| 【発明の名称】 |
海洋ミネラル成分からなる骨粗鬆症治療および/または予防剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】小椋 武
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| 【要約】 |
【課題】必須微量元素を含む海洋ミネラル成分を有効利用した骨粗鬆症治療および/または予防剤を提供する。
【構成】海水中のピコプランクトンに由来する有機成分とその有機成分によりキレート化されたミネラル分を含有する海水の濃縮液を酢酸で処理し、塩化ナトリウムおよび有毒成分を除去して得られる、キレート化されたミネラル分を含む残留物を有効成分とする骨粗鬆症治療および/または予防剤。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 海水中のピコプランクトンに由来する有機成分とその有機成分によりキレート化されたミネラル分を含有する海水の濃縮液を酢酸で処理し、塩化ナトリウムおよび有毒成分を除去して得られる、キレート化されたミネラル分を含む残留物からなる海洋ミネラル複合体(MCM)を有効成分とする骨粗鬆症治療および/または予防剤。 【請求項2】 前記ミネラル分を含有する海水の濃縮液に酢酸カルシウムを加えて反応させ、これにより骨格生成に必要なカルシウムを強化した海洋ミネラル複合体を含有する、請求項1に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。 【請求項3】 炭酸カルシウムを焼成し、これに酢酸を投入することにより酢酸カルシウムに変化させ、これを加熱した前記海水濃縮液に投入することにより作成した、骨格生成に必要なカルシウムを強化した海洋ミネラル複合体を含有する、請求項1または2に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。 【請求項4】 原料海水を加熱濃縮し、ついで、この濃縮液から塩化ナトリウムを除去するとともに、水銀等の有毒成分を固形化物としてろ去し、ろ液から得られる海洋ミネラル複合体(MCM)を用いる請求項1〜3のいずれか1項に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。 【請求項5】 原料海水を加熱濃縮し、ついで、この濃縮液に対し酢酸と木炭粉を添加し、加熱後冷却して、固形化した塩化ナトリウムを主体とし水銀等の有毒成分を含む固形化物をろ去し、ろ液から得られる海洋ミネラル複合体(MCM)を用いる請求項1〜4のいずれか1項に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。 【請求項6】 ろ液について、(1)酢酸と木炭粉の添加、(2)加熱後冷却、および(3)固形化物のろ去、の(1)〜(3)の操作を繰り返し、最終ろ液を濃縮して得られる残留固形物からなる海洋ミネラル複合体(MCM)を用いる請求項4または5に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。 【請求項7】 海水中のピコプランクトンに由来する有機成分とその有機成分によりキレート化されたミネラル分を含有する前記海水の濃縮液に木炭粉と酢酸を添加し、加熱後冷却することにより塩化ナトリウムと有毒成分を沈殿として除去し、得られるキレート化したミネラルを含む結晶性固体粉末からなる海洋ミネラル複合体(MCM)を使用する請求項1〜6のいずれか1項に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。 【請求項8】 前記ミネラルを含む結晶性固体粉末からなる海洋ミネラル複合体(MCM)がプランクトン由来の有機成分を20〜30質量%含有する請求項7に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。 【請求項9】 海洋ミネラル複合体(MCM)が、常量元素としてのカルシウム(Ca)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、およびマグネシウム(Mg)のほかに、生体内必須微量元素を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。 【請求項10】 海洋ミネラル複合体(MCM)が、生体内必須微量元素として、少なくとも鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、クロム(Cr)、セレン(Se)、マンガン(Mn)、および珪素(Si)のいずれか1以上を含む請求項9に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。 