| 【発明の名称】 |
セラミド含有皮膚外用剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】赤塚 秀貴
【氏名】瀬戸 匡人
【氏名】今村 仁
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| 【要約】 |
【課題】皮膚外用剤製剤として好適な、安定で自由度の高いセラミド含有皮膚外用製剤を提供する。
【構成】1)α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジン及び/又はその塩と、2)セラミドとを皮膚外用剤に含有させる。前記α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンは、α,ε−ビス(γ−N−ラウロイルグルタミル)リジンが好ましく、前記セラミドはセラミドタイプ2が好ましく、更にステロールを含有することが好ましく、前記ステロールは、フィトステロールが好ましく、ベシクル分散剤形であることが好ましい。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 1)α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジン及び/又はその塩と、2)セラミドとを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。 【請求項2】 前記α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンは、α,ε−ビス(γ−N−ラウロイルグルタミル)リジンであることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。 【請求項3】 前記セラミドはセラミドタイプ2であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。 【請求項4】 更にステロールを含有することを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の皮膚外用剤。 【請求項5】 前記ステロールは、フィトステロールであることを特徴とする、請求項4に記載の皮膚外用剤。 【請求項6】 ベシクル分散剤形であることを特徴とする、請求項1〜5何れか1項に記載の皮膚外用剤。 【請求項7】 粘度が20000mPa・s以下であることを特徴とする請求項1〜6何れか1項に記載の皮膚外用剤。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、皮膚外用剤に関し、更に詳細には、セラミドの安定配合に有用な皮膚外用剤の関する。 【背景技術】 【0002】 セラミドは皮膚の重要な構成成分であり、皮膚バリア機能に大きな寄与をしていると言われている。この為、化粧料などの皮膚外用剤にセラミドを配合し、皮膚に投与することは、セラミドの減少により皮膚バリア機能の低下した皮膚の、皮膚バリア機能の向上のためには有用なことであり、皮膚外用剤へのセラミドの配合が検討されてきている。その反面、セラミド類は、水に対しても、又、油性成分に対しても相溶性が低く、配合量が極微量に限られたり、保存時に結晶を析出する等の製剤化上の難点が存した。この為、皮膚外用剤に於いて、セラミドの作用を有効に利用し切れていないのが現状と言える。セラミドの安定な配合例としては、例えば、ポリグリセリン脂肪酸エステルを利用して乳化する方法(例えば特許文献1、2を参照)等が知られている。この方法によれば確かにセラミドを安定に乳化、配合することが出来るが、できあがった製剤の状態はクリーム状態に限られる欠点が存した。乳液乃至はエッセンスのようなのびが良く、使用性に優れる剤形にも応用可能な製剤化技術の開発が望まれていたと言える。 【0003】 一方、N−アシルアミノ酸であって、該アミノ酸としてリジン乃至はグルタミン酸に関するものを化粧料等の皮膚外用剤に含有させる技術は既に知られている(例えば、特許文献3を参照)が、N−アシルアミノ酸とセラミドを組み合わせて皮膚外用剤に含有させる技術は全く知られていないし、α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジン及び/又はその塩を含有する化粧料などの皮膚外用剤に関しては全く知られていない。加えて、α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジン及び/又はその塩とセラミドとが安定なベシクル分散系を形成することも全く知られていない。この様なベシクル分散系はクリーム系のみならず、乳液系などのような流動性の著しい系へも応用できることも全く知られていない。尚、ここでベシクル分散系とは、界面化学にて定義されたものに準じ、脂質二重膜層からなる微小塊であるベシクルが連続相乃至は乳化・分散系に一様に分散した系を意味する。