トップ :: A 生活必需品 :: A61 医学または獣医学;衛生学




【発明の名称】 血液ポンプ装置
【発明者】 【氏名】本間 紗帆

【要約】 【課題】インペラのポンプ装置の内部構成に起因する磁気によるある程度の固定が期待できるタイプのものおよび全く期待できないタイプの血液ポンプであっても、使用時までのインペラのハウジング内での移動を防止し、インペラおよびハウジング内面への損傷発生を防止する。

【構成】血液ポンプ装置1は、血液流入ポート22と血液流出ポート23とを有するハウジング21と、磁性体25を備え、ハウジング21内面に対して非接触状態にて回転し、血液を送液するインペラ5と、インペラ5をハウジング外より吸引しかつ回転させるためのインペラ回転トルク発生部3と、インペラ5のハウジング内での非接触状態での回転を可能とする非接触式軸受機構4と、ハウジング21に着脱自在に取り付けられるとともに、インペラ5のハウジング内での移動を防止するインペラ固定部材6を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
血液流入ポートと血液流出ポートとを有するハウジングと、磁性体を備え、前記ハウジング内にて該ハウジング内面に対して非接触状態にて回転し、血液を送液するインペラと、前記インペラを前記ハウジング外より吸引しかつ回転させるためのインペラ回転トルク発生部と、前記インペラの前記ハウジング内での非接触状態での回転を可能とする非接触式軸受機構とを備える血液ポンプ装置であって、該血液ポンプ装置は、前記ハウジングに着脱自在に取り付けられるとともに、前記インペラの前記ハウジング内での移動を防止するインペラ固定部材を備えることを特徴とする血液ポンプ装置。
【請求項2】
前記血液ポンプ装置は、遠心式血液ポンプ装置であり、前記ハウジングは、前記血液流入ポートより延びる血液通路を有し、前記インペラは、前記血液通路の延長線上に位置する中央開口部を有し、前記インペラ固定部材は、着脱可能な前記血液流入ポートへの取付部と、該取付部より延び前記血液流入ポート内および前記血液通路内に侵入可能でありかつ前記インペラを把持固定もしくは前記インペラを前記ハウジングの内面に押圧固定するインペラ固定部とを備えるものである請求項1に記載の血液ポンプ装置。
【請求項3】
前記インペラ固定部は、前記インペラの前記中央開口部の周縁部を押圧可能なインペラ押圧部を備えている請求項2に記載の血液ポンプ装置。
【請求項4】
前記インペラ固定部は、前記インペラの前記中央開口部内に侵入可能かつ弾性変形することにより、前記インペラを把持する弾性先端部を有している請求項3に記載の血液ポンプ装置。
【請求項5】
前記弾性先端部は、弾性球状部、流体注入により拡張するバルーンもしくは側面に複数のスリットを有する筒状部である請求項4に記載の血液ポンプ装置。
【請求項6】
前記インペラは、円盤状下部シュラウドを備えるものであり、前記インペラ固定部は、前記インペラの前記中央開口部よりインペラ内に侵入しかつ前記円盤状下部シュラウドを押圧する線状もしくは細板状の複数の弾性部材を有している請求項2に記載の血液ポンプ装置。
【請求項7】
前記血液ポンプ装置は、遠心式血液ポンプ装置であり、前記ハウジングは、前記血液流出ポートより延びる血液通路を有し、前記インペラは、ベーンを挟むように形成された上部シュラウドおよび下部シュラウドを有し、前記インペラ固定部材は、着脱可能な前記血液流出ポートへの取付部と、該取付部より延び前記血液流出ポート内および前記血液通路内に侵入可能でありかつ前記インペラを把持固定もしくは前記インペラを前記ハウジングの内面に押圧固定するインペラ固定部とを備えるものである請求項1に記載の血液ポンプ装置。
【請求項8】
前記インペラ回転トルク発生部は、通電時に前記インペラの前記磁性体を該インペラの一方の面側より吸引し、かつ回転させるために円状に配置された複数のステータコイルを備えるステータコイル式モータであり、前記非接触式軸受機構は、前記インペラ回転トルク発生部側の前記ハウジング内面に形成された動圧溝によって構成されている請求項1ないし7のいずれかに記載の血液ポンプ装置。
【請求項9】
前記インペラ回転トルク発生部は、通電時に前記インペラの前記磁性体を該インペラの一方の面側より吸引し、かつ回転させるために円状に配置された複数のステータコイルを備えるステータコイル式モータであり、前記非接触式軸受機構は、前記インペラの上部シュラウドに設けられた磁性部材と、前記インペラの前記磁性部材を前記インペラ回転トルク発生部と反対方向に吸引する電磁石によって構成されている請求項1ないし7のいずれかに記載の血液ポンプ装置。
【請求項10】
前記インペラ回転トルク発生部は、前記インペラの前記磁性体を吸引するための磁石を備えるロータと、該ロータを回転させるモーターとを備えるものであり、前記非接触式軸受機構は、前記インペラ回転トルク発生部側の前記ハウジング内面に形成された動圧溝により構成されるとともに、前記インペラは、磁性部材を備える上部シュラウドを有し、さらに、前記血液ポンプ装置は、前記インペラの前記磁性部材を前記インペラ回転トルク発生部と反対方向に吸引する永久磁石を備えている請求項1ないし7のいずれかに記載の血液ポンプ装置。
【請求項11】
前記インペラ固定部材は、前記ハウジングに前記永久磁石により着脱自在に取り付けられ、かつ前記インペラを前記インペラ回転トルク発生部と反対方向のハウジング内面に吸引固定する環状磁性体または環状永久磁石、または環状に配置された複数の磁性体もしくは永久磁石を備えるものである請求項10に記載の血液ポンプ装置。
【請求項12】
前記血液ポンプ装置は、前記インペラ固定部材を備えるとともに、前記インペラ回転トルク発生部は、通電時に前記インペラの前記磁性体を吸引するとともに該インペラを回転させるためにインペラの側面を取り囲むように配置された複数のステータコイルを備えるステータコイル式モータであり、前記非接触式軸受機構は、前記インペラの付近かつ上流側に配置され、内部に磁性部材を有する上流側インペラ吸引部と、前記インペラの付近かつ下流側に配置され、内部に磁性部材を有する下流側インペラ吸引部と、通電時に前記上流側インペラ吸引部の前記磁性部材に磁力を付与もしくは磁力を増幅させる第1の電磁石および通電時に前記下流側インペラ吸引部の前記磁性部材に磁力を付与もしくは磁力を増幅させる第2の電磁石とからなる磁力調整手段または前記上流側インペラ吸引部の前記インペラと向かう面に設けられた第1の動圧溝および前記下流側インペラ吸引部の前記インペラと向かう面に設けられた第2の動圧溝からなる動圧発生手段により構成されているものである請求項1に記載の血液ポンプ装置。
【請求項13】
前記インペラ固定部材は、前記ハウジングの前記血液流入ポートもしくは前記血液流出ポートへの着脱可能な取付部と、該取付部より延びかつ前記ポート内に侵入する侵入部とを備え、該侵入部は、前記上流側インペラ吸引部もしくは前記下流側インペラ吸引部の前記磁性部材に磁力を付与もしくは磁力を増幅させる永久磁石を有しているものである請求項12に記載の血液ポンプ装置。
【請求項14】
前記インペラ固定部材は、前記ハウジングの前記血液流入ポート側もしくは前記血液流出ポート側に着脱可能な取付部と、該取付部より前記ハウジングの外方にて前記インペラ方向に延びる延出部とを備え、該延出部は、前記インペラの前記磁性体を吸引する永久磁石を有しているものである請求項12に記載の血液ポンプ装置。
【請求項15】
前記インペラ固定部材は、前記ハウジングの前記血液流入ポートもしくは前記血液流出ポートへの着脱可能な取付部と、該取付部より延びかつ前記ポート内に侵入する侵入部とを備え、該侵入部は、前記インペラを押圧可能なインペラ押圧部を備えている請求項12に記載の血液ポンプ装置。
【請求項16】
前記インペラ固定部材は、滅菌用ガスの前記ハウジング内への侵入を許容するガス通路を備えている請求項1ないし15のいずれかに記載の血液ポンプ装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、血液を送液するための血液ポンプ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
血液ポンプには、いわゆる人工心臓と呼ばれる体内埋込型ポンプと、体外使用のポンプの二種類がある。いずれも溶血と血栓が発生しないことが求められるが、前者はポンプ交換が容易でないため特に技術的な要求が高い。
また血液ポンプとしては、近年小型化が容易な連続流ポンプの開発が活発である。連続流型ポンプにおいては、溶血と血栓の発生を抑えるために、ポンプ内の血液室にてインペラと血液室との接触のない磁気軸受または動圧軸受を用いる例が多い。
磁気軸受も動圧軸受も血液を送液するインペラを血液室内にて浮上させるために、永久磁石の吸引力(または反発力)と、それに釣り合う力として、磁気軸受の場合は電磁石による吸引力(または反発力)、動圧軸受の場合は、動圧溝が発生する力を用いる。
【0003】
そして、磁気軸受ポンプとして、特開2002−303288号公報(特許文献1)を提案している。この遠心式液体ポンプ装置1は、ハウジング20内で回転するインペラ21を有するポンプ部2、インペラを吸引するための磁石33を備えるロータ31、ロータ31を回転させるモータ34を備えるインペラ回転トルク発生部3、インペラを吸引する電磁石41を備えるインペラ位置制御部4を有するポンプ装置本体部5と制御装置6を備える。
そして、動圧軸受ポンプとして、本件出願人は、特開2003−201992号公報(特許文献2)を提案している。この遠心式液体ポンプ装置1は、ハウジング20内で回転するインペラ21を有するポンプ 部2とインペラ吸引用磁石33を備えるロータ31とロータを回転させるモーター34とインペラを吸引するための電磁石41とインペラ位置検出用センサ42とハウジング20の内面に設けられた動圧溝38を備える本体部5と制御機構6を備える。
【0004】
【特許文献1】特開2002−303288号公報
【特許文献2】特開2003−201992号公報
【特許文献3】特開2003−210572号公報
【特許文献4】特開2005−270345号公報