【請求項11】 海洋ミネラル複合体(MCM)を経口投与する請求項1〜10のいずれか1項に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。 【請求項12】 海洋ミネラル複合体(MCM)を、経口投与のための固体組成物、液体組成物およびその他の組成物として用いる請求項11に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、海洋ミネラル成分からなる治療および/または予防剤に関する。更に詳しくは、海水濃縮液から塩化ナトリウムおよび有毒成分を除去したミネラル複合体を有効成分とする骨粗鬆症治療および/または予防剤に関する。 【背景技術】 【0002】 近年、微量ミネラル成分の欠乏と老化との関連が注目されている。老化症状と微量ミネラル欠乏症状との間には下記表1に示す類似性があるといわれている。 【0003】 【表1】
【0004】 老化の病態学的背景には活性酸素・フリーラジカルの増加、免疫性の低下、血圧上昇や高脂血症などの循環疾患、耐糖能異常乃至発ガン等があるが、多くの種類の微量ミネラル欠乏で同じ病態が引き起こされる。特に、フリーラジカルは生体内の代謝過程で発生して細胞を阻害する要素となり、このフリーラジカルの増加は老化、成人病、発ガンのメカニズムに関与する事が判ってきた。通常はこれを消去する酵素(スーパーオキサイドジスムターゼ、SOD)が働いて有害作用を抑えているが、老化した生体で微量ミネラルが欠乏するとこの酵素の働きが阻害される。このため、生体に備わる防御機構に狂いが生じて生体の活力が失われ、成人病が発生しやすくなるといわれている。これは老化や微量ミネラル欠乏によるSODの低下は微量ミネラルの添加で是正され、さらに実験的には高血圧、高脂肪症、糖尿病などの成人病が微量ミネラルの添加で改善されるとの事実から裏付けられている。又、セレン欠乏や亜鉛欠乏でガンの発生率が増加することは古くから疫学調査で報告されている。このように微量ミネラルの欠乏は老化や疫病と重要な関係にある。 【0005】 近年、高齢化社会への移行に伴い、高齢者数の増加とともに骨粗鬆症が増加し、骨粗鬆症のために寝たきりや痴呆になる等の問題が起きている。骨粗鬆症では、破骨細胞による骨吸収(破壊)が骨芽細胞による骨形成を上回って行われるようになり、結果として骨量が減少し骨がもろくなる。骨粗鬆症には、大きく分けて、原発性骨粗鬆症と、続発性骨粗鬆症とがある。原発性骨粗鬆症は、特に原因となる別の病気がなく、骨形成機能または骨吸収機能の異常によって起こり、続発性骨粗鬆症は、原因となる別の病気があるために起こる。慢性腎不全、慢性関節リウマチ、甲状腺機能亢進症、性腺機能低下症、クッシング症候群などホルモンが関係している病気や糖尿病、消化器の病気等が続発性骨粗鬆症の原因となることが知られている。 【0006】 原発性骨粗鬆症には、大きく分けて、閉経後骨粗鬆症と老人性骨粗鬆症とがある。女性では、閉経に先立ち、女性ホルモンであるエストロゲンが急激に減少する。それにともない、骨吸収(破壊)を促進するサイトカインが多量につくられ骨密度が急に減少する。また、エストロゲンはビタミンDを活性型ビタミンDに変える作用があり、活性型ビタミンDは腸でカルシウムを吸収しやすくする作用を有するので、エストロゲンの減少は、腸管でのカルシウムの吸収を悪くし、骨量が減少する要因となる。また、高齢になるほど骨粗鬆症のリスクは高まり、老人性骨粗鬆症では、骨の老化で骨量が減少し、腎臓の働きが衰えて活性型ビタミンDの合成能力が低下し骨量減少の要因となる。 【0007】 このように、骨粗鬆症では、体積当りの骨量、すなわち骨密度が減少し、このため骨が軽く弱くなり、骨折しやすくなる。すなわち、骨吸収よりも骨形成が活発な30歳頃までは骨密度は増加するが、その後体内での骨形成が十分でなくなると、骨吸収がそれを上回り、骨密度は減り続ける。女性の場合も30歳頃をピークとして以後は骨密度が徐々に減少し、50歳を超え閉経を迎える頃から骨密度の減少が加速することが知られている。 【0008】 一旦失われた骨密度を回復するより、骨密度の低下を防ぐほうが容易であるため、骨粗鬆症では、一般に治療よりも予防が有効である。予防や治療には、カルシウムやビタミンDの適量摂取、骨に体重負荷を与える運動、薬剤の服用などがある。これらのうち薬剤による予防や治療は、骨密度を維持し、またはその減少を遅らせるのに役立ち、適宜使用されている。骨粗鬆症の治療・予防薬としては、カルシウム剤、エストロゲン剤、活性型ビタミンD3剤、ビタミンK2剤、ビスフォスフォネート剤、イプリフラボン剤、たんぱく同化ホルモン剤、カルシトニン剤等がある。 