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【発明の名称】 皮膚洗浄剤用組成物
【発明者】 【氏名】藤井 範子

【氏名】森 俊裕

【要約】 【課題】高級脂肪酸塩特有の優れた起泡性と洗浄力を有し、濯ぎ性に優れるとともに、洗浄後の肌のつっぱり感がなく、ぬるつきやべたつきを抑え、しっとりとした感触を付与する皮膚洗浄剤用組成物を提供することを課題とする。

【構成】(A)アミドプロピルベタイン型両性界面活性剤および/又はアミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤、(B)高級脂肪酸塩、(C)酸化エチレン付加脂肪酸エステル、および(D)陽イオン性高分子を含有してなる皮膚洗浄剤用組成物とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)アミドプロピルベタイン型両性界面活性剤および/又はアミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤、(B)高級脂肪酸塩、(C)酸化エチレン付加脂肪酸エステル、および(D)陽イオン性高分子を含有してなる皮膚洗浄剤用組成物。
【請求項2】
前記(C)成分が、モノステアリン酸ポリエチレングリコールおよび/又はジステアリン酸ポリエチレングリコールである請求項1に記載の皮膚洗浄剤用組成物。
【請求項3】
前記(D)成分が、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体および/又はビニルピロリドン・ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド・ラウリルジメチルアミノプロピルメタクリルアミドクロリド共重合体である請求項1又は2に記載の皮膚洗浄剤用組成物。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は皮膚洗浄剤用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ボディーシャンプーや洗顔剤などの皮膚用洗浄剤では、優れた洗浄力とさっぱりとした使用感が得られることから、高級脂肪酸塩が多用されている。しかしながら、高級脂肪酸塩を高配合とすると、過度の脱脂により洗浄後のつっぱり感や肌荒れが生じるといった問題を有している。
【0003】
洗浄後のつっぱり感を解決するためには、高級脂肪酸塩の配合量を抑えたり、多価アルコールなどの保湿成分を高濃度に配合することが考えられる。しかし、高級脂肪酸塩の配合量を低配合量とすると優れた洗浄力が得られず、また、多価アルコールを高配合量とすると、泡立ち性、濯ぎ性、使用後のぬるつき、べたつきといった使用感や風合いに劣るという欠点がある。
【0004】
このような問題点を解決するために、特定の高級脂肪酸塩を含有したクリーム状皮膚洗浄料(例えば、特許文献1を参照)、高級脂肪酸と糖系陰イオン界面活性剤とN−アシルアミノ酸塩とリン酸系両性界面活性剤とを含有した洗浄剤組成物(例えば、特許文献2を参照)、高級脂肪酸塩とポリアミド変性シリコーンとエステル油とを含有した皮膚用洗浄剤組成物(例えば、特許文献3を参照)などが提案されている。
【0005】
しかしながら、これら試みに拠っても、洗浄後のつっぱり感を改善させることはできるものの、洗浄力や濯ぎ性については未だ満足しうるものではない。また、使用後のぬるつきやべたつきなど、使用感や風合いについても未だ満足しうるものではない。
【0006】
【特許文献1】特開平10−182419号公報
【特許文献2】特開平7−18293号公報
【特許文献3】特開2005−281190号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、高級脂肪酸塩特有の優れた起泡性と洗浄力を有し、濯ぎ性に優れるとともに、洗浄後の肌のつっぱり感がなく、ぬるつきやべたつきを抑え、しっとりと潤った感触を付与する皮膚洗浄剤用組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
即ち、本発明は、
〔1〕(A)アミドプロピルベタイン型両性界面活性剤および/又はアミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤、(B)高級脂肪酸塩、(C)酸化エチレン付加脂肪酸エステル、および(D)陽イオン性高分子を含有してなる皮膚洗浄剤用組成物、
〔2〕前記(C)成分が、モノステアリン酸ポリエチレングリコールおよび/又はジステアリン酸ポリエチレングリコールである前記〔1〕記載の皮膚洗浄剤用組成物、並びに
〔3〕前記(D)成分が、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体および/又はビニルピロリドン・ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド・ラウリルジメチルアミノプロピルメタクリルアミドクロリド共重合体である前記〔1〕又は〔2〕に記載の皮膚洗浄剤用組成物
に関する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の皮膚洗浄剤用組成物は、優れた起泡性と洗浄力を有し、濯ぎ性に優れた効果を奏するとともに、高級脂肪酸塩特有の洗浄後の肌のつっぱり感がなく、ぬるつきなく、しっとりと潤った感触を付与するといった優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の皮膚洗浄剤用組成物は、(A)アミドプロピルベタイン型両性界面活性剤および/又はアミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤、(B)高級脂肪酸塩、(C)酸化エチレン付加脂肪酸エステル、および(D)陽イオン性高分子を含有する。
