| 【発明の名称】 |
コネクター |
| 【発明者】 |
【氏名】酒井 陽介
【氏名】木谷 一郎
【氏名】船村 重彰
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| 【要約】 |
【課題】密閉性を向上させるとともに空気の接触によって菌が発生することを抑制できるコネクターを提供すること。
【構成】コネクターAを、コネクター本体10、シール部材20、弁体30で構成し、コネクター本体10を、チャンバー部11と、チャンバー部11からそれぞれ異なる方向に延びる下流分岐管12、上部分岐管13、上流分岐管14で構成した。シール部材20は、上部分岐管13の開口部に固定された固定片22と、固定片22に連結され、上部分岐管13を閉塞するシール部材本体21とで構成した。そして、上部分岐管13の開口部から内部に雄ルアー部28を挿入してシール部材本体21を上部分岐管13の内部側に押し込むことにより、チャンバー部11と雄ルアー部28とを連通できるようにした。また、上部分岐管13内にシール部材本体21をガイドするガイド部17を設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 チャンバー部と、前記チャンバー部からそれぞれ異なる方向に延びる複数の分岐管とからなるコネクター本体と、前記複数の分岐管のうちの所定の分岐管に取り付けられて前記所定の分岐管を開閉するシール部材とを備えたコネクターであって、 前記シール部材を、前記所定の分岐管の開口部側の所定部分に固定された固定片と、前記固定片に連結され、前記所定の分岐管の開口部を閉塞するとともに、前記所定の分岐管の開口部から内部に向って接続管を挿入することにより前記所定の分岐管の内部側に押し込まれて、前記チャンバー部内と前記接続管内とを連通させるシール部材本体とで構成したことを特徴とするコネクター。 【請求項2】 前記シール部材本体が前記所定の分岐管の内部側に押し込まれて、前記チャンバー部内と前記接続管内とを連通させるときに、前記シール部材本体が所定の軌道に沿って移動できるようにガイドするガイド部を前記所定の分岐管内における下部側部分に設けた請求項1に記載のコネクター。 【請求項3】 前記所定の分岐管の開口縁部に切欠き部を形成し、前記固定片を前記開口部の外部側に突出させた状態で、前記切欠き部に前記シール部材本体と前記固定片との連結部を係合させ、その状態の開口部の外周側に蓋部材を取り付けることにより前記固定片を前記所定の分岐管に固定した請求項1または2に記載のコネクター。 【請求項4】 前記チャンバー部内で移動することにより前記複数の分岐管のうちの任意の分岐管を連通させる弁体を前記チャンバー部内に設置した請求項1ないし3のうちのいずれか一つに記載のコネクター。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、医療に用いられる複数の輸液チューブ等に連結されて、各輸液チューブ間の連通、遮断の状態を切り替えるコネクターに関する。 【背景技術】 【0002】 従来から、複数の輸液チューブを用いて患者の体内に所定の薬液や生理食塩水等を供給することが行われており、このような場合に、医療用活栓等のコネクターを用いて、各輸液チューブ間を連通したり遮断したりすることが行われている。このような、コネクターの中に、複数の分岐管を備え、そのうちの所定の分岐管内に、注射針等を穿刺可能なゴム栓が取り付けられたものがある(例えば、特許文献1参照)。 【特許文献1】特開2004―16437号公報 【0003】 このコネクターは、本体部分から水平方向に延びる2個の分岐管と、本体部分の上部に形成された注射器接続ポートとを備えている。そして、この注射器接続ポートに、上下に貫通するスリット状の挿通部が形成されたシール弁体が設けられている。このため、シール弁体の挿通部にツイストロック式注射器を挿し込むことにより、ツイストロック式注射器とコネクターの本体内とを連通させることができる。これによって、ツイストロック式注射器からコネクターの本体内に薬液を注入したり、コネクターの本体から薬液を抽出したりすることができる。 【発明の開示】 【0004】 前述した従来のコネクターでは、ツイストロック式注射器をシール弁体のスリット状の挿通部に挿し込むことにより、ツイストロック式注射器をコネクターの本体内に連通させ、ツイストロック式注射器を挿通部から引き抜いて挿通部を閉塞させることによりコネクターの本体を閉塞するようになっている。しかしながら、このようなシール弁体にスリット状の挿通部を設けた場合には、液密性を高くした状態でコネクターの本体を閉塞することが難しく、挿通部から液漏れが生じるおそれがある。また、挿通部の内周面に空気が触れたり溜まったりすると菌が発生するおそれも生じる。 