| 【発明の名称】 |
白癬菌抗菌膜形成用剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】小山 信次
【氏名】奥田 慎一
【氏名】笹谷 廣治
【氏名】吉田 朋央
【氏名】浦井 航
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| 【要約】 |
【課題】ホタテ貝殻を素材として用いて、自然素材が有する抗菌性が付加された状態での炭酸水素カルシウムによる抗菌膜が簡単に人の皮膚上に形成し、簡易な構成のものにより自然素材が有する抗菌性が付加された炭酸水素カルシウムの抗菌膜を形成して、これによって水虫治療の効果を高める。
【構成】炭酸水素カルシウムを有する白癬菌抗菌膜を形成するための用剤を、炭酸カルシウムを主成分とするホタテ貝殻を約900℃以上の温度で焼成してなる粉体と蒸留水との混合して得た。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 炭酸水素カルシウムを有する白癬菌抗菌膜を形成するための薬剤であって、 炭酸カルシウムを主成分とするホタテ貝殻を約900℃以上の温度で焼成してなる粉体と蒸留水との混合物であることを特徴とする白癬菌抗菌膜形成用剤。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は白癬菌除去膜形成用剤に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来から水虫の治療薬として各種のものが提案されている。そしてカルシウム分を有する物質について抗菌性があることが知られていることから、炭酸カルシウムなどを含む粉末薬剤とヨード液などの皮膚消毒液とを組み合わせた水虫の治療剤(特許文献1)が提案されている。また、本出願人においてもホタテ貝殻から得られた素材を水溶させたものを水虫の治療薬として提案している(特許文献2)。 【特許文献1】特開昭52−038014号公報 【特許文献2】特開2002−205947号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 上述したように本出願人において先に提案した水虫の治療薬は、少なくとも貝殻主要部分を炭酸カルシウムの方解石型構造による結晶構造体としているホタテの貝殻を素材として用いているものであって、天日乾燥などにより硬化したホタテ貝殻を例えば粒径約200μmとなるまで粉砕してホタテ貝殻粉末からなる炭酸カルシウム粉末を得るとともに、この炭酸カルシウム粉末の一部をさらに酸化カルシウムとなる温度以上にて加熱してホタテ貝殻粉末からなる酸化カルシウム粉末を得て、共にホタテ貝殻粉末からなる前記炭酸カルシウム粉末と前記酸化カルシウム粉末とを混合し、これを水に溶くことによって液体としての水虫治療薬として提案しているものであった。 この治療薬ではホタテ貝殻を素材として用いており、ホタテ貝殻自体が天然物であることから天然物一般が有している抗菌成分の働きを利用している。さらに上記酸化カルシウム粉分が CaO+H2O → Ca(OH)2 で示される反応によって水酸化カルシウムの水溶液となってアルカリ性を示し、そのアルカリ性により抗菌効果を奏するものともなっている。 【0004】 また、一方、本発明者にあっては、人の水虫患部となっている皮膚において、炭酸水素カルシウムからなる膜を形成して覆うことが、水虫の原因菌である白癬菌の棲息を抑え、白癬菌抗菌膜として有用であることを見出している。 この点を説明すると、人の皮膚組織の上層部分はケラチンにより形成され、その皮膚において白癬菌が皮膚のケラチンを摂取して繁殖することが知られているが、白癬菌の棲息部分を覆うように上記炭酸水素カルシウム(Ca(HCO3)2)からなる抗菌膜を形成した場合、白癬菌の棲息が抑えられることを確認している。また、炭酸水素カルシウムからなる抗菌膜の上に白癬菌を配しても、前記膜の存在によってケラチンを直接摂取することができず、抗菌膜上に配した白癬菌が死滅することを確認している。 さらに炭酸水素カルシウムからなる膜は水分を伴なっている状態でその炭酸水素カルシウムが安定的に存在するが、通常生活での人の皮膚上では水分が蒸発し易いものであるため、白癬菌抗菌膜での炭酸水素カルシウムは炭酸カルシウム(CaCO3)と水(H2O)と二酸化炭素(CO2)とに変化し、前記水も水蒸気として二酸化炭素とともに放散され易くなっている。一方、患部も含めて皮膚から汗などとして水分(液体)が常時出ており、湿った状態となり易い水虫患部においても前記水分が前記白癬菌抗菌膜に積極的に取り込まれて、膜の形態が維持されるようになる。