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【発明の名称】 精神障害及び眼障害の治療用S−メチル−ジヒドロ−ジプラシドン
【発明者】 【氏名】プラカシュ,チャンドラ アガーワル

【氏名】スモラレック,テレサ アネット

【要約】 【課題】新規S−メチル−ジヒドロ−ジプラシドンを含む医薬組成物、並びに精神及び眼障害の治療のための上記化合物及び医薬として許容されるその塩の使用の提供。

【構成】本発明は、精神分裂病、不安障害、例えば、一般化不安障害、パニック障害、外傷後ストレス障害及び恐怖症;不安の精神病エピソード、狼狽、過度の攻撃、緊張、又は精神病に関連する社会的又は感情的引きこもり;精神病気分障害;精神遅延に関連する挙動の乱れ、自閉症、及び行動障害;痴呆、例えば、アルツハイマー病に関連する痴呆;薬物誘導及び神経変性に基づく筋肉機能不全;強迫性障害;トゥーレット症候群;緑内障;及び虚血性網膜症から選ばれる障害又は症状の治療のための上記化合物及び医薬として許容されるその塩の使用に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳動物における、精神分裂病、不安障害、例えば、一般化不安障害、パニック障害、外傷後ストレス障害及び恐怖症;不安の精神病エピソード、狼狽(agitation)、過度の攻撃、緊張、又は精神病に関連する社会的又は感情的引きこもり(withdrawal);精神病気分障害、例えば、重度主要うつ病障害;精神病障害に関連する気分障害、例えば、2極障害に関連する急性躁うつ、及び精神分裂病に関連する気分障害;精神遅延に関連する挙動の乱れ、自閉症、及び行動障害;痴呆、例えば、アルツハイマー病に関連する痴呆;薬物誘導及び神経変性に基づく筋肉機能不全;強迫性障害;トゥーレット(Tourette’s)症候群;緑内障;及び虚血性網膜症から選ばれる障害又は症状の治療用医薬組成物であって、上記障害又は症状の治療に有効な量の6−クロロ−5−(2−{4−[イミノ−(2−メチルスルファニルフェニル)−メチル]−ピペラジン−1−イル}−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン、又は医薬として許容されるその塩を含む、前記組成物。
【請求項2】
治療される前記障害又は症状が精神分裂病である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
治療される前記障害又は症状が一般化不安障害である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
治療される前記障害又は症状が恐怖症である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
治療される前記障害又は症状が2極障害である、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
治療される前記障害又は症状が外傷後ストレス障害である、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
治療される前記障害又は症状が痴呆症である、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
治療される前記障害又は症状が精神遅延の挙動顕示である、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
治療される前記障害又は症状が行動障害の挙動顕示である、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
治療される前記障害又は症状が自閉症障害の挙動顕示である、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
治療される前記障害又は症状が緑内障である、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
治療される前記障害又は症状が虚血性網膜症である、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
哺乳動物における、精神分裂病、不安障害、例えば、一般化不安障害、パニック障害、外傷後ストレス障害及び恐怖症;不安の精神病エピソード、狼狽(agitation)、過度の攻撃、緊張、又は精神病に関連する社会的又は感情的引きこもり(withdrawal);精神病気分障害、例えば、重度主要うつ病障害;精神病障害に関連する気分障害、例えば、2極障害に関連する急性躁うつ、及び精神分裂病に関連する気分障害;精神遅延に関連する挙動の乱れ、自閉症、及び行動障害;痴呆、例えば、アルツハイマー病に関連する痴呆;薬物誘導及び神経変性に基づく筋肉機能不全;強迫性障害;トゥーレット(Tourette’s)症候群;緑内障;及び虚血性網膜症から選ばれる障害又は症状の治療用医薬組成物であって、上記障害又は症状の治療に有効な量のS−メチル−ジヒドロ−ジプラシドン、又は医薬として許容されるその塩を含む、前記組成物。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明の背景
本発明は、精神障害及び眼障害の治療のためのS−メチル−ジヒドロ−ジプラシドンを含む医薬組成物、並びに上記化合物及び医療として許容されるその塩の使用に関する。より特に、本発明は、精神分裂病、不安障害、例えば、一般化不安障害、パニック障害、外傷後ストレス障害及び恐怖症(例えば、社会恐怖症、広場恐怖症等);不安の精神病エピソード、狼狽(agitation)、過度の攻撃、緊張、又は精神病に関連する社会的又は感情的引きこもり(withdrawal);精神病気分障害、例えば、重度主要うつ病障害;精神病障害に関連する気分障害、例えば、2極障害に関連する急性躁うつ、及び精神分裂病に関連する気分障害;精神遅延に関連する挙動の乱れ、自閉症、及び行動障害;痴呆、例えば、アルツハイマー病に関連する痴呆;薬物誘導及び神経変性に基づく筋肉機能不全;強迫性障害;トゥーレット(Tourette’s)症候群;緑内障;及び虚血性網膜症から選ばれる障害又は症状の治療のための上記化合物及び医薬として許容されるその塩の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
以下の構造;
【0003】
【化1】


