| 【発明の名称】 |
ルアーコネクターの接続構造およびそれに用いられる雄側コネクター |
| 【発明者】 |
【氏名】船村 重彰
【氏名】木谷 一郎
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| 【要約】 |
【課題】菌の繁殖を防止でき、かつ薬液を無駄に消費することを防止できるルアーコネクターの接続構造およびそれに用いる雄側コネクターを提供すること。
【構成】雄側コネクター22を、チューブ15に接続された基端連結部31と基端連結部31から先方に延びる先端支持部32とからなる雄側コネクター本体26と、先端側部分27aを先端支持部32の先端から突出させた状態で先端支持部32の内部に摺動可能に設けられた雄ルアー部材27と、雄側コネクター本体26の内部に設置された弾性シール部材29とで構成した。そして、雌側コネクター21の内周面を、雄ルアー部材27の外周面と液密的に接触できるテーパ状の面に形成し、雌側コネクター21内に雄ルアー部材27を入れて係合させることにより、雄ルアー部材27の押圧で弾性シール部材29の伸縮穴部29aを開口させることができるようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一方の管体の端部に接続された雄側コネクターと、他方の管体の端部に接続された雌側コネクターとを着脱可能に係合させることにより前記一方の管体と前記他方の管体とを連通させることのできるルアーコネクターの接続構造であって、 前記雄側コネクターを、前記一方の管体に接続された基端連結部と前記基端連結部から先方に延びる円筒状の先端支持部とを備えた雄側コネクター本体と、先端側部分を前記先端支持部の先端から突出させた状態で前記先端支持部の内部に軸方向に摺動可能に設けられ前記先端側部分の外周面が前記基端連結部側に位置する部分から先端側に向かって徐々に細くなるテーパ状に形成された雄ルアー部材と、前記雄側コネクター本体の内部における前記基端連結部と前記先端支持部との境界近傍部分に前記雄側コネクター本体内の流路を塞ぐように設置され前記雄ルアー部材の押圧により開口する伸縮穴部を備えた弾性シール部材とで構成するとともに、 前記雌側コネクターの内周面を、前記雄ルアー部材の外周面と液密的に接触できるテーパ状の面に形成し、前記雌側コネクター内に前記雄ルアー部材を入れて係合させることにより、雌側コネクターの内周面と前記雄ルアー部材の外周面とを液密的に接触させることができるとともに前記雄ルアー部材を介した雌側コネクターの押圧により前記弾性シール部材の伸縮穴部を開口させることができるようにしたことを特徴とするルアーコネクターの接続構造。 【請求項2】 前記雄ルアー部材を介した雌側コネクターの押圧を解除すると、前記弾性シール部材の復元力により前記雄ルアー部材が前方に押し戻されて前記伸縮穴部が閉口するようにした請求項1に記載のルアーコネクターの接続構造。 【請求項3】 前記基端連結部と前記先端支持部との境界部分における前記基端連結部の内径を前記先端支持部の内径よりも大きく設定するとともに、前記雄ルアー部材の外周面における前記基端連結部側に位置する部分に、前記先端支持部の基端側部分に当接して前記雄ルアー部材が前記先端支持部の前方に抜け出ることを規制する突出規制突起を設け、前記雄ルアー部材を介した雌側コネクターの押圧から解除されて前記弾性シール部材が前記雄ルアー部材を前方に押し戻して前記伸縮穴部を閉口させたときに、前記突出規制突起が前記先端支持部の基端側部分に当接して前記雄ルアー部材が停止するようにした請求項2に記載のルアーコネクターの接続構造。 【請求項4】 前記雄ルアー部材の外周面における前記先端側部分の後部側に、前記先端支持部の先端部に当接して前記雄ルアー部材の前記基端連結部側への進入を規制する進入規制突起を設け、前記雌側コネクターの内周面と前記雄ルアー部材の外周面とが液密的に接触し、前記雄ルアー部材の押圧により前記弾性シール部材の伸縮穴部が開口したときに、前記進入規制突起が前記先端支持部の先端部に当接して前記雄ルアー部材が停止するようにした請求項1ないし3のうちのいずれか一つに記載のルアーコネクターの接続構造。 【請求項5】 内周面に雌ねじが形成されたロックリングを前記雄ルアー部材の外周側で軸周り方向に回転可能にした状態で前記先端支持部の外周面に取り付けるとともに、前記雌側コネクターの外周面にねじ係合部を形成し、前記雌ねじと前記ねじ係合部とを係合させることにより前記雄側コネクターと前記雌側コネクターとを接続可能にした請求項1ないし4のうちのいずれか一つに記載のルアーコネクターの接続構造。 