【0011】
(A)成分のアミドプロピルベタイン型両性界面活性剤の具体例としては、例えば、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、パーム油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、リシノレイン酸アミドプロピルベタインなどを例示することができる。また、アミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤の具体例としては、例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジヒドロキシエチルベタインなどを例示することができる。これら成分は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を適宜組合せて用いることもできる。好適な(A)成分としては、洗浄力および起泡力や泡持続力の観点から、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインを用いることが好ましい。
【0012】
(A)成分の含有量は、所望の効果が付与されるのであれば特に限定されないが、通常、洗浄力および起泡力の観点から、組成物中、0.05重量%以上が好ましく、より好ましくは0.1重量%以上である。また、べたつき感や皮膚刺激を抑制する観点から、5重量%以下が好ましく、より好ましくは3重量%以下である。これらの観点から、(A)成分の含有量は、好ましくは0.05〜5重量%、より好ましくは0.1〜3重量%である。
【0013】
尚、上記(A)成分は、市販品を用いることもできる。ラウリン酸アミドプロピルベタインの市販品としては、例えば、アンホレックス LB−2(商品名,ミヨシ油脂社製)、リカビオン B−300(商品名,新日本理化社製)、ソフタゾリン LPB(商品名,川研ファインケミカル社製)などを例示することができる。また、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインの市販品としては、例えば、オバゾリン LB−SF(商品名,東邦化学工業社製)、アンヒトール 20BS(商品名,花王社製)、リカビオン A−100(商品名,新日本理化社製)などを例示することができる。
【0014】
(B)成分の高級脂肪酸塩を構成する脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸などの炭素数12〜22の高級脂肪酸;オリーブ油、ヤシ油、パーム油、綿実油などの植物性油脂;魚油、牛脂などの動物性油脂などを例示することができる。これら成分は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を適宜組合せて用いることもできる。好適な(B)成分としては、洗浄力および起泡力の観点から、炭素数12〜22の高級脂肪酸を用いるのが好ましく、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸がより好ましく用いられる。
【0015】
(B)成分の高級脂肪酸塩の塩としては、高級脂肪酸をアルカリ剤でケン化、又は中和した、アルカリ金属塩や有機アミン塩などを例示することができる。用いられるアルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの無機アルカリ;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミンなどの有機アルカリなどが挙げられる。使用するアルカリ剤としては、材料入手の容易性および取り扱いの簡便性の観点から、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを用いることが好ましい。
【0016】
本発明の皮膚洗浄剤用組成物に高級脂肪酸塩を含有させるには、高級脂肪酸とアルカリ剤を予め高級脂肪酸塩として調製後に配合してもよく、また、高級脂肪酸とアルカリ剤とを配合して組成物中で高級脂肪酸塩としてもよい。
【0017】
(B)成分の含有量は、所望の効果が付与されるのであれば特に限定されないが、通常、洗浄力および起泡力の観点から、高級脂肪酸として組成物中、5重量%以上が好ましく、より好ましくは10重量%以上である。また、皮膚刺激やつっぱり感を抑制する観点から、35重量%以下が好ましく、より好ましくは30重量%以下である。これらの観点から、(B)成分の含有量は、好ましくは5〜35重量%、より好ましくは10〜30重量%である。
【0018】
(C)成分の脂肪酸エステルは、エステル部に酸化エチレン縮合部を有する。このような脂肪酸エステルとしては、例えば、脂肪酸ポリエチレングリコール、脂肪酸ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸ポリオキシエチレングリセリン、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタン、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビットなどを挙げることができ、炭素数12〜18の脂肪酸のエステルが好ましく用いられる。
【0019】