【0009】 カルシウム剤は、カルシウム不足の人、小食の高齢者に効果が期待でき、実際には、活性型ビタミンD3剤やエストロゲン剤等の他の薬剤と併用することが多い。しかし、カルシウム剤の使用では、おうおうにして胃腸障害や便秘等の副作用がみられ、副甲状腺機能亢進症、一部の腎不全、高吸収性高カルシウム尿症等では、高カルシウム血症をおこす可能性がある。エストロゲンは、直接および間接に骨に作用して、骨の吸収を抑え、骨密度を維持する。しかし、エストロゲン剤の困った点は、月経と同じように出血がおこり、そのため薬の飲み方に工夫が必要である。活性型ビタミンD3剤は、腸からのカルシウム吸収を高め、骨量低下を抑制するが、副作用として高カルシウム血症が知られている。ビタミンK2剤は骨折予防効果をもち、ビスフォスフォネート剤は骨密度の減少を抑えるが、これらは、副作用により胃腸障害をおこすことがある。イプリフラボン剤は骨形成促進と骨吸収抑制の両方の作用があるとされるが、胃腸障害をおこしやすい。たんぱく同化ホルモン剤には、骨密度増加作用が認められるが、ホルモン剤であるための副作用をはじめ副作用が多く、そのため注意深い使用が必要であり、適用対象も限られる。カルシトニン剤は、破骨細胞の骨吸収を抑制する作用を有し、骨密度の減少を抑えるが、投与方法が筋肉内注射であるため、長期間では患者の負担が大きい。また、カルシトニン剤は長期間の使用では効果が少なくなることが知られている。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0010】 前述のように、従来の骨粗鬆症の治療および/または予防薬には、無視できない副作用やリスクが伴う場合や患者の負担が大きい場合があり、また、その人の症状や状態によっては必要であっても、その人には使用できない場合がある。本発明の課題は、これらの問題点の少なくとも1以上を解決しまたは軽減する骨粗鬆症治療および/または予防剤として、必須微量元素を含む海洋ミネラル成分を有効利用した治療および/または予防剤を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0011】 一般に中高年にさしかかると生体内の微量ミネラルは、摂取・吸収量の低下や代謝・排泄過程の障害でバランスが崩れ、慢性的な欠乏状態に陥るとされている。従って、微量ミネラルの摂取はこれから中高年にさしかかる人たちの健康維持・疫病予防に重要な役割を果たすことになる。 【0012】 海水中には、地球誕生後36億年間に海底の熱泉鉱床から湧き出したミネラルおよび陸地から流出したミネラルが溶解しており、上記老化症状に関係する微量元素はすべて含まれている。人体内に流れる血液あるいは体液の成分は、原始海洋成分に酷似するといわれており、微量元素が生体の生命活動を支える細胞レベルの代謝に必須な構成要素であることは以前から予想されている。 【0013】 最近、生体内に低濃度しか存在しない元素の分析に必要な測定法が進歩し、また生化学的検討で種々の微量元素の機能が明らかにされ、微量元素の人体における必須性が確認されるようになっている。 【0014】 蛋白質、核酸、血液等として、生体を構成している主要元素は、水素(H)、酸素(O)、炭素(C)、窒素(N)であり、これに少量のリン(P)や硫黄(S)が含まれている。さらに骨や体液を構成する元素として、カルシウム(Ca)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、マグネシウム(Mg)、塩素(Cl)がある。これら常量元素に対して、生体内には必須微量元素が存在する。すなわち、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、ひ素(As)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、セレン(Se)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、珪素(Si)、フッ素(F)、バナジウム(V)、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)、よう素(I)等である。 【0015】 ([0009]) これらの必須微量元素はいずれも荷電状態が変化しやすい遷移元素であり、生体内で電子授受による酸化還元反応の触媒となる酵素や補酵素の構成因子として働くものが多い。近年、クロムや亜鉛等の必須微量元素の欠乏で、インスリンを要求する糖代謝の障害やタンパク質、核酸代謝の異常が起こること等からこれらの微量元素の機能が明らかにされてきた(最新医学,45,808,(1990)等)。