| 【発明の名称】 |
透析治療用システム及びその消毒方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 宏章
【氏名】橋ケ谷 英広
【氏名】岡部 晴年
【氏名】會田 伸彦
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| 【要約】 |
【課題】透析治療時の安全性を向上させることができるとともに、消毒動作の自動化を容易とすることができる透析治療用システム及びその消毒方法を提供する。
【構成】清浄水を生成し得る清浄水生成装置1と、該清浄水生成装置1にて生成された清浄水が供給され、当該清浄水を用いて所定濃度の透析液の調製又は透析用原液の作製を行い得る被供給装置2と、清浄水生成装置1で生成された清浄水を被供給装置2に供給する水供給路L5とを具備した透析治療用システムにおいて、清浄水生成装置1は、熱水消毒液を生成する熱水消毒液生成手段を具備し、当該熱水消毒液生成手段にて生成された熱水消毒液を水供給路L5を介して被供給装置2に供給するものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 清浄水を生成し得る清浄水生成装置と、 該清浄水生成装置にて生成された清浄水が供給され、当該清浄水を用いて所定濃度の透析液の調製又は透析用原液の作製を行い得る被供給装置と、 前記清浄水生成装置で生成された清浄水を前記被供給装置に供給する水供給路と、 を具備した透析治療用システムにおいて、 前記清浄水生成装置は、熱水消毒液を生成する熱水消毒液生成手段を具備し、当該熱水消毒液生成手段にて生成された熱水消毒液を水供給路を介して前記被供給装置に供給することを特徴とする透析治療用システム。 【請求項2】 前記清浄水生成装置は、生成した清浄水を循環させる第1循環流路と、該第1循環流路を流れる清浄水を加熱して熱水消毒液を生成し得る加熱手段とを具備したことを特徴とする請求項1記載の透析治療用システム。 【請求項3】 前記第1循環流路に対してクエン酸を供給するクエン酸供給手段を具備し、熱水消毒液としてクエン酸熱水を生成することを特徴とする請求項2に記載の透析治療用システム。 【請求項4】 前記清浄水生成装置及び被供給装置の各運転状態を検出するとともに、前記熱水消毒液による消毒時、当該清浄水生成装置の運転と被供給装置の運転とを連携させるための情報を送受信可能な制御手段を具備したことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1つに記載の透析治療用システム。 【請求項5】 前記被供給装置は、前記清浄水生成装置から供給された清浄水を用いて所定濃度の透析液を調製し得るとともに、その透析液を、患者に透析治療を施すための血液浄化器に応じて複数設置されて透析液を各血液浄化器に供給するための透析用監視装置に供給するための透析液供給装置から成り、前記清浄水生成装置で生成された熱水消毒液が前記透析液供給装置、透析用監視装置に順次送液されることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1つに記載の透析治療用システム。 【請求項6】 前記透析液供給装置と透析用監視装置との間には、熱水消毒液を循環させる第2循環流路と、該第2循環流路を循環する熱水消毒液を加温して所定温度に保持する保温手段とが形成されたことを特徴とする請求項5記載の透析治療用システム。 【請求項7】 清浄水を生成し得る清浄水生成装置と、 該清浄水生成装置にて生成された清浄水が供給され、当該清浄水を用いて所定濃度の透析液の調製又は透析用原液の作製を行い得る被供給装置と、 前記清浄水生成装置で生成された清浄水を前記被供給装置に供給する水供給路と、 を具備した透析治療用システムの消毒方法において、 前記清浄水生成装置で熱水消毒液を生成し、その熱水消毒液を水供給路を介して前記被供給装置に送り、当該被供給装置を消毒することを特徴とする透析治療用システムの消毒方法。 