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【発明の名称】 取付け可能な容器消毒システム
【発明者】 【氏名】リン・スズーミン

【要約】 【課題】取付け/取外し可能な消毒容器システムを提供する。

【構成】消毒システムは着脱自在な容器を備え、容器内の物品を消毒するための殺菌剤源が容器に連結されている。殺菌剤源と容器との連結を解除しても容器は微生物の進入を免れるように封止されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消毒すべき物品を収納するための消毒区域と、前記物品の消毒状態を監視するための表示器を収納するための表示器収納区域とを備え、消毒流体源を持たず、消毒流体源に取り付けられてもいない、小袋である消毒容器であって、
前記消毒区域が、前記消毒容器の外部との境に、蒸気透過性で微生物不透過性の窓を有し、
前記表示器収納区域が、蒸気透過性かつ微生物不透過性であってもよい開口を介して前記消毒区域と連結され、
消毒流体が、外部から前記窓を介して前記消毒区域中に入り、その後前記開口を介して前記表示器収納区域中に入るようになっており、外部から直接前記表示器収納区域中に入ることはない、
消毒容器。
【請求項2】
前記消毒区域がヒートシール部によって前記表示器収納区域から仕切られており、前記開口が当該ヒートシール部のヒートシールされていない部分である、請求項1に記載の消毒容器。
【請求項3】
前記表示器が、化学的表示体を印刷した基材である、請求項1または2に記載の消毒容器。
【請求項4】
前記消毒流体は化学蒸気である請求項1〜3のいずれかに記載の消毒容器。
【請求項5】
前記消毒流体は過酸化水素蒸気である請求項4に記載の消毒容器。
【請求項6】
消毒流体源を収納するための消毒流体源収納区域と、消毒すべき物品を収納するための消毒区域と、前記物品の消毒状態を監視するための表示器を収納するための表示器収納区域とを備えた消毒システムであって、
前記消毒流体源収納区域は、蒸気透過性かつ微生物不透過性であってもよい第一の開口を介して前記消毒区域と連結され、
前記消毒区域は、蒸気透過性かつ微生物不透過性であってもよい第二の開口を介して前記表示器収納区域と連結され、
前記消毒流体源収納区域は外部との境にある窓を有し、
前記表示器収納区域は、外部との境に前記ファンを備えており、
前記ファンによって生じる圧力差が生じ、当該ファンの回転により、外部から、前記窓、前記消毒流体源収納区域、第一の開口、前記消毒区域、第二の開口、前記表示器収納区域をこの順に経て外部に至る前記消毒流体の流れが生じ得るようになっている、
消毒システム。
【請求項7】
前記消毒流体は化学蒸気である請求項6に記載の消毒システム。
【請求項8】
前記消毒流体は過酸化水素蒸気である請求項6または7に記載の消毒システム。
【請求項9】
前記消毒区域に、流路を延長するために一つ以上の邪魔板をさらに備える、請求項6〜8のいずれかに記載の消毒システム。
【発明の詳細な説明】【発明の内容の開示】
【0001】
発明の背景
発明の技術分野.
本発明は、広くは消毒方法に係り、さらに具体的には取付け/取外し可能な消毒容器システムに関する。
【0002】
関連技術の説明.
一般に消毒工程では、細菌性の微生物を殺すことができる消毒媒体に消毒すべき物品をさらすことが必要となる。このような工程は、通常は消毒室の内部で行われる。消毒すべき物品は、消毒室に運搬されて、物品を消毒してその後消毒状態で保存する消毒容器内に入れられることが多い。ある事例では、物品は単に消毒されるだけであるが、それでも容器内に運搬されることが多い。
【0003】
一般に容器は消毒媒体に対して透過性があり、このために消毒媒体は消毒工程の間に容器内に進入できる。消毒媒体は、消毒容器に配置または運搬された殺菌源から放出される殺菌ガスまたは蒸気(例えば過酸化水素蒸気)であることが多い。以下に使用されるように、用語「ガス」および「蒸気」は、相互に置き換え可能に使用される。このようなガス透過性の容器には、例えば、ガス透過性材料で製造された小袋またはガス透過性のラップで被覆された剛的なトレイがありうるが、実際には、消毒容器は封止可能であって封止後に殺菌剤を送り込むためのポートを有する剛的な容器として構成されていてもよい。ただし、上記の全ての例において、消毒容器は内部への微生物の進入を防止し、これにより内部の物品を消毒状態に保つ。
【0004】
通常は、このような容器は消毒室の内部に配置されて、消毒工程は消毒室内にて行われる。しかし、消毒室の構築には費用がかかる。さらに消毒ガスを容器に流入および容器から流出させるのは、消毒容器が消毒室内に単に配置された状態では面倒なことがある。例えば医者または歯医者のオフィス内で、ある用途のために、簡単な低額でしかも高い効率の消毒システムが望まれている。従来の消毒室を使用する化学的蒸気消毒システムはこれらの使用者の器具を効率的に消毒することができるとはいえ、その費用は著しく高い場合がある。現在では、これらの使用者の多くは、加圧殺菌器の高熱に耐えることができずに、自分の器具を消毒するのに化学的蒸気消毒を使用せずに液体化学消毒を使用している。
【0005】
発明の概要.
本発明による消毒システムは、消毒すべき物品を収容する消毒容器を備えており、消毒容器は入口と出口を有する。消毒流体源が前記入口と前記出口に連結可能である。前記入口と前記出口は受動的微生物不透過性閉鎖部を備え、前記消毒容器が前記消毒流体源に連結されていない時に前記消毒容器は微生物の進入を免れるように封止され内部の物品の消毒状態を維持する。
【0006】
前記受動的微生物不透過性閉鎖部は、蒸気透過性で微生物不透過性の材料から形成された蓋を備えてもよい。あるいは、前記受動的微生物不透過性閉鎖部は、閉鎖位置に向けて付勢された弁を備えてもよい。
【0007】
前記消毒流体は好ましくは化学蒸気であり、さらに好ましくは過酸化水素蒸気である。
【0008】
好ましくは、前記入口と前記出口の間にある圧力差が、前記消毒容器内を通る前記消毒流体の流れを引き起こす。このような圧力差は、例えばファンのような様々な方式で設けることができる。
【0009】
前記入口と前記出口の間の流路を延長するために一つ以上の邪魔板をさらに設けてもよい。
【0010】
本発明による消毒方法は、封止された消毒容器内に物品を配置する工程と、前記消毒容器に消毒流体源を連結する工程と、前記消毒流体を前記消毒容器に流入させて前記物品を消毒する工程と、前記消毒容器と前記消毒流体源との連結を解除する工程と、微生物の進入を免れるように前記消毒容器を封止し内部の物品の消毒状態を維持する工程とを備える。
【0011】
前記消毒容器を封止する工程では、前記消毒容器と前記消毒流体源との連結を解除する工程の前に、前記消毒流体源に連結可能な前記消毒容器の口を閉鎖するための弁を自動的に閉鎖してもよい。
【0012】
好ましくは、前記消毒流体源から前記口を通じて前記消毒容器内に入り、前記第2の口を通じて前記消毒容器から出て前記消毒流体源へと戻る連続的な流れを、例えばファンによって誘発する。
【0013】
好ましい実施の形態の詳細な説明.