【請求項6】 請求項1ないし5のうちのいずれか一つに記載のルアーコネクターの接続構造で用いられる雄側コネクターであって、 前記一方の管体に接続された基端連結部と前記基端連結部から先方に延びる円筒状の先端支持部とを備えた雄側コネクター本体と、先端側部分を前記先端支持部の先端から突出させた状態で前記先端支持部の内部に軸方向に摺動可能に設けられ、前記先端側部分の外周面が前記基端連結部側に位置する部分から先端側に向かって徐々に細くなるテーパ状に形成されて前記雌側コネクターに形成されたテーパ状の内周面に液密的に接触可能な雄ルアー部材と、前記雄側コネクター本体の内部における前記基端連結部と前記先端支持部との境界近傍部分に前記雄側コネクター本体内の流路を塞ぐように設置され、前記雌側コネクター内に前記雄ルアー部材を入れて前記雌側コネクターの内周面と前記雄ルアー部材の外周面とを液密的に接触させたときに前記雄ルアー部材を介した雌側コネクターの押圧により開口する伸縮穴部を備えた弾性シール部材とで構成したことを特徴とする雄側コネクター。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、着脱可能な雄側コネクターと雌側コネクターとを介して二つの管体を連通させるルアーコネクターの接続構造およびそれに用いられる雄側コネクターに関する。 【背景技術】 【0002】 従来から、患者に対して薬液や血液等の液体を、チューブを備えた輸液ラインまたは輸血ラインを用いて供給することが行われている。このような場合に、輸液ライン等を構成する各チューブの端部にそれぞれ接続され互いに接続されることにより両チューブを連通させる雄側コネクターと雌側コネクターとからなるルアーコネクターが用いられている(例えば、特許文献1参照)。 【0003】 このルアーコネクターが備える雌ルアーコネクターの開口部分には、弾性シリコーン封止体が取り付けられ、このシリコーン封止体中に鋭利な先端を持つスパイク部が配置されている。スパイク部は、内部に流路が形成されているとともに先端近傍に開口が形成され、さらに基端部分には流路に連通する医療用チューブが接続されている。そして、雄ルアーコネクターの雄ルアー部材が雌ルアーコネクターの先端開口を押圧すると、弾性シリコーン封止体が開口して、雄ルアー部材と接続されるようになっている。 【特許文献1】特表平7―505064号公報 【発明の開示】 【0004】 しかしながら、前述した従来のルアーコネクターでは、雌ルアーコネクターには、常閉型のシリコーン封止体が設けられているが、雄ルアーコネクターには、このような弁機構は設けられていない。これは、雄ルアーコネクターを雌ルアーコネクターに接続する前に、雄ルアーコネクター内の流路に液体を充填させる事前処理(プライミング)を行うためである。このように、前述した従来のルアーコネクターでは、雄ルアーコネクターの先端が開口して空気に接触するように構成されているため、雄ルアーコネクターの先端開口に菌が繁殖するおそれが生じる。 【0005】 また、実際のプライミングにおいては、雄ルアーコネクターに完全に薬液を充填させるために、雄ルアーコネクターの先端開口から薬液がこぼれるまで充填し、こぼれた段階で充填を停止させるようにしている。このため、薬液の一部が無駄に消費されるという問題も生じる。また、プライミングの際に、雄ルアーコネクターの先端開口から薬液がこぼれ、そのこぼれた薬液が付着した雄ルアーコネクターの部分に菌が繁殖するおそれも生じる。 【0006】 本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、その目的は、菌の繁殖を防止でき、かつ薬液を無駄に消費することを防止できるルアーコネクターの接続構造およびそれに用いられる雄側コネクターを提供することにある。 