【請求項8】 前記清浄水生成装置にて生成した清浄水を循環させつつ加熱して熱水消毒液を生成することを特徴とする請求項7記載の透析治療用システムの消毒方法。 【請求項9】 循環する清浄水にクエン酸を供給して熱水消毒液としてのクエン酸熱水を生成することを特徴とする請求項8記載の透析治療用システムの消毒方法。 【請求項10】 前記清浄水生成装置及び被供給装置の各運転状態を検出するとともに、前記熱水消毒液による消毒時、当該清浄水生成装置の運転と被供給装置の運転とを連携させるための情報を送受信することを特徴とする請求項7〜請求項9の何れか1つに記載の透析治療用システムの消毒方法。 【請求項11】 前記被供給装置は、前記清浄水生成装置から供給された清浄水を用いて所定濃度の透析液を調製し得るとともに、その透析液を、患者に透析治療を施すための血液浄化器に応じて複数設置されて透析液を各血液浄化器に供給するための透析用監視装置に供給するための透析液供給装置から成り、前記清浄水生成装置で生成された熱水消毒液を前記透析液供給装置、透析用監視装置に順次送液することを特徴とする請求項7〜請求項10の何れか1つに記載の透析治療用システムの消毒方法。 【請求項12】 前記透析液供給装置と透析用監視装置との間の循環流路にて熱水消毒液を循環させるとともに、その循環する熱水消毒液を加温して所定温度に保持することを特徴とする請求項11記載の透析治療用システムの消毒方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、清浄水生成装置にて清浄水を生成し、その清浄水を用いて所定濃度の透析液を調製又は透析用原液を作製し得る被供給装置を具備した透析治療用システム及びその消毒方法に関するものである。 【背景技術】 【0002】 一般に、透析治療用システムは、病院等医療現場における機械室に透析液供給装置を設置しておき、これとは別の場所である透析室(治療室)に透析用監視装置を設置するとともに、これら透析液供給装置と透析用監視装置とを配管で連結させて構成されている。透析液供給装置は、清浄水が供給されて所定濃度の透析液を調製するものである一方、透析用監視装置は、患者に透析治療を施すための血液浄化器(ダイアライザ)の数に対応して複数設置され、透析液供給装置で調製された透析液を配管を介して導入し、血液浄化器に供給する。 【0003】 即ち、機械室に設置された一つの透析液供給装置から透析室に設置された複数の透析用監視装置に分配して透析液を送液し、それぞれにおいてダイアライザに透析液を供給するよう構成されているのである。このように中央で調製された透析液を各透析用監視装置に分配するシステムは、通常、「透析治療用セントラルシステム」と称される。因みに、血液浄化器毎(即ち透析治療患者の各々)に透析液の調製及び供給を行い得るものを個人用透析装置ということから、これら(清浄水を用いて粉末状透析用薬剤を溶解して所定濃度の透析用原液を作製する溶解装置も含む)を総称して透析治療用システムと呼ぶこととする。 【0004】 ところで、透析治療用システムにおける清浄水及び透析液が流通する流路に対しては、衛生維持の観点から、洗浄及び消毒を行う必要があり、消毒液として例えば次亜塩素酸ナトリウムなど塩素系消毒洗浄剤が用いられている。そして、洗浄水による洗浄が行われた後、消毒を行うには、従来、透析液供給装置に消毒液を供給し、当該透析液供給装置から配管を経て透析用監視装置まで流動させていた(例えば、特許文献1参照)。 【0005】 即ち、透析液供給装置、透析用監視装置及びそれらを連結する配管における清浄水や透析液の流通経路に沿って消毒液を流通させることにより、その流通過程で透析液等の流通経路(具体的には流路を構成する内壁)を消毒し、これにより、清浄水や透析液の流路経路全般に亘って消毒していたのである。 【特許文献1】特開2003−260131号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 しかしながら、上記従来の透析治療用システムにおいては、以下の如き問題があった。