また、糖尿病については、実験糖尿病マウスに対する海水ミネラルの効果が確認されている(日本医事新報,第3675号、平成6年10月1日発行)。 【0016】 本発明者らは、海水中に含まれる海洋ミネラルの生体への作用について研究を進め、既に、海水濃縮液から塩化ナトリウムを可能な限り除去した後、さらに水銀等の有毒成分を除いた、常量及び微量元素含有ミネラル複合体( MarinaCalcium Mineral ;以下、MCMと略記することがある。)を有効成分とする、肝炎、高血圧、腫瘍、アトピー性皮膚炎、鼻炎などに有効なアレルギー治療剤を提案している(特許第3247620号)。 【0017】 骨粗鬆症に関しては、先に述べた通り、現在使用に供されている骨粗鬆症の治療および/または予防薬は、副作用やリスク、投与方法や患者負担、さらに個々の患者に対する適用可能性に問題があり、その上、肝心の骨量増加はさほどではなく現状維持が望める程度である。 本発明者らは、副作用や患者負担の問題がなく、原則個々の患者誰にでも適用できる骨粗鬆症治療および/または予防剤として、前記常量及び微量元素含有海洋ミネラル複合体(MCM)に着目し鋭意研究の結果、MCMは骨量増加が十分期待できる骨粗鬆症の治療および/または予防剤として有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。 【0018】 すなわち、本発明は、以下に示される骨粗鬆症治療および/または予防剤の発明である。 1.海水中のピコプランクトンに由来する有機成分とその有機成分によりキレート化されたミネラル分を含有する海水の濃縮液を酢酸で処理し、塩化ナトリウムおよび有毒成分を除去して得られる、キレート化されたミネラル分を含む残留物からなる海洋ミネラル複合体(MCM)を有効成分とする骨粗鬆症治療および/または予防剤。 2.前記ミネラル分を含有する海水の濃縮液に酢酸カルシウムを加えて反応させ、これにより骨格生成に必要なカルシウムを強化した海洋ミネラル複合体を含有する、前記1に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。 3.炭酸カルシウムを焼成し、これに酢酸を投入することにより酢酸カルシウムに変化させ、これを加熱した前記海水濃縮液に投入することにより作成した、骨格生成に必要なカルシウムを強化した海洋ミネラル複合体を含有する、前記1または2に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。 4.原料海水を加熱濃縮し、ついで、この濃縮液から塩化ナトリウムを除去するとともに、水銀等の有毒成分を固形化物としてろ去し、ろ液から得られる海洋ミネラル複合体(MCM)を用いる前記1〜3のいずれか1項に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。 5.原料海水を加熱濃縮し、ついで、この濃縮液に対し酢酸と木炭粉を添加し、加熱後冷却して、固形化した塩化ナトリウムを主体とし水銀等の有毒成分を含む固形化物をろ去し、ろ液から得られる海洋ミネラル複合体(MCM)を用いる前記1〜4のいずれか1項に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。 6.ろ液について、(1)酢酸と木炭粉の添加、(2)加熱後冷却、および(3)固形化物のろ去、の(1)〜(3)の操作を繰り返し、最終ろ液を濃縮して得られる残留固形物からなる海洋ミネラル複合体(MCM)を用いる前記4または5に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。 7.海水中のピコプランクトンに由来する有機成分とその有機成分によりキレート化されたミネラル分を含有する前記海水の濃縮液に木炭粉と酢酸を添加し、加熱後冷却することにより塩化ナトリウムと有毒成分を沈殿として除去し、得られるキレート化したミネラルを含む結晶性固体粉末からなる海洋ミネラル複合体(MCM)を使用する前記1〜6のいずれか1項に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。 8.前記ミネラルを含む結晶性固体粉末からなる海洋ミネラル複合体(MCM)がプランクトン由来の有機成分を20〜30質量%含有する前記7に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。 9.海洋ミネラル複合体(MCM)が、常量元素としてのカルシウム(Ca)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、およびマグネシウム(Mg)のほかに、生体内必須微量元素を含む、前記1〜8のいずれか1項に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。 