消毒工程のための従来の監視システムの改良として、好ましい実施の形態による工程は、好ましくは消毒容器の封止状態を維持したまま、包囲消毒容器内での消毒工程の有効性を表示することが可能である。以下図面を参照する。図面全体において同様の符号は同様の部分を指し示す。
【0014】
図1に示すように、好ましい実施の形態の消毒システムは、第1の容器100を有する。好ましい実施の形態では、第1の容器100は好ましくは剛的な包囲容器であり、上部101、底部102および周壁104を有する。周壁104は、好ましくは底部102の周縁部に鉛直に取り付けられている。
【0015】
剛的な第1の容器100を製造するために好適な材料は、例えばアルミニウム、ステンレス鋼、またはプラスチックといった金属またはポリマーでよい。底部102と周壁104は容器ハウジング106を画定する。容器ハウジング106は好ましくは、任意に設けることができる少なくとも一つの第2の容器108を収容することができるように形成され寸法が規定されている。第2の容器108は、孔の開いた底部109と周壁110を有すトレイとして形成してもよい。第2の容器(トレイ)108の孔の開いた底部109と周壁110は、消毒すべき物品(図示せず)を収容するための第2のハウジング112を画定する。容器ハウジング106の内部において、第2の容器(トレイ)108は、孔の開いた板から形成されうる任意に設けられるラック114の上に取外し可能に置くことができる。好ましくは、ラック114は周壁104の内部に取外し可能に取り付けられており、第1の容器100の底部102よりも高く位置しており、殺菌剤ハウジング116を画定する。殺菌剤ハウジング116の内部には、例えば殺菌剤蒸気のような殺菌媒体を生成する殺菌剤源118を配置することが可能である。代表的な殺菌剤源は、液体過酸化水素、固体過酸化水素錯体および過酢酸でよい。様々な固体過酸化水素錯体が、既に許可になっている米国特許出願第08/549,425号(1995年10月27日出願日)に開示されている。この特許の全部の開示は、ここで言及することにより本願の開示の一部をなす。第1の容器100の上部101は、閉鎖されると容器ハウジング106を封止する取外し可能な蓋を備える。
【0016】
図1Aおよび図1Bに示すように、好ましい実施の形態では、第1の容器100の上部101には、少なくとも一つの工程監視装置を有するカートリッジ120が取外し可能に配置されている。本発明の原理によれば、これらの工程監視装置は、少なくとも一つの生物学的表示器(BI)122および/または少なくとも一つの化学的表示器(CI)124を備えるとよい。これらの表示器のいずれかまたは両方には、表示器を容器に組み合わせるための固有の識別子、例えば連続番号を付与してもよい。この場合には、容器には、表示器と組み合わせるために、同一の識別子を付与することができる。
【0017】
発明の背景の欄で上述したように、生物学的表示器122はガス透過性のパックに保持される。このパックは消毒ガスの透過を可能とするが微生物の通過をさせない。好ましい実施の形態では、パックは例えばスパンボンドポリエチレン(例えばTyvek(商標))またはポリプロピレンの不織ラップ(例えばCSR−ラップ)材料から形成することができる。生物学的表示器122と化学的表示器124を内包するカートリッジ120は、カートリッジホルダ126内に配置してもよい。カートリッジ120の底部層は、任意ではあるが、ガス透過性材料から構成してもよい。カートリッジホルダ126は、底部128を有して容器ハウジング106内に下方に延びる凹んだ空洞を有するように形成してもよい。カートリッジホルダ126は、少なくとも一つのカートリッジ120を収容するように寸法を規定してよい。好ましい実施の形態では、カートリッジホルダ126の底部128は、前記のガス透過性かつ微生物不透過性材料(例えばTyvekまたはCSR−ラップ)から形成され、これにより容器ハウジング106からの殺菌剤の蒸気がガス透過性材料を通過して生物学的表示器122と化学的表示器124に到達することができる。ガス(蒸気)透過性かつ微生物不透過性材料は、底部128にヒートシールで取り付けることもできる。カートリッジ120は、多数の固定機構、例えばスナップ方式の連結具などを使用することによりカートリッジホルダ126に固定することができる。ただし、カートリッジ120とカートリッジホルダ126に関する可能な修正形態として、カートリッジ120は、ねじれ式すなわちネジ式の連結具で同様にカートリッジホルダ126に固定してもよい。
【0018】
好ましい実施の形態の方法では、例えば過酸化水素蒸気のような殺菌剤蒸気がラック114と第2の容器108の孔の開いた底部109を通じて矢印で示す方向に拡散して物品に接触し、容器ハウジング106内に充満する。消毒工程が進行する間に、殺菌剤蒸気はカートリッジホルダ126のガス透過性膜(底部)128を通じて、次に生物学的表示器122および/または第2のハウジング112を有するカートリッジ120内にまでさらに拡散する。カートリッジ120に進入した殺菌剤蒸気は、第2の容器108内の物品が直面しているのと同一の消毒環境に表示器をさらすことになる。現在のところ、第1の容器100においてカートリッジホルダ126のガス透過性膜(底部)128が殺菌剤源118から可能な限り最も遠い位置に収容されていることが極めて望ましい。この結果、殺菌蒸気がガス透過性膜(底部)128を通じて拡散する前に、第1の容器100内の物品が殺菌蒸気により処理されることになる。殺菌蒸気が到達する最終地点が生物学的表示器122と化学的表示器124であるために、第1の容器100内の物品の消毒状態を監視する精確な方法をこれらの表示器が提供する。
【0019】
生物学的表示器122と化学的表示器124の感度は、当業者に周知の機能の追加により調節できる。殺菌剤の拡散速度を低下させるこのような機能としては様々なものが知られている。一つの例は、カリフォルニア州アービンのAdvanced Sterilization Productsから入手可能なSTERRAD(登録商標)生物学的表示器(BI)テストパックである。
【0020】
この実施の形態では、消毒工程が完了したらカートリッジ120をカートリッジホルダ126から取り外して、消毒工程の化学的および生物学的効果を判定することができる。ただし、従来技術と異なり、生物学的表示器122と化学的表示器124は、第1の容器100内の物品の消毒状態を妨害することなく第1の容器100から取り外すことができる。ガス透過性膜(底部)128は、殺菌剤蒸気の通過のみを許容するので、カートリッジホルダ126からカートリッジ120を取り外すことは第1の容器100の微生物不透過の封止機能を絶つことがない。
【0021】
次に図1Cを参照すると、ここには図1Aに示された実施の形態の修正形態が示されている。この実施の形態では、生物学的表示器122および/または化学的表示器124は、開放可能または取外し可能なドア121を持つハウジング(カートリッジホルダ)126に配置されている。この第1の実施の形態の修正的な形態は、他の点については前記と同様に構成し使用することが可能である。