【0005】 本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、その目的は、密閉性を向上させるとともに空気の接触によって菌が発生することを抑制できるコネクターを提供することにある。 【0006】 前述した目的を達成するため、本発明に係るコネクターの構成上の特徴は、チャンバー部と、チャンバー部からそれぞれ異なる方向に延びる複数の分岐管とからなるコネクター本体と、複数の分岐管のうちの所定の分岐管に取り付けられて所定の分岐管を開閉するシール部材とを備えたコネクターであって、シール部材を、所定の分岐管の開口部側の所定部分に固定された固定片と、固定片に連結され、所定の分岐管の開口部を閉塞するとともに、所定の分岐管の開口部から内部に向って接続管を挿入することにより所定の分岐管の内部側に押し込まれて、チャンバー部内と接続管内とを連通させるシール部材本体とで構成したことにある。 【0007】 前述したように構成した本発明のコネクターでは、シール部材を、分岐管の開口部側における所定部分に固定された固定片と、固定片に連結されて所定の分岐管の開口部を閉塞するシール部材本体とで構成している。そして、所定の分岐管に接続管を連通させる場合には、接続管を所定の分岐管の開口部から内部に向って挿入することにより、シール部材本体を分岐管の内部側に押し込んで、チャンバー部内と接続管内とを連通させることができる。 【0008】 これによると、シール部材にスリット等からなる挿通部を形成する必要がなくなるため、分岐管を閉塞する際には、液密性の高い状態で分岐管を閉塞することができる。また、シール部材には、空気が溜まるような空間部が生じ難くなるため、空気が溜まることによる菌の発生は起こり難くなる。なお、本発明に係る複数の分岐管とは、それぞれチャンバー部から延びる液体流路を備えた管である。また、コネクターとしては、所定の分岐管を連通させたり遮断したりする弁体を備えた活栓タイプのものや、弁体を備えず、常時連通した分岐管間で薬液等を流せるタイプのものを用いることができる。 【0009】 また、本発明に係るコネクターの他の構成上の特徴は、シール部材本体が所定の分岐管の内部側に押し込まれて、チャンバー部内と接続管内とを連通させるときに、シール部材本体が所定の軌道に沿って移動できるようにガイドするガイド部を所定の分岐管内における下部側部分に設けたことにある。 【0010】 これによると、接続管を所定の分岐管の開口部から内部に向って挿入して、シール部材本体を所定の分岐管の内部側に押し込むときに、シール部材本体は適正な軌道を描きながら所定の分岐管の内部に入っていくようになる。このため、チャンバー部内と接続管内とが連通したときのシール部材本体の位置が一定になり、チャンバー部内と接続管内とは常に適正な連通状態になる。また、この場合のガイド部としては、上面をシール部材本体の下端部が接触するガイド面に形成することが好ましく、そのガイド面は、固定片とシール部材本体との連結部を中心として円を描くような円弧状の曲面に形成することがより好ましい。 【0011】 また、本発明に係るコネクターのさらに他の構成上の特徴は、所定の分岐管の開口縁部に切欠き部を形成し、固定片を開口部の外部側に突出させた状態で、切欠き部にシール部材本体と固定片との連結部を係合させ、その状態の開口部の外周側に蓋部材を取り付けることにより固定片を所定の分岐管に固定したことにある。これによると、簡単な機構で、正確な適正位置に固定片を固定することができる。 【0012】 また、本発明に係るコネクターのさらに他の構成上の特徴は、チャンバー部内で移動することにより複数の分岐管のうちの任意の分岐管を連通させる弁体をチャンバー部内に設置したことにある。これによると、コネクターに連結される各輸液チューブ間の連通・遮断の状態を任意に切り換えることができる。また、この弁体の移動とは、軸周り方向への回転や軸方向への移動である。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 以下、本発明の一実施形態に係るコネクターを図面を用いて詳しく説明する。図1ないし図3は、同実施形態に係るコネクターAを示しており、このコネクターAは、コネクター本体10、コネクター本体10内に取り付けられたシール部材20(図4および図5参照)、蓋部材25および弁体30で構成されている。そして、コネクター本体10は、軸方向の長さが短い円筒状のチャンバー部11と、チャンバー部11の外周面に90度の角度を保って連結された下流分岐管12、上部分岐管13、上流分岐管14からなる3個の分岐管とで構成されている。 【0014】 チャンバー部11は、図4および図5に示したように、軸方向を前後方向(図4および図5では左右方向)に向けて配置され、後部が閉塞された略円筒状に形成されている。そして、チャンバー部11の後壁部11aの内面に、チャンバー部11の内周面との間に所定の隙間を設けて前方に延びるリング状の係合部11bが形成されている。