【0007】 前述した目的を達成するため、本発明に係るルアーコネクターの接続構造の構成上の特徴は、一方の管体の端部に接続された雄側コネクターと、他方の管体の端部に接続された雌側コネクターとを着脱可能に係合させることにより一方の管体と他方の管体とを連通させることのできるルアーコネクターの接続構造であって、雄側コネクターを、一方の管体に接続された基端連結部と基端連結部から先方に延びる円筒状の先端支持部とを備えた雄側コネクター本体と、先端側部分を先端支持部の先端から突出させた状態で先端支持部の内部に軸方向に摺動可能に設けられ先端側部分の外周面が基端連結部側に位置する部分から先端側に向かって徐々に細くなるテーパ状に形成された雄ルアー部材と、雄側コネクター本体の内部における基端連結部と先端支持部との境界近傍部分に雄側コネクター本体内の流路を塞ぐように設置され雄ルアー部材の押圧により開口する伸縮穴部を備えた弾性シール部材とで構成するとともに、雌側コネクターの内周面を、雄ルアー部材の外周面と液密的に接触できるテーパ状の面に形成し、雌側コネクター内に雄ルアー部材を入れて係合させることにより、雌側コネクターの内周面と雄ルアー部材の外周面とを液密的に接触させることができるとともに雄ルアー部材を介した雌側コネクターの押圧により弾性シール部材の伸縮穴部を開口させることができるようにしたことにある。 【0008】 前述したように構成した本発明に係るルアーコネクターの接続構造では、雄側コネクターの雄側コネクター本体を、一方の管体に接続された基端連結部と、内周面で雄ルアー部材を支持する先端支持部とで構成している。そして、雌側コネクターと連通させるための雄ルアー部材を、先端側部分を先端支持部の先端部から突出させた状態で先端支持部の内部に軸方向に摺動可能に設けている。また、雄側コネクター本体の内部における基端連結部と先端支持部との境界近傍には、伸縮穴部を備えた弾性シール部材が雄側コネクター本体内の流路を塞ぐようにして設けられている。 【0009】 したがって、雄側コネクターと雌側コネクターとが接続されていないときには、弾性シール部材には外力が加わらず弾性シール部材の伸縮穴部は閉口した状態になり、この弾性シール部材によって、雄側コネクター本体内の流路は閉塞される。このため、プライミングを行うときなどに、雄側コネクターの流路内の薬液が弾性シール部材を越えて雄ルアー部材の先端開口から外部にこぼれることはなくなる。この結果、薬液がこぼれて雄側コネクターの外表面に付着し、付着部分から菌が繁殖するといったことを防止できる。また、薬液がこぼれて無駄になることもなくなる。 【0010】 また、雄ルアー部材の外周面の先端側部分は、基端連結部側に位置する部分(後端側部分)よりも先端側の方が徐々に細くなるテーパを備えた曲面に形成され、雌側コネクターの内周面は、雄ルアー部材の外周面の先端側部分と液密的に接触できるテーパを備えた曲面に形成されている。そして、雌側コネクター内に雄ルアー部材の先端側部分を入れて雌側コネクターと雄ルアー部材とを係合させることにより、雌側コネクターの内周面と雄ルアー部材の外周面とが液密的に接触し、そのときに、雌側コネクターの押圧により弾性シール部材が雄ルアー部材に押されて伸縮穴部が開口するようにしている。 【0011】 すなわち、雌側コネクター内に雄ルアー部材を入れていき、雌側コネクターの内周面と雄ルアー部材の外周面の先端側部分とが液密的に接触したときに、雄ルアー部材が雌側コネクターに押されて弾性シール部材の伸縮穴部を開口させるように構成している。これによって、一方の管体と他方の管体とは、雄側コネクターと雌側コネクターとを介して連通するため薬液等の液体を流すことができる。また、そのときに、弾性シール部材の伸縮穴部の開口は液体を適正な状態で通すために必要な大きさになるようにしておく。 【0012】 また、本発明に係るルアーコネクターの接続構造の他の構成上の特徴は、雄ルアー部材を介した雌側コネクターの押圧を解除すると、弾性シール部材の復元力により雄ルアー部材が前方に押し戻されて伸縮穴部が閉口するようにしたことにある。 【0013】 これによると、雄側コネクターと雌側コネクターとを外したときに、伸縮穴部が閉口するため雄側コネクター本体内の流路は閉塞される。このため、雄側コネクターと雌側コネクターとを外す際に、雄側コネクターの先端開口から流路内の薬液がこぼれることがなくなる。この結果、薬液がこぼれて雄側コネクターの外表面に付着し、付着部分から菌が繁殖するといったことや薬液がこぼれて無駄になるといったことを防止できる。また、同様に、雄側コネクターと雌側コネクターとを接続する前の状態でも、弾性シール部材の伸縮穴部は閉口した状態に維持される。 【0014】 また、本発明に係るルアーコネクターの接続構造のさらに他の構成上の特徴は、基端連結部と先端支持部との境界部分における基端連結部の内径を先端支持部の内径よりも大きく設定するとともに、雄ルアー部材の外周面における基端連結部側に位置する部分に、先端支持部の基端側部分に当接して雄ルアー部材が先端支持部の前方に抜け出ることを規制する突出規制突起を設け、雄ルアー部材を介した雌側コネクターの押圧から解除されて弾性シール部材が雄ルアー部材を前方に押し戻して伸縮穴部を閉口させたときに、突出規制突起が先端支持部の基端側部分に当接して雄ルアー部材が停止するようにしたことにある。 