【0022】
前記に加えて、生物学的表示器122と化学的表示器124を別々のカートリッジ内で使用すると特に有利である。この場合には、消毒工程が完了した時に、例えば「処理中」などと書かれたメッセージまたは記号を表示することができる半透明または透明な窓を化学的表示器124に設けてもよい。従って、検出のために生物学的表示器122が取り外されても、化学的表示器124は第1の容器100にとどまるようにし、保存の間の混乱を避けるようにメッセージを表示するようにしてもよい。あるいは、消毒工程が一つより多い殺菌剤源を使用する場合には、これに従って化学的表示器の数を増やしてもよい。例えば、二つの化学物質を殺菌剤源に使用する場合には、カートリッジホルダは二つの化学的表示器カートリッジと一つ以上の生物学的表示器カートリッジを有するように形成してもよい。
【0023】
後述する実施の形態に関してさらに詳しく説明するように、熱または真空を使用することにより殺菌剤ガスの放出を促進することができる。図2から図9Cは本発明の代替的な実施の形態を示す。図2は、消毒容器(第1の容器)100と加熱源130を備えた消毒システムの第2の実施の形態を示す。本発明の原理によれば、加熱源130は第1の容器100の一部として形成してもよいし、第1の容器100の一部としてではなく第1の容器100の近傍に配置してもよい。この実施の形態では、加熱源130は、第1の容器100の底部102に取り付けられた抵抗ワイヤを備えた加熱部材であってよい。加熱源130からの熱は、殺菌剤ハウジング116内の殺菌剤源118の気化を促し、ひいては第1の容器100内の物品の消毒を促進する。
【0024】
図3は、第3の容器132内に配置された消毒容器(第1の容器)100を備えた消毒システムの第3の実施の形態を示す。第3の容器132は、加熱源134を持つ炉であってよい。本発明の原理によれば、第3の容器(炉)132の加熱源134は、赤外線(IR)加熱、高周波(RF)加熱、マイクロ波加熱、または抵抗部材の抵抗式加熱を行うことができる。好ましい実施の形態では、加熱は加熱部材134により提供される。
【0025】
図4は、真空室136内に配置された消毒容器(第1の容器)100を備えた消毒システムの第4の実施の形態を示す。真空室136は真空弁138を介して真空源(図示せず)に連結されている。真空も殺菌剤源118の気化を促進するために使用することができる。消毒工程が完了したら、真空を使用して物品に残った殺菌剤の残留物を除去してもよい。
【0026】
図5は、真空炉140内に配置された消毒容器(第1の容器)100を備えた消毒システムの第5の実施の形態を示す。真空炉140は真空弁144を介して真空源(図示せず)に連結されている。また真空炉140は加熱源142を備える。この実施の形態では、真空と熱の併合作用により、殺菌剤源118の気化が促進される。
【0027】
図6Aは、消毒容器(第1の容器)100を備えた消毒システムの第6の実施の形態を示す。この実施の形態では、殺菌剤118を内包した取付け可能な殺菌剤容器150を有するように第1の容器100が修正されている。従って、この実施の形態では、前述の実施の形態で示されていたラック114および殺菌剤ハウジング116(図1A〜図5参照)は除外されている。このため、第1の容器100はコネクタ151により殺菌剤容器150に連結されている。この実施の形態では、コネクタ151の第1の端部154が周壁104の開口部152に連結されており、殺菌剤容器150に任意に設けられる弁156を介してコネクタ151の第2の端部155が殺菌剤容器150に連結されている。さらに開口部152をガス透過性膜158がカバーしており、殺菌剤容器150が第1の容器100から取り外されても、容器ハウジング106内の荷物の消毒状態が維持される。この実施の形態の方法では、殺菌剤源118からの殺菌剤蒸気は弁156とガス透過性膜158を通過し、消毒物品のための第1の容器100に進入する。拡散をさらに良好にするために、内部のトレイ(第2の容器)108は孔の開いた壁を有するようにしてもよい。前記の実施の形態と同様に、第1の容器100内の物品の消毒状態を阻害することなく、生物学的表示器122および化学的表示器124を第1の容器100に取り付けたり第1の容器100から取り外したりすることができる。
【0028】
本発明の範囲内で、この実施の形態が前述した実施の形態の全ての特徴および選択肢を備えていてもよいことは理解できるであろう。例えば、第1の容器100に取り付けられた状態の殺菌剤容器150を第2の実施の形態のように加熱源により加熱して(図2参照)、殺菌剤源118の揮発を促進してもよい。第3、第4および第5の実施の形態と同様に、第3の容器132(炉でよい)、真空室136または真空炉140内に第1の容器100を配置してもよい(図3〜図5参照)。前記の全ての実施の形態において、消毒の後、殺菌剤容器150は保存のため第1の容器100から取り外してよい。また、第3の容器(炉)132、真空室136または真空炉140に施された適切な工夫より、殺菌剤容器150を第3の容器(炉)132、真空室136または真空炉140に一体化してもよい。図6Bに示すように、例えば、第1の容器100を例えば真空炉140のような第3の容器に配置した場合には、殺菌剤容器150はコネクタ151を介して第1の容器100に連結される。この場合には、殺菌剤容器150は真空炉140とは異なる温度に加熱することができる。
【0029】
図7は、第3の容器160に配置された消毒容器(第1の容器)100を備えた消毒システムの第7の実施の形態を示す。ここでは、殺菌剤容器150が第3の容器160に第3の容器160の一体化部分として取り付けられている。ただし、前記の実施の形態と異なり、この実施の形態では、殺菌剤容器150と第1の容器100の間は直接的には連結されていない。第1の容器100の周壁104には、ガス透過性膜で覆われた多数の入口164が配置されている。さらに、カートリッジホルダ126の上部は、取外し可能なガス不透過性部材166で密封し、底部(ガス透過性膜)128を通じて拡散する殺菌剤蒸気のみに生物学的表示器122と化学的表示器124をさらすようにしてもよい。典型的なガス不透過性材料には、マイラー(商標)、金属フォイル、ガラスまたは接着テープがある。この実施の形態の方法では、殺菌剤ガスがまず入口162を通じて第3の容器160内に拡散して第3の容器160に充満する。入口162は弁として構成してよい。工程が進行するに連れて、殺菌剤ガスは殺菌剤容器150から入口162を通じて第3の容器160内に拡散する。第3の容器160からガスは入口(ガス透過性膜)164を通じて第1の容器100内に拡散し、さらに底部(ガス透過性膜)128を通じてカートリッジ120内に拡散し、生物学的表示器122および化学的表示器124に接触する。消毒工程の最終段階でガス不透過性部材166を取り外して、生物学的表示器122と化学的表示器124を検査するためにカートリッジ120を取り出すことができる。
【0030】