又、油滴の周囲に脂質二重膜界面が存する粒子が分散した系や、脂質二重膜の膜間に油性成分が包含される様な系も、中実脂質二重膜分散の形態を取る限りに於いて、本願で言うベシクル分散系に属する。 【0004】 【特許文献1】特開2002−114631号公報 【特許文献2】特開2004−196666号公報 【特許文献3】特開2002−47123号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 本発明は、この様な状況下為されたものであり、皮膚外用剤製剤として好適な、安定で自由度の高いセラミド含有皮膚外用製剤を提供することを課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 この様な状況に鑑みて、本発明者らは、皮膚外用剤製剤として好適な、自由度の高いセラミド含有皮膚外用製剤を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジン及び/又はその塩を共存させることにより、安定で自由度の高いセラミド含有皮膚外用剤が得られることを見いだし、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は以下に示すとおりである。 (1)1)α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジン及び/又はその塩と、2)セラミドとを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。 (2)前記α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンは、α,ε−ビス(γ−N−ラウロイルグルタミル)リジンであることを特徴とする、(1)に記載の皮膚外用剤。 (3)前記セラミドはセラミドタイプ2であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の皮膚外用剤。 (4)更にステロールを含有することを特徴とする、(1)〜(3)何れか1項に記載の皮膚外用剤。 (5)前記ステロールは、フィトステロールであることを特徴とする、(4)に記載の皮膚外用剤。 (6)ベシクル分散剤形であることを特徴とする、(1)〜(5)何れか1項に記載の皮膚外用剤。 (7)粘度が20000mPa・s以下であることを特徴とする(1)〜(6)何れか1項に記載の皮膚外用剤。 【発明の効果】 【0007】 本発明によれば、皮膚外用剤製剤として好適な、安定で自由度の高いセラミド含有皮膚外用製剤を提供することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0008】 (1)本発明の皮膚外用剤の必須成分であるα,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジン 本発明の皮膚外用剤は、α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジン及び/又はその塩を必須成分として含有する。かかる成分はフリー体を含有することもできるし、塩の形で含有することもできる。これらの塩としては、皮膚外用剤で使用されるものであれば、特段の限定無く使用でき、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン塩、トリエタノールアミン塩、モノエタノールアミン塩等の有機アミン塩、リジン塩、アルギン酸塩等の塩基性アミノ酸塩等が好適に例示できる。アシル基は炭素数10〜30のものであることを特徴とする。この様なアシル基としては、直鎖であっても、分岐構造を有していても、環状構造を有していても良く、飽和脂肪族であっても、不飽和脂肪族であっても良い。アシル基の具体例としては、例えば、デカノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、ベヘノイル基、イソステアロイル基、オレオイル基、リノロイル基等が例示でき、これらの中ではラウロイル基が特に好ましい。又、α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンは2つのアシル基を有することになるが、かかる2つのアシル基としては、同じであっても、異なっていても良い。α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンは例えば、次のような手順で製造することができる。即ち、グルタミン酸をトリエチルアミンなどのアルカリの存在下、アシルクロリドと反応させてN−アシルグルタミン酸を得る。しかる後に、モル比2:1でリジンと、DCC等のペプチド合成試薬の存在下縮合させることにより、製造することができる。斯くして得られた反応生成物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーなどで精製することができる。シリカゲルカラムクロマトグラフィーの溶出溶媒としては、クロロホルム−メタノール混液系が好ましく例示できる。かかるα,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンの構造を式1に示す。又、かかる成分の塩としては、皮膚外用剤で使用されるものであれば、特段の限定無く使用でき、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン塩、トリエタノールアミン塩、モノエタノールアミン塩等の有機アミン塩、リジン塩、アルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩等が好適に例示できる。 【0009】 【化1】
