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【発明の名称】 一時染毛料の製造方法
【発明者】 【氏名】駒場 真吾

【氏名】篠崎 孝夫

【氏名】松尾 貴史

【氏名】高瀬 磨美子

【要約】 【課題】無機顔料及び有機顔料を併用するにも関わらず経時の粘度上昇が小さいとともに、塗布後の感触に優れ、毛髪に良好なつやを付与できる一時染毛料、及びその製造方法を提供すること。

【構成】無機顔料及び有機顔料を、粉砕後の顔料の最大粒径が5μm以上100μm未満となるように、分散媒の共存下に粉砕混合し、得られた顔料ペーストを低級アルコール又は低級アルコールを含有する混合物に配合する工程を含む一時染毛料の製造方法;及び無機顔料及び有機顔料を分散媒共存下に粉砕混合することにより得られた、顔料の最大粒径が5μm以上100μm未満である顔料ペーストを含有する一時染毛料。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無機顔料及び有機顔料を、粉砕後の顔料の最大粒径が5μm以上100μm未満となるように、分散媒の共存下に粉砕混合し、得られた顔料ペーストを低級アルコール又は低級アルコールを含有する混合物に配合する工程を含む一時染毛料の製造方法。
【請求項2】
無機顔料が黒酸化チタンである請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
無機顔料及び有機顔料を分散媒共存下に粉砕混合することにより得られた、顔料の最大粒径が5μm以上100μm未満である顔料ペーストを含有する一時染毛料。
【請求項4】
無機顔料が黒酸化チタンである請求項3記載の一時染毛料。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、無機顔料及び有機顔料を含有する一時染毛料、及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
白髪を隠したり個人の好みに合わせ髪色を変化させるために、しばしば頭髪に対して染毛が行われる。染毛料は、酸化染料を用いて頭髪中で発色させて着色する永久染毛料(ヘアカラー)、酸性染料を頭髪に浸透吸着させて着色する半永久染毛料(ヘアマニキュア)、頭髪上に顔料を含む着色皮膜を形成して着色する一時染毛料などに分類される。このうち、一時染毛料は、頭髪へのダメージが少なく、また、洗髪により容易に除去でき簡便に用いることができることから、気軽に毛染めを楽しむことができるものとして好まれている。染毛料においては、塗布後の感触に優れるとともに、毛髪に良好なつやを与えることができることが好ましい。
【0003】
一時染毛料における顔料としては、無機顔料、有機顔料、又はこれらの組合せが用いられる(例えば、特許文献1及び2参照)。
【0004】
通常、顔料の分散の安定性向上には、顔料の粒径を小さくすることにより分散を向上させるのが常法とされている(非特許文献1)。一方で一時染毛料の粘度は、頭髪へのつきやすさ、塗布時の伸びやすさ、塗布具からの垂れにくさの観点から、適切な粘度であることが望まれるが、本発明者らは、無機顔料と有機顔料を併用した場合に、常法に従って顔料の粒径を小さくした場合には、保存安定性が低下し、経時で粘度が上昇し、使用感が損なわれる場合があることを見出した。
【0005】
【特許文献1】特開昭63-218614号公報
【特許文献2】特開平09-208436号公報
【非特許文献1】日本顔料技術協会編:顔料便覧67〜69、186〜187頁、誠文堂新光社、1989
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明は、無機顔料及び有機顔料を併用するにも関わらず経時の粘度上昇が小さいとともに、塗布後の感触に優れ、毛髪に良好なつやを付与できる一時染毛料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、用いる顔料ペーストに含まれる顔料の最大粒径が、常法と比較して大きい5μm以上100μm未満になるように分散媒共存下に粉砕混合することによって、無機顔料と有機顔料の併用による経時増粘現象を抑制することができるとともに、塗布後の感触に優れ、毛髪に良好なつやを付与できる一時染毛料が得られることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明は、無機顔料及び有機顔料を、粉砕後の顔料の最大粒径が5μm以上100μm未満となるように、分散媒の共存下に粉砕混合し、得られた顔料ペーストを低級アルコール又は低級アルコールを含有する混合物に配合する工程を含む一時染毛料の製造方法を提供するものである。
【0009】
また、本発明は、無機顔料及び有機顔料を分散媒共存下に粉砕混合することにより得られた、顔料の最大粒径が5μm以上100μm未満である顔料ペーストを含有する一時染毛料を提供するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一時染毛料は、無機顔料及び有機顔料を併用するにも関わらず経時の粘度上昇が小さいとともに、塗布後の感触に優れ、毛髪に良好なつやを付与できるものである。本発明の製造方法によれば、このような一時染毛料を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明に用いられる無機顔料としては、黒酸化チタン、亜鉛華、べんがら、酸化クロム、黒色酸化鉄、コバルトブルー、アルミナホワイト、黄色酸化鉄、ビリジアン、硫化亜鉛、リトポン、カドミウムエロー、朱、カドミウムレッド、黄鉛、モリブデードオレンジ、ジンククロメート、ストロンチウムクロメート、群青、鉛白、紺青、マンガンバイオレット、アルミニウム粉、真鍮粉等が挙げられ、このうち、黒酸化チタン、べんがら、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄が好ましく、さらに黒酸化チタンが好ましい。ここで黒酸化チタンとは、酸化チタンと、酸化チタン・窒化チタン固溶体との混合物をいう。