図8に示すように、第8の実施の形態では消毒システムが第6の実施の形態と同様に第1の容器100と殺菌剤容器150を備える。生物学的表示器122および化学的表示器124から供給される情報の精度を上げるために、この実施の形態では、カートリッジホルダ126は殺菌剤源118を内包する殺菌剤容器150から最も遠隔の位置に配置されている。図8に示すように、この位置は周壁104にあり、第1の容器100における反対側にある。第1の容器100の内部全体を殺菌剤が循環するようにファン160を任意ではあるが設けることができる。前述したように、生物学的表示器122と化学的表示器124が殺菌剤蒸気の届く最後の箇所であるから、これらの表示器は第1の容器100内の物品の消毒状態の精確な監視方法を提供する。
【0031】
図9Aに示すように、第1の代替的な実施の形態では、消毒システムは別の容器200を備える。この実施の形態では、容器200は好ましくは柔軟な包囲容器、例えば小袋である。柔軟な容器はガス不透過性シート部材202を有し、ガス不透過性シート部材202は消毒すべき物品(図示せず)を内包するハウジング204を画定する。典型的なガス不透過性シート材料は、好ましくはマイラー(商標、ポリエステル)、金属フォイル、ポリマーフィルム材料(例えばポリプロピレンフィルムまたはポリエチレンフィルム)でよい。ガス不透過性シート部材202は、多層フィルムでもよく、ラミネーションまたはコーティングを持っていてもいなくてもよい。本発明の柔軟な容器200は、さらに第1の窓206、第2の窓208および開口部210を有する。第1の窓206と第2の窓208は、ガス透過性材料から形成されており、好ましくは容器(小袋)200の反対側に配置されている。消毒すべき物品は、開口部210を通じて容器200に配置される。この開口部210は、容器200を多用途で使用するために取外し可能な開口部でもよいし、単一用途で容器200を使用するために取外し不可能な開口部でもよい。
【0032】
ガス透過性の第1の窓206には殺菌剤源カートリッジ212が密閉状態で配置されており、例えば両面テープ、スナップ式接続具などの様々な固定機構により取り付けられている。図9Bに示すように、殺菌剤源カートリッジ212は、ガス透過性底部216、ガス不透過性上部214および周側壁213を備えており、これらは消毒ハウジング215を画定する。輸送および安全な取り扱いのために、もう一つのガス不透過性層217が層(ガス透過性底部)216に取外し可能に配置されている。ただし、第1の窓206に殺菌剤源カートリッジ212を配置する前に、ガス不透過性層217を取り除くべきである。この実施の形態では、殺菌剤源カートリッジ212のガス透過性底部216は、好ましくは第1の窓206を覆って設置できるように寸法と形状が規定されている。図9Aに示すように、ガス透過性の第1の窓206に殺菌剤源カートリッジ212を配置する時には、ガス透過性底部216が柔軟な容器200の第1の窓206に対面する。従って、殺菌剤源カートリッジ212の殺菌剤源が殺菌剤蒸気を放出すると、この蒸気はガス透過性底部216と第1の窓206を通って、消毒すべき物品を内包した容器200内に拡散する。
【0033】
図9Cに示すように、ガス透過性の第2の窓208には工程監視カートリッジ218が、殺菌剤源カートリッジ212と同様の方式で密閉状態で配置されている。工程監視カートリッジ218は生物学的表示器122と化学的表示器124を内包する。図9Cに示すように、工程監視カートリッジ218は、ガス透過性底部220、ガス透過性取外し可能上部221、および本体222を備え、これらが生物学的表示器122と化学的表示器124を内包する。使用においては、殺菌剤源カートリッジ212から放出された殺菌剤ガスが矢印で示す方向にハウジング204内に拡散し、第2の窓208を通じて工程監視カートリッジ218に到達する。前述の実施の形態と同様に、本発明による柔軟な容器200は、第3の容器(炉)132、真空室136または真空炉140内で使用してもよい。
【0034】
図9Dに示すように、第2の代替的な実施の形態では、消毒システムは柔軟な包囲容器250を備える。前記の実施の形態の小袋状の容器200と同様に、柔軟な容器250も、ハウジング254を画定するガス不透過性シート部材252(前記と同様の材料である)と、消毒すべき物品(図示せず)を配置するための開口部256を有する。ただし、この実施の形態では、容器250は、工程監視カートリッジ259を配置するためのガス透過性の窓258を一つしか有していない上に、殺菌剤容器260を有している。殺菌剤容器260は容器250のガス透過性壁部262に取り付けられている。この実施の形態では、殺菌剤容器260は好ましくは、ガス透過性壁部262によりハウジング254から区画された殺菌剤ハウジング264を備えた柔軟な殺菌剤容器である。殺菌剤ハウジング264内には、任意に設けられる開口部268を通じて殺菌剤源266を配置することができる。任意の開口部268は、容器250を多用途で使用するために取外し可能な開口部でもよいし、単一用途で容器250を使用するために取外し不可能な開口部でもよい。前記の実施の形態と同様に、使用にあたっては、殺菌剤源カートリッジ266から放出された殺菌剤ガスがガス透過性壁部262を通じてハウジング254内に拡散し、図9Dで矢印で示す方向をたどって窓258を通じて工程監視カートリッジ259に到達する。
【0035】
図10は本発明のさらなる実施の形態を示す。消毒すべき物品304が配置された内部空間302を容器300が有する。容器300は、消毒環境にさらすのに適切な材料、例えば液晶ポリマーにより形成された剛的な容器でもよいし、例えば小袋のような柔軟な容器でもよい。物品304または複数の物品を消毒状態すなわち清潔状態に保護するために、容器300は微生物不透過性でなければならない。図示例では容器300は蓋306を有するが、容器300内に物品304を配置して閉鎖するために、容器の技術分野で知られたいかなる手段を一時的にまたはこの製品の寿命の間中ずっと使用してもよい。
【0036】
殺菌剤310の供給源308が設けられている。図10では供給源308を容器300に取り付けられた別個の容器として示すが、最も典型的には容器300は殺菌剤310が充満した消毒室(図示せず)内に配置されるだろう。消毒室には例えばこの技術分野で知られた蒸気消毒器または過酸化水素/プラズマ消毒室がある。供給源308は弁312により内部空間302から区分されており、これにより殺菌剤の進入を可能とするが消毒が完了した時に微生物の進入を防止する。あるいは、好ましくは半透過性の障壁を使用してもよい。
【0037】
内部空間302には、蒸気透過性で微生物不透過性材料からなる半透過性障壁316を介して表示器314が通じている。表示器314は、弁320を有するハウジング318内に収容されている。ハウジング318の全体が容器300から取外し可能でもよいし、表示器314が容器300から取外し可能でもよい。あるいは、表示器314は半透過性障壁316を通じて直接的に容器300に連結してもよく、この場合にはハウジングなしでよい。もちろん半透過性障壁316の代わりに弁を使用してもよい。好ましくは表示器314は、内部空間302のみを通じて殺菌剤にさらされる。
