| 【発明の名称】 |
疲労予防用内服用組成物及び疲労予防用内服用製剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】塚本 真也
【氏名】平田 哲也
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| 【要約】 |
【課題】ヒトに対して充分な疲労予防効果(滋養強壮効果)を実感しうる疲労予防用内服用組成物、及びそれを配合した疲労予防用内服用製剤を提供すること。
【構成】生ニンニクを発酵させて製造した黒ニンニクと、高麗人参とを併用することにより、両者の有する疲労予防効果(滋養強壮効果)を相乗的に増大させることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 生ニンニクを発酵させて製造した黒ニンニクと、高麗人参とを有効成分として含有する疲労予防用内服用組成物。 【請求項2】 黒ニンニクが生ニンニクを自己発酵させて製造した黒ニンニクである請求項1に記載の疲労予防用内服用組成物。 【請求項3】 黒ニンニクが粉末であり、高麗人参が乾燥エキスである請求項1又は2に記載の疲労予防用内服用組成物。 【請求項4】 黒ニンニクと高麗人参との配合比率が、重量比で20:1〜1:2である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の疲労予防用内服用組成物。 【請求項5】 1日当たりの経口投与量が0.3mg/体重kg以上400mg/体重kg以下である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の疲労予防用内服用組成物。 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の疲労予防用内服用組成物を配合した疲労予防用内服用製剤。 【請求項7】 剤形がカプセル剤、錠剤、散剤、顆粒剤、丸剤又はドリンク剤である請求項6に記載の疲労予防用内服用製剤。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、生ニンニクを発酵させることによって製造された黒ニンニクと、高麗人参とを有効成分として含有し、疲労予防効果を発揮する疲労予防用内服用組成物に関する。また、本発明は、該疲労予防用内服用組成物を配合した疲労予防用内服用製剤に関する。 【背景技術】 【0002】 疲労は、生化学成分としてのATPの不足に基づく持続運動能力低下や、乳酸の蓄積による筋肉痛等に関するものであり、物理的な筋肉細胞の損傷又は疲弊に基づくものと、精神的ストレスを意味する疲労感等を総合した抽象語であるとされている。 【0003】 抗疲労剤(疲労予防剤)としては、ニンニク、ビタミン類、カフェイン、ローヤルゼリー等を含有する滋養強壮食品又は飲料が従来からあったが、ニンニクについては有効成分であるアリシン等に独特の刺激臭があるため、そのままで内服用として利用することは困難であった。 【0004】 そこで、生ニンニクを玄米発酵酵素によって発酵させ、摂食時及び食後のニンニク臭を軽減させることが、特許文献1に開示されている。 【0005】 ニンニクの有効成分を強化する方法として、生ニンニクを30℃〜75℃の温度範囲で所定期間温蔵してから取り出して常温に戻し、血栓予防効果を有するシクロアリイン及び/又はS-アリルシステインを高濃度に蓄積し、生理活性を強化した加工ニンニク及びその製造方法が、特許文献2に開示されている。 【0006】 また、摂食後の吐息にニンニク臭を発生させない上、生理活性に優れるニンニクとして、生ニンニクを温度55℃〜80℃、湿度70%〜95%の範囲内で熟成させた発酵黒ニンニク及びその製造方法が、特許文献3に開示されている。 【0007】 一方、高麗人参(朝鮮人参)も古来より滋養強壮効果を有する生薬として珍重されてきたが、近年では健康食品等にも利用されている。例えば、特許文献4には高麗人参の薬用成分と、梅実と砂糖から抽出した高糖度梅溶液とを含有する健康飲料が、特許文献4に開示されている。 【0008】 また、高麗人参抽出物とセルロース加水分解活性及び/又は澱粉加水分解活性を有する微生物又は酵素とを反応させることにより、生理活性成分をそのまま保持しており、甘味剤を添加しなくても爽やかな甘味がある高麗人参糖化甘味食品及びその製造方法が、特許文献5に開示されている。 