| 【発明の名称】 |
パック用ソルト,及びそれを用いたパック剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】磯野高明
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| 【要約】 |
【課題】本発明は,水を加えることで乳化し,優れた保湿・殺菌効果を有する無機塩を含有するパック用ソルトやパック剤を提供することを目的とする。
【構成】上記の課題は,無機塩(特に焼塩),多糖類(特にデキストリン),及び卵白(特に加水分解卵白)を含有するパック用ソルト,及びそのようなパック用ソルトを用いたパック剤により解決される。本発明によれば,水を加えることで乳化する無機塩を含有するパック用ソルトを提供できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 無機塩,多糖類,及び卵白を含有するパック用ソルト。 【請求項2】 前記“無機塩”は, 塩化ナトリウムを主成分とする請求項1に記載のパック用ソルト。 【請求項3】 前記“無機塩”は, 塩を5×102℃以上7×102℃以下で加熱する工程を経て得られた,塩化ナトリウムを主成分とする塩である,請求項1に記載のパック用ソルト。 【請求項4】 前記“無機塩”は, 塩化マグネシウムの含有量が,1×10−4mg/g以上1×10−1mg/g以下である,請求項1に記載のパック用ソルト。 【請求項5】 前記多糖類が,デキストリン及びマルトデキストリンのいずれか又は両方を含む請求項1に記載のパック用ソルト。 【請求項6】 前記多糖類が,アルギン酸又はその塩を含む請求項1に記載のパック用ソルト。 【請求項7】 前記アルギン酸又はその塩における塩は,アルギン酸ナトリウムである請求項6に記載のパック用ソルト。 【請求項8】 前記“卵白”は,加水分解卵白である請求項1に記載のパック用ソルト。 【請求項9】 前記“卵白”は,加水分解卵白であり,パック用ソルト100重量部中2×10−2重量部以上0.2重量部以下含有される請求項1に記載のパック用ソルト。 【請求項10】 トレハロースを含有する,請求項1に記載のパック用ソルト。 【請求項11】 シリカを含有する,請求項1に記載のパック用ソルト。 【請求項12】 カルミンを含有する,請求項1に記載のパック用ソルト。 【請求項13】 葉酸,コエンザイムQ10,GABA,スクワラン,シルク,紫根,ヒアルロン酸,ヒアルロン酸ナトリウム,ビタミンC,ビタミンC誘導体,ビタミンE,ビタミンE誘導体,アスタキサンチン,カロチノイド,甘草エキス,又は海草エキスのいずれか又は2種以上を含有する,請求項1に記載のパック用ソルト。 【請求項14】 前記“無機塩”は,パック用ソルト100重量部中60重量部以上70重量部以下含有され,塩化ナトリウムを主成分とし,塩化マグネシウムの含有量が,1×10−4mg/g以上1×10−1mg/g以下であり; 前記多糖類は,デキストリン,マルトデキストリン,及びアルギン酸ナトリウムであり,パック用ソルト100重量部中デキストリンが20重量部以上25重量部以下,マルトデキストリンが0.1重量部以上0.7重量部以下,アルギン酸ナトリウムが0.5重量部以上2重量部以下含有され; 前記“卵白”は,加水分解卵白であり,パック用ソルト100重量部中1×10−2重量部以上0.4重量部以下含有され; アスコルビン酸ナトリウムを,パック用ソルト100重量部中1×10−4重量部以上1重量部以下含有し; トレハロースを,パック用ソルト100重量部中8重量部以上12重量部以下含有し; シリカを,パック用ソルト100重量部中1×10−2重量部以上1×10−1重量部以下含有し; カルミンを,パック用ソルト100重量部中1×10−5重量部以上4×10−2重量部以下含有し; ロイヤルゼリーを,パック用ソルト100重量部中1×10−4重量部以上5×10−3重量部以下含有する; 請求項1に記載のパック用ソルト。 【請求項15】 無機塩,多糖類,及び卵白を含有するパック用ソルトに硬水を加え,攪拌することにより得られるパック剤。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は,パック用ソルト,及びそれを用いたパック剤などに関する。