【0038】
容器300は、物品304を消毒するために消毒室を備えていてもよい。図10では容器300は絶縁弁324を介して連結されたポンプ322を有する。ポンプ322は内部空間302を真空に引き、液体の殺菌剤が内部空間302内に配置されたか図示のように供給源308に連結された供給源308内にあるために、真空により内部空間302に通じた液体の殺菌剤が揮発する。また、容器300は物品304を洗浄するために使用してもよく、このために弁を持った流体入口326を設けてよい。排出弁328も図示されている。排出弁328と弁320があるので、容器300およびハウジング318から液体を排出することができる。従って、本発明の用途に適切な流体には、液体、霧、エアゾル、ガスまたは蒸気があるが、これらに限定されない。さらに流体にはガスプラズマが含まれる。
【0039】
図11は容器340を示し、この容器340は容器を二つの区域350,355に区分するための仕切壁345を有する。区域350,355は仕切壁345にある開口360により流体が流動可能に通じている。任意ではあるが、開口360はガスまたは蒸気透過性で微生物不透過性の障壁を有する。蓋365を有する区域355は消毒すべき物品370を収容する。蓋375を有する区域350は少なくとも一つの表示器380を収容する。表示器380は化学的表示器および/または生物学的表示器でありうる。適切な生物学的表示器には、微生物を収容したパッケージ化された基材または内蔵型生物学的表示器がある。内蔵型生物学的表示器は、微生物の成長を促進する成長媒体を有し、あるいはこれに代えて微生物の指標となる酵素を有する。蓋365,375は仕切壁345の上部の付近に取り付けられている。蓋365,375を取り付ける機構は、例えばヒートシールのような様々な従来の手段または蓋を容器にヒンジで取り付けることにより達成できる。また、これらの蓋は容器の他の側に取り付けてもよい。好ましくは、容器の少なくとも一部(蓋を含んでもよい)は、透明または半透明であって、使用者は容器内の物品および/または表示器を視認できる。容器340はさらに、少なくとも一つのガスまたは蒸気透過性で微生物不透過性の窓385または390を区域355に有する。容器340は区域350の周囲には窓を持っていない(ただし仕切壁345の開口360を除く)。窓385または390は、殺菌剤を容器340の外部から物品370を内包する区域355内まで拡散させることができる。この後、殺菌剤は物品370を内包する区域355から表示器380を内包する区域350に拡散する。殺菌剤は、容器340の外部から物品370を内包する区域355を通じて間接的に表示器380を内包する区域350に拡散しなければならない。このため殺菌剤は、区域350内に拡散して表示器380に接触する前に、区域355を通じて容器340内に拡散して物品370に接触する。ガスまたは蒸気透過性で微生物不透過性の障壁が開口360にあるために、区域355にある物品370の汚染のおそれなく、表示器380は消毒工程の後に蓋375を開くことにより取り外すことが可能である。仕切壁345が開口360にガスまたは蒸気透過性で微生物不透過性の障壁を持たない場合には、使用者が容器340内の物品370を使用する準備をするまで、表示器380は容器340の内部に物品370と一緒に保存しておく必要がある。
【0040】
図12は、図11の容器340に類似するが二つの取外し可能な蓋410,420を持つ容器400を示す。図示の区域430は、ガスまたは蒸気透過性で微生物不透過性の窓440,450,460,470,480,490をその6面の壁に有する。実際には、殺菌剤を区域430内に拡散するには、一つのガスまたは蒸気透過性で微生物不透過性の窓があれば十分であるが、6個の窓があれば、必要な殺菌剤を区域430内に拡散するのに要する時間を短縮することができる。
【0041】
図13は容器500を示し、この容器500は容器を三つの区域515,520,525に区分する二つの仕切壁505,510を有する。区域515は仕切壁505にある開口530により区域520に対して流体が流動可能に通じており、区域525は仕切壁510にある開口535により区域520に対して流体が流動可能に通じている。好ましくは、開口530,535のいずれかまたは両方はガスまたは蒸気透過性で微生物不透過性の障壁を有する。区域515は殺菌剤を供給するための殺菌剤源540を収容し、区域520は消毒すべき器具545,550を収容する。区域525は少なくとも一つの表示器555を収容する。区域515,520,525は一つの蓋を共有していてもよいし、それぞれ専用の蓋を有していてもよい。殺菌剤は、液体または固体の源から発生するガスまたは蒸気でよい。殺菌剤は、蒸気、酸化エチレン、二酸化塩素、過酸化水素、過酢酸、過蟻酸、ホルムアルデヒド、グルトアルデヒド、オゾンまたは他の適切な蒸気でよい。好ましくは、殺菌剤は過酸化水素を含有し、殺菌剤源540は過酸化水素を含有する液体か、過酸化水素蒸気を放出する固体である。好ましくは、殺菌剤源540は、ガスまたは蒸気透過性で微生物不透過性の障壁で包装されており、この障壁は殺菌剤源540を保持し、殺菌剤の拡散を可能にする。器具550は管腔を有していてもよい。容器500は、区域515から区域520を経て区域525に至る流れを促進するためにファン560と窓570をさらに有する。ファン560は直流、交流または他のいかなる手段で作動してもよい。好ましくは、ファン560は電池で動作し、かつファン動作を制御するスイッチを有する内蔵式のファンである。矢印565はファンが吹きつける方向を示す。ファン560は、殺菌剤源540から器具545,550を経て表示器555に至る殺菌剤の流れを促進することができる限り、図示とは異なる壁またはいかなる区域に配置してもよい。殺菌剤の流れを促進するために一つより多いファンを使用してもよい。追加のファンも、区域520内の器具545,550への殺菌剤の均一な分配を補助するために区域520に設けてもよい。容器500は加熱および/または減圧環境に配置し、殺菌剤源540からの殺菌剤の放出を促すようにしてもよい。
【0042】
図14は、容器600を示し、この容器600は容器を区域620,625,630,635に区分する仕切壁605,610,615を有する。区域620,625,630,635は、開口640,645,650,655により互いに流体が流動可能に通じている。好ましくは、開口640,645,650,655はガスまたは蒸気透過性で微生物不透過性の障壁を有する。区域620,625,630,635は、それぞれ表示器660、ファン665、殺菌剤源670および処理すべき器具675,680を収容する。区域620,625,630,635は、一つの蓋を共有していてもよいし、それぞれ専用の蓋を有していてもよい。ファン665は、殺菌剤源670から器具675,680を経て表示器660にまで殺菌剤を循環させる。図13の容器500とは異なり、容器600内の殺菌剤は再循環および再使用できる。容器600は、容器600内の加熱された空気の循環を補助するための加熱器685をさらに備える。加熱された空気は、殺菌剤源670からの殺菌剤の効果と放出を促進することができる。容器600内の殺菌剤の循環を促進し、かつ区域635内の器具675,680への殺菌剤の均一な分配を補助するために一つより多いファンを使用してもよい。