10.海洋ミネラル複合体(MCM)が、生体内必須微量元素として、少なくとも鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、クロム(Cr)、セレン(Se)、マンガン(Mn)、および珪素(Si)のいずれか1以上を含む前記9に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。 11.海洋ミネラル複合体(MCM)を経口投与する前記1〜10のいずれか1項に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。 12.海洋ミネラル複合体(MCM)を、経口投与のための固体組成物、液体組成物およびその他の組成物として用いる前記11に記載の骨粗鬆症治療および/または予防剤。 【発明の効果】 【0019】 本発明による海洋ミネラル複合体(MCM)は、海水濃縮液から、塩化ナトリウム、有機水銀などの有毒成分を除去した成分から構成される常量元素としてのカルシウム、カリウム、ナトリウム、マグネシウムのほかに生体内必須微量元素成分を含んでおり、骨粗鬆症治療および/または予防薬として、副作用や患者負担の問題なく、原則個々の患者誰にでも適用できて、骨量増加が十分期待できる点において優れ、同症状の治療、予防、改善等に有効に利用することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0020】 以下、本発明をさらに詳しく説明する。 [常量及び生体内必須微量元素含有ミネラル複合体(MCM)の製造方法] 本発明の骨粗鬆症治療および/または予防剤では、海水中のピコプランクトンに由来する有機成分とその有機成分によりキレート化されたミネラル分を含有する海水の濃縮液を酢酸で処理し、塩化ナトリウムおよび有毒成分を除去して、キレート化されたミネラル分を含む残留物からなる海洋ミネラル複合体(MCM)を得、これをその有効成分とする。本発明では、前記ミネラル分を含有する海水の濃縮液に酢酸カルシウムを加えて反応させ、これにより骨格生成に必要なカルシウムを強化した海洋ミネラル複合体を作成することができる。好適には、炭酸カルシウムを焼成し、これに酢酸を投入することにより酢酸カルシウムに変化させ、これを、加熱した前記海水濃縮液に投入することにより、骨格生成に必要なカルシウムを強化した海洋ミネラル複合体を作成することができる。前記ミネラル分を含有する海水の濃縮液に、通常体積比10〜30%量、好ましくは20%量の炭酸カルシウムを、通常約300〜500℃、好ましくは約400℃に焼成しこれに通常含量約90〜100%、好ましくは98〜99.9%グレード酢酸を投入することにより酢酸カルシウムに変化させ、これを通常約100〜200℃、好ましくは約150℃の火源温度で加熱した前記海水濃縮液に投入し、反応開始後、通常約24〜120時間、好ましくは約48〜96時間、より好ましくは約72時間放置することにより反応を沈静させ、これにより、骨格生成に必要なカルシウムを強化した海洋ミネラル複合体を作成するのが好ましい。本発明で使用する有効成分であるMCMは、例えば水深約80〜120m程度の清浄な海水域から汲み上げた海水を原料として調製される。表2に、典型的な黒潮海域(大洗沖)の海面下約100mで汲んだ清浄な海水18リットルに含まれる主要元素とその割合を示す。 【0021】 【表2】
【0022】 この原料海水を、常圧あるいは減圧下で加熱して、容量が60分の1程度となるまで濃縮する。ついで、この濃縮液から可能な限り塩化ナトリウムを除去する。すなわち、濃縮液に対しほぼ等容量の99%グレード酢酸と木炭粉約 0.5重量%を添加し、400℃程度に加熱した後−12℃程度まで冷却すると、塩化ナトリウムを主体とし水銀等の成分を含む成分が固形化する。この固形物をろ過する。ろ液について、上記と同様に、(1)酢酸と木炭粉の添加、(2)加熱後冷却、および(3)固形物のろ去(ろ過)の(1)〜(3)の操作を4回程度繰り返し、最終ろ液を濃縮する。かくして得られる残留固形物からなる海洋ミネラル複合体(MCM)は、海水中の有機成分であるピコプランクトンによりキレート化されており、これをそのまま本発明の治療・予防剤に使用することができる。 【0023】 表3に塩化ナトリウムおよび有毒成分が除去され海水中の有機物でキレート化された結晶性固形分(MCM)1g中に含まれる元素成分を示す。前記ミネラルを含む結晶性固体粉末(MCM)がプランクトン由来の有機成分を約20〜30質量%、特に好ましくは約25質量%含有する治療および/または予防剤が好ましい。 【0024】 【表3】