より詳しく説明すると,本発明は,特別な塩にミネラル成分などをバランスよく調合することで,極めて良好な性質を有するパック剤又はマッサージ剤に関する。 【背景技術】 【0002】 従来から,食塩などの無機塩は,皮膚のタンパク質及び脂肪と結合して薄い被膜を作るので,皮膚を保護する効果や,保温効果があるといわれている。さらに,塩化ナトリウムや塩化マグネシウムなどは,皮膚を浄化する作用があるほか,皮下の水分を吸い上げ,皮下の老廃物を排出するという作用,及び皮膚を刺激して血行を促進する作用があることが知られている。そのため,無機塩は,化粧料などに用いられている。しかし,食塩を主成分としたパック剤はよく知られていない。また,多くの場合,化粧料は,塩による摩擦や刺激を和らげるために,オイルを配合している。 【0003】 しかし,オイルは,化粧料などのすべりを良くする役割を果たすものの,毛穴を詰まらせてしまうので,塩が本来有する皮膚の浄化作用や排出作用が損なわれるという問題がある。また,オイル成分を含むと,時間がたつにつれ、オイルが酸化し,化粧料中に細菌が繁殖するという問題がある。 【0004】 特開2000−247831号公報(下記特許文献1)には,“アルギン酸及び/又はその塩と水溶性カルシウム塩とをアルギン酸カルシウムが保存時に生成しない形態で含む、1)粉体組成物と2)水性液体組成物からなるパック料であって、1)乃至は2)にポリリン酸ナトリウムを除くアルカリ金属の塩、有機アミン及び/又はその塩並びに塩基性アミノ酸及び/又はその塩から選ばれる1種乃至は2種以上を含有することを特徴とする、パック料”が開示されている(同公報の要約を参照)。この文献に開示されるパック料は,アルカリ金属の塩及びアルギン酸及び/又はその塩を含み,アルカリ金属の塩は塩化ナトリウムを含んでいる。しかしながら,この文献に開示されるパック料は,あくまで被膜特性を向上させるものであり,肌に与える効果(美肌,肌の保温,アトピーなどの改善など)などについて何ら記載されていない。 【特許文献1】特開2000−247831号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 本発明は,水を加えることで乳化する(濁りが出てきて滑らかな液となる)無機塩を含有するパック用ソルトを提供することを目的とする。 【0006】 本発明は,肌触りが滑らかであるにもかかわらず,肌への密着度の高いゲル状になることで,肌の汚れを効果的に除去できるパック用ソルトを提供することを目的とする。 【0007】 本発明は,肌の乾燥を防止し,肌が有する老廃物の排出作用を高めることのできる無機塩を含有するパック用ソルトを提供することを目的とする。 【0008】 本発明は,毛髪に艶を与えることができる無機塩を含有する毛髪用パック用ソルトを提供することを目的とする。 【0009】 本発明は,皮膚の保湿作用を高め,皮膚に抗酸化作用を与えることができる無機塩を含有するパック用ソルトを提供することを目的とする。 【0010】 本発明は,視覚的にリラックス感を与えることができ,ヒトが有する自然治癒力を高めることができる無機塩を含有するパック用ソルトを提供することを目的とする。 【0011】 本発明は,保存性に優れ,良好なパック効果を得ることができる,パック剤を提供することを目的とする。 【0012】 本発明は,痩身効果を得ることができる,塩を含有するパック剤を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0013】 本発明の第1の側面は,無機塩,多糖類,及び卵白を含有するパック用ソルトに関する。なお,“パック用ソルト”とは,パックなどに用いられる塩を含有する製品などを意味する。好ましくは,パック用ソルトとは,主成分が塩のものであり,更に好ましくは塩または岩塩のような塊上の外観を有するものである。本発明のパック用ソルトは,乳化又はゲル化することで,塩の強い刺激を防止できるので,オイル成分を必ずしも配合する必要がない。また,本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記“無機塩”は,塩化ナトリウムを主成分とする請求項1に記載のパック用ソルトに関する。