【0043】
図15は容器700を示す。容器700は図14の容器600に類似するが、区域710が区域720,730,740に対して着脱自在であり、消毒される器具745を保存するための別個の容器を形成する点で異なる。殺菌剤を放出しないように効率的に封じ込めるために気密な結合がいくぶん望ましいとはいえ、区域720,730,740に対する区域710の結合は必ずしも気密でなくてよい。これらの部品は、ベルクロ(商標)のフックとループのファスナ(テープ)または他の従来の手段で、互いにスナップ止め、クリップ止めまたは取り付けされている。任意ではあるが、区域720,730,740も互いに着脱自在にしてもよい。好ましくは、これらの着脱自在な区域はそれぞれ自身専用の蓋を備える。消毒工程の後の区域710内の器具745の汚染の危険性を防止するために、連通開口750,755はガスまたは蒸気透過性で微生物不透過性の障壁で覆われる。他の開口760,765,770,775は、いかなる開口でもよく、これらにはガスまたは蒸気透過性で微生物不透過性の障壁が設けられていてもいなくてもよい。
【0044】
図15Aは、消毒すべき器具1604を保持するための着脱自在な容器1602を有する消毒システム1600を示す。容器1602は、入口1610で始まって出口1612で終結する長尺な流路1608を形成する一連の邪魔板1606を備える。入口1610および出口1612の各々は、蒸気透過性で微生物不透過性の障壁1614で覆われている。障壁1614は、例えばスパンボンドポリエチレン(例えばTyvek(商標))、またはバクテリア、ウィルス、プリオンおよび他の汚染性微生物の進行を妨げる程度に十分に小さく気相の殺菌ガスを通過させる程度に大きな孔サイズを有するところの現在知ることができるか将来知られうる他の材料から形成される。殺菌剤源システム1616は、殺菌剤源1618を内包する包囲体と、環補助手段(例えばファン1620であり、出口1622と入口1624を有する)を備える。前記の実施の形態と同様に、殺菌剤源システム1616の入口1624は容器出口1612に連結され、出口1622は容器入口1610に連結されている。入口および出口は、図示のように容器1602または殺菌剤源システム1616に面一である必要はなく、導管またはチューブなどで連結してもよい。前記の実施の形態と同様に、区域1628,1630,1632を形成するための分離板と表示器1626を設けてもよい。
【0045】
図15Bは他の消毒システム1700を示す。消毒システム1700は容器1602に類似する容器1702を備えるが、容器は入口1704と出口1706が通常閉鎖される弁1708,1710を有する点で異なる。弁1708,1710は、例えばバネのような付勢機構によって通常閉鎖されるいかなるタイプであってもよい。消毒システム1700は、さらに殺菌剤源システム1616と類似の殺菌剤源システム1712を備える。好ましくは、通常閉鎖される弁1714,1716が殺菌剤源システム1712の出口1718と入口1720にそれぞれ設けられる。容器1702が殺菌剤源システム1712に取り付けられる時、弁1708,1710,1714,1716は開放される。好ましくは、容器1702を取り付ける動作でこれらの弁が開放し、容器1702を取り外す動作でこれらの弁が閉鎖するように、これらの弁は適合させられている。
【0046】
図16は容器800を示す。容器800は図14の容器600に類似するが、管腔器具820の一端を収容する別の区域810がある点で異なる。この区域810のために、殺菌剤源830から発生した殺菌剤の一部を区域840から開口部850を通じて区域810へと拡散させ、さらに管腔器具820を通じて区域860内へと拡散させることができる。区域810は管腔器具820を通る殺菌剤の拡散を補助する。管腔器具820を保持する開口870は、開閉可能および/または制御可能な開口部、または収縮可能、膨張可能または拡張可能な部品が設けられたどのような開口部を有するホルダでもよい。様々なホルダまたは開口部が米国特許出願第6,083,458号に開示されており、この特許の開示は、ここで言及することにより本願の開示の一部をなす。
【0047】
図17は容器900を示す。容器900は区域910,915,920,925を有しており、これらにはそれぞれ表示器930、ファン935、殺菌剤源940および消毒すべき器具945,950,955,960,965がそれぞれ配置されている。容器900の全ての隅角部は丸められており、殺菌剤の流れを促進するようになっている。区域925内の分離壁966,967,968が区域925を小区域に区分する。全ての区域は区域925内の迂回路に対して流体が流動可能に通じている。分離壁966,967,968を使用することにより、管腔器具965に対する効果を高めることができる。分離壁966,967,968は、装置を区分し、管腔器具965の周囲のオープンスペースを減少させ、管腔器具の周囲のオープンスペースに対する管腔器具の断面積の割合を増加させ、これによって処理すべき管腔器具を通じた殺菌剤の流れを促進する。容器900内には追加のファン970,975,980,985を配置して、殺菌剤源940から器具945,950,955,960,965、表示器930、ファン935を経て、殺菌剤源940に戻る殺菌剤の循環を促進してもよい。任意ではあるが、区域925内で仕切壁990,995を使用して、より長いおよび/またはより小さい管腔器具965を通ずる殺菌剤の流れを促進してもよい。
【0048】
図18A、図18Bおよび図18Cは、着脱自在な複数の区域を有し器具を消毒する他の構成を示す。区域1000は少なくとも一つのファン1010を収容し、区域1020は殺菌剤または殺菌剤源1030を収容し、区域1040は少なくとも一つの消毒すべき器具1050を収容し、区域1060は少なくとも一つの表示器1070を収容する。矢印1080は、区域1020から区域1040を経て区域1060へ至る殺菌剤の流れを示す。区域1040を取り外しても、器具1050を微生物から遮断するために、区域1040はガスまたは蒸気透過性で微生物不透過性の部品つまり障壁1085を有する。他の区域1000,1020,1060のための障壁1090は、微生物不透過性の障壁である必要はない。障壁1090は、微生物透過性の障壁でも不透過性の障壁でもよい。
図18Aは、独立した複数の着脱自在な区域を有する二つのセットを示す。各セットは、自身専用のファン1010、殺菌剤源1030、処理すべき器具1050、および表示器1070を有する。図18Bは、区域のセットの二つが結合されて殺菌剤がシステム内を循環できるようになったシステムを示す。図18Cは、ファンを収容する一つの区域1000と、殺菌剤源を収容する一つの区域1020と、表示器をそれぞれ収容する二つの区域1060と、器具をそれぞれ収容する二つの区域1040を有するシステムを示す。
