| 【発明の名称】 |
マイクロニードルの製造方法及びマイクロニードル |
| 【発明者】 |
【氏名】須佐 多加志
【氏名】杉村 浩
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| 【要約】 |
【課題】マスターモールドを用いて被転写基材に転写加工成形を行ってマイクロニードルを作製するマイクロニードルの製造方法において、形状再現性に優れたマイクロニードルの製造方法及びマイクロニードルを提供することを目的とする。
【構成】加工基材51にV字型の溝52が少なくとも1個以上形成されたマスターモールド50を用いて被転写基材11に転写加工成形を行ってマイクロニードルを作製するマイクロニードルの製造方法であって、前記V字型の溝52の角度を変えて前記被転写基材11に複数回転写加工成形を行うことを特徴とするマイクロニードルの製造方法である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 V字型の溝が少なくとも1個以上形成されたマスターモールドを用いて被転写基材に転写加工成形を行ってマイクロニードルを作製するマイクロニードルの製造方法であって、前記V字型の溝の角度を変えて前記被転写基材に複数回転写加工成形を行うことを特徴とするマイクロニードルの製造方法。 【請求項2】 前記マスターモールドの角度を変えて前記被転写基材に複数回転写加工成形を行うことを特徴とする請求項1に記載のマイクロニードルの製造方法。 【請求項3】 前記被転写基材の角度を変えて前記被転写基材に複数回転写加工成形を行うことを特徴とする請求項1に記載のマイクロニードルの製造方法。 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のマイクロニードルの製造方法にて作製されたことを特徴とするマイクロニードル。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、マイクロニードルの製造方法に関り、特にインプリント法によるマイクロニードル製造方法とその製造方法で作製されたマイクロニードルに関する。 【背景技術】 【0002】 マイクロニードルは微小な針構造体であり、主に医療、生物現象、創薬などの分野で微細な針として使用される。 【0003】 これまでにマイクロニードルの作製方法は各種考案されているが、外径、長さ、強度の全ての要求を満たすものは今のところ存在しない。外径は200μm以下、長さは毛細血管に到達する500μm以上、強度は構造の一部が使用後に体内に残らないことが要求されており、マイクロニードル、マイクロニードルを用いた検査チップ及び血液分析装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。 【0004】 マイクロニードルの作製方法としては、精密微細加工や半導体デバイスを作製する際に用いられるリソグラフィー技術によりマスターモールドを作製し、それを型にして熱プレスにて転写する方法が知られている。 【0005】 マイクロニードルを作製する手順の一例として、まずマイクロニードルの原版となるマスターモールドを作製し、それを型に熱プレスにて2次モールドを作製、さらに2次モールドを型にして同様に熱プレスにてマイクロニードルを作製する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。 【0006】 上記マスターモールドの作製は、まず平行六面体の機械加工鋼板111の一面を高精度ワイヤカッティングでX方向とY方向の2方向で機械加工し、機械加工鋼板111の所定位置に四角錐台形のマスターモールドニードル112を形成したマスターモールド110を作製する(図6(a)及び(b)参照)。 【0007】 次に、マスターモールド110上に、熱可塑性樹脂からなるエンボスプレート121とアルミニウム、アルミニウム合金等からなるトッププレートを配し、加熱プレス成形して、四角錐のスルーホール122を形成し、エンボスプレート121上及び四角錐内にPVD、CVD、蒸着等によりTi、Cr、Al層からなる分離層を設けて2次モールド120を得る(図7(a)及び(b)参照)。 【0008】 次に、2次モールド120の上面及び四角錐のスルーホール122内にPVD、CVD,蒸着等によりTi、Cr、Al層からなる導電性シード(種)を形成してメタライズ(金属化)する。 【0009】 次に、に、Ni又はNi/Fe合金或いはその他の金属/合金のエレクトロフォーミングを行い、二次モールド120上の薄い金属シードフィルム131とマイクロニードル132を作製する(図8(a)及び(b)参照)。めっきされた金属/合金層の厚さは、20〜100μmである。 