卵白を含有するので,肌に潤いと張りをもたらすことができる。 【0014】 本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記“無機塩”は,塩(好ましくはイオン交換膜法により得られた塩)を5×102℃以上7×102℃以下で加熱する工程を経て得られた,塩化ナトリウムを主成分とする塩である,上記いずれかに記載のパック用ソルトに関する。このような高温で処理すると,にがり成分を取り除くことができる。このようにして精製した塩は,少量の水で潮解するものの,微小成分は結晶のまま残留する。よって,そのようなパック用ソルトを用いてパック剤を作成した場合,残留した結晶部分がスクラブとして機能するので,肌の汚れや古い角質を効果的に除去できる。 【0015】 また,本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記“無機塩”は,塩化マグネシウムの含有量が,1×10−4mg/g以上1×10−1mg/g以下である,上記いずれかに記載のパック用ソルトに関する。食塩に含まれる塩化マグネシウムは,皮膚のタンパク質を凝固させるため,塩化マグネシウムを多く含有するパック用ソルトを用いると,肌が乾燥するという問題がある。このように,いわゆる“にがり成分”を除去して,塩化ナトリウムの含有量を高くすることにより,肌の乾燥を防止し,肌が有する老廃物の排出作用を高めることのできる無機塩を含有するパック剤を提供することができる。さらに,このような塩は,殺菌力,洗浄力が高まるほか,浸透圧が高くなる。このような塩を含有するので,塩が浸透し,体内から水分が放出される際に,毛穴の汚れなどを効果的に取り除くことができることとなる。 【0016】 本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記多糖類が,デキストリン及びマルトデキストリンのいずれか又は両方を含む上記いずれかに記載のパック用ソルトに関する。本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記“卵白”は,加水分解卵白である上記いずれかに記載のパック用ソルトに関する。本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記“卵白”は,加水分解卵白であり,パック用ソルト100重量部中2×10−2重量部以上0.2重量部以下含有される上記いずれかに記載のパック用ソルトに関する。加水分解卵白が多いほど,乳化が進むことが予測され,できるだけ多くの加水分解卵白を混合した方が良いようにも思われる。しかしながら,後述する実施例により実証されたとおり,加水分解卵白が上記の範囲内であれば,それ以外の量を加えた場合に比べて,良好な乳化特性等の性質を有するパック用ソルトを得ることができた。また,多糖類として,デキストリン及び/又はマルトデキストリンを用いることで,パック用ソルトが効果的に乳化し,さらに加水分解卵白を用いることで,パック剤として好ましい粘性などの特性を有したパック剤を得ることができる。さらに,加水分解卵白を用いると,たとえば,毛髪にパック剤が付着した際に,毛髪に吸着して毛髪に艶を与えることができる。 【0017】 本発明の第一の側面の好ましい態様は,前記多糖類がアルギン酸又はその塩を含む上記いずれかに記載のパック用ソルトに関する。本発明の第一の側面の好ましい態様は,前記アルギン酸又はその塩における塩がアルギン酸ナトリウムである上記いずれかに記載のパック用ソルトに関する。アルギン酸ナトリウムは,昆布などの海藻の主成分で,水に溶けて粘り気のある液となり、安定剤,増粘剤として優れた性質を示す。アルギン酸ナトリウムを加えることで,皮膚に対する浸透圧が強化し,保湿作用を高めるとともに美白効果を与えることができる。 【0018】 本発明の第1の側面の好ましい態様は,トレハロースを含有する,上記いずれかに記載のパック用ソルトに関する。この態様に係るパック用ソルトは,トレハロースを含有するので,皮膚の保湿作用を高め,皮膚に抗酸化作用を与えることができる。 