脂肪酸ポリエチレングリコールの具体例としては、例えば、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノパルミチン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノイソステアリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコールなどを例示することができる。脂肪酸ポリオキシエチレンアルキルエーテルの具体例としては、例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレンセチルエーテル、ステアリン酸ポリオキシエチレンステアリルエーテルなどを例示することができる。脂肪酸ポリオキシエチレングリセリンの具体例としては、例えば、モノミリスチン酸ポリオキシエチレングリセリル、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリルなどを例示することができる。脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンの具体例としては、例えば、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタンなどを例示することができる。脂肪酸ポリオキシエチレンソルビットの具体例としては、例えば、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビット、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、テトラステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット、ヘキサステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリオキシエチレンソルビットミツロウなどを例示することができる。これら成分は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を適宜組合せて用いることもできる。
【0020】
好適な(C)成分としては、脂肪酸ポリエチレングリコール、脂肪酸ポリオキシエチレングリセリン、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビットを用いるのが好ましく、脂肪酸ポリエチレングリコールがより好ましく用いられる。また、本発明の皮膚洗浄用組成物においては、つっぱり感を抑えてしっとりと潤った感触を付与する観点から、特に、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコールが好ましく用いられる。
【0021】
また、(C)成分の酸化エチレンの付加モル数は、50〜300が好ましく、100〜250がより好ましい。その理由は、酸化エチレンの付加モル数が50未満の場合、使用後のつっぱり感などの使用感に劣り、また、付加モル数が300を超える場合には、組成物が硬くなりすぎ水馴染みに劣るため好ましくないからである。
【0022】
(C)成分の含有量は、所望の効果が付与されるのであれば特に限定されないが、通常、つっぱり感を抑えてしっとりと潤った感触を付与する観点から、組成物中、1重量%以上が好ましく、より好ましくは3重量%以上である。また、濯ぎ性の悪化やべたつき感を抑制する観点から、10重量%以下が好ましく、より好ましくは8重量%以下である。これらの観点から、(C)成分の含有量は、好ましくは1〜10重量%、より好ましくは3〜8重量%である。
【0023】
尚、上記(C)成分は、市販品を用いることもできる。モノステアリン酸ポリエチレングリコールの市販品としては、例えば、エマノーン3199(商品名,花王社製;140E.O.)、エマノーン3199V(商品名,花王社製;150E.O.)などを例示することができる。また、ジステアリン酸ポリエチレングリコールの市販品としては、例えば、CDS6000P(商品名,日光ケミカルズ社製;150E.O.)、エマノーン3299(商品名,花王社製;250E.O.)などを例示することができる。尚、E.O.は酸化エチレンの付加モル数を表す。
【0024】
(D)成分の陽イオン性高分子の具体例としては、例えば、塩化グリシジルトリメチルアンモニウム・ヒドロキシエチルセルロース、塩化ジアリルジメチルアンモニウム・ヒドロキシエチルセルロースなどの第4級窒素含有セルロース誘導体;塩化ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム・グァーガムなどの第4級窒素含有グァーガム誘導体;塩化ジメチルジアクリルアンモニウムのホモポリマーなどのジアリル第4級アンモニウム塩重合物;塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体などのジアリル第4級アンモニウム塩・アクリルアミド共重合物;ビニルピロリドン・ジメチルアミノメタクリレート共重合体と硫酸ジメチルによる4級化誘導体、ビニルピロリドン・ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド・ラウリルジメチルアミノプロピルメタクリルアミドクロリド共重合体などの第4級化ビニルピロリドン誘導体;アジピン酸・ジメチルアミノヒドロキシプロピルエチレントリアミン共重合物などを例示することができる。これら成分は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を適宜組合せて用いることもできる。好適な(D)成分としては、つっぱり感を抑えてしっとりと潤った感触を付与する観点から、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、ビニルピロリドン・ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド・ラウリルジメチルアミノプロピルメタクリルアミドクロリド共重合体を用いるのが好ましい。
【0025】