【特許文献1】特開2004−121113号公報 【特許文献2】特開2005−278635号公報 【特許文献3】特開2006−149325号公報 【特許文献4】特開平6−277014号公報 【特許文献5】特開平10−14523号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0009】 上述したように、ニンニクと高麗ニンジンは、共に滋養強壮効果を有する食材として利用されてきたが、ヒトに対する疲労予防効果は充分には実感できるものとは言い難かった。また、それはニンニク又は高麗人参と、他の滋養強壮効果を有する食材又は生薬を併用した場合についても同様であった。 【0010】 本発明は、ニンニク及び高麗人参の有する滋養強壮効果を相乗的に増大させた疲労予防用内服用組成物、及びそれを配合した疲労予防用内服用製剤の提供を目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0011】 本発明者等は鋭意研究した結果、生ニンニクを発酵させて製造した黒ニンニクと、高麗人参とを併用した場合に、特異的に滋養強壮効果(疲労予防効果)が相乗的に発揮されることを見出し、本発明を完成させるに至った。 【0012】 具体的に、本発明は、 生ニンニクを発酵させて製造した黒ニンニクと、高麗人参とを有効成分として含有する疲労予防用内服用組成物に関する(請求項1)。 【0013】 ニンニク又は高麗人参を含む健康食品や医薬品等は存在するが、本発明の疲労予防用内服用組成物は、生ニンニクを発酵させて製造した黒ニンニクと高麗人参との組み合わせであり、通常のニンニクと高麗人参との組み合わせにはない、高い疲労予防効果(滋養強壮効果)を有するものである。 【0014】 黒ニンニクは生ニンニクを自己発酵させて製造した黒ニンニクであることが好ましい(請求項2)。高麗人参と併用した場合、他の種類の黒ニンニクよりも高い疲労予防効果が認められるからである。 【0015】 黒ニンニクは粉末であり、高麗人参は乾燥エキスであることが好ましい(請求項3)。なお、適宜これらに賦形剤を添加してもよく、適当な溶剤によって液剤としてもよい。 【0016】 本発明の疲労予防用内服用組成物においては、本発明の効果を損なわない範囲で任意の配合割合とする事ができるが、黒ニンニクと高麗人参との配合割合が、重量比で20:1〜1:2であることが好ましい(請求項4)。 【0017】 なお、本発明の疲労予防用内服用組成物においては、黒ニンニクと高麗人参との配合割合が、重量比で15:1〜1:1であることがさらに好ましい。高麗人参の重量配合比が黒ニンニクの1/15以上では両者の相乗的な疲労予防効果(滋養強壮効果)がより顕著に発揮される。また、黒ニンニクの重量配合比が高麗人参よりも多い方がより相乗的な疲労予防効果(滋養強壮効果)が発揮される。この場合、高麗人参が非常に高価であるため、組成物の製造コストも抑えられるというメリットもある。 【0018】 本発明の疲労予防用内服用組成物は、1日当たりの経口投与量が0.3mg/体重kg以上400mg/体重kg以下であることが好ましい(請求項5)。黒ニンニクの最大許容摂取量は健常人で15g/日程度と考えられ、高麗人参の最大許容摂取量は5g/日程度と考えられる。すなわち、両者併せて20g/日となり、健常人の体重を50kgと仮定すると400mg/体重kgとなる。 【0019】 また、1日当たり15mg程度以上本発明の疲労予防用内服用組成物を摂食することで、本発明でいう疲労予防効果(滋養強壮効果)がより顕著に現れ始める。健常人の体重を50kgと仮定すると0.3mg/体重kgとなる。 【0020】 従って、本発明の疲労予防用内服用組成物の1日当たりの経口投与量は、0.3mg/体重kg以上400mg/体重kg以下とすることが好ましい。なお、長期服用時の有効性及び安全性、並びに高麗人参のコストを考慮すると、1日当たりの経口投与量は、6.6mg/体重kg以上140mg/体重kg以下であることがより好ましい。 【0021】 本発明の内服用組成物は、機能性食品として使用できるほか、医薬部外品、飲食物等の成分、食品添加物等としても使用することができる。なお、本発明の内服用組成物には、機能性飲料等の液体飲料も含まれる。 