【0019】 本発明の第1の側面の好ましい態様は,シリカを含有する,上記いずれかに記載のパック用ソルトに関する。この態様に係るパック用ソルトは,シリカを含有するので,他の成分の作用を高め,それらの作用を持続させる効果を有する。 【0020】 本発明の第1の側面の好ましい態様は,カルミンを含有する,上記いずれかに記載のパック用ソルトに関する。この態様に係るパック用ソルトは,カルミンを含有するので,水分を含有した際に,淡いピンク色になるなど,視覚的にリラックス感を与えることができる。さらに,カルミンを含有するので,この態様に係るパック用ソルトは,ヒトが有する自然治癒力を高めることができる。 【0021】 本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記“無機塩”は,パック用ソルト100重量部中60重量部以上70重量部以下含有され,無機塩化ナトリウムを主成分とし,無機塩化マグネシウムの含有量が,1×10−4mg/g以上1×10−1mg/g以下であり, 前記多糖類は,デキストリン,マルトデキストリン,及びアルギン酸ナトリウムであり,パック用ソルト100重量部中デキストリンが20重量部以上25重量部以下,マルトデキストリンが0.1重量部以上0.7重量部以下,アルギン酸ナトリウムが0.5重量部以上2重量部以下含有され;前記“卵白”は,加水分解卵白であり,パック用ソルト100重量部中1×10−2重量部以上0.4重量部以下含有され;アスコルビン酸ナトリウムを,パック用ソルト100重量部中1×10−4重量部以上1重量部以下含有し;トレハロースを,パック用ソルト100重量部中8重量部以上12重量部以下含有し;シリカを,パック用ソルト100重量部中1×10−2重量部以上1×10−1重量部以下含有し;カルミンを,パック用ソルト100重量部中1×10−5重量部以上4×10−2重量部以下含有し;ロイヤルゼリーを,パック用ソルト100重量部中1×10−4重量部以上5×10−3重量部以下含有する;上記いずれかに記載のパック用ソルトに関する。実施例において実証されたとおり,このような組成を有するパック用ソルトは,水を加えて軽く攪拌することにより容易に乳化し,現在知られているいずれのパック用ソルトに比べて,優れた保湿・殺菌等の効果を発揮するものであった。 【0022】 本発明の第1の側面の好ましい態様は,葉酸,コエンザイムQ10(CoQ10),GABA,スクワラン,シルク(特にシルクプロテイン),紫根,ヒアルロン酸,ヒアルロン酸ナトリウム,ビタミンC,ビタミンC誘導体,ビタミンE,ビタミンE誘導体,アスタキサンチン,カロチノイド,甘草エキス,又は海草エキスのいずれか又は2種以上を含有する,上記いずれかに記載のパック用ソルトに関する。 【0023】 本発明の第2の側面は,無機塩,多糖類,及び卵白を含有するパック用ソルトに,硬水を加え,攪拌することにより得られるパック剤に関する。ミネラルウォータなどの硬水を用いることで,上記したいずれかのパック用ソルトを効果的に乳化させ,ゲル状のパック剤を得ることができ,しかも,保存性に優れたパック剤を得ることができる。 【発明の効果】 【0024】 本発明によれば,水を加えることで乳化する無機塩を含有するパック用ソルトを提供できる。 【0025】 本発明によれば,肌触りが滑らかであるにもかかわらず,肌の汚れを効果的に除去できるパック用ソルトを提供できる。 【0026】 本発明によれば,肌の乾燥を防止し,肌が有する老廃物の排出作用を高めることのできる無機塩を含有するパック用ソルトを提供できる。 【0027】 本発明によれば,毛髪に艶を与えることができる無機塩を含有する毛髪用パック用ソルトを提供できる。 【0028】 本発明によれば,皮膚の保湿作用を高め,皮膚に抗酸化作用を与えることができる無機塩を含有するパック用ソルトを提供できる。 【0029】 本発明によれば,視覚的にリラックス感を与えることができ,ヒトが有する自然治癒力を高めることができる無機塩を含有するパック用ソルトを提供できる。 【0030】 本発明によれば,保存性に優れ,良好なパック効果を得ることができる,パック剤を提供できる。 