即ち、消毒液として例えば次亜塩素酸ナトリウムなど塩素系消毒洗浄剤を用いた場合、当該消毒液が流路に残留していると、その後、透析治療を行うときに透析液や透析用原液に混入してしまう可能性があり、安全上好ましくなかった。かかる塩素系消毒洗浄剤に代えて、熱水消毒液(熱水など)を用いて消毒を行うことも考えられるが、その場合、予め加熱した熱水消毒液を別途生成しておく必要があるため、透析治療用システムにおける消毒動作の自動化が困難となってしまう。 【0007】 本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、透析治療時の安全性を向上させることができるとともに、消毒動作の自動化を容易とすることができる透析治療用システム及びその消毒方法を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0008】 請求項1記載の発明は、清浄水を生成し得る清浄水生成装置と、該清浄水生成装置にて生成された清浄水が供給され、当該清浄水を用いて所定濃度の透析液の調製又は透析用原液の作製を行い得る被供給装置と、前記清浄水生成装置で生成された清浄水を前記被供給装置に供給する水供給路とを具備した透析治療用システムにおいて、前記清浄水生成装置は、熱水消毒液を生成する熱水消毒液生成手段を具備し、当該熱水消毒液生成手段にて生成された熱水消毒液を水供給路を介して前記被供給装置に供給することを特徴とする。 【0009】 請求項2記載の発明は、請求項1記載の透析治療用システムにおいて、前記清浄水生成装置は、生成した清浄水を循環させる第1循環流路と、該第1循環流路を流れる清浄水を加熱して熱水消毒液を生成し得る加熱手段とを具備したことを特徴とする。 【0010】 請求項3記載の発明は、請求項2に記載の透析治療用システムにおいて、前記第1循環流路に対してクエン酸を供給するクエン酸供給手段を具備し、熱水消毒液としてクエン酸熱水を生成することを特徴とする。 【0011】 請求項4記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1つに記載の透析治療用システムにおいて、前記清浄水生成装置及び被供給装置の各運転状態を検出するとともに、前記熱水消毒液による消毒時、当該清浄水生成装置の運転と被供給装置の運転とを連携させるための情報を送受信可能な制御手段を具備したことを特徴とする。 【0012】 請求項5記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1つに記載の透析治療用システムにおいて、前記被供給装置は、前記清浄水生成装置から供給された清浄水を用いて所定濃度の透析液を調製し得るとともに、その透析液を、患者に透析治療を施すための血液浄化器に応じて複数設置されて透析液を各血液浄化器に供給するための透析用監視装置に供給するための透析液供給装置から成り、前記清浄水生成装置で生成された熱水消毒液が前記透析液供給装置、透析用監視装置に順次送液されることを特徴とする。 【0013】 請求項6記載の発明は、請求項5記載の透析治療用システムにおいて、前記透析液供給装置と透析用監視装置との間には、熱水消毒液を循環させる第2循環流路と、該第2循環流路を循環する熱水消毒液を加温して所定温度に保持する保温手段とが形成されたことを特徴とする。 【0014】 請求項7記載の発明は、清浄水を生成し得る清浄水生成装置と、該清浄水生成装置にて生成された清浄水が供給され、当該清浄水を用いて所定濃度の透析液の調製又は透析用原液の作製を行い得る被供給装置と、前記清浄水生成装置で生成された清浄水を前記被供給装置に供給する水供給路とを具備した透析治療用システムの消毒方法において、前記清浄水生成装置で熱水消毒液を生成し、その熱水消毒液を水供給路を介して前記被供給装置に送り、当該被供給装置を消毒することを特徴とする。 【0015】 請求項8記載の発明は、請求項7記載の透析治療用システムの消毒方法において、前記清浄水生成装置にて生成した清浄水を循環させつつ加熱して熱水消毒液を生成することを特徴とする。 