(D)成分の含有量は、所望の効果が付与されるのであれば特に限定されないが、通常、つっぱり感を抑えてしっとりと潤った感触を付与する観点から、組成物中、0.05重量%以上が好ましく、より好ましくは0.1重量%以上である。また、べたつき感を抑制する観点から、3重量%以下が好ましく、より好ましくは2重量%以下である。これらの観点から、(D)成分の含有量は、好ましくは0.05〜3重量%、より好ましくは0.1〜2重量%である。
【0026】
尚、上記(D)成分は、市販品を用いることもできる。塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体の市販品としては、例えば、リポフロー(商品名,ライオン社製)、マーコート550(商品名,カルゴン社製)などを例示することができる。また、ビニルピロリドン・ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド・ラウリルジメチルアミノプロピルメタクリルアミドクロリド共重合体の市販品としては、例えば、STYLEZE W−20、W−10(商品名,何れもISP社製)などを例示することができる。
【0027】
また、本発明の皮膚洗浄剤用組成物には、組成物を半固形状の硬さに調整するために、アクリル酸アルキルモノマーより構成される共重合体を含有させることができる。このような共重合体としては、例えば、メタクリル酸・アクリル酸エチル・アクリル酸ブチル共重合体、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル共重合体、アクリル酸エチル・メタクリル酸エチル・アクリル酸共重合体、アクリル酸ブチル・メタクリル酸エチル共重合体、アクリル酸オクチル・スチレン共重合体、アクリル酸オクチル・酢酸ビニル共重合体、アクリル酸ナトリウムアクリル酸アルキル・メタクリル酸ナトリウム・メタクリル酸アルキル共重合体などを例示することができる。これら成分は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を適宜組合せて用いることもできる。好適なアクリル酸アルキルモノマーより構成される共重合体としては、メタクリル酸・アクリル酸エチル・アクリル酸ブチル共重合体などのメタクリル酸・アクリル酸アルキル共重合体や、アクリル酸ナトリウムアクリル酸アルキル・メタクリル酸ナトリウム・メタクリル酸アルキル共重合体などのアクリル酸ナトリウム共重合体を用いるのが好ましい。尚、半固形状とは、流動性のないペースト状の状態をいう。
【0028】
アクリル酸アルキルモノマーより構成される共重合体の含有量は特に限定されないが、通常、半固形状に調整する観点から、組成物中、0.01重量%以上が好ましく、より好ましくは0.1重量%以上である。また、組成物が硬くなりすぎることによる使用感の悪化を抑制する観点から、3重量%以下が好ましく、より好ましくは2重量%以下である。これらの観点から、アクリル酸アルキルモノマーより構成される共重合体の含有量は、好ましくは0.01〜3重量%、より好ましくは0.1〜2重量%である。
【0029】
尚、上記アクリル酸アルキルモノマーより構成される共重合体は、市販品を用いることもできる。メタクリル酸・アクリル酸アルキル共重合体の市販品としては、メタクリル酸・アクリル酸エチル・アクリル酸ブチル共重合体であるレオアールMS−100、MS−200(商品名,いずれもライオン社製)などを例示することができる。また、アクリル酸ナトリウム共重合体の市販品としては、アクリル酸ナトリウムアクリル酸アルキル・メタクリル酸ナトリウム・メタクリル酸アルキル共重合体であるSALCARE SC91、SALCARE AST(商品名,いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)などを例示することができる。
【0030】
更に、本発明の皮膚洗浄剤用組成物には、使用後のしっとりと潤った感触を向上させ、その効果を持続させるために、多価アルコールを含有させることができる。多価アルコールの具体例としては、化粧品原料として用いることができるものであれば特に限定されず、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、濃グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、グルコース、マルトース、マルチトール、スクロース、マンニトール、ソルビトール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオールなどを例示することができる。これら成分は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を適宜組合せて用いることもできる。好適な多価アルコールとしては、ポリエチレングリコール、グリセリン、濃グリセリンを用いるのが好ましい。
【0031】
多価アルコールの含有量は特に限定されないが、通常、つっぱり感を抑えてしっとりと潤った感触を付与し、その効果を持続させる観点から、組成物中、10重量%以上が好ましく、より好ましくは15重量%以上である。また、べたつき感を抑制する観点から、50重量%以下が好ましく、より好ましくは40重量%以下である。これらの観点から、多価アルコールの含有量は、好ましくは10〜50重量%、より好ましくは15〜40重量%である。
【0032】
本発明に係る皮膚洗浄剤用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記に記した成分の他、シリコーン類、グリチルリチン、アラントイン、トリクロサン、ビタミン類などの薬剤、動物及び植物抽出エキス、パール化剤、着色剤、スクラブ剤、各種香料、防腐剤などを目的に応じて適宜配合してもよい。
【0033】