【0015】 これによると、雄側コネクターと雌側コネクターとが接続されていないときに、雄ルアー部材が必要以上に先端支持部の前方側に突出したり、先端支持部の前方側から外れたりすることを防止できる。また、弾性シール部材が雄ルアー部材を前方に押し戻して伸縮穴部を閉口させたときに、突出規制突起が先端支持部の基端側部分に当接して雄ルアー部材が停止するようにしたため、雄ルアー部材は、弾性シール部材の弾性によって後方に移動することを防止され、先端支持部の基端側部分によって前方に移動することを防止される。このため、雄ルアー部材はがたつくことなく静止状態に維持される。この際、弾性シール部材は、雄ルアー部材の後端部に当接するため、伸縮穴部の閉口がより確実になる。 【0016】 また、本発明に係るルアーコネクターの接続構造のさらに他の構成上の特徴は、雄ルアー部材の外周面における先端側部分の後部側に、先端支持部の先端部に当接して雄ルアー部材の基端連結部側への進入を規制する進入規制突起を設け、雌側コネクターの内周面と雄ルアー部材の外周面とが液密的に接触し、雄ルアー部材の押圧により弾性シール部材の伸縮穴部が開口したときに、進入規制突起が先端支持部の先端部に当接して雄ルアー部材が停止するようにしたことにある。 【0017】 これによると、雄側コネクターと雌側コネクターとを接続する際に、雄ルアー部材が必要以上に先端支持部の基端側に進入することを防止して、雄ルアー部材を適正位置に停止させることができる。この結果、弾性シール部材の伸縮穴部を適度に開口させることができ、雄側コネクターと雌側コネクターとを良好な状態で連通させることができる。 【0018】 また、本発明に係るルアーコネクターの接続構造のさらに他の構成上の特徴は、内周面に雌ねじが形成されたロックリングを雄ルアー部材の外周側で軸周り方向に回転可能にした状態で先端支持部の外周面に取り付けるとともに、雌側コネクターの外周面にねじ係合部を形成し、雌ねじとねじ係合部とを係合させることにより雄側コネクターと雌側コネクターとを接続可能にしたことにある。 【0019】 これによると、雌側コネクター内に雄ルアー部材を入れて雌ねじとねじ係合部とを係合させることにより、雌側コネクターがロックリングの内部奥側に進入していき、雌側コネクターの内周面と雄ルアー部材の外周面とが液密的に接触したときに、弾性シール部材の伸縮穴部が雌側コネクターに押されて開口するようになる。このため、雄側コネクターと雌側コネクターとは強固に接続される。なお、この場合のねじ係合部は、雄ねじで構成してもよいし、雌ねじに対して回転させることにより雌ねじと係合可能な突起で構成してもよい。 【0020】 また、前述したように、雄ルアー部材の外周面に進入規制突起を設けることによって、雌ねじとねじ係合部とが強く締め付けられて雌側コネクターまたはロックリングに割れが生じたり、雌ねじとねじ係合部との締め付けが緩すぎてロックリングと雌側コネクターとの間に隙間ができこの隙間から薬液の漏れが生じたりすることを防止することができる。この場合の進入規制突起は、先端支持部の先端部に当接したときに、雌ねじとねじ係合部との締め付け具合が強過ぎも弱過ぎもせず適度な強さになり、かつ漏れも生じない状態になる位置に設けられる。 【0021】 また、本発明に係る雄側コネクターの構成上の特徴は、一方の管体に接続された基端連結部と基端連結部から先方に延びる円筒状の先端支持部とを備えた雄側コネクター本体と、先端側部分を先端支持部の先端から突出させた状態で先端支持部の内部に軸方向に摺動可能に設けられ、先端側部分の外周面が基端連結部側に位置する部分から先端側に向かって徐々に細くなるテーパ状に形成されて雌側コネクターに形成されたテーパ状の内周面に液密的に接触可能な雄ルアー部材と、雄側コネクター本体の内部における基端連結部と先端支持部との境界近傍部分に雄側コネクター本体内の流路を塞ぐように設置され、雌側コネクター内に雄ルアー部材を入れて雌側コネクターの内周面と雄ルアー部材の外周面とを液密的に接触させたときに雄ルアー部材を介した雌側コネクターの押圧により開口する伸縮穴部を備えた弾性シール部材とで構成したことにある。 