【0004】
及び化学名6−クロロ−5−(2{4−[イミノ−(2−メチルスルファニルフェニル)−メチル]−ピペラジン−1−イル}−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを有する、S−メチル−ジヒドロ−ジプラシドン(S−methyl−dihydro−ziprasidone)は、
以下の構造;
【0005】
【化2】


【0006】
を有する抗精神薬、ジプラシドンの活性な代謝産物である。
【0007】
ジプラシドン及び関連アリールピペラジニル−(C2 −C4 )アルキレン−ヘテロシクリル化合物、それらの合成方法、並びに精神分裂病タンプの精神障害の治療における、及び不安、狼狽、過度の攻撃、緊張、及び精神病患者における社会的又は感情的引きこもりの除去又は軽減のためのそれらの使用は、1989年5月16日に発行された米国特許第4,831,031号、1993年4月27日に発行された米国特許第5,206,366号、1989年11月28日に発行された米国特許第4,833,795号、1994年5月17日に発行された米国特許第5,312,925号、及び1994年8月16日に発行された米国特許第5,338,846号中に言及されている。強迫性障害及びトゥーレット症候群の治療のためのジプラシドン及びその関連化合物の使用は、1998年9月3日に出願された米国特許出願第09/146,289号中に言及されている。精神病に関連する挙動兆候の治療のためのジプラシドン及びその関連化合物の使用は、1998年12月8日に出願された米国特許出願第09/216,344号中に言及されている。緑内障及び虚血性網膜症の治療のためのジプラシドン及びその関連化合物の使用は、1999年5月18日に出願された米国特許出願第09/314,792号中に言及されている。上記特許、特許出願、及びジャーナル記事の全てを、全体として本明細書中に援用する。
【発明の開示】
【0008】
本発明の要約
本発明は、哺乳動物における、精神分裂病、不安障害、例えば、一般化不安障害、パニック障害、外傷後ストレス障害及び恐怖症(例えば、社会恐怖症、広場恐怖症等);不安の精神病エピソード、狼狽(agitation)、過度の攻撃、緊張、又は精神病に関連する社会的又は感情的引きこもり(withdrawal);精神病気分障害、例えば、重度主要うつ病障害;精神病障害に関連する気分障害、例えば、2極障害に関連する急性躁うつ、及び精神分裂病に関連する気分障害;精神遅延に関連する挙動の乱れ、自閉症、及び行動障害;痴呆、例えば、アルツハイマー病に関連する痴呆;薬物誘導及び神経変性に基づく筋肉機能不全;強迫性障害;トゥーレット(Tourette’s)症候群;緑内障;及び虚血性網膜症から選ばれる障害又は症状の治療用医薬組成物であって、上記障害又は症状の治療に有効な量のS−メチル−ジヒドロ−ジプラシドン、又は医薬として許容されるその塩を含む、前記組成物に関する。
【0009】
本発明は、ヒトを含む哺乳動物における、精神分裂病、不安障害、例えば、一般化不安障害、パニック障害、外傷後ストレス障害及び恐怖症(例えば、社会恐怖症、広場恐怖症等);不安の精神病エピソード、狼狽(agitation)、過度の攻撃、緊張、又は精神病に関連する社会的又は感情的引きこもり(withdrawal);精神病気分障害、例えば、重度主要うつ病障害;精神病障害に関連する気分障害、例えば、2極障害に関連する急性躁うつ、及び精神分裂病に関連する気分障害;精神遅延に関連する挙動の乱れ、自閉症、及び行動障害;痴呆、例えば、アルツハイマー病に関連する痴呆;薬物誘導及び神経変性に基づく筋肉機能不全;強迫性障害;トゥーレット(Tourette’s)症候群;緑内障;及び虚血性網膜症から選ばれる障害又は症状の治療方法であって、上記哺乳動物に、上記障害又は症状の治療に有効な量のS−メチル−ジヒドロ−ジプラシドン又は医薬として許容される塩を投与することを含む、前記方法に関する。
【0010】
用語“治療する”とは、本明細書中に使用するとき、この用語が適用される障害又は症状、又は当該障害又は症状の1以上の兆候を、反転させ、軽減し、その進行を阻害し、又は予防することをいう。用語“治療”とは、本明細書中に使用するとき、直前に定義したような“治療する”行為をいう。