【特許文献5】特開2005−287598号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、磁気軸受、動圧軸受とも、浮上時に周囲の血液室壁面との距離を大きくしたく、また、磁気軸受の場合は、電磁石で消費する電力を小さくしたいことが望まれる。これらを達成するためには、永久磁石の吸引力(または反発力)を小さくする場合がある。その場合、非動作時に、インペラが血液室に固定される力も弱くなってしまう。
従って血液ポンプのインペラをポンプ内部の磁石によって固定することは可能であるが、保管時および輸送時の振動、衝撃に耐えうる力によって固定されていなければインペラがポンプ血液室内で不要に接触し、血液室表面に傷、打痕等のダメージを与え、血液ポンプ動作時に血栓発生の原因となる。
また、インペラを回転させるモータとして、ステータコイル、特に、吸引力を低減して動圧溝による浮上を容易にするためにスロットレスステータコイルを用いるものもあり、このようなタイプの場合、磁力によるインペラの固定は行われない。
そこで、本発明の目的は、インペラのポンプ装置の内部構成に起因する磁気によるある程度の固定が期待できるタイプのものおよび全く期待できないタイプの血液ポンプであっても、使用時までのインペラのハウジング内での移動を防止し、インペラおよびハウジング内面への損傷発生を防止できる血液ポンプ装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 血液流入ポートと血液流出ポートとを有するハウジングと、磁性体を備え、前記ハウジング内にて該ハウジング内面に対して非接触状態にて回転し、血液を送液するインペラと、前記インペラを前記ハウジング外より吸引しかつ回転させるためのインペラ回転トルク発生部と、前記インペラの前記ハウジング内での非接触状態での回転を可能とする非接触式軸受機構とを備える血液ポンプ装置であって、該血液ポンプ装置は、前記ハウジングに着脱自在に取り付けられるとともに、前記インペラの前記ハウジング内での移動を防止するインペラ固定部材を備える血液ポンプ装置。
(2) 前記血液ポンプ装置は、遠心式血液ポンプ装置であり、前記ハウジングは、前記血液流入ポートより延びる血液通路を有し、前記インペラは、前記血液通路の延長線上に位置する中央開口部を有し、前記インペラ固定部材は、着脱可能な前記血液流入ポートへの取付部と、該取付部より延び前記血液流入ポート内および前記血液通路内に侵入可能でありかつ前記インペラを把持固定もしくは前記インペラを前記ハウジングの内面に押圧固定するインペラ固定部とを備えるものである上記(1)に記載の血液ポンプ装置。
【0007】
(3) 前記インペラ固定部は、前記インペラの前記中央開口部の周縁部を押圧可能なインペラ押圧部を備えている上記(2)に記載の血液ポンプ装置。
(4) 前記インペラ固定部は、前記インペラの前記中央開口部内に侵入可能かつ弾性変形することにより、前記インペラを把持する弾性先端部を有している上記(3)に記載の血液ポンプ装置。
(5) 前記弾性先端部は、弾性球状部、流体注入により拡張するバルーンもしくは側面に複数のスリットを有する筒状部である上記(4)に記載の血液ポンプ装置。
(6) 前記インペラは、円盤状下部シュラウドを備えるものであり、前記インペラ固定部は、前記インペラの前記中央開口部よりインペラ内に侵入しかつ前記円盤状下部シュラウドを押圧する線状もしくは細板状の複数の弾性部材を有している上記(2)に記載の血液ポンプ装置。
(7) 前記血液ポンプ装置は、遠心式血液ポンプ装置であり、前記ハウジングは、前記血液流出ポートより延びる血液通路を有し、前記インペラは、ベーンを挟むように形成された上部シュラウドおよび下部シュラウドを有し、前記インペラ固定部材は、着脱可能な前記血液流出ポートへの取付部と、該取付部より延び前記血液流出ポート内および前記血液通路内に侵入可能でありかつ前記インペラを把持固定もしくは前記インペラを前記ハウジングの内面に押圧固定するインペラ固定部とを備えるものである上記(1)に記載の血液ポンプ装置。
【0008】
(8) 前記インペラ回転トルク発生部は、通電時に前記インペラの前記磁性体を該インペラの一方の面側より吸引し、かつ回転させるために円状に配置された複数のステータコイルを備えるステータコイル式モータであり、前記非接触式軸受機構は、前記インペラ回転トルク発生部側の前記ハウジング内面に形成された動圧溝によって構成されている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の血液ポンプ装置。
(9) 前記インペラ回転トルク発生部は、通電時に前記インペラの前記磁性体を該インペラの一方の面側より吸引し、かつ回転させるために円状に配置された複数のステータコイルを備えるステータコイル式モータであり、前記非接触式軸受機構は、前記インペラの上部シュラウドに設けられた磁性部材と、前記インペラの前記磁性部材を前記インペラ回転トルク発生部と反対方向に吸引する電磁石によって構成されている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の血液ポンプ装置。
(10) 前記インペラ回転トルク発生部は、前記インペラの前記磁性体を吸引するための磁石を備えるロータと、該ロータを回転させるモーターとを備えるものであり、前記非接触式軸受機構は、前記インペラ回転トルク発生部側の前記ハウジング内面に形成された動圧溝により構成されるとともに、前記インペラは、磁性部材を備える上部シュラウドを有し、さらに、前記血液ポンプ装置は、前記インペラの前記磁性部材を前記インペラ回転トルク発生部と反対方向に吸引する永久磁石を備えている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の血液ポンプ装置。
(11) 前記インペラ固定部材は、前記ハウジングに前記永久磁石により着脱自在に取り付けられ、かつ前記インペラを前記インペラ回転トルク発生部と反対方向のハウジング内面に吸引固定する環状磁性体または環状永久磁石、または環状に配置された複数の磁性体もしくは永久磁石を備えるものである上記(10)に記載の血液ポンプ装置。
【0009】
(12) 前記血液ポンプ装置は、前記インペラ固定部材を備えるとともに、前記インペラ回転トルク発生部は、通電時に前記インペラの前記磁性体を吸引するとともに該インペラを回転させるためにインペラの側面を取り囲むように配置された複数のステータコイルを備えるステータコイル式モータであり、前記非接触式軸受機構は、前記インペラの付近かつ上流側に配置され、内部に磁性部材を有する上流側インペラ吸引部と、前記インペラの付近かつ下流側に配置され、内部に磁性部材を有する下流側インペラ吸引部と、通電時に前記上流側インペラ吸引部の前記磁性部材に磁力を付与もしくは磁力を増幅させる第1の電磁石および通電時に前記下流側インペラ吸引部の前記磁性部材に磁力を付与もしくは磁力を増幅させる第2の電磁石とからなる磁力調整手段または前記上流側インペラ吸引部の前記インペラと向かう面に設けられた第1の動圧溝および前記下流側インペラ吸引部の前記インペラと向かう面に設けられた第2の動圧溝からなる動圧発生手段により構成されているものである上記(1)に記載の血液ポンプ装置。
(13) 前記インペラ固定部材は、前記ハウジングの前記血液流入ポートもしくは前記血液流出ポートへの着脱可能な取付部と、該取付部より延びかつ前記ポート内に侵入する侵入部とを備え、該侵入部は、前記上流側インペラ吸引部もしくは前記下流側インペラ吸引部の前記磁性部材に磁力を付与もしくは磁力を増幅させる永久磁石を有しているものである上記(12)に記載の血液ポンプ装置。
(14) 前記インペラ固定部材は、前記ハウジングの前記血液流入ポート側もしくは前記血液流出ポート側に着脱可能な取付部と、該取付部より前記ハウジングの外方にて前記インペラ方向に延びる延出部とを備え、該延出部は、前記インペラの前記磁性体を吸引する永久磁石を有しているものである上記(12)に記載の血液ポンプ装置。
(15) 前記インペラ固定部材は、前記ハウジングの前記血液流入ポートもしくは前記血液流出ポートへの着脱可能な取付部と、該取付部より延びかつ前記ポート内に侵入する侵入部とを備え、該侵入部は、前記インペラを押圧可能なインペラ押圧部を備えている上記(12)に記載の血液ポンプ装置。
(16) 前記インペラ固定部材は、滅菌用ガスの前記ハウジング内への侵入を許容するガス通路を備えている上記(1)ないし(15)のいずれかに記載の血液ポンプ装置。
【発明の効果】
【0010】
本発明の血液ポンプ装置は、血液流入ポートと血液流出ポートとを有するハウジングと、磁性体を備え、前記ハウジング内にて該ハウジング内面に対して非接触状態にて回転し、血液を送液するインペラと、前記インペラを前記ハウジング外より吸引しかつ回転させるためのインペラ回転トルク発生部と、前記インペラの前記ハウジング内での非接触状態での回転を可能とする非接触式軸受機構とを備える血液ポンプ装置であって、該血液ポンプ装置は、前記ハウジングに着脱自在に取り付けられるとともに、前記インペラの前記ハウジング内での移動を防止するインペラ固定部材を備えている。
このため、ポンプ装置の内部構成に起因する磁気によるインペラの固定が期待できないタイプの血液ポンプであっても、使用時までのインペラのハウジング内での移動を防止し、インペラの移動に起因するハウジング内面およびインペラの損傷を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1は、本発明の血液ポンプ装置の一実施例の正面図である。図2は、図1の血液ポンプ装置の平面図である。図3は、図2のA−A線断面図である。図4は、図1ないし図3に示した血液ポンプ装置に用いられるインペラ固定部材の正面図である。図5は、図3のB−B線断面図である。図6は、図3のB−B線断面図よりインペラを取り外した状態の断面図である。
本発明の血液ポンプ装置1は、血液流入ポート22と血液流出ポート23とを有するハウジング21と、磁性体(第1の磁性体)25を備え、ハウジング21内にてハウジング21内面に対して非接触状態にて回転し、血液を送液するインペラ5と、インペラ5をハウジング外より吸引しかつ回転させるためのインペラ回転トルク発生部3と、インペラ5のハウジング内での非接触状態での回転を可能とする非接触式軸受機構4とを備える。そして、血液ポンプ装置1は、ハウジング21に着脱自在に取り付けられるとともに、インペラ5のハウジング内での移動を防止するインペラ固定部材6を備えている。