【0012】
無機顔料の含有量は、分散安定性の点から本発明の一時染毛料全量中の0.1〜20質量%、更に、0.5〜10質量%、特に1〜6質量%が好ましい。
【0013】
本発明に用いられる有機顔料としては、赤色201号、赤色202号、赤色203号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色207号、赤色208号、赤色219号、赤色220号、赤色221号、赤色228号、赤色404号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、赤色405号、橙色401号、黄色401号、青色404号等が挙げられ、このうち、赤色202号、赤色404号、黄色205号、黄色401号、青色404号が好ましい。
【0014】
有機顔料の含有量は、分散安定性の点から本発明の一時染毛料全量中の0.1〜20質量%であるのが好ましい。
【0015】
本発明の一時染毛料において、無機顔料及び有機顔料の合計量は、頭髪の染色性、白髪の隠蔽性、塗布後の感触の点で、一時染毛料全量中の0.1〜20質量%、更には1〜15質量%、特には5〜12質量%が好ましい。また、本発明の一時染毛料中の無機顔料と有機顔料の含有質量比(無機顔料質量/有機顔料質量)は、色設計上は、0.001〜1000の範囲とすることができるが、一時染毛料の色として好ましいものが得られる点で、0.005〜100が好ましく、さらに0.01〜5、特に0.5〜2.5が好ましい。
【0016】
粉砕混合の際に用いられる分散媒としては、適度に粘稠で無機顔料及び有機顔料を分散できれば制限されないが、特にグリセリン、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ソルビットなどのポリオール類の1種又は2種以上等が挙げられ、粘度が10〜10000mPa・sのものが好ましく、特に50〜5000mPa・sのものが好ましい。
【0017】
顔料の粉砕混合は、ボールミル、ビーズミル、サンドミル、ロールミル、ニーダー、ホモジナイザー、超音波分散機などにより行うことができる。
【0018】
本発明の製造方法では、粉砕後の無機顔料及び有機顔料の最大粒径が5μm以上100μm未満となるように粉砕混合を行う。最大粒径を5μm以上とすることにより、得られる一時染毛料の40℃で1ヶ月保存における粘度変化(Δ粘度=(保存後の粘度)−(保存開始時の粘度))を、一時染毛料としての塗布性能上、消費者にとり違和感のない変化範囲とすることが可能となる。具体的には図1に示すように、1ヶ月後でもΔ粘度が1700mPa・s以下とすることが可能になる。当該最大粒径は、Δ粘度が1500mPa・s以下となるように10μm以上であるのが更に好ましく、Δ粘度が1200mPa・s以下となるように20μm以上であるのが特に好ましい。一方、頭髪より太い粒子が混じっていると手に違和感が大きいが、頭髪の直径は日本人を含むモンゴリアンの場合最大100μmであり、上記のように顔料の最大粒径を100μm未満とすることにより、違和感の少ない一時染毛料が得られる。より好ましい顔料の最大粒径は、日本人を含むモンゴリアンの頭髪の平均直径である80μm以下であり、更に好ましくは、コーカシアンの頭髪の平均直径である50μm以下である。
【0019】
本発明において、顔料の最大粒径が5μm以上100μm未満となるような粉砕混合は、JIS K 5101に規定されているグラインドゲージで最大粒径を測定しつつ粉砕条件を制御することにより行うものとする。具体的測定においては、BYK-GARDNER社のグラインドゲージを用い、1.0(±0.1)gのサンプルペーストを採取し、常温下測定を3回行い(ただし明らかに異常値と思われる値については除外し、その分について追加測定する)、3回の平均値を測定値とするものとする。なお、数値の読み取りについては、本発明においてはJISの規定にかかわらず、スクレーパーの運動でできた最初の連続線が現れたところの値を読み取るものとする。
【0020】
一方、本発明の最終目的物である一時染毛料に含まれる顔料について最大粒径を測定する場合、光学顕微鏡法で測定するものとする。具体的測定においては、染毛料の液を25℃にて振とうし、均一な状態にした後スライドグラスに一滴滴下し、顕微鏡で観察可能な状態まで液を薄く伸ばした後、室温放置にて乾燥させる。これをニコン社の光学顕微鏡(型番ECLIPSE E800)にて倍率を200倍にし、ポラロイド社の顕微鏡用デジタルカメラ(型番PDMCIIi)と、それに付属するソフト(PDMCII)にて5箇所撮影する。この写真よりスケールを用いて各1箇所の撮影に存在する顔料の最大粒径を測定し、撮影した5箇所の平均を当該一時染毛料に含まれる顔料の最大粒径とするものとする。
【0021】
本発明の製造方法は、かくして得られる顔料ペーストを、低級アルコール又は低級アルコールを含有する混合物に配合する工程を含む。低級アルコールとしてはメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール等が挙げられるが、特にエタノール、イソプロパノールが好ましい。また、混合物中には水を含むことが好ましい。