また、チャンバー部11の軸方向の略中央には、連通穴15a,15b,15c(図4ないし図6参照)が形成されている。これらの連通穴15a,15b,15cのうち連通穴15bは、中心部の位置を他の連通穴15a,15cの中心部の位置よりもやや前部側にずらして形成されている。 【0015】 そして、チャンバー部11における連通穴15aに対応する部分には、下流分岐管12が設けられており、この連通穴15aを介してチャンバー部11の内部と下流分岐管12の内部に形成された流路12aとが連通している。また、連通穴15bは、直径が連通穴15a,15cの直径よりも大きく設定されている。そして、チャンバー部11の外周面における連通穴15bの外周側部分には、上部分岐管13を取り付けるための略リング状の連結用開口縁部16が設けられている。 【0016】 また、連通穴15bの内周面の左右両側には連通穴15bを前後に仕切るガイド部17が掛け渡された状態で形成されている。このガイド部17の上面は、前部側が高く後部側が徐々に円弧を描くように低くなった曲面に形成されている。また、チャンバー部11における連通穴15cに対応する部分には、上流分岐管14が設けられており、この連通穴15cを介してチャンバー部11の内部と上流分岐管14の内部に形成された流路14aとが連通している。 【0017】 下流分岐管12は、チャンバー部11と一体的に形成されており、チャンバー部11側の基端部12bと、基端部12bよりも細く形成された先端側の雄ルアー部12cとで構成されている。また、雄ルアー部12cは基端部12b側部分よりも先端側部分の方が細くなった先細り状に形成されている。そして、下流分岐管12の外周面における基端部12bと雄ルアー部12cとの境界部には、係合用の突部12dが円周に沿って形成されている。 【0018】 上部分岐管13は、下部側の直径が大きく上方にいくほど徐々に直径が小さくなった長さの短い略円筒体で構成されており、肉厚に形成された下端周縁部13bを連結用開口縁部16の内周面に係合させてチャンバー部11に固定されている。また、上部分岐管13の上端開口部における後部には切欠き部13cが形成され、上部分岐管13の内面は薬液等の液体を通すための流路13aに形成されている。そして、上部分岐管13の外周側には、上部分岐管13とでシール部材20を固定するための蓋部材25が取り付けられている。 【0019】 蓋部材25は、上部26が上部分岐管13の上端開口部の外周に係合できる大きさに設定された長さの短い略円筒状に形成され、下部27が連結用開口縁部16の外周面に係合できる大きさに設定された長さの短い略円筒状に形成されている。そして、上部26と下部27との間の部分は下部側の直径が大きく上方にいくほど徐々に直径が小さくなっている。このため、蓋部材25は、長さの短い略キャップ状に形成されており、その平面視は図1のように前後方向に長い楕円形になっている。 【0020】 この蓋部材25は、上部26を上部分岐管13の上端開口部の外周面に係合させ、下部27の内周面を連結用開口縁部16の外周面に係合させることにより、コネクター本体10に着脱可能に取り付けられている。また、蓋部材25の上部26の上端部から内部側に向ってリング状の天井部26aが延びている。このため、天井部26aの中央には穴部が形成されている。そして、この蓋部材25を上部分岐管13に取り付けることによって、シール部材20が固定されている。 【0021】 シール部材20は、天然ゴム、合成ゴムまたはエラストマーなどの弾性部材からなっており、肉厚円板状のシール部材本体21と、シール部材本体21の後部上端に連結された帯状の固定片22とで構成されている。そして、図4に示したように、シール部材20におけるシール部材本体21と固定片22との連結部を切欠き部13c内に位置させた状態でシール部材本体21を上部分岐管13の上端開口内に押し込むことにより、上部分岐管13にシール部材20を取り付ける。そして、その状態の上部分岐管13に蓋部材25を取り付けることにより、上部分岐管13と蓋部材25とでシール部材20を固定している。 【0022】 すなわち、上部分岐管13の上部と蓋部材25の上部26とで、切欠き部13cから突出する固定片22を挟むことにより、固定片22が蓋部材25の上部26と上部分岐管13の上部との間から抜け出ることを防止している。これによって、固定片22は強固に固定され、シール部材本体21は下方に押圧されることにより上部分岐管13の上端開口部から下方に向って移動できる状態になる。また、シール部材本体21が下方に移動する際には、固定片22およびシール部材本体21と固定片22との連結部近傍部分は伸長する。 【0023】 また、シール部材本体21が上部分岐管13の上部に位置しているときには、流路13aは閉塞された状態になる。また、上部分岐管13の流路13aを使用する時には、蓋部材25の上面中央の穴部に、例えば、図5に示したように、シリンジ(図示せず)の雄ルアー部28を差し込むことにより雄ルアー部28内に流路13aと連通する流路28aを形成することができる。