させたのちに、ロックリング28を所定の軸周り方向に回転させることにより、雄ねじ25と雌ねじ34とを螺合させていく。 【0029】 そして、さらにロックリング28を回転させて、雄ねじ25と雌ねじ34との螺合が適度な状態になると、図9および図10に示したように、雌側コネクター21の係合突条26a,26bと雄側コネクター22の切欠き部35a,35bとの対応するもの同士が係合する。これによって、雌側コネクター21と雄側コネクター22とは、液漏れが生じない適度な連結状態で連通する。この場合、雌側コネクター21は、係合突条26a,26bと切欠き部35a,35bとのそれぞれの係合によって、ロックリング28に対して回転できないため、雄側コネクター22に対して後退することを防止される。このため、雄ねじ25と雌ねじ34との螺合が緩むことはなく、雄ねじ25と雌ねじ34とは適度な螺合状態を維持する。 【0030】 そして、輸液ラインセット10を使用する場合には、チューブ16の下流端を患者の体に穿刺して留置する留置針等の穿刺部材(図示せず)に接続する。つぎに、点滴筒11から各チューブ14,15,16内に薬液を流し、チューブ14等内の空気を外部に放出したのちに、ローラクランプ12を調節して薬液の流れを停止させる。その状態で、患者の体における所定の部位に穿刺部材を穿刺して、ローラクランプ12を調節して、チューブ14等内を流れる薬液の流量が適正量になるようにする。これによって、点滴筒11から患者の体内に、設定された一定流量の薬液が供給される。 【0031】 以上のように、本実施形態に係るコネクターの接続構造20では、雌側コネクター21に対してロックリング28を回転させて雄ねじ25と雌ねじ34とを螺合させることにより雄側コネクター22と雌側コネクター21とを接続することができる。そして、その雄ねじ25と雌ねじ34との螺合状態が適正になったときに、雌側コネクター21の内周面23aと雄ルアー部32の外周面とが液密的に接触するとともに、雌側コネクター21の係合突条26a,26bとロックリング28の切欠き部35a,35bとのそれぞれ対応する部分が係合する。 【0032】 したがって、雄ねじ25と雌ねじ34とが強く締め付けられて雌側コネクター21またはロックリング28に割れが生じたり、雄ねじ25と雌ねじ34との締め付けが緩すぎてロックリング28と雌側コネクター21との間に隙間ができこの隙間から薬液の漏れが生じたりすることがなくなる。また、係合突条26a,26bと切欠き部35a,35bとがそれぞれ係合する際に、音が生じるため、係合突条26a,26bと切欠き部35a,35bとが係合とが係合したことを正確に確認できる。この結果、正確な接続操作ができるようになる。 【0033】 さらに、係合突条26a,26bと切欠き部35a,35bを二組設けたため、係合突条26a,26bと切欠き部35a,35bとの係合をより強固にすることができる。これによって、係合突条26a,26bと切欠き部35a,35bとが外れ難くなる。また、係合突条26a,26bを、雌側コネクター21の軸方向に延びる突条で構成したため、雌側コネクター21を操作する際に、係合突条26a,26bに手を当てて滑り止め用に用いることができる。また、係合突条26a,26bが補強用のリブとなって、雌側コネクター21の強度が増すようになる。 【0034】 また、本発明に係るコネクターの接続構造は、前述した各実施形態に限定するものでなく、適宜変更して実施することができる。例えば、前述した実施形態では、コネクターの接続構造を点滴筒11を備えた輸液ラインセット10に設けているが、このコネクターの接続構造は、輸液ラインの他、輸血ラインやその他の目的で使用される各チューブ部材を接続するためにも利用することができる。また、前述した実施形態では、係合突部として雌側コネクター21の軸方向に延びる係合突条26a,26bで構成しているが、この係合突部は、長さの短い突部で構成してもよい。また、係合突部および切欠き部は二組に限らず一組でもよいし二組以上の複数組設けてもよい。さらに、本発明に係るコネクターの接続構造のそれ以外の部分の構成についても、本発明の技術的範囲で適宜変更することができる。 【図面の簡単な説明】 【0035】 【図1】本発明の一実施形態に係るコネクターの接続構造を備える輸液ラインセットを示した構成図である。 【図2】雌側コネクターを示しており、(a)は側面図、(b)は正面図である。 【図3】図2(b)の3−3断面図である。 【図4】雄側コネクターを示しており、(a)は側面図、(b)は正面図である。 【図5】図4(b)の5−5断面図である。 【図6】図4に示した雄側コネクターが備えるロックリングを回転させた状態を示しており、(a)は側面図、(b)は正面図である。 【図7】雌側コネクターと雄側コネクターとを接続する前のコネクターの接続構造を示した側面図である。 【図8】雌側コネクターと雄側コネクターとを接続する前のコネクターの接続構造を示した断面図である。 【図9】雌側コネクターと雄側コネクターとを接続した状態を示した側面図である。 【図10】雌側コネクターと雄側コネクターとを接続した状態を示した断面図である。 【符号の説明】 【0036】 15,16…チューブ、20…コネクターの接続構造、21…雌側コネクター、22…雄側コネクター、23a…内周面、26a,26b…係合突条、27…雄側コネクター本体、28…ロックリング、31…支持部、32…雄ルアー部、33…接続部、35a,35b…切欠き部。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000228888 【氏名又は名称】日本シャーウッド株式会社
|
| 【出願日】 |
平成18年8月31日(2006.8.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】110000213 【氏名又は名称】特許業務法人プロスペック特許事務所
|
| 【公開番号】 |
特開2008−54927(P2008−54927A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月13日(2008.3.13) |
| 【出願番号】 |
特願2006−235517(P2006−235517) |
|