【0012】
そこで、図1ないし図6に示す実施例の血液ポンプについて説明する。
図1ないし図6に示すように、この実施例の血液ポンプ装置1は、血液流入ポート22と血液流出ポート23を有するハウジング21と、ハウジング21内で回転し、回転時の遠心力によって血液を送液するインペラ5を有する遠心式血液ポンプ部2と、インペラ5のためのインペラ回転トルク発生部(非制御式磁気軸受構成部)3と、インペラ5のためのインペラ位置制御部(制御式磁気軸受構成部)4とを備える。
この実施例の血液ポンプ装置1では、インペラ回転トルク発生部3は、通電時にインペラ5の磁性体25をインペラ5の一方の面側より吸引し、かつ回転させるために円状に配置された複数のステータコイルを備えるステータコイル式モータであり、非接触式軸受機構は、インペラ5の上部シュラウドに設けられた磁性部材29と、インペラ5の磁性部材29をインペラ回転トルク発生部と反対方向に吸引する電磁石41によって構成されている。
インペラ5は、図3に示すように、非制御式磁気軸受構成部3および制御式磁気軸受構成部4の作用により、ハウジング21内の所定位置に保持され、ハウジング内面に接触することなく通常は回転する。
【0013】
そして、この実施例の血液ポンプ装置1では、血液流入ポート22と血液流出ポート23を有するハウジング21と、内部に磁性体25と第2の磁性部材(磁性体からなる部材、第2の磁性体)29を備え、ハウジング21内で回転し、回転することにより血液を送液するインペラ5を有する血液ポンプ部2と、血液ポンプ部2のインペラ5の磁性体25を吸引するとともに回転させるモータ30を備えるインペラ回転トルク発生部3と、インペラ5を吸引するための電磁石41(具体的には、インペラ5に設けられた磁性部材29を吸引するための電磁石41)とインペラの位置を検出するための位置センサ42(具体的には、インペラ5に設けられた磁性部材29の位置を検出するための位置センサ)を備えるインペラ位置制御部4とを備えている。
この実施例のポンプ装置1では、遠心式血液ポンプ部2は、ハウジング21とハウジング内に収納されたインペラ5により構成されている。
ハウジング21は、血液流入ポート22と血液流出ポート23とを備え、非磁性材料により形成されている。ハウジング21内には、血液流入ポート22および血液流出ポート23と連通する血液室が形成されている。このハウジング21内には、インペラ5が収納されている。血液流入ポート22は、ハウジング21の上面の中央付近より突出するように設けられている。血液流出ポート23は、図1、図2、図5および図6に示すように、ほぼ円筒状に形成されたハウジング21の側面より接線方向に突出するように設けられている。
【0014】
図3に示すように、ハウジング21内に形成された血液室内には、中央に貫通口を有する円板状のインペラ5が収納されている。インペラ5は、図3および図5に示すように、下面を形成するドーナツ板状部材(下部シュラウド)27と、上面を形成する中央が開口したドーナツ板状部材(上部シュラウド)28と、両者間に形成された複数(例えば、6つ)のベーン18を有する。そして、下部シュラウドと上部シュラウドの間には、隣り合うベーン18で仕切られた複数(6つ)の血液通路が形成されている。血液通路は、図5に示すように、インペラ5の中央開口と連通し、インペラ5の中央開口を始端とし、外周縁まで徐々に幅が広がるように延びている。言い換えれば、隣り合う血液通路血液間にベーン18が形成されている。なお、この実施例では、それぞれの血液通路およびそれぞれのベーン18は、等角度間隔にかつほぼ同じ形状に設けられている。
そして、図5に示すように、インペラ5には、複数(例えば、6個)の磁性体25(永久磁石、従動マグネット)が埋設されている。この実施例では、磁性体25は、下部シュラウド27内に埋設されている。埋設された磁性体25(永久磁石)は、後述するインペラ回転トルク発生部3によりインペラ5を血液流入ポート22と反対側に吸引され、回転トルクをインペラ回転トルク発生部より伝達するために設けられている。
【0015】
また、この実施例のように、ある程度の個数の磁性体25を埋設することにより、インペラ回転トルク発生部との磁気的結合を十分に確保可能となる。磁性体25(永久磁石)の形状としては、略台形状であることが好ましい。あるいは、リング状のマグネットを多極(例えば、24極)に分極したもの、言い換えれば、複数の小さな磁石を磁極が交互となるように、かつ、リング状に並べたものでもよい。
また、インペラ5は、上部シュラウドそのものもしくは上部シュラウド内に設けられた磁性部材を備える。この実施例では、上部シュラウド28に磁性部材29が埋設されている。磁性部材29は、後述するインペラ位置制御部の電磁石41によりインペラ5を血液流入ポート22側に吸引するために設けられている。磁性部材29としては、磁性ステンレス等が使用される。
インペラ位置制御部4およびインペラ回転トルク発生部3により、非接触式磁気軸受が構成され、インペラ5は、相反する方向より引っ張られることにより、ハウジング21内において、ハウジング21の内面と接触しない適宜位置にて安定し、非接触状態にてハウジング21内を回転する。
【0016】
非接触式軸受機構(インペラ位置制御部)4は、図2および図3に示すように、インペラ5の磁性部材29を吸引するための固定された複数の電磁石41と、インペラ5の磁性部材29の位置を検出するための位置センサ42を備えている。具体的には、インペラ位置制御部4は、血液ポンプ装置内に収納された複数の電磁石41と、複数の位置センサ42を有する。インペラ位置制御部の複数(3つ)の電磁石41および複数(3つ)の位置センサ42は、それぞれ等角度間隔にて設けられており、電磁石41と位置センサ42も等角度間隔にて設けられている。電磁石41は、鉄心とコイルからなる。電磁石41は、この実施例では、3個設けられている。電磁石41は、3個以上、例えば、4つでもよい。3個以上設け、これらの電磁力を位置センサ42の検知結果を用いて調整することにより、インペラ5の回転軸(z軸)方向の力を釣り合わせ、かつ回転軸(z軸)に直交するx軸およびy軸まわりのモーメントを制御することができる。
位置センサ42は、電磁石41と磁性部材29との隙間の間隔を検知し、この検知出力は、電磁石41のコイルに与えられる電流もしくは電圧を制御する制御機構(図示せず)の制御部に送られる。
【0017】
この実施例のポンプ装置1では、インペラ回転トルク発生部3は、図5に示すように、血液ポンプ装置内に収納され、通電時にインペラ5の磁性体25をインペラ5の一方の面側より吸引し、かつ回転させるために円状に配置された複数のステータコイル32を備えるステータコイル式モータにより構成されている。
ステータコイル32は、円周上にほぼその円周の中心軸に対して等角度となるように複数配置されている。具体的には、6個のステータコイルが用いられている。また、ステータコイルとしては、多層巻きのステータコイルが用いられる。各ステータコイル32に流れる電流の方向を切り換えることにより、回転磁界が発生し、この回転磁界により、インペラは吸引されるとともに回転する。
【0018】
そして、図5に示すように、インペラ5には、複数(例えば、6〜12個)の磁性体25(永久磁石、従動マグネット)が埋設されている。この実施例では、磁性体25は、下部シュラウド27内に埋設されている。インペラに埋設された磁性体25(永久磁石)は、インペラ回転トルク発生部3のステータコイル32により血液流入ポート22と反対側に吸引され、ステータコイル32の作動とカップリングするとともに回転トルクをインペラに伝達する。
また、この実施例のようにある程度の個数の磁性体25を埋設することにより、後述するステータコイル32との磁気的結合も十分に確保できる。磁性体25(永久磁石)の形状としては、略台形状であることが好ましい。磁性体25は、リング状、板状のいずれでもよい。また、磁性体25の数および配置形態は、ステータコイルの数および配置形態に対応していることが好ましい。複数の磁性体25は、磁極が交互に異なるように、かつ、インペラの中心軸に対してほぼ等角度となるように円周上に配置されていることが好ましい。
【0019】
また、この実施例の血液ポンプ装置1は、遠心式血液ポンプ装置であり、ハウジング21は、図3に示すように、血液流入ポート22より延びる血液通路を有している。そして、インペラ5は、図3に示すように、血液通路の延長線上に位置する中央開口部を有している。なお、この実施例の血液ポンプ装置1は、通電しない状態では、モータ30および電磁石41は、磁力を持たないためインペラを吸引しない。よって、インペラ5は、ハウジング21内で自由に動くことが可能なタイプのものである。
しかし、この実施例の血液ポンプ装置1は、インペラ固定部材6を有することにより、インペラ5のハウジング内での移動を防止している。そして、この実施例のインペラ固定部材6は、着脱可能な血液流入ポートへの取付部61と、取付部61より延び血液流入ポート内に侵入可能でありかつインペラ5をハウジング21の内面に押圧固定するインペラ固定部62を備えている。この実施例におけるインペラ固定部材6のインペラ固定部62は、インペラ5の中央開口部28aの周縁部を押圧可能なインペラ押圧部62aを備えている。
【0020】
具体的には、血液ポンプ装置1では、図3に示すように、インペラ5の中央開口部28aの開口径は、血液流入ポート22より延びる血液通路の内径より若干小さいものとなっている。そして、インペラ固定部材6は、血液流入ポートに着脱可能な取付部61と、取付部61より延びるインペラ固定部62を備えており、このインペラ固定部62は、弾性材料により形成されるとともにその先端面にてインペラ5の中央開口部28aの周縁部を押圧可能なものとなっている。具体的には、インペラ固定部62は、円柱状もしくは円筒状に延びる弾性材料により、全体の外径が血液流入ポート22より直線状に延びる血液通路の内径より小さく、かつ、少なくとも先端の外径が、インペラ5の中央開口部28aの開口径より若干大きいものとなっている。このため、インペラ固定部62は、血液流入ポート22より血液通路内に侵入可能であるとともにインペラ5を押圧可能なものとなっている。つまり、インペラ固定部62の先端面が、インペラ押圧部を構成している。また、インペラ固定部62は、インペラ5を押圧可能であるとともに弾性変形可能なものとなっており、インペラ5に損傷を与えないものとなっている。