【0016】 請求項9記載の発明は、請求項8記載の透析治療用システムの消毒方法において、循環する清浄水にクエン酸を供給して熱水消毒液としてのクエン酸熱水を生成することを特徴とする。 【0017】 請求項10記載の発明は、請求項7〜請求項9の何れか1つに記載の透析治療用システムの消毒方法において、前記清浄水生成装置及び被供給装置の各運転状態を検出するとともに、前記熱水消毒液による消毒時、当該清浄水生成装置の運転と被供給装置の運転とを連携させるための情報を送受信することを特徴とする。 【0018】 請求項11記載の発明は、請求項7〜請求項10の何れか1つに記載の透析治療用システムの消毒方法において、前記被供給装置は、前記清浄水生成装置から供給された清浄水を用いて所定濃度の透析液を調製し得るとともに、その透析液を、患者に透析治療を施すための血液浄化器に応じて複数設置されて透析液を各血液浄化器に供給するための透析用監視装置に供給するための透析液供給装置から成り、前記清浄水生成装置で生成された熱水消毒液を前記透析液供給装置、透析用監視装置に順次送液することを特徴とする。 【0019】 請求項12記載の発明は、請求項11記載の透析治療用システムの消毒方法において、前記透析液供給装置と透析用監視装置との間の循環流路にて熱水消毒液を循環させるとともに、その循環する熱水消毒液を加温して所定温度に保持することを特徴とする。 【発明の効果】 【0020】 請求項1及び請求項7の発明によれば、熱水消毒液にて消毒するため、透析治療時の安全性を向上させることができるとともに、清浄水生成装置で熱水消毒液を生成し、その熱水消毒液を水供給路を介して被供給装置に送り、当該被供給装置を消毒するので、消毒動作の自動化を容易とすることができる。 【0021】 請求項2及び請求項8の発明によれば、清浄水生成装置にて生成した清浄水を循環させつつ加熱して熱水消毒液を生成するので、効率よく熱水消毒液を生成することができる。 【0022】 請求項3及び請求項9の発明によれば、循環する清浄水にクエン酸を供給して熱水消毒液としてのクエン酸熱水を生成するので、単一種類の消毒液にて流路の消毒に加え炭酸カルシウム除去を行うことができるとともに、次亜塩素酸ナトリウム等人体に影響のある物質の残留の虞がなく、透析治療時の安全性をより向上させることができる。 【0023】 請求項4及び請求項10の発明によれば、清浄水生成装置及び被供給装置の各運転状態を検出するとともに、熱水消毒液による消毒時、当該清浄水生成装置の運転と被供給装置の運転とを連携させるための情報を送受信するので、効率のよい消毒動作を行わせることができる。 【0024】 請求項5及び請求項11の発明によれば、被供給装置は、清浄水生成装置から供給された清浄水を用いて所定濃度の透析液を調製し得るとともに、その透析液を、患者に透析治療を施すための血液浄化器に応じて複数設置されて透析液を各血液浄化器に供給するための透析用監視装置に供給するための透析液供給装置から成り、清浄水生成装置で生成された熱水消毒液を透析液供給装置、透析用監視装置に順次送液するので、熱水消毒液の使用量を更に抑制しつつ、より効率的に消毒動作を行わせることができる。 【0025】 請求項6及び請求項12の発明によれば、透析液供給装置と透析用監視装置との間の循環流路にて熱水消毒液を循環させるとともに、その循環する熱水消毒液を加温して所定温度に保持するので、透析用監視装置に送液される熱水消毒液の温度が低下して消毒作用が劣化してしまうのを回避することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0026】 以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。 第1の実施形態に係る透析治療用システムは、透析用原液(A原液及びB原液)を作製又は透析液(A液及びB液)を調製し得るものであり、図1に示すように、清浄水生成装置1と、透析液供給装置6(多人数用透析液供給装置)、溶解装置7及び個人用透析装置8から成る被供給装置2と、制御手段9とから主に構成されている。 