【0022】 これによると、一方の管体に接続されて他方の管体に接続された雌側コネクターと着脱可能に係合することにより一方の管体と他方の管体とを連通させることのできる好適な雄側コネクターを得ることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0023】 以下、本発明の一実施形態に係るルアーコネクターの接続構造を図面を用いて詳しく説明する。図1は、同実施形態に係るルアーコネクターの接続構造20を備えた輸液ラインセット10を示している。この輸液ラインセット10は、患者の体に薬液等を供給するためのものであり、点滴筒11、ローラクランプ12、三方活栓13等を備えている。点滴筒11は、内部に薬液等を一時的に溜めるとともにその薬液等を所定量ずつチューブ14を介してローラクランプ12に送る。ローラクランプ12は、チューブ14内を流れる薬液等の流量を調整するために用いられる。 【0024】 また、三方活栓13は、点滴筒11から送られる薬液を下流側に流したりその流れを停止させたりするために用いられるとともに、他の薬液を輸液ラインセット10内に注入するために用いられる。すなわち、三方活栓13は3つの流路を備えており、二つの流路で点滴筒11から送られる薬液を下流側に流し、もう一つの流路を介して内部に他の薬液を注入することができる。そして、この三方活栓13の下流側にチューブ15,16を介して、ルアーコネクターの接続構造20が設けられている。 【0025】 ルアーコネクターの接続構造20は、本発明の他方の管体としてのチューブ16の先端部に取り付けられた雌側コネクター21と、本発明の一方の管体としてのチューブ15の先端部に取り付けられた雄側コネクター22とで構成されている。雌側コネクター21は、図2および図3に示したように、円筒状に形成された雌側コネクター本体23と、雌側コネクター本体23の後端部(基端部)から後方に延びる円筒状の接続部24とで構成されている。そして、雌側コネクター本体23の外周面における先端部に一対の突起からなるねじ係合部25が円周方向に間隔を保って設けられている。 【0026】 また、雌側コネクター本体23の内周面21aは、開口側の直径が大きく奥側に行くほど直径が小さくなった緩やかなテーパ状に形成されている。そして、接続部24は、雌側コネクター本体23よりも細く形成されており、接続部24の先端部は雌側コネクター本体23の内面における基端部よりもやや前側に連結されている。このため、雌側コネクター本体23の基端部の内周面と接続部24の雌側コネクター本体23側部分の外周面との間には隙間24aが形成されている。この隙間24aにチューブ16の先端部を係合させることにより、雌側コネクター21は、チューブ16に連結されている。すなわち、接続部24はチューブ16の内部に入り込み、雌側コネクター本体23の基端部はチューブ16の先端部を内部に入れた状態で接続部24とで挟んで固定している。 【0027】 雄側コネクター22は、略円筒状に形成された雄側コネクター本体26と、雄側コネクター本体26の内部先端側に設けられた雄ルアー部材27と、雄側コネクター本体26の先端側の外周に取り付けられたロックリング28と、雄側コネクター本体26の内部中央側に設けられた弾性シール部材29とで構成されている。雄側コネクター本体26は、チューブ15に接続される基端側部分から先端側に向って徐々に直径が大きくなった略円筒状の基端連結部31と、基端連結部31の先端部から前方に延びる段付き円筒状の先端支持部32とで構成されている。なお、ここでは、説明の便宜上、雌側コネクター21においては、図1ないし図3の左側を後方または基端側として右側を前方または先端側とし、雄側コネクター22においては、図1ないし図3の左側を前方または先端側として右側を後方または基端側としている。 【0028】 基端連結部31の内部は、薬液を通すための流路31aに形成されており、その先端側部分は直径の大きな空間部31bに形成されている。また、基端連結部31の後部側部分における流路31aの外周側部分には後部側から先端側に向かって延びるリング状の固定用凹部31cが形成されており、この固定用凹部31cにチューブ15の先端部を係合させることにより、基端連結部31は、チューブ15に連結されている。そして、基端連結部31の先端外周には外径が小さくなった組付け用の段部31dが形成されている。 【0029】 先端支持部32は、基端連結部31の段部31dに固定される大径の固定部33と、固定部33の先端中央から前方に延びる細径の支持部34とで構成されている。