この場合、シール部材本体21は雄ルアー部28によって下方に押圧され、上部分岐管13の上端開口部から下部側の幅の広い部分に移動していく。これによって、シリンジと上部分岐管13の内部とが連通する。また、その際、シール部材本体21の下端部は、ガイド部17の上面に沿って円弧を描くように移動していく。 【0024】 上流分岐管14は、チャンバー部11と一体的に形成されており、内部には、テーパ状の穴部からなる流路14aが形成されている。この流路14aは、連通穴15cに連通しており、連通穴15c側部分が、連通穴15cに近いほど直径が小さく、連通穴15cから離れるにしたがって直径が大きくなったテーパ状に形成されている。また、流路14aの上流側部分(図6の右側部分)は、上流分岐管14の開口部に近づくほど徐々に直径が大きくなったテーパ状に形成されている。そして、上流分岐管14の開口部の外周面には、連結用のねじ部14bが形成されている。 【0025】 弁体30は、略円柱状の弁本体31と、弁本体31の前端部に連結された操作部32とで構成されている。そして、弁本体31の後端面には、チャンバー部11の係合部11bと係合できるリング状の溝部31aが形成されている。弁本体31は、この溝部31aをチャンバー部11の係合部11bに係合させた状態で、チャンバー部11内に設置されており、操作部32を操作することによりチャンバー部11の軸周り方向に回転する。また、弁本体31の外周面には、二つの溝部33,34が形成されている。 【0026】 この溝部33,34は、それぞれ弁体30を回転操作することにより、下流分岐管12や上流分岐管14に連通できるように形成されており、下流分岐管12や上流分岐管14と連通することにより、上部分岐管13の流路13aを介して下流分岐管12と上流分岐管14とを連通させたり、下流分岐管12と上流分岐管14との一方だけをチャンバー部11内に連通したりすることができる。したがって、弁体30の操作部32を操作することによって下流分岐管12と上流分岐管14とを連通させたときには、上流分岐管14からチャンバー部11および上部分岐管13を介して下流分岐管12に薬液等を流すことができる。 【0027】 この場合、上流分岐管14から下流分岐管12に流れる薬液等は、チャンバー部11の上方の流路13a内を通過するようになり、チャンバー部11内や流路13a内に空気等が滞留することを防止できる。なお、操作部32は、3個の操作片32a,32b,32cを備えており、この操作片32a,32b,32cは、それぞれ下流分岐管12、上部分岐管13、上流分岐管14に対応するように、90度の角度を保って形成されている。 【0028】 また、前述したように、上部分岐管13には、シリンジを着脱可能に取り付けることができる。このシリンジは、薬液等を収容する薬液収容部と細径円筒状の雄ルアー部28とを備えており、雄ルアー部28を、蓋部材25の上面中央の穴部から上部分岐管13内に差し込むことにより薬液収容部の内部と上部分岐管13の流路13aとを連通させることができる。この場合、シール部材本体21は雄ルアー部28によって下方に押圧され、固定片22およびその近傍部分を伸長させながら上部分岐管13の上端開口部から下部側の幅の広い部分に向って下降していく。 【0029】 そして、シール部材本体21の上端前部が、上部分岐管13の上端開口部を構成する円筒部分から下方に抜け出ると、シール部材本体21は、下端後部よりも下端前部が下方に位置するように傾いて、下端前部がガイド部17の前部側部分(高くなった部分)に当接する。さらに、雄ルアー部28を上部分岐管13内に押し込むと、シール部材本体21の下端前部は、ガイド部17の上面に沿って、前部側から後部側に移動していく。その際、シール部材本体21の下端前部は、円弧を描くように移動していく。 【0030】 そして、雄ルアー部28が上部分岐管13の開口部内に挿入されて、シール部材本体21の下端前部が、図5に示したようにガイド部17の中央部分に位置したときには、シリンジの薬液収容部内と上部分岐管13の流路13aとが適正な状態で連通する。このため、上流分岐管14と下流分岐管12とを連通させて上流分岐管14側から下流分岐管12側に向けて薬液等を流しながら、その薬液等にシリンジから他の薬液等を混合させることができる。また、チャンバー部11内と上流分岐管14との間を遮断した状態で、シリンジから下流分岐管12に他の薬液等を流すこともできる。 【0031】 この構成において、2種類の薬液を患者(図示せず)の体内に供給する場合には、まず下流分岐管12に、患者に穿刺して留置するための留置針が接続された輸液チューブ(図示せず)の後端部を接続する。ついで、上流分岐管14に、患者に供給する一方の薬液を収容する容器等から延びる輸液チューブの先端部に設けられた雄ルアー部を接続する。