【0027】 清浄水生成装置1は、濾過膜等を内在したモジュール3(浄化濾過器)と、所定容量の貯槽4と、該貯槽4内に配設されたヒータ5(加熱手段)とを具備し、モジュール3内に対して供給路L1から導入した原水を通過させて濾過することにより、清浄水(RO水)を生成し得るよう構成されている。得られた清浄水は、流路L2を介して貯槽4に至り、当該貯槽4にて所定量収容されるようになっている。 【0028】 貯槽4からは、流路L3、L4から成る第1循環流路が延設されており、流路L3の上流側にはポンプP1が接続されている。これにより、貯槽4に収容された清浄水は、ヒータ5にて加熱されつつ第1循環流路を循環し得ることとなり、例えば80℃以上の熱水(熱水消毒液)を生成することができる。即ち、本実施形態においては、熱水を熱水消毒液として用いることとなる。尚、第1循環流路及びヒータ5は、本発明の熱水消毒液生成手段を構成している。 【0029】 第1循環流路を構成する流路L3からは、清浄水生成装置1で生成された清浄水を各被供給装置2(透析液供給装置6、溶解装置7及び個人用透析装置8)にそれぞれ供給するための水供給路L5が接続されている。然るに、透析治療時には、清浄水が第1循環流路を循環しつつ水供給路L5から各被供給装置2に供給されるとともに、消毒時には、第1循環流路を循環しつつヒータ5にて加熱された熱水消毒液が水供給路L5から各被供給装置2に供給されることとなる。尚、清浄水生成装置1で生成された清浄水は、被供給装置2にて透析液を調製又は透析用原液を作製する際に用いられたり或いは各被供給装置2の流路を洗浄する洗浄水としても用いられる。 【0030】 溶解装置7は、水供給路L5と連通した清浄水の流路L9、水供給路L5及び流路L9を開閉する電磁バルブV及び透析用原液の流路L10を具備し、供給された清浄水に粉末状透析用薬剤を溶解させて所定濃度の透析用原液を作製するものである。この溶解装置7にて作製された透析用原液は、透析液供給装置6に供給され、そこで更に清浄水により希釈されて所定濃度の透析液とされる。尚、図中L5aは、溶解装置7近傍で水供給路L5から枝分かれした廃液ラインを示しており、当該廃液ラインL5aの途中に電磁バルブVが接続されている。 【0031】 個人用透析装置8は、水供給路L5と連通した流路L11、該流路L11を開閉する電磁バルブV及びダイアライザK(血液浄化器)から排出された老廃物等を含んだ透析液を排出する排出路L12を具備し、供給された清浄水に所定濃度の透析用原液を混合して透析液を調製した後、その透析液をダイアライザKに供給し得るよう構成されている。ダイアライザKは、図示しない血液回路に接続されており、当該血液回路を流れる患者の血液に対して透析治療し得るものである。 【0032】 透析液供給装置2は、清浄水生成装置1から供給された清浄水を用いて所定濃度の透析液を調製し得るものであり、水供給路L5から供給される清浄水をその量を計測しつつ導入する水計量シリンダ6aと、比較的大きな容量の貯槽6bとを有して構成されている。水計量シリンダ6aと貯槽6bとの間の流路には、図示しない2つのミキシングチャンバが直列に接続されており、それぞれから透析用原液(B原液及びA原液)が導入されて清浄水と混合し、所定濃度の透析液を調製し得るよう構成されている。 【0033】 また、貯槽6bからは、流路L6が延設されており、図2に示すように、当該流路L6が流路L8を介して複数の透析用監視装置10と接続されている。一方、この流路L6は、流路L7と共に第2循環流路を構成しており、透析液供給装置6から送液された熱水消毒液が当該第2循環流路にて循環され得るよう構成されている。尚、図中符号Gは、逆止弁を示している。 【0034】 更に、第2循環流路を構成する流路L7には、ポンプP3、及び保温手段としてのヒータ11が接続されており、ヒータ11と逆止弁Gとの間から延設する廃液路L7aには電磁バルブVが接続されている。尚、透析治療時においても、ポンプP3が運転するため、透析液供給装置6から送液された透析液は、循環しながら流路L6から各透析用監視10に至ることとなる。 