固定部33は、段部31dを内部に入れた状態で固定される大径部33aの内側に、大径部33aよりも直径および軸方向の長さがともに小さく設定された小径部33bを形成して構成されている。この大径部33aと小径部33bとは前端部で連結され、後端部はともに開口している。 【0030】 そして、弾性シール部材29が、大径部33aと小径部33bとの間に周縁部を挿し込んだ状態で取り付けられている。すなわち、弾性シール部材29の周縁部を大径部33aと小径部33bとの間に挿し込んで、弾性シール部材29を固定部33に取り付け、その状態の固定部33の大径部33a内に基端連結部31の段部31dを挿し込んで固定部33を基端連結部31に固定することにより、弾性シール部材29は固定部33と基端連結部31との間に固定されている。 【0031】 この場合、弾性シール部材29における大径部33aと小径部33bとの間の開口側に位置する部分は、段部31dの先端部に押圧されて大径部33aと小径部33bとの間から外れることを防止される。この弾性シール部材29は、弾性および伸縮性を備えた板状のゴムで構成されており、その中央に、伸縮することにより開口したし閉口したりする伸縮穴部29aが形成されている。 【0032】 このため、弾性シール部材29は、前面に所定の押圧力が加わることにより伸びて伸縮穴部29aを開口させ、その押圧力が解除されることにより収縮して伸縮穴部29aを閉口させる。この伸縮穴部29aが閉口しているときには、基端連結部31内の流路31aは遮断されて、薬液は流れなくなる。また、弾性シール部材29の後面における中央部(伸縮穴部29aの周囲部分)には、後方に向って突出した円錐状の小さな突起29bが形成されている。この突起29bによって、流路31a内に薬液が充填された際に、弾性シール部材29の中央部にかかる圧力が分散されて弾性シール部材29の耐圧性が向上する。 【0033】 支持部34は、固定部33の小径部33bよりもやや細い筒状に形成され、支持部34の内周面と小径部33bの内周面との間には段部34aが形成されている。また、支持部34の外周面における先端側部分を除く部分には、先端側部分よりも外径がやや小さくなったスライド用の凹部34bが形成されている。そして、支持部34内に、円筒状の雄ルアー部材27が、軸方向に摺動可能な状態で取り付けられている。この雄ルアー部材27の先端側部分27aは、雌側コネクター本体23の内周面21aと液密的に接触できるように形成されている。すなわち、雄ルアー部材27の先端側部分27aは、基端部側から先端側に行くほど直径が小さくなった緩やかなテーパを備えた筒状に形成されている。 【0034】 また、雄ルアー部材27の後端側部分は、支持部34の内周面と摺接する一定の外径になった円筒状に形成され、その後端部に本発明の突出規制突起としての突起27bが円周に沿って形成されている。この突起27bは、小径部33b内に入る大きさに形成されており、固定部33内を軸方向に移動可能になっている。また、突起27bは、支持部34内には入ることができず、雄ルアー部材27が支持部34に対して前方に向って移動していくと、突起27bが段部34aに当接して雄ルアー部材27を停止させる。図2および図3は、そのときの状態を示しており、この場合、弾性シール部材29は、雄ルアー部材27の後端面に当接した状態で、伸縮穴部29aを閉口させる。 【0035】 また、雄ルアー部材27の外周面における先端側部分27aの後端側部分には、本発明の進入規制突起としての小さな突起27cが円周に沿って形成されている。このため、図4および図5に示したように、雌側コネクター21と雄側コネクター22とを接続させると、雌側コネクター21によって、雄ルアー部材27は支持部34の後部側に押されて移動していくが、突起27cが支持部34の先端部に当接すると、雄ルアー部材27は、それ以上支持部34の後部側に移動しなくなる。また、その状態では、雌側コネクター21の内周面21aと雄ルアー部材27の先端側部分27aとは液密的に接触し、弾性シール部材29は、雄ルアー部材27に押圧されて伸縮穴部29aを開口させる。 【0036】 ロックリング28は、内部に雌側コネクター21の先端側部分を収容できる略円筒状に形成されており、基端部28a側が細径になっている。すなわち、ロックリング28は、雄ルアー部材27との間に雌側コネクター21の先端側部分を入れることのできる大きさに設定され、その基端部28aは、支持部34の凹部34bに摺動可能な状態で係合している。