| 【発明の名称】 |
パック用化粧品 |
| 【発明者】 |
【氏名】榊 教生
【氏名】寺岡 梓
|
| 【要約】 |
【課題】本発明は、バイオセルロースへの成分の導入が改善され、液の垂れ落ちがなく、外観の優れたパック用化粧品を提供することを目的とする。
【構成】粘度が50mPa・s〜1,100mPa・sの範囲に調整された化粧料を、バイオセルロースに含浸させてなるパック用化粧品に関する。好ましくは、粘度が50mPa・s〜550mPa・sの範囲に調整された化粧料を含浸させたパック用化粧品に関する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 50mPa・s〜1,100mPa・sの粘度を有する化粧料を、バイオセルロースに含浸させたパック用化粧品。 【請求項2】 粘度が50mPa・s〜550mPa・sの範囲に調製された化粧料を含浸させた請求項1に記載のパック用化粧品。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、シート状バイオセルロースに化粧料を含浸させてなるパック用化粧品に関する。 【背景技術】 【0002】 バイオセルロースは、不織布に比べて繊維のキメが細かく、保水力に優れている(例えば特許文献1)。バイオセルロースのこのような特性を生かし、パック用化粧料を作製する試みもなされている。しかし、バイオセルロースに化粧料を含浸させ、パック用化粧品として使用する際に、有効成分の導入が不十分であったり、液垂れが多い、外観が不均一になるなどといった問題点があった。 【0003】 【特許文献1】特開平05−229063号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 本発明は、バイオセルロースへの有効成分の導入が改善され、液の垂れ落ちが少なく、外観の優れたパック用化粧品に関する。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本発明は、粘度が50mPa・s〜1,100mPa・sの範囲に調製された化粧料を、バイオセルロースに含浸させてなるパック用化粧品に関する。 【0006】 好ましくは、粘度が50mPa・s〜550mPa・sの範囲に調製された化粧料を含浸させたパック用化粧品に関する。 【発明の効果】 【0007】 本発明によれば、バイオセルロースへの有効成分の導入が改善され、液の垂れ落ちが少なく、外観の優れたパック用化粧品を調製することが出来る。 【発明を実施するための最良の形態】 【0008】 以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は、下記実施形態の記載により限定して解釈するべきでなく、特許請求の範囲における記載の範囲内で種々の変更が可能である。 【0009】 本発明で使用するバイオセルロースに含浸させられる化粧料は、増粘剤の添加により粘度を調整されたものである。本発明で使用する化粧料は、粘度50mPa・s〜1,100mPa・sの範囲に調整されたものである。好ましくは、粘度50mPa・s〜550mPa・sに調整されたものである。バイオセルロースに含浸させる化粧料の粘度が50mPa・s〜1,100mPa・sの範囲である場合、含浸24時間後の液交換率が65%以上となり、外観および使用性に優れるパック用化粧品が得られる。バイオセルロースに含浸させる化粧料の粘度が50mPa・s〜550mPa・sの範囲の場合、含浸24時間後の液交換率が75%以上となり、かつ外観および使用性に優れるパック用化粧品が得られる。 【0010】 増粘剤とは、所望の粘度に調整したり、安定性を保つ目的で使用されるものである。本発明に使用される増粘剤としては、天然高分子、半合成高分子、合成高分子が挙げられる。天然高分子としてはグアーガム、ローカストビンガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、トラガカントガム、ペクチン、マンナン、デンプン、デキストラン、サクシノグルカン、カードラン、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン、シロキクラゲ多糖類などが挙げられる。半合成高分子としてはメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、可溶化デンプン、カルボキシメチルデンプン、メチルデンプン、アルギン酸プロピレングリコールエステル、多糖類誘導体などが挙げられる。合成高分子としてはポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレンオキシド、エチレンオキシドなどが挙げられる。 