【0011】
本発明は、上記方法であって、S−メチル−ジヒドロ−ジプラシドンの放射性標識形態が、S−メチル−ジヒドロ−ジプラシドンの代わりに使用される方法にも関する。S−メチル−ジヒドロ−ジプラシドンの好ましい放射性標識化合物は、その放射性標識が、 3H,11C, 2H,13C,14C,18F, 123I、及び 125Iから選ばれるものである。このような放射性化合物は、代謝薬物動態試験における研究及び診断ツールとに、そして動物とヒトの両者における結合アッセイにおいて有用である。
【0012】
式(1)の化合物の医薬として許容される酸付加塩の例は、塩酸、p−トルエンスルホン酸、ギ酸、クエン酸、コハク酸、サリチル酸、シュウ酸、臭化水素酸、リン酸、メタンスルホン酸、酒石酸、マレイン酸、ジ−p−トルオイル酒石酸、酢酸、硫酸、ヒドロヨウ素酸、及びマンデル酸(mandelic acid)の塩である。
【0013】
本発明のより特別な態様は、治療される障害又は症状が精神分裂病である前記方法に関する。
【0014】
本発明の他のより特別な態様は、治療される障害又は症状が一般化不安障害、パニック障害、外傷後ストレス障害及び恐怖症から選ばれる前記方法に関する。
【0015】
本発明の他のより特別な様態は、治療される障害又は症状が強迫性障害である前記方法に関する。
【0016】
本発明の他のより特別な態様は、治療される障害又は症状が緑内障である前記方法に関する。
【0017】
本発明の他のより特別な態様は、治療される障害又は症状が虚血性網膜症である前記方法に関する。
【0018】
本発明の他のより特別な態様は、治療される障害又は症状が2極性障害である前記方法に関する。
【0019】
本発明の他のより特別な態様は、治療される障害又は症状がトゥーレット症候群である前記方法に関する。
【0020】
本発明の他のより特別な態様は、治療される障害又は症状が薬物誘導筋肉機能不全である前記方法に関する。
【0021】
本発明の他のより特別な態様は、治療される障害又は症状が神経変性に基づく筋肉機能不全である前記方法に関する。
【0022】
本発明の他のより特別な態様は、治療される障害又は症状が精神障害に関連する気分障害、例えば、2極性障害に関連する急性躁うつ、又は精神分裂病に関連する気分障害である、前記方法に関する。
【0023】
本発明の他のより特別な態様は、治療される障害又は症状が精神遅延に関連する挙動の乱れ、自閉症障害、又は行動障害である前記方法に関する。
【0024】
本発明の他のより特別な態様は、治療される障害又は症状が、血管性痴呆、HIV疾患による痴呆、頭部外傷による痴呆、パーキンソン病による痴呆、ハンチントン舞踏病による痴呆、ピック(Pick’s)病による痴呆、クロイツフェルト−ヤコブ(Creutzfeldt−Jakob)病による痴呆、物質誘導持続性痴呆、多病因による痴呆、及び特定されない(not otherwise specified(NOS))痴呆から選ばれる前記方法に関する。
【0025】
本発明の他のより特別な態様は、治療される障害又は症状が、アルツハイマー型の痴呆であり、かつ、合併症のない早期に開始するアルツハイマー型の痴呆、妄想を伴う早期に開始するアルツハイマー型の痴呆、うつの気分を伴う早期に開始するアルツハイマー型の痴呆、合併症のない後期に開始するアルツハイマー型の痴呆、妄想を伴う後期に開始するアルツハイマー型の痴呆、及びうつの気分を伴う後期に開始するアルツハイマー型の痴呆から成る群から選ばれる前記方法に関する。
【0026】
本発明の他のより特別な態様は、治療される障害又は症状が、広場恐怖症を伴わないパニック障害、広場恐怖症を伴うパニック障害、パニック障害の病歴をもたない広場恐怖症、社会恐怖症、外傷後ストレス障害、急性ストレス障害、一般化不安障害、物質誘導不安障害、及び特定されない(NOS)不安障害から選ばれる前記方法に関する。
【0027】
本発明の他のより特別な態様は、治療される障害又は症状が精神病気分障害である前記方法に関する。