【0022】
低級アルコールは、2種以上を組み合わせて用いてもよく、その含有量は、一時染毛料全量中の35質量%〜80質量%が好ましい。
【0023】
本発明の一時染毛料の粘度は、50mPa・s〜30000mPa・sであるのが、頭髪へのつきやすさ、塗布時の伸びやすさ、塗布具からの垂れにくさの点で好ましい。特に本発明の一時染毛料をマスカラブラシによって頭髪に塗布する場合、さらに好ましい粘度は、伸びのよさの点で、60mPa・s〜15000mPa・s、特に70mPa・s〜10000mPa・s、更に80mPa・s〜5000mPa・sである。ここでマスカラブラシとは、特開2004-229748号公報の図1のように芯体にブラシ毛を装着させた塗布具をいう。
【0024】
本発明の一時染毛料には、これらのほかに、通常染毛料に用いられる成分を添加することができ、例えば、被膜形成ポリマー;界面活性剤;香料;油脂;難揮発性炭化水素類;シリコーンオイル;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシビニルポリマー等の増粘剤;防腐剤;紫外線吸収剤;キレート剤;酸化防止剤;植物抽出物などを例示することができる。
【0025】
被膜形成ポリマーは、髪の表面に被膜を形成して頭髪セット性を示すものである。被膜形成ポリマーとしては、ノニオンポリマー、カチオンポリマー、アニオンポリマー及び両性ポリマーが挙げられ、2種以上を併用してもよい。
【0026】
ノニオンポリマーとしては、例えばルビスコールK12、17、30、60、80、90(以上、BASF社)、PVP K15、30、60、90(以上、GAF社)等のポリビニルピロリドン;ルビスコールVA28、37、55、64、73、VA37E(以上、BASF社)、PVP/VA E-735、E-635、E-535、E-335、S-630、W-735(以上、GAF社)等のポリビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー;ルビスコールVAP343(BASF社)等のポリビニルピロリドン/酢酸ビニル/プロピオン酸ビニル三元コポリマー;Dowtex(ダウ・ケミカル社)等の酢酸ビニル/N-ビニル-5-メチル-2-オキサゾリンコポリマー等が挙げられる。
【0027】
カチオンポリマーとしては、例えばルビカットFC370、FC550、FC905、HM552、MonoCP(以上、BASF社)等のビニルイミダゾリウムクロライド/ビニルピロリドンコポリマー;セルカットH-100(粘度1000cps)、L-200(粘度100cps)(以上、ナショナル・スターチ社)等のヒドロキシエチルセルロース/ジメチルジアリルアンモニウムクロリド;ガフカット734、755N、755(以上、GAF社)等のビニルピロリドン/四級化ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー;ルビフレックス(BASF社)、コポリマー845、937、958(以上、GAF社)等のポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレートコポリマー;コポリマーVC-713(GAF社)等のポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタムコポリマー;ガフカットHS-100(ISP社)等のビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウムコポリマー;特開平2-180911号公報に記載の水溶性高分子化合物等のアルキルアクリルアミド/アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレートコポリマー、N-プロピオニルポリエチレンイミン/メチルポリシロキサンコポリマー、アクリル酸アミド/アクリル酸/アルキルメタクリル酸/メトキシポリエチレングリコールコポリマー、アクリル酸アミド/アクリル酸エステルコポリマー等が挙げられる。
【0028】
アニオンポリマーとしては、例えばガントレッツES-225、ES-425、SP-215(以上、GAF社)等のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸アルキルハーフエステルコポリマー;レジン28-1310(ナショナル・スターチ社)、ルビセットCA(BASF社)等の酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー;レジン28-2930(ナショナル・スターチ社)等の酢酸ビルニ/クロトン酸/ネオデカン酸ビニルコポリマー;ルビセットCAP(BASF社)等の酢酸ビニル/クロトン酸/プロピオン酸ビニルコポリマー;ADVANTAGECP(ISP社)等の酢酸ビニル/マレイン酸モノブチルエステル/イソポロニルアクリレートコポリマー;プラスサイズL53P、L-75CB、L-9540B(互応化学社)、ダイヤホールド(三菱化学社)等の(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステルコポリマー;ウルトラホールド8、ウルトラホールド・ストロング(以上、BASF社)、アンフォーマーV-42(ナショナル・スターチ社)等のアクリル酸/アクリル酸アルキルエステル/アルキルアクリルアミドコポリマー;ルビフレックスVBM35(BASF社)等のポリビニルピロリドン/アクリレート/(メタ)アクリル酸コポリマー等が挙げられる。
【0029】