【0021】
インペラ固定部材6の取付部61は、血液流入ポート22に着脱可能に取り付けられるものであればどのようなものであってもよい。この実施例では、血液流入ポート22の外面と嵌合可能なキャップ状のものとなっている。また、この実施例のインペラ固定部材6の取付部61は、血液流入ポート22に実質的に気密状態に取り付けられるとともに、滅菌用ガスのハウジング内への侵入を許容する滅菌用ガス通路63を備えている。滅菌用ガス通路63は、図1、図3に示すものでは、側面に複数設けられている。また、滅菌用ガス通路63は、インペラ固定部材6の取付部61が、血液流入ポート22に気密状態に取り付けられないものとすることにより、形成してもよい。例えば、インペラ固定部材6の取付部61の内面にリブを設けることにより、滅菌用ガス通路を形成してもよい。また、インペラ固定部62は、血液通路の内面に密着することなく、通路を閉鎖しないものとなっている。このため、インペラ固定部62は、滅菌用ガスの流通を阻害しない。
【0022】
また、インペラ固定部材によるインペラ固定力Fは、おおむね以下の通りとすればよい。下記の条件を満たすものであれば、保管時および輸送時の振動、衝撃負荷時におけるインペラの移動を確実に抑制できる。
F>ma
F:インペラ固定力、m:インペラの質量、a:想定される外乱の加速度
【0023】
また、インペラ固定部62の形成材料としては、ある程度の可撓性もしくは弾性を備えるものであればどのようなものでもよい。インペラ固定部62の形成材料としては、例えば、オレフィン系エラストマー(ポリエチレンエラストマー、ポリプロピレンエラストマー)、アミド系エラストマー(ポリアミドエラストマー)、スチレン系エラストマー(例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンコポリマー、スチレン−エチレンブチレン−スチレンコポリマー)、ポリウレタン、ウレタン系エラストマー、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴムなどの合成ゴム、ラテックスゴムなどの天然ゴム、軟質塩化ビニールなどが使用できる。また、図3に示すインペラ固定部材6では、取付部61とインペラ固定部62は、一体に形成されているが、別部材かつ別材料により形成してもよい。
また、この実施例の遠心式血液ポンプ装置1では、ハウジング21は、図6に示すように、インペラ5を収納するとともに血液室を形成するハウジング内面を備え、モータ30側のハウジング内面21aに設けられた第1の動圧溝38を備えている。そして、インペラ5は、電磁石41の作動が停止した状態においても所定以上の回転数により回転することにより発生する動圧溝38とインペラ5間に形成される動圧軸受効果により、非接触状態にて回転することが可能となっている。なお、この実施例のタイプの血液ポンプ装置では、動圧溝は設けなくてもよい。
【0024】
また、血液ポンプ装置としては、図7に示すようなタイプのものであってもよい。図7は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の断面図である。
この実施例の血液ポンプ装置10と上述した実施例の血液ポンプ装置1との相違は、この血液ポンプ装置10では、電磁石41と位置センサ42からなるインペラ位置制御部を備えず、非接触式軸受機構が、図6に示すようなインペラ5を収納するとともに血液室を形成するハウジング内面のモータ30側のハウジング内面21aに設けられた動圧溝38により構成されている点である。
この血液ポンプ装置10では、インペラ回転トルク発生部3は、通電時にインペラ5の磁性体25をインペラの一方の面側より吸引し、かつ回転させるために円状に配置された複数のステータコイルを備えるステータコイル式モータであり、非接触式軸受機構は、インペラ回転トルク発生部側のハウジング内面に形成された動圧溝38によって構成されている。そして、インペラ5は、所定以上の回転数により回転することにより発生する動圧溝38とインペラ5間に形成される動圧軸受効果により、非接触状態にて回転する。なお、この実施例のタイプの血液ポンプ装置においても、上述したタイプのインペラ固定部材6を用いることができる。また、この実施例における血液ポンプ装置も通電しない状態では、モータ30は、磁力を持たないためインペラを吸引しない。よって、インペラ5は、ハウジング21内で自由に動くことが可能なタイプのものである。
【0025】
また、血液ポンプ装置としては、図8および図9に示すようなタイプのものであってもよい。図8は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の正面図である。図9は、図8の血液ポンプ装置の断面図である。
この実施例の血液ポンプ装置20と上述した実施例の血液ポンプ装置1との相違は、この血液ポンプ装置20では、電磁石41と位置センサ42からなるインペラ位置制御部を備えず、非接触式軸受機構が、図6に示すようなインペラ5を収納するとともに血液室を形成するハウジング内面のモータ30側のハウジング内面21aに設けられた動圧溝38により構成されている点、インペラ回転トルク発生部3が永久磁石を有するロータを備えるタイプのモータである点、インペラ補助吸引用永久磁石を備える点である。
この実施例においてもインペラ5には、図9に示すように、複数(例えば、5〜40個)の磁性体25(永久磁石、従動マグネット)が埋設されている。この実施例では、磁性体25は、下部シュラウド27内に埋設されている。インペラに埋設された磁性体25(永久磁石)は、後述するインペラ回転トルク発生部3のロータ31に設けられた永久磁石33により血液流入ポート22と反対側に吸引されるとともに、ロータとのカップリングおよびインペラ回転トルク発生部が発生する回転トルクをインペラに伝達する。
また、この実施例のようにある程度の個数の磁性体25を埋設することにより、後述するロータ31との磁気的結合も十分に確保できる。磁性体25(永久磁石)の形状としては、円形であることが好ましい。
【0026】
インペラ回転トルク発生部3は、図9に示すように、ポンプ装置内に収納されたロータ31とロータ31を回転させるためのモーター34を備える。ロータ31は、血液ポンプ部2側の面に設けられた複数の永久磁石33を備える。ロータ31の中心は、モーター34の回転軸に固定されている。永久磁石33は、インペラ5の永久磁石25の配置形態(数および配置位置)に対応するように、複数かつ等角度ごとに設けられている。
そして、この血液ポンプ装置20では、電磁石41と位置センサ42からなるインペラ位置制御部を備えず、非接触式軸受機構が、図6に示したようなインペラ5を収納するとともに血液室を形成するハウジング内面のモータ側のハウジング内面21aに設けられた動圧溝38により構成されている点である。そして、インペラ5は、所定以上の回転数により回転することにより発生する動圧溝38とインペラ5間に形成される動圧軸受効果により、非接触状態にて回転する。
【0027】
さらに、この実施例の血液ポンプ装置20は、図9に示すように、インペラ5は、磁性体25とは別に設けられた第2の磁性部材29(上部シュラウド28内に埋設された)を備えるとともに、この第2の磁性部材29をモータと反対方向に吸引するための固定された永久磁石43を備えている。永久磁石43としては、環状のもの、複数の円弧状のものなどが使用できる。インペラ5は、ロータの永久磁石33と永久磁石43の両者により、相反する方向に吸引される。複数の永久磁石は、インペラの中心に対して等角度となるように配置されている。永久磁石43は、1個以上、例えば、2〜6が好ましい。
さらに、この実施例のタイプの血液ポンプ装置20では、永久磁石43側のハウジング21の内面もしくはインペラ5の永久磁石43側の面に設けられた第2の動圧溝71を備えることが好ましい。
そして、この実施例における血液ポンプ装置20では、インペラ5は、モータ側および血液流入ポート側の相反する両方向に吸引された状態となっており、両者間の吸引力に顕著な差異がないかぎり、インペラの位置は不安定なものとなり、ハウジング21内にて動く可能性が十分にある。そして、この実施例のタイプの血液ポンプ装置においても、上述したタイプのインペラ固定部材6を用いることができる。
【0028】
また、上述した全てのタイプの血液ポンプ装置において、インペラ固定部材は、図10および図11に示すようなタイプのものであってもよい。図10は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の断面図である。図11は、図10に示した血液ポンプ装置に用いられるインペラ固定部材の正面図である。
図10および図11に示すインペラ固定部材6aの基本構成は、上述したインペラ固定部材6と同じである。
この実施例におけるインペラ固定部材6aは、インペラ5の中央開口部内に侵入可能かつ弾性変形することにより、インペラ5を把持する弾性先端部を有している。
具体的には、インペラ固定部材6aは、着脱可能な血液流入ポートへの取付部61と、取付部61より延び血液流入ポート内に侵入可能でありかつインペラ5を把持するインペラ把持部65を備えている。この実施例におけるインペラ固定部材6aのインペラ把持部65は、インペラ5の中央開口部28a内に侵入可能な筒状部65aを備えており、筒状部65aには、軸方向に延びる複数のスリット66(例えば、3〜10)が形成されている。また、筒状部65aの先端には、スリット非形成部65bが設けられている。よって、スリット66は、インペラ把持部65の先端より若干基端側となる位置より、所定長基端側に延びるものとなっている。また、インペラ把持部65の少なくとも筒状部65aは、ある程度の保形性と可撓性とを有する材料により形成されている。そして、インペラ把持部65は、インペラ5の中央開口部内に侵入し、ハウジング21の内面に当接した後さらに押圧されることにより、図10に示すように外側に膨らむように変形し、インペラ5の中央開口部内に接触することにより、インペラを把持する。また、インペラ把持部65の基端部は、取付部61の内面より突出する突出部64に固定されている。