【0031】 本発明によれば,実施例により実証されたとおり,痩身効果を得ることができる,塩を含有するパック剤を提供することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0032】 以下,本発明の実施の形態について説明する。本発明の第1の側面は,基本的には,無機塩,多糖類,及び卵白を含有するパック用ソルトに関する。後述するように,本発明のパック用ソルトは,水を加えることで,乳化(又はゲル化)して,パック剤として用いる際に,良好な滑らかさを与え,しかもパックの施術後は,殺菌効果や肌の保湿効果などを与えることができるという優れたものである。よって,本発明のパック用ソルトは,乳化又はゲル化することで,塩の強い刺激を防止できるので,オイル成分を必ずしも配合する必要がない。 【0033】 “無機塩”は,無機化合物の塩であれば特に限定されないが,アルカリ金属又はアルカリ土類金属のハロゲン化塩があげられ,好ましくは,塩化ナトリウムを主成分とするものがあげられる。“無機塩”は,塩(好ましくはイオン交換膜法により得られた塩)を5×102℃以上7×102℃以下で加熱する工程を経て得られた,塩化ナトリウムを主成分とする塩があげられる。具体的には,特開平3−257015号公報に開示されるように,5×102℃以上7×102℃以下で焼成して得られる塩化ナトリウムを主成分とする塩があげられる。このような高温で処理すると,にがり成分を取り除くことができる。このようにして精製した塩は,少量の水で潮解するものの,微小成分は結晶のまま残留する。よって,そのようなパック用ソルトを用いてパック剤を作成した場合,残留した結晶部分がスクラブとして機能するので,毛穴の汚れや古い角質を効果的に除去できる。 【0034】 また,本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記“無機塩”は,塩化マグネシウムの含有量が,1×10−4mg/g以上1×10−1mg/g以下である,上記いずれかに記載のパック用ソルトに関する。食塩に含まれる塩化マグネシウムは,皮膚のタンパク質を凝固させるため,塩化マグネシウムを多く含有するパック用ソルトを用いると,肌が乾燥するという問題がある。このように,いわゆる“にがり成分”を除去して,塩化ナトリウムの含有量を高くすることにより,肌の乾燥を防止し,肌が有する老廃物の排出作用を高めることのできる無機塩を含有するパック剤を提供することができる。さらに,このような塩は,殺菌力,洗浄力が高まるほか,浸透圧が高くなる。このような塩を含有するので,塩が浸透し,体内から水分が放出される際に,毛穴の汚れなどを効果的に取り除くことができることとなる。 【0035】 本発明のパック用ソルトにおいて,無機塩は,パック用ソルトの主成分であることが好ましく,パック用ソルト(乾燥重量以下同様)100重量部中,60重量部以上70重量部以下含有されるものが好ましく,62重量部以上66重量部以下含有されるものがより好ましい。 【0036】 本発明のパック用ソルトにおける多糖類として,公知の多糖類(例えば,セルロース,グアーガム,スターチ,プルラン,デキストリン,フルクタン,マンナン,寒天,カラギーナン,キチン,キトサン,ペクチン,アルギン酸,ヒアルロン,マルトデキストリン,又はそれらの誘導体のうち1種又は2種以上)を適宜用いることができ,特に限定されないが,水を加えたときの乳化などの観点から,好ましい多糖類はデキストリン及び/又はマルトデキストリンである。また,アルギン酸ナトリウムをさらに用いることが好ましい。すなわち,本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記多糖類が,デキストリン及び/又はマルトデキストリン,及びアルギン酸ナトリウムを含む上記いずれかに記載のパック用ソルトに関する。 【0037】 例えば,本発明のパック用ソルトに用いる多糖類が1種類である場合は,パック用ソルト100重量部中,20重量部以上25重量部以下含有されるものが好ましく,22重量部以上24重量部以下含有されるものがより好ましい。 【0038】 例えば,本発明のパック用ソルトに用いる多糖類が2種類である場合は,好ましくは,一方がパック用ソルト100重量部中,20重量部以上25重量部以下,他方が0.1重量部以上0.7重量部以下含有されるものであればよく,より好ましくは,一方がパック用ソルト100重量部中,22重量部以上24重量部以下,他方が0.2重量部以上0.5重量部以下含有されるものであればよい。 