式1(但し、式中R1、R2はそれぞれ独立に炭素数9〜29のアルキル基乃至はアルケニル基を表す。) 【0010】 前記のような方法によってα,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンを製造し用いることもできるが、ジα,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンには既に市販されているものが存し、かかる市販品を購入し利用することもできる。この様な市販品としては、「ペリセアL−30」(旭化成株式会社製;α,ε−ビス(γ−N−ラウロイルグルタミル)リジン)が好適に例示できる。斯くして得られたα,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンは、二分子膜を形成しやすい特性を有し、この作用が後記必須成分であるセラミドを取り込んだ安定な脂質二重を形成する作用に優れる。この様な作用を発揮するためには、α,ε−ビス(γ−N−(炭素数10〜30)アシルグルタミル)リジンから選択される1種乃至は2種以上を総量で、皮膚外用剤全量に対し、最低量で0.005質量%、より好ましくは0.01質量%、上限値として10質量%、より好ましくは5質量%含有することが好ましい。かかる成分が多すぎると効果が頭打ちになり、徒に処方の自由度を制限する場合が存し、少なすぎると前記効果を奏さない場合が存するためである。又、この含有量は後記のセラミドの総質量に対して同量以上であることが好ましく、倍量以上が更に好ましい。更に、上限値としては、6倍量以下で良く、より好ましくは5倍量以下である。 【0011】 (2)本発明の皮膚外用剤の必須成分であるセラミド 本発明の皮膚外用剤は、必須成分としてセラミドを含有することを特徴とする。セラミドにはその構造よりセラミド1〜7のタイプが存し、本発明の皮膚外用剤においては、これらの何れもが使用できる。これらの中でより好ましいものとしては、セラミド2及び/又はセラミド3が例示でき、セラミド2が特に好ましい。この様なセラミドには既に皮膚外用剤用の原料として市販されているものが存し、本発明ではかかる市販品を購入して使用することができる。市販されている化粧料原料としてのセラミドとしては、例えば、コスモファーム社製の「Ceramide 1」(セラミド1)、「Ceramide 2」(セラミド2)、「Ceramide III」(セラミド3)、「Ceramide IIIA」(セラミド3)、「Ceramide IIIB」(セラミド3)、「Ceramide VI」(セラミド6)及び高砂香料工業株式会社製の「Ceramide TTI−001」(セラミド2)等が存する。かかる成分は、有効成分として働き、皮膚バリア機能を向上せしめ、皮膚保水性を上昇させる作用を有すると同時に、本発明の皮膚外用剤の剤形に於いては、ベシクルの安定性を向上させる作用を有する。この様な作用を発現させるためには、皮膚外用剤全量に対して、下限値として、好ましくは、0.0005質量%、より好ましくは、0.1質量%であり、更に好ましくは0.5質量%である。上限値としては、好ましくは、10質量%、より好ましくは5質量%であり、更に好ましくは2質量%である。これは量が少なすぎると、皮膚バリア機能の向上、皮膚保水性の向上或いはベシクルの安定性向上を発現できない場合が存し、多すぎても、ベシクル中に収まりきれずに不溶物として析出が生じる場合が存するからである。又、観点を変えて、セラミドの皮膚外用剤への配合を考えると、セラミドは結晶性の高い物質であり、通常の乳化系においては、その配合の上限は、0.05質量%であると言われており、最も多くのセラミドを含有できるポリグリセリン脂肪酸エステルと多価アルコールの液晶乳化系でもその上限は0.3質量%であると言われている。これに対して、本発明の皮膚外用剤の好ましい形態であるベシクル分散系においては、セラミドを0.5質量%以上、結晶を析出させることなく含有させることもできる。この意味でも本願発明の効果は大きい。 【0012】 (3)本発明の皮膚外用剤 本発明の皮膚外用剤は、前記必須成分を含有することを特徴とする。本発明で言う皮膚外用剤とは、皮膚に外用で投与されるものであれば特段の限定はなく、例えば、医薬部外品を包含する化粧料、皮膚外用雑貨等が好適に例示できる。これらの内では、化粧料が特に好ましい。特に、セラミドが有効に働く、皮膚バリア機能を向上せしめ、皮膚保湿性を維持するための化粧料に適用することが特に好ましい。