【0029】
そして、インペラ5を把持する状態は、インペラ固定部材6aの取付部61が、血液流入ポート22と嵌合することにより維持される。また、この実施例のインペラ固定部材6aは、血液流入ポート22に実質的に気密状態に取り付けられるものとなっているとともに、滅菌用ガスのハウジング内への侵入を許容する滅菌用ガス通路63を備えている。滅菌用ガス通路63は、図10、図11に示すように、側面に複数設けることが好ましい。また、滅菌用ガス通路63は、インペラ固定部材6aの取付部61が、血液流入ポート22に気密状態に取り付けられないものとすることにより、形成してもよい。例えば、インペラ固定部材6aの取付部61の内面にリブを設けることにより、滅菌用ガス通路を形成してもよい。また、インペラ把持部65は、血液通路の内面に密着することなく、通路を閉鎖しないものとなっている。このため、インペラ把持部65は、滅菌用ガスの流通を阻害しない。
インペラ把持部65の形成材料としては、ある程度の可撓性と保形性を備えるものであればどのようなものでもよい。インペラ把持部65の形成材料としては、例えば、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンコポリマー)、スチレン系樹脂(ポリスチレン、MS樹脂(メタクリレート−スチレン共重合体)、MBS樹脂(メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体)、ポリアミド(6ナイロン,66ナイロン)などが使用できる。
【0030】
また、上述した全てのタイプの血液ポンプ装置において、インペラ固定部材は、図12および図13に示すようなタイプのものであってもよい。図12は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の断面図である。図13は、図12に示した血液ポンプ装置に用いられるインペラ固定部材の正面図である。
図12および図13に示すインペラ固定部材6bの基本構成は、上述したインペラ固定部材6と同じである。
この実施例におけるインペラ固定部材6bは、インペラ5の中央開口部内に侵入可能かつ弾性変形することにより、インペラ5を把持する弾性先端部68を有している。特に、この実施例では、弾性先端部68は、弾性球状部となっている。
具体的には、インペラ固定部材6bは、着脱可能な血液流入ポートへの取付部61と、取付部61より延び血液流入ポート内に侵入可能であるシャフト部67と、インペラ5の中央開口部内に侵入可能な弾性先端部68を備えている。弾性先端部68は、この実施例では、弾性球状部となっているが、先端が小径な弾性円錐台状のものであってもよい。なお、シャフト部と弾性先端部は、一体に形成してもよい。
【0031】
そして、この弾性先端部68は、押圧されない状態(図13の実線)では、インペラ5の中央開口部内に侵入可能な形状となっているとともに、インペラ5の中央開口部内に侵入し、ハウジング21の内面に当接した後さらに押圧されることにより、図12(図13の破線)に示すように、潰れ外径が大きくなり、インペラ5の中央開口部内に密着することにより、インペラを把持する。また、インペラを把持する状態は、インペラ固定部材6bの取付部61が、血液流入ポート22と嵌合することにより維持される。
また、この実施例のインペラ固定部材6bは、血液流入ポート22に実質的に気密状態に取り付けられるものとなっているとともに、滅菌用ガスのハウジング内への侵入を許容する滅菌用ガス通路63を備えている。滅菌用ガス通路63は、図12、図13に示すように側面に複数設けることが好ましい。また、滅菌用ガス通路63は、インペラ固定部材6bの取付部61が、血液流入ポート22に気密状態に取り付けられないものとすることにより、形成してもよい。例えば、インペラ固定部材6bの取付部61の内面にリブを設けることにより、滅菌用ガス通路を形成してもよい。
【0032】
弾性先端部68の形成材料としては、ある程度の弾性を備えるものであればどのようなものでもよい。弾性先端部68の形成材料としては、例えば、オレフィン系エラストマー(ポリエチレンエラストマー、ポリプロピレンエラストマー)、アミド系エラストマー(ポリアミドエラストマー)、スチレン系エラストマー(例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンコポリマー、スチレン−エチレンブチレン−スチレンコポリマー)、ポリウレタン、ウレタン系エラストマー、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴムなどの合成ゴム、ラテックスゴムなどの天然ゴム、軟質塩化ビニールなどが使用できる。
また、シャフト部67の形成材料としては、例えば、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンコポリマー)、スチレン系樹脂(ポリスチレン、メタクリレート−スチレン共重合体)、MBS樹脂(メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体)、ポリアミド(6ナイロン,66ナイロン)などが使用できる。
【0033】
また、上述した全てのタイプの血液ポンプ装置において、インペラ固定部材は、図14および図15に示すようなタイプのものであってもよい。図14は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の断面図である。図15は、図14に示した血液ポンプ装置に用いられるインペラ固定部材の正面図である。図14および図15に示すインペラ固定部材6cの基本構成は、上述したインペラ固定部材6と同じである。
この実施例におけるインペラ固定部材6cは、インペラ5の中央開口部内に侵入可能かつ弾性変形することにより、インペラ5を把持する弾性先端部74を有している。特に、この実施例では、弾性先端部74は、内部に流体が注入されることにより膨張するバルーンとなっている。
具体的には、インペラ固定部材6cは、着脱可能な血液流入ポートへの取付部61と、取付部61より延び血液流入ポート内に侵入可能である中空シャフト部73と、インペラ5の中央開口部内に侵入可能な弾性先端部74を備えている。弾性先端部74は、この実施例では、内部に流体が注入されることにより膨張するバルーンとなっている。なお、シャフト部と弾性先端部は、一体に形成してもよい。さらに、取付部61には、流体注入器具取付ポート75が設けられており、このポート75内とバルーン74内は、シャフト73内のルーメンを介して連通可能なものとなっている。また、流体注入器具取付ポート75には、血液注入器具(例えば、シリンジ)を装着したとき開放し、非装着時には閉塞状態となっているシール弁76が設けられている。このため、インペラ固定部材6cは、流体注入後、バルーンの拡張状態が維持される。
【0034】
そして、この弾性先端部74は、膨張していない状態(図15)では、インペラ5の中央開口部内に侵入可能な形状となっている。そして、インペラ5の中央開口部内に侵入後に、流体注入器具取付ポート75より流体(例えば、空気)が、注入されることにより、バルーンは膨張し、図14に示すように、インペラ固定部材6cは、膨張したバルーンがインペラ5の中央開口部内に密着することによりインペラを把持する。そして、インペラを把持する状態は、インペラ固定部材6cの取付部61が、血液流入ポート22と嵌合することにより維持される。
また、この実施例のインペラ固定部材6cは、血液流入ポート22に実質的に気密状態に取り付けられるものとなっているとともに、滅菌用ガスのハウジング内への侵入を許容する滅菌用ガス通路63を備えている。滅菌用ガス通路63については、上述したものと同じである。また、滅菌用ガス通路63は、インペラ固定部材6cの取付部61が、血液流入ポート22に気密状態に取り付けられないものとすることにより、形成してもよい。例えば、インペラ固定部材6cの取付部61の内面にリブを設けることにより、滅菌用ガス通路を形成してもよい。
【0035】
弾性先端部(バルーン)74の形成材料としては、ある程度の弾性を備えるものであればどのようなものでもよい。弾性先端部74の形成材料としては、例えば、オレフィン系エラストマー(ポリエチレンエラストマー、ポリプロピレンエラストマー)、アミド系エラストマー(ポリアミドエラストマー)、スチレン系エラストマー(例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンコポリマー、スチレン−エチレンブチレン−スチレンコポリマー)、ポリウレタン、ウレタン系エラストマー、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴムなどの合成ゴム、ラテックスゴムなどの天然ゴム、軟質塩化ビニールなどが使用できる。
また、シャフト部73の形成材料としては、例えば、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンコポリマー)、スチレン系樹脂[ポリスチレン、MS樹脂(メタクリレート−スチレン共重合体)、MBS樹脂(メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体)]、ポリアミド(6ナイロン,66ナイロン)などが使用できる。
【0036】
また、上述した全てのタイプの血液ポンプ装置において、インペラ固定部材は、図16ないし図19に示すようなタイプのものであってもよい。図16は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の平面図である。図17は、図16のC−C線断面図である。図18は、図16および図17に示した血液ポンプ装置に用いられるインペラ固定部材の正面図である。図19は、図18に示したインペラ固定部材の底面図である。
図16ないし図19に示すインペラ固定部材6dの基本構成は、上述したインペラ固定部材6と同じである。
この実施例におけるインペラ固定部材6dは、インペラ5の中央開口部内に侵入可能かつ弾性変形することにより、インペラ5を押圧する弾性先端部を有している。