【0039】 例えば,本発明のパック用ソルトに用いる多糖類が3種類である場合は,好ましくは,一方がパック用ソルト100重量部中,20重量部以上25重量部以下,他方が0.1重量部以上0.7重量部以下,さらにもう一方が0.5重量部以上2重量部以下含有されるものであればよく,より好ましくは,一方がパック用ソルト100重量部中,22重量部以上24重量部以下,他方が0.2重量部以上0.5重量部以下,さらにもう一方が0.8重量部以上1.5重量部以下含有されるものであればよい。 【0040】 本発明のパック用ソルトにおける“卵白”は,鳥類などの卵における卵白由来の成分などを意味する。そして,本発明における卵白として,加水分解卵白が好ましい。すなわち,卵白そのものを用いたパック用ソルトも市販されているが,そのようなパック用ソルトでは,保存性が悪いなどの問題があるため,卵白を加熱殺菌処理などにより処理された加水分解卵白を用いることが好ましいといえる。加水分解卵白は,例えば,特開2003−238330号公報に開示されるように,卵白タンパク質を部分的に加水分解して得られる加水分解卵白,加水分解卵白のN−第4級アンモニウム誘導体,加水分解卵白のN−アシル化誘導体又はその塩,加水分解卵白のN−シリル化誘導体,加水分解卵白のエステルなどがあげられる。 【0041】 加水分解卵白は,卵白タンパク質を酸,アルカリ,酵素又はそれらの併用により加水分解したもので,加水分解の方法は,動植物由来のタンパク質加水分解物を得る方法がそのまま適用できる。加水分解時の酸,アルカリ,酵素の量や加熱温度,分解時間などを変化させることにより,生成する加水分解卵白の分子量を制御できる。本発明における加水分解卵白の分子量は,特に限定されないが,数平均分子量が2×102〜5×103のものが好ましく,2.5×102〜3×103のものがより好ましい。これは,加水分解卵白の数平均分子量が上記範囲以下では皮膚への吸着性が低くなる上,加水分解卵白の有する造膜作用,艶,なめらかさの付与作用が充分に発揮できないばかりでなく皮膚に対する刺激が生じるおそれがあり,加水分解卵白の数平均分子量が上記範囲以上になると,皮膚につっぱり感を生じたり,高湿度下ではべたついたりするおそれがあるからである。 【0042】 すなわち,本発明の第1の側面の好ましい態様は,前記“卵白”は,加水分解卵白である上記いずれかに記載のパック用ソルトに関する。加水分解卵白を用いると,たとえば,毛髪にパック剤が付着した際に,毛髪に吸着して毛髪に艶を与えることができる。 【0043】 本発明のパック用ソルトにおける卵白,又は加水分解卵白は,特に限定されないが,後述する実施例により実証されたとおり,好ましい乳化作用などを与える観点などから,パック用ソルト100重量部中,1×10−2重量部以上0.4重量部以下含有されるものが好ましく,2×10−2重量部以上0.3重量部以下含有されるものがより好ましく,2×10−2重量部以上0.2重量部以下であればさらに好ましい。 【0044】 本発明の第1の側面の好ましい態様は,トレハロースを含有する,上記いずれかに記載のパック用ソルトに関する。この態様に係るパック用ソルトは,トレハロースを含有するので,皮膚の保湿作用を高め,皮膚に抗酸化作用を与えることができる。 【0045】 本発明のパック用ソルトがトレハロースを含有する場合のトレハロースの含有量は,特に限定されないが,パック用ソルト100重量部中,トレハロースを,パック用ソルト100重量部中,8重量部以上12重量部以下含有するものが好ましく;9重量部以上11重量部以下含有するものであればより好ましい。 【0046】 本発明の第1の側面の好ましい態様は,シリカを含有する,上記いずれかに記載のパック用ソルトに関する。この態様に係るパック用ソルトは,シリカを含有するので,他の成分の作用を高め,それらの作用を持続させる効果を有する。シリカとして,公知のシリカを適宜用いることができるが,好ましくは平均粒径が,1マイクロメートル以上1×102マイクロメートル以下のものである。粒径が,あまりに大きいと肌を傷つけることになるからである。 