このため、ロックリング28は、支持部34に対して軸周り方向に回転可能になっているとともに、支持部34の軸方向にも移動可能になっている。 【0037】 また、ロックリング28の内周面における先端部から軸方向における中央側部分にかけて、雌側コネクター21のねじ係合部25と係合(螺合)可能な雌ねじ35が形成されている。そして、ロックリング28の外周面には、円周方向に一定間隔を保って、軸方向に延びる滑り止め用の突条36が形成されている。なお、雌側コネクター21、雄側コネクター本体26およびロックリング28はポリカーボネートで構成され、雄ルアー部材27はポリプロピレンで構成されている。 【0038】 このように構成されたルアーコネクターの接続構造20における雌側コネクター21と雄側コネクター22とを連結する場合には、まず、プライミングを行って、流路31a内に薬液を充填したのちに、図2および図3に示したように、雌側コネクター21の先端開口と雄側コネクター22の先端開口とを対向させて接近させる。ついで、雄ルアー部材27を、雌側コネクター21の内部に位置させて、ロックリング28の雌ねじ35と雌側コネクター21のねじ係合部25とを接触させたのちに、ロックリング28を所定の軸周り方向に回転させることにより雌ねじ35とねじ係合部25とを螺合させていく。 【0039】 そして、雌ねじ35とねじ係合部25との螺合が適度な状態になると、図5に示したように、雌側コネクター21の内周面21aと雄ルアー部材27の先端側部分27aとが液密的に接触し、弾性シール部材29の伸縮穴部29aが開口する。これによって、雌側コネクター21と雄側コネクター22とは、液漏れが生じない適度な連結状態で連通する。そして、輸液ラインセット10を使用する場合には、チューブ16の下流端を患者の体に穿刺して留置する留置針等の穿刺部材(図示せず)に接続する。 【0040】 つぎに、点滴筒11から各チューブ14,15,16内に薬液を流し、雌側コネクター21内やチューブ16内の空気を外部に放出したのちに、ローラクランプ12を調節して薬液の流れを停止させる。その状態で、患者の体における所定の部位に穿刺部材を穿刺して、ローラクランプ12を調節して、チューブ14等内を流れる薬液の流量が適正量になるようにする。これによって、点滴筒11から患者の体内に、設定された一定流量の薬液が供給される。 【0041】 以上のように、本実施形態に係るルアーコネクターの接続構造20では、雄側コネクター22と雌側コネクター21とが接続されていないときには、弾性シール部材29によって、雄側コネクター本体26内の流路31aは閉塞される。このため、雄側コネクター22内の薬液が雄ルアー部材27の先端開口から外部にこぼれることがなくなる。この結果、薬液がこぼれて雄側コネクター22の外表面に付着し、付着部分から菌が繁殖するといったことを防止できる。また、薬液がこぼれて無駄になることもなくなる。 【0042】 また、雌側コネクター21内に雄ルアー部材27を入れることにより、雌側コネクター21の内周面21aと雄ルアー部材27の外周面とが液密的に接触し、そのときに、弾性シール部材29が雄ルアー部材27に押されて伸縮穴部29aが開口する。このため、薬液を外部に漏らすことなく適度な流量で薬液を流すことができる。また、雄側コネクター22と雌側コネクター21とを外したときにも、伸縮穴部29aが閉口するため雄側コネクター本体26内の流路31aは閉塞される。このため、雄側コネクター22と雌側コネクター21とを外す際に、雄ルアー部材27の先端開口から薬液がこぼれることがなくなる。 【0043】 さらに、雄ルアー部材27の外周面に突起27b,27cを設けたため、雄ルアー部材27が必要以上に支持部34の前方側に突出したり、後方側に進入したりすることを防止できる。また、弾性シール部材29が雄ルアー部材27を前方に付勢して伸縮穴部29aを閉口させたときに、突起27bが支持部34の後端側部分に当接するため、雄ルアー部材27はがたつくことなく静止状態を維持できるようになる。さらに、雄側コネクター22と雌側コネクター21とを接続する際に、雄ルアー部材27が適正位置に停止するようになるため、弾性シール部材29の伸縮穴部29aを適度に開口させることができ、雄側コネクター22と雌側コネクター21とを良好な状態で連通させることができる。 【0044】 また、図6および図7は、前述した実施形態の変形例によるルアーコネクターの接続構造40を示している。