【0028】
本発明の他のより特別な態様は、治療される障害又は症状が、うつ障害、2極性障害、うつの特徴をもつ気分障害、主要うつ様エピソードを伴う気分障害、躁の特徴をもつ気分障害、混合特徴をもつ気分障害、物質誘導気分障害、及び特定されない(NOS)気分障害から選ばれる前記方法に関する。
【0029】
本発明の他のより特別な態様は、治療される障害又は症状は、主要うつ障害(単一エピソード)、及び主要うつ障害(再発)から成る群から選ばれる前記方法に関する。
【0030】
本発明の他のより特別な態様は、治療される障害又は症状が、2極性I又はII障害(単一躁エピソード)、2極性I又はII障害(最新エピソード低躁)、2極性I又はII障害(最新エピソード躁)、2極性I又はII障害(最新エピソード混合)、2極性I又はII障害(最新エピソードうつ)、循環気質障害、及び特定されない(NOS)2極性障害から選ばれる前記方法に関する。
【0031】
本発明の他のより特別な態様は、治療される障害又は症状が偏執病型、分裂型、緊張型、等質型又は残りの型の精神分裂病である前記方法に関する。
【0032】
本発明の他のより特別な態様は、治療される障害又は症状が、精神遅延の挙動顕示である前記方法に関する。
【0033】
本発明の他のより特別な態様は、治療される障害又は症状が、行動障害の挙動顕示である前記方法に関する。
【0034】
本発明の他のより特別な態様は、治療される障害又は症状が自閉症の挙動顕示である前記方法に関する。
【0035】
本明細書中に言及する精神病障害及び症状は全て、当業者に知られており、そしてthe Diagnostic and Statistical of Mental Disorders,Fourth Edition,American Psychiatric Association,1994(DMS IV)中に定義されており、これを全体として本明細書中に援用する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
本発明の詳細な説明
S−メチル−ジヒドロ−ジプラシドンを、ジヒドロ−ジプラシドンを、メチル化剤(例えば、インドメタン又はジアゾメタン)、好ましくはインドメタンと反応させることにより製造することができる。それは、典型的には、低級アルカノール溶媒、例えば、メタノール、エタノール又はプロパノール、好ましくはメタノール中、約0℃〜ほぼ上記溶媒の還流温度の温度において、好ましくは約室温において、強塩基、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、カリウム又はナトリウムt−プトキシド、又は炭酸カリウム又はナトリウムの存在下で、行われる。
【0037】
ジヒドロ−ジプラシドンは、1999年8月10日に発行された米国特許第5,935,960中に記載されている。この特許を、全体として本明細書中に援用する。
【0038】
S−メチル−ジヒドロ−ジプラシドンの医薬として許容される酸付加塩を、慣用のやり方で、遊離塩基(I)の溶液又は懸濁液を、1化学当量の医薬として許容される酸で処理することにより調製する。慣用の濃縮及び再結晶化技術を、上記塩の単離において使用する。好適な酸の例示は、酢酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、スルホン酸、硫酸、イソニコチン酸、乳酸、サリチル酸、クエン酸、酒石酸、パントテン酸、重酒石酸、アスコルビン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルクロン酸、糖酸(saccharate acid)、ギ酸、安息香酸、グルタミン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びグルコン酸である。
【0039】