【0047】 本発明のパック用ソルトがシリカを含有する場合のシリカの含有量は,特に限定されないが,パック用ソルト100重量部中,シリカを,パック用ソルト100重量部中1×10−2重量部以上1×10−1重量部以下含有するものが好ましく;2×10−2重量部以上5×10−2重量部以下含有するものであればより好ましい。 【0048】 本発明の第1の側面の好ましい態様は,カルミンを含有する,上記いずれかに記載のパック用ソルトに関する。この態様に係るパック用ソルトは,カルミンを含有するので,水分を含有した際に,淡いピンク色になるなど視覚的にリラックス感を与えることができる。さらに,カルミンを含有するので,この態様に係るパック用ソルトは,ヒトが有する自然治癒力を高めることができる。 【0049】 本発明のパック用ソルトがカルミンを含有する場合のカルミンの含有量は,特に限定されないが,カルミンを,パック用ソルト100重量部中,1×10−5重量部以上4×10−2重量部以下含有するものが好ましく;1×10−4重量部以上4×10−2重量部以下含有するものであればより好ましく,実施例2で実証されたとおり,5×10−3重量部以上4×10−2重量部以下含有するものであればさらに好ましい。なお,カルミンは,1×10−4重量部以上5×10−3重量部以下含有するものであってもよい。 【0050】 本発明のパック用ソルトが,ロイヤルゼリーを含有する場合のロイヤルゼリーの含有量は,特に限定されないが,パック用ソルト100重量部中1×10−4重量部以上5×10−3重量部以下含有するものが好ましく;5×10−4重量部以上2×10−3重量部以下含有するものがより好ましい。ロイヤルゼリーは,肌の美しさを保ち,老化を防止する作用がある。 【0051】 本発明の第1の側面に係るパック用ソルトは,上記以外の各成分を適宜含有しても良い。そのような成分として,グリセリン,ラウロイルメチルアラニンナトリウム,キイチゴエキス,クエン酸,リンゴ酸,水酸化ナトリウム,アンモニア水,コカミドプロピルベタイン,セルロースガム,ヒドロキシエチルセルロース,甘味剤,pH調整剤,香料,着色料,又は酸化防止剤などがあげられる。 【0052】 上記以外の成分のうち好ましいものとして,葉酸,コエンザイムQ10(CoQ10),GABA,スクワラン,シルク(シルクプロテイン),紫根,ヒアルロン酸,ヒアルロン酸ナトリウム,ビタミンC,ビタミンC誘導体,ビタミンE,ビタミンE誘導体,アスタキサンチン,カロチノイド,甘草エキス,又は海草エキスがあげられる。これらは,本発明のパック用ソルトの効能を高める微量成分であり,これらのいずれか1種又は2種類以上を混合することで,本発明のパック用ソルトに各種の作用をもたらすことができることとなる。葉酸は,緑黄色野菜,柑橘類,アボガド,レバー,牛乳,胚芽米,卵,乳製品,ほうれん草,せり,バナナ,杯芽等に多く含まれる。また,CoQ10は,野菜,大豆,背の青い魚,鶏肉,牛豚のレバー等に含まれ,GABAは近年注目されている発芽玄米等に多く含まれる。葉酸は化学合成により,CoQ10は酵母抽出により製造されたものが主として使用されており,GABAにおいては米胚芽により抽出されたエキスを用いているものがある。スクワランは,パック用ソルトを乳化させるのに役立つ。スクワラン,シルク(シルクプロテイン),紫根,ヒアルロン酸,ヒアルロン酸ナトリウム,ビタミンC,ビタミンC誘導体,ビタミンE,及びビタミンE誘導体は,公知の方法により得ることができる。ビタミンC誘導体,又はビタミンE誘導体として,例えば,それらのエステル,アミン塩など,生体内に取り込まれた際にビタミンC又はビタミンEと同様の化合物となるプロドラックがあげられる。アスタキサンチンは,ヘマトコッカスという藻に含まれるカロテノイドの一種である。アスタキサンチンを含有するパック用ソルトは,水に溶解すると淡い赤い色を出すことができ,しみそばかすなどの解消にも効果がある。カロチノイドは,天然に存在する色素である。カロチノイドには,βカロテンなどが含まれる。甘草エキスは,抗炎症作用や抗アレルギー作用があるとされる。海草エキスは,褐藻類(ヒバマタ,コンブ属等),紅藻類(イギス属等),緑藻類の全藻,又はめかぶ(胞子葉又は成実葉)を極性溶剤で抽出して得られる抽出物などをいう。