【0010】 上記のマイクロニードルの作製方法では、精密機械加工を少なくとも2方向で行うため、一度溝を設けたのちに再度溝を設けて四角錐台形を形成するため、二度目以降の溝を設ける工程において、既に設けた溝を潰してしまい、マイクロニードルの先端部が平坦になってしまうという問題がある。 【0011】 また、最初マスターモールドを作製し、さらに加熱成型にて2次モールドを作製するため、2次モールドの型精度はマスターモールドに比べて劣化するという問題を有している。 【特許文献1】特開2002−369816号公報 【特許文献2】特表2006−513811号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0012】 本発明は、上記問題点に鑑み考案されたものであり、マスターモールドを用いて被転写基材に転写加工成形を行ってマイクロニードルを作製するマイクロニードルの製造方法において、形状再現性に優れたマイクロニードルの製造方法及びマイクロニードルを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0013】 本発明に於いて上記問題を解決するために、まず、請求項1においては、V字型の溝が少なくとも1個以上形成されたマスターモールドを用いて被転写基材に転写加工成形を行ってマイクロニードルを作製するマイクロニードルの製造方法であって、前記V字型の溝の角度を変えて前記被転写基材に複数回転写加工成形を行うことを特徴とするマイクロニードルの製造方法としたものである。 【0014】 また、請求項2においては、前記マスターモールドの角度を変えて前記被転写基材に複数回転写加工成形を行うことを特徴とする請求項1に記載のマイクロニードルの製造方法としたものである。 【0015】 また、請求項3においては、前記被転写基材の角度を変えて前記被転写基材に複数回転写加工成形を行うことを特徴とする請求項1に記載のマイクロニードルの製造方法としたものである。 【0016】 さらにまた、請求項3においては、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のマイクロニードルの製造方法にて作製されたことを特徴とするマイクロニードルとしたものである。 【発明の効果】 【0017】 本発明のマイクロニードルの製造方法によれば、マスターモールドのV字型の溝の角度を変えて被転写基材に転写することで、生産効率の高い、形状再現精度に優れたマイクロニードルを作製することができる。 また、マスターモールドのV字型の溝の角度を変えて被転写基材に転写することで、転写角度に応じた所望の角錐状のマイクロニードルを作製することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0018】 以下本発明の実施の形態につき説明する。 図5は、本発明のマイクロニードルの製造方法にて作製されたマイクロニードルの一実施例を示す模式構成図である。 マイクロニードル100は、V字型の溝が形成されたマスターモールドを被転写基材11に角度を変えて転写加工成形を行って、被転写基材11の所定位置に四角錐のマイクロニードルを形成したものである。 本発明のマイクロニードル100は医療、生物現象、創薬など広範に利用可能である。 【0019】 以下、本発明のマイクロニードルの作製方法について説明する。 まず、フォトリソグラフィー法や精密機械加工により、加工基材51にV字型の溝52を作製し、マイクロニードル用のマスターモールド50を作製する(図1(a)及び(b)参照)。 このマスターモールド50上のV字型の溝52は、その後転写して作製されるマイクロニードルの頂角に相当するため、できるだけ鋭角であることが望ましい。 また、加工基材51としては、銅、真鍮、アルミニウム等の金属もしくは金属合金、シリコン基板等が使用できる。 さらに、型表面をニッケルコーティング、ハードクロムコーティング、ダイヤモンドカーボンコーティング等の硬質皮膜でコーティングすることにより、マスターモールド50の転写性を良好にし、型寿命を伸ばすことができる。 【0020】 V字型の溝52をフォトリソグラフィー法を用いて作製する場合、例えば、加工基材51としてシリコン基板を用いると、結晶異方性エッチング加工を用いてV字型の溝を形成出来る。このとき、シリコンは結晶異方性エッチング加工に対して、面方位によって大きくエッチング速度が違うため、針の先端形状となる斜めのテーパ面を容易に、精度良く形成することができる。 【0021】 次に、図2に示すように、被転写基材11に上記マスターモールド50を載置し、加圧・加熱してインプリントすることで被転写基材11上に複数本(ここでは4本)の3角形状の突起12を形成した中間加工材90を作製する(図3(a)及び(b)参照)。 