S−メチル−ジヒドロ−ジプラシドン及びその医薬として許容される塩(まとめて以下、“本発明の活性化合物”という。)は、製薬実務において、単独で、又は好ましくは、医薬として許容される担体又は希釈剤とともに、ヒト患者に投与されうる。このような化合物は、経口又は非経口的に投与されうる。非経口投与は、特に静脈内及び筋中投与を含む。さらに、本発明の活性化合物を含む医薬組成物中、活性成分対担体の重量比は、通常、1:6〜2:1、そして好ましくは、1:4〜1:1の範囲内にある。しかしながら、いずれの場合にも、選ばれる比は、上記活性成分の溶解性、企図される投与量、及び投与の経路のような要因に依存するであろう。
【0040】
本発明の活性化合物は、経口、非経口(例えば、皮下、静脈内、筋中、胸骨内及び輸注技術)、直腸、鼻内又は表在局所を介して、哺乳動物に投与されうる。一般に、上記化合物は、最も望ましくは、約0.5〜約500mg/日の範囲の投与量で、単一又は分割投与(すなわち、1〜4投与/日)で投与される。但し、処置される患者の種、体重、及び症状、並びに選ばれた特定の投与経路に依存して必ず変動が生じるであろう。しかしながら、約10mg〜約80mg/kg体重/日の範囲内の投与量レベルが最も望ましくは使用される。それにも拘らず、処置される動物の種、及び上記薬物に対するその個体の応答、並びに選ばれた医薬配合品のタイプ及びその投与が行われる期間及び間隔に依存して変動が生じうる。ある場合には、上述の範囲の下限未満の投与量レベルが適量レベルよりもよいであろうし、一方、他の場合には、より多量の投与量が有害な副作用を引き起こさずに使用されうる。但し、このようなより高い投与量レベルは、まず、1日を通じて投与のための数個の低投与量に分割される。
【0041】
本発明の活性化合物は、先に示した経路のいずれかにより、単独に又は医薬として許容される担体又は希釈剤とともに投与されうる。より特に、本発明の新規治療剤は、多種多様な異なる投与形態で投与されうる。すなわち、それらは、錠剤、カプセル、ロゼンジ、トローチ、ハード・キャンディー、粉末、スプレー、クリーム、軟膏(salves)、坐剤、ゼリー、ジェル、ペースト(pastes)、ローション、軟膏(ointments)、水性懸濁液、注射溶液、エリキシル、シロップその他の形態でさまざまな医薬として許容される不治性担体と併合されうる。このような担体は、固体希釈剤又は増量剤、滅菌水性媒質、及び各種非毒性有機溶媒等を含む。その上、経口医薬組成物は、好適には、甘味料及び/又は香味料が添加されうる。一般に、治療的に有効な本発明の化合物は、約5.0重量%〜約70重量%の範囲の濃度レベルにおいて、上記投与形態中、存在する。
【0042】
上述の各種障害及び症状の治療における経口使用のために、本発明の活性化合物は、例えば、錠剤又はカプセルの形態で、又は水性溶液又は懸濁液として投与されうる。各種賦形剤、例えば、微晶性セルロース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、及びグリシンを含有する錠剤は、各種崩壊剤、例えば、デンプン(そして好ましくは、コーン、ポテト又はタピオカ・デンプン)、アルギン酸、及び特定の錯ケイ酸塩とともに、ポリビニルピロリドン、スクロース、ゼラチン及びアロシアの如き顆粒化バインダーとともに、使用されうる。さらに、潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、及びタルクが、錠剤化目的のためにしばしば非常に有用である。類似タイプの固体組成物も、ゼラチン・カプセル内の増量剤として使用されうる;この点で好ましい材料は、ラクトース又は乳糖、及び高分子量ポリエチレン・グリコールをも含む。水性懸濁液、及び/又はエリキシルが経口投与のために望ましいとき、上記活性成分は、各種甘味料又は香味剤、着色料又は染料、そして望ましい場合、乳化剤、及び/又は、懸濁剤とも、水、エタノール、プロピレン・グリコール、グリセリン及びそれらの各種併合物とともに、併合されうる。
【0043】
非経口投与のためには、ゴマ又はピーナッツ油中又は、水性プロピレン・グリコール中の本発明の化合物の溶液が使用されうる。水性溶液は、必要により、好適には緩衝液化され(好ましくは8より高いpH)であるべきであり、そして液体希釈剤は、まず、等張にされる。上記水性溶液は、静脈内注射目的のために好適である。油性溶液は、動脈内、筋肉中、及び皮下注射目的のために好適である。滅菌条件下の上記溶液の全ての製造は、当業者に周知の標準的な技術により容易に達成される。