セラミドをベシクルの形で皮膚に投与することにより、セラミドの皮膚内への移行が向上し、セラミドの持っている前記の作用がより如実に発現する。又、本発明の皮膚外用剤は、通常知られている、ローション剤形、乳液剤形、エッセンス剤形、クリーム剤形、粉体含有剤形の何れをも取ることが出来る。ローション剤形の場合は、ベシクルを分散した剤形とすることが好ましい。乳液としては、乳化粒子とベシクルが混合分散した形態を取ることも出来るが、ベシクルの二重膜間に油性成分を包含する含油性成分ベシクルが分散した形態のものが好ましい。化粧料としては、基礎化粧料、毛髪化粧料、メークアップ化粧料の何れもが適用可能であるが、基礎化粧料に適用することが特に好ましい。 【0013】 本発明の皮膚外用剤では、ベシクルの脂質二重膜構造を強化する成分を含有することが更に好ましく、該ベシクルの脂質二重膜構造を強化する成分としては、例えば、コレステロールや、カンペステロール、シトステロール、スティグマスタノールなどのフィトステロール等ステロール類やその配糖体、スフィンゴシン、スフィンゴ糖脂質、スフィンゴリン脂質などのスフィンゴ関連物質などが好適に例示できる。 【0014】 スフィンゴ糖脂質は次に示す一般式(1)乃至は(2)に表される構造を有し、式中の糖残基としてはグルコース残基が好ましく、植物例えば米糠、ふすま(小麦胚芽)、粟、稗、大豆、高粱、トウモロコシ等に存在しており、これら植物原料を公知の方法に従って、前処理により脂肪や糖類などを除去した後、ヘキサン、石油エーテル、クロロホルムなどの有機溶媒により抽出し、更にカラムクロマトグラフィーなどの精製手段により精製することにより得ることができる。フィトステロールは、植物性ステロール類の総称であり、植物性のステロール類には、スチグマスタノール、カンペステロール、シトステロールなどが存し、これらを一括して、フィトステロールと総称している。フィトステロールとしては小麦胚芽などの植物体から、複数のフィトステロールを含有するステロール分画を取り出して用いることができる。又、市販品も存し、市販品を購入して使用することも出来る。好ましい市販品としては、タマ生化学工業株式会社より、「フィトステロールS」が好ましく例示できる。これらのステロール類の好ましい含有量は、総量で、皮膚外用剤全量に対して0.1〜5質量%であり、より好ましくは、0.5〜2質量%である。かかるフィトステロールの配糖体、具体的には、フィトステロールグルコシドなども、植物体中に存在し、スフィンゴ糖脂質と類似の分画に存することが多いし、植物体の種類と部位もスフィンゴ糖脂質を類似している。スフィンゴ糖脂質を分画、精製する際に混入してくることが多く、本発明の皮膚外用剤では、この様なスフィンゴ糖脂質とフィトステロール配糖体との混合抽出物を使用することもできる。本発明の皮膚外用剤においては、この様なスフィンゴ糖脂質及び/又はフィトステロール配糖体は、油性成分にも、水性成分にも溶解性が低いため、予め、多価アルコールとリン脂質とでマイクロエマルションを形成させて含有させることが好ましい。植物由来スフィンゴ糖脂質及びフィトステロール配糖体に対し、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルエタノールアミン、レシチン或いはこれらのリゾ体等のリン脂質を0.3〜3倍重量、エタノールなどの一価アルコールを5〜20倍重量、1,3−ブタンジオール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオールなどの二価アルコールを5〜30倍重量用い、スフィンゴ糖脂質とフィトステロール配糖体とを水系中に溶解してミクロエマルションを形成させて、これを含有させることが好ましい。この様なミクロエマルションについては、この様な形態に加工した化粧料用原料が存し、かかる化粧料原料を購入して利用することができる。この様な市販の化粧料用原料としては、岡安商店株式会社から販売されている「FR−1」が存する。このものは、スフィンゴ糖脂質とフィトステロール配糖体の80:20〜90:10の質量比の混合物1質量%を0.5質量%の大豆レシチンと、10質量%の1,3−ブタンジオールと、8質量%のエタノールによって、残余の水にミクロエマルションとして分散させたものである。又、岡安商店株式会社より、フィトステロール配糖体とスフィンゴ糖脂質の80:20〜90:10の質量比の混合物である「フィトステサイド」も販売されており、かかる成分を用いても、或いは、かかる成分をリン脂質、1,3−ブタンジオール、エタノール、水でミクロエマルションを形成させ、これを用いても良い。かかる成分は、本発明の皮膚外用剤においては、油中水乳化系の非連続相である乳化粒子の構造を強化し、油中水乳化構造から水相がはみ出すのを防ぐ作用を有する。この様な効果を奏するためには、前記スフィンゴ糖脂質及び/又はフィトステロール配糖体を総量で0.0005〜0.1質量%含有することが好ましく、0.0001〜0.01質量%含有することがより好ましい。これは少なすぎると、前記効果を奏さない場合が存し、多すぎると、系に包含されずに結晶析出する場合が存するためである。 【0015】 【化2】