【0035】 しかして、第2循環流路が、透析治療時に透析液が流通する流路(具体的には、流路L6)を含んでいるため、消毒時、熱水消毒液の循環過程でその流路を除菌して消毒することができる。また、熱水消毒液は、第2循環流路を循環して除菌しつつ、ヒータ11にて加温されており、所定温度(約80℃以上)に保持されるよう構成されている。これにより、時間経過に伴って熱水消毒液としての熱水が低温となり、消毒作用(除菌効果)が劣化してしまうのを回避することができる。 【0036】 透析用監視装置10は、患者に透析治療を施すためのダイアライザK(血液浄化器)に応じて複数(本実施形態においては5つ)設置され、透析液供給手段2で調製された透析液を各ダイアライザKに供給するためのものであり、流路L8を介して送液された透析液をダイアライザKに供給するとともに、当該ダイアライザKの浄化作用により老廃物等を含んだ透析液が外部に排出されるよう構成されている。 【0037】 制御手段9は、清浄水生成装置1及び各被供給装置2と電気的に接続されて、これら装置の運転状態を検出するとともに、熱水消毒液による消毒時、当該清浄水生成装置1の運転と各被供給装置2の運転とを連携させるための情報(制御信号等)を送受信可能とされたものである。これにより、透析治療から清浄水による洗浄工程、及び熱水消毒液による消毒工程に移行するタイミングを制御することができ、システムの自動化を図ることができる。 【0038】 次に、上記透析治療用システムの消毒方法について説明する。 複数の透析用監視装置10の全ての透析治療、透析液供給装置6による透析液調製動作、溶解装置7による溶解動作、及び個人用透析装置8による透析治療が終了すると、その終了信号が制御手段9に伝達され、消毒動作への移行が可能であることが認識されるとともに、制御手段9から清浄水生成装置1に対して制御信号が送信され、熱水消毒液の生成を指示する。 【0039】 清浄水生成装置1が制御信号を受信すると、ポンプP1を駆動させて貯槽4内の清浄水を第1循環流路にて循環させるとともに、ヒータ5を作動させて循環する清浄水を加熱して熱水とすることにより、熱水消毒液を生成する。このとき、透析液供給装置6、溶解装置7及び個人用透析装置8が停止した状態となっているため、循環する清浄水や熱水消毒液はそれら装置側には流れない。 【0040】 第1循環流路を循環する熱水消毒液が、所定温度(例えば80℃)以上となったことを図示しないセンサが検知すると、その信号が制御手段9に送信される。各被供給装置2は、信号を受信すると消毒動作を開始し(又は電磁バルブVが開けられ)、水供給路L5を介して各被供給装置2に熱水消毒液が供給されることとなる。 【0041】 透析液供給装置6においては、水計量シリンダ6aが駆動して貯槽6bに熱水消毒液を収容させた後、その熱水消毒液を当該貯槽6b上部に形成オーバーフローライン(不図示)等で流動させて消毒するとともに、流路L6から排出する。これにより、透析液供給装置6内における清浄水及び透析液が流通する流路を熱水消毒液の熱により除菌して消毒することができる。個人用透析装置8においても同様、バルブVを開けることにより、熱水消毒液が流路L11や排出路L12等の清浄水や透析液が流通する流路を流れるので、その流路を熱水消毒液の熱により除菌して消毒することができる。 【0042】 然るに、内部に耐熱性に乏しい流路を有する装置(本実施形態においては溶解装置7)においては、流路L9の電磁バルブVを閉じるとともに廃液路L5aの電磁バルブVを開け、当該廃液路L5aから熱水消毒液を外部に排出して溶解装置7内部に導入しないよう構成されている。このように、廃液路L5aから熱水消毒液を排出しても、当該廃液路L5aの合流点までの水供給路L5を消毒することができる。尚、溶解装置7内部において耐熱性に乏しい流路等がない場合は、当該溶解装置7内の流路(清浄水及び透析用原液が流通する流路)に熱水消毒液を流し、消毒するよう構成するのが好ましい。 【0043】 一方、透析液供給装置6と透析用監視装置10とを連通する流路L6の消毒においては、透析用監視装置10を停止させておき流路L8からの流入を遮断するとともに、流路L7における電磁バルブVを開けた状態としてポンプP3を駆動させる。