かかる着脱自在な区域を有するシステムは、殺菌剤が殺菌剤源から消毒すべき器具さらには表示器に流れることが可能である限り、多くの様々な組合せでよい。同じ中身を収容する一つより多い区域は一緒に取り付けてもよい。例えば、殺菌剤源を収容する二つの区域1020を互いに取り付けて、システム内を循環する殺菌剤を増量してもよい。また、器具用の二つの区域1040を互いに取り付けて、より多くの器具を同時に消毒するようにしてもよい。各区域は、適切な障壁で覆われた複数の窓を有していてもよい。各窓には不要な開放を閉鎖するシャッタを設けてもよいし、あるいは殺菌剤が正しい方向に流れるのを確実にするために障壁の代わりに堰板を使用してもよい。一つ以上の着脱自在な区域に一つの加熱部材を導入してもよいし、個々の着脱自在な区域に一つの加熱部材を配置してもよい。また加熱部材は加熱炉でよい。また区域間を遮断するために弁を使用してもよい。
【0049】
図19は、ガスまたは蒸気不透過性の材料から形成された小袋1100を示す。小袋1100は、小袋の外側から内側へと殺菌剤を拡散させるためにガスまたは蒸気透過性で微生物不透過性の窓1105を有する。小袋1100は、内部に器具1115を配置するための開口部1110と、消毒工程を表示するための表示器1120と、小袋を封止しながら小袋内の器具1115から表示器1120を分離するための剥離可能なヒートシール1125を有する。表示器1120は二つのガスまたは蒸気不透過性の障壁の間に挟まれており、これにより殺菌剤は小袋1100の外側から直接的に表示器1120を内包する区域1130に拡散することができなくなっている。表示器1120は、化学的表示器および/または生物学的表示器である。好ましくは、区域1130は一つの化学的表示器および一つの生物学的表示器を収容する。表示器1120は化学的表示体が印刷された基材であってよい。また、化学的表示体は小袋1100の内層に直接印刷してもよい。生物学的表示体は、試験用微生物で汚染されたパッケージ化されたストリップまたは内蔵型生物学的表示器であってよい。
区域1130は、ヒートシールの間にある開口部1140を介して区域1135に対して流体が流動可能に通じている。殺菌剤は、区域1130内に拡散する前に、小袋1100の区域1135内に窓1105を経て拡散する必要がある。従って、区域1130内の表示器1120が殺菌剤に接触する前に、区域1135内の器具1115が殺菌剤に接触する。区域1135は一つより多いガスまたは蒸気透過性で微生物不透過性窓を有していてもよく、これらの窓は小袋1100の片面または両面に配置してよい。消毒工程の最後では、他のヒートシールを使用して区域1130を区域1135から完全に分離し、区域1135内の器具1115が汚染されるおそれなく、表示器1120を小袋1100から取り外せるようにしてもよい。好ましくは、区域1130には一つより多い表示器がある。従って、殺菌工程の最後では、少なくとも一つの表示器を区域1130から取り外して、少なくとも一つの表示器を区域1130内に残して、小袋1100内の器具1115の状態を表示するようにしてもよい。
【0050】
図20は、図19の小袋1100に類似する小袋1200を示す。小袋1200は、表示器1230を収容する区域1220と、処理すべき器具1250を収容する区域1240の間に複数の連通開口1210を有する。また、小袋1200は、図19の小袋1100の窓1105よりも大きくて楕円形のガスまたは蒸気透過性で微生物不透過性の窓1260を有する。区域1220内の表示器1230が殺菌剤に接触する前に、区域1240内の器具1250が殺菌剤に接触する(さらされる)のであれば、ガスまたは蒸気透過性の窓1105の寸法及び形状は重要ではない。
【0051】
図21は、図19の小袋1100に類似する他の代替的な小袋1300を示す。小袋1300は、表示器1330を収容する区域1320と、消毒すべき器具1350を収容する区域1340の間に一つの連通開口1310を有する。連通開口1310は、二つの部分的に重なり合ったヒートシールによって形成されている。小袋1300は、内部を殺菌剤が拡散するためのガスまたは蒸気透過性で微生物不透過性の窓1360を有し、この窓の寸法及び形状は、およそ小袋1300の一面であり、区域1340を覆うように規定されている。
【0052】
図22は、小袋ロール形態にされた小袋1400の一部を示す。小袋1400は、ガスまたは蒸気不透過性の材料から形成されていて、内部を殺菌剤が拡散するためにガスまたは蒸気透過性で微生物不透過性の窓1410を有する。ヒートシールされた仕切壁1420が小袋1400を区域1430,1440に区分する。区域1430,1440は、ヒートシールの間にある開口部を介して流体が流動可能なように互いに通じている。区域1430は消毒すべき器具を収容し、区域1440は表示器1450を収容する。表示器1450は、化学的表示器および/または生物学的表示器でありうる。任意に設けられる仕切壁1460を使用して、小袋1400内の複数の表示器を分離してもよい。好ましくは、これらの表示器は小袋の内層に印刷された化学的表示器である。
実際の使用では、使用者は小袋の適当な部分を小袋ロールから切断し、その切断された小袋内に器具を配置し、その小袋の開放した両端をヒートシールする。殺菌剤は小袋1400の外部から窓1410を通じて区域1430内に拡散し、その後区域1430から仕切壁1420を通って区域1440内に拡散する。殺菌剤は区域1440内の表示器1450に拡散接触する前に、区域1430内の器具に拡散接触する。
図23は小袋1500の一部を示す。小袋1500は、図22の小袋1400に類似するが、より大きいガスまたは蒸気透過性で微生物不透過性の窓1510を有する。この小袋1500の使用法ならびに表示器および器具の配置は、図22に示す小袋1400と同じである。
【0053】
前記の全ての実施の形態において、消毒工程が完了したら、工程監視カートリッジを有利なことにシステムから取り外して、消毒工程の化学的および生物学的な効果を判定することができることが理解されるであろう。ただし、従来技術のシステムとは異なり、生物学的表示器および化学的表示器の取外しは、消毒容器の内部の物品の消毒された状態を阻害することがない。ガス透過性の層は殺菌剤蒸気の通過のみを可能にするので、消毒容器からのカートリッジの取外しは容器の封止状態を絶つことがない。
【0054】
以上のように本発明の基本的な新規な特徴を説明し指摘しながら好ましい実施の形態の説明を示したが、本発明の趣旨から外れることなく、例示した装置および方法ならびにその用途の詳細の形式に関する様々な省略、代替、変更が当業者に行うことが可能であることは理解できるであろう。従って、本発明の範囲は、前記の説明に限定されるべきではなく、特許請求の範囲によって画定されるべきである。
【0055】
なお、本発明の実施態様として以下のものがある。
(1)入口と出口を有しており消毒すべき物品を収容する消毒容器と、
前記入口と前記出口に連結可能な消毒流体源とを備え、