【0011】 バイオセルロースとは、微生物が産生するセルロースであり、直径4nmのミクロフィブリルが多数集ったフィブリルからなる。酢酸菌などを静置培養することにより、空気−液体培地界面にバイオセルロース膜が形成される。たとえば、培養によってバイオセルロース膜を形成させた後、水で洗浄し、培地を除去し、次いでアルカリ処理を行い、微生物および不純物を除去する。アルカリ処理は、生成されたバイオセルロース膜の約10倍量のアルカリ溶液(例えば2%程度の水酸化ナトリウム溶液)で、1〜2時間煮沸すればよい。その後、中性になるまで水洗し、目的のバイオセルロース膜を得る。これをパック用化粧品に適した、厚さ0.3mm〜1mmの範囲にスライスし、貼付しやすい形状に加工したものを、本発明で使用するバイオセルロースマスクとした。 【実施例】 【0012】 以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は、下記の実施例に限定して解釈すべきではなく、特許請求の範囲における記載の範囲内で種々の変更が可能である。 【0013】 (実施例1) 液総量に対して、0.09重量%のシロキクラゲ多糖体を水に溶解し、さらに白濁剤(色ムラ評価用)を加えた化粧料を実施例1の化粧料とした。この溶液の粘度を測定した結果、320mPa・sであった。この化粧料に、バイオセルロースマスクを含浸させた。 【0014】 (実施例2) 液総量に対して、0.2重量%のシロキクラゲ多糖体を水に溶解し、さらに白濁剤を加えた化粧料を実施例2の化粧料とした。この化粧料の粘度を測定した結果、630mPa・sであった。この化粧料に、バイオセルロースマスクを含浸させた。 【0015】 (比較例1) 水に白濁剤を加えたものを比較例1の化粧料とした。この化粧料の粘度を測定した結果、13mPa・sであった。この化粧料に、バイオセルロースマスクを含浸させた。 【0016】 (比較例2) 液総量に対して、0.4重量%のシロキクラゲ多糖体を水に溶解し、白濁剤を加えたもの比較例2の化粧料とした。この化粧料の粘度を測定した結果、1,420mPa・sであった。この溶液に、バイオセルロースマスクを含浸させた。 【0017】 (評価) 実施例1および2、比較例1および2によって得たパック用化粧品の性質を評価した。具体的には、24時間後にバイオセルロースマスクを絞ることによって得た内液と、残りの外液の屈折率を粘度計(B形粘度計;東機産業株式会社製)で測定し、液交換率を評価した。同時に外観の色ムラの有無を目視で確認し、使用性を以下の基準により評価した。また上記の評価を総合した、総合評価を以下の基準で評価した。各評価の結果を表1に表す。 【0018】 (液交換率の評価基準) ○:液交換率が75%以上。 △:液交換率が65%以上。 ×:液交換率が65%未満。 【0019】 (外観の評価基準) ○:色ムラが無い。 ×:色ムラが有る。 【0020】 (使用性の評価基準) 5点:10秒間に液垂れが1滴未満。 4点:10秒間に液垂れが1滴以上。 3点:5秒間に液垂れが1滴以上。 2点:1秒間に液垂れが1滴以上。 1点:5秒間に液垂れが10滴以上。 【0021】 (総合評価基準) ○:液交換率が75%以上であり、色ムラが無く、使用性の評価点が4点以上。化粧品として特に好ましい。 △:液交換率が65%以上であり、色ムラが無く、使用性の評価点が4点以上。化粧品として好ましい。 ×:液交換率が65%未満、色ムラが有る、または使用性の評価点が4点未満。化粧品として望ましくない。 【0022】 【表1】
【0023】 上記の表のように、実施例1および実施例2の粘度に調整した化粧料が、バイオセルロースに含浸させる化粧料として好ましいという結果を得た。本発明により、所望の液交換率を損なうことなく、優れた使用感を持つパック用化粧料を得た。 【産業上の利用可能性】 【0024】 本発明によれば、バイオセルロースへの有効成分の導入が改善され、液の垂れ落ちがなく、外観の優れたパック用化粧品を提供することが出来る。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】398028503 【氏名又は名称】株式会社東洋新薬
|
| 【出願日】 |
平成18年9月14日(2006.9.14) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2008−69112(P2008−69112A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月27日(2008.3.27) |
| 【出願番号】 |
特願2006−250075(P2006−250075) |
|