一般式(1) (但し式中R1は糖残基を表し、R2は炭素数12〜24のアルキル基を表す。) 【0016】 【化3】
一般式(2) (但し式中R1は糖残基を表し、R2は炭素数12〜24のアルキル基を表す。) 【0017】 本発明の皮膚外用剤は、前記成分以外に通常化粧料などの皮膚外用剤で含有される任意成分を含有することができる。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類;脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類;ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類;表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、;表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類;表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類;レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類;ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸系紫外線吸収剤、;桂皮酸系紫外線吸収剤、;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;糖系紫外線吸収剤;2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類;エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類;ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類;α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類等;フェノキシエタノール等の抗菌剤などが好ましく例示できる。本発明の皮膚外用剤はこれらの成分を常法に従って処理することにより製造することが出来る。 【0018】 以下に、実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明がかかる実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。 【実施例1】 【0019】 以下に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤を作製した。即ち、イ、ロの成分をそれぞれ80℃に加温して、イに徐々にロを加え、攪拌冷却して本発明の皮膚外用剤である、静置時ベシクルが沈降し、振とう時一様に分散するベシクル分散系のローション化粧料1を得た。比較例として、「ペリセアL−30」をデカグリセリンモノオレートに置換した比較例1も同様に作製した。比較例1はクリーム状の乳化物であった。 【0020】 【表1】
【0021】 <安定性試験> ローション化粧料1と、比較例1とを50℃で1ヶ月間の保存試験を行った。保存終了後20℃に戻した状態で、ローション化粧料1は振とう後一様に分散し、50℃保存で品質の低下はないことが確認された。又、比較例1は分離しており、一部結晶の析出も認められた。これより、本発明の皮膚外用剤は安定にセラミドが配合できることがわかる。 【0022】 <使用性試験> 美容師の資格を有する専門パネラー3名を用いて、ローション化粧料1と比較例1の使用性を比較した。使用性はのびの軽さと密着性で、良い(スコア5)、やや良い(スコア4)、可もなく不可もなく(スコア3)、やや悪い(スコア2)、悪い(スコア1)の基準を用いて評価した。結果を表2に出現例数として示す。これより、本発明の皮膚外用剤は、適用製剤系の自由度が大きいため、ローションのようにのびの良い製剤への製剤化が可能であることがわかる。 【0023】 【表2】
【実施例2】 【0024】 ローション化粧料1と同様に、下記の処方に従って、本発明の皮膚外用剤であるベシクル分散系のローション化粧料2を作製した。このものは50℃1ヶ月の保存試験に於いて、合一によるベシクルの増大がわずかに観察され、「フィトスロール−S」を含有する方が好ましいことがわかった。又、使用性の評価ではのびの良さが、スコア5(0名)、スコア4(2名)、スコア3(1名)、スコア2(0名)、スコア1(0名)であり、密着感がスコア5(0名)、スコア4(2名)、スコア3(1名)、スコア2(0名)、スコア1(0名)であった。 【0025】 【表3】
【実施例3】 【0026】 ローション化粧料1と同様に、下記の処方に従って、本発明の皮膚外用剤であるベシクル分散系のローション化粧料2を作製した。このものは50℃1ヶ月の保存試験に於いて、ローション化粧料1と同様に安定であった。又、使用性の評価ではのびの良さが、スコア5(1名)、スコア4(2名)、スコア3(0名)、スコア2(0名)、スコア1(0名)であり、密着感がスコア5(1名)、スコア4(2名)、スコア3(0名)、スコア2(0名)、スコア1(0名)であった。 【0027】 【表4】