【0022】 また、本発明は、 請求項1乃至5のいずれか1項に記載された疲労予防用内服用組成物を配合した疲労予防用内服用製剤に関する(請求項6)。 【0023】 本発明の疲労予防用内服用製剤の剤形は、カプセル剤、錠剤、散剤、顆粒剤、丸剤又はドリンク剤であることが好ましい(請求項7)。なお、適宜溶剤、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤等の添加剤を使用してもよい。 【0024】 なお、本発明の疲労予防用内服用製剤の例としては、機能性食品、健康食品、一般食品(ジュース、菓子、加工食品等)、栄養補助食品(栄養ドリンク等)等が含まれ、特に健康食品又は医薬品とすることが好ましい。 【発明の効果】 【0025】 本発明の疲労予防用内服用組成物及び疲労予防用内服用製剤は、従来のニンニク又は高麗人参が発揮し得なかったヒトに対する疲労予防効果(滋養強壮効果)を有するため、ヒトに対する疲労予防効果(滋養強壮効果)を充分に実感できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0026】 以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明は下記に限定されるものではない。 【0027】 (白ニンニク粉末の調整) 市販ニンニク(生ニンニク)の鱗片を、乾燥機(黒田工業製ST-15AS)によって40℃〜65℃の温度範囲で乾燥し、水分率4%の乾燥ニンニクとした。この乾燥ニンニクを、粗粉砕器(増幸産業製MKCM-3)によって粉砕し、さらに高速粉砕器(増幸産業製3M-7-40)によって100meshパスの微粉末とした。この微粉末を白ニンニク粉末と呼ぶ。 【0028】 (黒ニンニク粉末の調整) 市販ニンニク(生ニンニク)を玄米発酵素によって発酵させた黒ニンニク(三健総合研究所製、黒ニンニク)とした。この黒ニンニクの鱗片を、上記と同様の方法で乾燥及び粉砕し、微粉末とした。この微粉末を黒ニンニク粉末Sと呼ぶ。 【0029】 また、市販ニンニク(生ニンニク)を自己発酵させて製造した発酵黒ニンニク(日新蜂蜜製、醗酵黒ニンニクパウダー)を、上記と同様の方法で粉砕し、微粉末とした。この微粉末を黒ニンニク粉末Aと呼ぶ。 【0030】 (予備的検討) ニンニクの有する疲労予防効果(滋養強壮効果)を確認するため、ラットに上記白ニンニク粉末及び黒ニンニク粉末を経口投与し、疲労予防効果(滋養強壮効果)を比較検討した。 【0031】 まず、Wister系雄性ラット(4週齢、体重165〜183g)を体重の平均値が各群等しくなるように10匹ずつ3群に分けた。そして、白ニンニク粉末又は黒ニンニク粉末Sを、毎日定時に胃ゾンデを用いて強制的に摂食させた(各群1日当たり5g/体重kg)。対照群にはこれらは摂食させなかった。なお、3群とも給餌は普通飼料MF(オリエンタル酵母製)を使用し、水と共に自由摂取させた。 【0032】 摂食開始から隔日に、強制的摂食前にラット運動試験器(中国医学科学院薬物研究所製DXP-2)の毎分80回転させたローターに1匹ずつ乗せ、ローターから落下するまでの持続時間を測定した。その結果を、図1に示す。 【0033】 対照群と比較すると白ニンニク粉末及び黒ニンニク粉末Sを摂食させた群は、運動持続時間が有意に延長し、疲労予防効果(滋養強壮効果)があることが確認できた。一般に黒ニンニクは白ニンニクよりも栄養価が高いとされているが、今回の実験からは、白ニンニク粉末と黒ニンニク粉末との間に疲労予防効果(滋養強壮効果)に差が認められなかった。 【0034】 (疲労予防用内服カプセルの調整) 以下に示す5種類のカプセル製剤を製造し、ヒトに対する疲労予防効果(滋養強壮効果)を比較検討した。 【0035】 [比較例1] 有効成分として高麗人参乾燥エキス(インデナ社製、ニンジンカンソウエキス)3.3重量%、調整剤としてチアミン硫酸塩0.1重量%、サフラワーサラダ油82.6%、グリセリン脂肪酸エステル6重量%、ミツロウ6重量%及び大豆レシチン2重量%を配合した溶液を調製した。その溶液300mgをゼラチン、グリセリン及びフィチン酸によって被膜組成したソフトカプセルに充填し、比較例1のカプセル製剤とした。 