これにより、貯槽6b内の熱水消毒液が流路L6に至り、流路L7を流れた後、廃液路L7aから外部に排出される。貯槽6b内の熱水消毒液が流路L6及び流路L7内に至り、それら流路が洗浄水から熱水消毒液に置き換わった時点で電磁バルブVを閉じ、第2循環流路を形成する。 【0044】 そして、ポンプP3を駆動させつつヒータ11を作動させて、第2循環流路にて熱水消毒液を循環させる。かかる熱水消毒液の循環過程で、透析治療時に透析液が流通する流路(流路L6)を消毒するとともに、ヒータ11にて熱水消毒液が加温され、所定温度(約80℃以上)に保持される。以上の如き流路L6の消毒が終了すると、透析用監視装置10を駆動させ、流路L8から当該透析用監視装置10内に熱水消毒液を流入させる。これにより透析用監視装置10内における透析液が流通する流路の消毒を行うことができる。 【0045】 上記実施形態によれば、熱水消毒液にて消毒するため、たとえ流路に当該熱水消毒液が残留したとしても人体に影響がなく、透析治療時の安全性を向上させることができるとともに、清浄水生成装置1で熱水消毒液を生成し、その熱水消毒液を水供給路L5を介して被供給装置2に送り、当該被供給装置2を消毒するので、消毒動作の自動化を容易とすることができる。 【0046】 また、清浄水生成装置1にて生成した清浄水を第1循環流路にて循環させつつヒータ5にて加熱して熱水消毒液を生成するので、効率よく熱水消毒液を生成することができる。更に、制御手段9により清浄水生成装置1及び被供給装置2の各運転状態を検出するとともに、熱水消毒液による消毒時、当該清浄水生成装置1の運転と被供給装置2の運転とを連携させるための情報を送受信するので、効率のよい消毒動作を行わせることができる。 【0047】 特に本実施形態によれば、清浄水生成装置1で生成された熱水消毒液を透析液供給装置6、透析用監視装置10に順次送液するので、熱水消毒液の使用量を更に抑制しつつ、より効率的に消毒動作を行わせることができる。然るに、透析液供給装置6と透析用監視装置10との間の第2循環流路にて熱水消毒液を循環させるとともに、その循環する熱水消毒液をヒータ11にて加温して所定温度(約80℃以上)に保持するので、透析用監視装置10に送液される熱水消毒液の温度が低下して消毒作用が劣化してしまうのを回避することができる。 【0048】 次に、本発明の第2の実施形態に係る透析治療用セントラルシステムについて説明する。 本透析治療用システムは、第1の実施形態と同様、透析用原液(A原液及びB原液)を作製又は透析液(A液及びB液)を調製し得るものであり、図3に示すように、クエン酸供給手段を具備した清浄水生成装置1と、透析液供給装置6(多人数用透析液供給装置)、溶解装置7及び個人用透析装置8から成る被供給装置2と、制御手段9とから主に構成されている。尚、第1の実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。 【0049】 清浄水生成装置1における第1循環流路は、クエン酸供給手段としての導入路L13と、該導入路L13の途中に接続されたポンプP2とを具備しており、ポンプP2を駆動させることにより当該第1循環流路(流路L4)にクエン酸を供給し得るよう構成されている。これにより、モジュール3にて生成されて貯槽4に収容された清浄水が第2循環流路を循環する過程で、クエン酸が混合されるようになっている。 【0050】 即ち、制御手段9により清浄水生成装置1に対して熱水消毒液の生成が指示されると、ポンプP1が駆動して貯槽4内の清浄水が第1循環流路を循環し、その過程でクエン酸が混合されるとともに、ヒータ5にて所定温度(約80℃以上)まで加熱されて熱水消毒液としてのクエン酸熱水が生成されるのである。かかるクエン酸熱水は、第1の実施形態の如く各被供給装置2に供給され、それら装置内の流路(清浄水や透析液或いは透析用原液等が通過する流路)を通過しつつ除菌して消毒することとなる。 