両性ポリマーとしては、例えばユカフォーマーR205、R205S、510、SM、301、AMPHOSET、104D、202(以上、三菱化学社)等の(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー;アンフォーマー28-4910、LV-71(以上、ナショナル・スターチ社)等のアクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル/アクリル酸オクチルアミドコポリマー等が挙げられる。
【0030】
これらの被膜形成ポリマーのうち、(メタ)アクリル系ポリマーが好ましく、この中でも(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー(例えば、ユカフォーマー202、三菱化学社)が好ましい。
【0031】
被膜形成ポリマーを用いる場合、その含有量は、本発明の一時染毛料全量中の3質量%〜15質量%とするのが、固着性、髪の感触の点で好ましい。
【0032】
これらの成分は、顔料の分散混合効率の観点から、あらかじめ粉砕混合により顔料ペーストを得たのち、前記低級アルコールを含有する混合物に含めて、又はこれとは別に単独で若しくはその他の成分との混合物として混合するのが好ましいが、これら全ての成分を一度に混合して粉砕混合を行ってもよい。
【0033】
本発明の一時染毛料の容器としては、当該染毛料を頭髪に適量塗布するに適したものであれば特に制限されないが、好ましくは、簡便性の点から市販されているマスカラ容器のように染毛料が充填された樹脂容器本体及び塗布具と一体となったキャップから構成される容器が挙げられる。
【実施例】
【0034】
試験例1
黒酸化チタン5質量部、黄色401号4.5質量部及び赤色202号SG 1.5質量部を、濃グリセリン12質量部に混合し、ロールミルにより粉砕混合して、含まれる顔料の最大粒径が、それぞれ1、5、10、20、30、40μmの顔料ペーストを得た。最大粒径の測定は、グラインドゲージ(BYK-GARDNER社)を用いて行った。得られた各顔料ペースト23質量部を、無水エタノール30質量部、(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー溶液(固形分:30質量%、エタノール:70質量%;商品名「ユカフォーマー202」、三菱化学社)20質量部、精製水23質量部、ヒドロキシプロピルセルロース(商品名「HPC-M」、日本曹達社)0.1質量部と混合し、一時染毛料を得た。得られた一時染毛料を40℃で1ヶ月保存し、保存後の染毛料及び保存開始前の染毛料につき粘度を測定した。保存後のものの粘度から保存開始前のものの粘度を減じ、得られた値を粘度変化(Δ粘度)とした。なお、粘度の測定は、それぞれの一時染毛料40gをスクリュー管No.7(50cc)(マルエム社)に入れ、BM型粘度計(VISCOMETER、TOKIMEC社)を使用し、25℃にて1分間ローターを回転させた後に行った。また、粘度測定でのローター及び回転数は、一時染毛料の粘度が100mPa・s未満のものは、ローターNo.2、60rpmとし、100mPa・s以上2000mPa・s未満のものは、ローターNo.2、12rpmとし、2000mPa・s以上8000mPa・s未満のものは、ローターNo.3、12rpmとし、8000mPa・s以上40000mPa・s未満のものは、ローターNo.4、12rpmとした。それぞれの一時染毛料について求めた粘度変化(Δ粘度)を図1に示す。
図1に示すように、有機顔料と無機顔料を併用した一時染毛料では、含まれる顔料ペースト中の顔料の最大粒径が1μmでは、保存による経時の粘度上昇が大きいのに対し、粘度上昇は、最大粒径が大きくなるにつれ抑制されることが分かった。
【0035】
実施例1〜4及び比較例1〜4
表1に示す比率で顔料(黒酸化チタン、黄色401号、赤色202号SG)を分散媒(濃グリセリン)に混合し、顔料の最大粒径が表1に示す値となるようにロールミルにより粉砕混合し、顔料ペーストを得た。なお、最大粒径の測定は、グラインドゲージ(BYK-GARDNER社)を用いて行った。得られた顔料ペーストを、(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー溶液、精製水、無水エタノール、ヒドロキシプロピルセルロースと混合し、表1に示す組成の一時染毛料を得た。
【0036】
得られた一時染毛料について、以下の評価方法に従って「塗布後の感触」及び「つや」を評価した。
【0037】
(1)塗布後の感触
1gの日本人トレスに各一時染毛料0.2gをマスカラブラシ(型番PH-1E、篠原社)で塗布し、乾燥後、5人の専門パネラーが評価した。各自1〜5の5段階で評価し、その平均値を感触の得点とした。その値Xが4<X≦5なら◎、3<X≦4なら○、2<X≦3なら△、1≦X≦2なら×とした。結果を表1に併せて示す。
【0038】
(2)つや
スライドガラスに各一時染毛料0.1gを前述のマスカラブラシで塗布し、乾燥後、5人の専門パネラーが、つやについて評価した。各自1〜5の5段階で評価し、その平均値を感触の得点とした。その値Xが4<X≦5なら◎、3<X≦4なら○、2<X≦3なら△、1≦X≦2なら×とした。結果を表1に併せて示す。
【0039】
粘度
得られた一時染毛料を40℃で1ヶ月保存し、保存後の染毛料及び製造直後の染毛料につき粘度を測定した。保存後のものの粘度から製造直後のものの粘度を減じ、得られた値を粘度変化(Δ粘度)とした。結果を表1に併せて示す。なお、粘度の測定は、試験例1と同様に行った。
【0040】
【表1】