【0025】 [毒性] 本発明の海洋ミネラル複合体(MCM)の毒性は十分に低いものであり、医薬品として十分安全に使用できることが確認されている。 【0026】 [医薬品への適用] 本発明の骨粗鬆症治療および/または予防剤は、海水中のピコプランクトンに由来する有機成分とその有機成分によりキレート化されたミネラル分を含有する海水の濃縮液を酢酸で処理し、塩化ナトリウムおよび有毒成分を除去して得られる、キレート化されたミネラル分を含む残留物、すなわちMCMを有効成分とすることを特徴とする。すなわち、本発明にかかる海洋ミネラル複合体(MCM)は、すでに知られている糖尿病、肝炎、高血圧、腫瘍、アトピー性皮膚炎、鼻炎などのアレルギーのほか、骨粗鬆症の治療及び予防剤として有効である。本発明による海洋ミネラル複合体(MCM)を骨粗鬆症の治療・予防の目的で用いるには、通常、経口の形で投与される。投与量は、年齢、体重、症状、治療・予防効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人1人当たり、1回について、300mgから400mgの範囲で、1日1回から数回経口投与される。 【0027】 本発明の海洋ミネラル複合体(MCM)を投与する際には、経口投与のための固体組成物、液体組成物およびその他の組成物として用いられる。経口投与のための固体組成物には、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される乳濁剤、溶液剤、シロップ剤、エリキシル剤、さらには不活性な希釈剤(例えば精製水、エタノール)を含有する。この組成物には、さらに湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を含有せしめてもよい。 【実施例】 【0028】 以下、本発明の骨粗鬆症治療及び予防剤の効果を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されない。 【0029】 MCMの調製: 黒潮海域(大洗沖)の海面下約100mの清浄な海水を18リットル採取し(成分は前記表2参照)、これを加熱濃縮後木炭粉と酢酸で処理し、塩化ナトリウムと有機水銀等の生体に有害な成分を除去し、加熱と凍結・除去を繰り返し、その海洋ミネラルを凝縮・結晶化させ、前記表3に示す粉末状の固体(MCM)を得た。 【0030】 前記で調整したMCMを、80歳(男性)に治療期間中経口投与し、治療前と治療後における骨密度を比較した。結果を表4に示す。表4には、74歳(女性)の治療結果、および健常な70歳(男性)と69歳(女性)の骨密度測定結果が併せて示されている。なお、結果がパーセント(%)で示されている数値は、同じ年齢の骨密度の平均値と比較した骨密度の値をパーセント(%)で示している。また、骨密度は、X線骨密度測定装置DTX−200(東洋メディック株式会社)(:80歳(男性)、および健常な70歳(男性)と69歳(女性))、およびレントゲンによる骨塩定量検査(:74歳(女性))で測定した。 【表4】
【0031】 表4から、80歳(男性)は、治療前は、同じ年齢の骨密度の平均値と比較した骨密度の値が70パーセント(%)であったのが、治療後は、75%と、骨密度が5%増加していることが判る。また、74歳(女性)は、治療前は、同じ年齢の骨密度の平均値と比較した骨密度の値が76パーセント(%)であったのが、治療後は、86%と、骨密度が10%増加していることが判る。
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| 【出願人】 |
【識別番号】596153634 【氏名又は名称】小椋 武 【識別番号】506231456 【氏名又は名称】西田 みどり
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| 【出願日】 |
平成18年7月5日(2006.7.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100081086 【弁理士】 【氏名又は名称】大家 邦久
【識別番号】100121050 【弁理士】 【氏名又は名称】林 篤史
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| 【公開番号】 |
特開2008−13469(P2008−13469A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月24日(2008.1.24) |
| 【出願番号】 |
特願2006−185178(P2006−185178) |
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