【0044】
筋肉中、非経口、及び静脈内使用のために、上記活性成分の滅菌溶液が調製されることができ、そしてその溶液のpHは、好適には調整され、かつ緩衝液化されるべきである。静脈内使用のためには、溶質の合計濃度は、コントロールされ、かつ、調製品は等張にされるべきである。
【0045】
さらに、眼障害、例えば、緑内障、及び虚血性網膜症を治療するとき、本発明の化合物を局所的に投与することもでき、そしてこれは、標準的な製薬実務に従って、クリーム、ゼリー、ジェル、ペースト、パッチ、軟膏その他により行われうる。
【0046】
以下の実施例は、S−メチル−ジヒドロ−ジプラシドンの合成を例示する。
【実施例】
【0047】
実施例1
6−クロロ−5−(2−{4−[イミノ−(2−メチルスルファニルフェニル)−メチル]−ピペラジン−1−イル}−エチル)−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン
水酸化カリウム(1.82グラム)を、窒素雰囲気下メタノール(1300ml)に添加し、そして21℃で15分間撹拌した。ジヒドロ−ジプラシドン(13.0グラム、31.3mmol)を添加し、そして上記混合物を、溶液が形成されるまで21℃で撹拌する。ヨードメタン(2.34ml、37.7mmol、1.2当量)を添加し、そして上記溶液を21℃で一夜撹拌に供する。反応の進行を薄層クロマトグラフィー(シリカゲル、4:1塩化メチレン:イソプロパノールで溶出、254nmのUVランプで可視化)を用いて追跡した。この反応混合物を真空濃縮し、そして2.0リッターの塩化メチレンと500mlの水を、残存した固体に添加した。濁った混合物を15分間撹拌に供し、その後、水層(pH=9.8)を捨てた。明るいピンク色である塩化メチレン層を、硫酸マグネシウムを用いて乾燥させ、そしてDarco G60を添加して、上記固体を脱色した。上記混合物を21℃でさらに15分間撹拌に供し、そしてセライト上で濾過した。上記セライト・フィルター・パッドを50ml塩化メチレンで洗浄し、そして併合濾液を、真空濃縮して、より明るいピンク色の固体を得た(13.05グラム)。シリカゲルと塩化メチレン溶出液を用いたフラッシュ・クロマトグラフィーを使用してさらに精製することにより、7.38グラムの標題化合物を得た。融点103−106℃(蒸発)。マス・スペクトル(m/e,%強度):429(100,M+1),236,194.13C NMR(CDC13)177.70,166.83,142.36,136.94,136.17,133.10,131.30,129.51,126.86,125.27,124.46,111.06,58.84,53.11,36.09,30.95 and 15.87。
【出願人】 【識別番号】397067152
【氏名又は名称】ファイザー・プロダクツ・インク
【出願日】 平成19年11月14日(2007.11.14)
【代理人】 【識別番号】100096666
【弁理士】
【氏名又は名称】室伏 良信

【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤

【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬

【識別番号】100087871
【弁理士】
【氏名又は名称】福本 積

【識別番号】100087413
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 哲次

【識別番号】100108903
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 和広


【公開番号】 特開2008−56700(P2008−56700A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2007−296039(P2007−296039)