つぎに、シリンジの薬液収容部内に他方の薬液を吸引した状態で、雄ルアー部28を蓋部材25の上面中央の穴部から上部分岐管13内に差し込む。 【0032】 そして、薬液をチャンバー部11を含む輸液ライン内に通して、輸液ライン内の空気をすべて外部に放出したのちに、留置針を患者の体に穿刺して留置した状態で容器等の薬液を患者に向けて送り出すことにより患者への薬液の供給を行う。また、シリンジ内の薬液も、適宜、上部分岐管13の流路13aを介してチャンバー部11内に注入する。この場合、チャンバー部11内の空間部はすべて薬液の流路になるため空気が溜まることがなくなり、これによって、患者に供給される薬液に空気が混入することが防止される。 【0033】 そして、シリンジからの薬液の供給が終わり、雄ルアー部28を上部分岐管13から引き抜くときには、シール部材本体21は雄ルアー部28による押圧から解放されるとともに、固定片22の復元力によって図4の状態に戻る。また、このコネクターAによると、上部分岐管13内をシール部材20で閉塞したため、上部分岐管13を液密的に閉塞できるとともに、チャンバー部11内に空気が入って菌が繁殖することを防止することもできる。 【0034】 このように、本実施形態に係るコネクターAでは、シール部材20を、上部分岐管13の開口部の後部と蓋部材25との間に固定された固定片22と、固定片22に連結されて上部分岐管13の開口部を開閉するシール部材本体21とで構成している。そして、シール部材本体21が上部分岐管13の開口部内に位置しているときには、上部分岐管13を密閉することができ、雄ルアー部28を上部分岐管13の開口部側から内部に向って挿入して、シール部材本体21を上部分岐管13の内部側に押し込むことにより、チャンバー部11内とシリンジとを連通させることができる。 【0035】 また、このシール部材20によると、シール部材本体21にスリット等からなる挿通部が形成されてないため、上部分岐管13を閉塞する際には、液密性の高い状態で上部分岐管13を閉塞することができる。また、シール部材本体21には、空気が溜まるような空間部はできないため、空気が溜まることによる菌の発生は起こり難くなる。さらに、雄ルアー部28でシール部材本体21を上部分岐管13の内部側に押し込むときに、シール部材本体21がガイド部17にガイドされた状態で上部分岐管13の内部に入っていくため、チャンバー部11内とシリンジ内とが連通したときのシール部材本体21の位置が一定になり、チャンバー部11内とシリンジ内とは適正な連通状態になる。 【0036】 また、本発明に係るコネクターは、前述した各実施形態に限定するものでなく、適宜変更実施が可能である。例えば、前述した各実施形態では、コネクターとして弁体30を備えた活栓タイプのものを用いているが、本発明に係るコネクターとしては、弁体を備えず、上流分岐管から常時連通した下流分岐管に薬液等を流せるとともに、上部分岐管から他の薬液等をチャンバー部に流すことのできるものを用いてもよい。また、上流分岐管を備えてなく、分岐管を上部分岐管と下流分岐管だけで構成したコネクターを用いることもできる。 【図面の簡単な説明】 【0037】 【図1】本発明の一実施形態に係るコネクターを示した平面図である。 【図2】コネクターの正面図である。 【図3】コネクターの側面図である。 【図4】コネクターの断面図である。 【図5】図4のコネクターのシール部材に雄ルアー部を挿し込んだ状態を示した断面図である。 【図6】コネクターの本体と弁体との関係を示した断面図である。 【符号の説明】 【0038】 10…コネクター本体、11…チャンバー部、12…下流分岐管、13…上部分岐管、13c…切欠き部、14…上流分岐管、17…ガイド部、20…シール部材、21…シール部材本体、22…固定片、25…蓋部材、28…雄ルアー部、30…弁体、A…コネクター。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000228888 【氏名又は名称】日本シャーウッド株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月27日(2006.7.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】110000213 【氏名又は名称】特許業務法人プロスペック特許事務所
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| 【公開番号】 |
特開2008−29496(P2008−29496A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月14日(2008.2.14) |
| 【出願番号】 |
特願2006−204773(P2006−204773) |
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