このように皮膚から出る水分が白癬菌抗菌膜に取り込まれるため、水虫患部は全体的には乾燥した状態が維持され易く、これによっても白癬菌の棲息を抑えるものと考えられる。 このように炭酸水素カルシウムによる抗菌膜が白癬菌の棲息を抑えて殺菌効果や抗菌効果に優れていることから、本発明において上記ホタテ貝殻を素材として用いて、自然素材が有する抗菌性が付加された状態での炭酸水素カルシウムによる抗菌膜が簡単に人の皮膚上に形成できるようにすることを課題とし、簡易な構成のものにより自然素材が有する抗菌性が付加された炭酸水素カルシウムの抗菌膜を得て、これによって水虫治療の効果を高めることを目的とするものである。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本発明は上記課題を考慮してなされたもので、炭酸水素カルシウムを有する白癬菌抗菌膜を形成するための薬剤であって、炭酸カルシウムを主成分とするホタテ貝殻を約900℃以上の温度で焼成してなる粉体と蒸留水との混合物であることを特徴とする白癬菌抗菌膜形成用剤を提供して、上記課題を解消するものである。 【発明の効果】 【0006】 本発明によれば、炭酸カルシウムを主成分とするホタテ貝殻を約900℃以上の温度で焼成してなる粉体と蒸留水とを混合したものであることから、天然物としての抗菌成分を有し、そして蒸留水に水酸化カルシウムが溶けた状態のものとなってアルカリ性を示す。そのため、水虫患部などの皮膚に塗布することで白癬菌の棲息を抑えることができる。 さらに本白癬菌抗菌膜形成用剤を皮膚の上に塗布すれば、皮膚上で、大気中の気体や皮膚自体から出る二酸化炭素が非常に溶け込み易い薄膜状の形態となり、大気中などの二酸化炭素が溶け込む状態が継続することで、 Ca(OH)2+CO2 → CaCO3+H2O CaCO3+H2O+CO2 → Ca(HCO3)2 で示されるが反応が続いて、炭酸水素カルシウムを有する膜となる。 この炭酸水素カルシウムの膜自体も上述したように白癬菌に対する抗菌効果、殺菌効果があり、ホタテ貝殻が天然物として有する抗菌成分をも併せ持った抗菌膜が簡単に得られるようになる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0007】 即ち、本発明の白癬菌抗菌膜形成用剤は、炭酸カルシウムを主成分とするホタテ貝殻を約900℃以上の温度で焼成してなる粉体と蒸留水との二物の混合したものであり、蒸留水と混合することで前記粉体が溶け込んだ状態となっている。前記粉体自体は、上述したように天日乾燥などにより硬化したホタテ貝殻を例えば粒径約200μmとなるまで粉砕してホタテ貝殻粉末からなる炭酸カルシウム粉末を得るとともに、この炭酸カルシウム粉末の一部をさらに酸化カルシウムとなる温度以上にて加熱してホタテ貝殻粉末からなる酸化カルシウム粉末を得て、共にホタテ貝殻粉末からなる前記炭酸カルシウム粉末と前記酸化カルシウム粉末とを混合したものであり、ホタテ貝殻が天然物であることによる抗菌成分を有するとともにアルカリ性を示し、抗菌効果、殺菌効果があるものである。そして、予め気体が溶け込んでいない蒸留水と混合され、前記抗菌成分を有するとともに水酸化カルシウムの水溶液の形態となっているものである。 この白癬菌抗菌膜形成用剤を例えばスプレー容器に充填して水虫患部に吹き付け塗布すれば、その水虫患部が薄膜状の液膜で覆われることになる。この後は自然に二酸化炭素が溶け込むことで上述した炭酸水素カルシウムが形成される反応が進み、上記抗菌成分を有して、かつ炭酸水素カルシウムからなる上述の白癬菌抗菌膜が手間無く簡単に得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】595131857 【氏名又は名称】株式会社チャフローズコーポレーション
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| 【出願日】 |
平成18年7月6日(2006.7.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062225 【弁理士】 【氏名又は名称】秋元 輝雄
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| 【公開番号】 |
特開2008−13495(P2008−13495A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月24日(2008.1.24) |
| 【出願番号】 |
特願2006−186864(P2006−186864) |
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