前記入口と前記出口は受動的微生物不透過性閉鎖部を備え、前記消毒容器が前記消毒流体源に連結されていない時に前記消毒容器は微生物の進入を免れるように封止され内部の物品の消毒状態を維持することを特徴とする消毒システム。
(2)前記受動的微生物不透過性閉鎖部は、蒸気透過性で微生物不透過性の材料から形成された蓋を備えることを特徴とする実施態様1に記載の消毒システム。
(3)前記受動的微生物不透過性閉鎖部は、閉鎖位置に向けて付勢された弁を備えることを特徴とする実施態様1に記載の消毒システム。
(4)前記消毒流体は化学蒸気であることを特徴とする実施態様1に記載の消毒システム。
(5)前記消毒流体は過酸化水素蒸気であることを特徴とする実施態様4に記載の消毒システム。
(6)前記消毒容器内を通る前記消毒流体の流れを引き起こすために前記入口と前記出口の間には圧力差があることを特徴とする実施態様1に記載の消毒システム。
(7)前記入口と前記出口の間の圧力差を誘発するためにファンをさらに備えることを特徴とする実施態様6に記載の消毒システム。
(8)前記入口と前記出口の間の流路を延長するために一つ以上の邪魔板をさらに備えることを特徴とする実施態様1に記載の消毒システム。
(9)封止された消毒容器内に物品を配置する工程と、
前記消毒容器に消毒流体源を連結する工程と、
前記消毒流体を前記消毒容器に流入させて前記物品を消毒する工程と、
前記消毒容器と前記消毒流体源との連結を解除する工程と、
微生物の進入を免れるように前記消毒容器を封止し内部の物品の消毒状態を維持する工程とを備える物品の消毒方法。
(10)前記消毒容器を封止する工程では、前記消毒流体源に連結可能な前記消毒容器の口を、微生物不透過性で蒸気透過性の物体で覆うことを特徴とする実施態様9に記載の方法。
(11)前記消毒容器を封止する工程では、前記消毒容器と前記消毒流体源との連結を解除する工程の前に、前記消毒流体源に連結可能な前記消毒容器の口を閉鎖するための弁を自動的に閉鎖することを特徴とする実施態様10に記載の方法。
(12)前記消毒流体は化学蒸気であることを特徴とする実施態様9に記載の方法。
(13)前記消毒流体は過酸化水素蒸気であることを特徴とする実施態様12に記載の方法。
(14)前記消毒容器は第2の口を有しており、前記口から前記第2の口へと前記消毒容器内を前記消毒流体を流す工程をさらに備えることを特徴とする実施態様9に記載の方法。
(15)前記消毒流体源から前記口を通じて前記消毒容器内に入り、前記第2の口を通じて前記消毒容器から出て前記消毒流体源へと戻る連続的な流れを生成する工程を備えることを特徴とする実施態様14に記載の方法。
(16)前記消毒流体源内に設けられたファンで前記流れを誘発する工程をさらに備えることを特徴とする実施態様15に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1A】取付け可能な工程監視装置を有する消毒容器を備えたシステムの概略図である。
【図1B】取付け可能な工程監視装置の概略図である。
【図1C】開放可能なハウジング内に工程監視装置が設けられたシステムの第1の実施の形態の修正形態を示す概略図である。
【図2】消毒容器が加熱源を備えたシステムの第2の実施の形態を示す概略図である。
【図3】消毒容器が炉内に配置されたシステムの第3の実施の形態を示す概略図である。
【図4】消毒容器が真空室内に配置されたシステムの第4の実施の形態を示す概略図である。
【図5】消毒容器が真空炉内に配置されたシステムの第5の実施の形態を示す概略図である。
【図6A】消毒容器が別体の殺菌剤容器を備えたシステムの第6の実施の形態を示す概略図である。
【図6B】別体の殺菌剤容器を有する消毒容器が真空炉内に配置された図6Aに示されたシステムを示す概略図である。
【図7】取り付けられた殺菌剤容器を有する他の容器内に消毒容器が配置されたシステムの第7の実施の形態を示す概略図である。
【図8】別体の殺菌剤容器と工程監視装置が、消毒容器を挟んで互いに反対側に配置されたシステムの第8の実施の形態を示す概略図である。
【図9A】取付け可能な工程監視装置と取付け可能な殺菌剤源カートリッジを有する柔軟な容器を備えたシステムの代替的な実施の形態を示す概略図である。
【図9B】取付け可能な殺菌剤源カートリッジを示す概略図である。
【図9C】取付け可能な工程監視装置を示す概略図である。
【図9D】一つの窓と、小袋内のガス透過性膜の背後にある殺菌剤を有するシステムの他の代替的な実施の形態を示す概略図である。
【図10】システムのさらに別の実施の形態を示す概略図である。
【図11】ヒンジ式の蓋を有しており仕切板で分離された二つの区域を有する容器を示す概略図である。
【図12】取外し可能な蓋を有しており仕切板で分離された二つの区域を有する容器を示す概略図である。
【図13】処理すべき物品と表示器を通過する殺菌剤の指向性を持つ流れを有する容器を示す概略図である。
【図14】殺菌剤が容器内を循環するようにファンを有する容器を示す概略図である。
【図15】着脱自在な区域を有する容器を示す概略図である。
【図15A】着脱自在な容器を持つ消毒システムを示す概略図である。
【図15B】着脱自在な容器を持つ他の消毒システムを示す概略図である。
【図16】さらなる仕切壁と、管腔器具を配置するための中間面を有する容器を示す概略図である。
【図17】消毒すべき複数の物品を区分するさらなる仕切を内部に有する容器を示す概略図である。
【図18A】全ての部品としての着脱自在な区域を示す概略図である。
【図18B】全ての部品としての着脱自在な区域を示す概略図である。
【図18C】全ての部品としての着脱自在な区域を示す概略図である。
【図19】ガスまたは蒸気透過性の窓ならびに表示器と処理すべき物品を区分する仕切壁を有する小袋を示す概略図である。
【図20】表示器のための区域と処理すべき物品のための区域の間に複数の開口部を持つ仕切壁を有する小袋を示す概略図である。
【図21】二つの部分的に重ね合わせられた仕切壁により形成された流路を有する小袋を示す概略図である。
【図22】ガスまたは蒸気透過性の窓と、仕切壁で区分された複数の表示器を有する小袋ロールの一部を示す概略図である。
【図23】小袋の他の実施の形態を示す概略図である。
【出願人】 【識別番号】591286579
【氏名又は名称】エシコン・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ETHICON, INCORPORATED
【出願日】 平成19年8月8日(2007.8.8)
【代理人】 【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延

【識別番号】100123434
【弁理士】
【氏名又は名称】田澤 英昭

【識別番号】100101133
【弁理士】
【氏名又は名称】濱田 初音


【公開番号】 特開2008−23345(P2008−23345A)
【公開日】 平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願番号】 特願2007−207005(P2007−207005)