尚、本発明の皮膚洗浄剤用組成物は、常法により製造することができ、洗顔剤、ボディーソープ、ハンドソープなどの皮膚洗浄剤として用いることができる。なかでも、洗浄力に優れ、つっぱり感なく、しっとりと潤った感触を付与することができることから、洗顔剤として好適に用いることができる。
【実施例】
【0034】
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。尚、配合量は特記しない限り「重量%」を表す。
【0035】
(試料の調製)
表1および表2に記した組成に従い、実施例1〜6及び比較例1〜4の皮膚洗浄剤用組成物を調製し、下記評価試験に供した。結果をそれぞれ表1および表2に併記する。
【0036】
(試験例1;機能性の評価)
専門パネル20名により、各実施例および各比較例で得られた皮膚洗浄剤用組成物を洗顔剤の態様で実際に使用してもらい、洗顔時の泡立ち、皮脂汚れの除去および濯ぎ性について、下記評価基準に従って評価した。
【0037】
<起泡性の評価基準>
◎:20名中16名以上が起泡性に優れると回答
○:20名中11〜15名が起泡性に優れると回答
△:20名中6〜10名が起泡性に優れると回答
×:20名中5名以下が起泡性に優れると回答
【0038】
<皮脂汚れの除去の評価基準>
◎:20名中16名以上が皮脂汚れが落ちた感があると回答
○:20名中11〜15名が皮脂汚れが落ちた感があると回答
△:20名中6〜10名が皮脂汚れが落ちた感があると回答
×:20名中5名以下が皮脂汚れが落ちた感があると回答
【0039】
<濯ぎ性の評価基準>
◎:20名中16名以上がぬるつきなく洗い落ちに優れると回答
○:20名中11〜15名がぬるつきなく洗い落ちに優れると回答
△:20名中6〜10名がぬるつきなく洗い落ちに優れると回答
×:20名中5名以下がぬるつきなく洗い落ちに優れると回答
【0040】
(試験例2;風合いの評価)
専門パネル20名により、試験例1の評価後の肌のつっぱり感、べたつき感およびしっとりと潤った感触を下記評価基準に従って評価した。
【0041】
<つっぱり感の評価基準>
◎:20名中16名以上がつっぱり感がないと回答
○:20名中11〜15名がつっぱり感がないと回答
△:20名中6〜10名がつっぱり感がないと回答
×:20名中5名以下がつっぱり感がないと回答
【0042】
<べたつき感の評価基準>
◎:20名中16名以上がべたつき感がないと回答
○:20名中11〜15名がべたつき感がないと回答
△:20名中6〜10名がべたつき感がないと回答
×:20名中5名以下がべたつき感がないと回答
【0043】
<しっとりと潤った感触の評価基準>
◎:20名中16名以上がしっとりと潤った感触があると回答
○:20名中11〜15名がしっとりと潤った感触があると回答
△:20名中6〜10名がしっとりと潤った感触があると回答
×:20名中5名以下がしっとりと潤った感触があると回答
【0044】
【表1】


【0045】
【表2】


【0046】
表1および表2の結果から、各実施例の皮膚洗浄剤用組成物は、各比較例のものと対比して、使用時の起泡性、皮脂汚れの除去および濯ぎ性に優れていることから、優れた機能性を有していることが分かる。更に、洗浄後の肌のつっぱり感がなく、べたつき感を抑え、しっとりと潤った感触を付与していることから、優れた風合いも兼ね備えていることが分かる。
【0047】
以下、本発明に係る皮膚洗浄剤用組成物の処方例を示す。尚、配合量は重量%である。
【0048】
(処方例1)
ラウリル酸アミドプロピルベタイン液(30%) 3.0
ラウリン酸 5.5
ミリスチン酸 5.5
パルミチン酸 3.5
ステアリン酸 9.0
モノステアリン酸ポリエチレングリコール(150E.O.) 5.0
塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体液(10%) 8.0
メタクリル酸・アクリル酸アルキル共重合体エマルション(25%) 2.0
ポリエチレングリコール 10.0
プロピレングリコール 4.0
グリセリン 10.0
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.6
水酸化カリウム 5.0
エデト酸塩 適 量
植物抽出エキス 適 量
香料 適 量
精製水 残 部
合 計 100.0
【0049】
(処方例2)
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン液(30%) 3.0
ラウリン酸 5.0
ミリスチン酸 6.0
パルミチン酸 4.0
ステアリン酸 9.0
ジステアリン酸ポリエチレングリコール(150E.O.) 5.0
ビニルピロリドン・ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド・ラウリル
ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドクロリド共重合体液(10%) 10.0
メタクリル酸・アクリル酸アルキル共重合体エマルション(25%) 2.0
ポリエチレングリコール 20.0
プロピレングリコール 3.0
グリセリン 8.0
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.5
水酸化カリウム 5.0
エデト酸塩 適 量
植物抽出エキス 適 量
香料 適 量
精製水 残 部
合 計 100.0
【出願人】 【識別番号】390011442
【氏名又は名称】株式会社マンダム
【出願日】 平成18年8月31日(2006.8.31)
【代理人】 【識別番号】100137419
【弁理士】
【氏名又は名称】桂田 正徳


【公開番号】 特開2008−56608(P2008−56608A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2006−235071(P2006−235071)