【0036】 [比較例2] 有効成分として白ニンニク粉末33.4重量%及び高麗人参乾燥エキス(インデナ社製、ニンジンカンソウエキス)3.3重量%、調整剤としてチアミン硫酸塩0.1重量%、サフラワーサラダ油49.2%、グリセリン脂肪酸エステル6重量%、ミツロウ6重量%及び大豆レシチン2重量%を配合した溶液を調製した。その溶液300mgを比較例1と同様、ソフトカプセルに充填し、比較例2のカプセル製剤とした。 【0037】 [実施例1] 白ニンニク粉末の代わりに黒ニンニク粉末Sを使用すること以外、すべて比較例2と同様にしてカプセル製剤を製造した。 【0038】 [実施例2] 白ニンニク粉末の代わりに黒ニンニク粉末Aを使用すること以外、すべて比較例2と同様にしてカプセル製剤を製造した。 【0039】 [対照例] チアミン硫酸塩0.1重量%、サフラワーサラダ油85.9%、グリセリン脂肪酸エステル6重量%、ミツロウ6重量%及び大豆レシチン2重量%を配合した溶液を調製した。この溶液を比較例と同様、ソフトカプセルに充填し、対照例のカプセル製剤とした。 【0040】 (モニタリング試験) 健常男性をモニターとして5群に分け、上記5種類のカプセル製剤を各群1日3粒として2日間内服させた。そして、通常の生活をし、普段と比較して飲用開始2日後の「疲労予防効果(滋養強壮効果)」について、5段階(はっきりある、ある、少しある、あまりない、ない)で評価させた。各段階について、はっきりある:10点、ある:7.5点、少しある:5点、あまりない:2.5点、ない:0点として数値化し、平均値を算出した。その結果を、表1に示す。なお、比較例1及び比較例2は5人、それ以外は4人のモニターによる評価である。 【0041】 【表1】
【0042】 まず、対照例のカプセル製剤には、疲労予防効果(滋養強壮効果)を有する成分が本来含まれていないが、プラセボ効果が現れたモニターが半数いた。 【0043】 次に、疲労予防効果(滋養強壮効果)を有する成分として高麗人参エキスを含む比較例1のカプセル製剤は、対照例よりも低い平均値となった。また、白ニンニク粉末及び高麗人参エキスを含む比較例2のカプセル製剤は、対照例及び比較例1よりも平均値が高かったが、10点満点の5点には到達しなかった。 【0044】 これらに対して、黒ニンニクS又は黒ニンニクAと高麗人参エキスとを含む実施例1及び実施例2のカプセル製剤は平均値が5点を超え、比較例2よりも強い疲労予防効果(滋養強壮効果)が確認された。特に、実施例2のカプセル製剤は、4人のモニター全員が疲労予防効果(滋養強壮効果)を感じていた。 【0045】 予備的試験では、白ニンニク粉末と黒ニンニク粉末の間では疲労予防効果(滋養強壮効果)に差が認められなかったが、本発明の疲労予防用内服用製剤は、黒ニンニクと高麗人参とを組み合わせることにより、白ニンニク、高麗人参及びこれらの組み合わせにはない優れた疲労予防効果(滋養強壮効果)を有することが確認された。 【産業上の利用可能性】 【0046】 本発明の疲労予防用内服用組成物及び疲労予防用内服用製剤は、健康食品分野又は医薬品分野において有用である。 【図面の簡単な説明】 【0047】 【図1】予備的検討の実験結果を表すグラフである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000186588 【氏名又は名称】小林製薬株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月16日(2006.8.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100065868 【弁理士】 【氏名又は名称】角田 嘉宏
【識別番号】100106242 【弁理士】 【氏名又は名称】古川 安航
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| 【公開番号】 |
特開2008−44885(P2008−44885A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月28日(2008.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2006−221825(P2006−221825) |
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