この実施例のインペラ固定部材6dが用いられる血液ポンプ装置60におけるインペラ5は、円盤状下部シュラウド27を備えている。また、インペラ5としては、図17に示すように、中央開口部の開口径は、血液通路の内径より大きいものとなっている。しかし、上述した実施例の血液ポンプ装置と同様に、インペラ5の中央開口部の開口径は、血液通路の内径より小さいものであってもよい。
インペラ固定部材6dは、着脱可能な血液流入ポートへの取付部61と、取付部61より延び血液流入ポート内に侵入可能であり、かつ、インペラ5の中央開口部よりインペラ内に侵入し、円盤状下部シュラウド27を押圧する線状もしくは細板状の複数の弾性部材を有している。
【0037】
図18および図19に示す実施例のインペラ固定部材6dでは、複数の弾性部材は、取付部61の内面に固定された複数本(具体的には、4本)の弾性線状部材81,82,83,84により構成されている。そして、弾性線状部材の先端部は外側に湾曲している。また、弾性線状部材の最先端部81a,82a,83a,84aは、弾性線状部材の先端面がインペラと接触することを防止するために、屈曲部となっている。また、弾性線状部材の基端部81b,82b,83b,84bは、膨出部となっており、取付部61からの離脱を防止する。なお、弾性部材は、細板状のものであってもよい。
そして、複数の弾性線状部材の先端部は、押圧されない状態(図18)では、インペラ5の中央開口部内に侵入可能となっており、インペラ5の中央開口部内に侵入し、ハウジング21の内面に当接した後さらに押圧されることにより、図17に示すように、湾曲し、インペラ5の中央開口部よりインペラ5内に侵入し、円盤状下部シュラウド27を押圧する。これにより、インペラ5は、ハウジングの内面に押しつけられることになり、固定される。
【0038】
なお、弾性線状部材の変形形態としては、上述のものに限定されるものではない。例えば、弾性線状部材の先端部は、押圧されない状態(図18)では、インペラ5の中央開口部内に侵入可能となっており、インペラ5の中央開口部内に侵入し、ハウジング21の内面に当接した後さらに押圧されることにより、図17に示すように、湾曲しインペラ5の中央開口部よりインペラ5内に侵入し、円盤状下部シュラウド27に接触するとともにその先端は上部シュラウド28の内面にも接触するものであってもよい。この場合、インペラ固定部材は、インペラ5をハウジングの内面に押しつけるものではなく、固定部材自体により把持するものとなる。
また、この実施例のインペラ固定部材6dは、血液流入ポート22に実質的に気密状態に取り付けられるものとなっているとともに、滅菌用ガスのハウジング内への侵入を許容する滅菌用ガス通路63を備えている。滅菌用ガス通路63については、上述したものと同じである。また、滅菌用ガス通路63は、インペラ固定部材6dの取付部61が、血液流入ポート22に気密状態に取り付けられないものとすることにより、形成してもよい。例えば、インペラ固定部材6dの取付部61の内面にリブを設けることにより、滅菌用ガス通路を形成してもよい。
【0039】
弾性部材(弾性線状体81,82,83,84)の形成材料としては、ある程度のばね性を備えるものであればどのようなものでもよい。弾性部材の形成材料としては、例えば、ばね用高張力ステンレス鋼、超弾性合金などの金属材料、 ポリオレフィン、硬質ポリウレタン、ポリアセタール、ポリイミド、フッ素樹脂、硬質塩化ビニル樹脂などの半硬樹脂などが使用できる。なお、弾性部材を金属により形成する場合には、合成樹脂による被膜を設けることが好ましい。
そして、上述したすべてのインペラ固定部材における取付部61の形成材料としては、ある程度の可撓性と保形性を備えるものであればどのようなものでもよい。取付部61の形成材料としては、例えば、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンコポリマー)、スチレン系樹脂(ポリスチレン、MS樹脂(メタクリレート−スチレン共重合体)、MBS樹脂(メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体)、ポリアミド(6ナイロン,66ナイロン)、オレフィン系エラストマー(ポリエチレンエラストマー、ポリプロピレンエラストマー)、アミド系エラストマー(ポリアミドエラストマー)、スチレン系エラストマー(例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンコポリマー、スチレン−エチレンブチレン−スチレンコポリマー)、ポリウレタン、ウレタン系エラストマー、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴムなどの合成ゴム、ラテックスゴムなどの天然ゴム、軟質塩化ビニールなどが使用できる。
また、インペラ固定部材6,6a,6b,6c,6dとしては、血液流出ポートに取り付けられるとともに、インペラ固定部材の先端部がインペラに直接接触することにより、インペラをハウジングの内面に押圧固定するタイプのものであってもよい。
【0040】
また、インペラ固定部材は、図20および図21に示すようなタイプのものであってもよい。図20は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の平面図である。図21は、図20のD−D線断面図である。
この実施例のインペラ固定部材81が用いられる血液ポンプ装置80は、図21に示すように、図8および図9に示したタイプのものとなっている。この実施例の血液ポンプ装置80と上述した実施例の血液ポンプ装置1との相違は、この血液ポンプ装置80では、電磁石41と位置センサ42からなるインペラ位置制御部を備えず、非接触式軸受機構は、図6に示したインペラ5を収納するとともに血液室を形成するハウジング内面のモータ30側のハウジング内面21aに設けられた動圧溝38により構成されている点、インペラ回転トルク発生部3が永久磁石を有するロータを備えるタイプのモータである点、インペラ補助吸引用永久磁石を備える点である。
【0041】
この実施例においてもインペラ5には、図21に示すように、複数(例えば、5〜40個)の磁性体25(永久磁石、従動マグネット)が埋設されている。この実施例では、磁性体25は、下部シュラウド27内に埋設されている。インペラに埋設された磁性体25(永久磁石)は、後述するインペラ回転トルク発生部3のロータ31に設けられた永久磁石33により血液流入ポート22と反対側に吸引されるとともに、ロータとのカップリングおよびインペラ回転トルク発生部が発生する回転トルクをインペラに伝達する。
また、この実施例のようにある程度の個数の磁性体25を埋設することにより、後述するロータ31との磁気的結合も十分に確保できる。磁性体25(永久磁石)の形状としては、円形であることが好ましい。
【0042】
インペラ回転トルク発生部3は、図21に示すように、ポンプ装置内に収納されたロータ31とロータ31を回転させるためのモーター34を備える。ロータ31は、血液ポンプ部2側の面に設けられた複数の永久磁石33を備える。ロータ31の中心は、モーター34の回転軸に固定されている。永久磁石33は、インペラ5の永久磁石25の配置形態(数および配置位置)に対応するように、複数かつ等角度ごとに設けられている。
そして、この血液ポンプ装置80では、電磁石41と位置センサ42からなるインペラ位置制御部を備えず、非接触式軸受機構が、図6に示したようなインペラ5を収納するとともに血液室を形成するハウジング内面のモータ側のハウジング内面21aに設けられた動圧溝38により構成されている。そして、インペラ5は、所定以上の回転数により回転することにより発生する動圧溝38とインペラ5間に形成される動圧軸受効果により、非接触状態にて回転する。
【0043】
さらに、この実施例の血液ポンプ装置80は、図21に示すように、インペラ5は、磁性体25とは別に設けられた第2の磁性部材29(上部シュラウド28内に埋設された)を備えるとともに、この第2の磁性部材29をモータと反対方向に吸引するための固定された永久磁石43を備えている。永久磁石43としては、環状のもの、複数の円弧状のものなどが好ましい。インペラ5は、ロータの永久磁石33と永久磁石43の両者により、相反する方向に吸引される。複数の永久磁石は、インペラの中心に対して等角度となるように配置されている。永久磁石43は、1個以上、例えば、2〜6個でもよい。
さらに、この実施例のタイプの血液ポンプ装置80では、永久磁石43側のハウジング21の内面もしくはインペラ5の永久磁石43側の面に設けられた第2の動圧溝71を備えることが好ましい。
そして、この実施例における血液ポンプ装置80では、インペラ5は、モータ側および血液流入ポート側の相反する両方向に吸引された状態となっており、両者間の吸引力に顕著な差異がないかぎり、インペラの位置は不安定なものとなり、ハウジング21内にて動く可能性が十分にある。
【0044】
そして、インペラ固定部材81は、ハウジングに永久磁石43により着脱自在に取り付けられ、かつインペラ5をインペラ回転トルク発生部3と反対方向のハウジング内面に吸引固定する環状磁性体または環状永久磁石もしくは環状に配置された複数の磁性体または永久磁石を備える。
この実施例のインペラ固定部材81は、ハウジングに着脱自在かつインペラ5の磁性部材29をインペラ回転トルク発生部3と反対方向に吸引する環状永久磁石を備えている。なお、環状永久磁石ではなく、環状に配置された複数の永久磁石を備えるものであってもよく、さらには、永久磁石ではなく、環状磁性体または環状に配置された複数の磁性体であってもよい。
そして、インペラ固定部材81は、ポンプ装置80の補助吸引用永久磁石43の磁力を増幅するものもしくはインペラ5の第2の磁性部材29を直接吸引するものである。このため、インペラ5は、インペラ回転トルク発生部3と反対方向に強く吸引されることにより、ハウジング内面に密着するとともに固定される。インペラ固定部材81の永久磁石は、補助吸引用永久磁石43もしくはインペラ5の第2の磁性部材29の配置形態に対応した配置形態となっている。また、インペラ固定部材81には、取り外し時のための環状フランジ部81aが設けられている。また、インペラ固定部材は、複数に分割できるものであってもよく、例えば、半円状に2分割できるものが好ましい。
【0045】