【実施例4】 【0028】 ローション化粧料1と同様に、下記の処方に従って、本発明の皮膚外用剤であるベシクル分散系のローション化粧料3を作製した。このものは50℃1ヶ月の保存試験に於いて、ローション化粧料1と同様に安定であった。又、使用性の評価ではのびの良さが、スコア5(1名)、スコア4(2名)、スコア3(0名)、スコア2(0名)、スコア1(0名)であり、密着感がスコア5(1名)、スコア4(2名)、スコア3(0名)、スコア2(0名)、スコア1(0名)であった。 【0029】 【表5】
【実施例5】 【0030】 ローション化粧料1と同様に、下記の処方に従って、本発明の皮膚外用剤であるベシクル分散系のローション化粧料4を作製した。このものは50℃1ヶ月の保存試験に於いて、ローション化粧料1と同様に安定であった。又、使用性の評価ではのびの良さが、スコア5(1名)、スコア4(2名)、スコア3(0名)、スコア2(0名)、スコア1(0名)であり、密着感がスコア5(1名)、スコア4(2名)、スコア3(0名)、スコア2(0名)、スコア1(0名)であった。 【0031】 【表6】
【実施例6】 【0032】 ローション化粧料1と同様に、下記の処方に従って、本発明の皮膚外用剤であるベシクル分散系の乳液化粧料1を作製した。このものは油滴の周囲に脂質二重膜層が存在する形態のベシクル分散系で、50℃1ヶ月の保存試験に於いて、安定であった。又、使用性の評価ではのびの良さが、スコア5(1名)、スコア4(1名)、スコア3(1名)、スコア2(0名)、スコア1(0名)であり、密着感がスコア5(2名)、スコア4(1名)、スコア3(0名)、スコア2(0名)、スコア1(0名)であった。 【0033】 【表7】
【実施例7】 【0034】 ローション化粧料1と同様に、下記の処方に従って、本発明の皮膚外用剤であるベシクル分散系のクリーム化粧料1を作製した。このものは油滴の周囲に脂質二重膜層が存在する形態のベシクル分散系で、50℃1ヶ月の保存試験に於いて、安定であった。又、使用性の評価ではのびの良さが、スコア5(1名)、スコア4(2名)、スコア3(名)、スコア2(0名)、スコア1(0名)であり、密着感がスコア5(2名)、スコア4(1名)、スコア3(0名)、スコア2(0名)、スコア1(0名)であった。 【0035】 【表8】
【実施例8】 【0036】 以下に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である、化粧料を作成した。即ち、イ、ロの成分を80℃に加温し、イに徐々に攪拌下ロを加え、乳化し、攪拌冷却して乳液状の化粧料2を得た。同時に、セラミド2を水に置換した比較例2及び「ぺリセアL−30」をデカグリセリンモノオレートに置換した比較例3も同様に製造した。 【0037】 【表9】
【0038】 <試験例1> 前記乳液化粧料2、比較例2及び比較例3について、過酷試験により安定性を調べた。過酷試験の条件は、60℃4日間の保存とした。保存後サンプルを20℃に12時間保存し、観察を行った。観察項目は、離しょうの有無と、結晶析出の有無及び顕微鏡下の観察における5視野での平均粒径とした。結果を表2に示す。これより、本発明の化粧料は安定性に優れることがわかる。 【0039】 【表10】
【0040】 <試験例2> TEWLの抑制効果を、パネラーの前腕内側部を用いて調べた。前腕内側部は、サージカルテープで15回ストリッピングを行い、モデルの肌荒れを作成し、ここに4つの2cm×4cmの部位を作成し、「テヴァメータ」(インテグラル社製)を用いて、TEWLを測定し、各化粧料で処理した後、10分間のインターバルをおいて再度TEWL(単位:mg/cm2)を測定した。1部位は無処置のコントロールとした。結果を表3に示す。これより、本発明の皮膚外用剤である乳液化粧料2は優れたTEWL抑制効果を有することがわかる。 【0041】 【表11】
【産業上の利用可能性】 【0042】 本発明は、化粧料などの皮膚外用製剤に応用できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000113470 【氏名又は名称】ポーラ化成工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月9日(2006.8.9) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2008−19230(P2008−19230A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月31日(2008.1.31) |
| 【出願番号】 |
特願2006−216439(P2006−216439) |
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