【0051】 このように、循環する清浄水にクエン酸を供給して熱水消毒液としてのクエン酸熱水を生成するので、単一種類の消毒液にて流路の消毒に加え炭酸カルシウム除去を行うことができるとともに、次亜塩素酸ナトリウム等人体に影響のある物質の残留の虞がなく、透析治療時の安全性をより向上させることができる。また、クエン酸熱水の熱による消毒(第1実施形態の如く熱水による消毒も同様)のため、流路内を流れる液体の温度管理を行うことで消毒液が流れているか否かの検出を行うことができる。 【0052】 以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、例えば清浄水生成装置1にて生成された清浄水が供給される被供給装置2として、清浄水を用いて所定濃度の透析液の調製又は透析用原液の作製を行い得る他の装置としてもよい。また、各被供給装置(透析液供給装置6、透析用監視装置10、溶解装置7又は個人用透析装置8)内において熱水消毒液を循環させ消毒するよう構成してもよい。 【0053】 更に、本実施形態においては、制御手段9を介して信号の送受を行って各装置の運転を連携させているが、当該制御手段9を介さず直接制御信号等の送受を行い、それに基づいて各装置の運転を連携させるよう構成してもよい。特に、第2の実施形態においては、クエン酸供給手段(ポンプP2、導入路L13)が第1循環流路(具体的には流路L4の下流側)に接続されているが、他の部位(例えば、流路L2又はL3或いは貯槽4等)に接続してもよい。尚、第2循環流路を廃して流路L8に透析液を送液し得る流路6のみとしてもよい。 【0054】 また更に、熱水又はクエン酸熱水の如き熱水消毒液による消毒と、従来の如き次亜塩素酸ナトリウム等による消毒とを併用してもよく、例えば通常時は熱水消毒液による消毒を行い、定期的(数ヶ月毎等)に次亜塩素酸ナトリウム等による消毒を行うようにしてもよい。 【産業上の利用可能性】 【0055】 清浄水生成装置が熱水消毒液を生成する熱水消毒液生成手段を具備し、当該熱水消毒液生成手段にて生成された熱水消毒液を水供給路を介して被供給装置に供給する透析治療用システム及びその消毒方法であれば、透析液を調製及び透析用原液を作製し得るものであって消毒が必要な他の形態のものにも適用することができる。 【図面の簡単な説明】 【0056】 【図1】本発明の第1の実施形態に係る透析治療用システム全体を示す概要図 【図2】同透析治療用システムにおける透析液供給装置及び透析用監視装置を示す模式図 【図3】本発明の第2の実施形態に係る透析治療用システム全体を示す概要図 【符号の説明】 【0057】 1 清浄水生成装置 2 被供給装置 3 モジュール 4 貯槽 5 ヒータ(加熱手段) 6 透析液供給装置(多人数用透析液供給装置) 7 溶解装置 8 個人用透析装置 9 制御手段 10 透析用監視装置 11 ヒータ(保温手段) L3、L4 第1循環流路 L6、L7 第2循環流路 L13、P2 クエン酸供給手段 K ダイアライザ(血液浄化器)
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| 【出願人】 |
【識別番号】000226242 【氏名又は名称】日機装株式会社
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| 【出願日】 |
平成19年6月20日(2007.6.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095614 【弁理士】 【氏名又は名称】越川 隆夫
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| 【公開番号】 |
特開2008−23325(P2008−23325A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月7日(2008.2.7) |
| 【出願番号】 |
特願2007−162952(P2007−162952) |
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