このタイプの血液ポンプ装置では、インペラ5の磁性部材29と補助吸引用の永久磁石43間の吸引力と、インペラ5の磁性体25とローターの永久磁石33間の吸引力に大きな差違が生じないように設計される。このことは非動作時(非浮上時)に、インペラが、補助吸引永久磁石側のハウジング内面にはりつくかロータ側のハウジング内面にはりつくかについて、バラツキを生じさせる。もし、インペラがロータ側にはりついていた場合に、インペラ固定部材81を装着すると、インペラは衝撃を伴って、補助吸引永久磁石側のハウジング内面にはりつくことになる。このことを避けるには、インペラ5の磁性部材29と補助吸引用の永久磁石43間の吸引力をインペラ5の磁性体25とローターの永久磁石33間の吸引力より若干大きいものとすることが好ましい。
【0046】
また、インペラ固定部材によるインペラを固定する力Fは、おおむね以下の通りとすればよい。下記の条件を満たすものであれば、保管時および輸送時の振動、衝撃負荷時におけるインペラの移動を確実に抑制できる。
F>ma
F:インペラを固定する力、m:インペラの質量、a:想定される外乱の加速度
【0047】
次に、図22に示す実施例の血液ポンプ装置100について説明する。図22は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の断面図である。
この実施例の血液ポンプ装置100においてもポンプ装置は、血液流入ポート111と血液流出ポート112とを有するハウジング101と、磁性体125を備え、ハウジング101内にてハウジング101内面に対して非接触状態にて回転し、血液を送液するインペラ102と、インペラ102をハウジング外より回転させるためのインペラ回転トルク発生部105と、インペラ102のハウジング内での非接触状態での回転を可能とする非接触式軸受機構106,107とを備える。そして、血液ポンプ装置100は、ハウジング101に着脱自在に取り付けられるとともに、インペラ102のハウジング内での移動を防止するインペラ固定部材108を備えている。
上述したすべての実施例の血液ポンプ装置は、遠心式血液ポンプ装置であったのに対し、この実施例の血液ポンプ装置100は、軸流式血液ポンプ装置であるとともに、磁気軸受型軸流式血液ポンプ装置である。
【0048】
この血液ポンプ装置100では、ハウジング101は、図22に示すように円筒状に形成されており、上端側に血液流入ポート111を備え、下端側に血液流出ポート112を備えている。
そして、ハウジング101内には、円柱状のインペラ102が収納されている。インペラ102は、側面に設けられた血液移送用のフィン121を備え、内部にインペラ回転トルク発生部より回転力を付与されるための側面側磁性体125と、インペラ102の内部かつ上端側に設けられた上流側磁性体122と、インペラ102の内部かつ下端側に設けられた下流側磁性体123を備えている。側面側磁性体125、上流側磁性体122および下流側磁性体123は、磁性材料もしくは永久磁石により形成されている。特に、永久磁石であることが好ましい。
【0049】
また、ハウジング101は、インペラ102の付近かつ上流側に配置され、内部に磁性部材131を有する上流側インペラ吸引部103を備えている。具体的には、上流側インペラ吸引部103は、ストレイトナーとよばれる部分であり、その上端は、血流の良好分散を可能とするために、図示するように略半球状に形成されている。上流側インペラ吸引部103に設けられた磁性部材131とインペラ102に設けられた上流側磁性体122とは、磁気的に吸引するものとなっている。また、ハウジング101は、インペラ102の付近かつ下流側に配置され、内部に磁性部材141を有する下流側インペラ吸引部104を備えている。具体的には、下流側インペラ吸引部104は、ディフューザーとよばれる部分である。下流側インペラ吸引部104に設けられた磁性部材141とインペラ102に設けられた下流側磁性体123とは、磁気的に吸引するものとなっている。よって、インペラ102は、上端および下端(上流および下流)の両方向に吸引された状態となっている。上流側インペラ吸引部103に設けられた磁性部材131および下流側インペラ吸引部104に設けられた磁性部材141は、磁性材料もしくは永久磁石により形成されている。
【0050】
そして、この実施例の血液ポンプ装置100では、インペラ回転トルク発生部は、通電時にインペラ102の磁性体125を吸引するとともにインペラ102を回転させるためにインペラの側面を取り囲むように配置された複数のステータコイルを備えるステータコイル式モータ105により構成されている。
さらに、この実施例の血液ポンプ装置100では、非接触式軸受機構は、通電時に上流側インペラ吸引部103の磁性部材131に磁力を付与もしくは磁力を増幅させる第1の電磁石106および通電時に下流側インペラ吸引部104の磁性部材141に磁力を付与もしくは磁力を増幅させる第2の電磁石107からなる磁力調整手段により構成されている。正確には、非接触式軸受機構は、上記の2つの電磁石106,107と、上述したインペラの上流側磁性体122および下流側磁性体123、上流側インペラ吸引部103の磁性部材131および下流側インペラ吸引部104の磁性部材141により構成されている。そして、上記の2つの電磁石106,107への供給電流を調整することにより、インペラ102は、上流側インペラ吸引部103および下流側インペラ吸引部104を含むハウジング内面に接触することなく回転する。
【0051】
そして、この実施例におけるインペラ固定部材108は、ハウジング101の血液流入ポート111への着脱可能な取付部182と、取付部182より延びかつポート内に侵入する侵入部183を備える。そして、侵入部183は、上流側インペラ吸引部103の磁性部材131に磁力を付与もしくは磁力を増幅させる永久磁石181を有している。具体的には、侵入部183は、血液流入ポートの内径よりも小さい外径を有する突出部であり、その先端部は、上流側インペラ吸引部103の先端部の略半球状形状に対応した略半球状凹部となっている。そして、侵入部183の先端部内に、永久磁石181が埋設されている。なお、永久磁石181は、その表面が露出するものであってもよい。
この実施例の血液ポンプ装置100では、インペラ固定部材108が取り付けられていることにより、インペラ102は、上流側インペラ吸引部103側に強く吸引されるとともに、その上端面は、上流側インペラ吸引部103の下端面に密着し固定される。そして、図22に示すように、インペラ固定部材108の取付部182が、ハウジング101の血液流入ポート111の外面(または内面)と嵌合するものが好ましい。また、固定部材108には、血液ポンプ装置100への固定保持部材(例えば、ねじ)を設けてもよい。さらには、インペラ固定部材108の永久磁石181とインペラ吸引部103の磁性部材131間の吸引力により、インペラ固定部材108がハウジング101より容易に離脱しないものであれば、固定状態を保持する取付手段は設けなくてもよい。上述したインペラ固定部材6と同様に、この実施例におけるインペラ固定部材108が、血液流入ポート111に実質的に気密状態に取り付けられるものである場合には、滅菌用ガスのハウジング内への侵入を許容する滅菌用ガス通路(図示せず)を設けてもよい。滅菌用ガス通路については、上述したものと同じである。
【0052】
また、インペラ固定部材は、図23に示すようなタイプのものであってもよい。図23は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の断面図である。
この実施例の血液ポンプ装置110におけるインペラ固定部材108aの基本構成は、上述したインペラ固定部材108と同じである。相違点は、インペラ固定部材108は、ハウジング101の血液流入ポート111側に取り付けられていたが、このインペラ固定部材108aは、ハウジング101の血液流出ポート112側に取り付けられている。このインペラ固定部材108aは、ハウジング101の血液流出ポート112への着脱可能な取付部185と、取付部185より延びかつポート112内に侵入する侵入部186とを備える。そして、侵入部186は、下流側インペラ吸引部104の磁性部材141に磁力を付与もしくは磁力を増幅させる永久磁石184を備えている。
具体的には、侵入部186は、血液流出ポートの内径よりも小さい外径を有する突出部であり、その先端部は、下流側インペラ吸引部104の端部形状に対応した形状となっている。そして、侵入部186の先端部内に、永久磁石184が埋設されている。なお、永久磁石184は、その表面が露出するものであってもよい。
【0053】
この実施例の血液ポンプ装置110では、インペラ固定部材108aが取り付けられていることにより、インペラ102は、下流側インペラ吸引部104側に強く吸引されるとともに、その下端面は、下流側インペラ吸引部104の上端面に密着し固定される。そして、図23に示すように、インペラ固定部材108aの取付部185が、ハウジング101の血液流出ポート112の外面(または内面)と嵌合するものが好ましい。また、固定部材108aには、ハウジング101への固定保持部材(例えば、ねじ)を設けてもよい。さらには、インペラ固定部材108aの永久磁石184とインペラ吸引部104の磁性部材141間の吸引力により、インペラ固定部材108aがハウジング101より容易に離脱しないものであれば、固定状態を保持する取付手段は設けなくてもよい。上述したインペラ固定部材6と同様に、この実施例におけるインペラ固定部材108aが、血液流出ポート112に実質的に気密状態に取り付けられるものである場合には、滅菌用ガスのハウジング内への侵入を許容する滅菌用ガス通路(図示せず)を設けてもよい。滅菌用ガス通路については、上述したものと同じである。
【0054】
また、インペラ固定部材は、図24に示すようなタイプのものであってもよい。図24は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の断面図である。
この実施例の血液ポンプ装置120と上述した血液ポンプ装置100との相違は、インペラ固定部材のみである。