海藻エキスは,髪にしっとり感や滑らかさなどを与える。上記以外の成分の含有量は,それぞれ,パック用ソルト100重量部中1×10−4重量部以上1重量部以下含有するものがあげられ,1×10−2重量部以上3×10−1重量部以下含有するものが好ましい。上記以外の成分は,皮膚への吸着性,抗酸化作用などによる美白,美肌効果などの観点から,ビタミンC誘導体であるアスコルビン酸ナトリウムを用いることが好ましい。 【0053】 本発明の第1の側面に係るパック用ソルトは,例えば,上記した各成分を混合した後に攪拌することにより製造することができる。 【0054】 本発明の第2の側面は,無機塩,多糖類,及び卵白を含有するパック用ソルトに,硬水を加え,攪拌することにより得られるパック剤に関する。ミネラルウォータなどの硬水を用いることで,上記したいずれかのパック用ソルトを効果的に乳化させ,高いゲル状のパック剤を得ることができ,しかも,保存性に優れたパック剤を得ることができる。このようにして得られたパック剤は,有効なパック効果を有するので,肌をパックする際に用いることができるほか,頭皮をパックするためにも効果的に用いることができる。 【実施例1】 【0055】 以下の表1で示される成分からなるパック用ソルトを調合し,パック用ソルトを製造した。 【0056】 【表1】
【0057】 得られたパック用ソルト200gに,ミネラルウォータであるヴィッテル(登録商標)200ccを加え,攪拌した。1分ほど攪拌すると,乳化が完了したので,攪拌を止めた。得られたパック剤を用いて顔全体にパックを行い,そのまま2〜5分間放置した。その後,顔全体からパック剤を除去したところ,肌がしっとりとして,滑らかな肌触りとなった。 【実施例2】 【0058】 以下の表2で示される成分からなるパック用ソルトを調合し,実施例1と同様に,パック用ソルトを製造した。すなわち,カルミンの割合を実施例1に比べて100倍とした。 【0059】 【表2】
【0060】 実施例2で得られたパック用ソルトを顔全体にパックしたところ,実施例1で得られたパック用ソルトよりも,肌の沈静効果が増し,美肌効果が高まるなど,さらに優れたものであった。 【実施例3】 【0061】 実施例2で得られたパック用ソルトをエステサロンにて数名のモニターを用いて痩身効果を検討した。 具体的には,パック用ソルトをゲル化させ,おなか,ウェスト周り,二の腕,太ももなどに塗布し,塗布した部位を包むようにラップをし,20分間放置して洗い流した。その後,施術前後のサイズ変化を測定した。その結果,ウェストが平均2.5cm,ヒップは平均2cm,アンダーバスト平均1cm,二の腕平均1.5cm,太もも2cmの痩身効果を得ることができた。 【産業上の利用可能性】 【0062】 本発明のパック用ソルト,及びパック剤は,パック用の消耗品として化粧品産業などの分野で効果的に利用されうる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】399065763 【氏名又は名称】テレフォニーダイレクト株式会社 【識別番号】505217309 【氏名又は名称】有限会社エコ開発研究所
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| 【出願日】 |
平成18年8月11日(2006.8.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100116850 【弁理士】 【氏名又は名称】廣瀬 隆行
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| 【公開番号】 |
特開2008−44873(P2008−44873A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月28日(2008.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2006−220749(P2006−220749) |
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