このルアーコネクターの接続構造40では、雄ルアー部材47の外周面における後端部に形成された突起47bが小さな突起で構成され、雄ルアー部材47の外周面における先端側部分47aの後部側に形成された突起47cがフランジ状の大きな突起で構成されている。このルアーコネクターの接続構造40のそれ以外の部分の構成については、前述したルアーコネクターの接続構造20と同一である。したがって、同一部分に同一符号を記して説明は省略する。 【0045】 このように構成したため、雄ルアー部材47を支持部34内に取り付ける際に、支持部34の前部側から後部側に雄ルアー部材47を押し込むことができる。この場合、突起47bは、押し潰されるようにして支持部34内を通過して支持部34の後部側に突出する。そして、支持部34の後部側に突出したときには、突起47bは、元の状態に戻って、雄ルアー部材47が支持部34から抜け出ることを防止する。なお、前述したルアーコネクターの接続構造20においては、雄ルアー部材27は、支持部34の後部側から前部側に向って押し込まれることによって支持部34に取り付けられる。このルアーコネクターの接続構造40におけるそれ以外の作用効果については、前述したルアーコネクターの接続構造20と同様である。 【0046】 また、本発明に係るルアーコネクターの接続構造およびそれに用いる雄側コネクターは、前述した各実施形態に限定するものでなく、適宜変更して実施することができる。例えば、前述した実施形態では、ルアーコネクターの接続構造を点滴筒11を備えた輸液ラインセット10に設けているが、このルアーコネクターの接続構造は、輸液ラインの他、輸血ラインやその他の目的で使用される各チューブ部材を接続するためにも利用することができる。また、本発明に係るルアーコネクターの接続構造の各部分の構成や使用される材料等についても、本発明の技術的範囲で適宜変更することができる。 【図面の簡単な説明】 【0047】 【図1】本発明の一実施形態に係るルアーコネクターの接続構造を備える輸液ラインセットを示した構成図である。 【図2】雌側コネクターと雄側コネクターとを接続する前のルアーコネクターの接続構造を示した側面図である。 【図3】雌側コネクターと雄側コネクターとを接続する前のルアーコネクターの接続構造を示した断面図である。 【図4】雌側コネクターと雄側コネクターとを接続した状態を示した側面図である。 【図5】雌側コネクターと雄側コネクターとを接続した状態を示した断面図である。 【図6】変形例に係るルアーコネクターの接続構造が備える雌側コネクターと雄側コネクターとを接続する前の状態を示した断面図である。 【図7】変形例に係るルアーコネクターの接続構造が備える雌側コネクターと雄側コネクターとを接続した状態を示した断面図である。 【符号の説明】 【0048】 15,16…チューブ、20,40…ルアーコネクターの接続構造、21…雌側コネクター、21a…内周面、22…雄側コネクター、25…ねじ係合部、26…雄側コネクター本体、27,47…雄ルアー部材、27a,47a…先端側部分、27b,27c,47b,47c…突起、28…ロックリング、29…弾性シール部材、29a…伸縮穴部、31…基端連結部、32…先端支持部、34…支持部、34a…段部、35…雌ねじ。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000228888 【氏名又は名称】日本シャーウッド株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月11日(2006.8.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】110000213 【氏名又は名称】特許業務法人プロスペック特許事務所
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| 【公開番号】 |
特開2008−43388(P2008−43388A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月28日(2008.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2006−219193(P2006−219193) |
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