この実施例におけるインペラ固定部材108cは、ハウジング101の血液流入ポート111もしくは血液流出ポート112への着脱可能な取付部182と、取付部182よりハウジング101の外方にてインペラ方向に延びる延出部189とを備える。そして、延出部189は、インペラ102の磁性体を直接もしくは間接的に吸引する永久磁石187を有している。図24に示す実施例のインペラ固定部材108cは、ハウジング101の血液流入ポート111への着脱可能な取付部182と、取付部182よりハウジング101の外方にてインペラ方向に延びる延出部189を備え、さらに、延出部189は、インペラ102の磁性体122を吸引する永久磁石187を有している。永久磁石187は、延出部の先端部に複数設けられていることが好ましい。また、複数の永久磁石は、ハウジング101への取付時に、ハウジングの中心軸に対して等角度となるように配置されていることが好ましい。
【0055】
このインペラ固定部材108cは、インペラ102の磁性体122を吸引するとともに、上流側インペラ吸引部103の磁性部材131に磁力を付与もしくは磁力を増幅させる。そして、この実施例の血液ポンプ装置120では、インペラ固定部材108cが取り付けられていることにより、インペラ102は、上流側インペラ吸引部103側に吸引されるとともに、その上端面は、上流側インペラ吸引部103の下端面に密着し固定される。そして、図24に示すように、インペラ固定部材108cの取付部182が、ハウジング101の血液流入ポート111の外面(または内面)と嵌合するものが好ましい。また、固定部材108cには、ハウジング101への固定保持部材(例えば、ねじ)を設けてもよい。さらには、インペラ固定部材108cの永久磁石187とインペラ吸引部103およびインペラ102間の吸引力により、インペラ固定部材108cがハウジング101より容易に離脱しないものであれば、固定状態を保持する取付手段は設けなくてもよい。上述したインペラ固定部材6と同様に、この実施例におけるインペラ固定部材108cが、血液流入ポート111に実質的に気密状態に取り付けられるものである場合には、滅菌用ガスのハウジング内への侵入を許容する滅菌用ガス通路(図示せず)を設けてもよい。滅菌用ガス通路については、上述したものと同じである。
上述の実施例におけるインペラ固定部材108cは、ハウジング101の血液流入ポート111側に取り付けられるものとなっているが、これに限定されるものではなく、このタイプのインペラ固定部材108cは、血液流出ポート112に取り付けられるものであってもよい。この場合、インペラ固定部材は、血液流出ポート112への着脱可能な取付部と、取付部よりハウジング101の外方にてインペラ方向に延びる延出部と、延出部189に設けられたインペラ102の磁性体を吸引する永久磁石を有するものとなる。
【0056】
また、インペラ固定部材は、図25に示すようなタイプのものであってもよい。図25は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の断面図である。
この実施例の血液ポンプ装置130と上述した血液ポンプ装置100との相違は、インペラ固定部材のみである。
この実施例におけるインペラ固定部材108dは、ハウジング101の血液流入ポート111もしくは血液流出ポート112への着脱可能な取付部182と、取付部182より延びかつポート内に侵入する侵入部とを備え、侵入部は、インペラ102を押圧可能なインペラ押圧部191,192,193を備えている。
具体的には、インペラ固定部材108dは、ハウジング101の血液流入ポート111もしくは血液流出ポート112への着脱可能な取付部182と、ポート内に侵入しかつインペラのフィン121を押圧可能な弾性インペラ押圧部191,192,193を備えている。弾性インペラ押圧部191,192,193は、棒状に形成されるとともに、複数設けられている。弾性インペラ押圧部191,192,193の一端は、インペラ固定部材108dの内面部かつ周縁部側に固定されており、他端はインペラのフィンを押圧する自由端となっている。
【0057】
そして、この実施例の血液ポンプ装置130では、インペラ固定部材108dが取り付けられることにより、インペラ102は、下流側インペラ吸引部104側に押圧されるとともに、その下端面は、下流側インペラ吸引部104の上端面に密着し固定される。そして、図25に示すように、インペラ固定部材108dの取付部182は、ハウジング101の血液流入ポート111の外面(または内面)と嵌合するものが好ましい。また、固定部材108dには、ハウジング101への固定保持部材(例えば、ねじ)を設けてもよい。上述したインペラ固定部材6と同様に、この実施例におけるインペラ固定部材108dが、血液流入ポート111に実質的に気密状態に取り付けられるものである場合には、滅菌用ガスのハウジング内への侵入を許容する滅菌用ガス通路(図示せず)を設けてもよい。滅菌用ガス通路については、上述したものと同じである。
上述の実施例におけるインペラ固定部材108dは、ハウジング101の血液流入ポート111側に取り付けられるものとなっているが、これに限定されるものではなく、このタイプのインペラ固定部材108dは、血液流出ポート112に取り付けられるものであってもよい。この場合、インペラ固定部材は、血液流出ポート112への着脱可能な取付部と、取付部より延びかつポート内に侵入する侵入部とを備え、侵入部は、インペラ102を押圧可能なインペラ押圧部191,192,193を備えるものとなる。
【0058】
弾性インペラ押圧部の形成材料としては、ある程度の弾性を備えるものであればどのようなものでもよい。弾性インペラ押圧部の形成材料としては、例えば、オレフィン系エラストマー(ポリエチレンエラストマー、ポリプロピレンエラストマー)、アミド系エラストマー(ポリアミドエラストマー)、スチレン系エラストマー(例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンコポリマー、スチレン−エチレンブチレン−スチレンコポリマー)、ポリウレタン、ウレタン系エラストマー、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴムなどの合成ゴム、ラテックスゴムなどの天然ゴム、軟質塩化ビニールなどが使用できる。
そして、上述した軸流式血液ポンプ装置のすべての実施例では、磁気軸受型軸流式血液ポンプ装置が用いられているが、これに限定されるものではなく、動圧軸受型軸流式血液ポンプであってもよい。
【0059】
また、インペラ固定部材によるインペラを固定する力Fは、おおむね以下の通りとすればよい。下記の条件を満たすものであれば、保管時および輸送時の振動、衝撃負荷時におけるインペラの移動を確実に抑制できる。
F>ma
F:インペラを固定する力、m:インペラの質量、a:想定される外乱の加速度
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】図1は、本発明の血液ポンプ装置の一実施例の正面図である。
【図2】図2は、図1の血液ポンプ装置の平面図である。
【図3】図3は、図2のA−A線断面図である。
【図4】図4は、図1ないし図3に示した血液ポンプ装置に用いられるインペラ固定部材の正面図である。
【図5】図5は、図3のB−B線断面図である。
【図6】図6は、図3のB−B線断面図よりインペラを取り外した状態の断面図である。
【図7】図7は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の断面図である。
【図8】図8は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の正面図である。
【図9】図9は、図8の血液ポンプ装置の断面図である。
【図10】図10は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の断面図である。
【図11】図11は、図10に示した血液ポンプ装置に用いられるインペラ固定部材の正面図である。
【図12】図12は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の断面図である。
【図13】図13は、図12に示した血液ポンプ装置に用いられるインペラ固定部材の正面図である。
【図14】図14は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の断面図である。
【図15】図15は、図14に示した血液ポンプ装置に用いられるインペラ固定部材の正面図である。
【図16】図16は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の平面図である。
【図17】図17は、図16のC−C線断面図である。
【図18】図18は、図16および図17に示した血液ポンプ装置に用いられるインペラ固定部材の正面図である。
【図19】図19は、図18に示したインペラ固定部材の底面図である。
【図20】図20は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の平面図である。
【図21】図21は、図20のD−D線断面図である。
【図22】図22は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の断面図である。
【図23】図23は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の断面図である。
【図24】図24は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の断面図である。
【図25】図25は、本発明の血液ポンプ装置の他の実施例の断面図である。
【符号の説明】
【0061】
1 血液ポンプ装置
2 ポンプ部
3 インペラ回転トルク発生部
4 非接触式軸受機構
5 インペラ
6 インペラ固定部材
【出願人】 【識別番号】000109543
【氏名又は名称】テルモ株式会社
【出願日】 平成18年6月23日(2006.6.23)
【代理人】 【識別番号】100089060
【弁理士】
【氏名又は名称】向山 正一


【公開番号】 特開2008−434(P2008−434A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−173928(P2006−173928)