ここで、被転写基材11としては、熱可塑性樹脂(ポリカーボネート、ナイロンポリイミド、PMMA等)が使用できる。 【0022】 次に、マスターモールド50あるいは中間加工材90のいずれかを回転(ここでは、中間加工材90を90度回転)させ、再度加圧・加熱してインプリントすることで(図4参照)、被転写基材11上に四角錐状のニードル13が形成されたマイクロニードル100を作製する(図5(a)及び(b)参照)。 【0023】 このとき、インプリントする場合に回転させるのはマスターモールド50あるいは中間加工材90のどちらでも良い。この方法により、被転写基材11上に先鋭なマイクロニードル13が作製される。 【0024】 上記の例ではインプリントの回数は2回であり、その場合のマイクロニードルの形状は四角錐であるが、一般に、毎回マスターモールドを180°/Nずつ回転させ、被転写基材にインプリントをN回行うことで、(2N)角錐状のマイクロニードルが作製可能である。 【0025】 例えば、V字型の溝が形成されたマスターモールドあるいは被転写基材のいずれかを60°ずつ回転させ、3回インプリントを行うことで、六角錐のニードルを作製することができる。 【0026】 同様に、V字型の溝が形成されたモールドあるいは被転写基材のいずれかを45°ずつ回転させ、4回インプリントを行うことで、八角錐のニードルを作製することができる。 【0027】 上記したように、本発明のマイクロニードルの製造方法によれば、マスターモールドのV字型の溝の角度を変えて被転写基材に転写することで、生産効率の高い、形状再現精度に優れたマイクロニードルを作製することができる。 また、マスターモールドのV字型の溝の角度を変えて被転写基材に転写することで、転写角度に応じた所望の角錐状のマイクロニードルを作製することができる。 【図面の簡単な説明】 【0028】 【図1】(a)は、マスターモールドの一例を示す模式斜視図である。(b)は、(a)をA−A’線で切断したマスターモールドの模式構成断面図である。 【図2】マスターモールド50を被転写基材11上に載置し、加圧・加熱してインプリントしている状態を示す説明図である。 【図3】(a)は、被転写基材11上に3角状の突起12が形成された中間加工材90の一例を示す模式斜視図である。(b)は、(a)をA−A’線で切断した中間加工材90の模式構成断面図である。 【図4】マスターモールド50を90°回転した中間加工材90上に載置し、加圧・加熱してインプリントしている状態を示す説明図である。 【図5】(a)は、本発明のマイクロニードルの製造方法にて作製されたマイクロニードルの一例を示す模式斜視図である。(b)は、(a)をA−A’線で切断したマイクロニードルの模式構成断面図である。 【図6】(a)は、マスターモールドの一例を示す模式斜視図である。(b)は、(模式斜視図である。 【図7】(a)は、マスターモールドを型にして作製された2次モールドの一例を示す模式斜視図である。(b)は、(a)をA−A’線で切断した2次モールドの模式構成断面図である。 【図8】(a)は、2次モールドを型にして作製されたマイクロニードルの一例を示す模式斜視図である。(b)は、(a)をA−A’線で切断したマイクロニードルの模式構成断面図である。 【符号の説明】 【0029】 11……被転写基材 12……3角形状の突起ライン 13……マイクロニードル 50、110……マスターモールド 51……加工基材 52……V字状の溝 90……3角形状の突起ラインが形成された中間加工材 100……マイクロニードル 111……機械加工鋼板 112……マスターモールドニードル 120……2次モールド 121……エンボスプレート 122……四角錐のスルーホール 131……金属シードフィルム 132……マイクロニードル
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003193 【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月28日(2006.7.28) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2008−29559(P2008−29559A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月14日(2008.2.14) |
| 【出願番号】 |
特願2006−205729(P2006−205729) |
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