【0041】
表1に示すとおり、実施例の一時染毛料は、無機顔料及び有機顔料を併用するにも関わらず経時の粘度上昇が小さいとともに、塗布後の感触に優れ、毛髪に良好なつやを付与できるものであった。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】最大粒径の異なる顔料を含有する一時染毛料の粘度変化を示す図である。
【出願人】 【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
【識別番号】591147339
【氏名又は名称】株式会社トキワ
【出願日】 平成18年9月5日(2006.9.5)
【代理人】 【識別番号】110000084
【氏名又は名称】特許業務法人アルガ特許事務所

【識別番号】100068700
【弁理士】
【氏名又は名称】有賀 三幸

【識別番号】100077562
【弁理士】
【氏名又は名称】高野 登志雄

【識別番号】100096736
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 俊夫

【識別番号】100117156
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 正樹

【識別番号】100111028
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 博人

【識別番号】100101317
【弁理士】
【氏名又は名称】的場 ひろみ

【識別番号】100121153
【弁理士】
【氏名又は名称】守屋 嘉高

【識別番号】100134935
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 詩木

【識別番号】100130683
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 政広

【識別番号】100140497
【弁理士】
【氏名又は名称】野中 信宏


【公開番号】 特開2008−63252(P2008−63252A)
【公開日】 平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願番号】 特願2006−240662(P2006−240662)